JP2991461B2 - 光ファイバカプラの製造方法及びその製造装置 - Google Patents
光ファイバカプラの製造方法及びその製造装置Info
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Description
【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 この発明は、複数本の光ファイバの一部に融着延伸部
(光結合部)が形成された融着延伸型の光ファイバカプ
ラの製造方法及びその製造装置に関する。
(光結合部)が形成された融着延伸型の光ファイバカプ
ラの製造方法及びその製造装置に関する。
「従来の技術」 光ファイバカプラは、一本の光ファイバ中を伝播する
光を2本以上の光ファイバに分配したり、逆に複数本の
光ファイバを伝搬してきた光を1本の光ファイバにまと
めたりする作用をするもので、時によって波長の異なる
光の分波、合波の作用を行うものもある。
光を2本以上の光ファイバに分配したり、逆に複数本の
光ファイバを伝搬してきた光を1本の光ファイバにまと
めたりする作用をするもので、時によって波長の異なる
光の分波、合波の作用を行うものもある。
光ファイバカプラの用途としては、1本のファイバ3
を用いて双方向通信を行ったり、複数の光源からの光を
1本の光ファイバにまとめたりするのに欠くことのでき
ないものである。
を用いて双方向通信を行ったり、複数の光源からの光を
1本の光ファイバにまとめたりするのに欠くことのでき
ないものである。
光ファイバカプラの製造方法としては、これまでに光
ファイバの保持部を両側に有する延伸装置を用い、光フ
ァイバを水平に保持して融着延伸するのが一般的であっ
た。
ファイバの保持部を両側に有する延伸装置を用い、光フ
ァイバを水平に保持して融着延伸するのが一般的であっ
た。
第4図および第5図は、従来の光ファイバカプラの製
造方法を説明するためのもので、この方法では、被覆を
一部除去した2本の光ファイバの光ファイバ裸線1,1を
密着状態に揃えて2つのファイバ保持部材2,2に水平に
保持し、これらファイバ保持部材2,2間の光ファイバ裸
線1,1を酸水素バーナ3で加熱し、融着延伸して光ファ
イバカプラを作製する。
造方法を説明するためのもので、この方法では、被覆を
一部除去した2本の光ファイバの光ファイバ裸線1,1を
密着状態に揃えて2つのファイバ保持部材2,2に水平に
保持し、これらファイバ保持部材2,2間の光ファイバ裸
線1,1を酸水素バーナ3で加熱し、融着延伸して光ファ
イバカプラを作製する。
「発明が解決しようとする課題」 光ファイバカプラの融着延伸部の径は、最小のファイ
バ径から見ると、数分の1の25〜50μm程度まで細めら
れ、わずかな力でも曲がり易くなっている。一般的に、
丸い棒の曲げ剛性Iは、 I∝d4 (dは棒の直径)であり、ファイバ径が数分の1になる
と曲がり易さは数百倍になることが分かる。このような
性質の光ファイバを延伸するときに要求される装置の精
度はかなり高い。
バ径から見ると、数分の1の25〜50μm程度まで細めら
れ、わずかな力でも曲がり易くなっている。一般的に、
丸い棒の曲げ剛性Iは、 I∝d4 (dは棒の直径)であり、ファイバ径が数分の1になる
と曲がり易さは数百倍になることが分かる。このような
性質の光ファイバを延伸するときに要求される装置の精
度はかなり高い。
例えば、第6図に示すように、光ファイバカプラ製造
用の延伸装置において、2つのファイバ保持部材2,2の
軸が、100μm程度狂っていても、これらファイバ保持
部材2,2間を加熱することによるファイバの曲がりは、
製造される光ファイバカプラの光結合特性の悪化となっ
て現れ、低い透過損失を維持できなくなってしまう。
用の延伸装置において、2つのファイバ保持部材2,2の
軸が、100μm程度狂っていても、これらファイバ保持
部材2,2間を加熱することによるファイバの曲がりは、
製造される光ファイバカプラの光結合特性の悪化となっ
て現れ、低い透過損失を維持できなくなってしまう。
また、このような位置精度を光ファイバカプラの製造
装置に要求することによって装置は高価なものとなって
しまう。
装置に要求することによって装置は高価なものとなって
しまう。
この発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、融着
延伸部の曲がりが少なく、損失の少ない光ファイバカプ
ラの製造方法およびこの製造方法を実施するに好適な安
価な製造装置の提供を目的としている。
延伸部の曲がりが少なく、損失の少ない光ファイバカプ
ラの製造方法およびこの製造方法を実施するに好適な安
価な製造装置の提供を目的としている。
「課題を解決するための手段」 この発明に係わる光ファイバカプラの製造方法は、平
行に並べた複数本の光ファイバの一部を加熱融着し、加
熱融着部分を延伸して融着延伸部を形成する光ファイバ
カプラの製造方法であって、 前記複数本の光ファイバを鉛直方向に沿って並べ、融
着延伸部を形成しようとする位置の上部を固定するとと
もに下部に荷重体を吊着した状態で該融着延伸部を形成
しようとする位置を加熱することによって、前記複数本
の光ファイバの一部を加熱融着し、さらに実質的に重力
によって加熱融着部分を下方にのみ延伸して融着延伸部
を形成することによって、上記課題を解消した。
行に並べた複数本の光ファイバの一部を加熱融着し、加
熱融着部分を延伸して融着延伸部を形成する光ファイバ
カプラの製造方法であって、 前記複数本の光ファイバを鉛直方向に沿って並べ、融
着延伸部を形成しようとする位置の上部を固定するとと
もに下部に荷重体を吊着した状態で該融着延伸部を形成
しようとする位置を加熱することによって、前記複数本
の光ファイバの一部を加熱融着し、さらに実質的に重力
によって加熱融着部分を下方にのみ延伸して融着延伸部
を形成することによって、上記課題を解消した。
また上記製造方法を実施するに好適な製造装置として
は、支柱に固定され、複数本の光ファイバを鉛直方向に
沿って揃えて支柱に保持する保持部と、該保持部に保持
された光ファイバの下部に吊着される荷重体と、上記保
持部と荷重体との間に保持された光ファイバを加熱する
位置に配設され、ファイバ加熱温度を調整可能な加熱源
とを備えた製造装置が望ましい。
は、支柱に固定され、複数本の光ファイバを鉛直方向に
沿って揃えて支柱に保持する保持部と、該保持部に保持
された光ファイバの下部に吊着される荷重体と、上記保
持部と荷重体との間に保持された光ファイバを加熱する
位置に配設され、ファイバ加熱温度を調整可能な加熱源
とを備えた製造装置が望ましい。
以下、本発明を詳細に説明する。
第1図は、この発明に係わる光ファイバカプラの製造
装置の一例を示すものであって、この装置は、被覆10が
一部除去された2本の光ファイバ11,11を揃えて支柱12
に保持するファイバクランプ13と、このファイバクラン
プ13に保持された光ファイバ11,11の下部に吊着される
荷重体14と、ファイバクランプ13と荷重体14との間に保
持された光ファイバ11,11の光ファイバ裸線15,15を加熱
する位置に移動自在に配設され、ファイバ加熱温度を調
整可能な酸水素バーナ16とを備えた構成になっている。
装置の一例を示すものであって、この装置は、被覆10が
一部除去された2本の光ファイバ11,11を揃えて支柱12
に保持するファイバクランプ13と、このファイバクラン
プ13に保持された光ファイバ11,11の下部に吊着される
荷重体14と、ファイバクランプ13と荷重体14との間に保
持された光ファイバ11,11の光ファイバ裸線15,15を加熱
する位置に移動自在に配設され、ファイバ加熱温度を調
整可能な酸水素バーナ16とを備えた構成になっている。
上記光ファイバ11としては、単一モード光ファイバや
偏波保持光ファイバなどの種々の光ファイバが用いら
れ、また光ファイバ裸線に1層以上のコーティングが施
されたものが望ましい。
偏波保持光ファイバなどの種々の光ファイバが用いら
れ、また光ファイバ裸線に1層以上のコーティングが施
されたものが望ましい。
また上記ファイバクランプ13は、この例では、支柱12
の先端と、この先端に開閉自在に取り付けられたクラン
プの双方の接触面に、2本の光ファイバ11,11の被覆部
分を揃えて挾むための溝が形成され、この溝にゴムやス
ポンジなどのズレ防止材を取り付け、光ファイバ11,11
を挾んでクランプを閉じることによって光ファイバ11,1
1を保持する構成になっている。
の先端と、この先端に開閉自在に取り付けられたクラン
プの双方の接触面に、2本の光ファイバ11,11の被覆部
分を揃えて挾むための溝が形成され、この溝にゴムやス
ポンジなどのズレ防止材を取り付け、光ファイバ11,11
を挾んでクランプを閉じることによって光ファイバ11,1
1を保持する構成になっている。
また上記荷重体14は、光ファイバ裸線15,15の延伸を
実質的に重力で行うために適宜な荷重を有するものが使
用され、通常の光ファイバを2本用いて光ファイバカプ
ラを作製する場合には、1〜数10gの荷重体が好適に使
用される。またこの荷重体14は、光ファイバ11,11への
取り付け、取り外しが容易なように、光ファイバを挾む
溝が設けられた2つのブロックを開閉自在に接合した構
造とするのが望ましい。なお、この例では荷重体14とし
て通常の荷重(おもり)を用いたが、延伸を行うための
荷重としては、通常の荷重に限定されることなく、例え
ば非接触で磁石による引張り力を利用することも可能で
ある。
実質的に重力で行うために適宜な荷重を有するものが使
用され、通常の光ファイバを2本用いて光ファイバカプ
ラを作製する場合には、1〜数10gの荷重体が好適に使
用される。またこの荷重体14は、光ファイバ11,11への
取り付け、取り外しが容易なように、光ファイバを挾む
溝が設けられた2つのブロックを開閉自在に接合した構
造とするのが望ましい。なお、この例では荷重体14とし
て通常の荷重(おもり)を用いたが、延伸を行うための
荷重としては、通常の荷重に限定されることなく、例え
ば非接触で磁石による引張り力を利用することも可能で
ある。
また上記酸水素バーナ16は、水素ガス流路17と酸素ガ
ス流路18を備え、これらガスの流量を調整することで、
酸水素炎の強度を調整可能な構成になっている。なお、
この例では光ファイバ裸線15,15を加熱するための熱源
として酸水素バーナを用いたが、他の熱源、例えばCO2
レーザ、YAGレーザなどのレーザ光、電熱ヒータなどを
用いることも可能である。
ス流路18を備え、これらガスの流量を調整することで、
酸水素炎の強度を調整可能な構成になっている。なお、
この例では光ファイバ裸線15,15を加熱するための熱源
として酸水素バーナを用いたが、他の熱源、例えばCO2
レーザ、YAGレーザなどのレーザ光、電熱ヒータなどを
用いることも可能である。
この製造装置によれば、光ファイバ11,11をファイバ
クランプ13に保持し、その下方に荷重体14を取り付けて
鉛直に吊し、酸水素バーナ16で光ファイバ裸線15,15を
加熱することにより、適当な荷重のもとで実質的に重力
によって延伸することができ、光ファイバ裸線15,15を
定められた方向に無理に保持しようとする力が働いてい
ないので、前述した従来の製造装置のような融着延伸部
の曲がり発生の問題が生じ難くなる。
クランプ13に保持し、その下方に荷重体14を取り付けて
鉛直に吊し、酸水素バーナ16で光ファイバ裸線15,15を
加熱することにより、適当な荷重のもとで実質的に重力
によって延伸することができ、光ファイバ裸線15,15を
定められた方向に無理に保持しようとする力が働いてい
ないので、前述した従来の製造装置のような融着延伸部
の曲がり発生の問題が生じ難くなる。
なお、この製造装置においても、光ファイバ11,11を
上部で保持する機構(ファイバクランプ13)は必要であ
るが、融着延伸部から十分な距離を離すことにより上部
のファイバクランプの向き(鉛直方向)からのズレの影
響を除去することができる。この点についても、光ファ
イバを水平方向に保持する従来の製造装置では、ファイ
バ保持部を融着延伸部から十分に離すことはできない。
それは第7図に示すようにファイバ保持部2,2の間隔を
離しすぎると、その間の光ファイバ1が自重で垂れ下が
り、この影響によって光ファイバカプラの曲り損失が増
大してしまうからである。
上部で保持する機構(ファイバクランプ13)は必要であ
るが、融着延伸部から十分な距離を離すことにより上部
のファイバクランプの向き(鉛直方向)からのズレの影
響を除去することができる。この点についても、光ファ
イバを水平方向に保持する従来の製造装置では、ファイ
バ保持部を融着延伸部から十分に離すことはできない。
それは第7図に示すようにファイバ保持部2,2の間隔を
離しすぎると、その間の光ファイバ1が自重で垂れ下が
り、この影響によって光ファイバカプラの曲り損失が増
大してしまうからである。
次に、本発明に係わる製造方法の一例を説明する。先
の製造装置を用いて光ファイバカプラを製造するには、
まず、被覆10を一部除去した2本の光ファイバ11,11
を、ファイバクランプ13に挾んで支柱12に保持し、この
ファイバクランプ13により保持された光ファイバ11,11
の下方に荷重体14を取り付け、光ファイバ11,11を鉛直
方向に保持し、かつ荷重を加える。
の製造装置を用いて光ファイバカプラを製造するには、
まず、被覆10を一部除去した2本の光ファイバ11,11
を、ファイバクランプ13に挾んで支柱12に保持し、この
ファイバクランプ13により保持された光ファイバ11,11
の下方に荷重体14を取り付け、光ファイバ11,11を鉛直
方向に保持し、かつ荷重を加える。
また、一方の光ファイバ11の一端側にレーザ光を入射
するための光源19を接続し、2本の光ファイバ11,11の
他端側に光パワーメータ20,20を接続して、一方の光フ
ァイバ11の一端側から光を入射し、それぞれの光ファイ
バ11,11の他端側からの出射光強度を測定して、2本の
光ファイバ間の結合度をモニタしておく。
するための光源19を接続し、2本の光ファイバ11,11の
他端側に光パワーメータ20,20を接続して、一方の光フ
ァイバ11の一端側から光を入射し、それぞれの光ファイ
バ11,11の他端側からの出射光強度を測定して、2本の
光ファイバ間の結合度をモニタしておく。
次いで、ファイバクランプ13と荷重体14間の光ファイ
バ裸線15,15を酸水素バーナ16で加熱し、2本の光ファ
イバ裸線15,15を融着し、さらに荷重体14により加えら
れる重力によって融着部分を延伸する。
バ裸線15,15を酸水素バーナ16で加熱し、2本の光ファ
イバ裸線15,15を融着し、さらに荷重体14により加えら
れる重力によって融着部分を延伸する。
この延伸操作では、加熱源、荷重共に一定の場合に
は、光ファイバの延伸が進み、細くなるにつれて加速度
的に延伸が進行するので、延伸の進行によって酸水素バ
ーナ16の強度をコントロールする必要がある。この酸水
素バーナ16の強度のコントロールを行うためには、延伸
中の荷重体14の位置をレーザ光や、TVカメラ等の画像処
理によって知り、延伸量に合わせて酸水素バーナ16の強
度をコントロールすることが望ましい。このように延伸
量をコントロールし、その都度適当な加熱源温度を設定
することによって、正確な延伸操作を行うことができ
る。
は、光ファイバの延伸が進み、細くなるにつれて加速度
的に延伸が進行するので、延伸の進行によって酸水素バ
ーナ16の強度をコントロールする必要がある。この酸水
素バーナ16の強度のコントロールを行うためには、延伸
中の荷重体14の位置をレーザ光や、TVカメラ等の画像処
理によって知り、延伸量に合わせて酸水素バーナ16の強
度をコントロールすることが望ましい。このように延伸
量をコントロールし、その都度適当な加熱源温度を設定
することによって、正確な延伸操作を行うことができ
る。
以上の操作によって光ファイバカプラが製造される。
製造された光ファイバカプラの融着延伸部には適宜な補
強が施される。
製造された光ファイバカプラの融着延伸部には適宜な補
強が施される。
この光ファイバカプラの製造方法では、複数本の光フ
ァイバを鉛直方向に沿って並べ、融着延伸部を形成しよ
うとする位置の上部を固定するとともに下部に荷重体を
吊着した状態で該融着延伸部を形成しようとする位置を
加熱することによって、前記複数本の光ファイバの一部
を加熱融着し、さらに実質的に重力によって加熱融着部
分を下方にのみ延伸して融着延伸部を形成することによ
り、延伸時に光ファイバを一定方向(鉛直方向)に無理
なく延伸することができ、従来法に比べ融着延伸部の曲
がりが生じ難く、低損失の光ファイバカプラを作製する
ことができる。
ァイバを鉛直方向に沿って並べ、融着延伸部を形成しよ
うとする位置の上部を固定するとともに下部に荷重体を
吊着した状態で該融着延伸部を形成しようとする位置を
加熱することによって、前記複数本の光ファイバの一部
を加熱融着し、さらに実質的に重力によって加熱融着部
分を下方にのみ延伸して融着延伸部を形成することによ
り、延伸時に光ファイバを一定方向(鉛直方向)に無理
なく延伸することができ、従来法に比べ融着延伸部の曲
がりが生じ難く、低損失の光ファイバカプラを作製する
ことができる。
(実施例) 第1図に示す装置を用いて光ファイバカプラを作製し
た。光ファイバとしては、コア径9μm、コア・クラッ
ド間の比屈折率差0.35%、クラッド径125μmで、アク
リレート樹脂被覆を有する単一モード光ファイバを用い
た。2本の光ファイバの被覆を一部除去した後、製造装
置のファイバクランプに保持し、この下方に約10gの荷
重体を取り付けた。そして一方の光ファイバの上方側を
光源に接続してレーザ光を入射し、2本の光ファイバの
下方側を光パワーメータに接続して、2本の光ファイバ
間の出射光強度をモニタしながら、ファイバクランプと
荷重体の間の2本の光ファイバ裸線部分を酸水素バーナ
で加熱融着し、実質的に重力によって延伸した。延伸所
要時間は約10分であった。延伸がすすむにつれて酸水素
バーナへのガス流量を減らし、融着時、水素150cc/分、
酸素200cc/分であったものを最終的にそれぞれ80cc/
分、100cc/分とした。
た。光ファイバとしては、コア径9μm、コア・クラッ
ド間の比屈折率差0.35%、クラッド径125μmで、アク
リレート樹脂被覆を有する単一モード光ファイバを用い
た。2本の光ファイバの被覆を一部除去した後、製造装
置のファイバクランプに保持し、この下方に約10gの荷
重体を取り付けた。そして一方の光ファイバの上方側を
光源に接続してレーザ光を入射し、2本の光ファイバの
下方側を光パワーメータに接続して、2本の光ファイバ
間の出射光強度をモニタしながら、ファイバクランプと
荷重体の間の2本の光ファイバ裸線部分を酸水素バーナ
で加熱融着し、実質的に重力によって延伸した。延伸所
要時間は約10分であった。延伸がすすむにつれて酸水素
バーナへのガス流量を減らし、融着時、水素150cc/分、
酸素200cc/分であったものを最終的にそれぞれ80cc/
分、100cc/分とした。
延伸中、光ファイバの伸直度はかなり高く保たれ、出
射光強度のモニタ出力の異常はほとんどななく、終始0.
6dB以下の挿入損失を維持したままで光ファイバカプラ
を作製することができた。
射光強度のモニタ出力の異常はほとんどななく、終始0.
6dB以下の挿入損失を維持したままで光ファイバカプラ
を作製することができた。
以上の操作によって、第2図に示すように2本の光フ
ァイバ裸線15,15が融着延伸されて、融着延伸部21が形
成された光ファイバカプラが得られた。この光ファイバ
カプラの4つのポート(ポート〜ポート)のうちポ
ートから光を入射し、ポート側に出射される光強度
を測定し、入射光の波長と結合度の関係を調べた。結果
を第3図に示す。また得られた光ファイバカプラの損失
を測定した結果、挿入損失は約0.1dBと非常に低損失で
あった。
ァイバ裸線15,15が融着延伸されて、融着延伸部21が形
成された光ファイバカプラが得られた。この光ファイバ
カプラの4つのポート(ポート〜ポート)のうちポ
ートから光を入射し、ポート側に出射される光強度
を測定し、入射光の波長と結合度の関係を調べた。結果
を第3図に示す。また得られた光ファイバカプラの損失
を測定した結果、挿入損失は約0.1dBと非常に低損失で
あった。
「発明の効果」 以上説明したように、この発明に係わる光ファイバカ
プラの製造方法では、複数本の光ファイバを鉛直方向に
沿って並べ、融着延伸部を形成しようとする位置の上部
を固定するとともに下部に荷重体を吊着した状態で該融
着延伸部を形成しようとする位置を加熱することによっ
て、前記複数本の光ファイバの一部を加熱融着し、さら
に実質的に重力によって加熱融着部分を下方にのみ延伸
して融着延伸部を形成することにより、延伸時に光ファ
イバを一定方向(鉛直方向)に無理なく延伸することが
でき、従来法に比べ融着延伸部の曲がりが生じ難く、低
損失の光ファイバカプラを作製することができる。
プラの製造方法では、複数本の光ファイバを鉛直方向に
沿って並べ、融着延伸部を形成しようとする位置の上部
を固定するとともに下部に荷重体を吊着した状態で該融
着延伸部を形成しようとする位置を加熱することによっ
て、前記複数本の光ファイバの一部を加熱融着し、さら
に実質的に重力によって加熱融着部分を下方にのみ延伸
して融着延伸部を形成することにより、延伸時に光ファ
イバを一定方向(鉛直方向)に無理なく延伸することが
でき、従来法に比べ融着延伸部の曲がりが生じ難く、低
損失の光ファイバカプラを作製することができる。
また、この発明に係わる製造装置では、実質的に重力
によって加熱融着部分を延伸して融着延伸部を形成する
ことにより、延伸時に光ファイバを一定方向(鉛直方
向)に無理なく延伸することができるので、光ファイバ
を水平に保持する従来装置に比べ、簡単な装置構成で曲
がりのない正確な延伸を行うことができ、高性能の光フ
ァイバカプラを製造することができるとともに従来装置
に比べて装置コストを低下させることができる。
によって加熱融着部分を延伸して融着延伸部を形成する
ことにより、延伸時に光ファイバを一定方向(鉛直方
向)に無理なく延伸することができるので、光ファイバ
を水平に保持する従来装置に比べ、簡単な装置構成で曲
がりのない正確な延伸を行うことができ、高性能の光フ
ァイバカプラを製造することができるとともに従来装置
に比べて装置コストを低下させることができる。
第1図は、本発明に係わる光ファイバカプラの製造装置
の一例を示す斜視図、第2図は、実験例の光ファイバカ
プラを説明するための概略図、第3図は、実験例で得ら
れた光ファイバカプラの結合特性を示すグラフ、第4図
および第5図は従来の光ファイバカプラの製造装置の要
部を示す図であって、第4図は概略側面図、第5図は概
略平面図、第6図は、従来装置による融着延伸部の曲が
り発生を説明するための概略側面図、第7図は従来の光
ファイバカプラの製造方法の別の例を示す概略側面図で
ある。 10……被覆、11……光ファイバ、12……支柱、13……フ
ァイバクランプ(保持部)、14……荷重体、15……光フ
ァイバ裸線、16……酸水素バーナ(加熱源)。
の一例を示す斜視図、第2図は、実験例の光ファイバカ
プラを説明するための概略図、第3図は、実験例で得ら
れた光ファイバカプラの結合特性を示すグラフ、第4図
および第5図は従来の光ファイバカプラの製造装置の要
部を示す図であって、第4図は概略側面図、第5図は概
略平面図、第6図は、従来装置による融着延伸部の曲が
り発生を説明するための概略側面図、第7図は従来の光
ファイバカプラの製造方法の別の例を示す概略側面図で
ある。 10……被覆、11……光ファイバ、12……支柱、13……フ
ァイバクランプ(保持部)、14……荷重体、15……光フ
ァイバ裸線、16……酸水素バーナ(加熱源)。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−111213(JP,A) 特開 昭64−44406(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G02B 6/287 G02B 6/28
Claims (2)
- 【請求項1】平行に並べた複数本の光ファイバの一部を
加熱融着し、加熱融着部分を延伸して融着延伸部を形成
する光ファイバカプラの製造方法であって、 前記複数本の光ファイバを鉛直方向に沿って並べ、融着
延伸部を形成しようとする位置の上部を固定するととも
に下部に荷重体を吊着した状態で該融着延伸部を形成し
ようとする位置を加熱することによって、前記複数本の
光ファイバの一部を加熱融着し、さらに実質的に重力に
よって加熱融着部分を下方にのみ延伸して融着延伸部を
形成することを特徴とする光ファイバカプラの製造方
法。 - 【請求項2】支柱に固定され、複数本の光ファイバを鉛
直方向に沿って揃えて支柱に保持する保持部と、該保持
部に保持された光ファイバの下部に吊着される荷重体
と、上記保持部と荷重体との間に保持された光ファイバ
を加熱する位置に配設され、ファイバ加熱温度を調節可
能な加熱源とを具備した光ファイバカプラの製造装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16773890A JP2991461B2 (ja) | 1990-06-26 | 1990-06-26 | 光ファイバカプラの製造方法及びその製造装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16773890A JP2991461B2 (ja) | 1990-06-26 | 1990-06-26 | 光ファイバカプラの製造方法及びその製造装置 |
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JPH0456909A JPH0456909A (ja) | 1992-02-24 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101435660B1 (ko) | 2013-03-25 | 2014-08-28 | 호남대학교 산학협력단 | 플라스틱 광섬유 커플러의 제조방법 |
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1990
- 1990-06-26 JP JP16773890A patent/JP2991461B2/ja not_active Expired - Fee Related
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KR101435660B1 (ko) | 2013-03-25 | 2014-08-28 | 호남대학교 산학협력단 | 플라스틱 광섬유 커플러의 제조방법 |
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JPH0456909A (ja) | 1992-02-24 |
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