JP2983591B2

JP2983591B2 - 部品の選択取出し装置

Info

Publication number: JP2983591B2
Application number: JP2222246A
Authority: JP
Inventors: 明椛沢; 喜和清水
Original assignee: Honda Motor Co Ltd
Current assignee: Honda Motor Co Ltd
Priority date: 1990-08-22
Filing date: 1990-08-22
Publication date: 1999-11-29
Anticipated expiration: 2014-11-29
Also published as: JPH04105826A

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は部品を収納する多数の引出しの中から必要と
する引出しを押出して仕様に合った部品のみを取出すこ
とができるようにした装置に関する。

（従来技術）例えば自動車の組立てラインでは、機種によって車体
に組付ける部品が異なるため各組付け部署には各種の部
品を収納した部品棚が配置されていて、作業者が車体等
に添付された部品の仕様書をもとに部品棚の中から該当
する部品を選び出して組付けるようにしている。

このためこれまでは、該当する部品が部品棚のどこに
あるかとか、部品仕様書の指示内容や部品記等といった
事柄を作業者が全て記憶していなければならず、また記
憶違いから異なる部品を組付けてしまうといった問題も
起こし易かったため、実開昭61−90675号公報において
は、車体毎に必要とする部品をコンピュータに記憶させ
ておいて、この記憶情報をもとに部品棚上の該当する部
品をランプにより照射するようにした部品の選択指示装
置が提案されている。

ところがこのような装置は、単に組付けに必要な部品
を指示するだけに止どまるため、作業者の負担を軽減す
ることはできても、他の部分から部品を取出してしまう
といった誤作業を抑えることはできないから、確認ミス
により誤組付けの虞れは依然として存在していた。

（発明が解決しようとする課題）本発明はこのような問題に鑑みてなされたもので、そ
の目的とするところは、作業者による確認作業を排し
て、組付けに必要な部品以外は取出すことができないよ
うにした新たな部品の選択取出し装置を提供することに
ある。

（課題を解決するための手段）すなわち、本発明はかかる課題を達成するための部品
の選択取出し装置として、部品収納手段に、部品を収納
する複数の引出しを出し入れ自在に配設するとともに、
部品情報に応じて選択的に動作する複数の駆動シリンダ
を前記各引出し毎にこれらの背後に配設して、これらの
駆動シリンダのロッド端に、対応する各引出しの後端面
を磁気的に吸着保持する接離可能なマグネットを取付け
るようにしたものである。

（作用）このように構成したことにより、被組立体の仕様情報
に基づいて必要とする部品とこれを収納する引出しを抽
出し、その信号によって作業者の記憶力や判断力に頼る
ことなく該当する引出しを引出して、必要とする部品の
みを取出すようにする。

（実施例）そこで以下に図示した実施例について説明する。

はじめにこの装置が適用される部品の収納装置を第１
図と第３図によって説明すると、図中符号１は車体組立
てラインＬの近傍に配設された部品収納装置で、この装
置本体の縦フレーム２、２には互いに相対向する内面に
等しい間隔をおいて多数のガイドレール３‥‥が水平に
固定されていて、ここには、両側に設けたスライドレー
ル５を案内として出し入れする複数の引出し６‥‥が摺
動自在に取付けられている。この引出し６の内部には、
部品収納用のバケット７が後板８の内面に設けた図示し
ない板ばねにより押圧された状態で取外し可能に嵌込ま
れており、また引出し６の前板11にはその一隅に切欠き
12が設けられていて、縦フレーム２の各抽出し組付け部
分に設けた指定部品指示ランプ13を装置本体１の前面か
ら視認できるように露出させている。

15は、後述する制御回路20からの出力信号により作動
して該当する引出し６を押出す駆動シリンダで、このシ
リンダ15は本体１内奥のブラケット４に取付けられ、ま
たロッド16の先端には角形のマグネット17が一体的に固
定されていて、その先端面及び下面を引出し６の後板８
背面に設けた磁性材よりなるＬ形吸着板９に離脱可能に
吸着させて、装置が故障したような場合や、緊急に部品
の取出しを必要とするような場合に、手で引出し６を引
出すことができるように構成されている。なお、図中符
号18は、駆動シリンダ15へ導入するエアの方向を切換え
る電磁切換弁を示している。

ところで第２図は、部品の仕様情報に基づいてこれら
の引出し６を選択して出し入れする制御回路を示したも
ので、この制御回路20の仕様情報読取り手段21には、ホ
ストコンピュータCPUから予め記憶された機種別の仕様
情報信号が車体の送り順序に従って入力し、また車体組
立ラインＬに沿ってその組付け部署の直前に配設した台
車進入確認センサS₁（第４図）からは、台車Ｗが組付け
部署に進入する毎に出力する確認信号がセット信号とし
て入力するように構成され、また台車Ｗの排出側に配設
した台車発進確認センサS₂からは、台車Ｗがつぎの組付
け部署へ排出する毎に出力する確認信号がリセット信号
として入力するように構成されている。22は、仕様情報
読取り手段21からのデータ信号をデータ照合手段23にお
いて照合できるような信号に変換するデータ変換手段
で、またデータ照合手段23は、データ変換手段22からの
信号と、部品の仕様別データを記憶している選択データ
記憶手段24からの信号を照合し、該当する部品を抽出し
てそのデータ信号を出力先選択手段25に出力する。出力
先選択手段25は、部品別に収納した引出し６を記憶する
出力記憶手段26からの信号と入力した部品のデータ信号
をもとに、該当する部品を収納した引出し６を抽出して
そのデータ信号を出力するもので、信号出力手段27は、
この信号に基づいて該当する引出し６を指示する指示ラ
ンプ13に点灯信号を出力するとともに、該当する駆動シ
リンダ15の切換弁18に切換え信号を出力するように構成
されている。

この図には、さらに指示ランプ13の点灯操作と、駆動
シリンダ15の切換弁18を切換え操作する駆動回路がロジ
ック回路として示してあり、信号出力手段27からの選択
信号は、該当するゲート31から増幅器32に入力して指示
ランプ13を点灯表示させ、また、台車進入確認センサS₁
から２段の単安定マルチ33、34を経た確認信号と、信号
出力手段27からの選択信号は、該当するアンドゲート35
の各入力端に入力し、台車Ｗの進入を確認してから一定
の時間が経過した後に、ここからの出力信号を単安定マ
ルチ36を介して増幅器37に入力して、一定時間切換弁18
を一方に切換えるように構成されている。また一方、台
車発進確認センサS₂からの発進確認信号は、２段の単安
定マルチ38、39を介して信号出力手段28からの選択信号
とともにフリップフロップ回路40に入力し、ここからの
出力信号と、台車進入確認センサS₁からの進入確認信号
をアンドゲート41の各入力端子に入力させて、つぎの台
車Ｗがこの組付け部署に進入した時点でこのアンドゲー
ト41からの出力信号をさらに単安定マルチ42を介して増
幅回路43に入力し、切換弁18を一定時間他方に切換える
ように構成されている。

このように構成された装置において、いま車体を載置
した台車Ｗが部品組付け位置に進入してくると、仕様情
報読取り手段21は、台車進入確認センサS₁からの確認信
号によりホストコンピュータCPUからの機種別信号をデ
ータ変換手段22を介してデータ照合手段23に送り出し
て、ここから機種に応じた部品のデータ信号を出力先選
択手段25に出力し、さらに、ここで出力先記憶手段26に
格納されたデータをもとにして該当する部品を収納した
引出し６を抽出した上、その選択信号を信号出力手段27
を介して駆動回路に出力する。

一方駆動回路では、この選択信号と台車進入確認セン
サS₁からの確認信号をもとに該当する引出し６を指示す
る指示ランプ13を点灯させるとともに、若干の時間をお
いて該当する切換弁18を一方に切換え、駆動シリンダ15
の後室に流入させたエアによりロッド16を伸長させて引
出し６を押出す。

そして、作業者がこの引出し６から所要の部品を取出
して車体に組付け、ついで台車Ｗがつぎの組付け部署へ
と発進してゆくと、排出側に配設された台車発進確認セ
ンサS₂はその発進確認信号を単安定マルチ38に出力し、
台車Ｗが発進してから一定の時間内につぎの台車Ｗが正
常に進入した時点でアンドゲート41からの出力信号によ
り切換弁18を他方へ切換え、駆動シリンダ15の前室に流
入させたエアによりロッド16を縮動させて該当する引出
し６を閉止する。

第５図は選択された引出し６の出し入れ操作を押ボタ
ンスイッチにより行わせるようにした本発明の他の実施
例を示したものである。

指示ランプ13の点灯と駆動シリンダ15の切換弁18を切
換え操作する駆動回路には、上述した信号出力手段27か
らの選択信号が、一方はフリップフロップ回路51の一方
の入力端に入力し、また他方は、インバータ52を経て手
動終了ボタン53からの出力信号とともにオアゲート55を
介してインバータ51a側の入力端に入力し、さらにこの
フリップフロップ回路51からの出力信号は、指示ランプ
13を点灯すべく増幅器56に入力する。また一方、切換弁
18側には、信号出力手段27からの選択信号と手動開始ボ
タン53からの出力信号が該当するアンドゲート57の各入
力端に入力し、ここからの出力信号は単安定マルチ58を
介して増幅器59に入力して、一定時間引出し６を開放す
べく切換弁18を一方に切換え、また他方のアンドゲート
60の各入力端には、信号出力手段27からの選択信号と手
動終了ボタン54からの出力信号が入力して、ここからの
出力信号は単安定マルチ61を介して増幅器62に入力し
て、引出し６を閉止すべく切換弁18を他方へ切換えるよ
うに構成されている。

この実施例では、該当する引出し６を選択した信号が
信号出力手段27から出力すると該当する指示ランプ13が
点灯し、またこの状態で手動開始ボタン53を操作する
と、ここからの出力信号と信号出力手段27からの選択信
号とにより該当する切換弁18が一方に切換えられて、後
室側に導入されたエアによる駆動シリンダ15がロッド16
を伸長させて該当する引出し６を開放する。

そしてつぎに、その引出し６から所要の部品を取出し
て車体に組付けた後、作業者が手動終了ボタン54を操作
すると、ここからの出力信号により指示ランプ13は消灯
し、同時に電磁弁18は他方へ切換えられ、これにより駆
動シリンダ15はロッドを縮動させて該当する引出し６を
閉止する。

（効果）以上述べたように本発明によれば、各引出しと対応さ
せてこれらの背後に配設した駆動シリンダのロッド端
に、引出しの後端面を磁気的に吸着保持する接離可能な
マグネットを取付けたので、部品情報に応じて必要とす
る部品を自動的に間違えることなく取出すことができる
ばかりでなく、装置が故障したような場合や、緊急に部
品を取出さなければならないような場合には、人手によ
って所要の引出しを強く引出すことにより、引出しとマ
グネットとの吸着を解いて必要とする部品を手動によっ
て任意に取出すことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例をなす部品収納用引出しの駆
動機構を示した斜視図、第２図はその動作制御回路を示
した図、第３図は装置の全体を示した図、第４図は部品
の組付けラインを示した図、第５図は本発明の他の実施
例をなす動作制御回路を示した図である。１……装置本体、６……抽出し 13……指示ランプ、15……駆動シリンダ 18……電磁切換弁、20……制御回路 53……手動開始ボタン 54……手動終了ボタン

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】部品収納手段に、部品を収納する複数の引
出しを出し入れ自在に配設するとともに、部品情報に応
じて選択的に動作する複数の駆動シリンダを前記各引出
し毎にこれらの背後に配設して、該各駆動シリンダのロ
ッド端に、対応する前記各引出しの後端面を磁気的に吸
着保持する接離可能なマグネットを取付けたことを特徴
とする部品の選択取出し装置。