JP2988799B2 - 変圧器の保護継電装置 - Google Patents

変圧器の保護継電装置

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JP2988799B2
JP2988799B2 JP5027468A JP2746893A JP2988799B2 JP 2988799 B2 JP2988799 B2 JP 2988799B2 JP 5027468 A JP5027468 A JP 5027468A JP 2746893 A JP2746893 A JP 2746893A JP 2988799 B2 JP2988799 B2 JP 2988799B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電力系統内の3相変
圧器を保護する変圧器の保護継電装置、特に、励磁突入
電流の判定機能を備えた変圧器の保護継電装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】変圧器投入時に励磁突入電流が発生する
ことは周知であり、当該励磁突入電流には特異的に第2
高調波成分が多く、励磁突入電流対策として第2高調波
抑制方式(文献により、第2高調波阻止方式等の表現も
ある。)を採用していることは公知である。例えば文
献、昭和56年7月20日発行の電気学会大学講座「保
護継電工学」第3章3.4.2項(p62〜p63)に
は励磁突入電流の発生原理が示されており、同じく第1
0章10.1.1項の2(p182)には高調波抑制方
法に付いて示されている。この文献の第10.4図を改
めて図4に示す。また、文献の第3.39図の励磁突入
電流の波形を拡大し、且つ、リレー電流に変換した図を
図7に示す。この励磁突入電流とリレー電流の変換の様
子を示すため、図5に変圧器の巻線構成とCT(計器用
変流器、以下同じ)の接続の関係を示す。また、CT接
続についての別の説明図を図6に示す。また、基本的励
磁突入電流波形(図7のIIaに対応するもの)を図8
に、この波形の第2高調波含有率を図9に、リレー入力
励磁突入電流(図7のI1に対応するもの)の第2高調
波含有率を図10に示す。
【0003】図4において、1はリレーの差動入力トラ
ンス、2,3,4は抑制入力トランス(IH〜ILは各
々被保護変圧器(3巻変圧器)の高圧側,中圧側,低圧
側に設置されているCTよりの電流を示す)、5は変圧
器内部重故障検出用過電流要素(OC)、6は基本波フ
ィルター、7は高調波フィルター(一般に第2高調波フ
ィルター)、8は第2高調波検出要素(HF)、9は差
動継電器を制御するために3相変圧器の入,出力側の電
流差を検出し、この検出にもとづいて変圧器の内部事故
を判定する差動継電器制御要素(比率要素DFともい
う)、10は論理積回路、11は論理和回路である。上
記基本波フィルター6,高調波フィルター7,第2高調
波検出要素8で、変圧器への流入電流が励磁突入電流で
あることを判定する阻止継電器制御要素31を構成す
る。また、図7においてIIa〜IIcは変圧器の各相
を単相としたときの計算上の励磁突入電流、ISa〜I
Scは3相変圧器の星状巻側の線電流として観測される
励磁突入電流、I1〜I3はCTを三角接続したあとの
リレー入力として観測される励磁突入電流である。
【0004】また、図5において、12は3相変圧器と
しての被保護変圧器、13,14はCT、15,16,
17は変圧器保護リレーである。尚、図中の記号は各々
当該部分の電流を示している。図6において、18,1
9はCT、20,21は電源である。尚、本図における
電流記号は各々対象座標法上の正,逆,零相電流を示し
ている。図8,図9,図10の各図中の記号は後述の説
明文に対応している。30は出力端子である。
【0005】次に動作について説明する。図4におい
て、内部事故時にはIH,IM,ILが全て流入とな
り、差動電流IDはID=IH+IM+ILとなり、抑
制電流は各端子電流のスカラー和|IH’|+|IM’
|+|IL’|となり、比率要素9の判定はID>K”
×(|IH’|+|IM’|+|IL’|)により動
作、また、この時のIDには事故時の高調波が含まれて
はいるが、この成分は後に述べる励磁突入電流にくらべ
高次であり、高調波フィルター7の出力ISは基本波フ
ィルター6の出力IFとくらべると充分小さい値となっ
ているため、第2高調波含有率検出要素8の判定はIF
>K’×ISにより動作となり、論理積回路10が動作
し、論理和回路11を通って出力となる。
【0006】尚、内部事故電流が大きい場合、高速動作
が必要となるため、過電流要素5により差動電流IDが
所定値Kより大きい場合、論理和回路11を通り出力す
る。もちろん、過電流要素5の所定値Kは後述の励磁突
入電流最大値より大きく設定されている。外部事故時に
は比率要素9が動作しないことは明らかであるので、説
明は割愛し、励磁突入電流について説明する。励磁突入
電流は例えば高圧側投入であれば、IHのみの流入とな
り、差動電流ID=IH,抑制電流=IH’となり、比
率要素9は動作となる。このID中の第2高調波成分が
大きければ、第2高調波検出要素8は不動作となり、励
磁突入電流でのリレー動作を防止している。なお、図4
のような論理積回路10でのANDロジックを組む方法
以外に、第2高調波検出要素8の励磁突入電流検出によ
り、論理積回路10にインヒビットをかける方法も可能
である。
【0007】次に、励磁突入電流の挙動をもう少し詳細
に説明するため図5について説明する。図5は三角巻
線、及び星状巻線を有する変圧器12を保護する継電器
15〜17を設置するために、CT13,14を各々、
三角巻線側は星状結線、星状巻線側は三角結線を行うこ
とを示した図で、継電器入力電流I1,I2,I3,I
1’,I2’,I3’のベクトルを合わせるために上記
のような結線が必要であることを示している。また、図
6では、三角巻線,星状巻線を有する変圧器12におい
て、接地系の違いによるCT結線の必要性を示してい
る。変圧器12の星状巻線側中性点が接地されている場
合、星状巻線側外部事故時、零相電流分が誤差となり、
差動リレーが誤動作する可能性があるためで、変圧器星
状巻線側のCT13は三角結線として、零相電流を三角
結線内に還流させ、差動リレーに入らないようにする。
尚、高抵抗接地系では誤差電流は小さくなるが依然誤動
作の可能性は残るため、同様にCT13は三角結線とす
る。この現象を等価回路で示すと、図6右のように変圧
器三角巻線側の零相回路が切れていることが解る。
【0008】次に、上記をふまえた上で、励磁突入電流
のリレー入力電流について図7〜10によって説明す
る。まず、文献「保護継電工学」第3章3.4.2にも
示されるように変圧器への励磁突入電流は、変圧器鉄心
の磁気飽和により、変圧器インピーダンスが急速に低下
するために発生する。変圧器の空心インダクタンス(飽
和時の励磁インピーダンスに対応)をL、励磁電流を
i、変圧器巻線数をN、磁束をφとすると、 Nφ=Li ここでφは(2Bm+Br)×S Bm:定常磁束密度
Br:残留磁束密度(文献に示されるように、励磁突
入電流が流れるような状況では、磁束密度が2Bm+B
rに達すると示されている) S:鉄心断面積、励磁電
流iが急速に増加し始めるのは鉄心が飽和するからで、
この飽和磁束をBsとすると、φのiの増加に関する変
化分は(2Bm+Br−Bs)×Sで示される。即ち、
磁束の最大値が鉄心の飽和磁束よりどれだけ大きいかに
よる。よって N×(2×Bm+Br−Bs)×S=L×i より i=N×S×(2×Bm+Br−Bs)/L ここで変圧器への印加電圧を
【0009】
【数1】
【0010】とすると、
【0011】
【数2】
【0012】より大きさだけを取って
【0013】
【数3】
【0014】とすると、
【0015】
【数4】
【0016】ところが、一般に3相変圧器においては上
記の励磁突入電流が単純に流れることはなく、図7に示
すが如く線電流ISa,ISb,ISc,リレー電流I
1,I2,I3が変化する。まず、第1に線電流の様相
について説明する。図5に示すが如き変圧器星状巻線に
おいて、励磁突入電流が、例えば、IUとして流れる
と、この電流はIV,IWとして帰路せざるを得ず、即
ち、 ISa=IIa−IIb/2、 ISb=IIb−IIa/2、 ISc=−IIa/2−IIb/2となるため、図7の
如くなる。また、リレー電流はCT13を三角結線とし
ているため、 I1=ISa−ISb=IIa−IIb/2−IIb+
IIa/2=3(IIa−IIb)/2、 I2=ISb−ISc=IIb−IIa/2+IIa/
2+IIb/2=3IIb/2、 I3=ISc−ISa=−IIa/2−IIb/2−I
Ia+IIb/2=−3IIa/2となり、図7の如く
なる。
【0017】そこで、I1即ち2相で励磁突入電流が発
生した場合の2相の加算電流の流れる相の第2高調波含
有率について考察してみると、フーリエ解析により求め
た第2高調波含有率を図10に示すが、特徴として、加
算電流の第2高調波含有率は、加算前の個々の電流の第
2高調波含有率より低下していることが解る。図10に
おいて、IIa=〔k+sinωt〕+、−IIb=−
〔j+sin(ωt+60°)〕+((注)〔〕+は内部
が正の時のみ有効を示す)とした場合、k=j=−0.
5にて個別の第2高調波含有率は70%以上あるものが
加算後では40.71%となっている。また、k=j=
0.5にては先にも述べたように個別では17.13%
のものが、9.89%となる。((注)現実的に、k=
j=−0.5のケースは一般にはないといわれてい
る。)
【0018】
【発明が解決しようとする課題】従来の変圧器の保護
電装置では以上のように構成されているので、励磁突入
電流の発生が2相に渡る場合の最悪ケースにおける第2
高調波含有率により、励磁突入電流を検出しなければな
らず、装置の検出感度の高感度化による動作遅延等の
があった。
【0019】この発明は上記のような課題を解消するた
めになされたもので、2相に渡る励磁突入電流の発生に
おいても、検出感度を特に高めることなく、励磁突入電
流を検出できる変圧器の保護継電装置を得ることを目的
とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】第1の発明による変圧器
の保護継電装置は、3相変圧器の各相毎に、1次側電流
と2次側電流との差電流(I1,I2,I3、言い換え
れば、3相変圧器の各相のリレー電流の入,出力側各端
の電流差)の基本波成分の絶対値(|I1F|,|I2
F|,|I3F|)と第2高調波成分の絶対値(|I1
H|,|I2H|,|I3H|)を求めるとともに、各
相において自相の上記第2高調波成分の絶対値と他の1
相の上記第2高調波成分の絶対値との和を求め、各相毎
の上記第2高調波成分の絶対値の和と上記基本波成分の
絶対値との比または差によって励磁突入電流か否かを判
定する阻止継電器制御要素を備えるものである。 第2の
発明は、上記差電流の基本波成分の絶対値と第2高調波
成分の絶対値を求めるとともに、各相において自相の第
2高調波成分の絶対値と他の1相の第2高調波成分の絶
対値のうちの大きい方を選択して、各相毎の上記選択さ
れた大きい方の第2高調波成分の絶対値と上記基本波成
分の絶対値との比または差によって励磁突入電流か否か
を判定する阻止継電器制御要素を備える。 第3の発明
は、上記差電流の基本波成分の絶対値と第2高調波成分
の絶対値を求めるとともに、各相において他の2相の第
2高調波成分の絶対値の大きい方と自相の第2高調波成
分の絶対値との和を求め、各相毎の上記第2高調波成分
の絶対値の和と上記基本波成分の絶対値との比または差
によって励磁突入電流か否かを判定する阻止継電器制御
要素を備える。 また、第4の発明は、星状巻線を有する
3相変圧器の各相毎に、各相の変流器に流れる単相電流
(以後、説明の便宜上、「CTを三角結線する前の電流
ISa,ISb,ISc」というように表現する)の第
2高調波成分の絶対値と、三角接続された変流器の接続
点で合成されリレーに導入される1次側電流と2次側電
流との差電流(以後、説明の便宜上、「CTを三角結線
した後の電流I1,I2,I3」というように表現す
る)の基本波成分の絶対値と第2高調波成分の絶対値を
求めるとともに、各相において上記単相電流の第2高調
波成分の絶対値と上記差電流の第2高調波成分の絶対値
との和を求め、各相毎の上記第2高調波成分の絶対値の
和と上記基本波成分の絶対値との比または差によって励
磁突入電流か 否かを判定する阻止継電器制御要素を備え
るものである。 第5の発明は、星状巻線を有する3相変
圧器の各相毎に、上記単相電流の第2高調波成分の絶対
値と、差電流の基本波成分の絶対値と第2高調波成分の
絶対値を求めるとともに、各相において上記単相電流の
第2高調波成分の絶対値と上記差電流の第2高調波成分
の絶対値のうちの大きい方を選択して、各相毎の上記選
択された大きい方の第2高調波成分の絶対値と上記基本
波成分の絶対値との比または差によって励磁突入電流か
否かを判定する阻止継電器制御要素を備える。 第6の発
明は、星状巻線を有する3相変圧器の各相毎に、上記単
相電流の第2高調波成分の絶対値と、差電流の基本波成
分の絶対値と第2高調波成分の絶対値を求めるととも
に、各相において自相以外の他の1相の変流器に流れる
単相電流の第2高調波成分の絶対値を求めて、かつ、上
記各第2高調波成分の絶対値の和を求め、各相毎の上記
第2高調波成分の絶対値の和と上記基本波成分の絶対値
との比または差によって励磁突入電流か否かを判定する
阻止継電器制御要素を備える。 第7の発明は、星状巻線
を有する3相変圧器の各相毎に、上記単相電流の第2高
調波成分の絶対値と、差電流の基本波成分の絶対値と第
2高調波成分の絶対値を求めるとともに、各相において
自相以外の他の1相の変流器に流れる単相電流の第2高
調波成分の絶対値を求めて、かつ、上記各第2高調波成
分の絶対値のうち最大のものを選択して、各相毎の上記
選択された最大の第2高調波成分の絶対値と上記基本波
成分の絶対値との比または差によって励磁突入電流か否
かを判定する阻止継電器制御要素を備える。 第8の発明
は、星状巻線を有する3相変圧器の各相毎に、上記単相
電流の第2高調波成分の絶対値と、差電流の基本波成分
の絶対値と第2高調波成分の絶対値を求めるとともに、
各相において自相以外の他の1相の変流器に流れる単相
電流の第2高調波成分の絶対値を求めて、かつ、上記各
単相電流の第2高調波成分の絶対値のうち大きい方を選
択して、この選択された大きい方の第2高調波成分の絶
対値と上記差電流の第2高調波成分の絶対値との和を求
め、各相毎の上記第2高調波成分の絶対値の和と上記基
本波成分の絶対値との比または差によって励磁突入電流
か否かを判定する阻止継電器制御要素を備える。
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】
【0028】
【作用】本願の第1の発明では、自相の第2高調波成分
と他相の第2高調波成分が加算されてから第2高調波含
有率判定が行われる。第2の発明では、自相の第2高調
波成分と他相の第2高調波成分の絶対値の大きい方が選
択されてから第2高調波含有率判定が行われる。 第3の
発明では、他の2相の第2高調波成分の絶対値の大きい
方が選択されて、その値と自相の第2高調波成分が加算
されてから第2高調波含有率判定が行われる。 また、第
4の発明では、星状巻線を有する3相変圧器を保護する
場合において、自相の第2高調波成分とCTを三角結線
する前の自相に関連する2相の内の1相の第2高調波成
分が加算されてから第2高調波含有率判定が行われる。
第5の発明では、星状巻線を有する3相変圧器を保護す
る場合において、自相の第2高調波成分とCTを三角結
線する前の自相に関連する2相の内の1相の第2高調波
成分の絶対値との大きい方が選択されてから第2高調波
含有率判定が行われる。 第6の発明では、星状巻線を有
する3相変圧器を保護する場合において、自相の第2高
調波成分とCTを三角結線する前の自相に関連する2相
の第2高調波成分の3つの値の加算がされてから第2高
調波含有率判定が行われる。 第7の発明では、星状巻線
を有する3相変圧器を保護する場合において、自相の第
2高調波成分とCTを三角結線する前の自相に関連する
2相の第2高調波成分の3つの値の中から最大値が選択
されてから第2高調波含有率判定が行われる。 第8の発
明では、星状巻線を有する3相変圧器を保護する場合に
おいて、自相の第2高調波成分とCTを三角結線する前
の自相に関連する2相の第2高調波成分の大きい方が選
択されてから第2高調波含有率判定が行われる。
【0029】
【0030】
【0031】
【0032】
【0033】
【0034】
【0035】
【0036】
【実施例】実施例1.以下、本発明の一実施例を図に基
づいて説明する。図1において、22は差動電流入力端
子、23は他相にて第2高調波成分を演算するために他
相に渡す出力端子、24は基本波成分の絶対値演算手
段、25,27は第2高調波成分の絶対値演算手段、2
6は他相の差動電流中の第2高調波成分を演算するた
め、他相より差動電流を引き込む他相差動入力端子、2
8は加算手段、29は比較演算手段、30は出力端子で
あり、これ等によって本実施例の阻止継電器制御要素3
10が構成される。
【0037】尚、この阻止継電器制御要素310は、図
4に示す従来例の阻止継電器制御要素31に対応する。
【0038】次に動作について説明する。まず、他相よ
りの入力端子26、第2高調波成分の絶対値演算手段2
7が出力を出さない状態での動作は従来例とまったく同
じである。この時の励磁突入電流検出レベル即ち第2高
調波検出レベルをηとし、その時この検出レベル限界の
励磁突入電流が印加されていたとすると、この電流の基
本波成分絶対値を|I1F|、第2高調波成分絶対値を
|I1H|として η=|I1H|/|I1F| ここで、この検出限界の励磁突入電流は、従来例での説
明で明らかなようにa相,b相の2相励磁突入電流発生
時のab相即ちI1(図7参照)であり、この時の他相
例えばI2について上記のような値を求めると、 |I2H|/|I2F|>η となっているのは明らかである。
【0039】ここで、本願発明に戻って、このI2の入
力が他相よりの差動電流入力端子26より入力され第2
高調波成分の絶対値演算手段27により|I2H|が求
まり、加算手段28により加算されると、比較演算手段
29は (|I1H|+|I2H|)/|I1F| =|I1H|/|I1F|+|I2H|/|I1F| =η+|I2H|/|I1F| >η+η|I2F|/|I1F| =η(1+|I2F|/|I1F|) の左辺を演算することになり、従ってその検出レベルは
1+|I2F|/|I1F|だけ上げても、従来例と同
一の検出が可能となる。
【0040】ここで、|I2F|/|I1F|は図7で
も明らかなように1より小であるので1+|I2F|/
|I1F|<2で、2倍までには検出レベルを上げるこ
とはできない。しかしながら、|I2F|/|I1F|
>0であることを考えれば、従来方法に比べ同一検出レ
ベルでも安定となることは明らかである。
【0041】図11に従来方式による第2高調波含有率
のk,jをパラメータとした値(細線)と本願の同一条
件の第2高調波含有率(太線)を示す。
【0042】尚、上記実施例では他相としてI2を用い
ているが、別の他相I3を用いても同様の効果を奏す
る。又、自相がI1でない場合には従来例の説明でも明
らかなように第2高調波含有率はI1に比べ大きく、本
来、本願のような対策は必要ではないが本願の自相とし
てI2,I3を用いることを制限するものではない。
【0043】実施例2.次に実施例2を図に基づいて説
明する。図3において、32は2つの入力の大きい方を
選択する選択手段である。図1と同一符号は同一要素で
あり、説明は省略する。
【0044】次に動作について説明する。まず、他相よ
りの入力端子26、第2高調波成分の絶対値演算手段2
7が出力を出さない状態での動作は従来例とまったく同
じである。この時の励磁突入電流検出レベル即ち第2高
調波検出レベルをηとし、その時この検出レベル限界の
励磁突入電流が印加されていたとすると、この電流の基
本波成分絶対値を|I1F|、第2高調波成分絶対値を
|I1H|として η=|I1H|/|I1F| ここで、この検出限界の励磁突入電流は、従来例での説
明で明らかなようにa相,b相の2相励磁突入電流発生
時のab相即ちI1(図7参照)であり、この時の他相
例えばI2について上記のような値を求めると、 |I2H|/|I2F|>η となっているのは明らかである。
【0045】ここで、本願発明に戻って、このI2の入
力が他相よりの差動電流入力端子26より入力され第2
高調波成分の絶対値演算手段27により|I2H|が求
まり、選択手段32により大きい方が選択されると、比
較演算手段29は MAX〔|I1H|,|I2H|〕/|I1F| =MAX〔|I1H|/|I1F|,|I2H|/|I1F|〕 =MAX〔η,|I2H|/|I1F|〕 =MAX〔η,(η|I2F|/|I1F|)’〕 を演算することになり、従ってその検出レベルは少なく
とも、ηと同一値以上で従来例と同一の検出が可能とな
る。 (注)MAX〔A,B〕はAとBの大きい方を選択する
演算子を示す。
【0046】ここで、|I2F|/|I1F|は図7で
も明らかなように1より小であるが図8の通り、図7の
I2,I3の第2高調波含有率は充分大きく、従来方法
に比べ同一検出レベルでも安定となることは明らかであ
る。
【0047】図12に従来方式による第2高調波含有率
のk,jをパラメータとした値(細線)と本願の同一条
件の第2高調波含有率(太線)を示す。
【0048】尚、上記実施例では他相としてI2を用い
ているが、別の他相I3を用いても同様の効果を奏す
る。又、自相がI1でない場合には従来例の説明でも明
らかなように第2高調波含有率はI1に比べ大きく、本
来、本願のような対策は必要ではないが本願の自相とし
てI2,I3を用いることを制限するものではない。
【0049】実施例3.次に、実施例3を図に基づいて
説明する。図3において、32は第2の他相の差動電流
中の第2高調波成分を演算するため第2の他相より差動
電流を引き込む他相差動入力端子、34は第2高調波成
分の絶対値演算手段である。図2と同一符号は同一要素
であり、説明は省略する。
【0050】次に動作について説明する。まず、他相よ
りの入力端子26,33、第2高調波成分の絶対値演算
手段27,34が出力を出さない状態での動作は従来例
とまったく同じである。この時の励磁突入電流検出レベ
ル即ち第2高調波検出レベルをηとし、その時この検出
レベル限界の励磁突入電流が印加されていたとすると、
この電流の基本波成分絶対値を|I1F|、第2高調波
成分絶対値を|I1H|として η=|I1H|/|I1F| ここで、この検出限界の励磁突入電流は、従来例での説
明で明らかなようにa相,b相の2相励磁突入電流発生
時のab相即ちI1(図7参照)であり、この時の他相
I2,I3について上記のような値を求めると、 |I2H|/|I2F|>η、|I3H|/|I3F|
>η となっているのは明らかである。
【0051】ここで、本願発明に戻って、このI2,I
3の入力が、他相よりの差動電流入力端子26、及び第
2の他相よりの差動電流入力端子33より入力され、第
2高調波成分の絶対値演算手段27,34により|I2
H|,|I3H|が求まり、大きい方を選択する選択手
段32により大きい方を選択後、加算手段28により|
I1H|と加算されると、比較演算手段29は (|I1H|+MAX〔|I2H|,|I3H|〕)/|I1F| =η+MAX〔|I2H|/|I1F|,|I3H|/|I1F| =η+MAX〔η|I2F|/|I1F|,η|I3F|/|I1F|〕 を演算することになり、従ってその検出レベルはη(1
+α)の値まで上げても、従来例と同一の検出が可能と
なる。
【0052】ここで、|I2F|/|I1F|,|I3
F|/|I1F|は図7でも明らかなように1より小で
あるが、図8の通り、図7に示すI2,I3の第2高調
波含有率は充分大きく、従来方法に比べ同一検出レベル
でも安定となることは明らかである。本願の第1の発明
に比べても安定度は高くなる。
【0053】図13に従来方式による第2高調波含有率
のk,jをパラメータとした値(細線)と本願の同一条
件の第2高調波含有率(太線)を示す。
【0054】尚、上記実施例では、自相としてI1を用
いているが、自相がI1でない場合には従来例の説明で
も明らかなように第2高調波含有率はI1に比べ大き
く、本来、本願のような対策は必要ではないが本願の自
相としてI2,I3を用いることを制限するものではな
い。
【0055】実施例4.次に、実施例4を図に基づいて
説明する。図14において、13a〜13cは図5に示
されるCT13を各相で表現したCT、34はCT13
を三角結線する前の電流を取り出す入力トランス、
((注)本図のCT13の接続は図5右側に対応す
る。)、35は入力トランス34の出力よりの第2高調
波成分の絶対値演算手段である。図1,図4,図5と同
一符号は同一要素であり、説明は省略する。
【0056】次に動作について説明する。まず、本願の
基本的着眼点として、従来例の図7〜図10説明におい
て、星状巻線を有する変圧器の星状巻線側励磁突入電流
が、単相励磁突入電流をIIa,IIbとしたとき、C
T13を三角結線する前の電流ISaが ISa=IIa−IIb/2 で示され、三角結線した後の電流I1が I1=3(IIa−IIb)/2 で示されている。即ち、CT13を三角結線した後の電
流の第2高調波含有率より、CT13を三角結線する前
の電流の第2高調波含有率の方が高い点を用いて、励磁
突入電流検出を容易にしようとするものである。
【0057】そこで、まず、図25についてその様子を
示している。図25は、 IIa=〔k+sinωt〕+, IIb=〔j+sinωt〕+ としたときのIIa−IIb/2=ISaの第2高調波
含有率(太線)とIIa−IIb=I1の第2高調波含
有率(細線:図10と同じ)をk,jをパラメータにし
て示したものである。この図によればk=0.4を越え
るとI1の第2高調波含有率よりISaの第2高調波含
有率の方が低くなることがわかるが、この点に注目し
て、本願第4の発明〜第8の発明が出来ている。つま
り、ISaによる第2高調波含有率判定ではなく、IS
aの第2高調波成分をI1の第2高調波含有率判定の補
完用に用いる方法である。
【0058】次に動作について説明する。まず、第4の
方法について説明する。第4の方法では、図14におい
て、従来例の方法に対し、入力トランス34によりCT
13を三角結線する前の電流Ia(図7におけるIS
a)の第2高調波成分を第2高調波成分の絶対値演算手
段35により求め、これを加算手段28により、従来例
での第2高調波成分に加算し、基本波成分と比較するこ
とにより第2高調波判定を行う。ISa=IIa−II
b/2,I1=IIa−IIbより、ISaに含まれる
第2高調波成分がI1に含まれる第2高調波成分より大
とはいえないが、本願では第2高調波成分の絶対値の加
算を行っているので、第2高調波含有率判定基準が、従
来例より低下することはなく、必ず検出可能側となる。
本願の第4の方法による第2高調波含有率検出値を図1
9に示す。図19において細線は従来例での検出値であ
る。
【0059】実施例5.次に、実施例5を図に基づいて
説明する。図15において、36は第2高調波成分の絶
対値演算手段35の出力に所定値kを乗ずる乗算手段で
ある。図2,図4,図5と同一符号は同一要素であり、
説明は省略する。
【0060】次に動作について説明する。まず、第5の
方法では、図15において、従来例の方法に対し、入力
トランス34によりCT13を三角結線する前の電流I
a(図7におけるISa)の第2高調波成分を第2高調
波成分の絶対値演算手段35により求め、これを乗算手
段36によりk倍して、選択手段32により、従来例で
の第2高調波成分との大きい方を、基本波成分と比較す
ることにより第2高調波判定を行う。ISa=IIa−
IIb/2,I1=IIa−IIbより、ISaに含ま
れる第2高調波成分がI1に含まれる第2高調波成分よ
り大とはいえないが、本願では第2高調波成分の絶対値
の大きい方の選択を行っているので、第2高調波含有率
判定基準が、従来例より低下することはなく、必ず検出
可能側となる。本願の第5の方法による第2高調波含有
率検出値を図20,21に示す。図20においてはk=
1としており、常にISaの第2高調波成分がI1の第
2高調波成分より小のため従来例図10とまったく同じ
特性となっているが、これによってk=1では本願第5
の方法がk=1では効果がないことを示しているのでは
なく、例えばCT飽和等により、I1の第2高調波成分
が極端に減少するようなケースでは、依然本願の効果は
認められる。(CT飽和等によりI1の第2高調波成分
が極端に減少するケースについては同人出願人により、
既出願となっている。)
【0061】尚、本願の効果をより鮮明に示すためのk
=1.5のケースについての特性図が図21である。こ
こでk=1.5はI1,I2,I3が各々、IIa−I
Ibの大きさに対して3/2倍になっていること(従来
例図7の説明)により、決めた値で、この場合図21で
k=0,j=−0.5、K=0,j=0.5のとき従来
例と含有率が一致している。即ち、k=1〜1.5で適
当な値を選べば従来例と比較して、検出感度の設定の仕
方に合わせた特性を得ることができる。
【0062】実施例6.次に、実施例6を図に基づいて
説明する。図16において、37はCT13を三角結線
する前の電流を取り出す入力トランス(入力トランス3
4とは別の、CT13を三角結線後リレーの入力電流と
なる相)、38は入力トランス37の出力よりの第2高
調波成分の絶対値演算手段、39は3値の加算手段であ
る。図15と同一符号は同一要素であり、説明は省略す
る。
【0063】次に動作について説明する。まず、実施例
6の方法では、実施例4の方法に対し、自相I1の関係
するもう1つの相Ib(図7Iab)についても同様の
処置を行ったものである。即ち、Ibに関する入力トラ
ンス37によりCT13を三角結線する前の電流Ibの
第2高調波成分を第2高調波成分の絶対値演算手段38
により求め、従来例による第2高調波成分と、第4の方
法による第2高調波成分と、第6の方法で新たに追加し
た第2高調波成分との和を加算手段39により求めてか
ら、基本波成分と比較することにより第2高調波判定を
行う。
【0064】本願第6の方法の特徴は、本願第4の方法
での特性図の図19がjの値の変化に対しては有効に働
く(jの変化に対して急勾配では変化しない)のに対
し、kの値の変化に対して、勾配が急であることから
k,jの両方の値に対して同様の効果力を示すようにし
ている。本願の実施例6の方法による第2高調波含有率
検出値を図22に示す。
【0065】実施例7.次に、実施例7を図に基づいて
説明する。図17において、40は第2高調波成分の絶
対値演算手段38の出力に所定値kを乗ずる乗算手段、
41は3値の内の大きい方を選択する選択手段である。
図15,図16と同一符号は同一要素であり、説明は省
略する。
【0066】次に動作について説明する。まず、実施例
7の方法では、実施例5の方法に対して、実施例4の方
法に対する実施例6の方法の処置を行ったもので、Ib
に関する入力トランス37、第2高調波成分の絶対値演
算手段38により求めた第2高調波成分を乗算手段40
によりk倍し、同様に求められたIaに関する第2高調
波成分、従来例によるIabに関する第2高調波成分の
内の最も大きいものを、選択手段41により選択してか
ら、基本波成分と比較することにより第2高調波判定を
行う。
【0067】本願第7の方法の特徴は、実施例5の方法
での特性図である図21がjの値の変化に対して山なり
の特性となっているのが、kに対して一様低下特性とな
っているものを、k,jの両方の値に対して同様の効果
力を示すようにしている。本願の実施例7の方法による
第2高調波含有率検出値を図23に示す。尚、乗数k=
1の場合には本願特性図では定量的差が表されないので
k=1.5のみを示している。
【0068】実施例8.次に、本願実施例8を図に基づ
いて説明する。図18が本願実施例8の発明についての
一実施例である。図14〜16と同一符号は同一要素で
あり、説明は省略する。
【0069】次に動作について説明する。まず、実施例
8の方法では、実施例4,6の方法でCT13を三角結
線する前の相に関する第2高調波成分について予め、大
きい方を選択後、従来例による第2高調波成分に加算し
て、基本波成分と比較する形としたものである。即ち、
Iaに関する第2高調波成分を入力トランス34を介し
て第2高調波成分の絶対値演算手段35で求め、Ibに
関する第2高調波成分を、入力トランス37を介して第
2高調波成分の絶対値演算手段38により求め、この2
つの値の大きい方を選択手段32にて求めたのち、Ia
bに関する基本波成分と比較演算を比較演算29におい
てすることにより第2高調波含有率判定を行う。
【0070】本願第8の方法の特徴は、本願実施例6の
方法での特性図である図22において第2高調波含有率
が余りにも大きくなるのを防ぐと共に、実施例7の方法
の特性図である図23においてk=j=0付近の効果を
増強して且つ、k,jに対象の効果を示している。本願
の実施例8の方法による第2高調波含有率検出値を図2
4に示す。
【0071】尚、上記実施例のうち、実施例4,6,8
の方法ではCT13を三角結線する前の電流中の第2高
調波成分をそのまま利用する説明を行っているが、実施
例5のようにk倍しても同様の効果を奏する。また、第
7の実施例ではk=1.5の例のみについて説明してい
るが実施例5で述べているように、kの値を限定するも
のではない。(但し、実用上は実施例5で述べているよ
うにk=1.5を中心にk=0.5〜2が有効とな
る。)
【0072】尚、本願実施例では比較演算手段29とし
て基本波成分と第2高調波成分の比を検出していたが差
をとっても同様な効果を奏する。
【0073】また、基本波成分として、基本波を択一的
に導出するのではなく、例えば、全周波数成分より、第
2高調波成分を除いたものをとっても、又、基本波+第
3高調波成分としても同様の効果を奏する。(要は基本
波側の周波数成分の選択性は本願主旨に大きな影響を与
えない。)
【0074】また、絶対値演算手段の具体的構成を図2
6に示す。同図において、50はA/D、51はメモリ
ー、52,53は乗算器、54は加算器、55は平方根
演算器である。基本波の絶対値はsin2θ+cos2θ
=1なる三角関数に基づき90°差のサンプリングデー
タにより求める。即ち I2(t)+I2(t−90°)=|I(t)|2 It=isin(ωt+α)とすると、I(t−90
°)=isin(ωt+α−90°)=icos(ωt
+α) より I2(t)+I2(t−90°)=I2sin2(ωt+
α)+I2cos2(ωt+α)=I2となる。
【0075】図26において、A/D50よりメモリー
5に記憶されたデータより、現在時刻データと90°相
当時刻前データを選択し、乗算器52,53において各
々2乗後加算器54で加算し、平方根演算器55におい
てその平方根を求める。第2高調波の絶対値は上記と同
様第2高調波の90°差のサンプリングデータを求める
方法など種々ある。
【0076】尚、系統電流成分より基本波及び第2高調
波を求める場合は、上記演算の前にフィルターにより基
本波と、第2高調波を選択する必要がある点は従来例と
同一である。
【0077】
【発明の効果】以上のように、この第1の発明によれ
ば、阻止継電器制御要素において、第2高調波成分を第
1の発明では自相と他相の和、第2の発明では自相と他
相の大きい方、第3の発明では他の2相の大きい方と自
相の和とした。また、星状巻線を有する変圧器に対し、
第4の発明では阻止継電器制御要素において、第2高調
波成分をCTの三角結線を行う前の1相の第2高調波成
分を加算、第5の発明ではそれぞれの大きい方を選択、
第6の発明では2相分を加算、第7の発明では3相の内
の大きいものを選択、第8の発明では、2相の大きい方
を選択後加算と言うようにCTの結線により励磁突入電
流が検出しにくくなる相に対し、三角結線を行う前の相
の第2高調波成分を利用するように構成したので、2相
に渡る励磁突入電流の発生においても、検出感度を特に
高めることなく、励磁突入電流を検出することができる
という効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願第1発明に対応する実施例1による変圧器
の保護継電装置の阻止継電器制御要素のブロック図であ
る。
【図2】本願第2発明に対応する実施例2による変圧器
の保護継電装置の阻止継電器制御要素のブロック図であ
る。
【図3】本願第3発明に対応する実施例3による変圧器
の保護継電装置の阻止継電器制御要素のブロック図であ
る。
【図4】従来例の変圧器の保護継電装置のブロック図で
ある。
【図5】従来例の変圧器の保護リレーの外部接続図であ
る。
【図6】従来例の変圧器巻線の構成による等価回路図で
ある。
【図7】図6における各電流波形を示す説明図である。
【図8】励磁突入電流波形を示す説明図である。
【図9】図8の波形の第2高調波含有率を示す説明図で
ある。
【図10】図7のI1波形の第2高調波含有率を示す説
明図である。
【図11】本願実施例1の発明による阻止継電器制御要
素の見る第2高調波含有率を示す説明図である。
【図12】本願実施例2の発明による阻止継電器制御要
素の見る第2高調波含有率を示す説明図である。
【図13】本願実施例3の発明による阻止継電器制御要
素の見る第2高調波含有率を示す説明図である。
【図14】本願第4発明に対応する実施例4による変圧
器の保護継電装置の阻止継電器のブロック図である。
【図15】本願第5発明に対応する実施例5による変圧
器の保護継電装置の阻止継電器のブロック図である。
【図16】本願第6発明に対応する実施例6による変圧
器の保護継電装置の阻止継電器のブロック図である。
【図17】本願第7発明に対応する実施例7による変圧
器の保護継電装置の阻止継電器のブロック図である。
【図18】本願第8発明に対応する実施例8による変圧
器の保護継電装置の阻止継電器のブロック図である。
【図19】本願実施例4の発明による阻止継電器制御要
素の見る第2高調波含有率を示す説明図である。
【図20】本願実施例5の発明による阻止継電器制御要
素の見る第2高調波含有率を示す説明図である。
【図21】本願実施例5の発明による阻止継電器制御要
素の見る第2高調波含有率を示す説明図である。
【図22】本願実施例6の発明による阻止継電器制御要
素の見る第2高調波含有率を示す説明図である。
【図23】本願実施例7の発明による阻止継電器制御要
素の見る第2高調波含有率を示す説明図である。
【図24】本願実施例8の発明による阻止継電器制御要
素の見る第2高調波含有率を示す説明図である。
【図25】CTを三角結線する前の電流の第2高調波含
有率を示す説明図である。
【図26】絶対値演算手段の具体的構成を示す構成図で
ある。
【符号の説明】
9 差動継電器制御要素 10 論理積回路 12 被保護変圧器 15(16,17) 変圧器保護リレー 24 基本波成分の絶対値演算手段 25(27,34,35,38) 第2高調波成分の絶
対値演算手段 31 阻止継電器制御要素 28(39) 加算手段 32(41) 選択手段 29 比較演算手段 13 CT 34(37) 入力トランス

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 3相変圧器の入,出力側の電流差を検出
    し、この電流差に応じて3相変圧器の内部事故を判定す
    る差動継電器制御要素と、3相変圧器への流入電流が励
    磁突入電流であることを判定する阻止継電器制御要素と
    を有し、上記差動継電器制御要素が上記電流差を検出
    し、上記阻止継電器制御要素が励磁突入電流を判定しな
    いとき上記3相変圧器を送電線から開放する変圧器の保
    護継電装置において、上記 阻止継電器制御要素は、上記3相変圧器の各相毎
    に、1次側電流と2次側電流との差電流の基本波成分の
    絶対値と第2高調波成分の絶対値を求めるとともに、各
    相において自相の上記第2高調波成分の絶対値と他の1
    相の上記第2高調波成分の絶対値との和を求め、各相毎
    の上記第2高調波成分の絶対値の和と上記基本波成分の
    絶対値との比または差によって励磁突入電流か否かを判
    定することを特徴とする変圧器の保護継電装置
  2. 【請求項2】 3相変圧器の入,出力側の電流差を検出
    し、この電流差に応じて3相変圧器の内部事故を判定す
    る差動継電器制御要素と、3相変圧器への流入電流が励
    磁突入電流であることを判定する阻止継電器制御要素と
    を有し、上記差動継電器制御要素が上記電流差を検出
    し、上記阻止継電器制御要素が励磁突入電流を判定しな
    いとき上記3相変圧器を送電線から開放する変圧器の保
    護継電装置において、上記 阻止継電器制御要素は、上記3相変圧器の各相毎
    に、1次側電流と2次側電流との差電流の基本波成分の
    絶対値と第2高調波成分の絶対値を求めるとともに、各
    相において自相の上記第2高調波成分の絶対値と他の1
    相の上記第2高調波成分の絶対値のうちの大きい方を選
    択して、各相毎の上記選択された大きい方の第2高調波
    成分の絶対値と上記基本波成分の絶対値との比または差
    によって励磁突入電流か否かを判定することを特徴とす
    る変圧器の保護継電装置
  3. 【請求項3】 3相変圧器の入,出力側の電流差を検出
    し、この電流差に応じて3相変圧器の内部事故を判定す
    る差動継電器制御要素と、3相変圧器への流入電流が励
    磁突入電流であることを判定する阻止継電器制御要素と
    を有し、上記差動継電器制御要素が上記電流差を検出
    し、上記阻止継電器制御要素が励磁突入電流を判定しな
    いとき上記3相変圧器を送電線から開放する変圧器の保
    護継電装置において、上記 阻止継電器制御要素は、上記3相変圧器の各相毎
    に、1次側電流と2次側電流との差電流の基本波成分の
    絶対値と第2高調波成分の絶対値を求めるとともに、各
    相において他の2相の上記第2高調波成分の絶対値の大
    きい方と自相の上記第2高調波成分の絶対値との和を求
    め、各相毎の上記第2高調波成分の絶対値の和と上記基
    本波成分の絶対値との比または差によって励磁突入電流
    か否かを判定することを特徴とする変圧器の保護継電
  4. 【請求項4】 星状巻線を有する3相変圧器の入,出力
    側の電流差を検出し、この電流差に応じて3相変圧器の
    内部事故を判定する差動継電器制御要素と、3相変圧器
    への流入電流が励磁突入電流であることを判定する阻止
    継電器制御要素とを有し、上記差動継電器制御要素が上
    記電流差を検出し、上記阻止継電器制御要素が励磁突入
    電流を判定しないとき上記3相変圧器を送電線から開放
    する変圧器の保護継電装置において、 上記阻止継電器制御要素は、上記3相変圧器の各相毎
    に、各相の変流器に流れる単相電流の第2高調波成分の
    絶対値と、三角接続された変流器の接続点で合成されリ
    レーに導入される1次側電流と2次側電流との差電流の
    基本波成分の絶対値と第2高調波成分の絶対値を求める
    とともに、各相において上記単相電流の第2高調波成分
    の絶対値と上記差電流の第2高調波成分の絶対値との和
    を求め、各相毎の上記第2高調波成分の絶対値の和と上
    記基本波成分の絶対値との比または差によって励磁突入
    電流か否かを判定することを特徴とする変圧器の保護継
    装置
  5. 【請求項5】 星状巻線を有する3相変圧器の入,出力
    側の電流差を検出し、この電流差に応じて3相変圧器の
    内部事故を判定する差動継電器制御要素と、3相変圧器
    への流入電流が励磁突入電流であることを判定する阻止
    継電器制御要素とを有し、上記差動継電器制御要素が上
    記電流差を検出し、上記阻止継電器制御要素が励磁突入
    電流を判定しないとき上記3相変圧器を送電線から開放
    する変圧器の保護継電装置において、 上記阻止継電器制御要素は、上記3相変圧器の各相毎
    に、各相の変流器に流れ る単相電流の第2高調波成分の
    絶対値と、三角接続された変流器の接続点で合成されリ
    レーに導入される1次側電流と2次側電流との差電流の
    基本波成分の絶対値と第2高調波成分の絶対値を求める
    とともに、各相において上記単相電流の第2高調波成分
    の絶対値と上記差電流の第2高調波成分の絶対値のうち
    の大きい方を選択して、各相毎の上記選択された大きい
    方の第2高調波成分の絶対値と上記基本波成分の絶対値
    の比または差によって励磁突入電流か否かを判定する
    ことを特徴とする変圧器の保護継電装置
  6. 【請求項6】 星状巻線を有する3相変圧器の入,出力
    側の電流差を検出し、この電流差に応じて3相変圧器の
    内部事故を判定する差動継電器制御要素と、3相変圧器
    への流入電流が励磁突入電流であることを判定する阻止
    継電器制御要素とを有し、上記差動継電器制御要素が上
    記電流差を検出し、上記阻止継電器制御要素が励磁突入
    電流を判定しないとき上記3相変圧器を送電線から開放
    する変圧器の保護継電装置において、 上記阻止継電器制御要素は、上記3相変圧器の各相毎
    に、各相の変流器に流れる単相電流の第2高調波成分の
    絶対値と、三角接続された変流器の接続点で合成されリ
    レーに導入される1次側電流と2次側電流との差電流の
    基本波成分の絶対値と第2高調波成分の絶対値を求める
    とともに、各相において自相以外の他の1相の変流器に
    流れる単相電流の第2高調波成分の絶対値を求めて、か
    つ、上記各第2高調波成分の絶対値の和を求め、各相毎
    の上記第2高調波成分の絶対値の和と上記基本波成分の
    絶対値との比または差によって励磁突入電流か否かを判
    定することを特徴とする変圧器の保護継電装置
  7. 【請求項7】 星状巻線を有する3相変圧器の入,出力
    側の電流差を検出し、この電流差に応じて3相変圧器の
    内部事故を判定する差動継電器制御要素と、3相変圧器
    への流入電流が励磁突入電流であることを判定する阻止
    継電器制御要素とを有し、上記差動継電器制御要素が上
    記電流差を検出し、上記阻止継電器制御要素が励磁突入
    電流を判定しないとき上記3相変圧器を送電線から開放
    する変圧器の保護継電装置において、 上記阻止継電器制御要素は、上記3相変圧器の各相毎
    に、各相の変流器に流れる単相電流の第2高調波成分の
    絶対値と、三角接続された変流器の接続点で合成 されリ
    レーに導入される1次側電流と2次側電流との差電流の
    基本波成分の絶対値と第2高調波成分の絶対値を求める
    とともに、各相において自相以外の他の1相の変流器に
    流れる単相電流の第2高調波成分の絶対値を求めて、か
    つ、上記各第2高調波成分の絶対値のうち最大のものを
    選択して、各相毎の上記選択された最大の第2高調波成
    分の絶対値と上記基本波成分の絶対値との比または差に
    よって励磁突入電流か否かを判定することを特徴とする
    変圧器の保護継電装置
  8. 【請求項8】 星状巻線を有する3相変圧器の入,出力
    側の電流差を検出し、この電流差に応じて3相変圧器の
    内部事故を判定する差動継電器制御要素と、3相変圧器
    への流入電流が励磁突入電流であることを判定する阻止
    継電器制御要素とを有し、上記差動継電器制御要素が上
    記電流差を検出し、上記阻止継電器制御要素が励磁突入
    電流を判定しないとき上記3相変圧器を送電線から開放
    する変圧器の保護継電装置において、 上記阻止継電器制御要素は、上記3相変圧器の各相毎
    に、各相の変流器に流れる単相電流の第2高調波成分の
    絶対値と、三角接続された変流器の接続点で合成されリ
    レーに導入される1次側電流と2次側電流との差電流の
    基本波成分の絶対値と第2高調波成分の絶対値を求める
    とともに、各相において自相以外の他の1相の変流器に
    流れる単相電流の第2高調波成分の絶対値を求めて、か
    つ、上記各単相電流の第2高調波成分の絶対値のうち大
    きい方を選択して、この選択された大きい方の第2高調
    波成分の絶対値と上記差電流の第2高調波成分の絶対値
    との和を求め、各相毎の上記第2高調波成分の絶対値の
    和と上記基本波成分の絶対値との比または差によって励
    磁突入電流か否かを判定することを特徴とする変圧器の
    保護継電装置
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