JP2992430B2 - ケーブル張設車 - Google Patents

ケーブル張設車

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JP2992430B2
JP2992430B2 JP27847793A JP27847793A JP2992430B2 JP 2992430 B2 JP2992430 B2 JP 2992430B2 JP 27847793 A JP27847793 A JP 27847793A JP 27847793 A JP27847793 A JP 27847793A JP 2992430 B2 JP2992430 B2 JP 2992430B2
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寛 中西
善久 大村
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
Kyokuto Kaihatsu Kogyo Co Ltd
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
Kyokuto Kaihatsu Kogyo Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電線その他のケーブ
ルを支柱間に張設するためのケーブル張設車に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、電線等のケーブルを電信柱等
の支柱間に張設するには、まず、所定の支柱に梯子を立
て掛け、この立て掛けた梯子を登って、当該支柱の上部
に支持部材としての金車を取り付けるとともに、後端を
ケーブルに繋いだ牽引用のロープを、上記金車に引っ掛
ける。次いで、地上に降りて人力によりロープを牽引し
て、当該ロープを上記支柱に隣設された支柱まで導くと
ともに、上記支柱に立て掛けた梯子を、上記ロープを導
いた支柱まで運搬して、当該支柱に立て掛ける。そし
て、この梯子を登って支柱の上部に金車を取り付けた
後、ロープを地上から空中に持ち上げて、当該ロープを
金車に引っ掛ける。以後、上記作業を繰り返すことによ
って、所定数の支柱にロープを引っ掛けるとともに、ロ
ープを人力によって引っ張って、ロープの後端に繋がれ
たケーブルを、ケーブルリールから繰り出し、この繰り
出したケーブルを各支柱に取り付けられた金車に順次引
っ掛けて当該支柱間に架け渡し、このケーブルを、支柱
に取付けられたケーブル固定部材に対して固定する。な
お、上記金車は、ロープの牽引に先立って全ての支柱に
予め取り付けておく場合もある。また、張設するケーブ
ルの種類によっては、上記牽引用のロープを用いること
なく、直接ケーブルを金車に引っ掛けて張設する場合も
ある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のケーブル張
設方法によれば、ケーブル又はケーブルに繋いだロープ
を、支柱に引っ掛ける毎に、当該ケーブル又はロープを
地上から空中に持ち上げたり空中から地上に降ろしたり
する必要があるので、張設作業が煩雑で多くの作業工数
を必要とし、作業能率が非常に悪いという問題があっ
た。
【0004】また、一つの支柱に立て掛けた梯子を他の
支柱まで運搬する必要があるので、より一層張設作業が
煩雑になっていた。この発明は、上記問題点に鑑みてな
されたものであり、ケーブルの張設作業を、容易且つ能
率的に行うことができるケーブル張設車を提供すること
を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
のこの発明のケーブル張設車は、自走式の車体と、この
車体の幅方向の略中央部に旋回可能に立設されたブーム
ポストと、このブームポストに起伏可能に支持され、車
体の幅方向の略中央に沿って格納されるとともに、先端
に支持ケーブル又はケーブルに繋ぐ牽引用のロープを接
続するブームとを備えるブーム装置と、上記車体に搭載
され、梯子を起伏及び収納可能に支持する梯子支持手段
と、この梯子支持手段に支持された梯子とを備え、上記
梯子支持手段が、梯子を長手方向に移動自在に抱持する
抱持部材と、抱持部材に抱持された梯子の使用時に、当
該梯子の下端部を止定し、梯子の収納時に止定状態が解
除されるストッパとを備えるとともに、 抱持部材により
梯子の上記下端部を抱持し且つ梯子を倒伏させた状態
で、当該梯子とともに格納位置のブームに対して側方及
び下方に位置することを特徴とする。
【0006】
【作用】上記の構成のケーブル張設車によれば、ブーム
装置を上昇させた状態で、車体を走行させることによ
り、ブーム装置先端に接続されたケーブル又はロープ
を、空中で牽引することができる。また、上記ケーブル
又はロープを、ブーム装置によって空中に保持して、順
次支柱に引っ掛けることができる。
【0007】さらに、梯子支持手段のストッパによって
梯子の下端部を止定することにより、当該梯子を使用す
ることができる。このため、例えば、ケーブル又はロー
プを引っ掛けるための支持部材を、当該梯子を利用して
支柱の上部に取り付けたり、この支持部材にケーブル又
はロープを引っ掛けたりすることができる。また、梯子
の収納時においては、ストッパによる梯子の止定を解除
して、抱持部材に沿って梯子を長手方向に移動させるこ
とができる。このため、梯子を車体の片側から大きくは
み出すことなく収納することができる。しかも、上記梯
子が車体に搭載されているので、上記ケーブル又はロー
プを牽引しながら、当該梯子を運搬することができる。
また、梯子支持手段が、抱持部材により梯子の上記下端
部を抱持し且つ梯子を倒伏させた状態で、当該梯子とと
もに格納位置のブームに対して側方及び下方に位置する
ので、当該ブームを旋回させたり起立させたりする際
に、梯子支持手段及び梯子が邪魔になる虞れがない。
【0008】
【実施例】以下、この発明の実施例について、添付図面
を参照しながら詳述する。図1及び図2は、この発明の
ケーブル張設車Aの一実施例を示す斜視図である。この
ケーブル張設車Aは、自走式の車体1と、この車体1に
搭載されたブーム装置2と、ブーム装置2の先端に設け
られ、ケーブルCに繋ぐ牽引用のロープRを接続すると
ともに、当該ロープRを、ケーブルCの張設空間Bを横
切る空中支障物D(いずれも図14参照)を通過させる
かわし装置3と、車体1に搭載された梯子Hを、起立及
び倒伏並びに収納可能に支持する梯子支持手段4とによ
って、主要部が構成されている。
【0009】上記自走式の車体1は、エンジン又はモー
タ等の駆動源によって、クローラ11を周回させること
により自走するものであり、その後部には、車体1の走
行を操作するための操作部12が設けられている。ブー
ム装置2は、車体1の前端部において当該車体1の幅方
向の略中央部に旋回台を介して旋回可能に立設されたブ
ームポスト20と、このブームポスト20の上部に回動
自在に連結された起伏ブーム21と、この起伏ブーム2
の先端側に挿脱可能に導入された伸縮ブーム22と
(図3参照)、伸縮ブーム22の先端部に回動可能に連
結された屈折ブーム23とを備えている。上記起伏ブー
ム21の回動基部側には、当該起伏ブーム21を起立さ
せたり倒伏させたりするための起伏シリンダ24が設け
られている。また、上記伸縮ブーム22は、起伏ブーム
21に内蔵された伸縮シリンダ(図示せず)によって、
起伏ブーム21の先端から所定ストローク突出させるこ
とができる。さらに、屈折ブーム23は、上記伸縮ブー
ム22の先端部に取り付けられた油圧ロータリアクチュ
エータ25の回動軸S1に一体回転可能に固定されてお
り、当該回動軸S1を回動させることにより、任意の角
度屈折させることができる(図5参照)。上記起伏ブー
ム21、伸縮ブーム22及び屈折ブーム23は、図1に
示すように、車体の幅方向の略中央に沿って格納され
る。なお、上記起伏ブーム21の起伏操作、伸縮ブーム
22の伸縮操作、及び屈折ブーム23の屈折操作は、上
記ブームポスト20に取り付けられた操作部26によっ
て操作することができる。また、上記ブームポスト20
の内部は作動油を貯留するためのタンクとして構成され
ている。
【0010】かわし装置3は、上記ブームポスト20に
取り付けられた操作部26によって遠隔操作することが
できるものであり、図4に詳細を示すように、外周の一
部が所定長さ切離された環状ギヤ31と、この環状ギヤ
31を、水平軸回りに回動可能に支持する支持フレーム
32と、上記環状ギヤ31を正逆両方向に回動させる駆
動手段33とによって構成されている。上記環状ギヤ3
1は、外周に歯面を有するものであり、その切離部31
aの反対側には、ケーブル牽引用のロープRを接続する
ためのフック31bがシャックル31cを介して取り付
けられている。また、支持フレーム32は、上記環状ギ
ヤ31の下半部の所定範囲を円弧状の挟持部材32aに
よって両側面から挟み込むことにより、当該環状ギヤ3
1を回動可能に保持している。この支持フレーム32の
下端部は、屈折ブーム23の先端に回転自在に支持され
た回動軸S2に対して、一体回動可能に取り付けられて
いる。さらに、駆動手段33は、モータ33aの駆動力
を、チェーン33bを介して、上記環状ギヤ31に歯合
された一対の駆動ギヤ33cに伝達しているものであ
り、上記モータ33aを正転させることにより、各駆動
ギヤ33cを介して、環状ギヤ31を、図4において反
時計回りにほぼ180°回動させることができ、上記モ
ータ33aを逆転させることにより、環状ギヤ31を反
転させて原位置に復帰させることができる。なお、上記
環状ギヤ31の切離長さLは、挟持部材32aの円弧長
さよりも小さくなるように設定されており、環状ギヤ3
1を回動させたときに、当該環状ギヤ31を挟持部材3
2aによって常に挟持しておくことができるようになっ
ている。また、上記環状ギヤ31は、通常、その切離部
31aが、車体1の前方に向くように配置されている。
【0011】上記かわし装置3は、起伏ブーム21の起
伏角度及び屈折ブーム23の屈折角度にかかわらず、常
に一定の姿勢を維持するように、姿勢制御機構5によっ
て姿勢制御されている。この姿勢制御機構5は、起伏ブ
ーム21の起伏角度及び屈折ブーム23の屈折角度に応
じて、かわし装置3の支持フレーム32を、回動軸S2
回りに回動させることにより、かわし装置3を、その環
状ギヤ31が支持フレーム32の上部に位置する起立姿
勢に維持するものであり、図5及び図6に示すように、
起伏ブーム21の回動軸S3と同芯に設けられ、当該起
伏ブーム21の回動に伴って回動される第1のスプロケ
ット51と、ブームポスト20に回転自在に支持された
第2のスプロケット52と、起伏ブーム21の中間部に
おいて、起伏ブーム21の長手方向に沿って移動自在に
設けられた第3のスプロケット53と、この第3のスプ
ロケット53と同行移動可能に設けられた第4のスプロ
ケット54と、伸縮ブーム22の先端に、油圧ロータリ
アクチュエータ25の回動軸S1と同芯且つ回動自在に
設けられた第5のスプロケット55と、屈折ブーム23
の回動基部に、上記回動軸S1と同芯且つ回転自在に設
けられているとともに、上記第5のスプロケット55と
一体回転可能な第6のスプロケット56と、屈折ブーム
23の先端部に設けられ、回動軸S2を中心にかわし装
置3の支持フレーム32と一体回動可能な第7のスプロ
ケット57と、これら各スプロケットに適宜巻き懸けら
れた第1,第2,第3のチェーンE1,E2,E3とに
よって構成されている。
【0012】上記第1のチェーンE1の基端部E1a
は、第1のスプロケット51に固定されており、この第
1のスプロケット51にほぼ半周巻き懸けられた状態
で、第2のスプロケット52を介して第3のスプロケッ
ト53に巻き懸けられ、その先端部E1bが,伸縮ブー
ム22の後端部に固定されている。また、第2のチェー
ンE2は、基端部E2aが第5のスプロケット55に固
定され、この第5のスプロケット55に対して、ほぼ3
/4周巻き懸けられた状態で、第4のスプロケット54
に巻き懸けられて折り返され、その先端部E2aが、起
伏ブーム21の先端部に固定されている。さらに、第3
のチェーンE3は、第6のスプロケット56及び第7の
スプロケット57に巻き懸けられた状態で、両端部同士
がチェーンボルト59cを介して互いに連結されてい
る。なお、上記各スプロケット及びチェーンは、強度的
な必要性から、それぞれ2セットずつ設けられる場合も
ある。
【0013】上記姿勢制御機構5によれば、起伏ブーム
21を起伏させると、その起伏角度に応じて、第3のス
プロケット53が、第1のチェーンE1を介して引っ張
られて、第4のスプロケット54とともに、起伏ブーム
21の回動軸S3方向に移動される。すると、第2のチ
ェーンE2を介して第5のスプロケット55が回動さ
れ、この回動に伴って、第6のスプロケット56が回動
されるとともに、第3のチェーンE3を介して、第7の
スプロケット57が回動される。この結果、かわし装置
3の支持フレーム32が、上記起伏ブーム21の起伏角
度に対応する角度だけ、回動軸S2を中心に当該起伏ブ
ーム21の回動方向と反対方向に回動されて、その起立
姿勢が維持される。一方、屈折ブーム23を屈折させる
と、その屈折角度に応じて、第6のスプロケット56
が、屈折ブーム23に対して相対的に回動される。この
ため、第3のチェーンE3を介して第7のスプロケット
57が回動されて、かわし装置3の支持フレーム32
が、上記屈折ブーム23の屈折角度に対応する角度だ
け、回動軸S2を中心に当該屈折ブーム23の回動方向
と反対方向に回動されて、その起立姿勢が維持される。
なお、上記伸縮ブーム22の伸縮に伴って、第3及び第
4のスプロケット53,54は、起伏ブーム21の先端
側に移動される。
【0014】梯子支持手段4は、図7及び図8に示すよ
うに、梯子Hの両側を抱持するほぼコの字形断面の抱持
部材41と、この抱持部材41を第1の水平軸S4回り
に回動可能に支持する支持フレーム42と、この支持フ
レーム42を旋回可能に支持する旋回台43と、上記抱
持部材41と支持フレーム42との間に介在され、上記
抱持部材41を起伏させる起伏シリンダ44と、上記抱
持部材41を支持フレーム42とともに鉛直軸回りに旋
回させる旋回機構45とを備えている。
【0015】上記抱持部材41は、支持フレーム42に
回動自在に支持された受け枠41aを備えており、この
受け枠41aの上面に、梯子Hを車体1の前面側から挿
通可能な抱持枠41bが載置されている。この抱持枠4
1bは、上記受け枠41aの側面に対して、ヒンジ41
cを介して回動自在に連結されており、抱持部材41の
起伏中心である上記第1の水平軸S4と直交する第2の
水平軸S5回りに回動起立可能になっている。また、上
記抱持枠41bの底部と、受け枠41aとの間には、上
記抱持枠41bを起立させた状態から倒伏させる際の衝
撃を緩らげるためのダンパ41dが介在されているとと
もに、上記受け枠41aの回動中心側の端部には、梯子
Hの端部を突き当てて止定するためのストッパ41fが
立設されている。また、抱持枠41bの一側部には、当
該抱持枠41bの起立を規制するためのストッパピン4
1gが設けられている。このストッパピン41gの先端
は、受け枠41aに立設された起立片41hの嵌合孔4
1iに嵌合されている。上記ストッパピン41gは図示
しないばねによって、上記嵌合孔41i側に付勢されて
おり、このばねの付勢力に抗して、ストッパピン41c
を嵌合孔41iから引き抜くことによって、抱持枠41
bの起立を許容することができる。さらに、上記旋回手
段45は、旋回台43に回動可能に支持されたウォーム
ギヤ45aと、支持フレーム42に一体回転可能に取り
付けられたウォームホイル45bと、上記ウォームギヤ
45aを回動操作するためのハンドル45c(図1参
照)とによって構成されている。
【0016】上記の構成の梯子支持手段4によれば、抱
持部材41の抱持枠41bを、受け枠41aの上面に載
置した状態で、梯子Hの下端部側を上記抱持枠41bに
挿入することによって、上記梯子Hの下端部をストッパ
41fに突き当てて止定することができる。従って、起
伏シリンダ44によって抱持部材41を起立させた状態
で、梯子Hを上記ストッパ41fによって受け止めるこ
とができる。そしてこの状態で、必要により旋回手段4
5のハンドル45cを回動操作して、抱持部材41とと
もに梯子Hを所定方向に向けることにより、梯子Hを電
信柱等の支柱Pに立て掛けて使用することができる。さ
らに、上記抱持部材41を倒伏させた状態で、第2の水
平軸S5回りに抱持枠41bを起立させることにより、
上記ストッパ41fと梯子Hとの相対位置をずらして、
車体1の後方側への梯子Hの移動を許容することができ
る。従って、この状態で、梯子Hを抱持枠41bによっ
て抱持しながら、車体1の後方側へ移動させることによ
り、当該梯子Hを車体1の側面に沿わせて収納すること
ができる(図3参照)。そして、この収納状態において
は、梯子Hが車体1の前面側から大きくはみ出るのを防
止することができるので、車体1の走行操作を容易に行
うことができる。また、上記梯子支持手段4は、図1に
示すように、抱持部材41により梯子Hの下端部を抱持
し、且つ梯子Hを倒伏させた状態で、当該梯子Hととも
に格納位置の各ブーム21,22,23に対して側方及
び下方に位置しており、各ブーム21,22,23を旋
回させたり起立させたりする際に、梯子支持手段4及び
梯子Hが邪魔にならないようになっている。
【0017】なお、上記梯子Hの収納に際しては、スト
ッパ41fを、梯子Hの移動を許容すべく退避させるよ
うにしてもよく、この場合において、抱持部材41から
車体1の後方側にかけて、梯子Hの移動を阻害するもの
がない場合には、必ずしも上記抱持枠41bを第2の水
平軸S5回りに回動起立させる必要はない。さらに、上
記ケーブル張設車Aには、上記かわし装置3のフック3
1bに引っ掛けたロープRの牽引荷重を検知するための
牽引荷重検知手段7が設けられている(図6参照)。こ
の牽引荷重検知手段7は、上記屈折ブーム23に設けら
れた第3のチェーンE3の途中部に介在された油圧又は
空圧シリンダ71と、このシリンダ71の内圧が所定レ
ベルに達した時に信号を出力する圧力スイッチ72とに
よって構成されている。上記シリンダ71は、シリンダ
チューブ71aの後端が、上記第3のチェーンE3の一
方の途中端に接続されているとともに、ピストンロッド
71bの先端部が、第3のチェーンE3の他方の途中端
に接続されている。即ち、ロープRの牽引に伴ってかわ
し装置3に作用するモーメントにより、第7のスプロケ
ット57が回動されて、第3のチェーンE3の張力が変
動すると、シリンダチューブ71aとピストンロッド7
1bとが相対的に変位して、シリンダ71の内圧が変動
するように構成されている。そして、このシリンダ71
の内圧は、配管73を介して上記圧力スイッチ72に付
加されており、所定の内圧を超えた場合に、当該圧力ス
イッチ72が信号を出力する。なお、上記圧力スイッチ
72は、牽引荷重が例えば40kgf以上になった場合
に、信号を出力するように設定されている。
【0018】上記圧力スイッチ72からの出力信号は、
車体1の走行を制御する走行制御手段8に入力されるよ
うになっており、この走行制御手段8は、上記出力信号
に基づいて、車体1の駆動源の駆動力をクローラ11へ
伝達する動力伝達機構に設けられたクラッチ13を操作
して、車体1の走行を停止させる。従って、ロープRの
牽引中において、ロープRが絡んだり引っ掛ったりし
て、ブーム装置2の先端に過大な負荷が作用した場合で
も、車体1が転倒するのを防止することができる。
【0019】なお、上記牽引荷重検知手段7を構成する
シリンダ71としては、ロープRとフック31bとの間
に介在させてもよい。また、上記シリンダ71に代え
て、ロードセルによって牽引荷重を検知してもよく、こ
の場合には、ロードセルからの信号を入力として判別手
段によって牽引荷重がしきい値を超えたか否かを判別
し、しきい値を超えていると判別した場合に、上記走行
制御手段8に信号を出力するようにすればよい。また、
車体1の駆動源がモータである場合には、走行制御手段
8は、当該モータへの通電を遮断するものであってもよ
い。
【0020】上記車体1には、支柱PにロープRを架け
渡した状態で、当該ロープRを巻き取るための巻き取り
装置9が搭載されている。この巻き取り装置9は、ロー
プRを巻き懸けて引っ張るウィンチ91と、このウィン
チ91によって引っ張ったロープRを自動的に巻き取る
リール92とによって構成されている。上記リール92
は、図示しない駆動手段によって回転駆動されるもので
あり、車体1に立設された支持フレーム93に対して着
脱自在に支持されている。なお、上記リール92は、緊
急時等において、レバー94を回動操作することによ
り、回転駆動できるうになっている。
【0021】上記の構成のケーブル張設車Aを用いたケ
ーブル張設方法の一例を、図9から図14を参照して以
下に詳述する。まず、車体1から取り外した上記巻き取
り装置9のリール92を、所定の支柱Pの近傍に回転自
在に配置し、このリール92から繰り出した牽引用のロ
ープRを、当該ロープRに牽引抵抗を与える抵抗機10
1に通した状態で、ロープRの先端をかわし装置3のフ
ック31bに引っ掛ける。上記抵抗機101は、所定の
回動抵抗を有して回動する一対の無端回動ベルトからな
るものであり、この一対の無端回動ベルト間に、上記ロ
ープを挟み込むことによって所定の抵抗を付与しなが
ら、ロープRをリール92から繰り出すことができる。
なお、この抵抗機101は、支柱Pに固定されて使用さ
れる。
【0022】また、上記ロープRをかわし装置3のフッ
ク31bに引っ掛ける作業に前後して、又は当該作業に
平行して、ケーブル張設車Aの起伏シリンダ44を作動
させ、必要により旋回手段45を操作して、梯子Hを支
柱Pに立て掛け、この状態で、梯子Hを登って、支柱P
にロープRを引っ掛けるための支持部材としての金車F
を取り付ける(図9参照)。
【0023】次いで、ブーム装置2を操作して、ロープ
Rを空中に持ち上げた状態で、梯子を登った作業者が、
当該ロープRを上記金車Fに引っ掛ける。その後、車体
1を走行させて、支柱Pの金車Fに引っ掛けた上記ロー
プRを、空中に保持した状態で、上記支柱Pに隣設され
た支柱Pに向けて牽引する(図10参照)。この牽引途
中において、ロープ張設空間Bにケーブルやワイヤー等
の空中支障物Dが横切っている場合には、当該空中支障
物Dにかわし装置3が接近した時点で、車体1を停止さ
せ、ブーム装置2を適宜操作して、上記空中支障物D
を、切離部31aを通してかわし装置3の環状ギヤ31
の内部に導入した後(図11参照)、上記環状ギヤ31
をほぼ180°回動させる。これによって、フック31
bに引っ掛けられたロープRを、空中支障物Dの上方を
通過させて牽引方向に導くことができる。そして、再び
車体1を走行させて、空中支障物Dを環状ギヤ31から
引き出すとともに、環状ギヤ31を反転させて原位置に
復帰させ、さらに車体1を走行させて、ロープRを上記
支柱Pに隣設された支柱Pに導く。
【0024】次に、車体1が支柱Pを通過した時点で、
その走行を停止させ、再び梯子Hを支柱Pに立て掛け、
この梯子Hを登って、支柱Pに金車Fを取り付けるとと
もに、ブーム装置2によって空中に保持されたロープR
を、梯子Hを登った作業者が金車Fに引っ掛ける(図1
2参照)。上記と同様にして所定数の支柱Pに金車Fを
取り付けるとともに、当該金車FにロープRを引っ掛け
た時点で(図13参照)、ロープRの後端にケーブルC
を繋ぎ、巻き取り装置9のウィンチ92により、当該ロ
ープRを引っ張るとともに、リール92にロープを巻き
取り、ロープRの後端に繋がれたケーブルCを、ケーブ
ルリールC1から抵抗機101を通しながら繰り出し
て、各支柱Pに取付けられた金車FにケーブルCを引っ
掛ける(図14参照)。以後、上記動作を繰り返すこと
により、ケーブルCを順次支柱Pの相互間に張設するこ
とができる。なお、ロープRを金車Fに引っ掛ける作業
は、梯子Hを登った作業者が行う場合のほか、ブーム装
置2を操作することによって行う場合もある。
【0025】このように、上記ケーブル張設方法によれ
ば、ロープRを空中に保持した状態で牽引して順次支柱
Pに引っ掛けるので、ケーブルRを一旦地上に降ろし
て、人手によって引っ張った後、再び支柱Pに登ってケ
ーブルを引っ掛ける作業を繰り返す従来の張設方法に比
べて、大幅な省力化を図ることができる。また、ケーブ
ル張設空間に空中支障物Dがある場合でも、かわし装置
3によって、当該空中支障物Dを遠隔操作してかわすこ
とができるので、張設作業をさらに能率的に行うことが
できる。
【0026】さらに、ロープRの牽引中に、当該ロープ
Rが絡んだり引っ掛かったりして、ブーム装置2に過大
な牽引負荷が作用した場合には、これを牽引荷重検知手
段7によって検知して、走行制御手段によって車体1の
走行を停止させるので、車体1が転倒するのを防止する
ことができ、ひいては作業の安全性を確保することがで
きる。
【0027】しかも、車体1に梯子Hを搭載しており、
ロープRを牽引しながら梯子Hを運搬することができる
ので、梯子を単独で搬送する作業を省略することができ
る。なお、この発明のケーブル張設車Aは、上記実施例
に限定されるものでなく、例えば、車体1を、クローラ
11でなく車輪によって走行させるタイプのもので構成
すること、ブーム装置2を起伏のみを行わせるもので構
成すること、かわし装置3を、ロープRを接続した部材
から、これに空中支障物Dを挟んで対向させた他の部材
に引き渡す構成とすること、上記牽引用のロープRを用
いることなく、直接ケーブルCを各支柱P間に引っ掛け
ること等、種々の変更を施すことができる。
【0028】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、ケー
ブル又はケーブルに繋ぐ牽引用のロープを、空中におい
て牽引しながら順次支柱に引っ掛けることができるの
で、当該ケーブル又はロープを空中に持ち上げたり地上
に降ろしたりする作業を繰り返す必要がなく、ケーブル
の張設作業を容易且つ能率的に行うことができる。
【0029】また、梯子が車体に搭載されているので、
上記ケーブル又はロープを牽引しながら、当該梯子を運
搬することができる。このため、梯子を単独で搬送する
手間が不要であり、より一層能率的にケーブルを張設す
ることができる。しかも、梯子の収納時に、当該梯子を
長手方向に移動させて収納することができるので、上記
梯子が車体の片側から大きくはみ出すのを防止すること
ができる。このため、梯子が車体の走行の邪魔になるの
を防止することができる。さらに、梯子支持手段が、抱
持部材により梯子の上記下端部を抱持し且つ梯子を倒伏
させた状態で、当該梯子とともに格納位置のブームに対
して側方及び下方に位置しており、当該ブームを旋回さ
せたり起立させたりする際に、梯子支持手段及び梯子が
邪魔になる虞れがないので、使い勝手のよいものとな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のケーブル張設車の一実施例を示す斜
視図である。
【図2】図1のケーブル張設車の反対側の側面から見た
斜視図である。
【図3】ブーム装置を起立させた状態を示す側面図であ
る。
【図4】かわし装置を示す側面図である。
【図5】ブーム装置の内部構造を示す概略図である。
【図6】屈折ブームの内部構造を示す概略図である。
【図7】梯子支持手段を示す側面図である。
【図8】梯子支持手段を示す正面図である。
【図9】金車を取り付ける工程を示す概略図である。
【図10】ロープの牽引工程を示す概略図である。
【図11】空中支障物をかわす工程を示す概略図であ
る。
【図12】金車を取り付ける工程を示す概略図である。
【図13】ロープを所定数の支柱間に張設した状態を示
す概略図である。
【図14】ロープの巻き取り工程を示す概略図である。
【符号の説明】
1 車体 2 ブーム装置 3 かわし装置 4 梯子支持手段 41 抱持部材 41f ストッパ 7 牽引荷重検知手段 8 走行制御手段 A ケーブル張設車 C ケーブル D 空中支障物 F 金車(支持部材) H 梯子 P 支柱 R ロープ
フロントページの続き (72)発明者 大村 善久 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (72)発明者 竹村 勝彦 宮城県仙台市若林区新寺一丁目2番23号 東北通信建設株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−289308(JP,A) 特開 平4−367671(JP,A) 特開 昭59−100081(JP,A) 特開 平4−351405(JP,A) 実開 平2−41607(JP,U) 実開 平3−74743(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H02G 1/00 - 1/06 B60P 3/14 E06C 5/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】自走式の車体と、この車体の幅方向の略中央部に旋回可能に立設されたブ
    ームポストと、このブームポストに起伏可能に支持さ
    れ、車体の幅方向の略中央に沿って格納されるととも
    に、 先端に支持ケーブル又はケーブルに繋ぐ牽引用のロ
    ープを接続するブームとを備えるブーム装置と、 上記車体に搭載され、梯子を起伏及び収納可能に支持す
    る梯子支持手段と、 この梯子支持手段に支持された梯子とを備え、 上記梯子支持手段が、 梯子を長手方向に移動自在に抱持する抱持部材と、 抱持部材に抱持された梯子の使用時に、当該梯子の下端
    部を止定し、梯子の収納時に止定状態が解除されるスト
    ッパとを備えるとともに、 抱持部材により梯子の上記下端部を抱持し且つ梯子を倒
    伏させた状態で、当該梯子とともに格納位置のブームに
    対して側方及び下方に位置する ことを特徴とするケーブ
    ル張設車。
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