JP2997776B1 - 微細パターン形成方法 - Google Patents

微細パターン形成方法

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行則 森田
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

【要約】 【課題】 探針及び基板表面を破壊させることなく、比
較的低い印加電圧によって安定的に基板表面に微細パタ
ーンを形成する方法を提供する。 【解決手段】 表面の結合手を異種物質で終端させた基
板の表面上に、先端を鋭く尖らせた探針を近接させて、
探針の先端部分に設けた物質と基板表面の異種物質とを
化学反応させることにより、基板表面の物質の状態を部
分的に変化させて、基板上に原子サイズのパターンマス
クを作成する微細パターン形成方法である。この方法に
よると、シリコン系集積回路用のマスクパターン等を容
易に形成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種の電子素子等
に用いられる基板の表面に、微細なパターンマスクを作
成する微細パターン形成方法に関する。さらに詳しく
は、表面に基板材料とは異なる原子を吸着させ、これに
探針に設けた触媒物質の触媒作用を加えることにより表
面状態を変化させて基板の表面に、微細なパターンマス
クを作成する微細パターン形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、各種の電子機器に使用されている
電子素子は、ほとんどがシリコン等の基板を用いたもの
である。これらの電子素子の中で、中央演算処理素子、
いわゆるマイクロチップやメモリー素子等の集積回路
は、シリコン表面上に微細な電子回路網を形成させたも
のであり、最近これらは益々微細化する傾向にある。例
えば、現在4メガバイトDRAMに用いられているメモ
リー素子の回路を作成するために、シリコン表面に設け
られる配線パターンの最小線幅は約0.5μmである
が、さらに、21世紀初頭には約0.25μmになると
予想されており、より一層の微細化の研究が進行中であ
る。
【0003】ところで、現在、電子素子に用いられるシ
リコン等の基板表面に微細パターンを形成するには、光
学露光法が利用されており、また、将来のより微細なパ
ターンを形成するために電子ビーム露光法が研究されて
いる。しかしながら、光学露光法や電子ビーム露光法で
は、原理的に作成可能な微細パターンの分解能に限界が
あり、光学露光法では、およそ最小線幅が0.1μm程
度、電子ビーム露光法でも0.05μm程度にまで微細
なパターンを作成できるにすぎない。
【0004】これに対して、近年新たに開発され、注目
されている方法として、走査トンネル顕微鏡の探針を用
いて表面を加工し、その加工部分をパターンマスクとし
て利用しようという手法がある。一般に、走査トンネル
顕微鏡は、先鋭化させた導体の探針を物質表面に極めて
接近させて、表面と探針間に流れるトンネル電流を検出
し、その表面の凹凸像を得る顕微鏡の1種である。その
分解能は、原子の一個一個を認識できる程度に高いもの
である。現在、この走査トンネル顕微鏡を用いて表面に
パターンを形成する方法は、幾つか知られているが、こ
れらのものは、いずれも走査トンネル顕微鏡の像観察時
よりも探針と試料との距離を引き離して、探針と試料の
間に化学的な相互作用が働かないようにした後、表面に
高エネルギーを与えて物質の状態を変化させるというも
のである。
【0005】また、これらの方法では、注入される荷電
粒子から与えられるエネルギーの大きさは、試料と探針
の間に印加される電圧に比例することになるため、表面
の加工を十分な確率で行うには像観察時よりもかなり高
い電圧を印加しなければならない。しかし、印加電圧を
大きくすると、探針や表面を破損してしまう恐れが大き
い。逆に、電圧を低く押さえると、注入される荷電粒子
のエネルギーが減少するとともに加工確率も減少するこ
とから、電圧を印加する時間を長くしなければならな
い。ところが、印加時間を長くすると、それに応じてシ
ステムに侵入する雑音等の撹乱が大きくなる危険を伴う
という問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情の下、探針及び基板表面を破壊させることなく、基
板表面に、安定的に微細パターンを形成する方法を提供
することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、基板の表
面に微細パターンを形成させる方法について、鋭意研究
を重ねた結果、基板表面に吸着させた原子と探針の先端
部分に備えたこの原子に対して触媒的に作用する物質と
の間の触媒反応を利用することにより、基板表面に吸着
した原子の化学的状態を変化させることができることを
見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至っ
た。
【0008】すなわち、本発明は、表面に基板材料とは
異なる原子を吸着させた基板に、先端部分に上記原子に
対し触媒的に作用する物質を備えた、先端が鋭く尖った
探針を近接させて、上記原子を接触反応により除去又は
変化させ、基板上に微細パターンを形成させることを特
徴とする微細パターン形成方法を提供するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明に用いる基板の材質として
は、電子工業分野や機械微細加工分野において基板とし
て一般に使用されている半導体、金属、合金等の中から
適宜選択される。このような材料としては、シリコン、
ゲルマニウム、ダイヤモンド、ガリウム・ヒ素、インジ
ウム・リン、窒化ガリウム、金、白金、銅、アルミニウ
ム、タングステン、チタン、コバルト、鉄及びこれらの
合金等があげられるが、中でもシリコンが最も好まし
い。
【0010】本発明において、基板の表面に吸着させる
原子としては、基板の材質と異なる原子で基板と吸着し
易いものが用いられる。例えば、シリコン基板では、水
素原子、塩素原子やフッ素原子などのハロゲン原子、酸
素原子、窒素原子などを用いることができるが、中でも
水素原子が好ましい。水素原子は、その原子半径がすべ
ての元素中で最小であるため、より微細なパターン形成
が可能であるから有効である。また、これらの原子を、
基板表面に1原子層程度、すなわちそれらの吸着原子の
大きさにほぼ等しい厚さ0.1〜1nm程度の薄層とし
て形成させることが好ましい。
【0011】本発明に用いる探針は、研磨加工等により
先端を鋭く尖らせたものであって、その先端部分には、
前記基板に吸着させた原子に対して触媒的に作用する物
質を備えることが必要である。この物質としては、白
金、パラジウム、タングステンなどの遷移金属、Cr2
3、NiO、ZnO、CuO、MnOなどの金属酸化
物、又は塩化鉄、PdCl2、MoCl5、WCl6など
の金属塩化物が用いられる。これらはいずれも化学反応
の触媒として使用されている公知のものである。表面に
水素原子が吸着したシリコン基板の場合は、特に白金を
用いるのが好ましい。白金は、水素分子を室温で解離吸
着したり、水素化シリコンの結合を室温で切断できる触
媒的な作用を有する。
【0012】本発明において、探針を基板の表面上に近
接させて、基板表面に吸着された原子の状態を部分的に
除去又は変化させる際に、基板表面と探針の間に電圧を
印加し、その印加電圧の大きさを変動させて触媒作用の
強弱を調整するのが好ましい。基板表面に吸着させた原
子の状態の変化は、基板表面と探針との間に比較的低い
電圧を印加するのみで十分な確率で行うことができる。
【0013】本発明において、上記の探針を用いて基板
表面に実際にパターンを形成するには、走査トンネル顕
微鏡システムを使用し、探針を駆動させることにより行
う。一般に、走査トンネル顕微鏡システムは、先端を先
鋭化した導体からなる探針を基板表面に約1nm程度ま
で接近させた上で、基板表面と探針との間に約2V程度
の電圧を印加して両者間に流れるトンネル電流を検出
し、その電流が一定値に保たれるように探針と試料の距
離を保持した状態で表面を二次元走査して、表面の凹凸
像を得る顕微鏡の1種である。探針を実際に試料表面に
接近させて二次元走査を行うには、走査トンネル顕微鏡
システムでは、圧電素子を利用した三次元探針移動機構
を備えている。その圧電素子は、電圧を加えることによ
り変形する性質を有する素子であり、このシステムで
は、通常1Vの電圧を印加すると1nm変形するものが
用いられる。このような圧電素子を三次元のxyz方向
に対応するように組み合わせることにより探針の位置を
1nmの精度で制御することができる。このようなシス
テムを用いて、シリコンなどの基板の表面と探針との先
端とを1nm程度、好ましくは0.5nmに近接させ
て、比較的低電圧の印加電圧3〜6V、好ましくは4V
程度で触媒作用を生じさせることにより行うことが好ま
しい。
【0014】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明する。シリコン基板としては、ボロンを添加してP
型となった厚さ0.4mmのシリコン(111)基板
(約0.1Ω・cm)を用い、その表面を清浄化した
後、フッ化アンモニウム溶液によリエッチングを行う。
そのフッ化アンモニウム溶液は、pH値を約8の弱アル
カリ性にして用いると、シリコン表面を溶解させて最終
的に(111)表面を出現させる異方性エッチング効果
を持つため、(111)方位の基板をフッ化アンモニウ
ム溶液でエッチングを行うと、処理後の表面は原子的に
平坦で均一な(111)面が試料表面全体にわたって得
られる。また、フッ化アンモニウム溶液中には加水分解
により生じたフッ化水素が存在する。そのため、フッ化
アンモニウムにより処理したシリコン表面の最外層のシ
リコンの結合手にはフッ素が化学吸着する。しかし、フ
ッ素が吸着したシリコンは、さらに溶液中の水酸基によ
り加水分解されて、最終的にはシリコン表面のフッ素は
水素原子により置き換えられる。すなわち、フッ化アン
モニウム溶液によりエッチングしたシリコン(111)
表面は、均一で平坦な(111)面上に水素原子が1原
子層のみ化学吸着した状態になる。この水素原子の層
は、水素原子の直径とほとんど等しく、約0.1nm程
度であり、原子サイズのマスクパターンとして利用でき
る。また、探針には、その先端を機械研磨加工により先
端半径を約0.1μmに尖らせた白金の針を用いた。
【0015】この白金の探針を、表面に水素原子が吸着
したシリコン基板の上に、約0.5nmに接近させた状
態で、探針に−4Vの電圧を印加し、トンネル電流を2
nA以上に保持してシリコン基板表面の水素原子の上を
移動させた。その際、吸着している水素原子に対して白
金探針が触媒作用を加えることにより水素原子が脱離し
た表面が形成された。得られたシリコン表面を走査トン
ネル顕微鏡で観察する場合、約2Vのトンネル電流を
0.1nm以下に保持して行うことができる。
【0016】図1は、本発明によって微細パターン形成
方法を行う際の要部の概略構成図を示している。また、
図2は、上記実施例により得られたシリコン基板(11
1)の表面の走査トンネル顕微鏡写真であり、観察領域
の広さは、約200nm2である。図2に見られるよう
に、本発明によれば、シリコン基板の上にパターンマス
クが形成されていることを確認できる。
【0017】
【発明の効果】本発明は、表面に特定の原子を吸着させ
た基板に対して与えられる探針の触媒作用を利用するこ
とにより、基板の表面に極めて微細な原子サイズのパタ
ーンマスクを形成することができ、好ましくは低い電圧
で該パターンマスクを容易に形成することができる。し
たがって、本発明の微細パターン形成方法は、電子分野
等に汎用されているシリコン基板等の表面に、極めて微
細なパターンを容易に安定して形成できるから、シリコ
ン系集積回路等の作製に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の微細パターン形成方法の要部の概略
図である。
【図2】 本発明方法により得られたシリコン基板の表
面を写した走査トンネル顕微鏡写真である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−72716(JP,A) 特開 平5−93623(JP,A) 特開 平2−173278(JP,A) 特開 平10−270413(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 37/30 G01N 37/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に基板材料とは異なる原子を吸着さ
    せた基板に、先端部分に上記原子に対し触媒的に作用す
    る物質を備えた、先端が鋭く尖った探針を近接させて、
    上記原子を触媒反応により除去又は変化させ、基板上に
    微細パターンを形成させることを特徴とする微細パター
    ン形成方法。
  2. 【請求項2】 基板に探針を近接させる際、基板表面と
    探針の間に電圧を印加し、その印加電圧の大きさを変動
    させて触媒反応の強弱を調整することを特徴とする請求
    項1記載の微細パターン形成方法。
  3. 【請求項3】 基板がシリコンである請求項1又は2記
    載の微細パターン形成方法。
  4. 【請求項4】 基板材料とは異なる原子が水素原子であ
    る請求項1、2又は3記載の微細パターン形成方法。
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