JP2980877B2 - 肥料作成システム - Google Patents

肥料作成システム

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JP2980877B2
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    • C05FORGANIC FERTILISERS NOT COVERED BY SUBCLASSES C05B, C05C, e.g. FERTILISERS FROM WASTE OR REFUSE
    • C05F7/00Fertilisers from waste water, sewage sludge, sea slime, ooze or similar masses
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
    • Y02A40/10Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in agriculture
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、肥料作成システム
に係り、特に、汚泥物と石灰等の粉体とから自動的に肥
料を作成する肥料作成システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、汚泥状物質から均一な粒径の肥料
を作成するシステムは知られていない。従来の汚泥の処
理は、脱水後に焼却し、埋め立てを行うのが一般的であ
った。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例では、汚泥の処理に処理費が必要であり、また、埋
め立てるための箇所も必要であるなど、汚泥の処分に多
数の人手と費用とが必要であった。
【0004】
【発明の目的】本発明は、係る従来例の有する不都合を
改善し、特に、自動的に無人で汚泥状物質を保存可能な
状態の肥料とすることができる肥料作成システムを提供
することを、その目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明では、造
粒対象物を脱水して脱水ケーキを作成する脱水装置と、
この脱水装置によって作成された脱水ケーキを計量する
と共に当該脱水ケーキを蓄積する脱水ケーキ計量装置
と、この脱水ケーキ計量装置から供給される脱水ケーキ
と所定の粉体とを攪拌すると共に当該攪拌された混練物
を造粒する造粒装置と、この造粒装置に搬入する前記粉
体を計量する粉体計量装置と、前記造粒装置内の混練物
を結合させる結合材を当該造粒装置内に供給する結合材
供給ポンプと、前記造粒装置への脱水ケーキ及び粉体の
供給を制御する制御装置とを備えている。しかも、造粒
装置が、前記混練物から生じる造粒物のうち予め定めら
れた粒径より大きい大ダマを細粒化する選択的チョッパ
と、前記結合材に応じて結合され又は前記選択的チョッ
パによって細粒化された当該造粒装置内の造粒物の一部
を取り出して保持する造粒物保持部とを備えると共に、
当該造粒装置に、前記造粒物保持部に保持された造粒物
を撮像する撮像部と、この撮像部によって撮像された画
像に基づいて前記造粒物の粒径を計測する画像処理部と
を併設している。さらに、制御装置が、前記画像処理部
によって撮像された粒の粒径の分布に基づいて前記造粒
装置の動作を制御する造粒制御手段と、前記脱水ケーキ
計量装置に一定量蓄積された後に造粒装置を駆動させ又
は当該脱水ケーキの蓄積量が予め定められたしきい値以
下の場合には前記脱水装置に脱水ケーキを一定量作成さ
せる手段とを備えた、という構成を採っている。これに
より前述した目的を達成しようとするものである。
【0006】造粒対象物は、例えば、農業集落の下水汚
泥や、粉砕した生ゴミや、食品の残りや、家畜糞などの
有機物であり、必要に応じて、脱水装置に搬入するまえ
に破砕等を行う。すなわち、造粒対象物は、汚泥状物
質、粉体、顆粒、生ゴミや残飯などである。脱水装置
は、このような汚泥状物質の含水率を70%〜80%と
なるまで脱水する。一方、造粒対象物を粒状の肥料とす
るため、必要な粉体をこの脱水ケーキと攪拌する。この
粉体は、例えば生石灰であり、また、必要とされる肥料
の性質に応じて、窒素、リン、カリウム等を含む粉体を
用いる。このため、粉体計量装置は、必要に応じて2以
上設置する。また、粉体計量装置を1つとして、ベルト
コンベアと開袋装置とスクリューフィーダとを粉体の種
類の数分用意するようにしてもよい。そして、造粒装置
は、この脱水ケーキと例えば石灰とを攪拌・混連し、水
分をさらに蒸発させることで造粒を行う。制御手段は、
画像処理部によって撮像された粒の粒径の分布に基づい
造粒装置の動作を制御し、選択的チョッパと結合材と
を用いて各粒を一様な大きさに造粒するまでを自動的に
行う。さらに、前記脱水ケーキ計量ホッパに一定量蓄積
された場合には、造粒装置を駆動させる。一方、当該脱
水ケーキの蓄積量が予め定められたしきい値以下の場合
には、前記脱水装置に脱水ケーキを一定量作成させる。
このため、材料の供給から造粒までをすべて自動的に行
う。これにより、上記課題を解決する。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。
【0008】図1は、本発明による肥料作成システムの
構成を示すブロック図である。肥料作成システムは、造
粒対象物を脱水する脱水装置(脱水機)17Aと、この
脱水機17Aによって脱水された脱水ケーキを計量する
脱水ケーキ計量装置(脱水ケーキ計量ホッパ)17B
と、この脱水ケーキ計量ホッパ17Bから供給される脱
水ケーキを攪拌すると共に造粒する造粒装置1と、この
造粒装置1に搬入する粉体を計量する粉体計量装置18
Bと、造粒装置1による造粒処理に必要な脱水ケーキお
よび粉体の量を予め記憶した制御装置(制御手段)Cと
を備えている。
【0009】さらに、制御手段Cは、脱水ケーキ計量ホ
ッパ18Bに蓄積可能な脱水ケーキの量と造粒装置1が
一回の造粒処理で必要とする脱水ケーキの量とに応じて
脱水装置1に脱水させる脱水処理制御手段を備えた。こ
のため、制御手段Cは、造粒装置の処理能力や作成すべ
き肥料の性質に応じて脱水ケーキの量および粉体の量を
定め、各計量ホッパ17B,18Bに計量させる。そし
て、この計量した脱水ケーキおよび粉体を造粒装置に搬
入することで、材料の供給を自動化し、さらに造粒装置
での造粒を自動化することで順次供給される汚泥から無
人で自動的に肥料を作成することができる。
【0010】図2は図1に示した肥料作成システムの詳
細な構成を示すブロック図である。図2に示す肥料作成
システムは、一様な適径の粒を自動的に造粒するための
構成が付加されている。図2に示す構成は一例であっ
て、各構成要素が果たす役割に応じて図示しない種々の
構成を採用することができる。ここで、符号Cはコント
ローラ(制御手段)を示し、符号Dはドライバを示す。
図7に示す各部はコントローラC又はドライバDと接続
されている。コントローラCは、例えば、演算処理装置
とRAM等の記憶装置および制御用プログラムを記憶し
たROM等の記憶媒体とを備える。演算処理装置は、記
憶媒体から読み出したプログラムに従って動作すること
で、各センサから入力されたデータを用いて各ドライバ
を制御する。この記憶媒体には、前述した肥料の種類に
応じた造粒装置に投入すべき材料の量が記憶されてい
る。また、例えば石灰を投入する場合、市販の生石灰の
中のCaOの量等によって投入すべき量が変化するた
め、この生石灰の種類に応じて変化する量を記憶すると
よい。
【0011】さらに、造粒装置は、空気をケーシング内
に圧送する圧気ポンプ24と、ケーシング内の排ガスを
脱臭する脱臭器25と、この脱臭器25を介してケーシ
ング内の排ガスを吸引する吸引ポンプ26とを備えてい
る。この圧気ポンプと吸気ポンプとにより、造粒装置の
ケーシング内の水蒸気を排出して造粒対象物の乾燥を促
進させる水蒸気排出手段を構成する。さらに、混練物を
結合させる結合材(例えば、水)を供給する結合材供給
ポンプ29を備えている。この結合材供給ポンプ29の
駆動タイミングについては、コントローラCにより制御
される。
【0012】さらに、ケーシング内の選択的チョッパを
駆動するチョッパモータ46を備えている。選択的チョ
ッパは、ケーシング内の大粒の粒を選択的に破砕するチ
ョッパである。図2に示す例では、このチョッパモータ
46の負荷電流を計測するチョッパモータ電流センサ4
6Cがチョッパモータ46に併設されている。ここで、
ケーシング内には造粒対象物を攪拌するトルネードフィ
ン3が設けられている。このトルネードフィン3は主軸
4に支持されている。トルネードフィン駆動系13は、
この主軸4を回動させるフィンモータを備える。さら
に、このフィンモータの電流値はモータ電流センサ13
Cによって逐次監視される。
【0013】また、ケーシングを加温して脱水ケーキの
水蒸気蒸発を促進するため、ヒーター28がケーシング
に装備されている。さらに、ケーシングの外周に、保温
材28Bを装備する。温度センサ30Bは、ケーシング
内の温度を観測する。さらに、ケーシングは、画像処理
のために粒が仮排出される粒観測窓18を備えている。
この粒観測窓18の位置に対応して、カメラ19Aが設
けられ、このカメラ19Aが撮像した画像は画像処理部
19Bに出力される。そして、ケーシングは、造粒が完
了した粒を排出する粒排出口11Cを備えている。この
粒射出口11Cは、例えば、粒排出口アクチュエータ1
1Dによって開閉される。
【0014】また、ケーシングの重量情報を常時出力す
るロードセルLCを設けるようにしても良い。すると、
ケーシングの内部重量の変化(即ち、造粒対象物の含水
率の変化)をロードセルLCによって高精度に検知する
ことができる。石灰と脱水ケーキの反応熱により生じた
蒸気は圧力上昇を起こし脱臭部12を経て排出され、発
生した蒸気の一部は処理槽(ケーシング)内に結露し造
粒すべき材料の含水率を上げる。発生蒸気がこのような
状態になると、脱水ケーキの当初の含水率が判明してお
れば、ロードセルLCから得られる重量データの変化よ
り、処理槽内の含水率をコントローラ50で算定するこ
とができる。
【0015】造粒が終了したとする時期については、粒
観測窓37に仮排出した粒の粒径をカメラ34および画
像処理部35により適径となった時期か、または、この
適径となった時期から乾燥のための一定時間が経過した
ときとする。また、脱水ケーキ内の水分が予め判明して
いることを前提とし、投入石灰の量が明確であれば、装
置全体の重量を計測するロードセルLCからの重量情報
によっても判断することができる。また反応熱を監視
し、上昇温度の推移から判断することもできる(必要水
分蒸発量は発熱量に比例するため)。また、混練の条件
が同一であれば(経時的に変化がなければ)、単純に石
灰投入からの経過時間のみで判断しても良い。
【0016】図3は本実施形態による肥料作成システム
の構成要素の配置例を示す説明図である。図3に示す例
では、隔壁70で肥料作成システムの構成要素を外気か
ら隔離し、さらに脱臭システムを用いることで、悪臭を
外部に排出することなく、さらに内部も脱臭された状態
で汚泥状物質からの肥料の作成を自動的に行う。ここで
は、肥料作成のための粉体として石灰を用いる。従っ
て、作成する肥料は石灰処理肥料である。石灰は、サイ
ロに蓄積し、順次使用する構成としてもよい。図示する
例では、肥料作成システムへの石灰の供給を容易とする
ため、袋詰めとされた生石灰を使用する。石灰袋18C
は、コンベア18A上に設置される他、その近傍に配達
される。このコンベア18Aは、生石灰を粉体計量ホッ
パ18Bへ送る。そして、図示しない開袋装置19によ
ってこの生石灰を計量ホッパに蓄積する。この計量ホッ
パに蓄積された生石灰は、コントローラCから指示され
るタイミングで、造粒装置1に投入される。また、開封
され、空となった石灰袋18Dは、コンベアの終端に破
棄される。
【0017】一方、汚泥状物質を脱水する構成は、隔壁
72によりさらに隔離される。ここでは、汚泥状物質が
直接脱水機17Aに投入される例を示しているが、生ゴ
ミ等を造粒対象物とする場合には、破砕装置などをこの
隔壁72内にの脱水機の上流側に配置する。脱水機17
Aは、洗浄のための水が供給される配管17Aaと、汚
泥状物質が投入される配管17Abと、脱水したときの
排水を外部に排出する配管17Acと、脱水のための薬
品(結合材)が投入される配管17Adとを備えてい
る。そして、脱水機の下流側には、一定量の脱水ケーキ
を保持する脱水ケーキ計量ホッパ17Bが配置されてい
る。
【0018】図4を参照すると、ここでは、脱水ケーキ
計量ホッパ17Bを造粒装置1の上部に配置している。
そして、当該脱水ケーキ計量ホッパ17Bが、当該脱水
ケーキ計量ホッパに蓄積された脱水ケーキを造粒装置に
移送する配管17Baを備えている。このため、例えば
脱水ケーキ計量ホッパ17Bが仕切板を有する構成で
は、この仕切板を開くと位置的な落差から脱水ケーキが
自動的に計量ホッパから造粒装置1に落ちる。
【0019】さらに、脱水機17Aにつても、これを脱
水ケーキ計量ホッパの上部に配置する。そして、脱水機
17Aが、当該脱水機17Aによって作成された脱水ケ
ーキを脱水ケーキ計量ホッパ17Bに供給する配管17
Dを備えている。従って、汚泥状物質が脱水されると、
その位置的な落差によって自動的に脱水ケーキが脱水ケ
ーキ計量ホッパ17Bへ落ちる。これによって、特別な
ポンプを使用することなく、汚泥状物質を脱水して造粒
装置に投入する工程を自動化することができる。
【0020】脱水機には種々のものがあるが、造粒装置
の処理能力との関係で選定するとよい。そして、肥料作
成システムは無人動作を前提とするため、メンテナンス
が容易である機種が望ましい。また、脱水ケーキを最終
的に肥料とするため、脱水機に注入する薬品を石灰とす
る例えばろ過および圧搾により脱水するものを採用する
とよい。また、脱水ケーキの含水率が高いと、造粒時間
が長くなり、すると、造粒の1バッチあたりの消費電力
が多くなるため、ランニングコストの面からは、含水率
を低くすることができる脱水機が望ましい。
【0021】図5を参照すると、粉体計量ホッパ18B
の上流に、当該粉体計量ホッパまで袋詰めされた粉体1
8Cを搬送する袋搬送装置(コンベア)18Aと、この
コンベア18Aによって搬送された袋を開封するととも
に粉体計量ホッパへ粉体を蓄積させる開袋装置19とを
併設している。これにより、肥料作成システムの所在地
までの配達が容易な袋入りの粉体を使用して、複数個の
袋をコンベア上に設置しておくことで、粉体の供給を自
動的に行うことができる。
【0022】図6は開袋装置および計量ホッパの一例を
示す平面図である。コンベア18Aの両側には、開袋を
行うための搬送部19を案内するガイドレール19Eが
設けられている。このガイドレール19E上の搬送部1
9は、袋18Cに移動力を付勢する搬送板19Aと、開
袋を行うときに袋を保持する袋保持部19Bと、この袋
保持部を図6中で左右に回動自在とする軸受19Dと、
この搬送板19Aと袋保持部19Bとを一体として支持
する支持部19Cとを備えている。支持部19Cは、図
示しない付勢手段によって図6中上下方向に移動する。
この搬送部19は、コンベア18Aで搬送された袋を粉
体計量ホッパ18Bおよびその下流へ移動させる。
【0023】図7は図6中の矢印Aで切断した断面図で
ある。図7を参照すると、ガイドレール19Eは、支持
部19Cの上部を指示する上側のガイドレール19Ea
と、下側を指示するガイドレール19Ebとを備えてい
る。そして、支持部19Cは、搬送板19Aを上下動さ
せるための穴19Caと、図示しない上下動駆動手段と
を備えている。さらに、開袋を行うときに袋を保持する
袋保持部19Bは、ここでは複数の針19Fを有してい
る。この針19Fで袋を保持することで、開袋動作を自
動的に良好に行う。
【0024】一方、粉体計量ホッパ18Bは、袋を切断
するカッタ18Kと、このカッタを指示するカッタ支持
部18Lと、このカッタ支持部18Lを案内するカッタ
ガイドレール18Mと、図示しないカッタ付勢手段とを
備えている。そして、粉体計量ホッパ18Bの蓋18P
は、シリンダ18Nの駆動によって内側に開く。このカ
ッタ18Kは、蓋18Pを開いたときに自重により粉体
計量ホッパ18B内に至った袋18Cの下部を切断す
る。このカッタ18Kは、鋭利な刃物の他、超音波によ
るものでもよい。
【0025】図8は図6の矢印Bで切断した断面図であ
る。袋が粉体計量ホッパ18Bの上部まで搬送される
と、袋の一端と他端が針19Fによって保持される。そ
して、カッタ18Lは、この計量ホッパ内の端部(図7
の左側)に移動する。図9を参照すると、シリンダ18
Nを駆動して蓋18Pを第一の動作位置まで移動させる
と、袋18Cは自重により変形し、袋18Cの下部とカ
ッタ18Lの位置とが重なり合う。この状態でカッタ1
8Lをカッタガイドレール18Mに沿って駆動すると、
袋18Cの下部が切り裂かれる。そして、切り裂いた後
にさらにシリンダ18Nを駆動して蓋18Pを第2の動
作位置まで移動させると、針19Fによって両端が保持
された袋18Cは、その下部が大きく開き、袋内の粉体
が粉体計量ホッパ内へ落ちる。このとき、針19Fは、
軸受19Dによって図10で示す左右に回動自在である
ため、袋の保持状態が良好となる。
【0026】次いで、シリンダ18Nを駆動して蓋18
Pを閉じるたとき、針19Fによって保持されている空
の袋18Cは粉体計量ホッパ上に位置する。さらに、搬
送部19を図6の下側に駆動すると、レール18G上を
空の袋が移動し、さらに図6中の二点鎖線で示す位置ま
で搬送される。この位置で図示しない例えば袋を下部に
押しつける手段を駆動することで、針19Fからから袋
が抜けて、破棄される。
【0027】再度図8を参照すると、粉体計量ホッパ1
8Bには粉体供給用の配管18Eが接続されている。そ
して、この配管18Eは、スクリュー18Eaを内部に
有している。この粉体計量ホッパ18Bに蓄積された粉
体は、このスクリューによって造粒装置の上部へ供給さ
れる。このため、粉体計量ホッパ18Bの底に、粉体を
スクリュー18Ea側へ案内するための案内部材18B
aを設ける用にしてもよい。また、脱水機17A等を造
粒装置の上部に配置したように、この粉体計量ホッパ1
8Bを造粒装置の上部となるように配置しても良い。こ
の場合、ベルトコンベアで石灰袋を上部の開袋装置まで
搬送する。
【0028】粉体計量ホッパ18Bの全体の重量は、図
示省略したロードセルLCによって計測するとよい。こ
れにより、ホッパ18B内に蓄積された粉体の量および
造粒装置への供給量を計測することができる。造粒装置
への粉体供給が1種類でちょうど1若しくは2袋の整数
倍の場合は、計量のみを省略することもできる。この場
合、造粒制御での石灰の少量追加は行なわず、水蒸気の
排出や脱水ケーキの供給量の制御により粒径を制御する
ようにするとよい。また、スクリューによって計量ホッ
パ18Bから造粒装置1へ粉体を供給する構成では、こ
のスクリュー18Eaの回転数によって、供給量を推定
することもできる。また、袋保持部19Bの針19Fに
ついては、先端をカギ状にすると、より良好に袋を保持
できる。また、再度図6を参照すると、空の袋の搬送路
18Jにレール18Gとローラ18Hを設置する構成と
したが、空の袋が良好に破棄位置まで搬送されるのであ
ればこれを不要としても良い。一方、粉体を内部に有す
る袋18Cを粉体計量ホッパ18Cの蓋部分を移動させ
るときに、その摩擦が強いようであれば、図6に示した
レール18Gおよびローラ18Hを粉体計量ホッパの蓋
18Pの上面に設けるようにしてもよい。さらに、袋保
持部19Bに代えて、蓋18Pに袋を吸着する吸着部を
設けるようにしてもよい。
【0029】図6乃至図10に示す構成により生石灰を
有する袋の開袋を行うと、袋の底側の一部を袋に密着さ
せた状態で開袋を行うため、袋内の生石灰を外気に触れ
させることなく、粉体計量ホッパ18Bに供給すること
が可能となる。このように、生石灰をコンベア上に袋の
まま搭載し、一袋ごとに破砕し、生石灰計量ホッパに送
ることとしたために、生石灰を使用するまで空気にさら
される時間が少なく、空気との接触を阻止する必要もな
いため、安価で高品質で消化なしの状態で生石灰を使用
することができる。すなわち、造粒装置に搬入するまえ
に、生石灰が水分と反応して消石灰となることを有効に
防止することができる。
【0030】再度図3を参照すると、造粒装置1および
隔壁72内の排気は、脱臭器25Bおよび25Aに吸引
される。図11はこの脱臭システムの一例を示す説明図
である。脱臭システムは、造粒装置1全体を外部から隔
離する隔壁70と、脱水ケーキ作成手段17を隔離する
隔壁72(図3参照)と、脱水ケーキ作成手段17内の
下側領域の悪臭気体A1と造粒装置1内の悪臭気体A3と
を脱臭する第1の脱臭部25Aと、脱水ケーキ作成手段
17内の上側領域内の悪臭気体A2と貯蔵部1cの周囲
の悪臭気体A4とを脱臭する第2の脱臭部25Bとを備
えている。
【0031】脱臭システムはさらに、脱水ケーキ作成手
段17内の下側領域21内の悪臭気体A1を第1の脱臭
部25A側に送る第1の流動付勢手段50と、脱水ケー
キ作成手段17の上側領域22内の悪臭気体A2と貯蔵
部1cの周囲の悪臭気体A4とを第2の脱臭部25Bに
送る第2の流動付勢手段60とを備えている。さらに、
図3に示す構成では、第1の脱臭部25Aおよび第2の
脱臭部25Bの下流に、排気を冷却して微生物等で悪臭
成分を除去する第三の脱臭部25Cを備えている。第3
の脱臭部からの排気は、排気ポンプ26により行われ
る。
【0032】隔壁70は、肥料作成システムの構成要素
を外部から密閉している。このため、石灰の配達などで
ドア71を開けない限り、外部との気体の流通は、この
隔壁70を貫通して設けられた配管及び外気取込口70
A以外からは行わない。この外気取込口70Aは、第二
の流動付勢手段60が貯留部1cの周囲の空気ごと悪臭
気体A4を取り込んで脱臭し隔壁1の外部に排気するた
め、当該隔壁1内部の気圧の低下防止を図るべく、新鮮
な外気を取り込む。なお、この外気取込口70Aには、
外部から内部へ侵入する方向のみ気体の流通を許容する
ワンウェイバルブ70Bが装備されている。
【0033】脱水ケーキ作成手段17は、内部に脱水機
17Aおよび脱水ケーキ計量ホッパ17Bとを収容した
密閉容器である。脱水ケーキ作成手段17の内部には、
当該内部を上側領域と下側領域とに二分する仕切板が装
備されている。この仕切板は、気体の流通を自在とする
簀の子状に形成され、その上面に脱水機17Aが載置さ
れている。この仕切板を境に、脱水機17Aから発生し
た悪臭気体A中の空気よりも重い成分(例えば硫化水
素)は下側領域に、空気よりも軽い成分(例えばアンモ
ニア)は上側領域に滞留する。
【0034】脱水ケーキ作成手段17の下側領域には、
造粒装置1内部に連通する配管51が接続されており、
上側領域には、第2の脱臭部25Bに連通する配管61
が接続されている。また、これらの配管51,61を介
して、脱水ケーキ作成手段17内部の悪臭気体Aが吸い
出されるので、新たに外気を取り込む外気取込口が脱水
ケーキ作成手段17に設けられている。この外気取込口
には、内部の悪臭気体Aが漏れないように、外部から内
部へ侵入する方向のみ気体の流通を許容するワンウェイ
バルブが装備されている。
【0035】仕切板と外気取込口は、悪臭気体A中の空
気よりも重い成分(例えば硫化水素)と空気よりも軽い
成分(例えばアンモニア)との体積比により求められる
境界となる高さに設定されている。すなわち、脱水ケー
キ作成手段17内部では、仕切板付近に空気が滞留し、
その下方に硫化水素を含有する悪臭気体A1が溜まり、
その上方にアンモニアを含有する悪臭気体A2が溜ま
る。
【0036】第一の流動付勢手段5は、前述した脱水ケ
ーキ作成手段17の下側領域21と造粒装置1の内部と
を連通する配管51と、この配管51の途中において悪
臭気体A1の流動を付勢する圧送ポンプ52と、造粒装
置1内部と第1の脱臭部25Aを接続する配管53とか
ら構成される。配管51は、第1の流動付勢手段50
が、脱水ケーキ作成手段17内の下側領21域内の悪臭
気体を造粒装置1内に導く案内路として機能する。そし
て、悪臭気体A1は、この配管51及び造粒装置1を介
して第1の脱臭部3に導かれる。これにより、悪臭気体
A1に含有される硫化水素を造粒装置1内で生じる水蒸
気及び消石灰と反応させて無臭化する。
【0037】ここで、下水汚泥D’を前処理するときに
発生する悪臭気体A1,A2について考察する。下水汚泥
D’は保存時間が長くなれば腐敗・発酵により様々な悪
臭成分を発する。具体的には、硫化水素,アミン類,ア
ンモニア,メルカプタン等である。従って、脱水する時
には、下水汚泥D’の種類により発生する悪臭成分は変
化するが、一般的には、硫化水素,アンモニアがほとん
どである。硫化水素については、造粒装置1内の成分と
反応することで無臭化される。また、石灰処理肥料を作
成する構成では、アルカリ性である消石灰を生ずる。
【0038】従って、第1および第2の脱臭部25A,
25Bは、アンモニアおよび消石灰によりアルカリ性の
気体を酸性の成分と反応させて無臭化する。具体的に
は、各脱臭部25A,25Bは、密閉された容器本体
と、この容器本体の内部に封入されると共に網に包まれ
たピートモス,ヤシ殻などの繊維質からなる含浸媒体
と、この含浸媒体に含浸させたリン酸などの弱酸とを有
する。このため、各配管から流入した悪臭気体が含浸媒
体を通過することにより、悪臭成分であるアルカリ性の
成分がリン酸と反応して中和され、無臭化される。浸食
媒体としてヤシ殻を採用すると、廉価で入手できる他、
リサイクルが可能となる。
【0039】また、第1の脱臭部と第2の脱臭部とを分
離するため、貯留部1c領域および脱水ケーキ作成手段
17から大量に排気される排ガスを第2の脱臭部で脱臭
し、一方、造粒装置1の造粒の過程で粒を乾燥させるた
めの水蒸気の排出により排気される気体を第1の脱臭部
で脱臭することが可能となる。そして、図3に示す第3
の脱臭部により第1および第2の脱臭部で脱臭しきれな
い成分を微生物により脱臭するため、環境の汚染を行わ
ない良好な肥料作成システムを提供することができる。
【0040】図12を参照すると、図1に示した造粒装
置は、円筒状で縦型のケーシングを備えている。この円
筒状のケーシングには、脱水ケーキ化された汚泥状物質
等の造粒対象物を搬入(投入)するための造粒物質搬入
部(造粒物用フィーダ)2が、上端部に設けられてい
る。この図12にあっては造粒物用フィーダ2を石灰投
入口としても使用するようになっているが、図13に示
すように造粒物用フィーダ2とは別に、石灰等の投入部
(石灰フィーダ)2Aを設けてもよい。また、造粒物用
フィーダ2および石灰フィーダ2Aの各々には、電磁駆
動仕切り弁2Sを装備し、計量された脱水ケーキおよび
生石灰を正確に投入するようにしてもよい。
【0041】上記ケーシング内には、螺旋状のトルネー
ドフィン3が当該ケーシングの内壁に沿って回転自在に
配設されている。ここで、トルネードフィン3の回転領
域における外周囲の直径は、前述したケーシングの内径
に対し1〜2〔mm〕程度小さく、設定されている。ま
た、ケーシングの中心軸部分には、前述したトルネード
フィン3を保持し且つ当該トルネードフィン3と一体的
に回転駆動する主軸4が回転自在に装備されている。こ
のトルネードフィン3の回転によって、生石灰等の粉体
と脱水ケーキの混連が行われる。
【0042】符号3Aは、トルネードフィン3をその下
端部で保持すると共に当該トルネードフィン3を主軸4
に固定するためのフィンアームを示す。このフィンアー
ム3Aは、その下面が、ケーシングの内底面に平行に設
定され、その隙間g1 は例えば、1〜2〔mm〕程度の
大きさに設定されている。ここで、トルネードフィン3
は、その内径側が複数箇所にて保持アーム(図示せず)
を介して前述した主軸4に固定保持されている。
【0043】そして、例えば所定量の脱水ケーキに対し
て所定量の生石灰を投入しケーシング内で混練させる
と、脱水ケーキ中の水分と生石灰との反応が進んで、汚
泥状物質等の造粒対象物の粒状化が開始され、同時にト
ルネードフィン3の回転により、脱水ケーキと粉体との
混練物は当該トルネードフィン3の螺旋面に沿って上方
に向けて転動し、粒状化が良好に行われる。
【0044】ケーシングの内壁側の上端部には、前述し
たトルネードフィン3の螺旋面の最上端面に対応してバ
ッフルプレート9と、大粒の粒を選択的に破砕する選択
的チョッパ41とが装備されている。バッフルプレート
9は、トルネードフィン3の螺旋面上を上昇してくる粒
状化された汚泥状物質等の造粒対象物を、トルネードフ
ィン3の内側より中心部側へ掃き落とす機能を備えてい
る。
【0045】更に、ケーシングの上端部側には、造粒加
工された造粒物(肥料)を排出する造粒物排出部11が
設けられている。符号11Aは、ケーシングに形成され
た造粒物排出窓を示す。この造粒物排出部11の造粒物
排出窓11A部分に、後述する造粒物観測部31が装備
されている。又、ケーシングの上端部には、図5に示す
ように、ケーシング内の排ガスを放出する排ガス放出部
12が設けられている。排ガス放出部12は、前述した
第1の脱臭部25Aと接続されている。
【0046】また、符号13はケーシング内の主軸4を
駆動する主軸駆動手段を示す。この主軸駆動手段13
は、前述したケーシングの底面の外部に固定装備され、
コントローラCに制御されて所定速度で主軸4を回転駆
動する。符号13Aは、主軸4を回転自在に保持する主
軸保持部を示す。更に、乾燥した顆粒や粉体の場合に
は、結合材供給手段29を作動させてケーシングの上端
部に装備されたスプレーノズル29aから水や水ガラス
等の結合材を供給し、これによって球状に造粒すること
ができる。
【0047】図14および図15を参照すると、選択的
チョッパは、トルネードフィン3の最上段の螺旋面上に
その回転刃部分が一部延設された状態で配設されたチョ
ッパ機構41と、このチョッパ機構41に対応して垂下
されケーシングに固定装備された櫛状フィルタ42とを
備えている。
【0048】この内、チョッパ機構41は、チョッパモ
ータ45によって回転駆動される垂下支軸41Aと、こ
の垂下支軸41A上に等間隔に複数段(本実施形態では
四段)に分かれて装備された複数のカッタとしての回転
刃41Bとを備えている。この各段の回転刃41Bは、
同一回転面に四個等間隔に装備されている。また、この
各回転刃41Bは、その回転半径の前述した垂下支軸4
1Aから突出した部分の長さが、前述したトルネードフ
ィン3の螺旋面の幅よりも長く形成され、且つその先端
部が回転方向に向けてほぼ90°曲折されている。この
チョッパ機構41は、その垂下支軸41Aが、図示しな
いチョッパモータによって所定速度(必要に応じて可変
制御される)で矢印f方向に回転駆動されるようになっ
ている。
【0049】また、前述した櫛状フィルタ42は、図1
4に示すように主軸4とトルネードフィン3との間に配
設され、チョッパ機構41に向けて突出した複数枚(本
実施形態では4枚)の櫛刃42aを備えている。この各
櫛刃42aは、上下方向に等間隔に装備され、且つその
先端部が、チョッパ機構41の各段の回転刃41Bの相
互間に設定された空間部に食い込んだ状態に配設されて
いる。
【0050】このため、各回転刃41Bは、螺旋面上を
転動する造粒物Qを捕捉した後、櫛状フィルタ42にて
かみ砕かれて更に細粒化されるようになっている。即
ち、この図14乃至図15にあっては、チョッパ機構4
1の垂下支軸41Aの回転周速度を前述した造粒物Qの
移動速度よりも幾分早く成るように設定することによ
り、回転刃41Bの衝突による損傷を回避しつつ当該回
転刃41Bのギャップを通過できないサイズの粒を選択
的に破砕する事が可能となる。又、櫛状フィルタ42の
複数枚の櫛刃42aで噛み合うまでの時間が長く採れる
ので、回転刃41Bによる粒径選別がはっきり結果的に
行い得る。
【0051】この場合、小粒状化された造粒物Qの大き
さ(粒径)Dは、櫛刃21aの相互間の寸法Lによって
決定される。具体的には、回転刃22aによって強制的
に切断されるため、「D=L/2以下」の大きさとな
る。この寸法「L」については、例えば、3〔mm〕〜
20〔mm〕の内の所定の値等,予め任意の大きさに設
定される。
【0052】再度図12を参照すると、造粒装置1は、
当該造粒装置1内での造粒対象物を一部取り出して保持
する造粒対象物保持部37と、この造粒対象物保持部3
7に保持された造粒対象物を撮像する撮像部(カメラ)
34とを備えている。さらに図2に示すように、このカ
メラ34によって撮像された画像に基づいて造粒対象物
の粒径を計測する画像処理部35を備えている。そし
て、コントローラCは、画像処理部35によって計測さ
れた造粒対象物の粒径情報に基づいて造粒装置の動作を
制御する造粒制御手段を備えている。
【0053】カメラ34と造粒対象物保持部37とを有
する造粒物観測部31は、本実施形態にあっては、図1
6乃至図18に示すように、造粒物排出部11の領域に
一体的に装備されている。一方、前述した造粒物排出部
11は、ケーシングの側面上部に形成された造粒物排出
窓11Aの左右両側に相互に平行に突設された突設側板
41,42と、この両突設側板41,42の外端部にケ
ーシングに沿って配置されたカバープレート43と、両
突設側板41,42の下端部に設けられた造粒物流下排
出部44とを備えた構成となっている。造粒物流下排出
部44は、所定間隔を隔てて対向装備されたガイド板4
4A,44Bとを備える。そして、前述した造粒物観測
部31は、ケーシングの造粒物排出窓11Aに斜め下方
に向けて外設装備されている。
【0054】この造粒物観測部31は、ケーシングの造
粒物排出窓11Aから送り出される造粒物Qを一部収納
すると共に一度取り込んだ造粒物Qを再びケーシング内
に送り込む機能を備えた造粒物収納部32と、この造粒
物収納部32に設けられた造粒物観測窓32Aaと、こ
の造粒物観測窓32Aaを介して造粒物Qを観測し所定
の観測情報を出力するカメラ34とを備えている。
【0055】この造粒物収納部32には、造粒物Qが所
定の粒径と成った場合に機能せしめる造粒物送出口32
Zが設けられている。また、図16乃至図18に示す例
では、画像処理部に代えて、上記造粒物観測部31に
は、前述したカメラ(情報収集カメラ)34で捕捉した
造粒物にかかる情報を信号処理すると共に造粒物Qの平
均粒径寸法等をリアルタイムで表示する信号処理表示部
35が併設されている。
【0056】これを更に詳述すると、前述した造粒物収
納部32は、ケーシングの造粒物排出窓11A部分に連
結され当該造粒物排出窓11A部分から斜め下方に向か
って突設されたシリンダ部32Aと、このシリンダ部3
2Aに外側から係合するピストン部32Bと、このピス
トン部32Bを往復駆動するアクチュエータ等のピスト
ン駆動部32Cとにより構成されている。そして、シリ
ンダ部32Aの上壁部分には、前述した造粒物観測窓3
2Aaが設けられ、この造粒物観測窓32Aaに対向し
て前述したカメラ34が装備されている。
【0057】又、ピストン部32Bは、その先端面がケ
ーシングの内径に沿って円弧状に形成され、これによっ
て造粒物排出窓11Aに対する蓋としての機能を備えて
いる。更に、造粒物収納部32の造粒物送出口32Z
は、前述したシリンダ部32Aの更に下流側の端部に設
けられている。前述したピストン部32Bは、この造粒
物送出口32Zを越えて(シリンダ部32Aから斜め下
方に飛び出した位置を含めて)矢印A,Bに沿って往復
移動し得るように構成されている。
【0058】ここで、造粒物収納部32の造粒物吐出口
32Zについては、前述した造粒物観測部31を造粒物
排出部11とは別の箇所に装備した場合には、不要とし
て閉鎖してもよい。
【0059】更に、前述した造粒物観測窓32Aaには
開閉蓋32Abが装備されている。この開閉蓋32Ab
は、図示しないバネ部材によって開く方向に常時付勢さ
れ、通常は図1の上方に向けて直立した状態で停止され
るようになっている。
【0060】そして、前述したピストン部32Bがケー
シングの造粒物排出窓11Aに対する蓋として機能する
場合に作動し,バネ部材に抗して開閉蓋32Abを閉じ
る方向に付勢する蓋押圧機構36が、前述したピストン
部32Bに連結装備されている。又、前述したカメラ3
4は、取り付け位置の調整が可能に、前述したケーシン
グ側に固定装備されている。
【0061】ここで、前述した蓋押圧機構36について
は、実際上はカバープレート43を介してピストン部3
2Bに連結されている。即ち、カバープレート43がピ
ストン部32Bに一体的に固定装備され、このカバープ
レート43に、前述した蓋押圧機構36が固定装備され
ている。このため、蓋押圧機構36は、ピストン部32
Bが移動すると、当該ピストン部32Bの移動と一体的
に、カバープレート43および蓋押圧機構36が移動す
るようになっている。
【0062】更に、前述したカバープレート43には、
図2に示すように、カメラ34の動作を事前に点検し最
適動作状態に調整するカメラ調整機構37が併設されて
いる。このカメラ調整機構37は、カバープレート43
に装備された反射ミラー37Aと、この反射ミラー37
Aを介してカメラ34に所定の基準映像情報を送り込む
基準画像データ表示板37Bと、カメラに併設された照
明器具37Cと、基準画像データ表示板37Bを固定保
持する保持板37Eとを備えている。この保持板37E
はカバープレート43に固定されている。
【0063】また、前述した基準画像データ表示板37
Bの反射ミラー37Aからの位置は、当該反射ミラー3
7Aからシリンダ部32A内の観測対象物である造粒物
Qの位置とほぼ同一に設定されている。これにより、基
準画像データ表示板37Bに表示した内容でカメラ34
の動作状態を自動的に確認することができる。
【0064】図16はカメラ34の検査が可能な状態を
示し、造粒処理はこの状態で行う。そして、フィン駆動
モータ13の電流値が予め定めた電流値以下となり、造
粒が進行してトルネードフィン3の負荷が軽くなり、さ
らに選択的チョッパ41のモータ電流値が脈動せず、負
荷がなくなった状態では、ほぼ造粒が行われた状態であ
るため、図17に示すように粒を仮排出して画像処理を
行う。また、この画像処理により粒径が一様でかつ適径
であると判断された場合には、図18に示すように粒の
排出を行う。このとき、粒の排出が完全に行われたか否
かを画像処理により判定するようにしてもよい。
【0065】次に、コントローラCによる各構成要素の
制御例を説明する。コントローラは、造粒装置1の駆動
に必要な脱水ケーキの供給および粉体の供給を制御し、
さらに造粒装置の駆動を制御して一様で適径の粒の肥料
を作成する制御を行う。そして、例えば脱水ケーキが1
バッチ(1回の造粒処理)用蓄積されているが、生石灰
が1バッチ分ない場合などは、エラー処理を行う。ま
た、コントローラCは、各アクチュエータの動作時間
や、位置センサによる位置の確認によって、正常でない
動作と判断された場合には、エラー処理を行なう。さら
に、造粒処理中についても、トルネードフィンや選択的
チョッパなどの動作を回転センサで確認し、フィンやチ
ョッパが停止してしまった場合などもエラー処理を行な
う。停電については、造粒には大電力を使用するため、
電力供給の復帰処理に時間差を付けて行なうようにする
とよい。
【0066】図19を参照すると、脱水ケーキの作成処
理を行うには、まず、脱水ケーキ計量ホッパ17Bでの
脱水ケーキの蓄積量が第1のしきい値以下かいなかを確
認する(ステップD1)。脱水ケーキが第1のしきい値
を下回らないときには、脱水ケーキ有り信号を出力する
(ステップD4)。一方、脱水ケーキが第1のしきい
以下の場合には、脱水機を駆動して脱水ケーキを一定量
作成する(ステップD2)。このときに脱水機が作成す
る脱水ケーキの量は、脱水ケーキ計量ホッパの全容量か
ら、第1のしきい値とした容量を引いた量とする。する
と、脱水ケーキ計量ホッパの容量を越えて脱水ケーキを
作成することがない。また、第1のしきい値を、例えば
造粒の3バッチ分とするか、または、脱水機の能力との
関係で定めるなどとすると、絶え間のない造粒を行うこ
とが可能となる。
【0067】脱水ケーキの作成が終了すると、脱水ケー
キの蓄積量が第2のしきい値以上となったか否かを確認
する(ステップD3)。これにより、脱水機や脱水ケー
キ計量ホッパの異常を確認する。すなわち、脱水ケーキ
の作成処理を行ったのにその容量分脱水ケーキの容量が
増えていない場合には、エラー処理を行う(D5)。こ
のエラー処理の内容は、現在進行中の造粒処理の終了と
共に脱臭系以外の構成要素を停止して、遠隔地の監視装
置等にエラーを表示させる当の処理である。脱水機に復
旧機能等が設けられている場合には、脱水機のエラー状
態を検査するようにしても良い。このようなエラー処理
を行うため、第2のしきい値は、脱水機駆動前の容量
に、脱水機が1回で作成する脱水ケーキの容量を加えた
値の若干低めの値とする。
【0068】この図19に示した脱水ケーキの作成処理
は、造粒制御とは無関係に定期的に行う。その頻度は、
脱水ケーキ計量ホッパ17Bの容量と、脱水機の性能に
応じて定める。また、フィルタ式の脱水機17Aなど、
脱水ケーキの生成速度が比較的遅いものを使用する場合
には、図19のフローチャートによらず、脱水機を24
時間駆動して、脱水ケーキ計量ホッパ17Bに一定量蓄
積された後に造粒装置1を駆動するようにしてもよい。
【0069】図20を参照すると、粉体計量ホッパ18
Bへの石灰の蓄積処理では、まず、石灰計量ホッパの蓄
積量が第1のしきい値以下か否かを確認する(ステップ
D1)。石灰の蓄積量が第1のしきい値以上である場合
には、石灰有り信号を出力する。一方、石灰計量ホッパ
18Bに蓄積された石灰の量が第1のしきい値を越えて
いる場合には、次に、コンベア18Aに石灰袋D12が
あるか否かを確認する。コンベア18Aにも石灰が内場
合には、エラー処理を行う。このエラー処理は、例え
ば、現在進行中の像粒処理の終了後に脱臭系以外の構成
要素を停止させ、さらに、遠隔の監視装置に石灰無しエ
ラーを表示させるなどである。
【0070】一方、コンベアに石灰袋がある場合には、
コンベアを駆動して(ステップD13)、開袋処理を行
う(ステップD14)。次いで、この開袋が正常に行わ
れたか否かを確認し(ステップD15)、正常に行われ
ていない場合にはエラー処理を行う(ステップS1
6)。このときのエラー処理D16は、上述したものの
他、カッタや袋搬送部が正常に動作するか否かを確認
し、正常に動作するので有れば再度開袋処理を行うよう
にしてもよい。一方、蓄積量が1袋分正常に増加した場
合には、石灰有り信号を出力する(ステップD17)。
【0071】図21を参照すると、開袋処理では、ま
ず、コンベアを使用して石灰袋を規定位置まで搬送する
(ステップD21)。この規定位置は、搬送板19Aに
より石灰袋を移送開始できる位置である。そして、搬送
19を下降させる(ステップD22)。すると、搬送板
19Aが袋の後端に位置し、同時に、針19Fが袋に刺
さる。次いで、搬送板19Aで袋を付勢することで石灰
計量ホッパ18Bまで袋を移送する(ステップD2
4)。
【0072】石灰計量ホッパの蓋を図9に示す第1の動
作位置まで開くと(ステップD24)、石灰袋がホッパ
の内部へ向けて撓む。そして、カッタを駆動すると(ス
テップD25)、この撓んだ袋の下部が切り裂かれる。
次いで、図10に示す第2の動作位置まで蓋を開く(ス
テップD26)。すると、袋の内部の石灰がホッパ内に
落ちる。このとき、袋自体は、針19Fにより保持され
ているため、ホッパ内に落ちることがない。さらに、蓋
を閉じて(ステップD27)、搬送部を駆動して空袋を
排出する(ステップD28)。
【0073】石灰などの粉体の供給はこの図20および
図21に示した動作に限定されず、種々の方法を採り得
る。例えば、石灰をサイロに格納しておき、造粒装置と
直接接続することもできる。また、開袋装置は種々のも
のがあるため、石灰など外気との接触の影響が少ない粉
体であれば、多様な市販されている開袋装置を使用でき
る。また、市販の開袋装置を外壁などで密閉するなどし
て、気密性を高めた状態で使用することもできる。
【0074】図19および図20に示した脱水ケーキ有
り信号および石灰有り信号は、造粒制御プロセスに出力
される。また、信号を出力するのではなく、記憶手段に
フラグを立てるようにしても良い。造粒制御プロセスで
は、この信号又はフラグにより残量が足りないとされて
いる場合には、次のバッチの造粒制御を行わず、材料が
供給されるのを待機する。
【0075】図22乃至24は造粒制御の一例を示すフ
ローチャートである。まず、ケーシングを加熱するヒー
タをオンとする(ステップS21)。連続して造粒処理
を行う場合には、上記脱水ケーキ有り信号と石灰有り信
号が出力されたことを確認した後、ステップS23から
処理を開始する。ヒータで加熱することで、石灰と脱水
ケーキの水和反応を促進させ、さらに、混練物の水分の
蒸発を促す。すると、初期に脱水ケーキの含水率が下が
るため、フィンモータの負荷が軽くなる。
【0076】次いで、石灰を投入する(ステップS2
3)。石灰を投入した後に、フィンモータをオンとして
攪拌部を駆動させる(ステップS24)。すると、トル
ネードフィンが石灰をケーシング内に攪拌する。そし
て、前回の造粒の残留物があれば、石灰と残留物とが混
練される。さらに、この石灰の投入と攪拌部の駆動の後
に、脱水ケーキを投入する(ステップS25)。このス
テップS23乃至S25を採用すると、脱水ケーキの成
分がトルネードフィン等に付着してフィンモータやチョ
ッパモータの動作の抵抗となり、モータの負荷が高まっ
てしまうことを有効に防止できる。特に、連続して造粒
を行う場合には、トルネードフィンへの脱水ケーキ成分
の付着は好ましくないため、先に石灰を投入することで
脱水ケーキ成分の付着を防止する構成が有効となる。ま
た、トルネードフィンを回転させながら順次脱水ケーキ
を投入していくことによっても、トルネードフィンへの
付着を防止することができる。
【0077】さらに、脱水ケーキの投入が完了した時点
で、タイマをオンとする(ステップS25)。このタイ
マは、造粒制御の種々の局面で使用する。脱水ケーキが
投入されると、予め定められた一定時間水蒸気の排出を
行う(ステップS26)。短時間で混練物の含水率を下
げることで、混練物の含水率を平均化することを図って
いる。
【0078】さらに、脱水ケーキの状態によっては、通
常の石灰量では水分の蒸発が十分でなく、粘性によって
過剰な負荷をフィンモータに与えることがあり得る。従
って、ここでは、フィンモータ電流値が予め定められた
max以上となるか否かを監視する。仮にフィンモータ
電流値がこのmax以上となった場合には、フィンモー
タをオフとして(ステップS28)、石灰を少量投入す
る(ステップS29)。さらに、一定時間水蒸気を排出
して、含水率が低下し造粒できる程度に乾燥するまで待
機する(ステップS26)。その後、図示しない工程に
よってフィンモータをオンとし、このフィンモータ電流
値を監視する。
【0079】さらに、フィンモータ電流値が一定時間し
きい値以下か否かを判断し(ステップS30)、一定時
間しきい値以下の場合に、すなわち、フィンモータの負
荷が一定時間以上軽い状態が継続したときに、粒径の観
測を許可する(ステップS31)。このため、粘性が高
い状態で粒径の観測をすることがなく、従って、粒を仮
排出して撮像する場合には、この仮排出を行う観測窓に
混練物が付着しない。また、粒径の観測は粒径が所期の
粒径となったか否かを例えば画像処理により観測するも
のであるから、粒状化されていない状態で計測する不都
合を防止することができる。
【0080】また、チョッパモータの電流値を計測する
ことで大きい粒径の粒の量を計測するようにしてもよ
い。すなわち、選択的チョッパが大径の粒を粉砕すると
きには、その粉砕に要する力に応じて電流値が変化する
ため、このチョッパモータの電流値が脈動している状態
であると、大きい粒径の粒の量が多いと判定できる。こ
のため、ステップS41では、チョッパモータの電流値
を計測し、さらに、ステップS42ではこの大きい粒径
の量を電流値の変化の状態や一定時間のピーク数等に基
づいて判定する。もちろん、この大きい粒径の粒の量は
画像処理により計測することができる。しかし、造粒の
前半に大きい粒径の粒が存在する場合には、一般的に
は、そのまま選択的チョッパを駆動することで目的の径
の粒を得ることができるため、この点で、画像処理を行
う必要が少ない。従って、造粒の前半に大きい粒径の粒
がどの程度存在するのかを判定するために、チョッパモ
ータの電流値を計測する手法は、画像処理の回数を減ら
すことに寄与する。
【0081】さらに、造粒が順次行われると、粒の仮排
出、撮像並びに画像処理によって、粒径とその分布とを
計測する。この計測の結果に応じて、加水や水蒸気の排
出などの造粒の制御を行う。本実施形態では、脱水ケー
キの汚臭を外部に放出しないようにするため、粒の仮排
出に先だって、ケーシング内を負圧にする(ステップS
43)。そして、粒を仮排出し(ステップS44)、こ
れを撮像する(ステップS45)。粒を仮排出して撮像
することの利点は、撮像カメラの汚れが生じにくい点に
ある。
【0082】複数の粒が仮排出されると、粒と粒とが重
なり合うため、所定のしきい値で原画像を二値化しても
円の輪郭は現れない。このため、二値化した画像中の円
弧を抽出し、この円弧に応じた円とパターンマッチング
処理を行う(ステップS46)。このパターンマッチン
グに成功すると、当該円の直径を粒径として出力する。
パターンマッチング処理の結果近傍の位置に2つの円が
重なる場合には、一方を削除する。これを原画像中の全
ての円弧に対して行い、粒径のヒストグラムを算出す
る。
【0083】粒径の分布が一様でかつその粒径が所期の
粒径である場合には、図24に示す処理に移行する(ス
テップS48)。一方、それ以外の場合には、図22の
ステップS25を開始点として計時している造粒の経過
時間と粒径の分布とに基づいて、造粒の制御内容を所定
のマップから選択する。このマップは、造粒対象物、目
的とする粒径、脱水ケーキの含水率の分布等によって適
宜制御内容を定める。また、加水時間と水蒸気排出時間
等は、造粒材料と地域、季節とによって変化するため、
画像処理の結果を参照することで適切な加水および水蒸
気排出処理を学習し、記憶するようにしてもよい。例え
ば、その地域の平均気温および湿度での加水および水蒸
気排出による粒の成長又は粉砕の結果を「1」として、
外気温センサの出力と画像処理の結果による粒径の関係
から成長の度合い等を数値で表わし、以後の処理ではこ
の成長の度合い等を示す値を補正値として、外気温セン
サの出力に応じて加水時間や水蒸気排出時間等を定める
ようにしてもよい。このような学習機能のパラメータと
しては、外気温の他、脱水ケーキの含水率、四季の変
化、湿度の変化などがある。
【0084】ステップS49では、経過時間および粒径
分布から制御内容を選択するため、例えば、造粒の前半
で粒径の小さい粒が存在する場合には、加水を行うこと
で、小さい粒の含水率を高め、粒の成長を促進する。一
方、造粒の後半で粒径の大きい粒が存在する場合には、
この粒の含水率が低く選択的チョッパが粉砕できない程
度に堅くなっていると判断できるため、加水を行う。さ
らに、一様に大きい粒(大ダマ)なのか、それとも大ダ
マが一部存在するのかという相違に応じて、加水の量ま
たは時間を変化させるようにしてもよい。
【0085】小さい粒径の粒(小ダマ)は、含水率が少
ないときに生じるため、加水することにより粒径を大き
くさせることができる。このとき、加水を行うと、一旦
フィンモータの電流値が上昇する。このため、加水を行
った後は、一定時間待機するとよい(ステップS5
0)。
【0086】このように、本実施形態では、観測した粒
径に応じて加水を行うため、含水率の低い小さい粒径の
粒に水分が浸透し、粘性が生じて粒径が大きくなり、従
って粒全体を一様な大きさにすることができる。
【0087】図24に示すように、観測した粒の粒径が
一様に適切であれば、乾燥のための時間T1が経過した
後(ステップS2)、吸気ポンプをオンとして(ステッ
プS63)、粒を排出する(ステップS64)。一定時
間の計測や、または排出する粒を順次撮像して画像処理
を行うことにより排出終了と判断すると(ステップS6
5)、ケーシング内のクリーニングを行う。
【0088】ケーシング内のクリーニングは、まず、圧
気ポンプをオンとしてケーシング内の排ガスを排出す
る。さらに、トルネードフィン及びチョッパを一定時間
停止する(ステップS67、S68)。フィン及びチョ
ッパを一定時間停止させることで、駆動時に生じていた
振動や歪みをなくす。そして、図示しない工程により再
度トルネードフィン及びチョッパをから回しすると、ケ
ーシング内やフィン又はチョッパに付着していた混練物
が振動および歪みによりはぎ落とされ、粉砕される。こ
のから回しは、フィンモータの電流値が所定時間連続し
て一定値を採るまで継続するようにしても良い。はぎ落
とされ、粉砕された混練物は、次回の造粒時に石灰と混
練される。このケーシング内のクリーニング工程を有す
ることで、不可避的に生じてしまうケーシング内の付着
物を毎回良好にはぎ落とすことができ(セルフクリーニ
ング)、これにより、装置の寿命を延ばすことができ
る。さらに、トルネードフィンを一定時間停止させ、さ
らにから回りさせることで、混練時に生じた装置全体の
歪みを矯正することができる。また、トルネードフィン
の回転数をより高速で行ない、振動、歪みを大きくして
クリーニングを行なうことも、インバータなどを使用す
ることで可能である。
【0089】
【発明の効果】本発明は以上のように構成され機能する
ので、これによると、制御手段が、画像処理部によって
撮像された粒の粒径の分布に基づいて造粒装置の動作を
制御し、選択的チョッパと結合材とを用いて各粒を一様
な大きさに造粒するまでを自動的い、さらに、制御装置
は、前記脱水ケーキ計量ホッパに一定量蓄積された場合
には、造粒装置を駆動させ、一方、当該脱水ケーキの蓄
積量が予め定められたしきい値以下の場合には、前記脱
水装置に脱水ケーキを一定量作成させるため、例えば下
水汚泥を造粒対象物とすると、造粒処理に必要な材料の
供給を自動的に行い、粒状の肥料の作成を無人で行うこ
とができる従来にない優れた肥料作成システムを提供す
ることができる。さらに、この肥料作成システムを例え
ば農業集落の排水処理施設に併設し、作成した肥料をこ
の農業集落で使用することとすると、現在排水処理に必
要な事業費を削減するとともに、リサイクルが可能とな
り、特に、本発明による肥料作成システムは、しかも、
無人運転によりクリーンで使いやすく、排水処理施設に
併設可能な規模で提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の構成を示す説明図であ
る。
【図2】図1に示した肥料作成システムの詳細構成を示
すブロック図である。
【図3】図2に示した肥料作成システムの配置例を示す
平面図である。
【図4】図3に示した脱水機等の配置例を示す正面図で
ある。
【図5】図3に示した粉体供給機等の配置例を示す正面
図である。
【図6】図3に示した粉体供給機等を示す平面図であ
る。
【図7】図6に示した粉体供給機等の正面図である。
【図8】図6に示した粉体供給機等の左側面側の断面図
である。
【図9】図8に示した粉体計量ホッパの第1の動作位置
を示す断面図である。
【図10】図8に示した粉体計量ホッパの第2の動作位
置を示す断面図である。
【図11】図3に示した脱臭システムの構成を示す説明
図である。
【図12】図3に示した造粒装置の構成を示す断面図で
ある。
【図13】図12に示した造粒装置の背面図である。
【図14】図12に示した選択的チョッパの平面図であ
る。
【図15】図14に示した選択的チョッパの正面図であ
る。
【図16】図12に示した造粒物観測部の第1の動作位
置を示す断面図である。
【図17】図12に示した造粒物観測部の第2の動作位
置を示す断面図である。
【図18】図12に示した造粒物観測部の第3の動作位
置を示す断面図である。
【図19】図3に示した構成での脱水ケーキ作成処理の
一例を示すフローチャートである。
【図20】図3に示した構成での石灰蓄積処理の一例を
示すフローチャートである。
【図21】図7に示した構成での開袋処理の一例を示す
フローチャートである。
【図22】図3に示した構成での造粒処理の前段を示す
フローチャートである。
【図23】図3に示した構成での造粒処理の中段を示す
フローチャートである。
【図24】図3に示した構成での造粒処理の後段を示す
フローチャートである。
【符号の説明】
C 制御装置(コントローラ) 1 造粒装置 2 物質搬入部 3 トルネードフィン 4 主軸 17A 脱水機 17B 脱水ケーキ計量ホッパ 18A 粉体供給機(コンベアおよび開袋装置) 18B 粉体計量ホッパ 25 脱臭器 31 造粒物観測部 34 カメラ 35 画像処理部(信号処理表示部) 41 選択的チョッパ
フロントページの続き (72)発明者 阿部 保雄 東京都大田区南蒲田2丁目16番46号 株 式会社トキメック内 (72)発明者 高山 茂男 東京都大田区南蒲田2丁目16番46号 株 式会社トキメック内 (72)発明者 高橋 睦 東京都大田区南蒲田2丁目16番46号 株 式会社トキメック内 (72)発明者 稲垣 作樹 東京都大田区南蒲田2丁目16番46号 株 式会社トキメック内 (72)発明者 山代 篤志 東京都大田区南蒲田2丁目16番46号 株 式会社トキメック内 (72)発明者 倉知 孝雄 東京都大田区南蒲田2丁目16番46号 株 式会社トキメック内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C05F 1/00 - 17/02 C05G 3/00 C05G 3/00 101 C05G 5/00 C02F 11/00 - 11/20 B01J 2/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 造粒対象物を脱水して脱水ケーキを作成
    する脱水装置と、この脱水装置によって作成された脱水
    ケーキを計量すると共に当該脱水ケーキを蓄積する脱水
    ケーキ計量装置と、この脱水ケーキ計量装置から供給さ
    れる脱水ケーキと所定の粉体とを攪拌すると共に当該攪
    拌された混練物を造粒する造粒装置と、この造粒装置に
    搬入する前記粉体を計量する粉体計量装置と、前記造粒
    装置内の混練物を結合させる結合材を当該造粒装置内に
    供給する結合材供給ポンプと、前記造粒装置への脱水ケ
    ーキ及び粉体の供給を制御する制御装置とを備え、前記
    造粒装置が、前記混練物から生じる造粒物のうち予め定
    められた粒径より大きい大ダマを細粒化する選択的チョ
    ッパと、前記結合材に応じて結合され又は前記選択的チ
    ョッパによって細粒化された当該造粒装置内の造粒物の
    一部を取り出して保持する造粒物保持部とを備えると共
    に、当該造粒装置に、前記造粒物保持部に保持された造
    粒物を撮像する撮像部と、この撮像部によって撮像され
    た画像に基づいて前記造粒物の粒径を計測する画像処理
    部とを併設し、前記制御装置が、前記画像処理部によっ
    て撮像された粒の粒径の分布に基づいて前記造粒装置の
    動作を制御する造粒制御手段と、前記脱水ケーキ計量
    に一定量蓄積された後に造粒装置を駆動させ又は当該
    脱水ケーキの蓄積量が予め定められたしきい値以下の場
    合には前記脱水装置に脱水ケーキを一定量作成させる手
    段とを備えたことを特徴とする肥料作成システム。
  2. 【請求項2】 前記脱水ケーキ計量装置を前記造粒装置
    の上部に配置すると共に、当該脱水ケーキ計量装置が、
    当該脱水ケーキ計量装置に蓄積された脱水ケーキを前記
    造粒装置に移送する配管を備え、 前記脱水装置を前記脱水ケーキ計量装置の上部に配置す
    ると共に、前記脱水装置が、当該脱水装置によって作成
    された脱水ケーキを前記脱水ケーキ計量装置に移送する
    配管を備えたことを特徴とする請求項1記載の肥料作成
    システム。
  3. 【請求項3】 前記粉体計量装置の上流に、当該粉体計
    量装置まで袋詰めされた粉体を搬送する袋搬送装置と、
    この袋搬送装置によって搬送された袋を開封するととも
    に前記粉体計量装置へ前記粉体を蓄積させる開袋装置と
    を併設したことを特徴とする請求項1記載の肥料作成シ
    ステム。
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