JP2997164B2 - 地図表示装置 - Google Patents

地図表示装置

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JP2997164B2
JP2997164B2 JP6109799A JP10979994A JP2997164B2 JP 2997164 B2 JP2997164 B2 JP 2997164B2 JP 6109799 A JP6109799 A JP 6109799A JP 10979994 A JP10979994 A JP 10979994A JP 2997164 B2 JP2997164 B2 JP 2997164B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両等に搭載されて、
所望の地図をCRT、液晶ディスプレイ等の装置に表示
するために使用される地図表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種の地図表示装置におい
て、見たい地図を表示させる方法として様々なものが実
用化されている。例えば、表示装置に地名を表示し、そ
の表示画面上のカーソルをキー操作で移動させて確定キ
ー等を押し、該地名に対応した地図を表示させたり、最
初に縮尺のかなり小さい地図を画面に表示させ、その地
図上の、より詳しく見たい箇所に指を触れてその箇所の
詳細な地図を表示させたりするものが知られている。こ
うしたものは表示させる地名(後者ならば表示させる地
図)にレベルを設け、最初は最高レベルの、最も広い範
囲を示す関東、中部等の地名(後者では日本地図)を表
示させ、その中からどの地域を更に詳しく見たいかの指
定(例えば関東地方を見たいという指定)を使用者から
受けた後、より低いレベル、すなわち、より狭い範囲を
示す東京都、千葉県等の地名(後者では関東地方の地
図)を表示させて、以下同様にして徐々に範囲を絞って
いき、能率的に所望の地図を表示させることができる。
【0003】特に近年では、表示装置に出力する地図を
作成するのに必要な地図データがCD・ROMに収めら
れ、旧来のような地図帳に比べて大量の情報が格納され
ているにもかかわらず携帯性、検索性に優れたものとな
っている。また、こうした地図表示装置が適用された車
載用ナビゲーション装置においては、スキーや温泉等の
ドライブの目的別のCD・ROMも提供されている。こ
うした特定の目的のドライブで使用する場合や、目的地
のおおよその位置を知りたい場合等には、大変に便利で
ある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記い
ずれの装置においても上記のような方法で所望の地図を
指定するのには、ある程度の注意力を必要とする。「あ
る程度」とは、運転者が車両等を運転しながら上記の操
作をするには危険な程度ということである。
【0005】すなわち、上記前者による方法では、画面
上のカーソルを適格な位置に移動させることが必要なこ
とに加え、他のキーと間違えることなくカーソル移動キ
ーや確定キーを押すことが要求される。また、上記後者
による方法では、○○県は画面上の地図でどの県である
か、また、××町は○○県のどの辺りにあるか等の判断
が必要となる。しかも、上記のように地名(又は地図)
がレベル毎に別れている場合には、所望の地図が表示さ
れるまで上記操作を繰り返す必要がある。こうした操作
や判断は、運転しながら行なうには、あまりにも複雑で
ある。
【0006】同乗者がいる場合には、その人に操作して
もらえば良いが、運転者しか乗っていない場合や、同乗
者が該地図表示装置の操作方法を知らない場合は、運転
を中断し、車両等を停止させて該操作をしなければなら
ない。停止させると、その分、目的地に到着する時間が
遅れてしまう。また、運転再開時の燃料消費による経済
性、大気汚染防止、交通安全の上からも、目的地のおお
よその位置が判れば良い場合等に、いちいち車両等を停
止させるのは好ましいことではない。
【0007】また、車両等を停止させて操作する場合に
も、位置を知りたい地名が漢字でどのように書くのか全
く判らない場合には、画面に漢字で表示されるだけでは
指定を行なうことができない。本発明は、こうした問題
に鑑みなされたもので、地図検索の操作を簡易にするこ
とにより、運転者が車両等を停止させることなく所望の
地図を表示できるようにすることを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めになされた本発明の請求項1に記載の地図表示装置
は、図1にその一部を例示する如く、車両に搭載される
地図表示装置であって、所定の画像出力装置に地図を表
示するための地図データを、地図を構成する地域若しく
は所定の建造物の名称を意味する文字データと共に記憶
した記憶媒体から、詳細度及び地域毎に区分されたグル
ープ単位で上記文字データを取り込む文字データ取り込
み手段と、上記文字データ取り込み手段により取り込ま
れた文字データに対応する文字を、所定の順序にて所定
の画像出力装置に表示する文字表示制御手段と、所定の
画像出力装置に地図として表示すべき地域若しくは建造
物を表示する旨の指示をしたり、取り込むべき文字デー
タのグループを切り替える旨の指示をしたりするための
音声指定手段と、上記文字表示制御手段に文字表示され
た文字データに相当する音声を、上記音声指定手段を介
した指示が無い限り、順次繰り返し出力する音声発生手
段と、上記音声発生手段による音声の出力中に、上記音
声指定手段を介して取り込むべき文字データのグループ
を切り替える旨の上記指示を受けると、該発生中の音声
に相当する文字データが属するグループより一段階だけ
更に詳細であって且つ該指示を受けたときに発生が完了
したばかりの音声若しくは発生中の音声の地域に対応す
る文字データのグループを上記文字データ取り込み手段
に取り込ませる取り込み制御手段と、上記音声発生手段
による音声の出力中に、上記音声指定手段を介して地域
若しくは建造物を表示する旨の上記指示を受けると、該
指示を受けたときに出力が完了したばかりの音声若しく
は出力中の音声に相当する地域若しくは建造物を含む地
図を、上記記憶媒体に記憶されている地図データに基づ
いて作成し、所定の画像出力装置に表示させる地図表示
制御手段と、を備えたことを特徴とする。請求項2に記
載の本発明は、請求項1に記載の地図表示装置におい
て、人工衛星からの送信電波を受信して、その受信信号
を周波数変換し、復調して、当該地図表示装置が搭載さ
れた車両の位置を算出するGPS受信機を備え、該GP
S受信機により車両の位置を算出し、車両がそれまで走
行していたものとは異なる地域に進入したことを検出す
るとその地域の名称を、上記記憶媒体に記憶された上記
文字データに基づいて、音声出力することを特徴とす
る。
【0009】請求項に記載の発明は、請求項に記載
の地図表示装置において、ラジオもしくはカーステレオ
の機能を備えたものであり、上記ラジオやカーステレオ
からの音楽等を聞いている際に、上記音声出力を行う場
合には、上記音楽等の音量を小さくすることを特徴とす
る。
【0010】
【0011】
【0012】
【作用】このように構成された本発明の請求項に記載
の地図表示装置においては、まず、文字データ取り込み
手段が、表示可能な地図の地域名称を意味する文字デー
タを記憶媒体から詳細度及び地域毎に区分されたグルー
プ単位で取り込む。次に文字表示制御手段が、該文字デ
ータを所定の順序で文字表示する。次に、音声発生手段
が、該文字データに相当する音声を、音声指定手段を介
した指示が無い限り、順次繰り返し発生する。音声指定
手段を介して取り込むべき文字データのグループを切り
替える旨の上記指示を受けると、取り込み制御手段が、
発生中の音声に相当する文字データが属するグループよ
り一段階だけ更に詳細であって且つ該指示を受けたとき
に発生が完了したばかりの音声若しくは発生中の音声の
地域に対応する文字データのグループを上記文字データ
取り込み手段に取り込ませる。音声発生手段による音声
の出力中に、音声指定手段を介して地域若しくは建造物
を表示する旨の指示を受けると、地図表示制御手段が、
指示を受けたときに出力が完了したばかりの音声若しく
は出力中の音声に相当する地域若しくは建造物を含む地
図を、上記記憶媒体に記憶されている地図データ及び文
字データに基づいて作成し、所定の画像出力装置に表示
させる。
【0013】すなわち、一連の地名が音声として繰り返
し発生され、その内、音声指定手段による指定を受けた
ときに発生が終了した或は発生中の音声に対応して、更
に詳細なグループに切り替えたり、音声に対応する地図
が所定の画像出力装置に出力されたりする。請求項
記載の地図表示装置は、当該地図表示装置が搭載された
車両の位置を検出するGPS受信機を備えており、車両
がそれまで走行していたものとは異なる地域に進入した
ことを検出するとその地域の名称を、記憶媒体に記憶さ
れた文字データに基づいて、音声にして発生させる。
【0014】請求項に記載の地図表示装置において
は、ラジオもしくはカーステレオの機能を備えており、
これらからの音楽等を聞いている際に、上記音声出力を
行う場合には、上記音楽等の音量を小さくする。
【0015】
【0016】
【実施例】以下に本発明の実施例を図面と共に説明す
る。まず、図2は本発明の地図表示装置が適用された車
載用ナビゲーション装置の全体の構成を表すブロック図
である。
【0017】図2に示す如く、本実施例のナビゲーショ
ン装置は、CD・ROMに記憶されたデータを読み出す
CDドライバ3と、CDドライバ3からの信号に基づい
て種々の演算処理をする電子制御装置5と、画面表示を
行なうCRT7と、音声を出力するスピーカ9と、電子
制御装置5に制御信号を入力する入力装置10と、GP
S(Global Positioning System) 用の人工衛星からの
送信電波を受信するGPS用アンテナ11と、その受信
信号を周波数変換し、復調して、受信点の位置(すなわ
ち車両位置)を表す緯度データ、経度データ、高度デー
タを算出すると共に、受信点の移動速度(すなわち車
速)を表す速度データを算出する周知のGPS受信機1
2とからなる。
【0018】電子制御装置5は、周知のCPU13、R
AM15、ROM17と、文字データを音声データに変
換する音声データ記憶手段としての音声辞書ROM19
と、画像データをCRT7に出力するCRTコントロー
ラ21と、CDドライバ3を制御するインタフェースで
あるCDコントローラ23と、音声データに基づいて音
声を合成しスピーカ9を鳴らす規則音声合成回路25
と、入力装置10からの信号受け取る入力装置インタフ
ェース27と、GPS受信機からの信号を受け取るGP
S受信機インタフェース29と、これらを接続するバス
31とからなる。
【0019】入力装置10は、リモートスイッチとして
のボタン33を備え、またその裏面には面ファスナーが
設けられており、これと対になる面ファスナーを任意の
位置に貼付することにより、入力装置10をステアリン
グホイールの中央部等の運転者が操作しやすい場所に設
置することができるようにされている。
【0020】本実施例のナビゲーション装置で使用する
CD・ROMには、道路地図を表示するための主要な交
差点、建造物の座標が地図データとして、また、道路地
図を構成する「東京都」「千代田区」等の地名、「皇
居」「都庁」等の主な建造物の名称等に対応する所定コ
ードが文字データとして記憶されている。また、これら
の文字データは、夫々が差し示す範囲の広さに応じ複数
のレベルに分けられており、更に各レベルは所定の地域
に含まれるグループ毎に分けられている。例えば、広い
範囲を示す文字データ程、「レベルが高い」と呼ぶこと
にすると、最高レベルには「東北」「関東」「上越」等
の地方名に対応する文字データが含まれ、その一つ下の
レベルには「青森」「東京」「群馬」等の都府県の名称
が含まれている。また、この都府県の名称が含まれてい
るレベルは一つ上のレベルの「東北」「関東」「上越」
等の地方名に対応するグループ毎に更に分けられてい
る。すなわち、「東北」のグループは「青森」「秋田」
「岩手」等、「関東」のグループは「東京」「千葉」
「神奈川」等、「上越」のグループは「群馬」「新潟」
のようにされていて、更にこの下のレベルに含まれる文
字データは「青森」のグループ、「秋田」のグループ、
「岩手」のグループ等に更に細分化されている。
【0021】電子制御装置5は、車両の現在位置の表
示、出発地点から目的地までの経路設定、該経路走行中
の経路案内、所望の道路地図の検索・表示等のナビゲー
ション装置としての周知の諸機能を実行する。この機能
の中で、所望の道路地図の検索・表示を行なう地図表示
ルーチンについて、図3に示すフローチャートと共に説
明する。
【0022】該ルーチンは、当該ナビゲーション装置に
電源が入れられ、且つCDドライバ3にCD・ROMが
装填された状態で、ボタン33が押されると起動する。
まず、ステップ100にてCD・ROMから取り込みの
対象となる文字データのレベルを最高レベルにする。次
にステップ110に進み、取り込みの対象とされた文字
データ(ここでは最高レベルに属する文字データ)をC
D・ROMから全て取り込む。続くステップ120で、
取り込まれた文字データを文字に変換して所定の順序で
CRT7に表示する。
【0023】ステップ120の処理が完了したときにC
RT7に行なわれている画面表示を図4(a)に示す。
この画面表示は、図4(a)に示すように、CRT画面
を横方向にA、Bの二つの領域に分割し、更に領域Bを
縦方向にa〜fの6個の領域に分割しており、この領域
Bに、ステップ120における文字表示が行なわれる。
領域a〜領域fに表示し切れない「東海」「関西」等の
文字データは、後にステップ150にてその文字データ
に対応した発声が行なわれる際に、順次領域Bの文字表
示が上方にスクロールされ、空いた領域fに順次表示さ
れていく。なお、CRT7に文字表示する順序は、本実
施例では、略北東方向から南西方向へとしている。
【0024】CRT7に図4(a)のように表示がされ
ると、ステップ130に移行し、ステップ110にて取
り込んだ文字データの中から更に、最初に音声出力させ
るものを取り出す。ここではCRT7の領域aに表示さ
れた「北北海道」に対応する文字データを取り出す。次
に、ステップ140では、取り出した文字データ「北北
海道」を、音声辞書ROM19を参照して音声データに
展開し、ステップ150にてその音声データを規則音声
合成回路25により音声信号に変換し、スピーカ9を介
して「きたほっかいどう」と音声出力が行なわれる。
【0025】ステップ160では、ボタン33が押され
たかどうかを判断し、押されていなければステップ17
0に進み、ステップ110にて取り込んだ文字データの
中から、次に音声出力させるものを取り出す。ここでは
CRT7の領域bに表示された「南北海道」に対応する
文字データを取り出す。その後ステップ140に戻り、
ステップ140〜ステップ170の処理を繰り返す。な
お、ステップ110にて取り込んだ文字データを全て読
み上げた場合には、最初の「北北海道」に戻り、ステッ
プ140〜ステップ170の処理をボタン33が押され
るまで繰り返す。
【0026】また、ステップ150にて音声出力が行な
われる際、例えば「とうほく」と読み上げられる際に
は、CRT7の画面上において、その出力される音声に
対応する文字を差し示すカーソルが、「東北」と文字表
示されている領域cの左(つまり領域AのXaの位置)
に表示される(図4(a)参照)。このカーソルは、文
字データが次々とステップ150にて音声として読み上
げられるのに同期して、該音声に対応する文字データを
差し示すためにその表示位置が下方へずらされて行き、
Xbの位置まで移動されると、ステップ120にて表示
し切れなかった文字データが領域fに文字表示されたも
のを差し示すためにその箇所Xbに留まる。ただし、ス
テップ120にて文字表示された文字データが図4
(b)に示すように6個以下の場合には文字表示のスク
ロールが行なわれないので、カーソルが位置Xdにある
状態で「やまがた」と音声出力された後、ボタン33が
1回も押されなかったときには、カーソルは位置Xeに
表示される。
【0027】なお、該カーソルの移動処理、CRT7に
表示し切れなかった文字データを領域fに文字表示する
ための文字表示の上方へのスクロール、及び領域fへの
該文字表示は、ステップ170における処理の後、行な
われるが、処理の流れを簡潔に表現するために図3のフ
ローチャートには記載されていない。
【0028】一方、ステップ160にてボタン33が押
されたと判断されると、ステップ180に進み、現在、
CRT7に文字表示されている文字データは、CD・R
OMの中で最低のレベルに属するか否かを判定する。最
低のレベルに属すると判定されたときはステップ200
へ移行する。逆に、最低のレベルではないと判定された
ときは、ボタン33が何回押されたかを判定し(ステッ
プ190)、1回のみだった場合は、該ボタン33の操
作は、スピーカ9から発生させる音声(及びCRT7に
表示させる文字データ)を更に詳細なものに切り替えろ
という指示であると見なして、ステップ210に進む。
【0029】ステップ210ではCD・ROMから取り
込む文字データの対象を、一つだけ下のレベルに存在す
る、ステップ150にて音声出力された文字データのグ
ループに切り替える。例えば、ステップ150にて「と
うほく」と音声出力された後、ボタン33が1回押され
たときには、取り込み対象レベルを、「東北」「関東」
等が属する地方名のレベルから、「青森」「東京」等が
属する都道府県名のレベルに下げ、そのレベルに属する
グループの中から「東北」のグループを取り込み対象と
して設定し直す。取り込み対象の切り替えが終了すると
ステップ110に戻り、以降の処理を再度行なう。
【0030】一方、ステップ190で、ボタン33が2
回以上押されたと判定された場合は、該ボタン33の操
作は、該音声に対応する道路地図をCRT7に表示せよ
という指示であると見なして、ステップ200に進む。
ステップ200では、ボタン33が押された直前にステ
ップ150にてスピーカ9から出力された音声、すなわ
ちステップ130若しくはステップ170にて取り出さ
れた文字データに対応する地図データをCD・ROMか
ら取り込み、道路地図を作成し、該道路地図をCRT7
に画面出力した後、当該地図表示ルーチンを終了する。
なお、ステップ200の詳しい処理内容は周知であるた
め、説明を省略する。
【0031】次に上記のように構成された本実施例のナ
ビゲーション装置において、運転者が「青葉城跡」のお
およその位置を知りたくなった場合を例にとり、所望の
道路地図を表示させる際の手順について説明する。ま
た、ここでは文字データの階層は、関東地方、近幾地方
等の地方名を最高レベルとして以下、都府県名レベル、
市区町村名レベル、町名レベル、建造物・史跡名レベル
の5つのレベルに別れているとする。
【0032】なお、ここで挙げた「地方名」、「都府県
名」等のレベルの名称は、検索を行なったりCRT上に
表示したりするために便宜上、付けられた名称であり、
地理的若しくは行政的に見てそのレベル名称に属さない
地名に対応する文字データ(以下、単に地名と言う)は
含まれていないとか、逆にそのレベルに属する地名は全
て含まれているという意味ではない。例えば、地方名レ
ベルには、前述の「北北海道」のように府県名レベルよ
りも更に下のレベルに属しているべき地名も属してお
り、市区町村名レベルの中には、郡や離島、山、湖を示
す地名も属している。また、市区町村名レベルの中に属
している町名に対応する文字データは、郡や区に匹敵す
るほど大きな町の名称に対応するものであり、町名レベ
ルの中に属している町名に対応する文字データは、比較
的小さな町の名前、丁目まで含めた町名、通の名称等に
対応するものである。
【0033】まず、CD・ROMがCDドライバ3に装
填されている状態で、運転者が、入力装置10に設けら
れたボタン33を押すと、図3に示した地図表示ルーチ
ンが始動し、ステップ100〜ステップ120の処理に
よりCRT7に図4(a)と略同じ画面表示がされる。
異なる点は、カーソルが領域Aの一番上、すなわち「北
北海道」の左に表示されることである。
【0034】続いてステップ130〜ステップ150の
処理によりスピーカ9から「きたほっかいどう」と音声
出力される。ボタン33を押さずにいると、続くステッ
プ160から処理がステップ170に移り、「北北海
道」の次に音声出力する文字データ「南北海道」に対応
する文字データを取り出し、ステップ140及びステッ
プ150の処理によってスピーカ9から「みなみほっか
いどう」と音声出力される。また、このとき、CRT7
の画面上のカーソルは「南北海道」の左に表示位置が変
更される。
【0035】ステップ140〜ステップ170の処理を
繰り返すことで、スピーカ9からは続いて「とうほく」
と音声出力される(カーソルはXaの位置に表示され
る)。ここで運転者がボタン33を1回押すと、ステッ
プ160で処理がステップ180に分岐し、以下、ステ
ップ190、ステップ210と進み、ステップ210に
おいてCD・ROMから取り込むデータを都府県名レベ
ルの文字データの中の、「東北」のグループに切り替え
られる。
【0036】続いてステップ110に処理が戻り、「東
北」のグループに属する文字データをCD・ROMから
取り込み、ステップ120にてCRT7上に図4(b)
のように表示される(但しカーソルはXeの位置に表示
される)。以下、上記地方名を読み上げたときと同様
に、ステップ140からステップ170のループを再び
ボタン33が押されるまで繰り返し、スピーカ9からは
「あおもり」「あきた」「いわて」…、と順次、発声が
行なわれる。スピーカ9から「みやぎ」と発声が行なわ
れたときに、運転者がボタン33を一回押すと、このル
ープを抜け、ステップ180に進み、都府県名の文字デ
ータは最低レベルではないのでステップ190に進み、
押された回数が1回だったため、ステップ210に分岐
し、CD・ROMから取り込むデータが、市区町村名レ
ベルの文字データの中の、「宮城」のグループに切り替
えられる。
【0037】以下、同様にして「せんだい」とスピーカ
9から発声されたとき及び「あおばく」とスピーカ9か
ら発声されたときに共にボタン33を1回ずつ押し、
「あおばじょうあと」とスピーカ9から発声されたとき
にボタン33を2回押すとステップ200に進み、CR
T7に、青葉城を中心とした道路地図が表示される。な
お、「青葉城跡」に対応する文字データはCD・ROM
に格納された文字データの中で最低である建造物・史跡
名レベルに属するため、「あおばじょうあと」とスピー
カ9から発声されたときにボタン33を押した回数が1
回だけだったとしても、処理がステップ180からステ
ップ200に跳び、2回押した場合と同じ道路地図が表
示される。また、運転者が仙台の道路地図を見たいとき
には、「せんだい」とスピーカ9から発声された後にボ
タン33を2回押せば、処理がステップ190からステ
ップ200に進んで、「仙台」の道路地図が表示され
る。
【0038】一方、本実施例のナビゲーション装置は、
予め設定した目的地までの走行経路に沿った走行案内を
受ける場合や、単に車両の現在位置を道路地図と共に視
覚的に表示させる場合等には、電子制御装置5は図5の
フローチャートに示すような地図切り替え処理を行なう
ようにされている。
【0039】地図切り替え処理は、刻々と変化する走行
中の車両位置をCRT7上に視覚的に表示させる際に、
必要に応じてCRT7上に表示する道路地図を新たに作
成して、該車両位置と共に表示するための処理である
が、本実施例のナビゲーション装置においては、該道路
地図の表示を行なう際にその道路地図に対応した地名を
音声出力する。また、この処理は、上記のような、設定
済みの走行経路に沿う走行案内を行なう処理からその副
処理として呼び出されたり、或は車両の現在位置を視覚
的に表示するための主処理として使用されたりする。
【0040】地図切り替え処理が起動されると、まず、
ステップ300にてGPS受信機12を用いて、現在の
車両位置を検出する。次にステップ310にてその検出
結果に基づき、その車両位置を中心とした所定範囲の道
路地図をCRT7上に表示する。また、このとき車両の
位置を表すシンボルもCRT7の画面上の対応する位置
(この場合、画面中央)に表示される。どの範囲まで表
示するかは、当該地図切り替え処理を呼び出した処理内
で設定された縮尺等による。また、道路地図の作成に必
要となる地図データは図3のステップ200における処
理と同様に、CD・ROMから取り込まれる。
【0041】続くステップ320では、再びGPS受信
機12を用いて、現在の車両位置を検出する。車両位置
が検出されると、それが現在進行中のドライブの目的地
であるか否かをステップ330にて判定する。当該処理
が、現在位置を表示する処理として起動された等の理由
で、目的地が設定されていない場合には、現在位置は目
的地でないと判断される。車両位置が目的地であると判
定された場合はステップ340に進み、前述の例では
「あおばじょうあとにとうちゃくしました」とスピーカ
9から音声出力する、到着案内処理を行ない、当該地図
切り替え処理を終了する。なお、この音声は音声辞書R
OM内に収められており、これを音声データに展開する
ことにより、音声として出力される。
【0042】一方、ステップ330にて現在の車両位置
が目的地ではないと判定された場合にはステップ350
に移り、CRT7に表示されている車両の表示位置を変
更する。この処理により、CRT7の画面上で、運転者
が道路を走行していく様子が擬似再現される。この車両
の表示位置がCRT7の画面上の、予め設定された所定
の範囲内に入っているか否かを続くステップ360にて
判定する。所定の範囲はここでは、CRT7の画面の中
心位置と車両の表示位置とを直線で結んだとき、該両者
間の距離が、中心位置から該直線が該画面の輪郭と交わ
る点までの距離の70%未満のとき、該範囲内に入って
いると判定する。
【0043】車両位置が、その範囲内に入っていると判
定されたときにはステップ350に戻り、以下の処理を
繰り返す。すなわち、車両の表示位置が該所定の範囲外
に出るか若しくは車両が目的地にいると判定されるま
で、ステップ320、ステップ330、ステップ35
0、ステップ360の処理を繰り返す。
【0044】ステップ360にて車両位置が所定の範囲
外にあると判定されたときにはステップ370に分岐
し、CRT7に表示されている道路地図の切り替え処理
を行なう。この処理内で新たに作成されてCRT7上に
表示される道路地図は、画面上に擬似再現される車両位
置が再び画面の中央に表示されるようなものにされる。
【0045】次に、新たに表示された道路地図を表す地
名をスピーカ9から音声出力する処理が、ステップ38
0〜ステップ400の処理にて行なわれる。すなわち、
ステップ380では該地名に対応する文字データをCD
・ROMから一つだけ取り込む。ここで、取り込まれる
文字データは、表示される道路地図の範囲に略対応した
レベルの文字データの中からその車両位置が存在するも
のが選ばれる。例えば、表示される道路地図の縮尺が、
50万分の1のときには都府県名レベル、10万分の1
のときは市区町村名レベル、1万分の1のときは町名レ
ベルの文字データの中からその車両位置が存在するもの
が選ばれる。
【0046】以下のステップ390〜ステップ400の
処理は図3に示した地図表示ルーチンのステップ140
〜ステップ150の処理と全く同様に行なわれる。ステ
ップ400においてスピーカ9から道路地図を表す名称
が出力されると、ステップ320に戻り、以下の処理を
繰り返す。
【0047】当該処理が、現在位置を表示する処理等か
ら呼び出されたもので、目的地が設定されていない場合
は、ステップ320〜ステップ400(ステップ340
を除く)が無限ループになってしまうが、強制終了や前
述の地図表示ルーチンを行なう指定が外部からなされた
場合には、割り込み処理にてこの無限ループを抜け出す
ようにされている。
【0048】ここで、目的地を設定していない状態で、
車両を首都高速3号線を通って、渋谷区から目黒区に向
けて走行させる場合を例にとり、この地図切り替え処理
による作用について具体的に説明する。なお、ここでC
RT7に表示される道路地図の縮尺は、区や、それに匹
敵する大きさの市町村を表示するのに適した10万分の
1とされている。
【0049】まず、ステップ300にて車両位置を検出
し、ステップ310にてその検出結果に基づき、その車
両位置を中心とした所定範囲の道路地図を作成して、車
両の位置を表すシンボルと共にCRT7上に表示する。
続くステップ320では、再び現在の車両位置を検出
し、それが現在進行中のドライブの目的地であるか否か
をステップ330にて判定する。ここでは目的地が設定
されていないので、現在の車両位置は目的地でないと判
断されてステップ350に移り、CRT7に表示されて
いる車両の表示位置を変更する。この車両の表示位置が
CRT7の画面上の、上記所定の範囲に入っているか否
かを続くステップ360にて判定し、その範囲内に入っ
ていると判定されたときにはステップ350に戻り、以
下の処理を繰り返す。
【0050】車両が走行して行き、CRT7上の車両位
置の表示位置が上記所定の範囲から外れると、ステップ
360にてそれが判定され、ステップ370に分岐し、
CRT7に新たに表示される道路地図の作成表示処理を
行なう。この処理が完了すると、車両位置が再び画面の
中央に表示されるような道路地図がCRT7上に表示さ
れる。次に、新たに表示された道路地図を表す地名を、
スピーカ9から音声出力する処理が、ステップ380〜
ステップ400の処理にて行なわれる。車両がまだ渋谷
区を走行しているときには「渋谷区です」と、目黒区に
入ったときは「目黒区です」とスピーカ9から発声され
る(ステップ400)。
【0051】ここで、本実施例と本発明との構成要素の
対応関係について説明する。すなわち、本発明の文字デ
ータ取り込み手段はCDドライバ3、CDコントローラ
23及びCPU13に相当し、図3のステップ110が
その処理に相当する。また、文字表示制御手段はCRT
コントローラ21及びCPU13に相当し、図3のステ
ップ120がその処理に相当する。音声発生手段はスピ
ーカ9、規則音声合成回路25及びCPU13に相当
し、図3のステップ130〜ステップ150及びステッ
プ170がその処理に相当する。音声指定手段はボタン
33、入力装置10、入力装置インタフェース27及び
CPU13に相当し、図3のステップ160、ステップ
180〜ステップ190がその処理に相当する。地図表
示制御手段はCRTコントローラ21及びCPU13に
相当し、図3のステップ200がその処理に相当する
り込み制御手段はCPU13に相当し、図3のステッ
プ210がその処理に相当する。
【0052】以上説明したように、本実施例のナビゲー
ション装置によれば、CRT7の画面を殆ど見ることな
く、スピーカ9から順次出力される地名等を聞きなが
ら、その所定の箇所でボタン33を所定回数押すだけ
で、所望の道路地図をCRT7に表示させることができ
る。出力される一連の音声は、ボタン33の操作がない
限り繰り返し出力されるため、たとえ運転の都合でボタ
ン33を押し損ねても再び発声が行なわれるまで待って
いれば良く、大して注意力を必要としない。更に、発声
される文字データはCRT7上にも略北東から南西とい
う順序にて文字表示され、しかも発声中の地名はカーソ
ルにて差し示されるため、CRT7を一暼すればあとど
のくらいで所望の地名が発声されるか予想が付く。ま
た、操作するものはボタン33のみであるため、多くの
ボタン、スイッチ類から選び出す必要がない。また、C
D・ROMに収められた文字データが5段階のレベルに
分けられ、そこから取り込まれる文字データの検索範囲
を順次絞っていくことにより、所望の地域の道路地図を
表示させるので能率的に検索を行なうことができる。
【0053】以上のような、単純な操作にて所望の車両
を表示させることができるので車両を停止させる必要が
ない。従い、道路地図を検索するために車両を止めたこ
とにより目的地に到着する時間が遅れたということがな
く、燃料消費による経済性、大気汚染防止、交通安全の
上からも良好な運転が行なえる。また、車両を止めてい
る状態で使用する際においても、文字データが文字と音
声で出力されるため、所望の地名を漢字でどのように書
くか判らない場合や同音異字、異音同字の地名の検索も
迷うことなく行なうことができる。
【0054】また、上記のような地図の検索を行なわな
い場合にも、予め設定した経路に沿って案内を受けなが
ら走行する場合や、車両の現在位置を道路地図と共に視
覚的にCRT7上に表示させながら走行する場合には、
図5に示したような、地図を切り替える毎に該地図に対
応した地名を音声出力する、地図切り替え処理を行なう
ので、運転者が自分が運転している車両のおよその位置
を、音声で聞くだけで確認でき、目的地の到着時間の予
想や走行経路のミスも速やかに判り、大変に便利であ
る。
【0055】以上本発明の実施例として、本発明の地図
表示装置が適用されたナビゲーション装置について説明
したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるもの
ではなく、例えば、文字データや地図データが収められ
た記憶媒体はCD・ROMに代えて半導体のROMとし
ても良く、上記実施例と同様の効果を奏することができ
る。また、文字データをレベル分け・グループ分けした
階層辞書を別に設け、それを参照しながらCD・ROM
からの文字データの取り込みを行なうように構成すれ
ば、内部で文字データが階層化されていないCD・RO
Mも使用することができる。
【0056】該階層辞書によるレベル分け・グループ分
けのしかたも、例えば、駅名の検索を行なうために鉄道
会社毎、路線毎に分けたり、或は最高レベルが地名の1
文字目の行レベル(「あ行」「か行」等)、次が1文字
目の文字レベル(「あ」「き」「さ」等)、その次が2
文字目の行レベル、…、等としても良い。このような5
0音表を基本としたレベル分けによれば、位置が全く判
らない地名の道路地図も検索し、表示させることができ
る。また、道路名称の音声データをその規模等によって
レベル分けしておくと上記地図切り替え処理が便利なも
のとなる。すなわち、高速道路、国道、県道、……等に
レベル分けしておき、地図切り替え処理を行なわせる
と、走行中の道路名称が発声されるため、経路ミスも少
なくなり、たとえ間違えても速やかにそのミスが判り大
変便利である。もちろん、CD・ROM内で既にこのよ
うなレベル分け・グループ分けされたものを記憶媒体と
して使用しても良く、同様の利便性を有したものとな
る。
【0057】また、音声辞書ROMを廃止し、文字デー
タに対応した音声データをも記憶されたCD・ROMか
ら音声データを読み出して音声出力を行なうような構成
でも良い。このようにすれば、簡素な構成にて音声の生
成を行なうことができる。なお、ここで言う音声データ
とは、上記のような規則音声合成回路25によって音声
に変換されるもののみならず、通常の音楽用CDに使用
される楽音再生用のデータも意味している。後者の音声
データによれば、該音声データに対して周知の音楽CD
再生処理を行なうことにより高音質の音声を生成するこ
とができる。
【0058】ボタン33の操作についても、指定可能な
機能を更に増やしても良い。例えば、3回押したら一つ
上のレベルに戻る、1秒以上押し続けたら逆順で発声す
る、道路地図がCRT7上に表示された後に1回押され
たら更に詳しい道路地図の検索を開始する、等である。
このような構成によれば、ボタン33を所定回数押すと
いう単純な操作にて指定の取消しや、やり直しが行なえ
るので、ボタン33を誤って押した場合や押し損ねた場
合にも車両を停止させる必要がない。
【0059】また、本実施例ではスピーカ9から発せら
れる音声は、地名、史跡名等の道路地図を構成するもの
ばかりであったが、例えば「道路地図を検索し表示しま
す」「現在位置を表示します」「経路設定を行ないま
す」「誘導案内を行ないます」のような本実施例のナビ
ゲーション装置の機能名称を、発声するようにしても良
い。この場合、ボタン33を押すとそのとき発声を完了
したばかりの機能若しくは発声中だった機能を実行する
処理が起動するような構成にする。すなわち、前述のよ
うに「青葉城跡」の検索をしたいときには、「ちずをけ
んさくしひょうじします」という音声出力がなされたと
きにボタン33を1回押せば、図3に示した地図表示ル
ーチンが起動して、道路地図の検索を行なうことがで
き、また「げんざいいちをひょうじします」という音声
出力がなされたときにボタン33を1回押せば、図5に
示した地図切り替え処理が起動して、適切な道路地図が
表示され、その中央に車両位置を示すシンボルが表示さ
れる。
【0060】このような構成によれば、道路地図の検索
・表示に加えて上記のような機能の選択や、処理の起動
も、車両を停止させることなく行なうことができるので
大変に便利である。更に、ナビゲーション装置にラジオ
やカーステレオ等の機能を内蔵し、それらの機能を実行
できるようにすれば、ナビゲーション装置としての機能
に留まらず、ラジオのチューニングをする、カセットテ
ープを再生する、等が手を伸ばさなくても行なえるよう
になり、便利である。また、このように構成されたナビ
ゲーション装置において、ラジオやカーステレオからの
音楽等を聞いている際に地図表示ルーチンや地図切り替
え処理による音声出力が行なわれる場合には、音楽等の
音量を小さくして音楽と音声とがミキシングされて同時
にスピーカ9から発せられたり、カセットデッキ等を一
時停止状態にしたりするようにしても良い。こうすれば
音声が聞き取り易く、音声指示のし損ないも少なくな
り、より効率的な地図の検索や、車両位置の案内を受け
ることができる。
【0061】図5のフローチャートに示した地図切り替
え処理で行なった音声出力のように、地図表示ルーチン
において道路地図が表示される際(図3のステップ20
0の処理)にも該地図に対応する地名を音声出力するよ
うにしても良い。このようにすると、上記の例では、青
葉城跡の近辺の道路地図を表示させるときに「あおばじ
ょうふきんです」と音声出力が行なわれる。この構成に
よれば、音声を聞くだけで正しく所望の道路地図が表示
されたことが確認でき、特に、指定を誤って別の道路地
図が表示されたときには、CRT7を見る前にその誤り
が判るので、より安全である。
【0062】本実施例では、地名、建築物等の名称を示
す文字は 道路地図を表示するCRT7に表示させてい
たが、道路地図を表示する装置とは別の表示デバイス、
例えば液晶パネル、小型の電光掲示版等に、所定の間隔
をおいて一列に並べた形で順次表示させても良く、ま
た、別のCRTに表示させても良い。このようにすれ
ば、CRT7に一旦表示された道路地図は、新たな道路
地図が表示されるまで表示されているので、CRT7に
現在の車両位置を表示させながら走行させている場合等
には便利である。
【0063】また、CRT7に文字表示する際にも、図
4(a)、(b)に示すように画面全体に表示させるの
ではなく、CRT7の画面の一部に領域を確保し、該領
域に図4(a)、(b)に示すような文字表示を行なっ
たり、或はその領域を更に小さなものにして地名を一つ
ずつ表示させたりして、画面上の残りの部分は表示され
ていた道路地図をそのまま表示させておくようにしても
良い。この場合も、CRT7に表示された道路地図が、
新たな道路地図が表示されるまで(該領域の部分が欠け
るものの)表示されているので、便利である。
【0064】文字表示のさせ方及び音声出力の対象とな
る地名も、前述のように、表示しきれない地名等を、表
示済みの地名を上方にスクロールさせたことにより空欄
になった領域fに順次表示させ、そこに表示された地名
を音声にして発声させるという方法に限らなくとも良
い。例えば、まず、スクロールさせることなく画面に表
示できる地名を全て文字表示し、一番上の領域aに表示
された地名を音声出力する。次に、文字表示された一連
の地名を上方にスクロールさせ、空いた領域fに表示し
きれなかった地名を表示させ、音声出力は一番上の領域
aに移動された、地名に対して行なう。このような表示
のさせ方及び音声出力にすれば、音声出力が行なわれる
前に指定すべき地名がCRT7上に表示されるため、こ
の表示をちらっと見るだけであと音声出力が何回行なわ
れると所望の地名が読み上げられるかが判り、ボタン3
3を押すタイミングが更に取り易く、音声出力中の地名
を差し示すカーソルの表示位置を変更する必要もない。
【0065】また、これと略同じ表示のさせ方で、音声
出力を領域aに文字表示されている地名に対してではな
く、領域cのような領域Bの中段付近に文字表示されて
いる地名に対して行なうようにしても良い。このように
すれば、上記のようにボタン33を押すタイミングが取
り易く、カーソルの表示位置の変更が不要なことに加
え、ボタン33を押し損ねた場合にはその地名が領域a
ないし領域bに文字表示されているため、CRT7を一
暼すれば押し損ねたのか或はまだ音声出力されていない
のかが確認できる。
【0066】また、図5に示した地図切り替え処理にお
いては、地図を切り替える毎に該地図に対応した地名を
必ず音声出力するのではなく、該地名が直前に発声され
た地名と異なるときのみ音声出力するようにしても良
い。このような構成にすれば、例えば渋谷区から目黒区
に走行地域が変化したときにのみ、「目黒区です」と音
声出力がなされるので音声出力の回数が減り、特に音楽
やラジオ等を聞きながら運転をしている場合には、より
快適な運転を楽しむことができる。
【0067】更にこの処理によれば、走り慣れた経路を
走行する場合には、音声のみで十分に車両の現在位置が
判るので、地図表示を一切しないようにしても良い。こ
のようにすれば切り替え表示される道路地図に気を取ら
れることもなく、景色から判断できる地名を音声で確認
しながら、経路ミスのない安全な運転を行なうことがで
きる。
【0068】地図切り替え処理によって新たに作成され
る道路地図は、車両位置が画面中央に表示されないよう
なものでも良い。例えば、上記の所定の範囲の境界に達
すると、直前の表示位置から、画面中央に関して点対称
の位置に車両が表示されるようにすれば、新たな道路地
図が表示されたときに車両は必ず該領域の境界上に表示
されることとなり、再び該所定の範囲の境界に達するに
は、該領域の端から端まで移動しなければならないた
め、一般に音声出力の回数が少なくなり、より快適な運
転を楽しむことができる。
【0069】また、該所定の範囲を設けず、車両が常に
画面の中央に表示されるように車両が走行するに従い時
々刻々と表示される道路地図を切り替え、車両がそれま
で走行していたものとは異なる地域に進入したことを検
出するとその地域の名称を音声出力するようにしても良
い。このようにすれば、上記の様々な構成に比べて、よ
り正確に所定の地域に進入した時点を運転者に知らせる
ことができる。
【0070】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の請求項
に記載の地図表示装置によれば、請求項1に記載の地図
表示装置による効果に加え、車両がそれまで走行してい
たものとは異なる地域に進入したことを検出するとその
地域の名称を音声出力するので、運転者が自分が運転し
ている車両の凡その位置を、音声を聞くだけで確認で
き、目的地の到着時間の予想や走行経路のミスも速やか
に判る。請求項に記載の地図表示装置によれば、請求
項2に記載の地図表示装置による効果に加え、ラジオも
しくはカーステレオからの音楽等を聞いている際に、上
記音声出力を行う場合には、音楽等の音量を小さくする
ので音声が聞き取り易い。請求項に記載の地図表示装
置によれば、画像出力装置を殆ど見ることなく、順次出
力される音声を聞きながら、その所定の箇所で音声指定
手段にて指示するだけで、所望の地図を表示させること
ができる。出力される一連の音声は、音声指定手段を介
した指示がない限り繰り返し出力されるため、たとえ運
転の都合で音声指定手段にて指示し損ねても再び発声が
行なわれるまで待っていれば良く、大して注意力を必要
としない。また、操作するものは音声指定手段のみであ
るため、多くのボタン、スイッチ類から選び出す必要が
ない。従い、運転しながら地図の検索ができ、車両等を
止める必要がない。このため、車両等を停止させて地図
の検索を行なったために目的地への到着が遅れたという
ことがなくなり、不慣れな経路等を進行する際において
は、停止、再発進の回数が減るため、燃料消費による経
済性、大気汚染の防止、交通安全の面で良好な進行がで
きる。
【0071】更に、車両等が停止している状態で使用す
る際においても、文字データが文字と音声で出力される
ため、所望の地名を漢字でどのように書くか判らない場
合や同音異字、異音同字の地名の検索も迷うことなく行
なうことができる
【0072】
【0073】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の構成を例示するブロック図である。
【図2】 本発明の地図表示装置が適用された車載用ナ
ビゲーション装置の構成を表すブロック図である。
【図3】 電子制御装置5にて実行される地図表示ルー
チンを表すフローチャートである。
【図4】 図3に示すステップ120にてCRT7に文
字データが表示された様子の一例を示したものである。
【図5】 電子制御装置5にて実行される地図切り替え
処理を表すフローチャートである。
【符号の説明】
1…地図表示装置 3…CDドライバ 5…電子制御装置 7…CRT 9…スピーカ 10…入力装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G08G 1/00 - 1/16 G01C 21/00 G09B 29/00 - 29/14 G06F 17/30

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両に搭載される地図表示装置であっ
    て、 所定の画像出力装置に地図を表示するための地図データ
    を、地図を構成する地域若しくは所定の建造物の名称を
    意味する文字データと共に記憶した記憶媒体から、詳細
    度及び地域毎に区分されたグループ単位で上記文字デー
    タを取り込む文字データ取り込み手段と、 上記文字データ取り込み手段により取り込まれた文字デ
    ータに対応する文字を、所定の順序にて所定の画像出力
    装置に表示する文字表示制御手段と、 所定の画像出力装置に地図として表示すべき地域若しく
    は建造物を表示する旨の指示をしたり、取り込むべき文
    字データのグループを切り替える旨の指示をしたりする
    ための音声指定手段と、 上記文字表示制御手段に文字表示された文字データに相
    当する音声を、上記音声指定手段を介した指示が無い限
    り、順次繰り返し出力する音声発生手段と、 上記音声発生手段による音声の出力中に、上記音声指定
    手段を介して取り込むべき文字データのグループを切り
    替える旨の上記指示を受けると、該発生中の音声に相当
    する文字データが属するグループより一段階だけ更に詳
    細であって且つ該指示を受けたときに発生が完了したば
    かりの音声若しくは発生中の音声の地域に対応する文字
    データのグループを上記文字データ取り込み手段に取り
    込ませる取り込み制御手段と、 上記音声発生手段による音声の出力中に、上記音声指定
    手段を介して地域若しくは建造物を表示する旨の上記指
    示を受けると、該指示を受けたときに出力が完了したば
    かりの音声若しくは出力中の音声に相当する地域若しく
    は建造物を含む地図を、上記記憶媒体に記憶されている
    地図データに基づいて作成し、所定の画像出力装置に表
    示させる地図表示制御手段と、 を備えたことを特徴とする地図表示装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の地図表示装置におい
    て、 人工衛星からの送信電波を受信して、その受信信号を周
    波数変換し、復調して、当該地図表示装置が搭載された
    車両の位置を算出するGPS受信機を備え、 該GPS受信機により車両の位置を算出し、車両がそれ
    まで走行していたもの とは異なる地域に進入したことを
    検出するとその地域の名称を、上記記憶媒体に記憶され
    た上記文字データに基づいて、音声出力することを特徴
    とする地図表示装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の地図表示装置におい
    て、 ラジオもしくはカーステレオの機能を備えたものであ
    り、 上記ラジオやカーステレオからの音楽等を聞いている際
    に、上記音声出力を行う場合には、上記音楽等の音量を
    小さくすることを特徴とする地図表示装置。
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