JP2984317B2 - ゼオライト組成物の製造方法 - Google Patents

ゼオライト組成物の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は低い温度の焼成によってアルカリ土類金属ア
ルミノシリケート焼結体となるゼオライト組成物を製造
する方法に関する。
〔従来の技術〕
I.C.パッケージなどの電子部品に使用される電気絶縁
体は、電気的特性、機械的特性等の点からアルミナなど
の無機粉体の焼結体が最も広く使用されている。該焼結
体は、最近では、焼成前の無機粉体の成形体に電気伝導
性物質を用いて電気回路を印刷した後、該成形体を焼結
することにより、回路を焼付けた電気絶縁体材料とする
所謂コファイヤーと称される技術で得られることが多
い。しかしながら、一般に無機粉体を焼結させるには高
温を必要とするため高温の焼成温度に耐える高価な電気
伝導性物質しか使用出来ない欠陥があった。例えばアル
ミナ粉末は1500℃以上の焼成温度で焼結されるため、該
アルミナ粉末を使用しコファイヤーの技術で電気回路を
焼付けた焼結体を得ようとすれば、Mo、Mn、W等の高価
な電気伝導性物質を使用せざるを得ない事情がある。し
かもこれらの物質は電気伝導性の点で必ずしも満足出来
るものではない欠陥があった。
そのために電気伝導性の良好なAg、Au、Cu等コファイ
ヤー出来る焼結体の製造が研究されて来た。本発明者の
一人も例えば特開平1−100060号において特定のカルシ
ウム型ゼオライト粉体を成形し、該成形物1000℃以下の
温度で焼成しアノーサイト系焼結体を得る方法を提案し
た。上記方法で得られる焼結体は従来の焼結体に比べる
と安価に低温で焼結出来る優れた焼結体である。
さらに、本発明者らは、特願平1−329638号におい
て、焼成温度の許容範囲を広げるために、特定のアルカ
リ土類金属型ゼオライトに酸化ホウ素を混合して焼成す
る方法を提案した。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記方法のアルカリ土類金属型ゼオライトと酸化ホウ
素との混合は、均一な混合を行なうために水の存在下に
行なわれている。この場合、続いて成形を行なうために
は水をろ過或いは遠心分離等の方法で分離した後、乾燥
する方法が一般に採用される。
しかしながら、アルカリ土類金属を2種以上含むアル
カリ土類金属型ゼオライトを用いた場合、ろ過により水
を分離すると酸化ホウ素がろ過の方に移行してしまい、
アルカリ土類金属型ゼオライト中に残存する酸化ホウ素
の量が減少するという問題が生じた。しかも、アルカリ
土類金属型ゼオライト中に残存する酸化ホウ素の量はろ
過の条件によって受動するため、酸化ホウ素の残存量を
制御することは困難であった。このようなことはアルカ
リ土類金属を1種しか含まないゼオライトには見られな
かった現象である。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、上記した問題を解決し、アルカリ土類
金属型ゼオライト中に残存する酸化ホウ素の量を任意の
値に調節し得る方法について検討した結果、本発明に到
達した。
即ち、本発明は、 (i)一般式(I) (kM1O・pM2O・qM3 2O)・lAl2O3・mSiO2・nH2O(I) (式中、M1及びM2は夫々異なるアルカリ土類金属イオン
で、M3はアルカリ金属イオン又はアンモニウムイオンで
あり、k+p+q=1、p/k=0.05〜1且つq=0〜0.1
5であり、l=0.9〜1.1、m=1.5〜2.5且つm/l=3以下
であり、nは0以上の数である。)で示されるアルカリ
土類金属型ゼオライト又は該ゼオライトを仮焼した非晶
質仮焼物と酸化ホウ素又は焼成により酸化ホウ素となり
うるホウ素化合物とを水の存在下で接触させた後、水の
分離を行なうことなく乾燥させることを特徴とするゼオ
ライト組成物の製造方法である。
本発明で最も重要な用件の1つは使用する原料が上記
の一般式(I)によって特定されたゼオライトである点
である。
ゼオライトはイオン交換体として良く知られた化合物
であり、そのイオン交換部は種々の陽イオンで置換さ
れ、天然の鉱物又は合成物が知られている。本発明が使
用する原料は前記一般式(I)で示されるゼオライトで
あることが必要である。前記一般式(I)中、M1及びM2
は焼成温度を低くする必要性から夫々異なるアルカリ土
類金属イオンであることが必要である。該アルカリ土類
金属イオンはマグネシウム、カルシウム、ストロンチウ
ム、バリウム等のイオンが使用出来、これらの内の異な
る2種のイオンが共に前記イオン交換部のM1及びM2を構
成している。特にアルカリ土類金属イオンのうち、カル
シウムイオンとマグネシウムイオンとが共に存在し且つ
Mg/Caがモル比で0.05〜1好ましくは0.05〜0.3の範囲で
イオン交換部の一部又は全部を構成したゼオライトは焼
成時の許容温度の巾を広くすることが出来、しかも焼成
時の温度を更に低下させうるので最も好適である。また
前記一般式(I)中、M3はアルカリ金属イオン又はアン
モニウムイオンである。前記一般式(I)で示されるゼ
オライトのイオン交換部に該アルカリ金属イオン又はア
ンモニウムイオンが含まれることは必ずしも必須ではな
いが、その製法上又は入手容易性から、イオン交換部が
全部又は一部アルカリ金属イオンで構成されたゼオライ
トをイオン交換によって前記一般式で示されるゼオライ
トとする場合が多いので、アルカリ金属イオンが残存す
る場合が多い。しかし該アルカリ金属イオン又はアンモ
ニウムイオンは上記だけの理由から規定されるものでは
なく、前記M1で表示されるアルカリ土類金属イオンと相
乗的に作用し、焼成時の温度を低下させる役目もはたす
もので、好ましくはゼオライトのイオン交換部にアルカ
リ金属イオン又はアンモニウムイオンが一種又は二種以
上共存するのが好適である。しかしながら前記一般式
(I)中、M3の含有量が多くなると導電性となるので、
該一般式(I)中、qは0.15以下であるのが好ましい。
また前記一般式(I)中、SiO2/Al2O3(モル比)が3
を越える組成からなるゼオライトはその焼結体を得るた
めに一般に高温例えば1200℃以上の焼成温度を必要とす
るので本発明の目的に合致しない。更にまた同様にゼオ
ライトのイオン交換部が実質的にアルカリ土類金属型で
ないもの例えばイオン交換部の80%以上がナトリウム型
であるものはその焼結体の電気絶縁性が良好ではなく、
本発明の原料としては使用出来ない。
上記説明で明らかなように、ゼオライトの焼結温度巾
を広げ且つより低温で焼結を達成するために最も好適に
使用されるゼオライトは下記一般式(II)で示されるゼ
オライトである。
(kCaO・pMgO・qM3 2O)・lAl2O3・mSiO2・nH2O(II) 上記式中、M3はアルカリ金属イオン又はアンモニウム
イオンであり、k+p+q=1、p/k=0.05〜1且つq
=0〜0.15であり、l=0.9〜1.1、m=1.5〜2.5且つm/
l=3以下であり、nは0以上の数である。またM3は必
らずしも1種である必要はなく二種以上のイオンが混在
していてもよい。
一般にゼオライトが前記一般式(I)及び(II)で示
されるゼオライトであるか否かは元素分析、X線回析に
よって容易に判定出来る。特にアルカリ土類金属系のゼ
オライトはその種類によって特徴的回折角を有すること
がその種類ごとに知られているので上記判定は極めて容
易である。代表的なアルカリ土類金属系のゼオライトの
X線チャートを例示すると、ゼオライトA型はX線回折
チャートの2θで29.8゜、27.0゜、23.9゜及び21.5゜に
回折角を有し、ゼオライトX型は23.2゜、26.6゜及び3
0.9゜に回折角を有する。
また一般に本発明の原料として好適に使用されるのは
入手の容易さから、ゼオライト5A、ゼオライトX、ジス
モンド沸石、グク沸石又はこれらのイオン交換部を必要
に応じてイオン交換したゼオライトである。
また、前記ゼオライトを仮焼して得られた非晶質仮焼
物はゼオライトを焼結する場合に比較して焼結時の体積
収縮性が小さいので、しばしば好適に採用される。特に
コファィヤー技術によって焼結体を得る場合は一旦ゼオ
ライトを非晶質仮焼物を経由する原料形態が好適であ
る。
前記ゼオライトは好都合なことに、低温で仮焼するこ
とにより一旦非晶質化合物に相転移し、更に高温で焼成
すると結晶物に相転移する。そして一旦上記結晶物にな
るとその結晶体を得るためには1200℃或いはそれ以上の
高温を必要とする。
前記ゼオライトが非晶質仮焼物へ相転移する条件はゼ
オライトの種類によっても多少異なるが一般には750℃
〜900℃の温度下に1〜5時間仮焼することによって非
晶質仮焼物を得ることが出来る。
前記説明から明らかなように非晶質仮焼物を得るるは
結晶物の晶出がない条件を選ぶことが必要である。また
非晶質仮焼物は安定した状態で存在するので、非晶質仮
焼物を得る条件を予め決定してゼオライトを仮焼するこ
とが必要である。また上記仮焼に際し、前記ゼオライト
の組成比を大きく逸脱しない限り、アルミナ、シリカ、
カルシア等の粉体を混合して仮焼することは必要に応じ
て選択出来る態様である。
本発明の原料の一成分であるゼオライト又は該ゼオラ
イトを仮焼して得られた非晶質仮焼物は、必要な粒度の
粉体として使用すればよい。一般には市販の粉状製品を
そのまま使用出来るが、好ましくは平均粒子径が5μm
以下、好ましくは2μm以下の粉体を使用するのが好ま
しい。
本発明で使用する原料の他の成分は酸化ホウ素又は焼
成によって酸化ホウ素となりうるホウ素化合物である。
該酸化ホウ素又はホウ素化合物は前記ゼオライト又はそ
の非晶質仮焼物に配合することにより焼結温度を低下さ
せうるだけでなく焼成温度巾を大巾に改善出来る利点を
有する。該酸化ホウ素又はホウ素化合物がどのような作
用によってこれらの効果をもたらすのかその機構は明ら
かではないが、特定のゼオライトの焼成温度巾が10℃前
後しか許容されないのに対して本発明により得られるゼ
オライト組成物にあっては50〜150℃或いはそれ以上の
焼成温度巾をとり得る効果は工業的に計り知れない利点
がある。
本発明で使用するホウ素化合物は前記の通り、焼成に
よって酸化ホウ素となりうるものであれば如何なる化合
物であっけもよい。一般に入手が容易のため好適に使用
される酸化ホウ素及びホウ素化合物の代表的なものをよ
り具体的に例示すると次の通りである。即ち、例えば、
三酸化ホウ素、二酸化ホウ素等の酸化ホウ素;オルトホ
ウ酸、メタホウ酸、四ホウ酸等のホウ酸;窒化ホウ素;
炭化ホウ素等のホウ素化合物が好適に使用される。
前記酸化ホウ素又はホウ素化合物の配合割合は焼成温
度の許容範囲を拡げる度合で異なるが一般にはB2O3とし
て0.1〜20wt%、好ましくは0.5〜10wt%の範囲から選べ
ば好適である。
前記ゼオライト又はゼオライトを仮焼した非晶質仮焼
物と上記した酸化ホウ素又はホウ素化合物とは、水の存
在下に混合することが必須である。上記した夫々の粉体
を乾式混合した場合には混合が十分に行なわれず、また
上記した夫々の粉体を有機溶媒中で混合した場合は、酸
化ホウ素又はホウ素化合物を添加しても焼成温度の許容
範囲が拡がらないために好ましくない。
混合に使用する水には酸又はアルカリを添加すること
が好ましく、特にアルカリとしてアンモニアを添加して
pH=8.0〜12.0、好ましくはpH=9.0〜11.0の範囲に調整
することが、酸化ホウ素又はホウ素化合物の添加効果が
顕著であるために好ましい。
前記した夫々の粉体を水の存在下で混合する方法とし
ては任意の方法が採用し得る。具体的には、 ゼオライト又は該ゼオライトを仮焼した非晶質仮焼
物を水中に分散させ、これに酸化ホウ素又はホウ素化合
物を加えて溶解させる。
酸化ホウ素又はホウ素化合物を水に溶解し、これに
ゼオライト又は該ゼオライトを仮焼した非晶質仮焼物を
添加して混合する。
ゼオライト又は該ゼオライトを仮焼した非晶質仮焼
物を水中に分散させ、これと酸化ホウ素又はホウ素化合
物を溶解した水溶液を混合する。
等の方法が採用される。
そして、本発明においては、ゼオライト又は該ゼオラ
イトを仮焼した非晶質仮焼物と水とをろ過や遠心分離等
の方法により分離することなく、乾燥により水を除去す
ることが必須である。ろ過や遠心分離等の方法を採用す
ると、ゼオライト中に残存する酸化ホウ素又はホウ素化
合物が配合量よりも減少し、また変動するために好まし
くない。乾燥方法としては、熱による乾燥、或いは減圧
による乾燥、5酸化リンや酸化カルシウム等の乾燥剤に
よる乾燥等の任意の方法が採用し得る。
このようにして、ゼオライト又は該ゼオライトを仮焼
した非晶質仮焼物、酸化ホウ素又はホウ素化合物の任意
の一定量が均一に混合されたゼオライト組成物が得られ
る。
ゼオライト組成物を得る際に仮焼していないアルカリ
土類金属型ゼオライトを用いた場合には、得られたゼオ
ライト組成物を成形する前に仮焼を行なってアルカリ土
類金属型ゼオライトを非晶質仮焼物にしておくことが後
述する焼成による体積収縮率が小さくなるために好まし
い。
この場合、酸化ホウ素又はホウ素化合物が添加されて
いるために、ゼオライト単独の仮焼の場合に比べて非晶
質仮焼物を得る温度は一般に更に低下する。この温度は
酸化ホウ素又はホウ素化合物の種類、添加量等によって
異なるので一概に特定できないが、一般には720℃以上
で相転位が可能である。
本発明の方法により得られたゼオライト組成物は、公
知の方法によって成形され、次いで焼成される。成形は
プレス成形、或いはグリーンシート成形等の公知の方法
が挙げられ、焼成は800〜1000℃で30〜20時間行なえば
よい。こうしてアルカリ土類金属アルミノシリケート焼
結体を得ることができる。
〔効 果〕
本発明の方法によれば、アルカリ土類金属型ゼオライ
トにホウ素又はホウ素化合物を添加する際の添加量を厳
密に制御することが可能である。従って、該ゼオライト
組成物を工業生産する際のロッドむらを最小限にとどめ
ることが可能となり、工業的な実施に於いて品質の安定
した製品を容易に得ることができる。また、本発明で得
られたゼオライト組成物を利用すれば、高密度のアルカ
リ土類金属アルミノシリケート焼結体を得るための焼成
温度の許容範囲が大きく広がるため、焼成温度の管理が
容易となる。従って、工業的な実施に於いても、焼結ム
ラ等がなくなり、歩留りが飛躍的に向上する。また、本
発明によれば、焼結による緻密化温度の許容範囲の拡大
の他に、緻密化が始まる温度を低くすることができる。
さらに、本発明は結晶の晶出温度を低下させることがで
きるため、より低温での焼成が可能となる。焼成により
得られた焼結体は、電気的特性及び機械的強度に優れて
おり、電気絶縁材料として好適に使用できる。従って、
本発明は、回路を焼浸けた電気絶縁材料を比較的低温で
寸法安定性良く焼成する技術にも応用することが可能で
ある。
〔実施例〕
本発明を更に具体的に説明するため以下実施例及び比
較例を挙げて説明するが、本発明はこれらの実施例に限
定されるものではない、尚、以下の実施例及び比較例に
おいて測定した種々のデータは下記の方法によって得
た。
(I)焼結体密度(g/cc) アルキメデス法により測定した。
(II)焼結体結晶の確認 X線回折によって、アルカリ土類金属アルミノシリケ
ートの公知のチャートと対比して確認した。
(III)線収縮率(%) 焼成前の成形体の長さ(L1)と焼成後の長さ(L2)と
を夫々測定し、下記の式より求めた。
(IV)焼結体の結晶化率(%) X線回折により結晶の主ピークの高さ(アノーサイト
は2θ=28.15〜27.62゜、コージライトは2θ=28.1〜
28.4である。
(V)曲げ強度(kgf/mm2) JIS R−1601の方法によって測定した。
実施例1 ナトリウム型ゼオライトであるゼオライト4A(東ソー
(株)製、商品名:トヨビルダー)を10%塩化カルシウ
ム水溶液でイオン交換し次いで10%塩化マグネシウム水
溶液でイオン交換し、水洗、乾燥して第1表に示す組成
のアルカリ土類金属型ゼオライトを調製した。このゼオ
ライトの平均粒径は1.5μmであった。
このアルカリ土類金属型ゼオライトそれぞれについ
て、100gを水に懸濁させ、アンモニア水を加えてpHを1
0.5にした。攪拌しながら、アンモニア水を加えて溶解
した10重量%のオルトホウ酸水溶液を第1表に示す量だ
け滴下し、その後、ろ過することなく加熱して乾燥させ
た。この粉末を分析しB2O3として含まれていた量を、そ
れぞれ第1表中に示した。
この混合物を750℃で3時間仮焼して粉砕し非晶質粉
末を得た。これにバインダーを加えて、シートに成形し
た後、3時間焼成してアノーサイト焼結体を得た。その
結果、理論密度の98%以上のアノーサイト焼結体が得ら
れる焼結温度の範囲(許容範囲)と、結晶化率が100%
に達した最低焼成温度を第1表に示した。焼結体の線収
縮率はいずれも16.0〜18.0%の範囲であった。但し、焼
結体の理論密度は2.68である。
実施例2 実施例1のNo.2に示した組成のゼオライトを調製し、
粉末を粉砕した後、炉に入れ850℃で2時間仮焼した。
この粉末100gに、アンモニア水を加えてpHを10.5に調整
した10重量%オルトホウ酸水溶液を54.9g加えて混合
し、ろ過することなく加熱により水分を蒸発させて乾燥
した。この粉末を分析したところ、ゼオライトの無水物
換算でB2O3として3.0重量%含まれていた。
この粉末を金型に入れ、500kg/cm2でラバープレス成
形し、30mmφ×5mmの成形体を得、これを種々の焼成温
度で焼成した。その結果、理論密度の98%以上の焼結体
が得られる焼成温度の範囲は830〜930℃であり、結晶化
率100%に達する最低温度は870℃であり、曲げ強度は20
kgf/mm2であった。
比較例 第2表に示す組成のゼオライトを調製し、夫々のゼオ
ライトに対してアンモニア水を加えて溶解した第2表に
示す濃度のオルトホウ酸水溶液を第2表に示す量だけ滴
下した後、ろ過を行い乾燥させた以外は、実施例1と同
様にして行った。
イオン交換によってマグネシウムを添加していない場
合には、B2O3含有量は安定して多かったが、焼結温度の
許容範囲が、高めの温度となった。(第2表中No.1、N
o.2) 一方、マグネシウムを添加したゼオライトを用いた場
合には、ろ過として失われるホウ酸の量が多く、その結
果B2O3の含有量も少なく、その値も不安定な再現性の悪
いものとなった。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−44060(JP,A) 特開 昭56−160376(JP,A) 特開 平1−153570(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C04B 35/18 C04B 35/00 C01B 33/36

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(i)一般式 (kM1O・pM2O・qM3 2O)・lAl2O3・mSiO2・nH2O (式中、M1及びM2は夫々異なるアルカリ土類金属イオン
    で、M3はアルカリ金属イオン又はアンモニウムイオンで
    あり、k+p+q=1、p/k=0.05〜1且つq=0〜0.1
    5であり、l=0.9〜1.1、m=1.5〜2.5且つm/l=3以下
    であり、nは0以上の数である。)で示されるアルカリ
    土類金属製ゼオライト又は該ゼオライトを仮焼した非晶
    質仮焼物と酸化ホウ素又は焼成により酸化ホウ素となり
    うるホウ素化合物とを水の存在下で接触させた後、水の
    分離を行なうことなく乾燥させることを特徴とするゼオ
    ライト組成物の製造方法。
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