JP2995010B2 - 食用の積層されたドウの製造方法及びそのための食用積層用分散体 - Google Patents

食用の積層されたドウの製造方法及びそのための食用積層用分散体

Info

Publication number
JP2995010B2
JP2995010B2 JP9041468A JP4146897A JP2995010B2 JP 2995010 B2 JP2995010 B2 JP 2995010B2 JP 9041468 A JP9041468 A JP 9041468A JP 4146897 A JP4146897 A JP 4146897A JP 2995010 B2 JP2995010 B2 JP 2995010B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dispersion
lamination
dough
fat
hydrocolloid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP9041468A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH09313092A (ja
Inventor
ヤコブス・ヴァン・イーデンバーグ
ペトロネラ・クレメンティア・マリア・ヴァイゼンボーン
Original Assignee
ユニリーバー・ナームローゼ・ベンノートシヤープ
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ユニリーバー・ナームローゼ・ベンノートシヤープ filed Critical ユニリーバー・ナームローゼ・ベンノートシヤープ
Publication of JPH09313092A publication Critical patent/JPH09313092A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2995010B2 publication Critical patent/JP2995010B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A21BAKING; EDIBLE DOUGHS
    • A21DTREATMENT, e.g. PRESERVATION, OF FLOUR OR DOUGH, e.g. BY ADDITION OF MATERIALS; BAKING; BAKERY PRODUCTS; PRESERVATION THEREOF
    • A21D2/00Treatment of flour or dough by adding materials thereto before or during baking
    • A21D2/08Treatment of flour or dough by adding materials thereto before or during baking by adding organic substances
    • A21D2/14Organic oxygen compounds
    • A21D2/18Carbohydrates
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A21BAKING; EDIBLE DOUGHS
    • A21DTREATMENT, e.g. PRESERVATION, OF FLOUR OR DOUGH, e.g. BY ADDITION OF MATERIALS; BAKING; BAKERY PRODUCTS; PRESERVATION THEREOF
    • A21D13/00Finished or partly finished bakery products
    • A21D13/10Multi-layered products
    • A21D13/16Multi-layered pastry, e.g. puff pastry; Danish pastry or laminated dough

Landscapes

  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Food Science & Technology (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Bakery Products And Manufacturing Methods Therefor (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プレドウ(pre-dou
gh) と積層用分散体を一緒にすること、及び組み合わせ
たものを伸ばし畳むことによって複数の相を得ることを
含む食用の積層されたドウの製造方法であって、積層用
分散体が水連続分散体である方法に関する。本発明は、
また、本発明の方法において使用するのに適する食用の
積層用分散体に関する。積層用分散体は、積層されたド
ウの製造において使用するのに適する分散体であり、例
えば、クロワッサン、デニッシュペーストリー、及びそ
の他の積層されたペーストリー、特にパフペーストリー
(puff pastry) の製造に適している。
【0002】
【従来の技術】典型的な積層用分散体は、脂肪連続生成
物であって、しばしば分散された水性相を含むものであ
り、例えば、ペーストリーショートニング又はマーガリ
ンである。
【0003】Bailey's Industrial Oil and Fat Produc
ts、第3巻(1985)、109 〜110 頁によれば、パフペー
ストリーは非常に特殊化されたショートニングの使用を
必要とする。脂肪は、(プレ)ドウの上に置かれ、畳ま
れ、そして伸ばされ、ドウと脂肪が交互に変わる多数の
層を形成する。ショートニングは広い温度範囲にわたっ
て強靭なワックス状の腰(body)を有する。ショートニン
グが伸びて薄くなったときに連続の破断されていない層
のままであるためには、ショートニングはドウのコンシ
ステンシーと同等でなければならない。パフペーストリ
ー用のショートニングはほとんどいつも水性相を含む。
脂肪はドウの各層が分離し薄片状であるように維持し、
水分はばい焼プロセス中に蒸気になるときに「ふくらみ
(puff)」に寄与する。一般に、90%脂肪のショートニン
グ又は80%脂肪のパフペーストリーマーガリンが使用さ
れる。その他の積層されたドウの製造には、類似の種類
のショートニング及びマーガリンが使用される。
【0004】連続脂肪相を有していない積層用分散体は
知られてい
【0005】米国特許第5,190,776 号には、積層されば
い焼された製品を製造するのに使用するための低脂肪又
は脂肪を含まない成分が開示されている。これは、40〜
70%のケーキクラム、9〜30%の砂糖、5〜20%の砂糖
シロップ、及び10〜30%の澱粉含有クリームフィリング
を混合することによって製造される。澱粉含有クリーム
フィリングは、この「低脂肪又は脂肪を含まない成分」
と同じ組成から成るが、風味剤、スパイス、及び/又は
フルーツ材料のような風味剤成分をさらに含む。低脂肪
又は脂肪を含まない成分は、2〜20%、好ましくは4〜
10%の水分含有率を有する。この成分の欠点は、ケーキ
クラムの使用と加工を必要とすること、及び非常に甘い
ということである。水分含有率が低いという点から見
て、この成分は連続水性相を有していないだろう。
【0006】DOS 1442001 には、O/W 積層用分散体が記
載されている。目的は、マーガリン又はショートニング
を製造するために必要な装置を使用せずに製造できる生
成物を提供することである。さらに別の目的は、ばい焼
された製品に臘のような口当たりを与える可能性のある
高融点脂肪の使用を避けるということである。従来的マ
ーガリン又はショートニングを使用して広い温度範囲に
わたって適切なコンシステンシーを得る際には、高融点
脂肪の使用が必要とされることが多い。実施例に記載さ
れている生成物は、75〜82%の脂肪、16〜21%の水、1.
6 〜3.8 %の乳化剤、そして幾つかの場合には0.08%の
カルボキシメチルセルロースから成る。分散体は、円錐
針入度計(cone-penetrometer) で得られたデータを使用
して与えられた式から計算されたパラメーターに関する
最小値によって特徴付けられる堅さを有していなければ
ならない。
【0007】欧州特許第327 120 号には、2〜20%の蛋
白質、30〜75%の脂肪、18〜65%の水、及び0.1 〜5%
の燐脂質を含む積層用(「ローリングイン(rolling-i
n)」)の水中油型エマルジョンが開示されている。欧州
特許第327 120 号の主要な目的は、栄養学的理由のため
に、積層用分散体の脂肪含有率を減少させることであ
る。少なくとも40%、好ましくは少なくとも50%の燐脂
質がモノアシルグリセロール燐脂質であることが必須で
あり、そうでなければ安定な生成物が得られない。満足
のいくローリングイン特性を得られるようにするために
は30%の脂肪の存在が必要である。澱粉、ガム、及び防
腐剤のような物質を含まないのが好ましい。モノアシル
グリセロ燐脂質は実質的にリソホスファチジルコリンか
ら成るのが好ましく、さらにリソホスファチジルエタノ
ールアミン及び少量のリソホスファチジルイノシトー
ル、リソホスファチジン酸、及びリソホスファチジルセ
リンを含むことができる。この積層用分散体の欠点は、
好ましい燐脂質組成物を容易に入手することができず、
かなりの量のモノアシルグリセロ燐脂質を含む燐脂質組
成物は一般に非常に高価であるということである。さら
に、そのような組成物は実際には豚の膵臓液から得られ
るホスホリパーゼを使用して製造されるが、そのためイ
スラム教及びユダヤ教の人々には受け入れられないもの
になる。
【0008】国際公開パンフレットWO 94/21128 には、
20〜50%のアミロデキストリン、及び0〜30%のβ−グ
ルカン及び/又はペントサンを含む水性ゲルを、積層さ
れたドウを製造するための脂肪代替物として使用するこ
とが開示されている。
【0009】この文献は非ゲル化成分をゲル化成分と組
み合わせて使用することを教示していない。実施例によ
れば、組成物は、アミロデキストリン(=ゲル化成分)
及び1.9 %のβ−グルカンを含む。しかしながら、この
量で使用されるβ−グルカンもゲル化成分である。
【0010】欧州特許第529 891 号には、食品中で脂肪
代替物として使用できる、特定の破片化された粒状アミ
ロース澱粉加水分解物が開示されている。その他の多く
の用との中で、多層化されたペーストリー製品の中でシ
ョートニングの一部を代替するためのその加水分解物の
使用が予測されている。
【0011】米国特許第4 752 494 号には、中間体水活
性マトリックスに基づくクリームフィリングが記載され
ている。マトリックスは、30〜80%のコーンシラップ、
0〜25%のマルトデキストリン、0〜10%のラクトー
ス、1〜15%のカゼイネート、0.01〜0.10%のCa2+
オン、0〜15%の水、及びさらに所望により0〜10%の
ポリデキストロース、0〜3%のヒドロコロイド、及び
0〜5%の改質澱粉のような成分を含む。このマトリッ
クスは加熱され、Ca++イオンの影響下にカゼイネート
のゲル化を生じさせる。フィリングは、その後、テクス
チャーを改良し望ましい口当たりと風味を与える脂肪と
乳化剤を添加することによって製造される。このフィリ
ングは0.6 〜0.8 の水分活性を有する。このクリームフ
ィリングは、柔らかいクリーム様のテクスチャーを有
し、例えば、パフペーストリー、パイクッキー、及びそ
の他のフィリングを詰められばい焼された製品のよう
な、ばい焼された製品中における使用を特に意図してい
る。フィリングとばい焼されたドウとの間の水分の移行
を防ぐため、及び微生物の成長を防ぐために、低い水分
活性が必要とされる。
【0012】WO 94/28741 及びWO 95/26641 には、多く
の食品中において必要とされるバター、マーガリン、シ
ョートニング、油、ラード、クリームチーズ、及びその
他の脂肪を1対1の比率で置換できる低脂肪エマルジョ
ンが記載されている。3種の組成が与えられており、異
なったタイプの食品に適用できる。高脂肪の生成物、例
えば、クロワッサン用には、組成は、27%のバター、46
%のトウモロコシマルトデキストリン(DE(デキスト
ロース当量(dextrose equivalent) )1 〜20)、6%の
米マルトデキストリン(DE 1〜20)、8%の予備ゲル
化された澱粉、10.7%の水、及びある範囲の微量成分で
ある。初めに、バターをクリーム化し、その後その他の
成分を混合する。その後生成物をクロワッサンのドウに
くるむことができる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】連続水性相を有する積
層用分散体の使用は多くの潜在的な利点を有し、それら
の内の幾つかは上述の文献中に記載されている。しかし
ながら、連続脂肪相に基かない提案された分散体は許容
可能であるとは認められず、本出願人の知る限りでは、
商業的には使用されなかった。その理由の1つは、上述
の欠点に加えて、開示された積層用分散体が積層におい
て十分に良好な性能を有しておらず、得られるばい焼生
成物が、構造、体積、外観、味、及び/又は口当たりの
ような満足のいく官能特性を有していないということで
あろう考えられる。
【0014】本発明者らはこれらの問題を研究し、連続
水性相を有する改善された積層用分散体が得られること
を発見した。本発明者らは、とりわけ、安定な分散体を
得るためにモノアシルグリセロ燐脂質の使用が必須では
ないこと、及び良好な積層性能を得るために少なくとも
30%の油脂又は27%のバターの配合が必須ではないこと
を発見した。
【0015】積層用分散体以外のその他の用途に対し
て、刊行物中には多くの脂肪代替物に関する示唆が含ま
れている。多くの場合、提案は、デザート、クリーム及
びクレーム、アイスクリーム、マヨネーズ、ドレッシン
グ、チーズスプレッド、及びその他のパンやトーストに
塗るための生成物のような非可塑性及び/又は軟質の生
成物に関する。そのような刊行物の例は、WO 93/17564
、米国特許第5169671 号、欧州特許第605 217 号、WO
94/23587 、欧州特許第468 560 号、欧州特許第596 546
号、欧州特許第509 707 号、及び欧州特許第298 561
号である。そのような生成物は積層用分散体とは大きく
異なる。例えば、現在市販されている非常に低脂肪か又
は脂肪を全く含まない食卓用スプレッドは、一般に、20
℃において4.4 mmの直径の円柱状プローブを使用して測
定して、14〜18gのスティーブンス値で示される堅さを
有する。積層用の分散体については、この値は少なくと
も一桁大きくなければならず、もっと大きいのが好まし
い。上述したBailey's Industrial Oil and Fat Produc
tsに記載されているように、良好な積層性能を得るため
には、この堅さは特別のレオロジー特性と組み合わせら
れなければならない。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、食用の積層さ
れたドウを製造する方法であって、プレドウを積層用分
散体と組み合わせること、及び組み合わせたものに伸ば
しと折り畳みを施して複数の層を形成することを含み、
積層用分散体が水連続分散体であり、積層用分散体が5.
0以下のpHを有すること、及び積層用分散体が、積層
用分散体の非脂肪含分に基いて計算して、40〜80%の
水、17〜55%、好ましくは17〜40%、の凝集体形成性多
糖ゲル化ヒドロコロイド、及び0.1〜8%の非ゲル化多
糖増粘ヒドロコロイドであって、20℃及び50s-1の剪断
速度において少なくとも50 mPasの粘度を与えるもの、
を含むことを特徴とする方法を提供する。
【0017】非ゲル化多糖に関する上記の定義は、従っ
て、多糖が、脂肪とゲル化ヒドロコロイド以外の積層用
分散体の成分が存在する組成物中において0.1 乃至8重
量%の量で使用された場合に、上述の条件下に50 mPas
以上の粘度を与え、非ゲル化多糖であると見なされるも
のであることを意味する。
【0018】本発明は、本発明の方法において使用する
のに適する食用の積層用分散体であって、連続水性相、
5.0 以下のpH、及び20℃で150 〜2000gのスティーブ
ンス値(Stevens value) を有し、所望により80重量%ま
での脂肪を含み、分散体の非脂肪含分に基いて計算し
て、55〜80%の水、20〜40%の20未満のDEを有するマ
ルトデキストリン、及び0.25〜5%の非ゲル化多糖ガム
ヒドロコロイドであって、20℃及び50s-1の剪断速度に
おいて少なくとも50 mPas の粘度を与えるもの、を含
み、実質的に蛋白質を含まない、食用の積層用分散体も
提供する。
【0019】本発明は大きな利点を提供する。脂肪連続
積層用分散体を製造するために通常使用される装置を使
用する必要がないということは大きな柔軟性を提供し、
従来的な脂肪連続生成物用の製造ラインおいて問題を生
じる成分を使用することができる。低減した脂肪及び/
又はカロリー分を有する生成物を得ることができる。高
含有量の飽和及び/又はトランス脂肪酸残基のためにあ
まり好ましくないと考えられている脂肪の使用を避ける
ことができ、その代わりに、より高い含有量のモノ−又
はポリ−シス−不飽和脂肪酸残基を有する脂肪を使用す
ることができる。水素添加及び/又はエステル交換によ
り化学的に改質された脂肪の使用を避けることができ、
所望により、分別された脂肪の使用も避けることができ
る。さらに、生成物は温度の変動に対する感受性が比較
的低いので、パン製造業者に利便性を与える。水連続積
層用分散体のこれら及びその他の利点は、ドウの製造に
おける改善された積層性能、及び/又は得られる積層さ
ればい焼された生成物の、従来技術において知られてい
る水連続積層用分散体を使用して得られる結果と比較し
て、改善された官能特性と共に得られる。
【0020】脂肪相と水性相の両方を含む積層用分散体
の構造は、本技術分野においてよく知られているよう
に、顕微鏡による検査によって評価することができる。
従って、どちらの相が連続であり、(存在する場合に
は)どちらの相が分散相であるかが分かる。生成物が連
続水性相を有するか否かを評価する別の簡単な方法は、
導電性測定によるものである。連続水性相を有していな
い脂肪連続生成物は導電性が実質的に0である。連続水
性相が存在する場合、導電性はずっと高い。
【0021】積層において良好に機能する分散体は、柔
らかすぎてはならず、そうしないと両側において押し出
されるか及び/又はプレドウと混合して、ドウの所望の
積層特性が得られない。しかしながら、堅すぎてもいけ
ない。なぜならば、プレドウを裂いて穴を開けるからで
ある。硬度又は堅さは、スティーブンスLFRAテクス
チャーアナライザー(Stevens LFRA Texture Analyzer)
(英国、Dunmore のスティーブンス・アドバンスト・ウ
ェイング・システムズ(Stevens Advanced Weighing Sys
tems) 製)によって適切に特徴付けることができる。生
成物を5℃で少なくとも1日貯蔵し、その後測定温度t
で24時間貯蔵する。g単位で表されるt℃におけるステ
ィーブンス硬度(St t)は、4.4 mmの円形のシリン
ダー、1000gの荷重範囲を使用して、「ノーマル」で操
作し、10 mm の貫入深さと2.0 mm/sの貫入速度の設定で
測定される。幾つかのサンプルはこの方法で測定するに
は堅すぎる(1000gの荷重範囲では測定が不可能であ
る)。そこで、スティーブンスLFRAテクスチャーア
ナライザーの代わりに、英国Surreyのステーブル・マイ
クロ・システムズ(Stable Micro Systems)製の、TPA プ
ログラムを使用するテクスチャー・アナライザーTA-XT2
型を使用する。これらの2つの装置は、TA-XT2がよりい
堅い生成物を測定できることを除いて完全に同等であ
る。TA-XT2は25 kg のロードセル容量を有する。また、
この装置において、4.4 mmの円形のシリンダー、10 mm
の貫入深さと2.0 mm/sの貫入速度が使用される。この方
法においては、サンプルの堅さが、サンプルがより堅い
か又は柔らかいかに関わらず、一貫して正確に測定でき
る。簡単にするために、どちらの装置が使用されたかに
関わらず、測定した硬度は、g単位で表されるSt又は
スティーブンス値として示す。
【0022】本発明の方法において使用される積層用の
分散体は、20℃で150 〜2000gのスティーブンス値を有
するのが好ましく、200 〜1500gがより好ましく、300
〜1200gが最も好ましい。例えば、1500〜2000gのステ
ィーブンス値を有する分散体は、多くの場合、直接プレ
ドウ中に巻き込むにはかなり堅いことが見出だされるだ
ろう。しかしながら、パン製造業者は、積層用分散体を
プレドウと組み合わせて積層を行う前に、例えば、混練
り及び/又は伸ばしによって、積層用分散体にワーキン
グ(working) を施すという習慣をしばしば有している。
そのようなワーキング処理は分散体の堅さを例えば30〜
80%減少させる。その他のパン製造業者、及び特に工場
のパン製造業者は、積層用分散体をプレドウ中に包み込
んでそれらの積層を行う前に積層用分散体に手作業でワ
ーキングを施す習慣を有していない。しかしながら、そ
のような場合には、例えば、パン製造工場においては、
積層用分散体をプレドウ中に包み込む前に、分散体が、
例えば、脂肪用ポンプ又は押出し機に通されることによ
ってある種のワーキングにさらされる可能性がある。積
層用分散体の予備ワーキングが適用されない場合には、
予備ワーキングが適用される場合よりも積層用分散体が
幾分柔らかいのが適切であるかもしれない。
【0023】積層されたドウを製造するための幾つかの
製造法において、例えば、初めに小麦粉及び水及び可能
なその他の成分を一緒にして混練りしてプレドウを形成
し、続いて積層用分散体をプレドウ中に包み込む。別の
製造方法においては、例えば、積層用の分散体を、例え
ば、2〜5cm3 の小さい立方体又は棒に切り、これを小
麦粉を混合する。その後、例えば、ディオスナ(Diosna)
(登録商標)ニーダーを使用して水を配合する。そのよ
うな製造方法は全て、「プレドウを積層用の分散体と一
緒にする(combining a pre-dough with a lamination d
ispersion)」という表現に包含される。
【0024】本発明は、また、本発明の積層用分散体を
含み、及び/又は本発明の方法によって製造された積層
されたドウを含む。本発明は、また、そのような積層さ
れたドウをばい焼及び/又はマイクロ波加熱することに
よって得られる完全に又は部分的にばい焼された積層さ
れた生成物であって、所望により、ばい焼及び/又はマ
イクロ波加熱の前に、ドウが寝かされ、解凍され、ホイ
ロ処理され、及び/又は貯蔵され、そして所望によりば
い焼及び/又はマイクロ波加熱が中断されたものであ
る、生成物も含む。
【0025】本発明の方法の好ましい実施態様は請求項
2〜7及び14に記載されており、積層用分散体の好まし
い実施態様は請求項9〜13に記載されている。積層され
たドウの特定の実施態様は請求項16〜17に記載されてい
る。本発明の方法は本発明の食用積層用分散体を使用し
て行うのが好ましい。
【0026】
【発明の実施の形態】本明細書全体を通じて、全てのパ
ーセンテージ、部数、及び比率は、特に指示しない限り
重量によるものである。
【0027】ヒドロコロイドの量は、分散体の非脂肪成
分の重量に対して表される。その他の成分の量は、特に
指示しない限りは、脂肪成分が存在する場合には脂肪成
分を含めて、分散体全体の重量に基いて計算される。
【0028】積層用分散体の良好な保存性(keepabilit
y) を得るため、及び微生物の成長を防ぐためには、積
層用分散体のpHは5.0 以下でなければならない。この
低いpHは、生成物の比容及び風味の両方に関して、ば
い焼された生成物における良好な品質にも貢献すること
ができる。積層用分散体のpHは1.5 〜5.0 であるのが
好ましく、2〜4がより好ましく、3〜3.5 が最も好ま
しい。
【0029】本発明者等は、例えば、低い水含有率を使
用して低い水分活性を達成することによるよりもむし
ろ、低いpHを所望により防腐剤と組み合わせて使用す
ることによって、積層性能の良好な保存性を達成するの
が好ましいことを発見した。本発明者等は、非常に低い
水分含有率、例えば、生成物の非脂肪成分の含量に関し
て、25%以下の水分含有率を有する生成物は、製造が困
難であり、適切なレオロジーを有しておらず、従来的な
積層法において使用して良好な結果が得られないのでパ
ン製造業者によって好まれないことを発見した。さら
に、高い含有量の改質澱粉、ガム、充填剤などを必要と
するため製品が高価になり、カロリーを上昇させ、ばい
焼された最終生成物の構造体の味及び口当たりに悪影響
を与える傾向があった。
【0030】一方、本発明者らは、5.0 未満のpH、ほ
とんどの場合1.5 〜5.0 のpHを有する積層用分散体を
目標とすると、かなりの量の蛋白質を含む組成物に対し
てしばしば複雑化を生じさせることを発見した。蛋白質
の種類とpHによって、製造中の組成物の粘度及び用意
のできた積層用分散体のレオロジーにおいてかなりの変
動が生じた。さらに、使用した組成物によっては、積層
用分散体に適切なレオロジが得られなければならない場
合、組成物全体の殺菌ができないことがしばしばあっ
た。従って、積層用分散体は実質的に蛋白質を含まない
のが好ましい。蛋白質は、生成物の構造にかなりの影響
を与える成分として意図的に分散体に配合しないのが好
ましい。少量の蛋白質は許容可能である。本発明者ら
は、かなりの量の蛋白質が使用された場合、予め設定し
たpHに達するまでに比較的多量の酸が必要であること
を発見した。本発明者らは、そのような場合、このこと
が得られるばい焼された最終生成物の風味に悪影響を与
える可能性があることを見出だした。この理由からも、
積層用分散体はあまり蛋白質を含まないのが好ましい。
積層用分散体は、その非脂肪成分含量に基いて計算し
て、5%未満の蛋白質しか含まないのが好ましく、3%
未満がより好ましく、1%未満が特に好ましい。積層分
散体が蛋白質を全く含まないのが最も好ましい。
【0031】本発明者らは、良好な結果を得るために
は、積層用分散体が少なくとも2種類の多糖ヒドロコロ
イドを含まなければならないことを発見した。その内の
1つは凝集体形成性のゲル化ヒドロコロイドであり、も
う1つは非ゲル化、増粘性ヒドロコロイドである。
【0032】ゲル化ヒドロコロイドと非ゲル化ヒドロコ
ロイドの各々は、それぞれ、単一の物質でも、2種以上
のゲル化ヒドロコロイドと2種以上の非ゲル化ヒドロコ
ロイドの混合物でもよい。
【0033】非ゲル化ヒドロコロイドは、高濃度で使用
された場合にはゲル化するがそのゲルが凝集体の形態で
はないヒドロコロイドでもよい。しかし、そのようなヒ
ドロコロイドはゲル化を生じるには低すぎる濃度、即
ち、臨界濃度より低い濃度で分散体に配合される。特定
の分散体中のゲル化剤の臨界濃度は、Br. Polymer J.、
17 (1985) 、164 に記載されているようにして決定でき
る。ゲル化剤の混合物が使用された場合、混合物の臨界
濃度は類似の方法で決定できる。複雑なゲル系の評価方
法のさらに詳細な説明は、J. Colloid and Interface S
ci. 81 (1981) 、519 に与えられている。
【0034】積層用分散体は、凝集体形成性多糖ゲル化
剤を含まなければならない。凝集体形成性ゲル化剤によ
って形成された凝集体は、長くて薄い棒状の形態よりも
むしろコンパクトな形態(即ち、3つの方向において大
きさがあまり違っていない形態)を有するのが好まし
い。凝集体形成性ゲル化剤によって形成されたゲルは三
次元網状構造から成り、そこで網状構造を構成する単位
はゲル化剤そのものの分子よりもずっと大きい粒子であ
る。これは、一般に、網状構造が0.01μm の直径(又
は、棒状の凝集体の場合には、厚さ)よりも大きい単位
に基くものであることを意味している。
【0035】ゲル化剤が凝集体形成性ゲル化剤であるか
どうかは、例えば、ゲルの濁り度を測定するか、又は欧
州特許第0 298 561 号に記載されているように電子顕微
鏡の使用によって決定することができる。分散体が、0.
01〜10μm の平均サイズを有する凝集体を含むのが好ま
しく、0.05〜5μm の平均サイズを有する凝集体を含む
のがより好ましい。好ましい凝集体形成性多糖ゲル化剤
と(非脂肪成分含量に基く)それらの好ましい使用量は
以下の通りである。
【0036】 好ましい凝集体形成性 好ましい使用量 多糖ゲル化剤 (非脂肪成分含量に基く) マルトデキストリン、DE<15 17〜43%、 好ましくは1〜10のDE、 好ましくは20〜40%、 より好ましくは2〜5 特に24〜36% ポリフルクトース 25〜55%、 好ましくは30〜50%。
【0037】適するマルトデキストリンは、例えば、ポ
テト澱粉(例えば、Paselli SA2 (登録商標))又はと
うもろこし澱粉(例えば、N-Lite-B(登録商標))の加
水分解によって製造できる。適するポリフルクトース
は、例えば、チエネン・シュガー・ベルギー(Tiene Sug
ar Belgium) 製のイヌリン(inulin)であるRaftilineLS
(登録商標)である。
【0038】マルトデキストリンは、凝集体形成性ゲル
化剤として使用するのに特に好ましい。形成したゲルの
凝集体はコンパクトな形状を有する。ポリフルクトース
を使用したとき得られるゲル構造は針状により近い。積
層されたドウを調製するとき、本発明者らは、マルトデ
キストリンゲルを含む積層用分散体はワーキング時に比
較的わずかしか軟化しないが、ポリフルクトースゲルを
含む積層用分散体はワーキング時に比較的軟化しやすい
ことを発見した。本発明者らは、ワーキング軟化におけ
るこの相違がゲルの凝集体のタイプによるものであると
考える。ポテト澱粉から、特に酵素による加水分解によ
って、調製されたマルトデキストリンは、積層用分散体
において使用するのに特に好ましい。アベブ・オランダ
(Avebe Netherlands) 製のPaselli SA2 (登録商標)が
そのようなマルトデキストリンの例である。
【0039】本発明者らは、凝集体形成性多糖ゲル化剤
としてマルトデキストリンを使用する場合、からす麦か
ら誘導されたマルトデキストリンを使用しないのが好ま
しいことを発見した。そのようなマルトデキストリン、
例えば、Quaker(登録商標)Oatrim又はTrim Choice
(登録商標)、を所望の濃度で使用して評価したとき、
本発明者らは、マルトデキストリンが分散しにくく、組
成物が非常に粘稠で加工中に取扱が難しいことを発見し
た。得られる生成物はかなり粘着性になる傾向があり、
その他の源、例えば、ポテトからのマルトデキストリン
を使用して製造された積層用分散体と比較した場合、積
層されたドウを製造するのが容易ではなかった。本発明
者らはこの現象を完全には理解していないが、からす麦
が微量成分、恐らくはβ−グルカンのような繊維を含
み、これがからす麦から誘導されたヒドロコロイド調製
物中に残り、本発明の使用においてヒドロコロイドの性
能に悪影響を与えると考えられる。従って、β−グルカ
ンを実質的に含まない組成物を使用するのが好ましい。
【0040】積層用分散体中に含まれる非ゲル化多糖増
粘ヒドロコロイドの種類と量は、20℃及び50s-1の剪断
速度で、少なくとも50 mPas の粘度を与えるようなもの
でなければならない。このヒドロコロイドの濃度は、積
層用分散体の非脂肪成分含量に基いて計算して、0.1 〜
8%でなければならず、好ましくは0.25〜5%であり、
特に1〜3%である。
【0041】本発明者らは、例えばペントサンを使用し
て、粘度が低すぎる場合、得られる積層用分散体がもろ
く、積層中に良好に性能を示さないことを発見した。ま
た、本発明者らは、例えば高いDE値を有する澱粉加水
分解物を使用して、多量の非ゲル化多糖増粘剤を使用
し、水分含有率が比較的低くなった場合、得られる積層
用分散体がプレドウを汚して適切な積層構造を有するド
ウを与えず、得られるばい焼された生成物は低い比容を
有し、ばい焼中にかなりの収縮を示す傾向があることを
発見した。
【0042】上述したように、非ゲル化増粘剤として、
ゲルを形成する可能性があるものを使用することができ
るが、その臨界濃度より低い濃度で使用されなければな
らない。増粘剤によって与えられる粘度、並びに特定の
ヒドロコロイド(特に、アルギン酸塩及びカラギーナ
ン)に関してゲルを形成できる濃度は、存在する電解質
の種類と量によって影響される。そのような影響を考慮
するために、非ゲル化増粘剤の特性は、ゲル化ヒドロコ
ロイドと(存在する場合には)油脂を除いて、意図する
積層用分散体用の組成物を形成し、そのようにして得ら
れた組成物がゲルを形成しないこと及び20℃及び50s-1
の剪断速度で少なくとも50 mPas の粘度を有することに
確認することによって適切に評価される。このようにし
て測定される、非ゲル化多糖増粘ヒドロコロイドによっ
て与えられる粘度は100 〜30000 mPasが好ましく、200
〜15000 mPasがより好ましい。
【0043】使用される量で、組成物中に存在する電解
質を考慮して、適切な粘度を与えかつゲル化しないとい
う条件で、ガムヒドロコロイドを非ゲル化多糖増粘剤と
して使用したとき最良の結果が得られた。ガムヒドロコ
ロイドとは、植物性又は微生物性の多糖又はそれらの誘
導体であって、冷水又は温水中に分散可能であり、低濃
度、即ち、約1%の濃度で粘稠な混合物又は溶液を形成
するものを意味する。従って、セルロース、澱粉、及び
加水分解澱粉はガムヒドロコロイドと見なされない。な
ぜならば、それらは、粘稠な混合物又は溶液を形成する
のに比較的高濃度、即ち、約10%を必要とし、或いは適
切に分散されないからである。しかしながら、ガムヒド
ロコロイドは、澱粉又はセルロースを原料として使用し
て得ることができる(例えば、R.L. Whistler のIndust
rial gums 、Academic Press、ニューヨーク、(1973)、
5〜10頁を参照のこと)。オランダのZutphen のナショ
ナル・スターチ・アンド・ケミカルズ(National Starch
and Chemicals) 製のColflo(登録商標)67及びワキシ
ートウモロコシ(waxy maize)から製造された化学的に架
橋された澱粉生成物は、本発明において使用可能な、澱
粉から誘導されたガムヒドロコロイドの例である。しか
しながら、澱粉から誘導されたものではないガムヒドロ
コロイドを使用するのが好ましい。好ましいガムヒドロ
コロイドは、ロカストビーンガム、グアーガム、ナトリ
ウムカルボキシルメチルセルロース、アラビアガム、ア
ルギン酸塩、及びカラギーナン、及びそれらの2種以上
の組み合わせである。しかしながら、組み合わせが使用
される場合には、単独で使用されたときにはゲルを形成
しないが、組み合わせて使用されたときにはゲル化する
ガムが存在することに注意しなければならない。これ
は、例えば、ロカストビーンガムとキサンタンガムを併
用したときに起こる可能性がある。特に好ましい非ゲル
化ガムヒドロコロイドは、ロカストビーンガム、キサン
タンガム、及びナトリウムカルボキシルメチルセルロー
スである。非ゲル化成分から成るそのようなゲル化混合
物の使用は本発明の範囲内ではない。
【0044】本発明の方法において使用される積層用分
散体の水含有率は、分散体の非脂肪成分の重量に基いて
表して、40〜80%であり、50〜80%が好ましい。特に、
20未満のDEを有するマルトデキストリン及びガムヒド
ロコロイドが使用される場合、積層用分散体の水含有率
は55〜80%が好ましく、60〜70%がより好ましい。本発
明者らは、蛋白質の実質的な不存在下に、ヒドロコロイ
ドと水含有率のこの組み合わせを使用して、優れた積層
性能と非常に良好な品質のばい焼生成物が得られること
を発見した。このような積層用分散体は製造が非常に容
易でもあり、良好な開放又は密封貯蔵寿命を有する。
【0045】意図する用途にもよるが、脂肪を配合する
ことができる。脂肪を含まないか又は非常に低カロリー
のばい焼生成物を得たい場合、分散体は実質的に脂肪を
含むべきではない。その他の用途に対しては、脂肪を配
合することができる。脂肪が使用される場合、その量は
80%までであるのが好ましく、2〜60%がより好まし
く、5〜50%が特に好ましい。
【0046】脂肪は生成物の望ましくないカロリーを増
加させるかもしれないが、一方で、得られるばい焼生成
物の風味及び口当たりに対して好ましい効果を与える。
しかしながら、本発明者らは、本発明において少量の脂
肪はかなりの好ましい効果を与えるが、脂肪含有率をさ
らに増加させても追加の利点はほとんど得られないこと
を発見した。従って、積層用分散体が2〜20%の脂肪を
含むのが特に好ましく、5〜10%の脂肪を含むのがさら
に好ましい。
【0047】水連続積層用分散体の使用は、使用可能な
脂肪の選択の幅を大幅に広げるという利点を有する。化
学的改質にさらされていない脂肪、即ち、水素添加又は
エステル交換にさらされていない脂肪を使用するのが好
ましい。分別にもさらされていない脂肪を使用するのが
好ましい。もう1つの利点は、脂肪連続積層用分散体の
場合に使用可能な量よりもずっと多くのシス−不飽和脂
肪酸残基を有する脂肪の使用である。使用される脂肪
は、少なくとも50%のシス−不飽和脂肪酸残基を含むの
が好ましい。特に好ましいのは液体の植物性油であり、
例えば、大豆油、ヒマワリ油、菜種油、その他、及びそ
のような油の混合物である。風味付けの理由から好まし
いその他の油は、ミルク脂肪又はそれから誘導された脂
肪、例えば、バター又はバター脂肪である。バターその
ものはあまり適する積層用分散体ではない。特に比較的
高温のパン製造所で使用される場合柔らかすぎるので、
適していない。本発明によれば、積層性能に悪影響を与
える事なく、その好ましい味と風味をばい焼生成物に与
えることができる。積層用分散体中に脂肪が存在する場
合には、分散相として存在するのが好ましい。しかしな
がら、脂肪は、連続水性相に加えて第2の連続相として
分散体中に存在することも可能である。脂肪は、平均脂
肪小球サイズが100 μ(ミクロン)未満になるように分
散しているのが好ましく、平均脂肪小球サイズが50μ未
満であるのがより好ましく、25μ未満が特に好ましい。
【0048】積層用分散体は乳化剤を含んでいる必要は
ない。特に、分散体が実質的に脂肪を含んでいない場合
には、通常乳化剤を使用することの利点は存在しない。
また、脂肪が低濃度で使用される場合、使用される組成
と処理方法にもよるが、乳化剤を使用しなくても安定な
分散体が得られる。
【0049】その他の場合、特に高濃度、例えば、20%
以上の脂肪(及び特に軟質の脂肪、例えば、液体油)が
使用される場合、乳化剤又は乳化剤の混合物を使用する
のが望ましい。乳化剤の選択は重要ではない。通常のO
/W型乳化剤を使用できる。化学的に製造されたものよ
りも天然産の乳化剤が好ましい。好ましい乳化剤は燐脂
質であり、特に加水分解のような化学的改質にさらされ
ていない燐脂質である。特に好ましい乳化剤は加水分解
にさらされていない大豆レシチンである。乳化剤が分散
体中に含まれる場合、分散体の重量に基いて計算して、
0.1 〜5%の量で使用されるのが好ましく、0.2 〜3%
の量で使用されるのが特に好ましい。
【0050】積層用分散体は、水、脂肪、ヒドロコロイ
ド、乳化剤、及び所望のpHを得るための食用の酸又は
緩衝剤系(例えば、乳酸又はクエン酸)の他に、積層用
分散体中で一般に使用されている成分、例えば、防腐
剤、着色剤、風味剤、その他を含むことができる。
【0051】本発明のさらに別の利点は、ドウ改良剤(d
ough improvers) を配合できることである。通常、脂肪
連続積層用分散体は、ドウ改良剤として作用する添加剤
を含まない。そのような改良剤は、ドウの小麦粉に作用
するか又は(イーストが存在する場合)イーストフード
として役立つ。分散水性相を有する脂肪連続積層用分散
体中においては、そのようなドウ改良剤は脂肪中に取り
込まれ、ばい焼中に脂肪が溶融したときにのみ小麦粉又
はイーストに到達する。そのような遅い段階ではもは
や、ドウ改良剤はあまり有効ではない。本発明において
は、ドウ改良剤は連続水性相中に存在する。従って、ド
ウ改良剤は積層プロセス中に容易に小麦粉又はイースト
に移行できる。例えば、積層用分散体中に、少量のアス
コルビン酸又は糖を有利に配合することができる。これ
はイーストを配合された積層用のドウ(例えば、クロワ
ッサン又はデニッシュペーストリー)に対して特に適し
ている。そのような場合、例えば、ドウ中の小麦粉の量
に基いて計算して(但し、積層用分散体として供給され
るのであるが)2%の糖が有効である。積層用分散体に
配合される糖の量はもちろん目的のドウの組成によって
異なる。プレドウと積層用分散体の量は、小麦粉の積層
用分散体に対する重量比率が1:0.4 乃至1:1.2 の間
であるのが好ましい。従って、少量の糖、例えば、積層
用分散体中1〜5%の糖が有効である。
【0052】良好な積層性能のためには、分散体が滑ら
かなテクスチャーを有し、実質的に塊を含まないのが望
ましい。使用される積層分散体の組成と製造方法にもよ
るが、分散体を構成する組成物の一部又は全部に、例え
ば、それをコロイドミル又は高圧ホモジナイザーに通す
ことによって、均質化処理を施すのが適切かもしれな
い。積層用分散体は、100 μより大きい粒子を実質的に
含まないのが好ましく、50μより大きい粒子を実質的に
含まないのがより好ましく、25μより大きい粒子を実質
的に含まないのが特に好ましい。
【0053】分散体は様々な方法で調製することができ
る。例えば、水を加熱し(例えば95℃まで)、ヒドロコ
ロイドとその他の成分を撹拌しながら添加して均一な混
合物を得る。生成物を熱いまま適当な容器に入れ、例え
ば15℃で貯蔵することによって、静置状態で冷却させ
る。或いは、例えば、管状の熱交換器に通すことによっ
て、高温の混合物を冷却し、出てくる生成物を容器に入
れ静置することができる。脂肪が使用される場合、液体
状態で添加するのが好ましい。従って、その他の成分と
の混合の前に脂肪が完全に溶融するように加熱するのが
適切である。
【0054】脂肪を分散させるためには、高速の撹拌で
十分であるが、組成物を、例えば、コロイドミルに通す
ことによって、別の方法で均質化してもよい。組成物が
レシチンのような乳化剤を含む場合、これは初めに溶融
した脂肪中に分散させることによって適切に配合するこ
とができる。
【0055】積層用分散体の調製の後、それを積層され
たドウの製造方法において使用する前に、生成物を十分
に長い期間貯蔵してヒドロコロイド構造を十分に発達さ
せなければならない。これにどれくらいの期間がかかる
かは使用された組成と貯蔵温度によって異なるが、例え
ば、5℃で3〜7日間が実際上ほとんど常に十分であ
る。
【0056】積層用分散体中において低いpHを使用す
ることに加えて、保存性のさらなる改善を、ソルビン酸
カリウム及び安息香酸ナトリウムのような塩又はその他
の防腐剤、衛生又は防腐処理、及び包装材料の存在、生
成物を殺菌又は無菌化するのに十分な熱処理、例えば、
120 〜140 ℃で4秒乃至4分間のUHT処理の使用、又
はそれらの手段の組み合わせによって、得ることができ
る。
【0057】積層用分散体は、通常の方法で、積層され
たドウ、例えば、クロワッサン、デニッシュペーストリ
ー、及びパフペーストリーの製造に使用できる。通常
は、積層用分散体を冷却された貯蔵庫から取り出し、ド
ウの製造の前に、パン製造所の温度(例えば、20℃)に
1日間置く。ドウを調製するためには、初めに意図する
用途に適するプレドウを製造し、所望により、そのまま
の積層用分散体を例えば伸ばすことのよって前ワーキン
グし、分散体をプレドウの上にのせ、分散体をプレドウ
で包み、そしてプレドウと積層用分散体の組み合わせを
多数回伸ばして折り畳み、所望により途中又は後に寝か
し段階を行う。上述したように、プレドウと積層用分散
体は、例えば、積層用分散体の片を小麦及び選択的なそ
の他の成分中に混合し、その後水及び添加が可能なその
他の成分を配合することによっても一緒にすることがで
きる。ドウの調製は、積層されたドウが800 層までの層
の積層用分散体を含むように行うのが好ましく、4〜20
0 層の積層用分散体の層を含むように行うのがより好ま
しい。良好な構造を有するばい焼生成物が比較的少ない
数の層を有する積層されたドウを使用して得られること
は本発明の利点の1つである。従って、取扱の必要量が
減少する。得られるドウが8〜100 層の積層用分散体を
含むように本発明の方法を行うのが特に好ましい。
【0058】所望により、本発明の積層用分散体に加え
て、その他の、例えば、従来的脂肪連続積層用分散体を
積層されたドウに組み入れることができる。例えば、初
めに通常の量の半分の本発明の積層用分散体をプレドウ
で包む。この組み合わせを1回伸ばして折り畳む。その
後同じ量のその他の積層用分散体をドウで包み、通常通
りに伸ばしと折り畳みを行う。このようにしてドウは各
々の積層用分散体の層を含む。
【0059】積層されたドウはその後、所望により、適
用可能であればホイロ処理を行った後、ばい焼して最終
生成物を得ることができる。生成物がばい焼後直ぐに消
費されない場合、所望により、生成物を食べる前に最加
熱することができる。中間の貯蔵段階を設けることも可
能であり、その場合、積層されたドウを冷蔵又は冷凍又
はその他の方法で保存し、所望により包装し、そしてば
い焼するまでの期間保存する。このようにして、例え
ば、積層されたドウをそのまま消費者に販売することが
可能であり、消費者は家庭で非常に簡単な方法で新鮮な
ばい焼生成物を調製することができる。クロワッサンの
ようにドウがホイロ処理を必要とする場合、そのような
中間段階の貯蔵は、必要なホイロ処理の一部又は全部の
前又は後に行うことができる。従って、積層用分散体
は、例えば、欧州特許第493 850 号、欧州特許第542 35
3 号、WO 93/22928 又はPCT/EP94/04165に記載されてい
るような、前ホイロ処理されたか又は直ぐにばい焼でき
る積層されたドウの製造に使用することができる。積層
用分散体は、ペーストリー、クロワッサンなど用のマイ
クロ波調理可能な積層されたドウの製造にも使用でき
る。同様に、積層用分散体は、「部分的にばい焼され
た」生成物、例えば、ばい焼及び/又はマイクロ波調理
を中断され、生成物が所望により冷凍されるか又は別の
方法で保存され、包装され、そして販売され、消費者は
短時間のばい焼及び/又はマイクロ波処理を行うだけで
より生成物の製造に使用できる。
【0060】積層用分散体は、パフペーストリー、クロ
ワッサン、及びデニッシュペーストリーのような従来的
な積層されたドウ生成物の製造に適しているだけではな
い。多数のその他の用途が積層用分散体と積層されたド
ウを必要としている。例えば、積層されたドウに包まれ
一緒にばい焼されたソーセージを含むペーストリーを製
造でき、果物の片も組み入れることができる。
【0061】
【実施例】以下の実施例においては、クロワッサン又は
パフペーストリーを製造するために、以下のように積層
されたドウを調製した。
【0062】パフペーストリー(ペンシル法):プレド
ウに対し、500 gの小麦粉と約270 gの水を使用する。
(水の正確な量は小麦粉の種類によって異なる。ファリ
ノグラフ(Farinograph) 水吸収値マイナス4%を使用し
た。)400 gの積層用分散体を約1×1×4cmの片に切
り、小麦粉と混合する。小形のディオスナ(Diosna)(登
録商標)ニーダー中において水をこの混合物に添加し、
ディオスナを約50ストローク運転する。複合体ドウ(積
層用分散体と一緒にされたプレドウ)を、以下の工程に
おいて予め決められた厚さの層まで「伸ばし機(rolling
machine) 」(ペーストリーブレーク(pastry brake)上
のダイヤル位置(25−20−15−10−8 mm)で伸ばす。ド
ウの片を3つに折り畳み、90°回転して、上述したよう
に伸ばす。それを再び3つに折り畳み、90°回転して、
上述したように伸ばす。それを再び3つに折り畳み、以
下の工程で「伸ばし機」上のダイヤル位置で伸ばす:24
−20−15−90°回転−12−8 −6 −90°回転−4 −3.75
mm 。このようにして、プレドウの層によって分離され
た27層の積層用分散体の層を有する積層されたドウが得
られた。中間の3つに折り、伸ばし、そして回転する手
順をもう1回繰り返して81層の積層用分散体を有するド
ウを得ることができる。
【0063】標準的な大きさと形のボル・オ・ベント(v
ol au vents)用のドウの片を積層されたドウから切り出
し、ばい焼プレートの上にのせる。それらを寝かし、予
め加熱されたオーブン中240 ℃で約20分間ばい焼する。
【0064】クロワッサン: クロワッサン用のプレドウを以下の組成を使用して調製
する: 小麦粉 1000部 イースト 50部 塩 20部 ドウ改良剤 随意 水 580部。
【0065】エバーハート(Eberhardt) (登録商標)ス
パイラル・ニーダー(spiral kneader)中において、全て
の成分を速度1で2分間及び速度2で4分間混練りする
ことによってプレドウを調製する。
【0066】積層:1/0.8 の比率の小麦粉/積層用分
散体。4つに折り畳むのを2回=16層。
【0067】ホイロ処理:32℃及び85%RHで60分間。
【0068】ばい焼:予め加熱されたWachtel (登録商
標)オーブン中220 ℃で18分間。初めに5秒間水蒸気の
噴射を適用。
【0069】通常、積層用分散体はプレドウを一緒にさ
れる前に前ワーキングされる。前ワーキングは、ペース
トリーブレーク上で積層用分散体を10 mm の厚さまで伸
ばし、3つに折り、そして再び10 mm の厚さまで伸ばす
ことによって行われる。
【0070】ばい焼試験に関して、生成物間の比較は単
一のシリーズの試験において製造されたものの間でのみ
行われなければならないということは留意されるべきで
ある。パン製造所の温度と湿度及び小麦粉の種類、その
年齢と貯蔵履歴のような多くの外部的要因が結果に影響
する。イーストが使用される場合、イーストにも同じこ
とが言える。特に、小麦粉は大きな影響を与える可能性
がある。1つのロットの小麦粉を2つに分け、一方を20
℃で3週間貯蔵し、他方を5℃で貯蔵した場合、ドウの
取り扱いとばい焼生成物の特性に関して両者の間に認識
可能な相違が生じる可能性がある。従って、比較は同じ
シリーズの実験の間でのみ行われなければならない。
【0071】実施例1 66部の水道水を95℃に加熱し、ウォーリング・ブレンダ
ー(Waring blender)(登録商標)に入れた。32部のPase
lli SA2 (登録商標)(オランダ、アベブ製、DE=
2、ポテト澱粉からのマルトデキストリン)を撹拌して
入れ、その後2部のロカストビーンガムを添加した。ク
エン酸とNa2 HPO4 をpHが3.5 になるまで入れ
た。混合物を撹拌しながら85℃で10分間放置して、ロカ
ストビーンガムにより粘度を増加させ、混合物を殺菌し
た。組成物をその後アルミニウム容器に注ぎ入れ、5℃
で1週間保存した。クロワッサンの製造において評価を
行う前に、積層用分散体を20℃で24時間保持した。
【0072】Paselli SA2 を使用せずに同じ方法で製造
を行った。この組成物はゲル化しなかった。これは、レ
オラブ(Rheolab) MC 100/UM100(ドイツ、シュツッツガ
ルトのフィジカ・メステクニク(Physica Messtechnik)
製)を使用して測定して、20℃で50s-1の剪断速度で12
000 mPasの粘度を有していた。
【0073】積層用分散体の20℃でのスティーブンス値
は360 gであった。プレドウに対して、糖、大豆粉、マ
ルトフラワー(malt flour)、DATAエステル、α−ア
ミロース及びその他の酵素、及びアスコルビン酸を含む
40部のドウ改良剤を使用した。パン製造業者は積層用分
散体が良好な可塑性構造を有していると判定した。積層
挙動は良好であり、ばい焼性能も良好であった。得られ
たクロワッサンは7.8ml/gの比容を有していた。クロ
ワッサンの内部と外側の構造は非常に良好であった。80
%の脂肪連続積層用マーガリンを使用して製造された従
来的な十分な脂肪のクロワッサンと比較して、得られた
クロワッサンは少し堅かったが、食感品質は許容可能で
あった。
【0074】積層用分散体の開放及び密封貯蔵寿命はい
ずれも良好であった。
【0075】実施例2〜4 実施例2は、実施例1を繰り返したが、但し、30部の異
なるバッチのPaselliSA2 を使用し、水の量を68部に調
節した。
【0076】実施例3においては、90部の実施例2の組
成物を、9.3 部のBriskien Korst(登録商標)(ユニオ
ン・ベルギー(Union Belgium) 製、市販の積層用マーガ
リン)、及び0.7 部の天然大豆レシチンと一緒にした。
実施例2の組成物を95℃から55℃まで冷却し、ケンウッ
ド・ミキサー(Kenwood mixer) 中に注ぎ込み、Briskien
Korstとレシチンを55℃に加熱し(この温度で完全に溶
融する)、そしてそれを低速度で回転しているミキサー
中にゆっくりと添加することによって、積層用分散体を
調製した。撹拌をさらに2分間続け、そして組成物をア
ルミニウム容器に注ぎ込み、5℃で貯蔵した。
【0077】実施例4は実施例3と同様に行ったが、60
部の実施例2の組成物を3部の安定化卵黄(乳化剤とし
て)及び37部のBriskien Korstと一緒にした。
【0078】実施例3の積層用分散体に関して、顕微鏡
による調査は、脂肪が微細に分散した相として存在して
いることを示した。実施例4の生成物は2連続式であ
り、水性相と脂肪相の両方が連続相であった。
【0079】実施例2、3、及び4の生成物のスティー
ブンス値は、それぞれ、420 、460、及び320 gであっ
た。これらの分散体を前ワーキングし(その後のそれら
のスティーブンス値は、それぞれ、230 、245 、及び16
5 gであった)、その後プレドウと一緒にした。
【0080】実施例2、3、及び4で得られたクロワッ
サンの比容は、それぞれ、11.1、9.7 、及び9.4 ml/g
であった。それ以外の結果を実施例1と同様であった
が、但し、実施例3及び4における脂肪の存在が生成物
を食べたときの堅さを著しく減少させ、実施例4の積層
用分散体は積層中に可塑性ではなく、幾分もろかった。
【0081】実施例2、3、及び4の積層用分散体の一
部を深冷凍で2週間保存した。その後クロワッサンにお
いてこれらのサンプルを評価したところ、生成物は冷凍
貯蔵によって悪影響を受けないことが確認された。
【0082】実施例5 実施例3を繰り返したが、但し、95%の実施例2の組成
物を5%のBriskien Korstと一緒にした。結果は実施例
3と非常に似ていた。実施例3、4、及び5における脂
肪の堅さを減少させる効果には実質的に差が存在せず、
このことは、この効果を得るには5〜10%の脂肪で十分
であることを示している。
【0083】実施例6 実施例1を繰り返したが、但し、33部のPaselli SA2 を
使用し、ロカストビーンガムを0.5 %のナトリウムカル
ボキシメチルセルロースで置き換えた。
【0084】Paselli SA2 を含まない組成物は(ハーケ
・ビスコメーター(Haake Viscometer)(Rotovisco RV3
型)を使用して測定して)20℃及び50s-1の剪断速度で
204mPasの粘度を有していた。
【0085】積層用分散体は可塑性であり、20℃で250
gのスティーブンス値を有していた。得られたクロワッ
サンは10 ml /gの比容を有していた。それ以外に、積
層中の性能及び得られた生成物の品質も許容可能であっ
た。
【0086】実施例7 実施例4の積層用分散体を、上述のペンシル法を使用し
てパフペーストリーを製造するのに使用した。また、よ
く知られている「フランス法(French method)」も使用
したが、ここではプレドウで積層用分散体のシートを包
んで、ペンシル法の手順と同様に、複合体ドウをペース
トリーブレークの上で伸ばし折り畳んで複数の層を得
る。
【0087】ペンシル法における層の数は27であり、フ
ランス法では81層を適用した。両方の方法でペーストリ
ーは許容可能な浮き上がり(lift)を示し、上部の収縮も
ほとんどなく良好な構造が得られたが、フランス法を使
用して製造されたペーストリーの方がペンシル法のもの
よりも好ましかった。
【0088】実施例8 実施例2を繰り返したが、但し、Paselli SA2 の代わり
に、からす麦からのマルトデキストリンであるTrim Cho
ice (登録商標)(米国、Decatur のスタリー(Staley)
製)を使用した。Trim Choice は微量成分として約5%
のβ−グルカン及び約2%のペントサンを含むことが知
られている。ペントサンはゲルを形成せず粘度にもほと
んど寄与しないが、β−グルカンの役割はよく知られて
いない。なぜならば、単離されたβ−グルカンの入手は
容易ではなく、これまでのところこの成分についてはほ
とんど研究が行われていないからである。しかしなが
ら、1%より高いβ−グルカン濃度においてはゲル化が
起こると考えられる。
【0089】積層用分散体の積層性能は許容可能である
が、生成物は幾分粘着性であった。得られたクロワッサ
ンも許容可能であった。しかしながら、積層用分散体の
調製はかなり難しかった。
【0090】得られた積層用分散体は実施例2のものと
あまり変わらない堅さを有していたが、製造中の粘度は
非常に高かった。ウォーリング・ブレンダーでは組成物
を扱うことができず、手作業で撹拌を行った。この問題
はガムの配合の前に既に起こっていた。最終組成物は注
入不可能であり、すくって容器に移した。からす麦から
のその他のマルトデキストリンであるQuaker(登録商
標)Oatrim(米国、Rhone Poulenc 製)を使用したとき
も同じ問題が観察された。これらの問題及び積層中の性
能が最適ではないことのために、からす麦からのマルト
デキストリンの使用は避けるのが好ましい。
【0091】比較例A〜C 比較例Aにおいては、実施例2を繰り返したが、但し、
ヒドロコロイドとして、20%のPaselli SA2 及び35%の
Avebe MD20(オランダ、アベブ製)を含んだ。水含有率
は43%で、緩衝剤系の乾燥物質は2%に相当した。
【0092】Paselli SA2 を含まない組成物はゲル化し
なかった。Avebe MD20は20のDEを有していた。
【0093】実施例3において記載したように、比較例
Bは、90部の比較例Aの組成物を9.3 部のBriskien Kor
st及び0.7 部の天然大豆レシチンと一緒にすることによ
って製造した。
【0094】比較例Cは比較例Bと同様であるが、80部
の比較例Aの組成物を19部のBriskien Korst及び1部の
天然大豆レシチンと一緒にした。
【0095】これらの生成物は柔らかく粘着性であっ
た。積層は困難であった。得られたクロワッサンは許容
不可能であり、比容値は4.5 〜5.3 ml/gの間であり、
構造と形状が劣っていた。
【0096】比較例D この実験はWO 94/28741 (又はWO 95/26641 )の教示を
評価するために行った。
【0097】使用した組成: 27.4%のバター 46.8%のPaselli SA2 (DE=2) 6.1%のAvebe MD 20 (DE=20) 8.1%のインスタントクリアゲル(予備ゲル化された澱
粉) 0.5%のホエー蛋白 0.5%のキサンタンガム 10.9%の水。
【0098】最も低い撹拌速度で運転されているケンウ
ッド・ミキサー中環境温度でバターをクリーム化した。
撹拌しながら、乾燥成分と水をバターに徐々に添加し
た。過剰の粉立ち(dusting) を防ぐためにミキサーに覆
いを付けた。混合を高速でさらに3分間続けた。
【0099】乾燥成分の混合物の添加の間、初めにバタ
ーとの均質な塊が形成したが、これは全ての成分を添加
したときもろい不均一な物質に変化した。水の添加はこ
れを修正できなかった。
【0100】手でさらに混練りを行ったが、積層された
ドウの製造に関して有用に評価できる一体となった物質
は形成できなかった。
【0101】ここに開示されている組成物は本発明の組
成物よりもかなり少ない水しか含んでいない。本発明の
組成物の水濃度まで水濃度を調節するために水を調度添
加することは不可能である。なぜならば、これは、例え
ば、非ゲル化剤(=キサンタンガム)の濃度を不十分に
するからである。
【0102】比較例E 実施例2を繰り返したが、但し、33部のPaselli SA2 、
3部のXylan (登録商標)、及び64部の水を使用した。
Xylan は、ベルギーのBornemのアルドッチ・ケミー(Ald
rich Chemie)から入手可能な、シグマ(Sigma) 製のから
す麦スペルト(oat spelts)からのペントサン組成物であ
る。
【0103】Paselli SA2 を含まない組成物は、20℃及
び50s-1の剪断速度において10 mPas の粘度しかなかっ
た。
【0104】得られた積層用分散体は20℃で515 gのス
ティーブンス値を有していたが、これは前ワーキングに
よって245 gまで減少した。最終の許容可能なクロワッ
サンが得られたが、生成物は取り扱いが非常に困難であ
った。それは非常にもろく、積層を試みれるようになる
前に手で激しく混練りしなければならなかった。パン製
造業者はこの生成物を激しく拒絶した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ペトロネラ・クレメンティア・マリア・ ヴァイゼンボーン オランダ国、3133・エイティー・ヴラー ディンゲン、オリヴィエ・ヴァン・ノー トラーン 120、シー/オー・ユニリー バー・リサーチ・ヴラーディンゲン・ラ ボラトリー (56)参考文献 特表 平8−507920(JP,A) 欧州特許出願公開605217(EP,A 2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A21D 2/18 - 10/00 WPI(DIALOG)

Claims (22)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 食用の積層されたドウを製造する方法で
    あって、プレドウを積層用分散体と一緒にすること、及
    び組み合わせたものに伸ばしと折り畳みを施して複数の
    層を形成することを含み、積層用分散体が水連続分散体
    であり、積層用分散体が5.0以下のpHを有すること、
    及び積層用分散体が、積層用分散体の非脂肪含分に基い
    て計算して、 40〜80%の水、 17〜55%の凝集体形成性多糖ゲル化ヒドロコロイド、及
    び0.1〜8%の非ゲル化多糖増粘ヒドロコロイドであっ
    て、20℃及び50s-1の剪断速度において少なくとも50 m
    Pasの粘度を与えるもの、を含むことを特徴とする方法
  2. 【請求項2】 積層用分散体が、積層用分散体の非脂肪
    含分に基づいて計算して、17〜40%の凝集体形成性多糖
    ゲル化ヒドロコロイドを含む、請求項1の方法。
  3. 【請求項3】 凝集体形成性多糖ゲル化ヒドロコロイド
    が、20未満のDEを有するマルトデキストリンである、
    請求項1又は2の方法。
  4. 【請求項4】 凝集体形成性多糖ゲル化ヒドロコロイド
    が1〜10のDEを有するマルトデキストリンである、請
    求項3の方法。
  5. 【請求項5】 マルトデキストリンがからす麦から誘導
    されたものではない、請求項3又は4の方法。
  6. 【請求項6】 非ゲル化多糖増粘ヒドロコロイドがガム
    ヒドロコロイドである、請求項1乃至のいずれか1請
    求項の方法。
  7. 【請求項7】 積層用分散体が20〜100%の水性相と80
    %までの脂肪を含む、請求項1乃至のいずれか1請求
    項の方法。
  8. 【請求項8】 プレドウと積層用分散体の組み合わせを
    伸ばし折り畳んで4〜200層の積層用分散体を含むドウ
    を得る、請求項1乃至のいずれか1請求項の方法。
  9. 【請求項9】 プレドウと積層用分散体を、プレドウ中
    の小麦と積層用の分散体の重量比率が1:0.4〜1:
    1.2になるような量で一緒にする、請求項1乃至のい
    ずれか1請求項の方法。
  10. 【請求項10】 請求項1乃至のいずれか1請求項の
    方法において使用するのに適する食用の積層用分散体で
    あって、連続水性相、5.0以下のpH、及び20℃で150〜
    2000gのスティーブンス値を有し、0〜80%の脂肪を含
    み、分散体の非脂肪含分に基いて計算して、 55〜80%の水、 20〜40%の20未満のDEを有するマルトデキストリン、
    及び0.25〜5%の非ゲル化多糖ガムヒドロコロイドであ
    って、20℃及び50s-1の剪断速度において少なくとも50
    mPasの粘度を与えるもの、を含み、実質的に蛋白質を
    含まない、食用の積層用分散体
  11. 【請求項11】 非ゲル化多糖ガムヒドロコロイドが、
    20℃及び50s -1 の剪断速度において200〜15000 mPasの
    粘度を与えるものである、請求項10の分散体。
  12. 【請求項12】 1.5〜5.0のpHを有する、請求項10又
    は11の分散体。
  13. 【請求項13】 2〜4のpHを有する、請求項12の分
    散体。
  14. 【請求項14】 マルトデキストリンがからす麦から誘
    導されたものではない、請求項10乃至13のいずれか1請
    求項の分散体。
  15. 【請求項15】 ガムヒドロコロイドが、ロカストビー
    ンガム、グアーガム、ナトリウムカルボキシメチルセル
    ロース、アラビアガム、アルギン酸塩、カラギーナン、
    及びそれらの2種以上の組み合わせから成る群から選択
    される、請求項10乃至14のいずれか1請求項の分散体。
  16. 【請求項16】 分散体の非脂肪含分に基いて計算し
    て、1〜3%の非ゲル化ガムヒドロコロイドを含む、請
    求項10乃至15のいずれか1請求項の分散体。
  17. 【請求項17】 分散体の非脂肪含分に基いて計算し
    て、24〜36%のマルトデキストリンを含む、請求項10乃
    至16のいずれか1請求項の分散体。
  18. 【請求項18】 請求項10乃至17のいずれか1請求項の
    分散体が積層用分散体として使用される、請求項1乃至
    のいずれか1請求項の方法。
  19. 【請求項19】 請求項10乃至17のいずれか1請求項の
    分散体を含むか、及び/又は請求項1乃至9及び18のい
    ずれか1請求項の方法によって製造された、積層された
    ドウ。
  20. 【請求項20】 完全に又は部分的にホイロ処理され
    た、請求項19のドウ。
  21. 【請求項21】 冷蔵又は冷凍によって保存されてい
    る、請求項19又は20のドウ。
  22. 【請求項22】 請求項19乃至21のいずれか1請求項の
    積層されたドウをばい焼及び/又はマイクロ波加熱する
    ことによって得られる完全に又は部分的にばい焼された
    積層された生成物であって、ばい焼及び/又はマイクロ
    波加熱の前に、ドウが寝かされ、解凍され、ホイロ処理
    され、及び/又は貯蔵され、そしてばい焼及び/又はマ
    イクロ波加熱が中断されたものである、生成物。
JP9041468A 1996-02-09 1997-02-10 食用の積層されたドウの製造方法及びそのための食用積層用分散体 Expired - Lifetime JP2995010B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
NL96200306.7 1996-02-09
EP96200306 1996-02-09

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09313092A JPH09313092A (ja) 1997-12-09
JP2995010B2 true JP2995010B2 (ja) 1999-12-27

Family

ID=8223648

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9041468A Expired - Lifetime JP2995010B2 (ja) 1996-02-09 1997-02-10 食用の積層されたドウの製造方法及びそのための食用積層用分散体

Country Status (5)

Country Link
US (2) US6099887A (ja)
JP (1) JP2995010B2 (ja)
AU (1) AU710127B2 (ja)
CA (1) CA2197040A1 (ja)
ZA (1) ZA971026B (ja)

Families Citing this family (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6743457B2 (en) 2001-03-23 2004-06-01 Shaffer Manufacturing Corporation Reprocessed batter and method for continuous rework fermentation
FR2828632B1 (fr) * 2001-08-14 2005-08-19 Yannick Lavandier Produit de viennoiserie
US6984408B2 (en) * 2003-05-28 2006-01-10 Van Miller Pastry fat composition incorporating botanically derived unhydrogenated oils
ES2414091T3 (es) 2003-07-17 2013-07-18 Unilever N.V. Procedimiento de estabilización de una dispersión comestible que comprende aceite
US7510737B2 (en) * 2003-10-24 2009-03-31 Unilever Bestfoods, North America, Division Of Conopco, Inc. Low carbohydrate fiber containing emulsion
US20060088639A1 (en) * 2004-10-25 2006-04-27 Lewis Karen M Food additive, baked food composition and method for lowering blood cholesterol
AU2006215828B2 (en) * 2005-02-17 2010-03-25 Unilever Plc Granules comprising sterol
AR054610A1 (es) * 2005-08-03 2007-06-27 Gen Mills Marketing Inc Composiciones similares a batido que contienen agente de solidificacion y metodo para prepararlas y usarlas
US20080280003A1 (en) * 2005-08-03 2008-11-13 Coyle Heide C Batter-Like Compositions and Methods of Preparing and Using Same
US8637106B2 (en) * 2005-08-03 2014-01-28 General Mills, Inc. Low-fat batter-like compositions and methods of preparing and using same
JP4514706B2 (ja) * 2005-12-28 2010-07-28 株式会社Adeka 層状ベーカリー食品の製造方法
ATE533362T1 (de) * 2008-07-24 2011-12-15 Vandemoortele Izegem Nv Zusammensetzung für blätterteig
EP2153725A1 (en) * 2008-07-24 2010-02-17 Vandemoortele Izegem naamloze vennootschap Composition for laminated dough
CA2747088C (en) 2008-12-19 2016-10-18 Unilever Plc Edible fat powders
JP5329210B2 (ja) * 2008-12-25 2013-10-30 三栄源エフ・エフ・アイ株式会社 フィリング材
CA2802616C (en) 2010-06-22 2018-07-10 Unilever Plc Edible fat powders
CA2820354C (en) 2010-12-17 2019-06-11 Unilever Plc Process of compacting a microporous fat powder and compacted fat powder so obtained
MX342040B (es) 2010-12-17 2016-09-12 Unilever Nv Emulsion de agua en aceite comestible.
ES2728502T3 (es) * 2014-01-28 2019-10-25 Unigel S A S Di Claudio Zanaglio & C Proceso para la producción de un producto de panadería
US11812754B2 (en) * 2017-08-10 2023-11-14 Societe Des Produits Nestle S.A. Dietary fibre composition
WO2021030652A1 (en) * 2019-08-15 2021-02-18 Pragel Llc Baked dough product having numerous layers and methods for forming the same

Family Cites Families (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE144201C (ja)
DE1442001C3 (de) * 1962-06-15 1978-08-31 Asahi Denka Kogyo K.K., Tokio Eßbare plastische Margarine
US4622226A (en) * 1985-04-29 1986-11-11 Frito Lay, Inc. Modified puff pastry and process for preparing the same
US4752494A (en) * 1987-03-05 1988-06-21 Frito-Lay, Inc. Thermostable edible creme
GB8716111D0 (en) * 1987-07-08 1987-08-12 Unilever Plc Edible plastic dispersion
JP2624740B2 (ja) * 1988-02-05 1997-06-25 旭電化工業株式会社 ロールイン用乳化組成物の製造方法
US4986992A (en) * 1988-11-10 1991-01-22 Vie De France Bakery Corporation Partially baked croissant and pastry and method of manufacture
WO1991019421A1 (en) * 1989-06-15 1991-12-26 Kraft General Foods, Inc. Process for baked goods and products therefrom
US5190776A (en) * 1991-01-10 1993-03-02 Kraft General Foods, Inc. Low/no fat bakery ingredient
WO1993003628A1 (en) * 1991-08-16 1993-03-04 A.E. Staley Manufacturing Company Method of preparing reduced fat foods
US5424088A (en) * 1992-12-17 1995-06-13 The United States Of America As Represented By The Secretary Of Agriculture Starch-natural gum composite compostions as thickening and suspending agents
US5501869A (en) * 1992-12-28 1996-03-26 Kraft Foods, Inc. Fat-free tablespread and method of making
WO1994021128A1 (en) * 1993-03-25 1994-09-29 Unilever N.V. Fat-reduced laminated doughs
AU7105694A (en) * 1993-06-11 1995-01-03 Mrs. Bateman's Bakery, L.C. Low fat, low calorie fat substitute
US5384142A (en) * 1993-06-21 1995-01-24 Recot, Inc. Process for preparing textured dough products
AU2206395A (en) * 1994-04-05 1995-10-23 Mrs. Bateman's Bakery, L.C. Low fat, low calorie, fat substitute

Also Published As

Publication number Publication date
AU1260097A (en) 1997-08-14
JPH09313092A (ja) 1997-12-09
US6099887A (en) 2000-08-08
AU710127B2 (en) 1999-09-16
US6217920B1 (en) 2001-04-17
ZA971026B (en) 1998-08-07
CA2197040A1 (en) 1997-08-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2995010B2 (ja) 食用の積層されたドウの製造方法及びそのための食用積層用分散体
US5882704A (en) Process for the production of cream cheese-like products
US5529801A (en) Thermostable edible composition having ultra-low water activity
EP0295865B1 (en) Comestibles containing parenchymal cell cellulose
AU2004257648B2 (en) Bakeable, lubricious, sweet, creamy, low-moisture filler products and process for preparation
US6248388B1 (en) Edible laminated dough and edible lamination dispersion therefor
JP3418029B2 (ja) 油脂組成物及びそれを用いたパンの製造方法
JP5981677B1 (ja) シューパフ及びその製造方法
JP2013520988A (ja) 低脂肪ベーカリー用エマルションおよびこのようなエマルションのパフペストリー生地の調製における使用
JP5214536B2 (ja) フラワーペースト類
JP2011087515A (ja) 湯種生地及びその製造方法
JP6541937B2 (ja) 酸性フラワーペースト類。
JP2011223899A (ja) フラワーペースト類
JP6581972B2 (ja) 新規な食用水中油型ペースト状組成物
JP6102015B2 (ja) フラワーペースト類及びその製造方法
JP4534822B2 (ja) 製菓・製パン用フィリング材
EP0748589A1 (en) Edible laminated dough and edible lamination dispersion therefor
EP0788743A1 (en) Process for preparing an edible laminated dough and edible lamination dispersion therefor
JPH05161446A (ja) 製パン用生地改良剤及び該改良剤を用いたパンの製造方法
JP6428602B2 (ja) フラワーペースト及びその製造方法
JP4268749B2 (ja) 油中水型乳化油脂組成物
WO2004008868A1 (en) Shelf-stable, bakeable savory cheese product and process for preparing it
WO2015025688A1 (ja) 新規なフラワーペースト
JP7257734B2 (ja) ベーカリー用可塑性油中水型乳化油脂組成物
JPH04117236A (ja) 積層菓子の製造方法