JP2993497B1 - 研磨装置および研磨方法 - Google Patents

研磨装置および研磨方法

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JP2993497B1 JP24835798A JP24835798A JP2993497B1 JP 2993497 B1 JP2993497 B1 JP 2993497B1 JP 24835798 A JP24835798 A JP 24835798A JP 24835798 A JP24835798 A JP 24835798A JP 2993497 B1 JP2993497 B1 JP 2993497B1
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  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
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Abstract

【要約】 【課題】 研磨パッドの表面からの放熱の安定化および
効率化を図ると共に、CMPのコスト低減をも同時に達
成する。 【解決手段】 雰囲気温度センサ9により研磨室200
内の雰囲気温度を研磨中に検出し、研磨室200内の雰
囲気温度を一定温度に保つように、所定の温度に制御さ
れた雰囲気を研磨室200内に導入する。例えば、研磨
室200内の雰囲気温度を、15℃±2℃の範囲となる
ように温度制御する。研磨室200内の雰囲気温度を研
磨の後半より低下(1分当たり1〜20℃程度)させた
り、研磨の初期段階は上げ(1分当たり1〜20℃程
度)、研磨の後半より低下(1分当たり1〜20℃程
度)させたりするなどしてもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、研磨剤を研磨パ
ッド上に供給しながら化学機械研磨法により被研磨物の
研磨を研磨室内にて行う研磨装置および研磨方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】近年、配線ピッチの縮小化に伴い金属配
線のドライエッチング法による直接的なパターン加工が
困難となってきており、金属配線を形成する上で、ダマ
シン法が採用されてきている。この方法は絶縁膜に溝加
工を行い、その溝に金属膜をCVD法やスパッタ法、メ
ッキ法などで埋め込み、絶縁膜上部の不要な金属膜を化
学機械研磨法(以下CMPと略す)により研磨して、溝
内に金属膜が埋め込まれた状態とするものである。この
際、絶縁膜の研磨レートが金属膜のレートよりも低い条
件にて研磨を行うことで、絶縁膜が研磨のストッパとし
て作用し、溝内の金属膜の研磨を抑制する作用をもたら
す。
【0003】図10に従来の研磨装置の基本構成を示
す。モータ等に接続され回転運動が可能なプラテン1を
有し、プラテン1の上面には研磨パッド2が添付されて
いる。プラテン1の上方には半導体ウェハ100を保持
加圧するためのキャリア3が設けられており、このキャ
リア3はスピンドル4に直結されている。スピンドル4
はモータ等に接続されており回転可能である。キャリア
3およびスピンドル4は研磨アーム6に接続され、回転
移動や荷重を加えることが可能である。
【0004】この研磨装置では次のようにして研磨を行
う。半導体ウェハ100の研磨面を研磨パッド2側に向
けてキャリア3に装着し、回転させたプラテン1上にキ
ャリア3を下降させて荷重を加え、研磨剤5を研磨パッ
ド2上に供給しながら、プラテン1と同一回転方向にキ
ャリア3を回転させることで研磨を行う。なお、図示し
ていないが研磨パッド2の側方には、駆動アームによる
回転可能なドレッシング機構を有し、研磨中もしくは研
磨と研磨の合間にドレッシングを行う工程を持つ。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一般的には半導体製造
工程での被研磨対象の金属膜としては、W、Al、Cu
などがある。また配線のEM耐性や密着性を考慮して、
金属の下地にはTi、TiN、TiWなどが用いられて
いる。このような金属膜を研磨する上で共通すること
は、金属膜表面を酸化し、その酸化物を研磨することで
研磨工程が進行するのが一般的である。そのため研磨剤
には一般的に酸化剤とアルミナ粒子もしくはシリカ粒子
とが含まれている。酸化剤なしでの物理的研磨作用のみ
では殆ど研磨が進行しない。この酸化剤と金属膜が反応
すると一般に温度が上昇する。これが種々の問題点を引
き起こす。
【0006】図11は研磨条件を一定にした場合の一枚
のウェハを研磨する過程での研磨パッドの表面の温度変
化を示したものである。これは一例として半導体ウェハ
表面にWを成膜したウェハの温度変化の挙動を示したも
のである。研磨開始直後は自然酸化膜により酸化反応が
生じにくく、ある一定時間後に反応が開始し、急激に温
度が上昇し始める。同時に処理するウェハの枚数に依存
するが、例えば8インチウェハを2枚同時に研磨した場
合では、最終的に70℃以上にも達する場合が生じる。
このように研磨パッドの表面が高温下になると3つの問
題点が生じる。
【0007】1つは研磨の後半つまり、溝の内部の金属
膜が露出した以降に高温となるので、金属膜の静的エッ
チレートが上昇し、金属膜の不要なロスが生じる。2つ
目は、高温下では、研磨パッドの硬度が低下し、平坦化
能力が低下するので金属膜の不要な研磨量が増加する。
3つ目は、研磨パッドに熱負荷がかかり、研磨パッドの
変質を早めライフを低下させる。以上のように一定以上
の高温下になることで種々の問題が生じるのである。
【0008】前述のように一定以上の高温下になること
も課題であるが、研磨の連続処理安定性にも影響を及ぼ
す。前述したように研磨の進行過程で研磨パッド表面の
温度は上昇していく。研磨が終了すると反応が終端する
ことと、純水等をパッド表面に供給しながらドレッシン
グを行うことで水冷作用が生じること、さらに空冷によ
る冷却作用が生じることで温度は室温近辺に次第に回復
していく。しかしながら、この温度回復過程が十分に完
了しないと、研磨の回数を経て次第に研磨パッド表面の
温度上昇が生じる。図12に連続的に研磨を行った時の
各ランでの研磨開始直後のパッド表面温度の推移を示
す。徐々に研磨開始直後の温度上昇が生じ、これに対応
するように研磨レートにも緩やかな上昇傾向が見られ
る。
【0009】以上のように研磨パッドの表面の温度変化
は研磨速度の1枚のウェハの研磨における経時変化と、
ウェハの連続研磨を行った場合の安定性の欠如を招く。
また、研磨パッドはポリウレタンなどの樹脂で構成され
ており、温度上昇による物性変化と寿命の低下を招く。
また、研磨装置が設置されている環境は温度制御されて
いるが、特に研磨装置内(研磨室内)は個別には特に空
調されていないのが一般的であり、放熱した熱量が十分
に放出されず、研磨パッドの表面のみならず、研磨室内
の雰囲気の温度上昇も相まって、より加速して研磨パッ
ドの表面温度を上昇させる要因となる。研磨室内の雰囲
気温度は研磨装置の一部からの雰囲気の取り込みと排出
孔からの雰囲気の排出によってなされている。特にCM
Pに特化して温度設定がされているわけではないし、研
磨室内雰囲気の直接的な温度制御を行っていないのが現
状である。例えば、研磨装置のウェハローダ側がクリー
ンルームへ面し、装置本体が用力室側に設置されている
場合、相対的に研磨装置ローダ側を陽圧に、研磨機構側
を陰圧にし雰囲気を排気することを行っている。従っ
て、温度制御された雰囲気を導入することで間接的に
は、研磨機構のある部分の温度をある程度制御できる。
しかし、金属研磨ではかなり発熱を生じるため、このよ
うな方法では、研磨機構付近の温度制御が不完全であっ
た。
【0010】また、従来例として、特開平4−2166
27号公報に示されたものがある。この従来例は、研磨
剤及びプラテンを予め冷却しておくものであるが、温度
の絶対値を下げる効果は得られるが、研磨レート自体も
顕著に低下するので、生産性が低下する問題がある。さ
らに研磨剤による冷却効果には偏りが生じ、パッド表面
に温度分布が生じる。すなわち研磨剤供給部近傍が過冷
却となるので、それに起因した温度差が生じ、面内均一
性が悪化する問題がある。例えば、研磨剤がプラテンが
回転している状態で、研磨パッドの表面全域に渡り十分
に満たすほどの大量の研磨剤を供給すれば、この傾向は
解消できるかもしれないが、きわめて著しいコスト上昇
を招く。逆に過度に研磨剤が少なければ、冷却効果が殆
ど生じないので、冷却に起因したばらつきは少ないが温
度上昇が著しく顕著となる。実用的にはこれらの状態の
中間的な状態で使用されると考えられるが、そのような
条件下では、冷却むらが生じてしまう。
【0011】また、プラテンにより研磨パッド下部から
冷却することは、研磨パッドの表面への伝達効率は低い
ので、連続処理中の温度上昇を抑える効果は得にくい。
むしろ研磨開始直後の研磨パッドの表面温度のみが低下
し、到達温度は変わらないという、むしろ温度変化量が
大きい現象が生じる。
【0012】特開平7−228630号公報はウェハ裏
面保持部の温度制御を行うものであるが、裏面保持部の
みの冷却であり、研磨の面内均一性を改善することを主
願としている。しかしながら、ウェハ裏面からの熱伝導
のみでは研磨パッドの表面の温度を制御できるまでには
至らない。
【0013】本発明はこのような課題を解決するために
なされたもので、その目的とするところは、研磨パッド
の表面からの放熱の安定化および効率化を図ると共に、
CMPのコスト低減をも同時に達成することのできる研
磨装置および研磨方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明の研磨装置は、所定の温度に制御され
た雰囲気を研磨パッドの表面に直接噴出する制御手段を
設けたものである。この発明によれば、研磨パッドの表
面に、所定の温度に制御された雰囲気が吹き付けられ
る。また、本発明の研磨方法は、研磨中に研磨室内の雰
囲気温度を研磨の段階に応じて所定の研磨特性が得られ
るように変化させるようにしたものでる。例えば、研磨
中に研磨室内の所定の時点以降の雰囲気温度をその時点
における雰囲気温度よりも低下させたり、研磨中に、研
磨室内の雰囲気温度を研磨の初期段階は研磨の開始時点
の温度よりも上げ、初期段階を過ぎた所定の時点以降は
研磨室内の雰囲気温度をその時点における雰囲気温度よ
りも低下させたりする。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施の形態に基づ
き詳細に説明する。先ず、その説明に入る前に、本発明
の特徴について説明する。メタルCMPの際には、被研
磨物が酸化剤により酸化され、反応熱が発生し、更に摩
擦熱も相まって、研磨パッドの表面の温度が上昇してい
く。研磨の最終段階では、研磨パッドの樹脂の硬度に影
響を与えるほど高温になる。研磨が終了すると、放熱
し、初期の温度に徐々に回復していくが、放熱が不十分
な場合は次のランの研磨の開始初期温度がシフトし、研
磨回数を重ねる毎に温度が上昇していく。研磨レートは
温度上昇に伴い増加するので、徐々に研磨レートが上昇
していく現象が生じる。このような現象は研磨レートを
不安定とするので、製造過程での問題点の一つとなって
いる。この原因の一つとして、研磨室内の雰囲気に蓄熱
し、研磨パッドの表面からの放熱効率を下げることが挙
げられる。
【0016】また、研磨の最終段階では金属膜と絶縁膜
とが露出した状態で研磨するので、その時の研磨特性
で、平坦性が決まる。研磨の最終段階は前述したように
高温状態になっている。このような状態では金属膜と酸
化剤が反応し、研磨作用が生じにくい凹部内の金属膜の
領域でも、静的な化学エッチングが生じるために膜厚が
減少する。更に高温状態では研磨パッドの表面硬度が低
下するため、凹部内部のより深い領域の金属膜までの研
磨作用が生じてしまう。その結果、絶縁膜と金属膜の表
面の高さを一致させたいが、金属膜の方が低い、あるい
は薄い状態となる。この現象は多層構造を形成していく
上で悪影響を与える。
【0017】従って、メタルCMPの最終段階は温度を
下げたい。但し、研磨初期は研磨レートが低く、平坦性
に影響を与えないことからより温度を上げても良い。以
上のような背景から主として次のような特徴を有する特
許を提案するものである。 ・雰囲気温度を検出する機構を研磨室内に設ける。 ・研磨室内の雰囲気温度をモニタし、一定温度に制御す
ることで、研磨パッド表面から放熱の安定化及び効率化
を図る。 ・雰囲気を一定にしても研磨パッドの温度上昇を十分に
抑えきれない場合に、研磨パッドの表面温度をより一定
温度に近似できるように、雰囲気温度を可変とする。 ・研磨の最終段階にて雰囲気温度を下げる。 ・所定の温度で制御された雰囲気を研磨パッド表面近傍
に噴出する際、噴出孔のレイウトや密度を変えることに
より、研磨パッド表面温度の場所による差を改善する。
【0018】〔基本構成1〕 図1に本発明に係る研磨装置の基本構成1を示す。モー
タ等に接続され回転運動が可能なプラテン1を有し、プ
ラテン1の上面には研磨パッド2が添付されている。プ
ラテン1の上方には半導体ウェハ100を保持加圧する
ためのキャリア3が設けられており、このキャリア3は
スピンドル4に直結されている。スピンドル4はモータ
等に接続されており回転可能である。キャリア3および
スピンドル4は研磨アーム6に接続され、回転移動や荷
重を加えることが可能である。なお、図示していないが
研磨パッド2の側方には、駆動アームによる回転可能な
ドレッシング機構を有し、研磨中もしくは研磨と研磨の
合間にドレッシングを行う工程を持つ。これらによって
研磨装置の主要部が構成されているが、本実施の形態で
は、この主要部を配置した研磨室200に温度制御され
た雰囲気を直接導入する機構として雰囲気温度センサ
9,研磨室内熱交換ユニット11,室外熱交換ユニット
12等を有している。
【0019】研磨室内熱交換ユニット11は、研磨室2
00内に配置されており、吸気部、送風部、熱交換器等
を有する。研磨室内熱交換ユニット11はその吸気通路
に例えばケミカルフィルタ10を備えている。室外熱交
換ユニット12は、研磨室200外に配置されており、
冷媒を循環させる冷却管を介し研磨室内熱交換ユニット
11と接続されている。室外熱交換ユニット12はコン
プレッサ、熱交換器などを有する。
【0020】また、研磨室200内には、雰囲気を排気
する排気ダクト7が設けられている。但し、可変バルブ
(図示せず)を付けて、排気量を所望の値に制御できる
ようにされている。また、研磨室200内には、研磨パ
ッド2の表面温度を検出する研磨パッド表面温度センサ
8が設けられている。
【0021】半導体ウエハ100の研磨面には例えば、
CVD法によりタングステン膜が400nmから800
nm程度の厚さで形成されている。ウェハの研磨条件の
一例を示すと、半導体ウェハ100に加える圧力は30
0g/cm2 、プラテン1の回転数は60rpm、キャ
リア3の回転数は65rpmとする。研磨時間は任意で
ある。研磨パッド2としては発泡ポリウレタンにより構
成されたもの、研磨剤5としてはフュームドシリカ及び
過酸化水素水等の酸化剤を含みphを1〜5程度に調整
されたものを用いる。研磨剤5の流量は毎分100cc
〜200cc程度とする。
【0022】ドレッシング条件としては、#100のダ
イアモンド粒子をニッケルメッキによりプレートに保持
した外径10cm程度の円盤状のドレッサを用いる。例
えば、荷重は50g/cm2 、ドレッサの回転数は25
rpm、プラテン2の回転数は25rpmとする。処理
時間、タイミングは任意である。なお、これらの研磨条
件およびドレッシング条件は一例を示すためのもので、
これに限定されるものではない。
【0023】雰囲気温度センサ9により研磨室200内
の雰囲気温度を研磨中に検出し、研磨室200内の雰囲
気温度を一定温度に保つように、所定の温度に制御され
た雰囲気を研磨室200内に導入する。例えば、研磨室
200内の雰囲気温度を、15℃±2℃の範囲となるよ
うに温度制御する。一般的なクリーンルームや研磨装置
を設置している場所の温度は、20〜25℃程度である
ことと、更に研磨中に研磨室200内の雰囲気温度は上
昇するので、雰囲気を冷却することが主体となる。以下
に雰囲気の冷却過程を示す。
【0024】冷媒を室外熱交換ユニット12のコンプレ
ッサに導入し、断熱圧縮を行う。その結果冷媒には温度
上昇が生じる。なお、冷媒としては、フレオン、フロン
22、エチレングリコールなどが挙げられる。この冷媒
を室外熱交換ユニット12の熱交換器(多管式熱交換
器)に導入し、外部との熱交換を行い冷媒の熱量を放出
することで液化させる。更に、以降の供給管の径を多管
式熱交換器内部のそれよりも拡大させ、冷媒を減圧する
ことで冷媒の温度は更に低下する。研磨室内熱交換ユニ
ット11に温度の低下した冷媒を供給し、雰囲気との熱
交換を行うと、冷媒は熱量を吸収し気化する。ケミカル
フィルタ10を通して吸引された雰囲気は研磨室内熱交
換ユニット11の熱交換器にて熱量を奪われ、冷却され
た雰囲気は送風機によって研磨室200内に送られる。
気化した冷媒は室外熱交換ユニット12のコンプレッサ
に導入され断熱圧縮される。このサイクルを繰り返すこ
とで、温度制御を行う。これは冷却過程を示した例であ
るが、加熱する場合は、このサイクルを逆に行えば良
い。
【0025】なお、熱交換の際に外部温度との差を利用
するのではなく、熱交換器を強制的に冷却や加熱を行っ
て効率を上げても良い。また、熱交換器を複数化して能
力を向上させても良い。また、図2に示すように、研磨
室200の外部から一定温度に制御された雰囲気を導入
ダクト13より導入しても良い。この際には、排気部や
供給部には可変バルブを設けて温度制御を行えばよい。
排気圧に関しては、温度制御への影響を最小限に抑える
ように調整すればよい。
【0026】従来は、排気ダクト7からの熱量の排出の
みであったため、排出能力以上の発熱が生じると雰囲気
の温度上昇が生じ、研磨パッド2の表面からの放熱を阻
害していた。これに対して、雰囲気の温度をモニタし、
温度制御を行いある一定温度に維持するようにすれば、
雰囲気内への蓄熱を防ぐことができ、研磨回数を重ねて
も放熱効率が変化しない。従って、連続的に研磨を行っ
た際の研磨レートを安定させることができる。
【0027】更に、雰囲気温度を研磨装置が設置されて
いる環境温度より低温化させれば、その温度差に応じて
研磨パッド2の表面からの放熱をさらに促し、研磨最終
段階到達温度を下げることができ、金属膜の不要な膜ベ
リを改善することができる。研磨剤の流量を少なくした
状態でも効果を発揮できるので研磨剤の使用量を低減で
き、コストを著しく削減できる利点もある。
【0028】また、空冷による作用を強めるので、研磨
パッド2の場所によらず均一に冷却することができ、従
来のような研磨剤供給部近郊とそれ以外の部位との温度
差も減少させることができる。メタルCMPでの研磨レ
ートは温度に依存するので、均一性を向上させる効果が
得られる。また、研磨剤の流量を従来より少なくした状
態でも放熱効果を得られるので研磨剤の使用量を低減で
き、コストを削減できる利点もある。
【0029】図3に雰囲気温度を一定とした場合の研磨
パッド2の表面温度の変化データを示す。研磨開始直後
の温度が従来より低下すると同時に、従来より温度上昇
を低く抑えることが可能であることを示すものである。
なお、以降に示すが、本発明に係る実施の形態では、
り積極的に雰囲気温度を変えて研磨パッド2の表面温度
を制御する
【0030】〔基本構成2〕 図4に本発明に係る研磨装置の基本構成2を示す。この
基本構成2では、研磨室内熱交換ユニット11,室外熱
交換ユニット12による冷却用システムと研磨室内熱交
換ユニット11’,室外熱交換ユニット12’による加
熱用システムとを分離して設けている。このような構成
とすることにより、雰囲気を加熱したい場合には、短時
間での雰囲気温度制御の切り替えを可能とするというメ
リットを有する。
【0031】〔実施の形態1〕 図5に本発明に係る研磨装置の一実施の形態(実施の形
態1)を示す。この実施の形態では、送風部14を研磨
パッド2の表面の例えば10cm以内に近接させて、温
度制御された雰囲気を直接研磨パッド2の表面に噴出さ
せ、研磨パッド2の温度変化に短時間で追従するように
温度伝達効率を改善したものである。
【0032】図6に送風部14の平面形状を示す。図示
していないが送風部14の噴出孔のレイアウトや密度を
その必要性に応じて最適化すれば、発熱量に合わせた温
度制御が可能となる。例えば、研磨パッド2の中心部の
温度上昇が顕著であれば、研磨パッド2の中心部の噴出
孔の密度を高めれば良い。なお、この実施の形態では、
研磨パッド2の半径方向の温度プロファイルが判るよう
に研磨パッド表面温度センサ8を複数個配列している。
このようにすることにより、研磨パッド2の部位に応じ
て温度制御を変えることができ、研磨パッド2の表面温
度の面内分布を制御する効果も得られる。
【0033】更に、複数の雰囲気制御ユニットを持つこ
とも可能である。例えば、冷却源と加熱源を持ち、それ
ぞれに対応するような噴出孔を持ち、その配列を最適化
する。その上で、噴出孔の一部から加熱した雰囲気を噴
出し、その他からは冷却した雰囲気を噴出する。すなわ
ち、研磨パッド2の表面の一部を加熱し、一部を冷却す
ることでより積極的に研磨パッド2の表面温度分布を制
御することが可能となる。
【0034】〔実施の形態2〕 図8に雰囲気温度制御の一例を示す。装置として例えば
図1の構成を用いる。一般的に用いられているトルク変
化によるエンドポイント方法により、タングステン膜の
下部に埋設していた窒化チタン等のバリアメタルが露出
するタイミングをエンドポイントとして検出し、それ以
降、図8に示すように研磨の冷却の度合いを強め、雰囲
気温度を低下(1分当たり1〜20℃程度)させること
を特徴とする。雰囲気温度を下げ、放熱効率を上げるた
め、研磨パッド2の表面温度上昇を抑える働きをするの
で、バリアメタル露出以降に発生する金属膜の膜減りを
抑制するという研磨特性を得ることができる。なお、図
7は、雰囲気温度を一定に維持する場合の例である。
【0035】〔実施の形態3〕 図9に雰囲気温度制御のさらに別の例を示す。研磨装置
としては例えば図1の装置構成を用いる。研磨初期はメ
タル表面に酸化物が存在し、研磨レートが立ち上がるま
でに時間を要するので、研磨開始直後は雰囲気を加熱
(1分当たり1〜20℃程度)することで研磨レートを
加速させ、平坦性に影響を与える研磨の後半には冷却の
度合いを高め雰囲気温度を下げる(1分当たり1〜20
℃程度)ことを特徴とする。この実施の形態では、研磨
初期の研磨レートを高め、生産性を向上させると同時
に、バリアメタル露出以降に発生する金属膜の膜減りを
抑制するという研磨特性を得ることができる。
【0036】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように本
発明によれば、所定の温度に制御された雰囲気を研磨パ
ッドの表面に直接噴出する制御手段を設けたので、また
研磨中に研磨室内の雰囲気温度を研磨の段階に応じて所
定の研磨特性が得られるように変化させるようにしたの
で、研磨パッドの表面からの放熱の安定化および効率化
を図ると共に、CMPのコスト低減をも同時に達成する
ことができるようになるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る研磨装置の基本構成1を示す図
である。
【図2】 研磨室の外部から一定温度に制御された雰囲
気を導入ダクトより導入する例を示す図である。
【図3】 雰囲気温度を一定とした場合の研磨パッドの
表面温度の変化データを示す図である。
【図4】 本発明に係る研磨装置の基本構成2を示す図
である。
【図5】 本発明に係る研磨装置の一実施の形態(実施
の形態1)を示す図である。
【図6】 図5における送風部の平面形状を示す図であ
る。
【図7】 雰囲気温度を一定に維持する場合の特性図で
ある。
【図8】 雰囲気温度制御の一例を示す特性図である。
【図9】 雰囲気温度制御のさらに別の例を示す特性図
である。
【図10】 従来の研磨装置の基本構成を示す図であ
る。
【図11】 研磨条件を一定にした場合の一枚のウェハ
を研磨する過程での研磨パッドの表面の温度変化を示す
図である。
【図12】 連続的に研磨を行った時の各ランでの研磨
開始直後のパッド表面温度の推移を示す図である。
【符号の説明】
1…プラテン、2…研磨パッド、3…キャリア、4…ス
ピンドル、5…研磨剤、6…研磨アーム、7…排気ダク
ト、8…研磨パッド表面温度センサ、9…雰囲気温度セ
ンサ、10…ケミカルフィルタ、11,11’…研磨室
内熱交換ユニット、12,12’…室外熱交換ユニッ
ト、13…導入ダクト、14…送風部、100…半導体
ウェハ、200…研磨室。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B24B 37/00 - 37/04 H01L 21/304 622 H01L 21/304 621

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 研磨剤を研磨パッド上に供給しながら化
    学機械研磨法により被研磨物の研磨を研磨室内にて行う
    研磨装置において、所定の温度に制御された雰囲気を前記研磨パッドの表面
    に直接噴出する 制御手段を備えたことを特徴とする研磨
    装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記雰囲気を噴出す
    る噴出孔の一部から加熱した雰囲気を噴出し、その他か
    ら冷却した雰囲気を噴出することを特徴とする研磨装
    置。
  3. 【請求項3】 研磨剤を研磨パッド上に供給しながら化
    学機械研磨法により被研磨物の研磨を研磨室内にて行う
    研磨装置において、 研磨中に前記研磨室内の雰囲気温度を研磨の段階に応じ
    て所定の研磨特性が得られるように変化させることを特
    徴とする研磨方法
  4. 【請求項4】 研磨剤を研磨パッド上に供給しながら化
    学機械研磨法により被研磨物の研磨を研磨室内にて行う
    研磨装置において、 研磨中に前記研磨室内の所定の時点以降の雰囲気温度を
    その時点における雰囲気温度よりも低下させることを特
    徴とする研磨方法
  5. 【請求項5】 研磨剤を研磨パッド上に供給しながら化
    学機械研磨法により被研磨物の研磨を研磨室内にて行う
    研磨装置において、 研磨中に、前記研磨室内の雰囲気温度を研磨の初期段階
    は研磨の開始時点の温度よりも上げ、前記初期段階を過
    ぎた所定の時点以降は前記研磨室内の雰囲気温度をその
    時点における雰囲気温度よりも低下させることを特徴と
    する研磨方法
  6. 【請求項6】 請求項4又は5において、トルク変化に
    よるエンドポイントの検出時点を前記所定の時点と判断
    するようにしたことを特徴とする研磨方法
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