JP2994161B2 - タイミング制御装置 - Google Patents

タイミング制御装置

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JP2994161B2
JP2994161B2 JP4341100A JP34110092A JP2994161B2 JP 2994161 B2 JP2994161 B2 JP 2994161B2 JP 4341100 A JP4341100 A JP 4341100A JP 34110092 A JP34110092 A JP 34110092A JP 2994161 B2 JP2994161 B2 JP 2994161B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、荷電粒子を高エネル
ギーに加速する粒子加速器にて、ライナックやデフレク
タ電磁石などの各種パルス機器への信号のタイミングを
制御するタイミング制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図11は、例えば特開昭64−4839
6号公報に示された従来のタイミング制御装置を示すブ
ロック図であり、図12はそのタイミング制御装置が適
用される粒子加速器の一例を示す平面図である。図12
において、1は所定の運動エネルギーを持った荷電粒子
のビーム、例えば電子ビームを出力するパルス機器とし
ての線形加速器(以下、ライナックという)であり、2
はこのライナック1より出力された電子ビームを加速す
る加速リングとしてのシンクロトロン、3はシンクロト
ロン2にて加速された電子ビームを蓄積する蓄積リング
としてのシンクロトロン放射光(以下、SRという)リ
ングである。
【0003】前記シンクロトロン2内において、10は
ライナック1からの電子ビームを電界で偏向して入射す
るパルス機器としてのインフレクタであり、11は入射
された電子ビームをリング内に周回させるため、磁界で
偏向する偏向電磁石である。12はリング内を周回する
電子ビームを加速する高周波加速空洞であり、13は加
速された電子ビームを取り出すためのパルス機器として
のデフレクタ電磁石、14はこのデフレクタ電磁石13
とともに、加速された電子ビームの出射に用いられるパ
ルス機器としてのキッカー電磁石である。
【0004】前記SRリング3内において、11は前記
偏向電磁石であり、15はシンクロトロン2より出射さ
れた高エネルギーに加速された電子ビームを入射するた
めのパルス機器としてのSRインフレクタである。16
は蓄積している電子ビームが放射損失によって失ったエ
ネルギーを補給するため、その電子ビームを加速する高
周波加速空洞であり、17は電子ビーム入射時に入射軌
道を作るためのパルス機器としてのパータベータ電磁石
である。
【0005】また、図11において、18は前記偏向電
磁石11と全く同じ構造を有してそれらと直列に接続さ
れた磁場測定用偏向電磁石であり、19はこの磁場測定
用偏向電磁石に接続された偏向電磁石電源である。20
はこの磁場測定用偏向電磁石18の発生する磁場を検出
する検出コイルであり、21はこの検出コイル20から
の検出信号に基づいてマスタパルスPを生成する磁場検
出装置である。22はクロックCを発生するクロック発
振器であり、23はマスタパルスPの立ち上がり
(“L”から“H”に変化した所)を検出してクロック
Cと論理積をとるD型フリップフロップ、24はこのD
型フリップフロップ23の出力とマスタパルスPの論理
積をとるアンド回路である。
【0006】251 〜254 はアンド回路24の出力信
号を分配して同期クロックC1 〜C4 を生成するドライ
バであり、261 〜264 はドライバ251 〜254
らの同期クロックC1 〜C4 を受ける度にその計数値を
順次減らしてゆき、計数値がゼロになると出力信号を発
生する減算カウンタである。271 〜274 はこれら各
減算カウンタ261 〜264 の出力を遅延させる遅延回
路であり、281 〜284 は各遅延回路271 〜274
の出力信号に基づいてデフレクタ電磁石13、キッカー
電磁石14、SRインフレクタ15、パータベータ電磁
石17などのパルス機器を作動させるパルサである。
【0007】次に動作について説明する。ライナック1
は所定の運動エネルギーを持つ電子ビームを出力する。
このライナック1より出力された電子ビームはインフレ
クタ10によって静電偏向を受け、シンクロトロン2内
に入射される。シンクロトロン2内には偏向電磁石11
が図の斜線部位に複数個配置されており、これによって
ライナック1から入射した電子ビームを偏向させてリン
グ内を周回させる。従って、電子ビームはこの偏向電磁
石11が発生する磁場によって所定の軌道内におさまる
ように制御される。
【0008】周回する電子ビームは高周波加速空洞12
を通過するときに加速される。高エネルギーに加速され
た電子ビームは偏向電磁石11を通過する際にシンクロ
トロン放射光(SR)を放出し、エネルギーを失うため
に、その損失エネルギーも補正するように加速される。
また、この高周波加速空洞12により入射ビームはバン
チされて、周回軌道上に電子密度の高い部分と低い部分
とを生成する。勿論、電子ビームのエネルギーの増加と
ともに偏向電磁石11の磁場強度も増加させる(正確に
は、電子ビームは偏向電磁石40の磁場強度に合ったエ
ネルギーになるように加速される)。
【0009】所定のエネルギーに到達した電子ビームは
キッカー電磁石14とデフレクタ電磁石13の発生する
磁場により、シンクロトロン2内の周回軌道から外れて
シンクロトロン2から取り出される。ここで取り出され
た電子ビームはSRリング3に到達して、内部にあるS
Rインフレクタ15とパータベータ電磁石17の発生す
る磁場によってSRリング3内の周回軌道に入る。この
時、SRリング3内には、前述したシンクロトロン2の
場合と同様に偏向電磁石11が複数個適正に配置されて
おり、入射された電子ビームの持つエネルギー相当の磁
場を事前に発生させる。電子ビームはこの磁場により所
定の周回軌道内におさまるように制御される。
【0010】SRリング3内の高周波加速空洞16はシ
ンクロトロン2内の高周波加速空洞12と同様な電子ビ
ームの加速装置であり、電子ビームを一定のエネルギー
に保つよう制御する。要するに、SRリング3内に蓄積
された電子ビームのSRの放出によるエネルギー損失を
補う。
【0011】このようにシンクロトロンによる粒子加速
器においては、ビームの出射および入射等のために種々
のパルス電磁石等を使用する。これらのパルス機器は、
与えられるパルス信号のタイミングが各々異なり、その
最適化は一般にはビーム試験を通して行われる。従っ
て、全てのパルス機器へのトリガパルスは、そのタイミ
ングが調整できるようになっている必要がある。このタ
イミング制御の中で最も高速・高精度が要求されるの
は、シンクロトロン2からSRリング3へ電子ビームを
入射させる時である。SRリング3では所定のエネルギ
ーに相当する磁場に偏向電磁石11が設定されているた
め、シンクロトロン2では正確にそのエネルギーで電子
ビームを出射しなければならない。そのため、シンクロ
トロン2の時間的に変化する偏向電磁石11の磁場強度
を正確に測定し、所定の磁場強度になった時に電子ビー
ムを出射しなければならない。
【0012】偏向電磁石11の各コイルは直列に接続さ
れており、偏向電磁石電源19により所定の通電パター
ンで通電される。この偏向電磁石11で発生する磁極の
中心磁場は、電子ビームの周回軌道内であるため直接的
には検出できない。そこで、実際の粒子加速器では、偏
向電磁石11と全く同一の構造を持つ磁場測定用偏向電
磁石18を直列に加え、検出コイル20によって偏向電
磁石11の中心磁場の代わりにその磁場測定用偏向電磁
石18の中心磁場の時間変化を電圧信号として検出して
いる。この検出コイル20の検出した電圧信号を磁場検
出装置21が積分することによって偏向電磁石11の発
生磁場を検出し、さらにこれによって得られた発生磁場
が事前に設定してある所定値に到達した時点で磁場検出
装置21はマスタパルスPを出力する。このマスタパル
スPをD型フリップフロップ23に入力し、さらにクロ
ック発振器22からの20ns周期のクロックCをこの
D型フリップフロップ23に入力する。
【0013】D型フリップフロップ23はマスタパルス
Pの立ち上がりを検出してクロックCとの論理積を取
り、これをアンド回路24に出力する。アンド回路24
はこのD型フリップフロップ23からの入力とマスタパ
ルスPとの論理積を取り、それを所定数分岐してドライ
バ251 〜254 に入力する。ドライバ251 〜254
はそれを同期クロックC1 〜C4 として減算カウンタ2
1 〜264 に出力し、減算カウンタ261 〜264
この同期クロックC1 〜C4 を受けて計数値の減算を開
始する。このように、各減算カウンタ261 〜264
は同時に同期クロックC2,C3,C4,C5が入力さ
れるので、それぞれが1クロック毎に計数値を減算して
ゆき、計数値の減算が終了してゼロになった時点で、各
減算カウンタ261 〜264 は出力を遅延回路271
274 に出力する。
【0014】ここで、この遅延回路271 〜274 は前
述したクロックCの少なくとも1周期の時間だけ、例え
ば1ns毎に遅延時間が設定できるものを使用する。こ
れによりクロックCの1周期以内の微妙な遅延調整が行
える。この遅延調整が行われた信号をパルサ281 〜2
4 へ出力し、所定の信号に変換した後、それぞれキッ
カー電磁石14、デフレクタ電磁石13、SRインフレ
クタ15、およびパータベータ電磁石17等のパルス機
器へ送ってそれらを動作させる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】従来のタイミング制御
装置は以上のように構成されているので、減算カウンタ
261 〜264 がパルス機器の台数分必要になるばかり
か、パルサ281 〜284 からのパルスが直接パルス機
器に伝送されるために、ノイズの影響を受け易く、また
偏向電磁石11の他に磁場測定用偏向電磁石18を余分
に設けてそこで時間的に変化する磁場を測定し、所定の
磁場に達したらマスタパルスを発生させる方式であるた
め装置構成が複雑となってコスト高を招くなどの問題点
があった。
【0016】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、より簡潔な装置構成でノイズの
影響を受けにくいタイミング制御装置を得ることを目的
とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
係るタイミング制御装置は、高周波電源や偏向電磁石電
源等の交流電源に送る電源出力パターンをメモリ装置に
あらかじめ書き込んでおき、交流電源タイミングコント
ローラがタイミングパルス発生器からのパルス信号に基
づいて発生する出力クロックによってそれを順次吐き出
させるとともに、タイミングパルス発生器に、交流電源
タイミングコントローラへのパルス信号を基準に、各遅
延回路へのパルス信号のタイミングを決定する機能を持
たせたものである。
【0018】また、請求項2に記載の発明に係るタイミ
ング制御装置は、交流電源タイミングコントローラを、
出力クロックの発生をタイミングパルス発生器からのパ
ルス信号で開始し、ボロー信号で停止するクロック回路
と、クロック回路の発生する出力クロックが所定数に達
するとボロー信号をクロック回路に送るパルス数設定回
路とで構成したものである。
【0019】また、請求項3に記載の発明に係るタイミ
ング制御装置は、交流電源タイミングコントローラを、
タイミングパルス発生器からのパルス信号受信から所定
の時間幅だけゲート信号を発生するゲート回路と、その
ゲート信号の時間幅だけ出力クロックを連続的に発生す
るクロック回路とで構成したものである。
【0020】また、請求項4に記載の発明に係るタイミ
ング制御装置は、ビーム電流が基準値を越えた場合にク
ロック回路からの出力クロックの出力を停止させる機能
を交流電源タイミングコントローラに持たせたものであ
る。
【0021】また、請求項5に記載の発明に係るタイミ
ング制御装置は、タイミングパルス発生器のキッカー電
源へのパルス信号が出力される出力チャンネルに、当該
パルス信号を荷電粒子加速用の高周波電圧の位相と同期
させる同期回路を接続したものである。
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
【作用】請求項1に記載の発明におけるタイミングパル
ス発生器は、あらかじめメモリ装置に書き込んでおいた
交流電源への電源出力パターンを、順次吐き出させるた
めの出力クロックを発生している交流電源タイミングコ
ントローラに、その基準となるパルス信号を送出すると
ともに、当該パルス信号に基づいて各遅延回路へのパル
ス信号のタイミングを決定する。
【0026】また、請求項2に記載の発明における交流
電源タイミングコントローラは、タイミングパルス発生
器からのパルス信号を受けてクロック回路による出力ク
ロックの出力を開始させ、このクロック回路の出力する
出力クロックが所定数に達した時にパルス数設定回路よ
り出力されるボロー信号で出力クロックの出力を停止さ
せることにより、メモリ装置から電源出力パターンを吐
き出させるための出力クロックを生成する。
【0027】また、請求項3に記載の発明における交流
電源タイミングコントローラは、タイミングパルス発生
器からのパルス信号受信から所定の時間だけゲート回路
が発生するゲート信号の時間幅の間、クロック回路より
出力クロックを出力させることにより、メモリ装置から
電源出力パターンを吐き出させるための出力クロックを
生成する。
【0028】また、請求項4に記載の発明における交流
電源タイミングコントローラは、ビーム電流と基準値と
を比較して、ビーム電流が基準値を越えた場合にクロッ
ク回路からの出力クロックの発生を停止させることによ
り、加速リングと蓄積リングを同一リングで共用可能と
する。
【0029】また、請求項5に記載の発明における同期
回路は、タイミングパルス発生器よりキッカー電源へ送
られるパルス信号を、ビーム加速のための高周波電圧の
位相と同期させることにより、取り出されるバンチ数を
一定にして動作を安定なものとする。
【0030】
【0031】
【0032】
【0033】
【実施例】
実施例1.以下、この発明の実施例1を図について説明
する。図1はこの発明の一実施例による一般的はタイミ
ング制御装置を示すブロック図であり、図2はこの発明
のタイミング制御装置が使用される粒子加速器の一例を
示す平面図である。この図2において、1はライナッ
ク、2は加速リングとしてのシンクロトロン、3は蓄積
リングとしてのSRリング、10はインフレクタ、11
は偏向電磁石、12は高周波加速空洞、13はデフレク
タ電磁石、14はキッカー電磁石、15はSRインフレ
クタ、16は高周波加速空洞であり、図12に同一符号
を付した従来のそれらと同一あるいは相当部分であるた
め詳細な説明は省略する。
【0034】30〜32はインフレクタ10とともに、
ライナック1からの荷電粒子ビーム、例えば電子ビーム
の入射に用いられるパルス機器としてのパータベータ電
磁石である。33および34はシンクロトロン2内を周
回する電子ビームを集束させるための四極電磁石であ
り、上下方向と左右方向の両方向に集束力を持たせるた
めに、極性の異なる2種類の四極電磁石(以下、QF3
3およびQD34という)が偏向電磁石11とともに6
周期構造で配置されている。35はSRインフレクタ1
5とともにシンクロトロン2で高エネルギーに加速され
た電子ビームの入射に用いられる、パルス機器としての
SRキッカー電磁石である。なお、このようなライナッ
ク1、シンクロトロン2、およびSRリング3にて構成
される粒子加速器はSR装置と呼ばれている。
【0035】また、図1において、36はあらかじめ決
められた周期でトリガパルスを発生させる基準信号発生
器であり、37は複数の出力チャンネルを備え、この基
準信号発生器36から送られてくるトリガパルスを受け
て、各出力チャンネルよりあらかじめ決められた時間間
隔で順次パルス信号を出力するタイミングパルス発生器
である。38はこのタイミングパルス発生器37の各出
力チャンネルより出力されるパルス信号のタイミングを
微調整するための遅延回路であり、39は各遅延回路3
8に接続されて入力側と出力側とを電気的に絶縁する絶
縁手段としての絶縁アンプである。40は各絶縁アンプ
39を介して各遅延回路38に接続された、キッカー電
磁石等の各種パルス機器のためのパルス電源であり、4
1は前記タイミングパルス発生器37を制御する制御手
段としての計算機である。
【0036】また、図3は図1に示した一般的なタイミ
ング制御装置を図2に示す粒子加速器に適用した、具体
的な実施例を示すブロック図であり、対応する部分には
図1と同等の符号を付してその説明を省略する。図にお
いて、42はタイミングパルス発生器37の出力チャン
ネルの1つから出力されるパルス信号に基づいて出力ク
ロックを生成する交流電源タイミングコントローラであ
る。43は後述する各種交流電源に送る電源出力パター
ンがあらかじめ書き込まれており、交流電源タイミング
コントローラ42からの出力クロックに従ってその電源
出力パターンを順番に吐き出してゆくメモリ装置であ
る。441 〜444 が前述の交流電源であり、441
高周波加速空洞12,16に送られる高周波電源、44
2 は偏向電磁石11に送られる偏向電磁石電源、443
はQF33に送られるQF電源、444 はQD34に送
られるQD電源である。なお、これらの各交流電源44
1 〜444 はパルス電源と呼んでも同じである。
【0037】なお、符号401 〜409 を付した各パル
ス電源はそれぞれ、401 がライナック1に送られるラ
イナック電源、402 はインフレクタ10に送られるイ
ンフレクタ電源、403 〜405 は各パータベータ電磁
石30〜32のそれぞれに送られるパータベータ電源、
406 はデフレクタ電磁石13に送られるデフレクタ電
源、407 はSRインフレクタ15に送られるSRイン
フレクタ電源、408はキッカー電磁石14に送られる
キッカー電源、409 はSRキッカー電磁石36に送ら
れるSRキッカー電源である。これらの各パルス電源4
1 〜409 に絶縁アンプ39を介して接続されている
各遅延回路には、それぞれ対応したサフィックスを付し
た符号381 〜389 を付けている。また、45はメモ
リ装置43に電源出力パターンを書き込む計算機であ
り、交流電源タイミングコントローラ42とメモリ装置
43の間も絶縁アンプ39によって電気的に絶縁されて
いる。
【0038】次に動作について説明する。図2に示すS
R装置は、電子をライナック1とシンクロトロン2を使
って高エネルギーに加速して、SRリング3に蓄積し、
高エネルギー電子ビームから得られるシンクロトロン放
射光(SR)を供給するものである。SRは物質解析や
半導体リソグラフィ等に利用される。ライナック1およ
びシンクロトロン2は2Hzの繰り返しで運転される。
SRリング3へ2Hzの周期で電子ビームの入射を行
い、十分に電子ビームが蓄積された時点でライナック1
とシンクロトロン2の運転を停止する。SRリング3に
蓄積された電子ビームは、残留ガスとの衝突等によって
徐々に失われてゆく(エネルギーが失われるという意味
ではなく、電子そのものが失われる)ため、電子ビーム
の強度がある値まで減少すると再度ライナック1とシン
クロトロン2を運転して、電子ビームの入射を再開す
る。
【0039】ライナック1はライナック電源401 から
マイクロ波を供給され、そのマイクロ波で電子を20M
eVまで加速するが、シンクロトロン1に入射できる時
間は2〜3μsであるゆえ、電子ビームのパルス幅も同
程度になるようにパルス運転される。
【0040】このライナック1から出射された電子ビー
ムはインフレクタ10を通してシンクロトロン2に入射
される。インフレクタ10は高電圧を必要とするもので
あり、放電を避けるためにインフレクタ電源402 はパ
ルス運転される。入射された電子ビームはそのままでは
インフレクタ10の電極に衝突して失われるため、3台
のパータベータ電磁石30,31,32を使って入射時
のみ磁場を発生させ、電子ビームを周回軌道に乗せる。
パータベータ電磁石30,31,32の磁場波形は正弦
半波であり、その立ち下がりを利用して電子ビームを入
射するため、そのパルス幅はビームのパルス幅の約2倍
である。これら各パータベータ電磁石30,31,32
はパータベータ電源403 ,404 ,405 によってそ
れぞれパルス運転される。また、パータベータ電磁石3
0,31,32の数は装置により異なり、1台から4台
位までが使われている。
【0041】入射した電子ビームは6台の偏向電磁石1
1で偏向され周回運動するが、電子ビームを安定に周回
させるためには各6台のQF33およびQD34で集束
させなければならない。これらは電気回路的には各々直
列に接続されており、従って、交流電源は偏向電磁石電
源442 、QF電源443 およびQD電源444 の3台
である。また、この周回ビームを加速するために高周波
加速空洞12が使用される。加速されることにより電子
ビームのエネルギーが変わると、電子ビームの軌道が変
わるため、ビームエネルギーに応じて偏向電磁石11と
QF33,QD34の磁場強度を変えなければならな
い。実際には、電子シンクロトロンでは磁場強度に対応
するように電子ビームは加速される。
【0042】偏向電磁石11およびQF33,QD34
の交流電源442 ,443 および444 の出力は、電子
ビームを損失なく加速するためには3台の同期を取り、
精度良く制御されねばならない。また、加速電圧もエネ
ルギーによって変えた方がビーム捕獲効率が高いため、
高周波電源441 も前記3台の交流電源442 ,44
3 ,444 と同期をとる。従って、図3に示すようにメ
モリ装置43を使って制御する。即ち、これらの交流電
源441 〜444 は、任意の参照信号を与えるとそれに
比例した電流あるいは高周波電圧を出力する。このた
め、必要な電源出力パターンが決まれば、それに必要な
1周期の参照信号パターンを約65000分割してディ
ジタル化し、計算機45を使ってあらかじめメモリ装置
43に書き込んでおく。そしてシンクロトロン運転時に
は、交流電源タイミングコントローラ42からの出力ク
ロックにより、メモリ装置43に書き込まれている電源
出力パターンを1つずつ吐き出させ、アナログ信号に変
換して参照信号として各交流電源441 〜444 に入力
する。こうすることにより、4台の交流電源441 〜4
4 は同期の取れた出力を行うことができる。実際に
は、必要な参照信号は各交流電源441 〜444 当り1
種類ではなく、電圧パターン等数種類あるため、それに
応じてメモリモジュールの数もある。
【0043】ここで、交流電源タイミングコントローラ
42について説明する。図4にその概略構成を示すよう
に、この交流電源タイミングコントローラ42は任意の
クロック周期に設定できるクロック回路50と減算器で
あるパルス数設定回路51とから成っている。タイミン
グパルス発生器37からのパルス信号を受けるとクロッ
ク回路50がクロック出力を開始する。この出力クロッ
クはパルス数設定回路51にも送られ、パルス数設定回
路51では設定値の減算を開始する。パルス数設定回路
51はあらかじめ設定したパルス数を受けるとボロー信
号(パルス)を発生し、クロック回路50に入力する。
クロック回路50はこのボロー信号を受けると連続的に
出力していた出力パルスを停止する。従って、クロック
周期は、パルス数設定回路51の設定数約65000に
クロック回路50のクロック周期をかけた値が基準信号
発生器36の周期よりも小さくなるように設定する。
【0044】なお、電子ビームは加速される時にバンチ
されており、その間隔は高周波加速空洞12の運転周波
数によるが、このSR装置は130MHzであるため、
7.7ns間隔で並んでいる。また、電子が一周する時
間は約115nsであるため、15個のバンチが連なっ
ていることになる。加速された電子ビームはキッカー電
磁石14とデフレクタ電磁石13を使って出射される。
デフレクタ電磁石13は狭いギャップを持つ偏向電磁石
で、そのギャップはビーム中心軌道より40mm外側に
あり、そのギャップに電子ビームが入るようにキッカー
電磁石14で蹴り出す。従って、キッカー電磁石14の
磁場波形が立ち上がり時間ゼロの矩形であれば15個全
てのバンチを取り出すことができる。しかし、実際には
立ち上がり時間は有限であり、所定の磁場強度になるま
でにキッカー電磁石14を通過したバンチは真空チェン
バー等に衝突して失われる。従って、キッカー電磁石1
4の磁場波形は非常に立ち上がりの早い高速パルス磁場
でなければならない。このSR装置では立ち上がり時間
約40nsであり、10個のパルスを取り出すことがで
きる。これに対して、デフレクタ電磁石13の磁場は周
回ビームには影響を与えないため直流磁場でよいが、非
常に大きなコイル電流が必要とされるために冷却の問題
から一般にはパルス運転されている。なお、そのパルス
幅は1〜2msであり正弦半波である。
【0045】出射された電子ビームは、SRインフレク
タ15とSRキッカー電磁石35を使ってSRリング3
に入射される。SRインフレクタ15はデフレクタ電磁
石16とその構造が似ており、パルス磁場もほぼ同様で
ある。また、SRキッカー電磁石35は役割的にはシン
クロトロン2におけるパータベータ電磁石30,31,
32と同じであるが、SRリング3の周長が短いために
立ち上がりの早いパルスが要求され、またビームエネル
ギーが高いため高磁場が必要であることから、シンクロ
トロン2と同じキッカー電磁石と呼ぶ。パルス幅は数百
nsであるが、ビーム入射できるタイミング幅は数十n
sであるため、シンクロトロン2のキッカー電磁石14
のタイミングと数ns以下で調整できなければならな
い。
【0046】以上のように、このSR装置では多くのパ
ルス機器が使用される。これらをタイミング的に図で表
わしたのが図5である。図5(a)は偏向電磁石11の
磁場強度の変化、あるいはそれと等価なビームエネルギ
ーの変化を表わすものであり、図5(b)は入射時の、
図5(c)は出射時の時間をそれぞれ拡大して、ビーム
パルス、パルス電圧、パルス磁場の時間関係を示してい
る。
【0047】ここで、偏向電磁石11の磁場波形は正確
には2Hz周期の台形波に近い波形であるが、図5
(a)に示すスケールでは三角波と考えてよい。電子ビ
ームは、強度変化のない最低磁場で入射されるか、少し
増加した点で入射される。入射効率を上げるために、図
5(b)に示すように3台のパータベータ電磁石30,
31,32は各々独立にタイミング調整する。また、ビ
ームパルスに対するタイミングも重要で、その調整は3
台のパータベータ電磁石30,31,32のタイミング
を等しく変えなければならない。その後、必要なエネル
ギーでビームを取り出すが、図5(c)に示すようにデ
フレクタ電磁石13のタイミングに対するキッカー電磁
石14のタイミングも調整する必要があり、また、取り
出しエネルギーの微調整のためにキッカー電磁石14の
タイミングを調整することもある。同様に、SRインフ
レクタ15とSRキッカー電磁石35のタイミングも調
整しなければならない。
【0048】このように、これらパルス機器への出力タ
イミングは、電子ビームの入射効率、出射効率に大きく
影響するため、正確に調整できなければならない。その
ため、タイミングパルス発生器37において、あらかじ
めそれらのタイミングを計算機41を使って入力し、基
準信号発生器36からのトリガパルスに基づいてタイミ
ングパルス発生器37からパルス信号の出力を行う。図
3は図2に示すSR装置に適用したタイミング制御装置
のブロック図である。
【0049】ここで、タイミングパルス発生器37につ
いて説明を付け加える。基準信号発生器36からトリガ
パルスを受けると、まず第1の出力チャンネルから設定
された時間遅れでパルス信号を出力し、その後次の出力
チャンネルから設定された時間遅れでパルス信号を出力
する。以下、順次最後の出力チャンネルまで各々の時間
遅れでパルス信号の出力を行う。そして、次の基準信号
発生器36からのトリガパルスにより、また最初の出力
チャンネルからパルス信号が順次出力されてゆく。従っ
て、最初に出力されるパルス信号と最後に出力されるパ
ルス信号との時間間隔は、基準信号発生器36からのト
リガパルスの周期以内でなければならない。これらの時
間間隔は計算機41によりあらかじめ入力しておくこと
ができる。また、基準信号発生器36を用いなくても、
計算機41で基準信号発生器36の役割を兼ねることも
可能である。
【0050】このタイミングパルス発生器37は、従来
例における減算カウンタ261 〜264 がまとまって入
っているようなもので、従来例のクロック発振器22も
含まれている。なお、そのクロック周期は1μsであ
り、従来例で特徴としている高速クロックに限定しな
い。従って、タイミングパルス発生器37の各出力チャ
ンネルから出力されるパルス信号の時間間隔は最低1μ
sである。そのため、1μs以下の微調整が必要なパル
ス機器に対しては、遅延回路381 〜389 によって調
整する。従って、遅延回路381 〜389 の最小設定遅
延時間は後で述べるように対応付けられたパルス機器に
よって異なる。
【0051】タイミングパルス発生器37から最初に出
力される第1出力チャンネルからのパルス信号は偏向電
磁石電源442 等のメモリ装置43を必要とする交流電
源用とし、そのパルス信号に対して他の全てのパルス電
源401 〜409 用のパルスのタイミングを決める。メ
モリ装置43の電源出力パターンの出力タイミングによ
り、電子ビームの入射と出射のタイミングが決まるから
である。つまり、入射ビームのエネルギーはライナック
1によって決まっているため、そのエネルギーに合った
偏向電磁石11の磁場強度で入射しなければならず、ま
た取り出しエネルギーもSRリング3から決まっている
ため、そのエネルギーに合った磁場強度で取り出さねば
ならない。
【0052】偏向電磁石11による磁場強度は偏向電磁
石電源442 から供給するコイル電流により決まるた
め、コイル電流と磁場強度の関係を正確に測定しておけ
ば、必要なエネルギーに相当するコイル電流を出力する
タイミングに、電子ビームの入出射に必要なパルス電源
401 〜409 用のパルス信号をタイミングパルス発生
器37から出力することができる。メモリ装置43に書
き込まれたコイル電流のパターンは、交流電源タイミン
グコントローラ42の出力クロックの周期から、必要な
コイル電流に達する時間が分かる。従って、同一パター
ンを使った場合、出力クロックの周期を変えるとタイミ
ングパルス発生器37の内容も書き換えねばならない。
【0053】次に、第2出力チャンネルはライナック1
用として使う。ライナック電源401 の出力パルス幅は
10μs程度あり、2〜3μs幅のビームパルスはその
中間あたりに設定する。従って、インフレクタ10、パ
ータベータ電磁石30,31,32用のパルス信号より
も先にパルス信号が出力される出力チャンネルが使われ
る。
【0054】このインフレクタ10、パータベータ電磁
石30,31,32用としては第3出力チャンネルが共
用される。これらは、ビームパルスに対して等しくタイ
ミングを変える必要があるためである。また、タイミン
グパルス発生器37の各々の出力チャンネルからのパル
ス信号は、最低1μs遅れで出力されるが、3台のパー
タベータ電磁石30,31,32のタイミングが相対的
に1μsずれると、電子ビームの入射ができないため、
3台のパータベータ電源403 ,404 ,405 に接続
される遅延回路383 ,384 ,385 に対しては、同
一のパルス信号を入力した方がよい。
【0055】第4出力チャンネルは、デフレクタ電磁石
13とSRインフレクタ15用として共用される。これ
らを共通にする理由は、タイミングパルス発生器37の
出力チャンネル数を節減するためである。これらのパル
ス電源406 と407 の出力はほぼ同じパルス波形であ
り、パルス幅も数msと長いため、どちらでもよい。ま
た、第5出力チャンネルはキッカー電源488 とSRキ
ッカー電源489 用として共用される。これらを共通に
する理由は、出射ビームのエネルギーを微調整する場
合、キッカー電源488 のタイミングだけを変えるとS
Rリング3への入射効率が変わるため、SRキッカー電
源489 のタイミングも同時に変える。
【0056】タイミングパルス発生器37の各出力チャ
ンネルから出力されるパルス信号は、遅延回路381
389 でタイミングを微調整する。これは先に述べたタ
イミングパルス発生器37の最小遅延時間を補うためだ
けでなく、調整に柔軟性を持たせるためである。インフ
レクタ10、ライナック1、パータベータ電磁石30,
31,32用の遅延回路381 〜385 は、0.1〜1
0μsの遅延時間が設定でき、出力のジッターは最小遅
延設定時間の1/10である10ns以下である。最小
設定時間は、パータベータ電磁石30,31,32のパ
ルスの立ち下がり時間(その間に電子ビームが入射され
る)が約2μsであるため、それよりも1桁以上小さい
値として決めた。また、デフレクタ電磁石13とSRイ
ンフレクタ15用の遅延回路386 ,387 は、1μs
〜10msの遅延時間が設定でき、ジッターは0.1μ
s以下である。これらのパルス磁場波形は数msと長い
ため、nsオーダの遅延幅は必要ない。キッカー電磁石
14とSRキッカー電磁石35用の遅延回路388 ,3
9 は、数十ns幅のパルス調整であるため遅延時間設
定範囲は1ns〜1μsであり、ジッター0.5ns以
下である。
【0057】最後に、各遅延回路381 〜389 と各パ
ルス電源401 〜409 との間の電気絶縁について述べ
る。一般に、パルス電源401 〜409 とタイミング調
整のための機器は遠く離れて設置されている。そのた
め、信号ラインにのるノイズによる機器の誤動作を防ぐ
ために、パルス電源401 〜409 とタイミング調整の
ための機器の間を絶縁アンプ39を使って電気的に絶縁
している。これはパルス電源401 〜409 自身から発
生するノイズを防ぐのにも役立つ。絶縁アンプ49はパ
ルス電源401 〜409 側か遅延回路381 〜389
のどちらか一方だけでもかまわないが、両側に取り付け
た方がより効果的である。
【0058】実施例2.なお、上記実施例では基準信号
発生器36を独立して設けた場合について説明したが、
この基準信号発生器36の役割を計算機41に持たせる
ことにより、基準信号発生器36を省略することも可能
である。
【0059】実施例3.なお、上記実施例における基準
信号発生器36として、50Hzまたは60Hzの商用
交流ラインと同期が取れるように構成したものを用いれ
ば、パルス電源40の安定度を高くすることができる。
パルス電源40は一般に、商用交流ラインの電流をコン
デンサに蓄電してパルス的に放出する回路構成がとられ
ている。従って、蓄電電圧は商用交流ラインの50H
z,60Hzの変動の影響を受けるため、常に商用交流
ラインの同一位相で出力するようにすれば、電源出力の
変動は小さくなる。
【0060】即ち、ライナック1とシンクロトロン2の
繰り返しが正確に2Hzの場合、50Hz,60Hzの
商用交流ラインと同期が取れる。つまり、50Hzの場
合、商用交流ラインの25サイクル毎に基準信号発生器
36からトリガパルスを出力すればよい。しかし、例え
ば1.9Hzのような場合は同期は取れない。その時
は、図6のタイムチャートにその原理を示すように、基
準信号発生器36内に1.9Hzの発振器を設け、その
発振器からパルスが発生した後、例えば商用交流ライン
の電圧が負から正に変わる位相で基準信号発生器36か
らパルスを出力するようにすればよい。従って、50H
zの場合は20ms以下の変動が生じ、基準信号発生器
36からのパルス周期は正確には500msにはなら
ず、500から520msの間で変化する。しかし、全
ての機器はこのパルスを基準にして動作するため問題は
ない。また、基準信号発生器36内の発振器は、その周
波数を可変できるようにすればより効果的である。
【0061】実施例4.なお、上記実施例ではタイミン
グパルス発生器37内のクロック周期を1μsとした
が、特にこの値に限定されるものではない。
【0062】実施例5.なお、上記実施例ではタイミン
グパルス発生器37の出力チャンネルの数を5個とした
ものを示したが、この数もそれのみに限定されるもので
はない。
【0063】実施例6.なお、上記実施例ではいくつか
のパルス電源40に対してはタイミングパルス発生器3
7の同一出力チャンネルからの出力されるパルス信号を
共用する場合について述べたが、タイミングパルス発生
器37内のクロック周期が早ければパルス電源40の各
々にタイミングパルス発生器37の出力チャンネルを対
応させるようにしてもよい。また、クロック周期が早く
なくても、遅延回路38を使って全てのパルス電源40
に対して、タイミングパルス発生器37の個別の出力チ
ャンネルからのパルス信号をそれぞれ与えることもでき
る。
【0064】実施例7.なお、上記実施例では遅延回路
38とパルス電源40間の電気的な絶縁を絶縁アンプを
使って行った場合について説明したが、光ケーブル等の
他の絶縁手段を使ってもよく、上記実施例と同様の効果
を奏する。
【0065】実施例8.なお、上記実施例では遅延回路
38として遅延値をマニュアル設定するものを使った
が、計算機で遅延値を設定できるものを使用すれば、さ
らに効果的なタイミング制御を行うことができる。
【0066】実施例9.なお、上記実施例ではタイミン
グ発生器37用の計算機41とメモリ装置43用の計算
機45の2台を使用したものを示したが、1台を共用し
てもよく、上記実施例と同様の効果を奏する。
【0067】実施例10.なお、上記実施例では交流電
源タイミングコントローラ42はパラメータをマニュア
ルで設定する場合について説明したが、計算機により設
定するようにしてもよく、それによってパルス数を入力
するだけで自動的にクロック周期が設定できるようにな
り、より効果的なコントローラを実現することができ
る。
【0068】実施例11.なお、上記実施例ではメモリ
装置23によって、偏向電磁石11およびQF33,Q
D34を制御するものを示したが、六極電磁石等、シン
クロトロンの全ての電磁石を同様の方法で制御すると、
より効果がある。
【0069】実施例12.なお、上記実施例ではタイミ
ングパルス発生器37の出力するパルス信号のタイミン
グを決定する際に、交流電源タイミングコントローラ4
2に出力するパルス信号を基準にしてメモリ装置43の
偏向電磁石のコイル電流パターンから決定したが、従来
例で示した偏向電磁石の磁場強度を測定してビーム出射
のタイミングを決める方式を併用しても同様の効果が得
られる。この場合は、図3に示すブロック図において、
キッカー電源408 とSRキッカー電源409 の遅延回
路388 ,389 だけをタイミングパルス発生器37か
ら外し、その2つの遅延回路388 ,389 に対しては
従来の方式を採用する。これにより、より精度良く出射
ビームのエネルギーを決めることができる。デフレクタ
電源406 とSRインフレクタ電源407 はパルス幅が
長いため、設定値が多少ずれていても問題はない。
【0070】実施例13.また、上記実施例では交流電
源タイミングコントローラ42として、クロック回路5
0の出力パルスの発生をパルス数設定回路51で制御す
るものを示したが、そのパルス数設定回路51をゲート
回路で代替してもよく、上記実施例と同様の効果を奏す
る。図7はそのような交流電源タイミングコントローラ
42の一実施例を示すブロック図であり、図8はその各
部の波形の時間関係を示すタイムチャートである。図7
において、52がタイミングパルス発生器37からのパ
ルス信号を受けると、あらかじめ定められた時間幅のゲ
ート信号を発生する前記ゲート回路である。この交流電
源タイミングコントローラ42は当該ゲート回路52
と、ゲート回路52からのゲート信号の時間幅だけ出力
クロックを発生するクロック回路50とから成ってい
る。
【0071】次に動作について説明する。タイミングパ
ルス発生器37からは、図8(a)に示すタイミングゲ
ート回路54にパルス信号が入力される。ゲート回路5
4はそのパルス信号を受けると、図8(b)に示す所定
の時間遅れで所定の時間幅を持つゲート信号を発生す
る。クロック回路50はこのゲート信号を受けると、図
8(c)に示すようにそのゲート信号の時間幅の間、出
力クロックを連続的に出力する。従って、このゲート信
号の時間幅は、出力クロックの周期をT、メモリ装置4
3の出力すべきメモリ数を65000とすれば、T×6
5000で与えられる値に設定する必要がある。なお、
このゲート信号の時間幅は、ゲート回路52を計算機で
制御できるように構成することによって自動的に設定で
きる。
【0072】実施例14.なお、上記実施例では、ビー
ムを加速するリングと蓄積するリングに分離したものに
ついて説明したが、同一リングで加速蓄積することもで
きる。それはシンクロトロンによって達成できるが、そ
の場合、シンクロトロンの偏向電磁石や四極電磁石等の
電磁石、および高周波加速空洞の電源は、先に説明した
ように加速とともにその出力を上げてゆくが、最大値に
達した時点で出力を一定に保たなければならない。一
方、シンクロトロンで加速するビーム電流は、ライナッ
ク1からの電子ビームのエネルギー等の変化により加速
毎に変わる。従って、最初は通常の加速モードで運転
し、所定の加速ビーム電流が得られた時点で蓄積モード
に移行する方式が効果的である。そこで、交流電源タイ
ミングコントローラ42に比較回路と可変電圧発生回路
を設け、設定した電圧と加速ビーム電流を電圧に変換し
た信号とを比較し、ビーム電流が設定値以上になれば出
力クロックを停止するようにする。出力クロックが停止
すると各交流電源441 〜444 の出力はその時点で一
定に保たれるため、蓄積モードに移行できたことにな
る。加速ビーム電流は、シンクロトロンに一般に設置さ
れる電流モニターで電圧として検出でき、その信号を交
流電源タイミングコントローラ42に入力する。
【0073】なお、比較するタイミングは、偏向電磁石
11のコイル電流パターン(ほぼ台形波)の最大値の平
坦部で行う。偏向電磁石電源442 の出力端の電圧は、
時間的に変化する加速時はコイルの抵抗分とインダクタ
ンス分の両方を合わせた電圧を発生している。これに対
して、平坦部ではインダクタンス分はゼロとなり抵抗分
だけでよい。このため、加速途中で電源タイミングコン
トローラの出力クロックを止めると、余分な電圧を発生
することになり、その結果出力電流が変わり電子ビーム
が失われる。そのため、出力クロックを止めるのは偏向
電磁石11のコイル電流パターンの平坦部で行う。従っ
て、蓄積ビームのエネルギーを変えるためには、メモリ
装置43のパターンをその最大値が所定のエネルギーに
相当するように変えねばはらない。
【0074】実施例15.なお、上記実施例では交流電
源タイミングコントローラ42の出力クロックを止める
タイミングをメモリ装置43のパターンの最大値で行う
場合について述べたが、電磁石電源がどのようなタイミ
ングでクロックを止めてもその点の出力電流を保持でき
る構造になっていれば、クロックを止めるタイミングは
限定されない。
【0075】実施例16.次に図9に示す実施例につい
て説明する。図9は高周波電源441 の位相とキッカー
電源448 およびSRキッカー電源409 の同期を取る
ための機器構成を示すブロック図であり、図10はその
動作原理を示すタイミング図である。図9において、5
3はメモリ装置43からの電源出力パターンに基づいて
130MHzの信号を発生させる高周波信号発生器、5
4はその信号を増幅して高周波加速空洞12に入力する
高周波アンプであり、高周波電源441 は一般にこの高
周波信号発生器53と高周波アンプ54とで形成されて
いる。また、46は高周波信号発生器53からの信号を
受けて、キッカー電源408 およびSRキッカー電源4
9 と高周波電源441 とを同期させる同期回路であ
る。
【0076】次に動作について説明する。ここで、図1
0に示すタイミング図は、図10(a)に高周波加速空
洞12で加速される電子ビームのバンチを示し、図10
(b)にキッカー電磁石14の磁場の立ち上がり波形を
示す。バンチは7.7ns間隔でキッカー電磁石14を
通過する。正常に取り出されるバンチは、キッカー電磁
石14の磁場波形が平坦になっている時にキッカー電磁
石14を通過するバンチである。例えば、バンチがキッ
カー磁場に対して図10(b)の実線で示す磁場の立ち
上がりで通過したとすると、1番目のバンチは磁場の影
響を受けずに通過するため一回りして取り出されるが、
2番目から5番目のバンチは十分な磁場で蹴り出されな
いため、真空チェンバー等に衝突して失われる。従っ
て、この場合15バンチ中の11バンチが取り出され
る。これに対して、図10(b)の破線で示す磁場の立
ち上がりに通過すると、2番目から6番目のバンチが失
われ、10バンチが取り出されることになり、先の場合
よりも1バンチ少なくなる。
【0077】キッカー電源408 と高周波電源441
同期が取れていないと上述した現象が起き、取り出しバ
ンチ数は10になったり11になったりして不安定とな
る。そのため、同期回路46を設けてキッカー電源40
8 と高周波電源441 の同期を取る。原理は、先に基準
信号発生器36で説明したものと同じで、商用交流ライ
ンを高周波信号発生器53と考えればよい。従って、こ
の場合はタイミングパルス発生器37からのパルス信号
に対して、キッカー電源408 の出力の時間変動は7.
7nsの範囲内で起きるが問題はない。また、キッカー
電源408 とSRキッカー電源409 は入射効率を一定
にするために同期が取れていなければならないため、S
Rキッカー電源409 用の遅延回路389 もこの同期回
路46からのパルスを受ける。
【0078】実施例17.なお、上記実施例ではSRキ
ッカー電源409 用の遅延回路389 の入力を同期回路
46から直接取るものを示したが、キッカー電源408
用の遅延回路389 の出力から取るようにしてもよく、
上記実施例と同様の効果が得られる。
【0079】
【発明の効果】以上のように、請求項1に記載の発明に
よれば、交流電源に送る電源出力パターンをメモリ装置
にあらかじめ書き込んでおき、交流電源タイミングコン
トローラがタイミングパルス発生器からのパルス信号に
基づいて発生する出力クロックによってそれを順次吐き
出させるとともに、タイミングパルス発生器に、交流電
源タイミングコントローラへのパルス信号を基準に、各
遅延回路へのパルス信号のタイミングを決定する機能を
持たせるように構成したので、交流電源とパルス電源と
を正確に同期させることができ、ビームの入射および出
射効率を向上させることができる効果がある。
【0080】また、請求項2に記載の発明によれば、出
力クロックの出力をタイミングパルス発生器からのパル
ス信号で開始し、ボロー信号で停止するクロック回路
と、クロック回路の発生する出力クロックが所定数に達
するとボロー信号を発生するパルス数設定回路とで交流
電源タイミングコントローラを形成するように構成した
ので、簡易な回路でメモリ装置への出力パルスが得られ
る効果がある。
【0081】また、請求項3に記載の発明によれば、タ
イミングパルス発生器からのパルス信号受信から所定の
時間幅だけゲート信号を発生するゲート回路と、そのゲ
ート信号の時間幅だけ出力クロックを連続的に出力する
クロック回路とで交流電源タイミングコントローラを形
成するように構成したので、簡易な回路でメモリ装置へ
の出力パルスが得られる効果がある。
【0082】また、請求項4に記載の発明によれば、ビ
ーム電流が基準値を越えた場合にクロック回路からの出
力クロックの出力を停止させる機能を交流電源タイミン
グコントローラに持たせるように構成したので、加速用
のリングと蓄積用のリングとを同一リングで共用するこ
とが可能となる効果がある。
【0083】また、請求項5に記載の発明によれば、タ
イミングパルス発生器のキッカー電源へのパルス信号が
出力される出力チャンネルに、当該パルス信号を高周波
電源の位相と同期させる同期回路を接続するように構成
したので、取り出されるバンチ数が一定となり、粒子加
速器の動作を安定化できる効果がある。
【0084】
【0085】
【0086】
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例による一般的なタイミング
制御装置を示すブロック図である。
【図2】この発明が適用される粒子加速器の一例を示す
平面図である。
【図3】上記粒子加速器に適用した場合のこの発明のタ
イミング制御装置の具体的な実施例を示すブロック図で
ある。
【図4】上記実施例で用いられる交流電源タイミングコ
ントローラの構成を示すブロック図である。
【図5】上記実施例におけるパルス機器の運転タイミン
グを示すタイムチャートである。
【図6】上記実施例における基準信号発生器の出力を商
用交流ラインに同期させるための原理を示すタイムチャ
ートである。
【図7】交流電源タイミングコントローラの他の実施例
を示すブロック図である。
【図8】上記実施例における各部の波形の時間関係を示
すタイムチャートである。
【図9】この発明によるタイミング制御装置の他の実施
例の要部を示すブロック図である。
【図10】上記実施例におけるキッカー電磁石の立ち上
がり磁場波形とバンチの時間的関係を示すタイムチャー
トである。
【図11】従来のタイミング制御装置を示すブロック図
である。
【図12】それが適用される粒子加速器の一例を示す平
面図である。
【符号の説明】
1 パルス機器(ライナック) 10 パルス機器(インフレクタ) 13 パルス機器(デフレクタ電磁石) 14 パルス機器(キッカー電磁石) 15 パルス機器(SRインフレクタ) 30〜32 パルス機器(パータベータ電磁石) 35 パルス機器(SRキッカー電磁石) 37 タイミングパルス発生器 38,381 〜389 遅延回路 39 絶縁手段(絶縁アンプ) 40,401 〜409 パルス電源 41 制御手段(計算機) 42 交流電源タイミングコントローラ 43 メモリ装置 441 〜444 交流電源 46 同期回路 50 クロック回路 51 パルス数設定回路 52 ゲート回路

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の出力チャンネルを有し、あらかじ
    め決められた周期で送られてくるトリガパルスを受け
    て、前記出力チャンネルよりあらかじめ決められた時間
    間隔でパルス信号を順次出力するタイミングパルス発生
    器と 記タイミングパルス発生器の前記各出力チャンネルよ
    り出力されるパルス信号のタイミングを微調整するため
    の遅延回路と 記遅延回路を、粒子加速装置の荷電粒子の入射、出
    射、および加速、蓄積に必要な種々のパルス機器から電
    気的に絶縁するための絶縁手段と、前記タイミングパルス発生器を制御する制御手段と、 前記タイミングパルス発生器の出力チャンネルの1つか
    ら出力されるパルス信号に基づいて出力クロックを生成
    する交流電源タイミングコントローラと、 前記荷電粒子のビーム加速用の高周波電源や前記荷電粒
    子のビーム偏向用の偏向電磁石電源等の交流電源に送る
    電源出力パターンがあらかじめ書き込まれており、前記
    交流電源タイミングコントローラからの出力クロックに
    従って前記電源出力パターンを順次吐き出してゆくメモ
    リ装置とを設け、 前記タイミングパルス発生器に、前記交流電源タイミン
    グコントローラへのパルス信号を基準に、前記各遅延回
    路へのパルス信号のタイミングを決定する機能を持たせ
    たことを特徴とするタイミング制御装置。
  2. 【請求項2】 前記交流電源タイミングコントローラ
    が、前記タイミングパルス発生器からのパルス信号を受
    けて連続的な出力クロックの出力を開始し、ボロー信号
    が発生するとその出力クロックの出力を停止するクロッ
    ク回路と、前記クロック回路の発生する出力クロックを
    あらかじめ設定されている数だけ計数すると、前記ボロ
    ー信号を発生して前記クロック回路に送るパルス数設定
    回路とから成ることを特徴とする請求項1に記載のタイ
    ミング制御装置。
  3. 【請求項3】 前記交流電源タイミングコントローラ
    が、前記タイミングパルス発生器からのパルス信号を受
    けると、あらかじめ設定された時間幅のゲート信号を発
    生するゲート回路と、前記ゲート回路から受けた前記ゲ
    ート信号の時間幅の間だけ、出力クロックを連続的に発
    生するクロック回路とから成ることを特徴とする請求項
    1に記載のタイミング制御装置。
  4. 【請求項4】 前記交流電源タイミングコントローラ
    に、加速される前記荷電粒子のビーム電流があらかじめ
    設定された基準値を越えると、前記クロック回路からの
    出力クロックの発生を停止させる機能を持たせたことを
    特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のタ
    イミング制御装置。
  5. 【請求項5】 前記タイミングパルス発生器の、加速さ
    れた前記荷電粒子のビームを取り出すためのキッカー電
    源に対応付けられた出力チャンネルに接続されて、当該
    出力チャンネルより出力されるパルス信号を、前記荷電
    粒子を加速するための高周波電圧の位相と同期させる同
    期回路を設けたことを特徴とする請求項1ないし4のい
    ずれか1項に記載のタイミング制御装置。
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