JP2987571B2 - 渦巻形遠心ポンプ - Google Patents
渦巻形遠心ポンプInfo
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Description
【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、固形成分を含む揚
液をポンプアツプできる渦巻形遠心ポンプに関するもの
である。
液をポンプアツプできる渦巻形遠心ポンプに関するもの
である。
【０００２】
【従来の技術】従来、渦巻形遠心ポンプには、自吸式ポ
ンプと非自吸式ポンプとがある。自吸式ポンプ１には、
図４及び図５に示す如く、ポンプ室２内が、流入側の吸
水室３と、羽根車４を収納する渦巻室５と、吐出側の分
離室６とに区画され、吸水室３の上流側に逆止弁７が設
けられたものがある。自吸式ポンプ１は、羽根車４の回
転を停止させた場合にも、吸水室２内へ一旦吸い込んだ
揚液をポンプ室１内で溜めるようになつており、運転を
再開させるたびに、呼び水を注水させる必要がないよう
にしてある。上記羽根車４は、回転する円盤部８と、円
盤部８の吸引側に突設して半径方向へ延びる複数枚の羽
根９とを備えている。吸引口１０から吸い込まれた揚液
は、羽根車４の回転により発生する遠心力で、羽根９，
９の間を半径方向へ移動して渦巻室５の外周域へ吐出
し、分離室６へ導かれる。
ンプと非自吸式ポンプとがある。自吸式ポンプ１には、
図４及び図５に示す如く、ポンプ室２内が、流入側の吸
水室３と、羽根車４を収納する渦巻室５と、吐出側の分
離室６とに区画され、吸水室３の上流側に逆止弁７が設
けられたものがある。自吸式ポンプ１は、羽根車４の回
転を停止させた場合にも、吸水室２内へ一旦吸い込んだ
揚液をポンプ室１内で溜めるようになつており、運転を
再開させるたびに、呼び水を注水させる必要がないよう
にしてある。上記羽根車４は、回転する円盤部８と、円
盤部８の吸引側に突設して半径方向へ延びる複数枚の羽
根９とを備えている。吸引口１０から吸い込まれた揚液
は、羽根車４の回転により発生する遠心力で、羽根９，
９の間を半径方向へ移動して渦巻室５の外周域へ吐出
し、分離室６へ導かれる。
【０００３】非自吸式ポンプには、図示は省略したが、
吸引口と吐出口とを形成した渦巻室に前記羽根車４と同
様な羽根車を内蔵したものがある。
吸引口と吐出口とを形成した渦巻室に前記羽根車４と同
様な羽根車を内蔵したものがある。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】ところで、揚液には、
汚物である糞便等の大きな塊状固形物（例えば、外径が
１０〜３０ｍｍ）や、羽根車４の半径以上の寸法の長い
紐、毛髪又は紙等の長尺状固形物を含むものがある。こ
のような大きな塊状及び長尺状の固形物を含む揚液を従
来の自吸式ポンプ１でポンプアツプするときには、隣接
する羽根９，９の先端９ａ，９ａの間に固形物が詰まっ
たり、先端９ａに引っ掛かる等して、羽根車４を閉塞さ
せることがある。自吸式ポンプ１は、羽根車４が閉塞す
ると、ポンプアツプ量が極端に低下したり、ポンプアツ
プが完全にできなくなつたりするため、ポンプ室２を分
解・組立して閉塞した固形物を除去する必要がある。し
かし、ポンプ室２を分解・組立することは、多くの作業
手間及び長時間のポンプ停止が必要となり、ポンプ稼働
効率を非常に低下させる問題を招くことになる。また、
従来の非自吸式の渦巻形遠心ポンプで大きな塊状及び長
尺状の固形物を含む揚液をポンプアツプしたときにも、
羽根車を閉塞させることがあり、同様の問題を招くこと
がある。
汚物である糞便等の大きな塊状固形物（例えば、外径が
１０〜３０ｍｍ）や、羽根車４の半径以上の寸法の長い
紐、毛髪又は紙等の長尺状固形物を含むものがある。こ
のような大きな塊状及び長尺状の固形物を含む揚液を従
来の自吸式ポンプ１でポンプアツプするときには、隣接
する羽根９，９の先端９ａ，９ａの間に固形物が詰まっ
たり、先端９ａに引っ掛かる等して、羽根車４を閉塞さ
せることがある。自吸式ポンプ１は、羽根車４が閉塞す
ると、ポンプアツプ量が極端に低下したり、ポンプアツ
プが完全にできなくなつたりするため、ポンプ室２を分
解・組立して閉塞した固形物を除去する必要がある。し
かし、ポンプ室２を分解・組立することは、多くの作業
手間及び長時間のポンプ停止が必要となり、ポンプ稼働
効率を非常に低下させる問題を招くことになる。また、
従来の非自吸式の渦巻形遠心ポンプで大きな塊状及び長
尺状の固形物を含む揚液をポンプアツプしたときにも、
羽根車を閉塞させることがあり、同様の問題を招くこと
がある。
【０００５】そのため、産業界では、大きな塊状及び長
尺状の固形物を含む揚液を閉塞させることなくポンプア
ツプできる画期的な渦巻形遠心ポンプの出現が要請され
ている。そこで、本発明は、上記要請に応えるために、
大きな塊状及び長尺状の固形物を含む揚液を閉塞させる
ことなくポンプアツプできる渦巻形遠心ポンプの提供を
目的とする。
尺状の固形物を含む揚液を閉塞させることなくポンプア
ツプできる画期的な渦巻形遠心ポンプの出現が要請され
ている。そこで、本発明は、上記要請に応えるために、
大きな塊状及び長尺状の固形物を含む揚液を閉塞させる
ことなくポンプアツプできる渦巻形遠心ポンプの提供を
目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】汚物等の大きな塊状及び
長尺状の固形物を含む揚液を閉塞させることなくポンプ
アツプできるようにすると共に、速度ヘツドを大きくし
て円滑なポンプアツプができるようにするために請求項
１記載の本発明が採用した手段は、渦巻室に羽根車を回
転自在に備えた渦巻形遠心ポンプにおいて、前記羽根車
は、吸引側に設けた二個の羽根の間に、吸引側が開口し
て直径方向へ延びると共に両端部が開口する凹溝状の水
路を形成し、該水路を形成する各羽根の内側面及び該水
路を形成する底面の夫々を連続面とし、前記渦巻室の吸
引口に該水路の中央部を臨ませ、該流路は、中央部から
両端部に行く程に、横断面積を小さくするようにしたこ
とを特徴とする渦巻形遠心ポンプである。ここで言う連
続面とは、揚液と共に通過する大きな塊状及び長尺状の
固形物が引っ掛かることの無い状態の面を言う。
長尺状の固形物を含む揚液を閉塞させることなくポンプ
アツプできるようにすると共に、速度ヘツドを大きくし
て円滑なポンプアツプができるようにするために請求項
１記載の本発明が採用した手段は、渦巻室に羽根車を回
転自在に備えた渦巻形遠心ポンプにおいて、前記羽根車
は、吸引側に設けた二個の羽根の間に、吸引側が開口し
て直径方向へ延びると共に両端部が開口する凹溝状の水
路を形成し、該水路を形成する各羽根の内側面及び該水
路を形成する底面の夫々を連続面とし、前記渦巻室の吸
引口に該水路の中央部を臨ませ、該流路は、中央部から
両端部に行く程に、横断面積を小さくするようにしたこ
とを特徴とする渦巻形遠心ポンプである。ここで言う連
続面とは、揚液と共に通過する大きな塊状及び長尺状の
固形物が引っ掛かることの無い状態の面を言う。
【０００７】本発明にあつては、渦巻室に収納した羽根
車を回転させると遠心力が生じ、渦巻室の吸引口から回
転する羽根車の凹溝状の水路へ固形物を含む揚液を吸引
すると共に水路の中央部で二方の半径方向へ分流し、分
流した固形物を含む揚液を凹溝状の水路で案内しつつ開
口した水路両端部へ導き、渦巻室内の外周域へ吐出し、
渦巻き室から室外へ排出する。本発明にあつては、凹溝
状の水路を形成する二個の羽根の対向する内側面及び底
面を連続面としてあるため、水路を通過できる大きさの
塊状固形物並びに羽根車の半径寸法以上で直径寸法以下
の長さの長尺状の固形物を含む揚液を停滞させることな
く水路内を円滑に通過させて排出することができる。本
発明にあつては、揚液の速度が水路の中央部から両端部
に行く程に増速するため、速度ヘツドが大きくなり、吸
水室の吸引力を大きくすることができる。
車を回転させると遠心力が生じ、渦巻室の吸引口から回
転する羽根車の凹溝状の水路へ固形物を含む揚液を吸引
すると共に水路の中央部で二方の半径方向へ分流し、分
流した固形物を含む揚液を凹溝状の水路で案内しつつ開
口した水路両端部へ導き、渦巻室内の外周域へ吐出し、
渦巻き室から室外へ排出する。本発明にあつては、凹溝
状の水路を形成する二個の羽根の対向する内側面及び底
面を連続面としてあるため、水路を通過できる大きさの
塊状固形物並びに羽根車の半径寸法以上で直径寸法以下
の長さの長尺状の固形物を含む揚液を停滞させることな
く水路内を円滑に通過させて排出することができる。本
発明にあつては、揚液の速度が水路の中央部から両端部
に行く程に増速するため、速度ヘツドが大きくなり、吸
水室の吸引力を大きくすることができる。
【０００８】
【０００９】渦巻室における揚液の円滑な流れを確保す
るために請求項２記載の本発明が採用した手段は、前記
二個の羽根は、その吸引側の外側面が、前記羽根車の吸
引側の外側面となつており、円形の羽根車の外周面まで
延びるように平坦に形成されている請求項１記載の渦巻
形遠心ポンプである。本発明にあつては、渦巻室を形成
する内壁面に羽根車の吸引側の外側面を接近させること
ができるため、これら内壁面と外側面との隙間に浸入す
る揚液の量を低減して、渦巻室内の揚液を円滑に流すこ
とができる。
るために請求項２記載の本発明が採用した手段は、前記
二個の羽根は、その吸引側の外側面が、前記羽根車の吸
引側の外側面となつており、円形の羽根車の外周面まで
延びるように平坦に形成されている請求項１記載の渦巻
形遠心ポンプである。本発明にあつては、渦巻室を形成
する内壁面に羽根車の吸引側の外側面を接近させること
ができるため、これら内壁面と外側面との隙間に浸入す
る揚液の量を低減して、渦巻室内の揚液を円滑に流すこ
とができる。
【００１０】なお、羽根車の軽量化を図るために、請求
項２記載の渦巻形遠心ポンプにおいて、二個の羽根の吸
引側と反対側に凹状の肉抜部を形成することもある。更
に、この軽量化した羽根車を用いて渦巻室における揚液
の円滑な流れを確保するために、上記肉抜部に、軽量素
材からなる充填材を充填することもある。この場合、渦
巻室を形成する内壁面に、羽根車の吸引側と反対側の外
側面を接近させることができるため、これら内壁面と外
側面との隙間に浸入する揚液の量を低減して、渦巻室内
で揚液を円滑に流すことができる。
項２記載の渦巻形遠心ポンプにおいて、二個の羽根の吸
引側と反対側に凹状の肉抜部を形成することもある。更
に、この軽量化した羽根車を用いて渦巻室における揚液
の円滑な流れを確保するために、上記肉抜部に、軽量素
材からなる充填材を充填することもある。この場合、渦
巻室を形成する内壁面に、羽根車の吸引側と反対側の外
側面を接近させることができるため、これら内壁面と外
側面との隙間に浸入する揚液の量を低減して、渦巻室内
で揚液を円滑に流すことができる。
【００１１】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る渦巻形遠心ポ
ンプ（以下、「本発明ポンプ」という）を図１乃至図３
に示す実施の形態に基づいて説明する。図１は自吸式の
本発明ポンプの主要部を断面した側面図である。図２は
組み込まれる羽根車を示すものであつて、（Ａ）は正面
図、（Ｂ）は（Ａ）のＢ−Ｂ線での断面した側面図、
（Ｃ）は背面図である。図３は、組み込まれる羽根車の
別態様を示すものであつて、（Ａ）は背面図、（Ｂ）は
断面した側面図である。
ンプ（以下、「本発明ポンプ」という）を図１乃至図３
に示す実施の形態に基づいて説明する。図１は自吸式の
本発明ポンプの主要部を断面した側面図である。図２は
組み込まれる羽根車を示すものであつて、（Ａ）は正面
図、（Ｂ）は（Ａ）のＢ−Ｂ線での断面した側面図、
（Ｃ）は背面図である。図３は、組み込まれる羽根車の
別態様を示すものであつて、（Ａ）は背面図、（Ｂ）は
断面した側面図である。
【００１２】自吸式の本発明ポンプ１１は、図１に示す
如く、ポンプ室１２内が、流入側の吸水室１３と、羽根
車１４を収納する渦巻室１５と、吐出側の分離室１６と
に区画され、吸水室１３の上流側に逆止弁１７が設けら
れている。該渦巻室１５は、吸引口２０を介して吸水室
１３と連通すると共に、吐出口（図示略）を介して分離
室１６と連通している。
如く、ポンプ室１２内が、流入側の吸水室１３と、羽根
車１４を収納する渦巻室１５と、吐出側の分離室１６と
に区画され、吸水室１３の上流側に逆止弁１７が設けら
れている。該渦巻室１５は、吸引口２０を介して吸水室
１３と連通すると共に、吐出口（図示略）を介して分離
室１６と連通している。
【００１３】上記羽根車１４は、回転駆動される回転軸
２１の軸端に螺子接合等で取付けられる円盤部１８と、
円盤部１８から吸引側に突設する二個の羽根１９，１９
とを備えている。羽根車１４は、図２に示す如く、吸引
側（正面側）に設けた二個の羽根１９，１９の間に、吸
引側を開口して直径方向へ延びる凹溝状の水路２２が形
成されている。水路２２は、正面波形状等に形成され、
羽根車１４の外周面１４ｂ側に両端部２２ａ，２２ａを
開口して吐出口を設けると共に、回転中心に水路中央部
を位置させることにより、渦巻室１５に開口する吸引口
２０（図１参照）にその中央部を臨ませるようにしてあ
る。羽根車１４は、水路２２を形成する各羽根１９，１
９の対向する内側面１９ａ，１９ａを切欠部や開口部の
無い連続面とし、水路２２を通過する固形物が内側面１
９ａ，１９ａに引っ掛からないようにしてある。更に、
羽根車１４は、回転軸２１（図１参照）に連結する時に
は、回転軸２１の先端部及び弛緩防止用スタツドボルト
２５の先端部を、水路２２を形成する底面２２ｂに突出
させることなく、底面２２ｂを連続面に形成して、水路
２２を通過する固形物が底面２２ｂに引っ掛からないよ
うにしてある。各内側面１９ａは、適度の後ろ向き羽根
角度を得るように、波形状に形成してある。
２１の軸端に螺子接合等で取付けられる円盤部１８と、
円盤部１８から吸引側に突設する二個の羽根１９，１９
とを備えている。羽根車１４は、図２に示す如く、吸引
側（正面側）に設けた二個の羽根１９，１９の間に、吸
引側を開口して直径方向へ延びる凹溝状の水路２２が形
成されている。水路２２は、正面波形状等に形成され、
羽根車１４の外周面１４ｂ側に両端部２２ａ，２２ａを
開口して吐出口を設けると共に、回転中心に水路中央部
を位置させることにより、渦巻室１５に開口する吸引口
２０（図１参照）にその中央部を臨ませるようにしてあ
る。羽根車１４は、水路２２を形成する各羽根１９，１
９の対向する内側面１９ａ，１９ａを切欠部や開口部の
無い連続面とし、水路２２を通過する固形物が内側面１
９ａ，１９ａに引っ掛からないようにしてある。更に、
羽根車１４は、回転軸２１（図１参照）に連結する時に
は、回転軸２１の先端部及び弛緩防止用スタツドボルト
２５の先端部を、水路２２を形成する底面２２ｂに突出
させることなく、底面２２ｂを連続面に形成して、水路
２２を通過する固形物が底面２２ｂに引っ掛からないよ
うにしてある。各内側面１９ａは、適度の後ろ向き羽根
角度を得るように、波形状に形成してある。
【００１４】なお、回転軸２１の先端螺子部にロツクナ
ツトを螺着するときには、図示は省略したが、水路２２
の底面２２ｂに凹設したロツクナツト用凹部にロツクナ
ツトを没入させることにより、水路２２の底面を実質的
な連続面とする。
ツトを螺着するときには、図示は省略したが、水路２２
の底面２２ｂに凹設したロツクナツト用凹部にロツクナ
ツトを没入させることにより、水路２２の底面を実質的
な連続面とする。
【００１５】前記凹溝状の流路２２は、中央部から両端
部２２ａ，２２ａに向かつて行く程に、横断面積が小さ
くなるようにしてあり、水路２２を流れる揚液の速度を
水路２２の中央部から両端部２２ａ，２２ａに行く程に
増速させて速度ヘツドを大きくし、吸水室１３（図１参
照）の吸引力が大きくなるようにしてある。横断面積と
は、流路２２の波形状の中心線Ｆと直交する各横断面Ｇ
の面積をいう。各横断面Ｇの大きさは、ポンプアツプす
る揚液中の固形物を円滑に通過させることができるよう
に、固形物の大きさに応じて適宜決定される。
部２２ａ，２２ａに向かつて行く程に、横断面積が小さ
くなるようにしてあり、水路２２を流れる揚液の速度を
水路２２の中央部から両端部２２ａ，２２ａに行く程に
増速させて速度ヘツドを大きくし、吸水室１３（図１参
照）の吸引力が大きくなるようにしてある。横断面積と
は、流路２２の波形状の中心線Ｆと直交する各横断面Ｇ
の面積をいう。各横断面Ｇの大きさは、ポンプアツプす
る揚液中の固形物を円滑に通過させることができるよう
に、固形物の大きさに応じて適宜決定される。
【００１６】前記各羽根１９は、その吸引側の外側面１
９ｂが、羽根車１４の吸引側の外側面１４ａとなつてお
り、円形の羽根車１４の外周面１４ｂまで延びるように
平坦に形成してある。これにより、羽根車１４は、渦巻
室１５（図１参照）の内壁面１５ａに外側面１４ａを接
近させることができ、内壁面１５ａと外側面１４ａとの
隙間に固形物を侵入させることなく渦巻室１５内の揚液
を円滑に流すことにより、揚液と空気とを円滑に分離し
て真空度を上げることができると共に吐水量を上げるこ
とができる。
９ｂが、羽根車１４の吸引側の外側面１４ａとなつてお
り、円形の羽根車１４の外周面１４ｂまで延びるように
平坦に形成してある。これにより、羽根車１４は、渦巻
室１５（図１参照）の内壁面１５ａに外側面１４ａを接
近させることができ、内壁面１５ａと外側面１４ａとの
隙間に固形物を侵入させることなく渦巻室１５内の揚液
を円滑に流すことにより、揚液と空気とを円滑に分離し
て真空度を上げることができると共に吐水量を上げるこ
とができる。
【００１７】前記羽根車１４は、円盤部１８の背面１８
ｂに、複数個の裏羽根２３を若干寸法だけ突出させてあ
り、渦巻室１５の内壁面１５ｂと背面１８ｂとの間に浸
入する揚液を排出するようにしてある。
ｂに、複数個の裏羽根２３を若干寸法だけ突出させてあ
り、渦巻室１５の内壁面１５ｂと背面１８ｂとの間に浸
入する揚液を排出するようにしてある。
【００１８】前記羽根車１４は、鋳鉄から成型するとき
には、図３に示す如く、各羽根１９の吸引側と反対側に
肉抜部２４，２４を設け、軽量化を図ってある。そし
て、羽根車１４は、各肉抜部２４に軽量素材からなる充
填材（図示略）を充填すると共に、必要に応じて裏蓋で
充填材を覆蓋して、背面を図２（Ｃ）に示す状態とする
こともある。なお、羽根車１４は、繊維強化プラスチツ
ク等の軽量素材から成型するときには、肉抜部２４，２
４を設ける必要はない。
には、図３に示す如く、各羽根１９の吸引側と反対側に
肉抜部２４，２４を設け、軽量化を図ってある。そし
て、羽根車１４は、各肉抜部２４に軽量素材からなる充
填材（図示略）を充填すると共に、必要に応じて裏蓋で
充填材を覆蓋して、背面を図２（Ｃ）に示す状態とする
こともある。なお、羽根車１４は、繊維強化プラスチツ
ク等の軽量素材から成型するときには、肉抜部２４，２
４を設ける必要はない。
【００１９】なお、前記羽根車１４は、図示は省略した
が、非自吸式の渦巻形遠心ポンプの渦巻室に備えること
も可能である。
が、非自吸式の渦巻形遠心ポンプの渦巻室に備えること
も可能である。
【００２０】
【実施例】羽根車１４は、その直径Ｄが１００〜５００
ｍｍの範囲で選択される。水路２２は、その深さ寸法Ｈ
が１５〜１００ｍｍの範囲で選択される。水路２２の横
断面Ｇは、中央部における幅寸法Ｊが４０〜２００ｍｍ
の範囲で選択され、水路２２の端部２２ａ近傍における
幅寸法Ｊが２５〜１５０ｍｍの範囲で選択される。羽根
車１４の回転数は、１０００〜２４００ｒｐｍ（毎分の
回転数）の範囲で選択される。
ｍｍの範囲で選択される。水路２２は、その深さ寸法Ｈ
が１５〜１００ｍｍの範囲で選択される。水路２２の横
断面Ｇは、中央部における幅寸法Ｊが４０〜２００ｍｍ
の範囲で選択され、水路２２の端部２２ａ近傍における
幅寸法Ｊが２５〜１５０ｍｍの範囲で選択される。羽根
車１４の回転数は、１０００〜２４００ｒｐｍ（毎分の
回転数）の範囲で選択される。
【００２１】本発明者は、下記の寸法で羽根車１４を試
作したものを自吸式ポンプの渦巻室に収納すると共に下
記の回転数で実験したところ、下記の固形物を含む揚液
をポンプアツプすることができた。 （試作１）直径Ｄ＝１５０ｍｍ、水路の深さ寸法Ｈ＝２
５ｍｍ、水路の中央部における幅寸法Ｊ＝５０ｍｍ、水
路の端部近傍における幅寸法Ｊ＝３０ｍｍ、回転数１５
００〜２４００ｒｐｍ、ポンプアツプできた揚水に含め
ることのできる固形物は外径が２０ｍｍの塊状物及び長
さが８０ｍｍの長尺物であつた。 （試作２）直径Ｄ＝１８０ｍｍ、水路の深さ寸法Ｈ＝３
２ｍｍ、水路の中央部における幅寸法Ｊ＝８０ｍｍ、水
路の端部近傍における幅寸法Ｊ＝５０ｍｍ、回転数１５
００〜２４００ｒｐｍ、ポンプアツプできた揚水に含め
ることのできる固形物は外径が３０ｍｍの塊状物及び長
さが１２０ｍｍの長尺物であつた。
作したものを自吸式ポンプの渦巻室に収納すると共に下
記の回転数で実験したところ、下記の固形物を含む揚液
をポンプアツプすることができた。 （試作１）直径Ｄ＝１５０ｍｍ、水路の深さ寸法Ｈ＝２
５ｍｍ、水路の中央部における幅寸法Ｊ＝５０ｍｍ、水
路の端部近傍における幅寸法Ｊ＝３０ｍｍ、回転数１５
００〜２４００ｒｐｍ、ポンプアツプできた揚水に含め
ることのできる固形物は外径が２０ｍｍの塊状物及び長
さが８０ｍｍの長尺物であつた。 （試作２）直径Ｄ＝１８０ｍｍ、水路の深さ寸法Ｈ＝３
２ｍｍ、水路の中央部における幅寸法Ｊ＝８０ｍｍ、水
路の端部近傍における幅寸法Ｊ＝５０ｍｍ、回転数１５
００〜２４００ｒｐｍ、ポンプアツプできた揚水に含め
ることのできる固形物は外径が３０ｍｍの塊状物及び長
さが１２０ｍｍの長尺物であつた。
【００２２】
【発明の効果】請求項１記載の本発明は、大きな塊状及
び長尺状の固形物を含む揚液を閉塞させることなくポン
プアツプできる渦巻形遠心ポンプを提供して産業界の要
請に応えることができる。また、本発明は、速度ヘツド
を大きくして吸水室の吸引力を高めることにより、大き
な塊状及び長尺状の固形物を含む揚液を円滑にポンプア
ツプができる渦巻形遠心ポンプを提供できる。請求項２
記載の本発明は、渦巻室における揚液の円滑な流れを確
保することにより、大きな塊状及び長尺状の固形物を含
む揚液を円滑にポンプアツプができる渦巻形遠心ポンプ
を提供できる。
び長尺状の固形物を含む揚液を閉塞させることなくポン
プアツプできる渦巻形遠心ポンプを提供して産業界の要
請に応えることができる。また、本発明は、速度ヘツド
を大きくして吸水室の吸引力を高めることにより、大き
な塊状及び長尺状の固形物を含む揚液を円滑にポンプア
ツプができる渦巻形遠心ポンプを提供できる。請求項２
記載の本発明は、渦巻室における揚液の円滑な流れを確
保することにより、大きな塊状及び長尺状の固形物を含
む揚液を円滑にポンプアツプができる渦巻形遠心ポンプ
を提供できる。
【図１】本発明の実施の形態を示すものであり、自吸式
の渦巻形遠心ポンプの主要部を断面した側面図である。
の渦巻形遠心ポンプの主要部を断面した側面図である。
【図２】本発明の実施の形態を示すものであり、組み込
まれる羽根車を示すものであつて、（Ａ）は正面図、
（Ｂ）は（Ａ）のＢ−Ｂ線での断面した側面図、（Ｃ）
は背面図である。
まれる羽根車を示すものであつて、（Ａ）は正面図、
（Ｂ）は（Ａ）のＢ−Ｂ線での断面した側面図、（Ｃ）
は背面図である。
【図３】本発明の実施の形態を示すものであり、組み込
まれる羽根車の別態様を示すものであつて、（Ａ）は背
面図、（Ｂ）は断面した側面図である。
まれる羽根車の別態様を示すものであつて、（Ａ）は背
面図、（Ｂ）は断面した側面図である。
【図４】従来の自吸式ポンプの主要部を断面した側面図
である。
である。
【図５】従来の自吸式ポンプの羽根車を示す正面図であ
る。
る。
１３…吸水室、１４…羽根車、１５…渦巻室、１６…分
離室、１９…羽根、１９ａ…内側面、２０…吸引口、２
２…水路、２２ａ…端部、２２ｂ…底面、２４…肉抜
部、Ｇ…横断面
離室、１９…羽根、１９ａ…内側面、２０…吸引口、２
２…水路、２２ａ…端部、２２ｂ…底面、２４…肉抜
部、Ｇ…横断面
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6，ＤＢ名) F04D 7/04 F04D 9/02 101 F04D 9/02 102
Claims (2)
- 【請求項１】渦巻室に羽根車を回転自在に備えた渦巻形
遠心ポンプにおいて、前記羽根車は、吸引側に設けた二
個の羽根の間に、吸引側が開口して直径方向へ延びると
共に両端部が開口する凹溝状の水路を形成し、該水路を
形成する各羽根の内側面及び該水路を形成する底面の夫
々を連続面とし、前記渦巻室の吸引口に該水路の中央部
を臨ませ、該流路は、中央部から両端部に行く程に、横
断面積を小さくするようにしたことを特徴とする渦巻形
遠心ポンプ。 - 【請求項２】前記二個の羽根は、その吸引側の外側面
が、前記羽根車の吸引側の外側面となつており、円形の
羽根車の外周面まで延びるように平坦に形成されている
請求項１記載の渦巻形遠心ポンプ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10000848A JP2987571B2 (ja) | 1998-01-06 | 1998-01-06 | 渦巻形遠心ポンプ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10000848A JP2987571B2 (ja) | 1998-01-06 | 1998-01-06 | 渦巻形遠心ポンプ |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11201074A JPH11201074A (ja) | 1999-07-27 |
| JP2987571B2 true JP2987571B2 (ja) | 1999-12-06 |
Family
ID=11485073
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10000848A Expired - Fee Related JP2987571B2 (ja) | 1998-01-06 | 1998-01-06 | 渦巻形遠心ポンプ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2987571B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR200318618Y1 (ko) * | 2003-04-17 | 2003-06-28 | 박행제 | 진공 양수기 |
| CN103267021A (zh) * | 2013-03-29 | 2013-08-28 | 大连罗斯泵业有限公司 | 一种卧式自吸泵 |
| CN110500285A (zh) * | 2019-10-11 | 2019-11-26 | 江苏优耐机械制造有限公司 | 一种快速自吸高效立式管道自吸泵 |
-
1998
- 1998-01-06 JP JP10000848A patent/JP2987571B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH11201074A (ja) | 1999-07-27 |
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