JP2988236B2 - 超電導磁石用断熱荷重支持体 - Google Patents
超電導磁石用断熱荷重支持体Info
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- JP2988236B2 JP2988236B2 JP6023945A JP2394594A JP2988236B2 JP 2988236 B2 JP2988236 B2 JP 2988236B2 JP 6023945 A JP6023945 A JP 6023945A JP 2394594 A JP2394594 A JP 2394594A JP 2988236 B2 JP2988236 B2 JP 2988236B2
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- Japan
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- low
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- Containers, Films, And Cooling For Superconductive Devices (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、超電導磁石用荷重支持
体を対象とし、とくにＦＲＰロッドと金具の締結部にお
いて組立て，解体が容易で、かつ、低温で長時間強固な
締結力が保持できる荷重支持体締結部に関する。
体を対象とし、とくにＦＲＰロッドと金具の締結部にお
いて組立て，解体が容易で、かつ、低温で長時間強固な
締結力が保持できる荷重支持体締結部に関する。
【０００２】
【従来の技術】超電導磁石用荷重支持体では、超電導コ
イルと冷媒を保持する低温槽と常温の真空槽を荷重支持
体により断熱的に保持する。この荷重支持体の例として
図３（特開昭63−36503 号公報）に示すように、極低温
容器および真空容器にそれぞれ取り付けられた取付金具
１５にＴ字型の引張金具１８の中央脚部をナット１６に
より締付固定すると共にその頂部に袋ナット１７を装着
し、この袋ナット１７内に支持部材１３の両端部を挿入
して二つ割れのコマ１４によりその円錐台状のテーパを
噛むようにして固定する。
イルと冷媒を保持する低温槽と常温の真空槽を荷重支持
体により断熱的に保持する。この荷重支持体の例として
図３（特開昭63−36503 号公報）に示すように、極低温
容器および真空容器にそれぞれ取り付けられた取付金具
１５にＴ字型の引張金具１８の中央脚部をナット１６に
より締付固定すると共にその頂部に袋ナット１７を装着
し、この袋ナット１７内に支持部材１３の両端部を挿入
して二つ割れのコマ１４によりその円錐台状のテーパを
噛むようにして固定する。
【０００３】しかし、この場合、支持部材１３とコマ１
４のテーパの角度が小さいと両者が摩擦により固着する
ため、組立て後に常温で解体するためには軸方向の圧縮
負荷を必要とし、それがロッドを破壊することがある。
一方、このテーパ角度が大きいと、低温で両者のテーパ
部が滑り強固な締結が得られない。
４のテーパの角度が小さいと両者が摩擦により固着する
ため、組立て後に常温で解体するためには軸方向の圧縮
負荷を必要とし、それがロッドを破壊することがある。
一方、このテーパ角度が大きいと、低温で両者のテーパ
部が滑り強固な締結が得られない。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、常温
での組立て，解体が容易に行うことができ、低温で強固
な締結が得られる荷重支持体を提供することにある。
での組立て，解体が容易に行うことができ、低温で強固
な締結が得られる荷重支持体を提供することにある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明は、この目的を達
成するために、低温槽を断熱的に支持する荷重支持体に
おいて、端部にテーパを有するＦＲＰロッドと内部にテ
ーパを有し、前記低温槽に固定される金具間に低温で摩
擦係数が上昇する潤滑剤を塗布し、ＦＲＰロッドに軸引
張力を与えることで両テーパ間に高面圧を保持させて締
結する構造を用い、前記テーパの角度を、その正接が締
結温度での摩擦係数よりも大きく、低温での摩擦係数よ
りも小さくなるようにしたことを特徴としている。
成するために、低温槽を断熱的に支持する荷重支持体に
おいて、端部にテーパを有するＦＲＰロッドと内部にテ
ーパを有し、前記低温槽に固定される金具間に低温で摩
擦係数が上昇する潤滑剤を塗布し、ＦＲＰロッドに軸引
張力を与えることで両テーパ間に高面圧を保持させて締
結する構造を用い、前記テーパの角度を、その正接が締
結温度での摩擦係数よりも大きく、低温での摩擦係数よ
りも小さくなるようにしたことを特徴としている。
【０００６】
【作用】この構成において、常温ではテーパ角度の正接
がＦＲＰロッドと金具間の摩擦係数よりも大きいため両
者は固着されず組立て，解体が容易にできる。また低温
では、両者間の摩擦係数がテーパ角度の正接よりも大き
いため、両者は固着されて高い締結力で安定的に締結さ
れる。
がＦＲＰロッドと金具間の摩擦係数よりも大きいため両
者は固着されず組立て，解体が容易にできる。また低温
では、両者間の摩擦係数がテーパ角度の正接よりも大き
いため、両者は固着されて高い締結力で安定的に締結さ
れる。
【０００７】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を用いて説明す
る。図１は本発明一実施例の組立て，解体状況を示す。
図２は本発明一実施例を用いた超電導磁石を示す。図２
において荷重支持体９は超電導コイル１０と冷媒を保持
する低温槽１１と常温の真空槽１２を断熱的に保持す
る。図１において荷重支持体９は一方向強化ＦＲＰロッ
ド１，液体ヘリウム温度に保持され超電導コイル１０を
包んで低温槽１１に固定されている低温槽金具２，大気
温度に保持されている真空槽金具３よりなる。この荷重
支持体を製作するに当たっては、繊維束の両端から円錐
心４を挿入しテーパ角度５°を有する低温槽金具２，真
空槽金具３のテーパ形状に合わせ、樹脂を含浸させてモ
−ルド成形を行う。これによりＦＲＰロッド１と低温槽
金具２，真空槽金具３には互いにテーパ角度５°を有す
る金具テーパ部６，ＦＲＰテーパ部７を設けることがで
き、このテーパ部に均一な面圧を保持させることで締結
を行う。締結後にはＦＲＰロッド１のクリープ，ＦＲＰ
ロッド１に作用する負荷、および冷却熱収縮による締結
力低下が考えられるため、締結部はこれらの締結力低下
を考慮して強固に締結することが望まれる。そこで金具
テーパ部６，ＦＲＰテーパ部７に溶剤に溶かしたＰＴＦ
Ｅ系潤滑剤７を噴霧塗布し、乾燥させて薄く強固なＰＴ
ＦＥ膜を形成させる。このＰＴＦＥ膜は摩擦係数が常温
で０.０１ であり、摩擦抵抗を減少させてＦＲＰロッド
１に軸力（引張締付力）を与えると低温槽金具２，真空
槽金具３との間に強固な締結が行われる。さらに軸力負
荷状態で低温槽金具２，真空槽金具３の端部からボルト
６をねじ込むことでＦＲＰロッド１の端部の変位を拘束
し、締結力低下を防止する。
る。図１は本発明一実施例の組立て，解体状況を示す。
図２は本発明一実施例を用いた超電導磁石を示す。図２
において荷重支持体９は超電導コイル１０と冷媒を保持
する低温槽１１と常温の真空槽１２を断熱的に保持す
る。図１において荷重支持体９は一方向強化ＦＲＰロッ
ド１，液体ヘリウム温度に保持され超電導コイル１０を
包んで低温槽１１に固定されている低温槽金具２，大気
温度に保持されている真空槽金具３よりなる。この荷重
支持体を製作するに当たっては、繊維束の両端から円錐
心４を挿入しテーパ角度５°を有する低温槽金具２，真
空槽金具３のテーパ形状に合わせ、樹脂を含浸させてモ
−ルド成形を行う。これによりＦＲＰロッド１と低温槽
金具２，真空槽金具３には互いにテーパ角度５°を有す
る金具テーパ部６，ＦＲＰテーパ部７を設けることがで
き、このテーパ部に均一な面圧を保持させることで締結
を行う。締結後にはＦＲＰロッド１のクリープ，ＦＲＰ
ロッド１に作用する負荷、および冷却熱収縮による締結
力低下が考えられるため、締結部はこれらの締結力低下
を考慮して強固に締結することが望まれる。そこで金具
テーパ部６，ＦＲＰテーパ部７に溶剤に溶かしたＰＴＦ
Ｅ系潤滑剤７を噴霧塗布し、乾燥させて薄く強固なＰＴ
ＦＥ膜を形成させる。このＰＴＦＥ膜は摩擦係数が常温
で０.０１ であり、摩擦抵抗を減少させてＦＲＰロッド
１に軸力（引張締付力）を与えると低温槽金具２，真空
槽金具３との間に強固な締結が行われる。さらに軸力負
荷状態で低温槽金具２，真空槽金具３の端部からボルト
６をねじ込むことでＦＲＰロッド１の端部の変位を拘束
し、締結力低下を防止する。
【０００８】また両者を解体する場合には、同様に引張
軸力を負荷した状態でボルト６を外す。次に引張力を低
減させると、ＦＲＰロッド１と低温槽金具２，真空槽金
具３間の摩擦係数がテーパ角度θの正接tanθ(θ＝５°
でtanθ＝０.０８７）よりも小さいため、互いにテーパ
部で滑り自然に両者は解体される。この状態を図４に常
温における軸力と軸方向相対変位の関係に示す。
軸力を負荷した状態でボルト６を外す。次に引張力を低
減させると、ＦＲＰロッド１と低温槽金具２，真空槽金
具３間の摩擦係数がテーパ角度θの正接tanθ(θ＝５°
でtanθ＝０.０８７）よりも小さいため、互いにテーパ
部で滑り自然に両者は解体される。この状態を図４に常
温における軸力と軸方向相対変位の関係に示す。
【０００９】ＰＴＦＥ潤滑剤７の４.２Ｋでの摩擦係数
は１.２であり、テーパ角度の正接０.０８７ よりも大
きい。そのため両者は摩擦係数の増加によって固着され
る。図５は４.２Ｋ での軸引張力とＦＲＰロッド１と低
温槽金具２間の軸方向相対変位の関係を示す。この場
合、前述のように摩擦係数の増加によって両者は固着さ
れ、軸力負荷後も変位は殆ど変化せず強固な締結が行わ
れている。
は１.２であり、テーパ角度の正接０.０８７ よりも大
きい。そのため両者は摩擦係数の増加によって固着され
る。図５は４.２Ｋ での軸引張力とＦＲＰロッド１と低
温槽金具２間の軸方向相対変位の関係を示す。この場
合、前述のように摩擦係数の増加によって両者は固着さ
れ、軸力負荷後も変位は殆ど変化せず強固な締結が行わ
れている。
【００１０】
【発明の効果】本発明によれば、常温でＦＲＰロッドと
金具の組立て，解体が容易に行うことができ、低温にお
いて両者は強固に締結され、振動による摩擦発熱も抑制
される。
金具の組立て，解体が容易に行うことができ、低温にお
いて両者は強固に締結され、振動による摩擦発熱も抑制
される。
【図１】本発明一実施例の組立て，解体状況を表す断面
図。
図。
【図２】本発明一実施例を用いた超電導磁石の断面図。
【図３】従来例の断面図。
【図４】常温における軸力と軸方向相対変位の関係を表
す特性図。
す特性図。
【図５】４.２Ｋ における軸力と軸方向相対変位の関係
を表す特性図。
を表す特性図。
１…ＦＲＰロッド、２…低温槽金具、３…真空槽金具、
４…円錐心、５…ボルト、６…金具テーパ部、７…ＦＲ
Ｐテーパ部、８…ＰＴＦＥ系潤滑剤、９…荷重支持体。
４…円錐心、５…ボルト、６…金具テーパ部、７…ＦＲ
Ｐテーパ部、８…ＰＴＦＥ系潤滑剤、９…荷重支持体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−83597（ＪＰ，Ａ) 特開 昭62−43189（ＪＰ，Ａ) 特開 昭63−36503（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.6，ＤＢ名) H01L 39/04 H01F 6/00
Claims (1)
- 【請求項１】超電導磁石の低温槽を断熱的に支持する荷
重支持体において、端部にテーパを有するＦＲＰロッド
と内部にテーパを有し、前記低温槽に固定される金具間
に低温で摩擦係数が上昇する潤滑剤を塗布し、前記ＦＲ
Ｐロッドに軸引張力を与えることで前記両テーパ間に高
面圧を保持させて締結する構造であり、前記テーパの角
度を、その正接が締結温度での摩擦係数よりも大きく、
低温での摩擦係数よりも小さくなるようにしたことを特
徴とする超電導磁石用断熱荷重支持体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6023945A JP2988236B2 (ja) | 1994-02-22 | 1994-02-22 | 超電導磁石用断熱荷重支持体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6023945A JP2988236B2 (ja) | 1994-02-22 | 1994-02-22 | 超電導磁石用断熱荷重支持体 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07235698A JPH07235698A (ja) | 1995-09-05 |
| JP2988236B2 true JP2988236B2 (ja) | 1999-12-13 |
Family
ID=12124688
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6023945A Expired - Lifetime JP2988236B2 (ja) | 1994-02-22 | 1994-02-22 | 超電導磁石用断熱荷重支持体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2988236B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002324706A (ja) * | 2001-04-26 | 2002-11-08 | Hitachi Ltd | 超電導磁石の内槽支持装置 |
| JP2002367823A (ja) * | 2001-06-08 | 2002-12-20 | Hitachi Ltd | 超伝導磁石の荷重支持体および超伝導磁石装置 |
| JP5856882B2 (ja) * | 2012-03-21 | 2016-02-10 | 株式会社日立製作所 | 乗客コンベアおよび乗客コンベアの組立方法 |
-
1994
- 1994-02-22 JP JP6023945A patent/JP2988236B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH07235698A (ja) | 1995-09-05 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
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