JP2996121B2 - 駆動機構及び駆動機構製造方法 - Google Patents

駆動機構及び駆動機構製造方法

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JP2996121B2
JP2996121B2 JP7025503A JP2550395A JP2996121B2 JP 2996121 B2 JP2996121 B2 JP 2996121B2 JP 7025503 A JP7025503 A JP 7025503A JP 2550395 A JP2550395 A JP 2550395A JP 2996121 B2 JP2996121 B2 JP 2996121B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば望遠鏡に取付
ける駆動機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図37は、例えばイタリア国ガリレオ計
画望遠鏡に見られる従来の望遠鏡用駆動機構を示す断面
図である。図において、1は望遠鏡本体に固定された、
駆動機構のベース(望遠鏡の一部であっても良い)であ
る。2は駆動機構としてのパラレルメカニズム、2aは
駆動機構のアクチュエータである。3は駆動機構の出力
節であり、例えば望遠鏡光学系を成す鏡やレンズ等の望
遠鏡に必要な機器を有している。
【0003】次に動作について説明する。望遠鏡に固定
されたベース1に対し、出力節(光学機器を備える)3
をパラレルメカニズム2により微調整等の目的で駆動す
る。ベース1、パラレルメカニズム2、出力節3は望遠
鏡が上を向いたり、下を向いたりする姿勢変化にともな
って地面に対し姿勢が変る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の望遠鏡用駆動機
構は以上のように構成されている。望遠鏡の姿勢変化に
沿い重力方向が変化する際に駆動機構としてのパラレル
メカニズムのアクチュエータへの作用荷重が正から負又
は負から正に変わる。そのため、アクチュエータに荷重
が作用しない(アクチュエータが出力節(光学機器)の
荷重を支持しておらず無いに等しい)構造不安定な状態
が駆動機構に生じる。この状態では、駆動対象である鏡
・レンズ等の機器にビビリ、フラツキ等の不安定が生
じ、望遠鏡の性能を劣化させる問題点があった。
【0005】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、姿勢変化に沿う駆動機構の不安
定な状態を無くし、駆動機構の性能を向上させることを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】第1の発明に係わる駆動
機構は、以下の要素を有する。(a) 駆動機構の基礎
となるベース、(b) 上記ベースに取り付けられたパ
ラレルメカニズム、(c) 上記パラレルメカニズムに
より駆動される出力節、(d) 上記パラレルメカニズ
ムに対して予圧を与える予圧機構。
【0007】第2の発明に係わる駆動機構において上記
予圧機構は、スプリングを備えていることを特徴とす
る。
【0008】第3の発明に係わる駆動機構において上記
予圧機構は、アクチュエータを備えていることを特徴と
する。
【0009】第4の発明に係わる駆動機構において、上
記パラレルメカニズムは複数のアクチュエータを備え、
上記予圧機構はいずれかのアクチュエータを用いている
ことを特徴とする。
【0010】第5の発明に係わる駆動機構において上記
予圧機構は、上記ベースと出力節の間に設けられている
ことを特徴とする。
【0011】第6の発明に係わる駆動機構において上記
予圧機構は、上記出力節あるいはベースのパラレルメカ
ニズムを取り付けた側の反対側に設けられていることを
特徴とする。
【0012】第7の発明に係わる駆動機構において上記
予圧機構は、複数設けられていることを特徴とする。
【0013】第8の発明に係わる駆動機構において上記
予圧機構は、上記出力節を上記ベースに引き付ける力を
及ぼす機構であることを特徴とする。
【0014】第9の発明に係わる駆動機構において上記
予圧機構は、上記出力節を上記ベースから引き離す力を
及ぼす機構であることを特徴とする。
【0015】第10の発明に係わる駆動機構において、
上記スプリングはベースに取り付けられるベース側ジョ
イントと出力節に取り付けられる出力節側ジョイントと
コイルバネと、コイルバネの端部と係合するとともに、
貫通孔を有する第1と第2の係合部と、第1の係合部に
固定され第2の係合部の貫通孔を介してベース側ジョイ
ントに固定された軸と、第2の係合部に固定され第1の
係合部の貫通孔を介して出力節側ジョイントに固定され
たシャフトとを備え、上記第1と第2の係合部は、それ
ぞれ貫通孔にボールベアリングを備えていることを特徴
とする。
【0016】第11の発明に係わる駆動機構において上
記出力節は、光学系部材を有していることを特徴とす
る。
【0017】第12の発明に係わる駆動機構は望遠鏡に
用いられることを特徴とする。
【0018】第13の発明に係わる駆動機構において上
記出力節は、作業用器具を有していることを特徴とす
る。
【0019】第14の発明に係わる駆動機構は、ロボッ
トに用いられることを特徴とする。
【0020】第15の発明に係わる駆動機構において上
記出力節は、測定用計器を有していることを特徴とす
る。
【0021】第16の発明に係わる駆動機構は、測定シ
ステムに用いられることを特徴とする。
【0022】
【作用】第1の発明における駆動機構は、駆動機構の基
礎となるベースと、このベースと出力節の間に設けら
れ、出力節を駆動するパラレルメカニズムと、前記パラ
レルメカニズムに予圧力を与える予圧機構とを備えた構
成にした。予圧機構によりパラレルメカニズムに常に荷
重が作用するように予圧を掛けることで、パラレルメカ
ニズムの不安定状態をなくすことができる。
【0023】第2の発明における駆動機構は、予圧機構
をスプリングで構成する。予圧機構にスプリングを用い
ることにより、パラレルメカニズムに常に荷重が作用す
るように予圧を掛けることで、パラレルメカニズムの不
安定状態を無くすことができる。
【0024】第3の発明における駆動機構は、予圧機構
をアクチュエータで構成する。予圧機構にアクチュエー
タを用いることにより、パラレルメカニズムに常に荷重
が作用するように予圧を掛けることで、パラレルメカニ
ズムの不安定状態を無くすことができる。
【0025】第4の発明における駆動機構は、パラレル
メカニズムを複数のアクチュエータにより構成する。こ
の時パラレルメカニズムを構成するために必要な所定の
本数以上のアクチュエータを使用することにより、過拘
束のパラレルメカニズムにする。例えば、6本のアクチ
ュエータでパラレルメカニズムを構成できる時に、8本
のアクチュエータよりなる過拘束のパラレルメカニズム
とする。すると8本中いずれか2本は過剰に出力節を拘
束することになり、ベースと出力節の間のアクチュエー
タに対して予圧力を与えることになる。このいずれか2
本の過剰に拘束しているアクチュエータは、予圧機構と
して作用する。
【0026】第5の発明における駆動機構は、予圧機構
をベースと出力節の間に取り付ける。予圧機構は、ベー
スと出力節の間にあるので、両者間にあるパラレルメカ
ニズムに簡単に予圧を与えることができる。
【0027】第6の発明における駆動機構は、出力節あ
るいはベースのパラレルメカニズムを取り付けた側の反
対側から予圧を与えるように予圧機構をもつ。そのた
め、パラレルメカニズムを取り付けた側と反対側からで
も予圧を与えることができる。
【0028】第7の発明における駆動機構は、予圧機構
をベースと出力節の間に複数設ける。そのため、それぞ
れの予圧機構で予圧力を違えて設定することができる。
【0029】第8の発明における駆動機構は、ベースと
出力節を引き付ける力を及ぼす予圧機構をもつ。常に引
き付ける力をパラレルメカニズムに及ぼすので駆動機構
をどのような空間位置に置いても、パラレルメカニズム
は安定駆動する。
【0030】第9の発明における駆動機構は、ベースと
出力節を引き離すような力を及ぼす予圧機構を持つ。常
に引き離す力をパラレルメカニズムに及ぼすので、駆動
機構をどのような空間位置に置いても、パラレルメカニ
ズムは安定駆動する。
【0031】第10の発明における駆動機構は、予圧機
構として以下の特徴を持つスプリングを用いる。このス
プリングは、ベースと出力節にジョイントで取り付けら
れている。そのため、出力節が移動するとスプリングの
長さも伸縮する。ベースは、不動である。そのためベー
スに接続されている側のジョイントとこれに繋がる軸と
第1の係合部は位置が変わらない。出力節に接続されて
いるジョイントと、シャフトと第2の係合部は出力節の
動きに従い移動する。例えば、ベースと出力節の間の距
離が長くなる場合、第1の係合部と第2の係合部の距離
は縮まる。コイルバネは第1の係合部と第2の係合部の
間に設けられている。そのため第1の係合部と第2の係
合部の距離が縮まるとコイルバネは圧縮される。圧縮さ
れたコイルバネは第1の係合部と第2の係合部に圧縮荷
重を掛ける。第1の係合部にかかった圧縮荷重は、軸、
ベース側のジョイントを経てベースに引っ張り荷重を掛
ける。また、第2の係合部にかかった圧縮荷重はシャフ
ト、出力節側のジョイントを経て出力節に引っ張り荷重
を掛ける。以上説明したようにこのスプリングは、圧縮
コイルバネを引っ張りコイルバネにするバネガイド機構
を有している。また、第1の係合部と第2の係合部はそ
れぞれ貫通孔にボールベアリングを備えている。そのた
め、ベースと出力節の間の距離が伸縮すると、軸と第2
の係合部またはシャフトと第1の係合部との間で摩擦が
起きるときに、このボールベアリングにより摩擦係数を
低くすることができる。そのため、このスプリングのバ
ネガイド機構は、非常に滑らかに動くことができ、駆動
精度に影響を及ぼすことなくパラレルメカニズムに予圧
を掛けることができる。
【0032】第11の発明における駆動機構は、出力節
に光学係部材を有している。そのため、光学係部材の位
置を微調整する際に、予圧機構の付いたパラレルメカニ
ズムにより精度よく、なめらかに駆動することができ
る。
【0033】第12の発明における駆動機構は、例えば
望遠鏡の副鏡ユニット駆動機構に用いる。すると、副鏡
ユニット駆動機構がどのような空間位置にあろうとも精
度よく、なめらかに駆動することができ、望遠鏡の性能
が向上する。
【0034】第13の発明における駆動機構は、出力節
に作業用器具を有している。そのため、作業用器具の位
置を微調整する際に、予圧機構のついたパラレルメカニ
ズムにより精度よく滑らかに駆動することができる。
【0035】第14の発明における駆動機構は、ロボッ
トに用いられる。例えば、ロボットの作業用手の部分
に、本駆動機構を用いるとロボットの手はどのような空
間位置にあろうとも精度よく滑らかに駆動することがで
きる。そのためロボットの作業守備範囲が広がる。
【0036】第15の発明における駆動機構は、出力節
に測定用計器を有している。そのため、測定用計器の位
置を微調整する際に、予圧機構の付いたパラレルメカニ
ズムにより精度よく滑らかに駆動することができる。
【0037】第16の発明における駆動機構は、測定シ
ステムのなかで測定計器の位置決めをするときに用いる
ことができる。あるいは、被測定物の位置決めをする時
に用いることもできる。そのため、測定用計器あるい
は、被測定物がどのような空間位置にあろうとも測定シ
ステムが不安定な状態を生じることがないため、精度良
く計測することができる。
【0038】
【実施例】
実施例1.以下、この発明の実施例1を図について説明
する。図1において、1は望遠鏡本体に固定された駆動
機構のベース、2は駆動機構としてのパラレルメカニズ
ムである。2aは駆動機構を構成するアクチュエータ、
2bは予圧機構を成す予圧バネ(スプリング)である。
3は駆動機構の出力節であり駆動対象である鏡体(望遠
鏡用の機器)を有している。予圧バネ2bは、この実施
例においては引張バネである。パラレルメカニズム2
は、6本のアクチュエータ2aを備えている。よってパ
ラレルメカニズムの自由度は6である。なお、”予圧バ
ネ”という言葉を使う場合、単体のバネそのもののみな
らず、広くバネの動きを有する”バネ機構”を意味す
る。
【0039】次に動作について説明する。望遠鏡に固定
されたベース1に対し、出力節3を駆動機構を成すアク
チュエータ2aにより駆動する。ベース1と出力節3の
間には、予圧バネ2bが配置され、アクチュエータ2a
に予圧力を与える。
【0040】この実施例における望遠鏡駆動機構は望遠
鏡が姿勢変化しても駆動機構のアクチュエータ2aに常
に荷重が作用するようベース1と出力節3の間に予圧バ
ネ2bを配置し、駆動機構に予圧力を与える。これによ
りアクチュエータに荷重が作用しなくなる(アクチュエ
ータが出力節(光学機器)の荷重を支持しておらず無い
に等しい)駆動機構の不安定状態を無くせ、駆動する望
遠鏡機器を常に安定に駆動出来るため、望遠鏡の性能が
向上する。
【0041】パラレルメカニズムとは、ロボット工学の
用語で、パラレルマニピュレータ、並列機構(機構学で
いう並列機構とは異なる)とも称する。パラレルメカニ
ズムは、ロボット工学の概念であり、ベースリンクと出
力節リンクの間を複数のリンクの組合せにより結合した
閉ループ機構である。ここで閉ループ機構とは、隣接す
るジョイントを経て他のリンクへ逆行することなしに辿
ることによって元のリンクに戻るような経路を少なくと
も1つ持つリンク機構である。さらに、リンク機構と
は、与えられた運動を実現するためのリンクの集合であ
り、リンクとは剛体の要素をいう。また、ジョイントと
は、接触する2つのリンクの組合わせによる運動学上の
対偶であり、ヒンジやアクチュエータもジョイントの一
種であると解釈される(運動を実現するために、アクチ
ュエータの数と機構の自由度は一致)。
【0042】実施例2.上記実施例1では予圧バネ2b
は1本であったがバネ本数は複数本でも上記実施例と同
様の効果を奏する(図2)。バネを複数本とすること
で、アクチュエータへの荷重を細かく設定することが出
来、アクチュエータの所要能力を押えられる等の経済的
メリットがある。
【0043】実施例3.上記の実施例1では、アクチュ
エータに予圧力を与えるための引張りバネを用いたが、
押しバネを使用し、アクチュエータに逆予圧(張力)を
掛ける機構であっても良く(図3)、上記実施例と同様
の効果を奏する。バネは押しバネが一般的であり、市場
から入手しやすいというメリットがある。
【0044】実施例4.上記実施例1では、アクチュエ
ータに予圧力を与えるために引張りバネを用いたが、図
4に示すように出力節3の上部から予圧をかけるように
バネ配置を変え、押しバネを使用することで、アクチュ
エータに予圧力を与える機構であっても良い。押しバネ
を使うことで、上記実施例と同様設計上簡単化出来るメ
リットがある。あるいは、ベース1の下部から予圧をか
けるようにバネ配置を変えても同じ効果が得られる。
【0045】実施例5.上記実施例では、アクチュエー
タに予圧力を与えるための予圧機構として、バネのみを
用いたが、図5に示すようにアクチュエータを予圧機構
としても上記実施例と同様の効果を奏す。この実施例で
は、バネでは追従することの不可能な大きなストローク
の駆動の場合にも適用出来るメリットがある。
【0046】実施例6.上記実施例では、駆動機構とし
て6自由度のパラレルメカニズムを用いているが、図6
に示すように2〜5自由度のパラレルメカニズムであっ
ても良い。この場合には駆動機構の自由度を必要な数に
押えることで、構造を簡単化出来、経済的メリットがあ
る。
【0047】実施例7.大型光学/赤外線望遠鏡の副鏡
ユニット駆動機構へは、厳しい精度条件が要求されてお
り、これを達成するための駆動方式として、6本のアク
チュエータをパラレルにコントロールするスチュアート
・プラットホーム(6自由度のパラレルメカニズム)の
導入を考えた。この実施例では、駆動ユニットの設計の
根拠となるアクチュエータ予圧のためのバネ配置・アク
チュエータ反力を、具体的な配置モデルについて計算結
果を求めて検討したものを示す。
【0048】図7は、大型光学/赤外線望遠鏡の外観図
である。図において、10は副鏡ユニット、11は内
環、12は副鏡鏡体(以後、副鏡という)である。13
は副鏡ユニット駆動機構であり、副鏡ユニットの内部に
ある。14は主鏡である。16は鏡筒である。17は鏡
筒16を回転させる時に中心軸となる望遠鏡主軸であ
る。x軸、z軸は図に示したとおりであり、y軸は図に
は示していないが紙面に垂直なものとする。図8は、大
型光学/赤外線望遠鏡を望遠鏡主軸17を軸に回転させ
た状態を表した図である。また図8は、図7のA方向か
ら見た図である。望遠鏡主軸17の中心を原点としたy
座標とz座標を図のように定める。望遠鏡主軸17を中
心に鏡筒16を回転させた角度位置をEL角度(Ele
vation Angle)で表す。EL角度は図に示
すように、副鏡12と主鏡14の中心を通る線Cとy軸
のなす角度である。また、Gは副鏡ユニット駆動機構に
かかる重力である。望遠鏡を回転させ姿勢を変化させる
と、副境ユニット駆動機構13のパラレルメカニズムに
加わる重力Gの方向は変化する。そのため、パラレルメ
カニズムを構成するアクチュエータへの作用荷重が正か
ら負又は負から正へ変わる。この時、従来はアクチュエ
ータに対する予圧機構がなかったため、アクチュエータ
に荷重が作用しない、即ちアクチュエータが副鏡12の
荷重を支持していない構造不安定な状態が駆動機構に生
じ、望遠鏡の性能を劣化させていた。
【0049】図9は、図7に示した副鏡ユニット駆動機
構13を拡大したものである。15はテーブルである。
テーブル15は副鏡12を乗せ固定する台である。テー
ブル15は上記実施例で述べた出力節3と同等である。
他の構成要件は、既に述べたものと同じであるので説明
は省略する。図に示すように、内環11に固定されたベ
ース1とテーブル15の間にアクチュエータ2aを6本
配置し、パラレルメカニズムを構成している。アクチュ
エータ2aに予圧を与えるために、予圧バネ2bを3本
用いている。この様に構成されているパラレルメカニズ
ムにより、テーブル15に取り付けられた副鏡12の平
行移動及び回転移動を高精度で実現する。
【0050】図10は、この実施例で対象としている大
型光学/赤外線望遠鏡の副鏡ユニット駆動機構に対する
駆動条件を示した表である。図10の値からわかるよう
に、厳しい精度条件即ち、非常になめらかに動くこと
と、精度良く動くことを要求されている。なお、図10
における鏡平行移動(x,y)、鏡合焦駆動(z)は、
図11に示すように副鏡上の座標である。鏡揺動θ
x は、x軸を回転軸とし、θy はy軸を回転軸としたも
のである。このように、副鏡ユニット駆動機構はx、
y、z方向の並進とθx 、θy の揺動をすることができ
る。
【0051】次に副鏡ユニット駆動機構の設計の根拠と
なる計算式について述べる。副鏡12の姿勢によりアク
チュエータ2aに荷重が作用しなくなる(即ちアクチュ
エータ反力=0)ことがある。このため、駆動機構が不
安定状態に陥り、図10に示した駆動条件の精度を保持
できない。この問題を解決するには、副鏡12の姿勢に
よらずアクチュエータ2a及びそのジョイント部へ圧縮
荷重を掛ければよい。そのためアクチュエータ2aと並
列に予圧バネ2bを配置する。アクチュエータ反力、予
圧バネ荷重、テーブル15及び副鏡12の荷重とその配
置を基に、力のつり合い及びモーメントのつり合い式を
解くことにより、6本のアクチュエータ反力をそれぞれ
求める。
【0052】アクチュエータ2aを6本、予圧バネ2b
を3本使う場合の力のつり合いは、図12(式1)にて
表される。(式1)におけるベクトルfi 、ベクトル
W、ベクトルqj を図13に示す。ベクトルfi はi番
目のアクチュエータの反力を表わす位置ベクトルであ
り、i=1〜6である。ベクトルWはテーブル15、副
鏡12の重量による荷重位置ベクトルである。ベクトル
j はj番目の予圧バネ2bの予圧を表す位置ベクトル
でありj=1〜3である。ここで、位置ベクトルとは、
一般の数学の定義とは異なりベクトルの基点が定まって
いるベクトルのことを言う。尚、副鏡ユニット駆動機構
では、非常にゆっくり駆動するため駆動加速度の影響は
小さく無視できる。
【0053】力のモーメントのつり合いは、図12(式
2)で表される。(式2)におけるベクトルrfi、ベク
トルrw 、ベクトルrqjはベクトルfi 、ベクトルW、
ベクトルqj 、の基点を示す位置ベクトル(ベクトルr
の基点は座標原点とする)である。図13では、ベクト
ルWの基点、即ちテーブル15、副鏡12の重心を原点
としているが他の点を原点としてもよい。この時のベク
トルrfiとrqjはそれぞれ図に示した通りである。な
お、この時ベクトルrw は0である。
【0054】始めに予圧バネ2bを取り付けない場合の
アクチュエータ配置について解析した。副鏡ユニットの
寸法上の制約、アクチュエータ反力、アクチュエータ所
要精度の簡単な手計算による結果、スチュアートプラッ
トホームの実績例をもとにまず、概約の構造図を作成し
た。これに基づき6モデル作成した。次に各モデルにつ
いて、各駆動方向(x,y,z,θx ,θy )へ駆動範
囲量、精度量、駆動なめらかさ量だけ各々駆動した場合
に対応する各アクチュエータ2aの長さ変化量を計算し
た。さらに、予圧バネ2bを取り付けない状態で各モデ
ルについてアクチュエータ反力を求め、アクチュエータ
反力の大きさやばらつきを検討した(この部分は本件の
重要部分ではないので詳しい説明は省く)。以上の解析
の結果、図14、図15に示すアクチュエータ配置を選
ぶことにした。図14は、ベース1、テーブル15、ア
クチュエータ2aの配置条件を図示したものである。テ
ーブル15の半径rは394.545mm。ベース1の
半径Rは494.545mm。ベース1からテーブル1
5までの距離hは320mm。ベース1から副鏡12ま
での距離Hは500mm。副鏡12とテーブル15の重
さGは600kgである。図15は、6本のアクチュエ
ータ2aそれぞれに対するベース1、及びテーブル15
に対する取り付け角度を示している。例えば、アクチュ
エータAのジョイント2−1の角度位置θ=41.01
8゜は図14に示してある。テーブル15の中心を原点
としx軸からの角度を測ったものである。
【0055】ここでジョイントとは、図16に示したよ
うにリニアアクチュエータの両端に位置し、アクチュエ
ータ2aと、テーブル15またはベース1とを接続する
ものである。図14、図15におけるジョイント1−
1、1−2、1−3、1−4、1−5、1−6は、アク
チュエータ2aとベース1を接続するジョイントであ
る。ジョイント2−1、2−2、2−3、2−4、2−
5、2−6はアクチュエータ2aとテーブル15を接続
するジョイントである。
【0056】次に、図14に示したアクチュエータ配置
に予圧バネ2bを加えて、アクチュエータ及びジョイン
トに常に圧縮荷重が作用するよう予圧バネ2bを配置す
ることを考える。予圧バネ2bは、テーブル15からベ
ース1へ掛けられ、その本数は、1本、3本、6本等が
考えられるが、副鏡ユニットの機能的に最も適した3本
構成とし、剛性の高いテーブル15とアクチュエータ2
aのジョイント部近傍の3点よりベース1へ接続した。
【0057】図17に予圧バネ配置モデルの特徴を表に
して示した。モデルとしては、NO.1〜NO.7まで
の7種類のモデルを考えた。図18から図24にこの7
種類のモデルを図示する。予圧バネ配置モデルを作成す
る際に次の2点に留意した。 (1)バネをテーブル15とベース1のどの位置に掛け
るか。(2)それぞれの、バネにどれくらいのバネ荷重
を与えるか。図18〜図24の中で→Gは副鏡12、テ
ーブル15の荷重のかかる方向を示している。副鏡1
2、テーブル15の荷重のかかる方向に対しどのような
位置にバネを配置し、またバネにどれくらいの大きさの
バネ荷重を与えるかによりモデルを作成した。図25
は、この7種類のモデルに対して先に述べた(式1)と
(式2)を使用して、各アクチュエータに働く反力を計
算した結果をまとめた表である。A〜Fのいずれかのア
クチュエータ反力がゼロ寸前になるようバネ荷重を設定
した。図25において、EL0゜とは図26(a)に示
した姿勢にベース1とテーブル15が位置する事であ
る。図26(a)においてベース1は地表に対して垂直
である。 次に図25においてEL90゜とは、図26(b)に示
すベース1とテーブル15の位置を示す。図26(b)
においてベース1は、地表に対して平行である。
【0058】図25の解析値を元にバネ配置について考
察する。アクチュエータ反力が各アクチュエータで均等
でかつ小さくなることがアクチュエータの容量を抑え、
アクチュエータを共通化するために必要である。また、
アクチュエータ反力があまりゼロに近いと予圧の意味を
失ってしまう。図27に各モデルの最大値、最少値、及
びその差をまとめた表を示す。図27より、アクチュエ
ータ反力の最大値は、各モデルで440〜480kgで
ある。各モデルのアクチュエータ反力の最大値の平均値
を求め、平均値からのばらつきを次式により求める。 {(各モデル毎の最大値又は最小値)−平均値}÷平均
値×100 平均値からのばらつきは、10%程度の範囲内に入る。
これより、アクチュエータ反力のばらつきは、バネ配置
の影響が小さいと考えられる(ただし、バネ荷重は反力
の最少値が0〜10kgとなるよう設定した)。また、
テーブル外径からベース外径へ予圧バネ2bを掛けたモ
デル(NO.1、NO.2、NO.5、NO.6)はベ
ース1側に予圧バネ2bを掛けやすく配置的に有利であ
ると思われる。また、計算によりEL23゜近辺の時が
アクチュエータへの荷重条件(アクチュエータ反力がゼ
ロに近付く)が難しくなる角度であることがわかった。
【0059】計算値による解析結果をまとめると次のよ
うになる。実際の予圧バネ2bの配置としてはモデルN
O.4とモデルNO.5と析衷した配置が良いと考えら
れる。しかし、計算結果より予圧バネ2bの配置を変え
てもアクチュエータ反力にさほど影響しないことより、
都合の良い配置でバネ荷重を調整すれば良いと思われ
る。
【0060】以上のように、この実施例では、予圧バネ
の配置についてモデルを作成し、解析した結果について
報告した。
【0061】実施例8.この実施例は、評価実験のため
に試作する副鏡ユニット駆動機構に用いる予圧バネ機構
について述べる。
【0062】評価実験のため試作する副鏡ユニット駆動
機構の予圧バネ2bは、圧縮コイルバネを引張コイルば
ねとして使用する。図28に、バネガイド機構付予圧バ
ネ2bの構成図を示す。図において、31はベース1に
取り付けられるジョイントである。32は出力節である
テーブル15側に接続されるジョイントである。33は
圧縮コイルばねである。34は圧縮コイルばね33の端
部と係合すると共に貫通口34hを有する第1の係合部
である。35は圧縮コイルばね33の端部と係合すると
共に貫通口35hを有する第2の係合部である。36は
第1の係合部34に固定され、第2の係合部35の貫通
口35hを介してベース1側のジョイント31に固定さ
れた軸である。37は第2の係合部35に固定され第1
の係合部34の貫通口34hを介して出力節側のジョイ
ント32に固定されたシャフトである。このバネ機構に
おいてシャフト37は4本備えられている。38〜40
はリニアボールベアリングである。リニアボールベアリ
ング38は第2の係合部35に備えられている軸用のベ
アリングである。リニアボールベアリング39もまた第
2の係合部35に備えられている。リニアボールベアリ
ング40は第1の係合部34の中に備えられている。リ
ニアボールベアリング40は4本のシャフトそれぞれに
備えられている。41〜43はシールである。シール4
1はリニアボールベアリング38の片端に入っている。
シール42はリニアボールベアリング39の片端にあ
り、シール43はリニアボールベアリング40の片端に
ある。この予圧バネ2bにおいて圧縮コイルバネ33以
外は圧縮コイルバネを引張コイルバネにするバネガイド
機構である。
【0063】スチュアートプラットホーム形式の駆動機
構に予圧バネ2bを組み合せて副鏡12を駆動するた
め、予圧バネ2bの特性が副鏡性能に影響する。予圧バ
ネ2bの特性が副鏡性能に影響する項目として主に以下
のものがある。 (1)鏡筒のEL角度位置(図8参照)、テーブル15
の姿勢によりバネ荷重が変化し、アクチュエータへの作
用予圧力が変わる。 (2)予圧バネ2bの長さの変位にスティックスリップ
があると、バネ長さの滑らかな変化に対しバネ荷重の特
性にスティックスリップ的な変化つまりバネ荷重が滑ら
かでなく、引っかかったような急峻な変化を示す。 ここで、スティックスリップとは滑らかでないギクシャ
クと引っかかったような動きを伴う現象をいう。以下に
は、これらの影響について考察する。
【0064】(1)鏡筒のEL角度位置、テーブル15
の姿勢により、バネ荷重が変化し、アクチュエータへの
作用予圧力が変わる。例えば、アクチュエータ2aを作
動させ、テーブル15の姿勢を変化させると、ベース1
とテーブル15間の距離が変化する。図29(a)は、
予圧バネ2bに何も力が加わっていない元の状態を示
す。図29(b)はベース1とテーブル15間の距離が
伸長した場合の予圧バネ2bの状態である。この時、ベ
ース1は動かず、テーブル15が移動する。そのためベ
ース1側に接続されているジョイント31と、これに接
続されている軸36、及び第1の係合部34は位置が変
わらない。テーブル15に接続されているジョイント3
2とシャフト37と第2の係合部35がテーブル15の
動きに従い移動する。このようにして予圧バネ2bはベ
ース1とテーブル15間の距離の伸縮に応じて伸縮す
る。
【0065】第1の係合部34と第2の係合部35の距
離は縮まり、圧縮コイルバネ33は、第1の係合部34
と第2の係合部35にはさまれているため圧縮される。
すると、圧縮コイルバネ33は、第1の係合部34に圧
縮荷重F1をかけ、第2の係合部35に圧縮荷重F2を
かける。F1、F2は大きさは同じで方向が反対であ
る。図29(b)は、図29(a)の状態での圧縮コイ
ルバネ33より圧縮されているので圧縮荷重F1、F2
は図29(a)の時より大きい。圧縮荷重F1は、第1
の係合部34から軸36、ジョイント31を経てベース
1に対する引張荷重F1となる。圧縮荷重F2は、第2
の係合部35からシャフト37、ジョイント32を経て
テーブル15に対する引張荷重F2となる。このよう
に、テーブル15の位置の変化は、予圧バネ2bの長さ
を変化させ、引張荷重を変化させる。引張荷重の変化
は、即ちアクチュエータへの作用予圧力の変化となる。
これは、予圧バネ2bを用いる本機構の本質的な特性で
あり、主鏡14と副鏡12間の相対的な変位の主要な項
目であり、望遠鏡の焦点を結ぶ性能に直接影響する。よ
ってアクチュエータの性能等と総合して考える必要があ
り評価実験の対象である。以上に示したアクチュエータ
への予圧荷重の変化は、EL角度位置の変化による重力
方向の変化によっても同様に生じる。
【0066】(2)予圧バネ2bの長さの変位にスティ
ックスリップがあると、バネ荷重特性にスティックスリ
ップ的な変化がある。予圧バネ2bの変位のスティック
スリップはバネのガイド機構の性質による。バネ荷重特
性がスティックスリップ的であれば、アクチュエータ2
aに対する予圧荷重に影響しアクチュエータが弾性変形
して、所要精度を達成できず、駆動性能に影響する。予
圧バネ2bの長さが変化する様子は図29で示した。バ
ネのガイド機構は主に軸36、シャフト37、第1の係
合部34、第2の係合部35よりなる。予圧バネ2bが
伸縮すると、軸36と第2の係合部35の間で摩擦がお
き、シャフト37と第1の係合部34の間で摩擦がおき
る。この時の摩擦係数が大きいとバネの長さが変位する
時にスティックスリップが起きる。そのため、この予圧
バネ2bでは、軸36と第2の係合部35の間の摩擦係
数を低くするために、リニアボールベアリング38、3
9を備えている。また、シャフト37と第1の係合部3
4の間の摩擦係数を低くするために、リニアボールベア
リング40を備えている。また、リニアボールベアリン
グ38〜40およびリニアボールベアリングのシール4
1〜43の摺動抵抗は非常に低い。そのため、予圧バネ
2bのバネガイド機構は非常に滑らかに動作する。
【0067】以上のように、この実施例では評価実験に
用いる副鏡ユニット駆動機構の予圧バネ機構の特徴につ
いて述べた。予圧バネ2bのバネガイド機構にスティッ
クスクリップがあると、駆動機構の性能に影響する。そ
のためバネガイド機構にリニアボールベアリングを備
え、滑らかに動くバネガイド機構とした。
【0068】実施例9.この実施例では、実施例8で述
べた予圧バネを用いた副鏡ユニット駆動機構の評価試験
について述べる。この評価試験では駆動機構としてのス
チュアートプラットホームの性能を測定するものである
(ただし、アクチュエータ6本のうち4本は長さが変化
しないダミーアクチュエータを用いた)。
【0069】図30は、試験装置の構成図である。試験
装置は、測定用機構Aと試験用副鏡ユニット駆動機構B
とに分れる。図において50はダミー副鏡である。51
はダミー副鏡50の重さを調節する調節重りである。5
2は計測器装着用テーブルである。53は手動のアクチ
ュエータである。54は、測定用機構Aのパラレルメカ
ニズムの予圧バネである。試験用副鏡ユニット駆動機構
Bにおいて、副鏡12を使う変わりにダミー副鏡50を
使用する。また、この試験装置で試験するものは、アク
チュエータ2aと予圧バネ2bによる駆動性能である。
【0070】測定用機構Aにおいて、計測器装着用テー
ブル52の上に例えばレーザー測長器の様な計測器を装
着する。装着された計測器の位置の微調整をするため
に、手動のアクチュエータ53により構成されたパラレ
ルメカニズムを用いる。手動のアクチュエータ53に対
して予圧を与えるため、予圧バネ54を備える。図30
からは読み取れないが手動のアクチュエータ53は、6
本備えられている。また予圧バネ54は3本用いる。こ
の測定用機構Aは、パラレルメカニズムと予圧バネを備
えた駆動機構を、測定システムに用いた例である。
【0071】駆動機構としてのパラレルメカニズムはス
チュアートプラットホームである。そのため、図30か
らは読み取れないがアクチュエータ2aは6本備えてい
る。また予圧バネ2bは3本用いる。ただし、6本のア
クチュエータ2aの中で4本は、ダミーアクチュエータ
を用いる。図31は、ベース1とテーブル15の間に予
圧バネ2bを取り付けた状態を示した図である。ジョイ
ント31、32はユニバーサルジョイントであるので、
テーブル15のどのような動きにも追従することができ
る。
【0072】図32は、副鏡ユニット駆動機構の製造方
法を示す流れ図である。S1においてベースにパラレル
メカニズムを取り付ける。S2においてパラレルメカニ
ズムに出力節を取り付ける。出力節は、測定用機構Aの
場合は、計測器装着用テーブル52であり、試験用副鏡
ユニット駆動機構Bの場合は、テーブル15である。、
S1とS2が組立工程に当る。S3において、ベースに
バネの一端を取り付ける。S4において、出力節にバネ
の他端を取り付ける。S3及びS4が予圧機構取付工程
である。なお、製造方法の流れは、S2、S1、S4、
S3でよい。または、S1、S3、S2、S4でもよ
い。
【0073】図30で示したような試験装置を用い、工
業用のクリーンルーム内で試験を行なった。試験時の環
境設定を次に示す。 温度:JMAS(日本精密測定機器工業界規格)−50
11 1級以上とする。20゜C±1゜C。但し、0.
4゜C/H以上の変化がないこと。日射を避けること。 湿度:JMAS−5011 5級以上とする。58%±
5%。 清浄度:JIS(Japanese Industri
al Standards)B9920 クラス7以上
の工業用クリーンルーム。 振動:JIS B6003 2.4(3)(a)項に準
じるものとする。即ち静止時振動は、その他の振動測定
及び判定を誤らせる程度であってはならない。 気圧:大気圧でよい。 また、試験時の環境条件は記録に残し、機器になれ当り
等のあるものは十分安定した状態になるまでならし運転
を行なった。
【0074】スチュアートプラットホームでは、アクチ
ュエータは6本必要である。しかし、一番力がかかる所
2本をアクチュエータとし、他の4本を長さの変化しな
いダミーアクチュエータとして試験を行なえば、スチュ
アートプラットホームの特徴をとらえることができる。
そのため、図14のA〜Fで示したアクチュエータの配
置位置の中で、ダミーアクチュエータをA、B、E、F
に配置し、可動のアクチュエータ2aをC、Dに配置
し、試験を行なった。ダミーアクチュエータの長さは6
00mmで一定である。可動なアクチュエータ2aは6
00mmの時を原点とし、+方向、−方向へ伸縮可能と
する。アクチュエータ2aの制御方式は、アクチュエー
タ内リニアエンコーダ信号による閉ループ制御である。
図33に試作した副鏡ユニット駆動機構の検査結果を示
す。図34に試験結果を示す。図において駆動精度と
は、副鏡外からの指令値−実現値の絶対値の中でメカ部
分の誤差を示すものとする。駆動滑らかさとは、位置決
め駆動中0.3HZより急峻なガタ等の挙動を示す。F
FTのフィルター機能を用いて算出した。また、測定
は、必要回数行い再現性のある値を採った。測定値は、
計測系/試験装置が本来持つ誤差を補正した値である。 変位=測定変位−誤差変位 なめらかさ=(測定なめらかさ2 −誤差なめらかさ2
0.5 (rms値) 駆動精度の詳細な試験結果を図35に示す。駆動なめら
かさの詳細な試験結果を図36に示す。図においてアク
チュエータ伸縮とは、600mmの時を原点とし、これ
より+1mm、+3mm伸した時、または−1mm、−
3mm縮めた時を言う。
【0075】以上のように、この実施例では、副鏡ユニ
ット駆動機構を試作し、性能の特性を知るための評価試
験を行った結果について報告した。図34に示すよう
に、どの項目についても目標値を達成することができ
た。このように、パラレルメカニズムに常に予圧を与え
るよう予圧バネを備えることにより、望遠鏡がどのよう
な空間位置にあっても駆動時のスティックスリップを防
げ、なめらか、かつ高精度な駆動を可能にすることがで
きた。また、測定機構において、計測器の位置を微調整
するためにパラレルメカニズムと予圧バネを用いた。こ
れにより、計測器の位置調整の際、不安定な状態を生じ
させず高精度な位置決めを行なうことができた。
【0076】実施例10.上記実施例では、駆動機構を
望遠鏡あるいは測定システムに用いていたが、出力節に
作業用器具を乗せることにより駆動機構をロボットに応
用することができる。例えば、自動車工場において組立
作業を行うロボットに上記実施例で述べた駆動機構を応
用する。この駆動機構には、パラレルメカニズムを構成
するアクチュエータの他に、アクチュエータに予圧力を
与える予圧機構がついているので、ロボットがどのよう
な位置になっても作業をすることができる。今までは駆
動機構の不安定状態が起こるため、できなかったような
姿勢も取ることができる。ロボットの姿勢はどのような
姿勢でもよいため、作業守備範囲が広がる。
【0077】実施例11.複数本のアクチュエータによ
り、過拘束のパラレルメカニズムを構成し、これよりパ
ラレルメカニズムとしての働きと予圧機構としての働き
を引き出すことができる。例えば、先に述べたスチュア
ートプラットホームの場合、アクチュエータ6本でパラ
レルメカニズムを構成する。この時7本の(6本以上)
アクチュエータをベースと出力節の間に取り付ける。パ
ラレルメカニズムは必要以上の拘束はしないので、7本
のアクチュエータを用いると、過拘束のパラレルメカニ
ズムとなる。即ち、7本中いずれか6本がパラレルメカ
ニズムの働きをする。そして、7本目が、過剰に出力節
を拘束することになり、ベースと出力節の間のアクチュ
エータに対して予圧力を与えることになる。このように
6本のアクチュエータでパラレルメカニズムを構成でき
る時に、6本以上の数例えば、N本(N>6)のアクチ
ュエータを用いると、N本の中のいずれか(N−6)本
のアクチュエータは予圧機構として作用する。
【0078】
【発明の効果】第1の発明によれば、予圧機構によりパ
ラレルメカニズムに常に荷重が作用するように予圧を掛
けることで、パラレルメカニズムの不安定状態を無くす
ことができる。そのため、出力節上の駆動対象を精度良
く、なめらかな動きで駆動することができる。
【0079】第2の発明によれば、予圧機構にスプリン
グを用い、スプリングは簡単に安く入手できるので、容
易に予圧機構を作成できる。
【0080】第3の発明によれば、予圧機構にアクチュ
エータを用いるため、パラレルメカニズムに作用する予
圧力を常に一定にすることができる。また、スプリング
の時は追従することの不可能な大きなストロークの駆動
の場合にも適用することができる。
【0081】第4の発明によれば、複数のアクチュエー
タにより過拘束のパラレルメカニズムとし、この複数の
アクチュエータからパラレルメカニズムとしての働きと
予圧機構としての働きを引き出すことができる。
【0082】第5の発明によれば、予圧機構はベースと
出力節の間にあるため、予圧機構の構造が簡単になる。
【0083】第6の発明によれば、予圧機構をベースと
出力節の間に設けられない場合でも、パラレルメカニズ
ムを取り付けた側と反対側から予圧を与えることができ
る。
【0084】第7の発明によれば、複数の予圧機構各々
に対しそれぞれ異なる予圧力を設定することができる。
また、複数の予圧機構があるため、一部の予圧機構が破
損しても他の予圧機構が代替することができる。
【0085】第8の発明によれば、予圧機構は常にベー
スと出力節を引き付ける力をパラレルメカニズムに及ぼ
すので、パラレルメカニズムは安定した動きをする。
【0086】第9の発明によれば、予圧機構は常にベー
スと出力節を引き離す力をパラレルメカニズムに及ぼす
ので、パラレルメカニズムは安定した動きをする。
【0087】第10の発明によれば、圧縮コイルバネを
引張コイルバネにするバネガイド機構を非常に滑らかに
動くバネガイド機構とすることができる。
【0088】第11の発明によれば光学系部材を精度よ
く、なめらかに駆動することができる。
【0089】第12の発明によれば、望遠鏡をどのよう
に動かそうとも、高精度かつ、なめらかな駆動を実現で
きる。
【0090】第13の発明によれば、作業用器具を精度
よく滑らかに駆動することができる。
【0091】第14の発明によれば、ロボットをどのよ
うに動かそうとも高精度かつなめらかな駆動を実現する
ことができるのでロボットの作業守備範囲を拡げること
ができる。
【0092】第15の発明によれば、測定用計器を不安
定な状態を生じることなく、位置決めすることができ
る。
【0093】第16の発明によれば、測定システムに本
駆動機構を適用することがきる。そのため測定する計器
あるいは被測定物をどのような空間位置に動かそうとも
高精度かつなめらかな駆動を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施例1による駆動機構の斜視図
である。
【図2】 この発明の実施例2による駆動機構の斜視図
である。
【図3】 この発明の実施例3による駆動機構の斜視図
である。
【図4】 この発明の実施例4による駆動機構の斜視図
である。
【図5】 この発明の実施例5による駆動機構の斜視図
である。
【図6】 この発明の実施例6による駆動機構の斜視図
である。
【図7】 この発明の実施例7による大型光学/赤外線
望遠鏡の外観図である。
【図8】 この発明の実施例7による大型光学/赤外線
望遠鏡を回転させた状態を示した図である。
【図9】 この発明の実施例7による副鏡ユニット駆動
機構の構成図である。
【図10】 この発明の実施例7による副鏡ユニットの
所要駆動条件を示した図である。
【図11】 この発明の実施例7による副鏡上の座標軸
を示す図である。
【図12】 この発明の実施例7による力のつり合いの
式及びモメーントのつり合いの式を表す図である。
【図13】 この発明の実施例7による力のつり合いの
式及びモメーントのつり合いの位置ベクトルを示す図で
ある。
【図14】 この発明の実施例7によるアクチュエータ
配置図である。
【図15】 この発明の実施例7によるアクチュエータ
の設置角度位置を示す図である。
【図16】 この発明の実施例7によるアクチュエータ
構成図である。
【図17】 この発明の実施例7による予圧バネ配置モ
デルの特徴を表とした図である。
【図18】 この発明の実施例7による予圧バネ配置モ
デルのNO.1を示す図である。
【図19】 この発明の実施例7による予圧バネ配置モ
デルのNO.2を示す図である。
【図20】 この発明の実施例7による予圧バネ配置モ
デルのNO.3を示す図である。
【図21】 この発明の実施例7による予圧バネ配置モ
デルのNO.4を示す図である。
【図22】 この発明の実施例7による予圧バネ配置モ
デルのNO.5を示す図である。
【図23】 この発明の実施例7による予圧バネ配置モ
デルのNO.6を示す図である。
【図24】 この発明の実施例7による予圧バネ配置モ
デルのNO.7を示す図である。
【図25】 この発明の実施例7による各アクチュエー
タの反力の計算値を示す表の図である。
【図26】 この発明の実施例7による鏡筒のEL角度
(EL0゜;EL90゜)を示す図。
【図27】 この発明の実施例7によるアクチュエータ
反力の最大値・最小値を示す図である。
【図28】 この発明の実施例8によるバネガイド機構
付予圧バネの構成図である。
【図29】 この発明の実施例8による予圧バネの動き
方を説明するための図である。
【図30】 この発明の実施例9による試験装置の構成
図である。
【図31】 この発明の実施例9による予圧バネの取り
付け状態を示す図である。
【図32】 この発明の実施例9による副鏡ユニット駆
動機構の製造方法を示す流れ図である。
【図33】 この発明の実施例9による副鏡ユニット駆
動機構の検査結果を示す図である。
【図34】 この発明の実施例9による副鏡ユニット駆
動機構の試験結果を示す図である。
【図35】 この発明の実施例9によるテーブル駆動静
止精度の測定値を示す図である。
【図36】 この発明の実施例9によるテーブル駆動な
めらかさの測定値を示す図である。
【図37】 従来の望遠鏡用機器駆動機構の断面図であ
る。
【符号の説明】
1 ベース、2 駆動機構、2a アクチュエータ、2
b 予圧バネ、3 出力節、10 副鏡ユニット、11
内環、12 副鏡、13 副鏡ユニット駆動機構、1
4 主鏡、15 テーブル、16 鏡筒、17 望遠鏡
主軸、31 ジョイント、32 ジョイント、33 圧
縮コイルバネ、34 第1の係合部、35 第2の係合
部、36 軸、37 シャフト、38 リニアボールベ
アリング(軸用)、39 リニアボールベアリング(軸
用)40 リニアボールベアリング(シャフト用)、4
1 シール(軸用)、42 シール(軸用)、43 シ
ール(シャフト用)、50 ダミー副鏡、51 調節重
り、52 計測器装着用テーブル、53 手動のアクチ
ュエータ、54 予圧バネ。

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下の要素を有する駆動機構 (a) 駆動機構の基礎となるベース、 (b) 上記ベースに取り付けられたパラレルメカニズ
    ム、 (c) 上記パラレルメカニズムにより駆動される出力
    節、 (d) 上記パラレルメカニズムに対して予圧を与える
    予圧機構。
  2. 【請求項2】 上記予圧機構は、スプリングを備えてい
    ることを特徴とする請求項1記載の駆動機構。
  3. 【請求項3】 上記予圧機構は、アクチュエータを備え
    ていることを特徴とする請求項1記載の駆動機構。
  4. 【請求項4】 上記パラレルメカニズムは複数のアクチ
    ュエータを備え上記予圧機構は、いずれかのアクチュエ
    ータを用いていることを特徴とする請求項1又は2記載
    の駆動機構。
  5. 【請求項5】 上記予圧機構は、上記ベースと出力節の
    間に設けられていることを特徴とする請求項1〜4いず
    れかに記載の駆動機構。
  6. 【請求項6】 上記予圧機構は、上記パラレルメカニズ
    ムを取り付けた側の反対側に設けられていることを特徴
    とする請求項1〜4いずれか記載の駆動機構。
  7. 【請求項7】 上記予圧機構は、複数設けられているこ
    とを特徴とする請求項1〜6いずれかに記載の駆動機
    構。
  8. 【請求項8】 上記予圧機構は、上記出力節を上記ベー
    スに引き付ける力を及ぼす機構であることを特徴とする
    請求項1記載の駆動機構。
  9. 【請求項9】 上記予圧機構は、上記出力節を上記ベー
    スから引き離す力を及ぼす機構であることを特徴とする
    請求項1記載の駆動機構。
  10. 【請求項10】 上記スプリングはベースに取り付けら
    れるベース側ジョイントと出力節に取り付けられる出力
    節側ジョイントとコイルバネと、コイルバネの端部と係
    合するとともに、貫通孔を有する第1と第2の係合部
    と、第1の係合部に固定され第2の係合部の貫通孔を介
    してベース側ジョイントに固定された軸と、第2の係合
    部に固定され第1の係合部の貫通孔を介して出力節側ジ
    ョイントに固定されたシャフトとを備え、上記第1と第
    2の係合部は、それぞれ貫通孔にボールベアリングを備
    えていることを特徴とする請求項2記載の駆動機構。
  11. 【請求項11】 上記出力節は、光学系部材を有してい
    ることを特徴とする請求項1記載の駆動機構。
  12. 【請求項12】 上記駆動機構は望遠鏡に用いられるこ
    とを特徴とする請求項11記載の駆動機構。
  13. 【請求項13】 上記出力節は、作業用器具を有してい
    ることを特徴とする請求項1記載の駆動機構。
  14. 【請求項14】 上記駆動機構は、ロボットに用いられ
    ることを特徴とする請求項13記載の駆動機構。
  15. 【請求項15】 上記出力節は、測定用計器を有してい
    ることを特徴とする請求項1記載の駆動機構。
  16. 【請求項16】 上記駆動機構は、測定システムに用い
    られることを特徴とする請求項15記載の駆動機構。
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