JP2997249B1 - 低副流煙型シガレットの製造機 - Google Patents

低副流煙型シガレットの製造機

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JP2997249B1
JP2997249B1 JP10268562A JP26856298A JP2997249B1 JP 2997249 B1 JP2997249 B1 JP 2997249B1 JP 10268562 A JP10268562 A JP 10268562A JP 26856298 A JP26856298 A JP 26856298A JP 2997249 B1 JP2997249 B1 JP 2997249B1
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Abstract

【要約】 【課題】 低副流煙型シガレットの製造を安定して行う
ことができる製造機を提供する。 【解決手段】 低副流煙型シガレットの製造機、即ち、
その巻上機はたばこロッドTRのラップシームの糊を加
熱乾燥する乾燥ヒータ24を備え、乾燥ヒータ24はヒ
ータブロック118の下面に高分子材料からなる摺接部
材134を備え、摺接部材134はたばこロッドTR
ラップシームに摺接し、その糊を加熱乾燥する摺接面1
36を有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シガレットの製造
機、より詳しくは低副流煙型シガレットに好適した製造
機に関する。
【0002】
【関連する背景技術】近年、副流煙の低減を図ったフィ
ルタシガレットが種々開発されつつある。この種のフィ
ルタシガレットは副流煙の発生を抑制した巻紙を使用す
ることで実現されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】公知のようにシガレッ
トはたばこロッドを切断して得られるものであり、この
たばこロッドは巻紙に刻みたばこを包み込み、その巻紙
の両側縁を相互に重ね合わせて糊付け接着し、そして、
そのラップシームの糊を乾燥ヒータにより加熱乾燥して
成形される。
【0004】巻紙の糊付け接着に関し、低副流煙型の巻
紙は通常の紙製の巻紙とはその厚みに加えて、その機械
的性質及び熱伝導性が大きく異なり、このため、通常の
シガレットの製造には見られない不具合を発生させる。
その不具合の1つは、乾燥ヒータへの垢の付着であり、
この垢の付着は、たばこロッドのラップシームが乾燥ヒ
ータに摺接するために、その材質に起因して発生するも
のと考えられる。
【0005】低副流煙型の巻紙は通常の巻紙に比べて熱
伝導性が低い上に、その反発力は強い。このため、乾燥
ヒータでのラップシール、つまり、その糊の加熱乾燥は
十分に実施されなければならない。しかしながら、乾燥
ヒータへの垢の付着はラップシームの糊への熱伝達を阻
害してしまうことから、糊の加熱乾燥が不十分となっ
て、ラップシームの接着強度が低下し、この結果、たば
こロッドがそのラップシームから弾け、切断セクション
でのたばこロッドの詰まりを発生させ易い。
【0006】本発明は上述の事情に基づいてなされたも
ので、その目的とするところは、低副流煙型の巻紙を使
用し、たばこロッドを安定して成形することができる低
副流煙型シガレットの製造機を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の低副流煙型シガ
レットの製造機は、たばこロッドにおけるラップシーム
での糊付け接着の安定化を図るための安定化手段を備え
ており、この安定化手段は、たばこロッドのラップシー
摺接させて加熱する乾燥ヒータの摺接面を低副流煙
型巻紙に対して離型性を有した高分子材料から形成する
ことにより実現される(請求項1)。上述の摺接面は低
副流煙型巻紙、すなわち、そのラップシームに対して離
型性を有するので、ラップシームとの親和性に乏しく、
摺接面に低副流煙型巻紙の成分が垢として付着するの
防止する。
【0008】摺接面は高分子材料部材の一面にて形成さ
れ、その高分子材料部材は乾燥ヒータのヒータブロック
に交換可能に取り付けられている(請求項2)。好まし
くは、安定化手段は乾燥ヒータに内蔵されたヒートパイ
プを更に含み(請求項3)、このヒートパイプは、たば
こロッドの送出方向に関して摺接面の加熱温度の均一化
を図り、そして、摺接面の加熱制御に関し、その応答性
を改善する。
【0009】安定化手段は、乾燥ヒータの下側にたばこ
ロッドをその両側から案内するサイドガイド面を備えて
いるのが望ましく、これらサイドガイド面はたばこロッ
ドの周面に適合した断面円弧状をなしている(請求項
4)。たばこロッドが乾燥ヒータを通過するとき、サイ
ドガイド面はたばこロッドをその両側から挟み付けるよ
うにして案内し、乾燥ヒータの摺接面に対するたばこロ
ッドの押し付け、即ち、そのラップシームの接触圧を十
分に確保する。
【0010】更にまた、安定化手段は、たばこロッドを
成形する巻上セクションに備えられ、たばこロッドのラ
ップシームを予備加熱する予備加熱ヒータを含むことが
できる(請求項5)。ラップシームの予備加熱は、乾燥
ヒータでの糊の加熱乾燥をより促進する。
【0011】
【発明の実施の形態】図1はシガレット製造機いわゆる
巻上機を概略的に示している。巻上機自体は公知である
が、先ず、その全体の構成を簡単に説明する。巻上機は
無端状のサクションバンド2を備え、サクションバンド
2はその吸着面に刻みたばこを層状に吸着した刻みたば
こ層TLを巻上セクション4に向けて移送する。巻上セ
クション4は無端状のガニチャテープ6を備え、ガニチ
ャテープ6は複数のガイドローラ及び駆動ドラム8に案
内されて成形ベッド上を水平に延び、そして、駆動ドラ
ム8の回転に伴いサクションバンド2の吸着面と同一速
度且つ同一方向に走行する。成形ベッドはサクションバ
ンド2の出口部分の下側から巻上セクション4を通じて
水平に延びている。
【0012】低副流煙型の巻紙WはそのロールR1から
成形ベッドの始端側に向けて複数のガイドローラにより
繰り出され、この繰出し経路にはロールR1側から自動
接続装置10、巻紙Wのリザーバ12及び印刷器14が
順次配置されている。自動接続装置10及びリザーバ1
2は、巻紙Wの繰出しを使用中のロールR1から待機ロ
ールR2に切り換えるために備えられており、そして、
印刷器14は巻紙Wに所定の情報を印刷する。ここで、
低副流煙型の巻紙Wとしては、たばこ粉末を含有したも
のであってもよい。
【0013】成形ベッドの始端側にて、巻紙Wはその繰
出し方向が折り返された後、ガニチャテープ6上に重ね
合わされ、そして、前述したサクションバンド2からシ
ュートング16を介して刻みたばこ層TLの供給を受け
る。刻みたばこ層TLを載せた巻紙Wはガニチャテープ
6とともに走行し、シュートング16内を経て巻上セク
ション6を通過する。
【0014】シュートング16はサクションバンド2か
ら刻みたばこ層TLを剥離して、その内部に導き、刻み
たばこ層TLを絞り込みながら断面半円状に圧縮成形す
る。この際、巻紙Wは成形ベッド上に形成された成形溝
に従いガニチャテープ6を介してU字形に曲成され、刻
みたばこ層TLを下方から包み込んでいく。巻上セクシ
ョン4は、シュートング16の下流に順次配置されたフ
ロント成形型18及びリア成形型20を備え、これら成
形型18,20は成形ベッド上に配置され、そして、フ
ロント成形型18の直上には糊塗布器22が配置されて
いる。
【0015】巻紙Wとともに刻みたばこ層TLが巻上セ
クション4を通過する過程にて、フロント成形型18
びリア成形型20はガニチャテープ6を介して、U字形
の巻紙Wの両側縁を円弧状に順次曲成し、刻みたばこ層
Lを巻紙Wにより殆ど棒状に包み込むが、この際、巻
紙Wの一方の側縁はフロント成形型18から上方に突出
した状態にあって、この一側縁に糊塗布器22から糊が
塗布され、そして、巻紙Wの他方の側縁が先ずフロント
成形型18により刻みたばこ層TL上に曲成されてい
る。この後、リア成形型20は巻紙Wの一側縁を曲成し
て他方の側縁に重ね合わせ、これら両側縁を相互に糊付
け接着する。これにより、巻上セクション4の通過によ
り、たばこロッドTRが連続的に成形され、このたばこ
ロッドTRは巻上セクション4から送出される。
【0016】巻上セクション4の下流には乾燥ヒータ2
4が配置されており、たばこロッドTRは乾燥ヒータ2
4を通過する際、巻紙Wの互いに重ね合わされた両側
縁、即ち、そのラップシームの糊が加熱乾燥され、ラッ
プシームの接着強度が増加される。乾燥ヒータ24の通
過後、たばこロッドTRはガニチャテープ6から分離さ
れ、そして、切断セクション26にて所定の長さ、つま
り、シガレット2本分の長さを有するダブルシガレット
DSに切断される。この後、これらダブルシガレットD
Sはキッカー28により互いに分離され、後段のフィル
タアタッチメント(図示しない)に供給される。公知の
ようにフィルタアタッチメントはダブルシガレットDS
から個々のフィルタシガレットを製造する。
【0017】ダブルシガレットDSの製造手順は以上の
通りであるが、このダブルシガレットDSの製造には、
通常の巻紙に代えて低副流煙型の巻紙Wが使用されるこ
とから、巻上機にはその巻紙Wによる包み込み、つま
り、ラップシームの糊付け接着を安定して実行する上
で、種々の改良が施されている。以下、これらの改良に
関して順次説明する。
【0018】 巻紙の予備曲成装置 巻紙Wの繰出し経路中、成形ベッドの近傍には予備曲成
装置30が配置されており、この予備曲成装置30の詳
細は図2〜図4に示されている。予備曲成装置30はガ
イド台32を備え、ガイド台32は巻上機のフレーム3
4に支持レール36及び取り付けプレート38を介して
支持されている。支持レール36は巻紙Wの走行方向に
対し、その直交する方向にガイド台32を摺動自在に支
持している。更に、ガイド台32には送りねじ40が貫
通して設けられており、送りねじ40はその先端が取り
付けプレート38に回転自在に支持される一方、その基
端にノブ42が取り付けられている。ノブ42の回転は
支持レール36に沿ってガイド台32を移動可能とす
る。
【0019】ガイド台32上には一対のヒンジ44を介
して曲成ガイド46が取り付けられており、曲成ガイド
46はヒンジ44を中心として上下に回動することがで
きる。曲成ガイド46はアウタガイド48を有してお
り、アウタガイド48には断面円形の貫通孔が形成され
ている。この貫通孔は巻紙Wの走行方向に延び且つガイ
ド台32の上面に開口している。アウタガイド48の貫
通孔内には同心状にして円柱形状のインナガイド50が
配置されている。インナガイド50は貫通孔から突出し
た延長部52を有し、この延長部52にてアウタガイド
48に連結されている。インナガイド50はアウタガイ
ド48の貫通孔内に、ほぼ環状をなす曲成通路54を形
成し、この曲成通路54はガイド台32側の一部が閉じ
たものとなっている。
【0020】巻紙Wの走行方向でみて、アウタガイド4
8の下流端からは絞り込みガイド56が延びており、こ
の絞り込みガイド56は下方に開いた断面円弧状のガイ
ド溝58を有している。ガイド溝58は曲成通路54と
同軸上に位置し、曲成通路54に向けてその幅が徐々に
減少し、そして、曲成通路54に滑らかに連なる。従っ
て、巻紙Wがガニチャテープ6に向けて繰り出されると
き、巻紙Wは絞り込みガイド56のガイド溝58により
徐々に下向きの円弧状に丸め込まれ、そして、曲成通路
54を通過してからガニチャテープ6に導かれる。ここ
で、巻紙Wの丸め込みの向きはシュートング16及び巻
上セクション4での巻紙Wの丸め込みの向き、即ち、そ
の巻上方向に一致している。
【0021】このようにして巻紙Wが曲成されると、巻
紙Wに曲げ癖を予め付けることで、巻上セクション4で
の巻紙Wの曲成を円滑に行えるばかりでなく、その曲成
に伴う巻紙W自身の反発力をも低減できる。従って、た
ばこロッドTRのラップシームの糊付け接着を安定して
行え、たばこロッドTRがラップシームから弾けるのを
防止できる。
【0022】巻紙Wの曲げ癖を更に確実に付けるため、
ガイド台32にはヒータ素子60が内蔵されている。ヒ
ータ素子60はガイド台32を介して曲成ガイド46の
全体を所定温度に昇温し、曲成通路54を通過する巻紙
Wを加熱し、その曲げ癖を安定化する。更に、図2に示
されているように曲成ガイド46のインナガイド50に
ヒートパイプ62を内蔵することもでき、ヒートパイプ
62はインナガイド50の長手方向に延びている。ヒー
トパイプ62は巻紙Wの走行方向でみて、インナガイド
50の加熱温度を均一にする。曲成ガイド46の加熱温
度を制御するため、図4に示されているように曲成ガイ
ド46のアウタガイド48には熱電対などの温度センサ
64が内蔵され、温度センサ64からのセンサ出力に基
づき、ヒータ素子60の発熱量が制御される。
【0023】糊塗布器 図5は糊塗布器22を詳細に示しており、糊塗布器22
はフロント成形型18の直上に配置された噴出ノズル6
6を備えている。噴出ノズル66のノズル口は、フロン
ト成形型18の上面から突出する巻紙Wの一側縁に近接
対向し、その基端はノズルホルダ68に取り付けられて
いる。ノズルホルダ68は上下に2分割の部材68a,
68bからなり、断熱材70を介して取り付けプレート
72に取り付けられ、この取り付けプレート72は巻上
機のフレーム34に支持されている。ノズルホルダ68
内には糊供給通路74が形成されており、糊供給通路7
4は一端が噴出ノズル66に連通し、その他端はノズル
ホルダ68の外側のコネクタ76を介して糊供給管路7
8に接続されている。糊供給管路78は供給ポンプ80
を介して糊タンクに接続され、供給ポンプ80は糊タン
ク内の糊を糊供給経路78,74を介して噴出ノズル6
6に供給し、噴出ノズル66のノズル口から巻紙Wの前
記一側縁に向けて噴出し、この一側縁に塗布する。
【0024】ノズルホルダ68にはヒータ素子82及び
温度センサ84がそれぞれ内蔵されており、ヒータ素子
82は温度センサ84のセンサ信号に基づいてノズルホ
ルダ68を昇温し、糊供給通路74内の糊を所定温度に
加熱する。巻紙Wの一側縁に塗布されるべき糊が予め加
熱されていると、この後、たばこロッドTRにおけるラ
ップシームの糊が乾燥ヒータ24にて加熱乾燥される
際、その乾燥に要する時間を短縮させる。このことか
ら、乾燥ヒータ24でのラップシームの乾燥処理が十分
に発揮される結果、そのラップシームの接着強度を十分
に確保でき、ラップシームからのたばこロッドTRの弾
けを防止できる。なお、乾燥時間の短縮化は、巻上機の
高速化、つまり、たばこロッドTRの高速化にも大きく
寄与する。
【0025】更に、前述した糊供給管路78のコネクタ
76には圧力計86が取り付けられており、この圧力計
86は噴出ノズル66に供給される糊の圧力を検出し、
その検出信号をモニタに出力する。巻上機の運転中、モ
ニタは糊供給圧を常時監視し、これにより、糊供給圧の
低下に起因する巻紙Wへの糊塗布量の不足、即ち、ラッ
プシームの糊付け不良や、糊供給圧の上昇に起因する噴
出ノズル66内での糊の詰まりを防止可能となる。図5
中、前述した成形ベッドは参照符号88で示されてお
り、成形ベッド88は巻上機のベース90上に取り付け
られている。
【0026】 リア成形型 図6及び図7には前述したリア成形型20が詳細に示さ
れている。リア成形型20はエッジガイドホルダ92
(図7)を備えており、エッジガイドホルダ92は成形
ベッド88の成形溝に隣接し、そして、この成形溝に沿
って延びている。成形溝側のエッジガイドホルダ92の
面はその上部が成形溝の上方に張り出し、この張り出し
部分にエッジガイド94が取り付けられている。エッジ
ガイド94はたばこロッドTRの送出方向に延び、そし
て、この送出方向でみて、エッジガイド94の上流端は
図6及び図7に示すように湾曲されている。それ故、刻
みたばこ層を包み込みほぼ棒状に曲成されている巻紙W
がフロント成形型18からリア成形型20に進入する
際、フロント成形型18から突出した巻紙Wの一側縁
(糊が既に塗布されている:図6中の参照符号EW)は
エッジガイド94の上流端にて案内されながら引き込ま
れて、巻紙Wの他方の側縁に重ね合わされ。この結
果、巻紙Wの両側縁は相互に糊付け接着され、ラップシ
ームを有したたばこロッドTRが成形される。この後、
たばこロッドTRはそのラップシームがエッジガイド9
4の下縁により押さえ付けられた状態でリア成形型20
を通過し、乾燥ヒータ24に向かう。
【0027】エッジガイドホルダ92にはヒータ素子9
6が内蔵され、ヒータ素子96はたばこロッドTRの送
出方向に延びている。また、エッジガイドホルダ92に
は温度センサ98が取り付けられており、温度センサ9
8はエッジガイドホルダ92、つまり、そのエッジガイ
ド94の温度を検出する。ヒータ素子96は温度センサ
98からの検出信号に基づき、エッジガイド94を所定
の温度に昇温し、たばこロッドTRのラップシームを予
備的に加熱する。このような予備加熱は、ラップシーム
の糊が乾燥ヒータ24にて加熱乾燥処理を受ける際、そ
の乾燥を促進する。この結果、ラップシームの接着強度
が十分に確保され、たばこロッドTRの弾けを防止でき
る。
【0028】エッジガイドホルダ92はスペーサ部材1
00を介して一対の回動アーム102に連結されてお
り、各回動アーム102の基端は取り付けプレート10
4の上端にピン106を介して回動自在に支持されてい
る。取り付けプレート104は巻上機のベース90に取
り付けられ、ブラケット108を有している。ブラケッ
ト108にはピン110を介してアングルアーム112
の基端が回動自在に支持されており、アングルアーム1
12は取り付けプレート104を跨ぎ、一対の回動アー
ム102の間からエッジガイドホルダ92の上方に延び
ている。この状態にて、アングルアーム112はノブ付
きの連結ねじ114を介して取り付けアーム104に固
定されている。アングルアーム112の先端にはノブ付
きの押圧ねじ116が貫通してねじ込まれ、押圧ねじ1
16はその下端にてエッジガイドホルダ92を押圧し、
成形ベッド88上に固定している。
【0029】乾燥ヒータ 図8〜図11には乾燥ヒータ24が詳細に示されてい
る。乾燥ヒータ24はヒータブロック118を備え、ヒ
ータブロック118は成形ベッド88の上方をその成形
溝に沿って、つまり、たばこロッドTRの送出方向に延
び、その全長は通常の巻紙を使用する場合のヒータブロ
ックに比べて長尺なものとなっている。ヒータブロック
118の上面には複数の断熱部材120が突設されてお
り、これら断熱部材120はヒータブロック118の長
手方向に間隔を存し、そして、カバープレート122を
貫通して取り付けプレート124に連結されている。つ
まり、ヒータブロック118は断熱部材120を介して
取り付けプレート124に支持され、取り付けプレート
124は巻上機のフレーム側に連結されている。
【0030】図9から明らかなようにカバープレート1
22は下向きの断面U字形をなし、ヒータブロック11
8をその両側から覆っている。カバープレート122の
両内側面には断熱シート126がそれぞれ張り付けら
れ、これら断熱シート126はヒータブロック118に
沿って延びている。ヒータブロック118にはヒータ素
子128及びヒートパイプ130が上下に内蔵され、こ
れらヒータ素子128及びヒートパイプ130はヒータ
ブロック118のほぼ全長に亘って延びている。
【0031】図10から明らかなようにヒータブロック
118の下端部は先細状をなし、その下端面が成形ベッ
ド88の成形溝と対向した状態にある。ヒータブロック
118の下端面はその幅が成形溝よりも狭く、その中央
には図11に示すように嵌合溝132が形成され、嵌合
溝132はヒータブロック118の全長に亘って延びて
いる。
【0032】ヒータブロック118の下端面には摺接部
材134が取り付けられており、摺接部材は断面T字形
をなし、嵌合溝132に取り外し可能に嵌合されてい
る。摺接部材134はヒータブロック118の全長に亘
って延びる円滑な下面を有し、この下面は、たばこロッ
ドTRのラップシームが摺接する摺接面136となって
いる。摺接面136は図示のように平坦面であるか、ま
たは、下向きの円弧面でであってもよい。
【0033】摺接部材134には耐熱性及び熱伝導性に
優れた高分子材料、例えばポリイミド等を使用でき、更
には熱伝性を改善するために前記高分子材料にグラフ
ァイトを10〜50%添加した材料が好適する。更に、
ヒータブロック118の下端部にはその外面に熱電対か
らなる温度センサ138(図10参照)が取り付けられ
ており、温度センサ138はヒータブロック118、つ
まり、摺接部材134の温度を検出する。
【0034】そして、成形ベッド88の上面にはその成
形溝の両側にプレート状のサイドガイド140が配置さ
れており、これらサイドガイド140はたばこロッドT
Rの送出方向でみて、ヒータブロック118の上流端、
つまり、たばこロッドTRのための入口から、その出口
に向けて延びている。成形溝に隣接する側の各サイドガ
イド140内側面はその下部が円弧状に形成され、成形
溝に滑らかに連なっている。更に、成形溝の出口部分は
その両側がたばこロッド R の送出方向に向けて徐々に
拡開すべく切り取られている。
【0035】上述の乾燥ヒータ24によれば、そのヒー
タ素子128は温度センサ138からのセンサ信号に基
づき、ヒータブロック118、つまり、摺接部材134
を所定温度に昇温する。従って、乾燥ヒータ24に進入
すると、たばこロッドTRはそのラップシームが摺接部
材134に摺接しながら走行し、この際、ラップシーム
は摺接部材134から熱を受けて、その糊が乾燥され、
ラップシームの接着強度が増加する。
【0036】摺接部材134は上述した高分子材料から
なっているので、巻紙Wに対する離型性に優れており、
摺接部材134の摺接面136に垢が付着することはな
い。従って、摺接面136に付着した垢がラップシーム
への熱伝達を阻害することはなく、乾燥ヒータ24はラ
ップシームを確実且つ良好に乾燥処理でき、この結果、
たばこロッドTRがラップシームから弾け、その切断セ
クション26の入口にて詰まることもなく、その成形を
安定して行うことができる。また、垢の付着により、た
ばこロッドTRの走行が不安定になることもなく、これ
に起因した切断セクション26での詰まりをも防止され
る。
【0037】巻上機の起動時、たばこロッドTRが乾燥
ヒータ24を連続して通過し始めると、乾燥ヒータ24
の入口部分はその出口側の部分に比べて、その温度が大
きく低下しようとするが、このような温度低下はヒータ
ブロック118内のヒートパイプ130により速やかに
補償される。つまり、ヒートパイプ130は摺接部材1
34の長手方向に亘って、その加熱温度を均一に維持し
ようとするので、糊の乾燥処理は良好且つ安定したもの
となる。また、ヒートパイプ130の存在は摺接部材1
34の温度変動に対し、ヒータブロック118の温度制
御を容易にし、且つ、その制御の応答性をも改善する。
【0038】しかも、ヒータブロック118(即ち、摺
接部材134)は通常の巻紙に対して使用されるものよ
りも長いので、糊の乾燥時間が十分に確保される。更
に、たばこロッドTRが乾燥ヒータ24を通過する際、
たばこロッドTRの両側はガニチャテープ6を介して一
対のサイドガイド140により案内される。このこと
は、摺接部材134と成形溝との間にてたばこロッドT
Rが良好に挟持されることを意味する。従って、摺接部
材134に対するラップシームの接触圧が十分に確保さ
れ、安定した糊の加熱乾燥処理が可能となる。
【0039】上述の乾燥ヒータ24に関し、摺接部材1
34はヒータブロック118の嵌合溝132に嵌合して
取り付けられているだけであるので、摺接部材134に
摩耗が生じたとき、その交換を容易に行うことができ
る。なお、ヒータブロック118に摺接部材134を確
実に連結するには、図12に示すようにヒータブロック
118に複数の止めねじ、或いは止めピン142を介
し、摺接部材134を交換可能に取り付けてもよい。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように低副流煙型シガレッ
トの製造機(請求項1)によれば、低副流煙型の巻紙を
使用してたばこロッドを製造するにあたり、たばこロッ
ドのラップシームに摺接して加熱する乾燥ヒータの摺接
を低副流煙型巻紙に対して離型性を有した高分子材料
から形成したので、その摺接面に低副流煙型巻紙の材質
が垢として付着するのを効果的に防止できる。この結
果、ラップシームの糊の乾燥処理を良好に行え、たばこ
ロッド、つまり、低副流煙型シガレットの製造を安定し
て実施可能となる。
【0041】請求項2の製造機によれば、乾燥ヒータの
摺接部材が摩耗したとき、その交換を容易に行うことが
できる。請求項3〜5の製造機によれば、摺接面の温度
分布の均一化、摺接面へのラップシームの接触圧向上、
そして、ラップシームの予備加熱がそれぞれ達成され、
その糊の加熱乾燥処理を大きく改善する。
【図面の簡単な説明】
【図1】巻上機の構成を示した概略図である。
【図2】ラップの予備曲成装置を一部破断して示した側
面図である。
【図3】予備曲成装置の平面図である。
【図4】予備曲成ガイドの出口側からみた側面図であ
る。
【図5】糊塗布器を一部破断して示した側面図である。
【図6】巻上セクションのリア成形型を示した正面図で
ある。
【図7】リア成形型を入口側からみた側面図である。
【図8】乾燥ヒータを一部破断して示した正面図であ
る。
【図9】乾燥ヒータを出口側からみた側面図である。
【図10】図9の一部を拡大した図である。
【図11】ヒータブロックの一部の分解斜視図である。
【図12】ヒータブロックの変形例を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
4 巻上セクション 6 ガニチャテープ 24 乾燥ヒータ 96 ヒータ素子(予備加熱ヒータ) 118 ヒータブロック 128 ヒータ素子 130 ヒートパイプ 134 摺接部材(高分子材料部材) 136 摺接面 140 サイドガイド面 TR たばこロッド W 巻紙
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松村 武 東京都墨田区横川1−17−7 日本たば こ産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平9−187265(JP,A) 実公 昭34−14400(JP,Y1) 実公 昭44−5920(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A24C 5/26

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 副流煙を低減した巻紙に刻みたばこを包
    み込みながら前記巻紙の両側縁を相互に重ね合わせて糊
    付け接着し、この糊付け接着のラップシームを有するた
    ばこロッドを連続して送出する巻上セクションと、 前記巻上セクションの下流に設けられ、たばこロッドの
    前記ラップシームを加熱して前記ラップシームの糊を乾
    燥する乾燥ヒータとを備えた製造機において、 前記ラップシームの糊付け接着の安定化を図る安定化手
    段を備え、この安定化手段は、前記乾燥ヒータに設けら
    れ、前記ラップシームを摺接させて加熱する摺接面を含
    み、この摺接面が前記巻紙に対する離型性を有した高分
    子材料から形成されていることを特徴とするシガレット
    の製造機。
  2. 【請求項2】 前記摺接面は、前記乾燥ヒータのヒータ
    ブロックに交換可能に取り付けられた高分子材料部材の
    一面にて形成されていることを特徴とする請求項1に記
    載のシガレットの製造機。
  3. 【請求項3】 前記安定化手段は、前記乾燥ヒータに内
    蔵され、前記たばこロッドの送出方向に延びるヒートパ
    イプを含むことを特徴とする請求項1又は2に記載のシ
    ガレットの製造機。
  4. 【請求項4】 前記安定化手段は、前記乾燥ヒータの下
    側に前記たばこロッドの送出方向に沿って延び前記たば
    こロッドを案内する一対のサイドガイド面を有し、これ
    らサイドガイド面は前記たばこロッドの周面に適合した
    断面円弧状をなすことを特徴とする請求項1〜3の何れ
    に記載のシガレットの製造機。
  5. 【請求項5】 前記安定化手段は、前記巻上セクション
    に備えられ、前記ラップシームを予備的に加熱する予備
    加熱ヒータを含むことを特徴する請求項1〜4の何れか
    に記載のシガレットの製造機。
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