JP2980065B2 - アライメントマーク位置の補正方法及び電子線露光方法並びに電子線露光装置 - Google Patents

アライメントマーク位置の補正方法及び電子線露光方法並びに電子線露光装置

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JP2980065B2
JP2980065B2 JP9166390A JP16639097A JP2980065B2 JP 2980065 B2 JP2980065 B2 JP 2980065B2 JP 9166390 A JP9166390 A JP 9166390A JP 16639097 A JP16639097 A JP 16639097A JP 2980065 B2 JP2980065 B2 JP 2980065B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アライメントマー
ク位置の補正方法及び電子線露光方法並びに電子線露光
装置に関し、特に半導体集積回路などのデバイスパター
ンを半導体に直接描画するアライメントマーク位置の補
正方法及び電子線露光方法並びに電子線露光装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路などのデバイスパターン
を半導体に直接描画する電子ビーム直接描画装置(以
下、「EB直描装置」と略す)の構成を図10に示す。
発生させた電子を加速電源38からの加速電圧によって
加速し、電子銃部32と、電子ビーム(図示略)のスポ
ットの整形、ブランキング、ビームの照射位置決め、照
射量決め等を行う為の電磁レンズやアパチャ等の各種電
極等からなる電子鏡筒部33とから構成された本体31
と、描画対象のウェハwを載せるウェハ台及びその位置
をコントロールする為のXYステージ35を含む試料室
34とを有している。
【0003】以上の電子銃部32と電子鏡筒部33と試
料室34とにはそれぞれ真空ポンプ39〜41が取り付
けられており、これら真空ポンプ39〜41によって各
室の真空引きが行われる。また、本体31は防震台36
上に設置されている。
【0004】コンピュータ部42はデータ保存部43か
らパターンデータを受け取ると、このパターンデータ及
び予め決められた各描画パラメータに従って電子鏡筒部
33内の電子ビーム及びXYステージ35を制御し、試
料室34に載置されたウェハwに対してパターン描画を
行う。
【0005】このウェハwに対するパターン描画はLS
Iが完成するまで数回から数十回繰り返し行われる為、
それら繰り返し行われる描画パターン同士の重ね合わせ
が非常に重要となってくる。
【0006】この重ね合わせ精度が悪いと、そのLSI
は不良品となってしまうので、通常、EB直描装置では
パターン描画に先だってウェハw上に予め形成されてい
るアライメントマークを電子ビームで走査し、その時に
発生した反射電子を反射電子検出器37で検出しアライ
メントマーク位置(アライメントマーク位置)を特定し
ている。
【0007】この後に、EB直描装置ではウェハw上に
所定位置へのパターン描画を行っている。
【0008】以上の様にアライメントマーク1を基準と
する事で、常にパターンがウェハw上の所望の位置に描
画される事となり、描画パターン同士が重ね合わせられ
る。
【0009】ところで、アライメントマークは信号のS
/N比が良くなるように、Si基板を予めエッチングし
形成している。その為、LSIの製造工程が進みシリコ
ン基板上に酸化膜やメタルなどの各種被膜が成膜される
にしたがって、アライメントマーク1上にも成膜され、
電子ビームがアライメントマーク1上に到達しづらくな
ったり、アライメントマーク1上に被着した被膜のウェ
ハ面内膜厚差やマーク側壁部の被着むらによって、アラ
イメントマークの検出精度が低下する。
【0010】斯かる低下を改善する手法が、特開平8−
124832号公報に記載されている。
【0011】この手法は、まず図5に示す、予め成膜さ
れているウェハ上のアライメントマーク1を、アライメ
ントマーク1に到達する程度の加速電圧でマーク検出を
行う。この検出によりアライメントマーク1及び各膜
3,4,5から反射信号6乃至11を得る。符号2はS
i基板である。なお、図5においては視認容易なように
膜4からの反射信号は略されている。
【0012】次いで、アライメントマーク1には到達し
ないがアライメントマーク1上に形成された各種被膜
3,4,5には到達する程度の加速電圧によってアライ
メントマークの検出を行う。この検出により各膜3,
4,5のみから反射信号6乃至9を得る。
【0013】次いで、これら検出により得られた2つの
信号の差(反射信号6乃至11から得られた位置−反射
信号6乃至9から得られた位置)からアライメントマー
ク位置を算出する。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来技
術においてLSIパターンを描画する場合、アライメン
トマーク1上に各種被膜3,4,5が被着されていると
アライメントマーク1から反射電子6〜11を正確に得
る事が困難であるという問題点があった。蓋し、例え
ば、第1層(表層)が成膜された場合のアライメントマ
ーク1の検出と、第n層(深層)が成膜された場合のア
ライメントマーク1の検出とを比較すると、当然、第n
層ではアライメントマーク1上に堆積している膜が厚い
ため(膜3,4,5が形成されているため)、アライメ
ントマーク検出信号(反射電子6〜11)が弱く検出精
度が低下するからである。
【0015】例えば図5に示すアライメントマーク1の
断面において、Si基板2に形成したアライメントマー
ク1上に酸化膜3、ポリシリコン4、レジスト5が成膜
されている場合におけるアライメントは、アライメント
マーク1を横断(紙面左右方向)するように電子線を走
査する。このとき発生した反射電子6〜11を反射電子
検出器37によって検出する。この検出により得た波形
を図12に示す。また、成膜なし時(Si段差マークだ
け)における反射電子10、11の検出波形を図11に
示す。図12に示す波形では、図11と異なり、被膜
3,4,5により、波形のピーク(中心)が明瞭に現れ
ない。図12に示す様に、それぞれの膜種によって成膜
なし時(図11)と比較しアライメントマーク位置がず
れてしまったり、マーク検出信号(反射信号)が劣化し
てしまう。蓋し、図5に示す様にアライメントマーク1
上の成膜状態によって得られる検出波形が違うためと、
アライメントマーク1上の各種被膜3,4,5によって
アライメントマーク1のみの検出信号が検出波形として
現れない為である。
【0016】この点について図11及び13を用いて具
体的に説明する。図11においては、エッジ位置h及び
iは、検出信号の中心(各山の中心)であり、アライメ
ントマーク1のエッジ1a,1b(図5に示す)の位置
を示す。アライメントマーク位置は、エッジ位置h,i
のそれぞれのアライメントマーク位置jとして認識され
る。一方、各種被膜3〜5がアライメントマーク1上に
ある場合は、エッジ位置hにおいて各種被膜の影響でR
の量だけずれる。また、エッジ位置fでは、位置ずれは
ない(i=f)。その為、被膜後のアライメントマーク
位置は、それぞれのエッジ位置中心k,fのアライメン
トマーク位置lを認識する事となる。これを図11と比
較すると、Xの量だけ位置がずれて認識している事とな
る。
【0017】即ち、従来技術では補正量を算出するため
の基準となるアライメントマーク位置がずれてしまうの
である。
【0018】以上の様なエッジ位置ずれは、LSIの製
造工程においては被膜の種類や被膜装置の違いによって
変化する。その為、描画パターン同士を重ね合わせる事
が非常に困難となってしまい、LSIの歩留まりが低下
する事となる。
【0019】本発明は斯かる問題点を鑑みてなされたも
のであり、その目的とするところは、アライメントマー
クの位置認識を向上させる事ができ、描画パターン同士
の重ね合わせ精度を向上させる事ができるアライメント
マーク位置の補正方法及び電子線露光方法並びに電子線
露光装置を提供する点にある。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、ウェハ
上に予め形成されたアライメントマークの位置を認識し
て、前記ウェハに被膜された各種被膜上のレジスト膜に
パターンを描画する際に、アライメントマーク位置を補
正する、アライメントマーク位置の補正方法であって、
前記ウェハで各種被膜被着前に前記アライメントマーク
位置を検出する第1の工程と、前記ウェハの前記アライ
メントマーク位置の検出を行う第2の工程と、前記第1
の工程で検出した前記アライメントマーク位置と、前記
第2の工程で検出した前記アライメントマーク位置との
差から補正値を算出し、該補正値に基づきアライメント
マーク位置を補正することを特徴とする、請求項1記載
のアライメントマーク位置の補正方法に存する。
【0021】前記補正値、アライメントマークのエッジ
の位置や、アライメントマークのエッジとエッジとの中
央の位置から算出することができる。
【0022】前記第3の工程を、コンピュータに組み込
まれたソフトウェアにより処理を行わせることもでき
る。
【0023】また、前記第3の工程による補正データを
ログデータとして保存しておき、同一の被膜状態のウェ
ハに対しては、前記ログデータを読み出し、アライメン
トマーク位置を補正することもできる。
【0024】前記補正データは被膜の種類及び補正量
等、本発明を実施する上で好適なものにすることができ
る。
【0025】また、本発明に係る電子線露光方法の要旨
は、請求項1乃至7のいずれかに記載のアライメントマ
ーク位置の補正方法を行った後、所要のパターンを描画
する電子線露光方法に存する。
【0026】また、本発明に係る電子線露光装置の要旨
は、ウェハ上に予め形成されたアライメントマークの位
置を認識して、前記ウェハに被膜された各種被膜上のレ
ジスト膜にパターンを描画する電子線露光装置であっ
て、前記ウェハで各種被膜被着前に前記アライメントマ
ーク位置を検出する第1の検出手段と、前記ウェハの前
記アライメントマーク検出を行う第2の検出手段と、前
記第1及び第2の検出手段で得た、前記アライメントマ
ーク位置から補正量を算出する算出手段と、前記差信号
を基に前記アライメントマークの位置を認識して、前記
レジスト膜にパターンを描画する手段とを備えたことを
特徴とする電子線露光装置に存する。
【0027】また、前記補正量を格納する格納手段を備
えることもできる。
【0028】従来技術では成膜後にアライメントマーク
の検出を行っていたところ、本発明ではアライメントマ
ークの被膜前にアライメントマークの検出を行い、係る
エッジ位置と、アライメントマーク上に被膜後のアライ
メントマーク位置(描画時)との差を求め、描画位置を
補正する。成膜前にアライメントマークの検出を行うの
で、補正量を算出するための基準となるアライメントマ
ークの位置を正確に認識可能である。
【0029】斯かる補正後のアライメントマーク位置か
ら、描画位置を決定する事により、アライメントマーク
位置認識を向上させ、高いアライメント精度を得ること
を可能とする。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。
【0031】(実施の形態1)本発明の実施の形態1を
図面を参照して説明する。
【0032】図1〜図3は本発明の実施の形態による電
子線露光方法の処理工程を示すフローチャートである。
図1〜図3は、図4に示す電子線露光装置を用いた場合
の実施の形態である。また、図4は、従来のEB直描装
置構成にアライメント補正用の制御部を取り付けた電子
線露光装置Aを示している。
【0033】まず、図4に示す電子線露光装置Aの構成
と制御機能について説明する。
【0034】発生させた電子を加速電源38からの加速
電圧によって加速し、電子銃部32と、電子ビームのス
ポットの整形、ブランキング、ビームの照射位置決め、
照射量決め等を行う為の電磁レンズやアパチャ等の各種
電極等からなる電子鏡筒部33とから構成された本体3
1と、描画対象のウェハwを載せるウェハ台及びその位
置をコントロールする為のXYステージ35を含む試料
室34とを有している。符号37は、反射電子を検出す
るための反射電子検出器である。
【0035】以上の電子銃部32と電子鏡筒部33と試
料室34とにはそれぞれ真空ポンプ39〜41が取り付
けられており、これら真空ポンプ39〜41によって各
室の真空引きが行われる。また、本体31は防震台36
上に設置されている。
【0036】コンピュータ部42はデータ保存部43か
らパターンデータを受け取ると、まず描画位置を決定す
る為のアライメントマーク1の位置座標をアライメント
マーク位置補正回路44へ送る。位置補正回路で補正さ
れた位置座標はコンピュータ部42へその値を返し、パ
ターンデータ及び予め設定されている描画パラメータと
補正されたアライメントマーク位置に従って電子鏡筒部
33内の電子ビーム及びXYステージ35を制御し、試
料室34に載置されたウェハwに対してパターン描画を
行う。
【0037】次に、図1〜図3並びに図5〜図8を用い
て実施の形態1に係る、アライメントマーク位置の補正
方法及び電子線露光方法について説明する。図4はアラ
イメントマークの断面図、図5〜図8は検出波形を示し
ている。
【0038】(ステップS1)まず、図1に示すステッ
プS1でウェハwにSi段差のアライメントマーク1
(図5に示す)を形成する。
【0039】(ステップS2)次いで、ステップS2で
アライメントマーク検出1の動作を行う。
【0040】ステップS2では、図2に示すステップS
21でステップS1でアライメントマーク1が形成され
ただけのウェハwを電子線露光装置A内にロードされ
る。
【0041】次いで、ステップS22でウェハwに形成
されているアライメントマーク1を電子線によって走査
しアライメントマーク位置を検出する(マーク検出
1)。
【0042】そして、ステップS23でその位置をデー
タ保存部(図4、符号43)に保管し、ステップS24
でウェハwをアンロードする。この時のアライメントマ
ーク位置を図6に示す。
【0043】図6に示す様にエッジ位置a,bは、アラ
イメントマーク1のエッジ1a,1bの位置を示す。ア
ライメントマーク位置cはエッジ位置a,bの中央であ
る。また、このアライメントマーク位置cがLSIを製
造する各工程における基準の位置となる。
【0044】(ステップS3)次いで、ステップS3に
おいて、LSIを製造する為の各種被膜をウェハw上に
被膜する。
【0045】(ステップS4)次いで、ステップS4で
電子線露光装置Aによって、レジスト膜5にパターンを
形成する。
【0046】この時の動作は、まず、図3に示すステッ
プS41において成膜及びレジスト塗布がなされたウェ
ハwを電子線露光装置A内にロードする。
【0047】続いて、ステップS42でウェハw上のア
ライメントマーク1を通常のマーク検出動作と同様に検
出する(マーク検出2)。この時のアライメントマーク
位置を図7に示す。検出したアライメントマーク位置
は、従来法の課題で記した時と同様に位置がずれて検出
されている為、アライメントマーク位置は検出ずれ量Z
だけずれたdの位置がアライメントマーク位置として認
識される。
【0048】次いで、ステップS43において、その検
出ずれ量を補正する。その為に、ステップS42で検出
したアライメントマーク位置dとステップS23でデー
タ保存部に保管されているアライメントマーク位置cを
それぞれ読み出し、アライメントマーク位置補正回路
(図4、44)にそれぞれ送る。ステップS43では、
それぞれのアライメントマークを走査させた時に得られ
ているエッジ位置a,b及びa’、b’の差を求める。
そしてステップS43で図8に示すエッジ位置a”、
b”にそれぞれ補正する。アライメントマーク位置c”
は、エッジ位置a”及びb”の中央となる。
【0049】そしてステップS44でステップS43で
補正されたアライメントマーク位置を参照して、描画位
置を決定し、露光を行う。
【0050】描画が終了した(ステップS45)、ウェ
ハwは電子線露光装置Aからアンロードする。
【0051】本実施の形態1に係るアライメントマーク
位置の補正方法及び電子線露光方法並びに電子線露光装
置Aによれば、成膜前にアライメントマークの検出を行
うので、補正量を算出するための基準となるアライメン
トマークの位置を正確に認識することができる。したが
って、以上の動作をLSI製造工程のパターンを描画す
る際のマーク検出動作にたいして行う事により、重ね合
わせ精度を飛躍的に向上させることができる。その結
果、描画パターン同士の重ね合わせ精度を向上させ、ひ
いては高品質のLSIが高歩留まりで供給することがで
きる。
【0052】また、ステップS1、2の動作はLSI製
造工程のアライメントマーク1の形成後のみ行うだけで
良い為、アライメント動作を行う上のLSI製造工程数
を増やす事もない。
【0053】また、従来のアライメントマーク1の検出
精度の向上法としては、信号強度を高める為に重金属を
マークに使用したり、アライメントマーク1上の膜を取
り除いたりしたりし、S/Nを大きくとれるようにする
といった工程を要していた。しかし本実施の形態1に係
るアライメントマーク位置の補正方法及び電子線露光方
法並びに電子線露光装置によれば、前記工程が不要とな
る。したがって、製造費用、ひいては製品を低廉化する
ことができる。
【0054】(実施の形態2)実施の形態1に係るアラ
イメントマーク位置の補正では、補正回路(ハードウェ
ア)によって処理を行っていた。この工程を、図4のコ
ンピュータ42にソフトウェア(例えばC言語等で作成
したプログラムによって制御)として組み込み、処理を
行わせる。
【0055】実施の形態2の電子線露光方法では、実施
の形態1の効果の他に、ソフトウェアにより補正を行わ
せるので、ハードウェアを他の処理にまわせることがで
きる(並行処理)。その為、実施の形態1に比し、処理
時間を短縮することができる。
【0056】(実施の形態3)実施の形態1及び2にお
けるアライメントマーク位置の補正において、位置補正
方法の異なる手段について説明する。
【0057】実施の形態1及び2においてアライメント
マーク位置の補正は、図6のエッジ位置a及びbと、図
7のエッジ位置d及びeそれぞれに対して、その差から
補正値を出していた。
【0058】本実施の形態3に係るアライメントマーク
位置では、予め図7におけるアライメントマーク位置
c’とアライメントマーク位置fとを比較し、その差か
ら補正値を導き出し、図8のc”の値のみ求める。
【0059】斯かる実施の形態3の電子線露光方法にお
いても実施の形態1の電子線露光方法と同様の効果を得
ることができる。
【0060】(実施の形態4)本実施の形態4に係る電
子線露光方法では、上述した実施の形態1〜3に係る補
正データ(被膜の種類及び補正量)をログデータとして
残しておき、同様のウェハwを描画する際には、ログデ
ータを参照してアライメントマーク位置を補正し描画を
行わせる。本実施の形態のフローチャートを図9に示
す。このフローチャートでは、予め過去に描画したウェ
ハwの被膜状態とその時の補正値をデータ保存部に格納
されているものとする。
【0061】まず、ステップS1でウェハwを電子線露
光装置A内にロードする。
【0062】次いでステップS2において、ウェハw上
の被膜状態(被膜種、膜厚)を入力する。
【0063】ステップS3で入力された被膜状態がデー
タ保存部に格納されている過去の描画履歴に有るか否か
を検索する。ここで過去の描画履歴がある場合には、ス
テップS4で、そのデータ(アライメントマーク位置の
補正量)をデータ保存部から読み出す。
【0064】ステップS5で、読み出したデータに基づ
き描画を行う。
【0065】また、ステップS3で描画履歴が無い場合
には、実施の形態1〜3に示すアライメントマーク位置
補正を行ってから、ステップS5の描画を行う。
【0066】描画を終了したウェハwはステップS6で
アンロードする。
【0067】斯かる電子線露光方法でも、上記実施の形
態1に係る電子線露光方法の効果を得ることができる。
【0068】さらに、格納されたログデータを読み出し
て補正処理を行うので、アライメントマーク位置の補正
量を新たに算出する場合よりも、速く補正処理を行うこ
とができる。
【0069】なお、本発明のその他の実施の形態とし
て、それ程精度が厳しくない製品については、予め記憶
されているアライメントマーク位置情報を読み出しなが
ら描画をおこなわせることもできる。斯かる場合には、
マーク検出時間を省略することが出来、スループットを
向上させる事ができる。
【0070】また、上記構成部材の数、位置、形状等は
上記実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好
適な数、位置、形状等にすることができる。
【0071】なお、上図において同一構成部材には同一
符号を付している。
【0072】
【発明の効果】本発明では、成膜前にアライメントマー
クの検出を行うので、補正量を算出するための基準とな
るアライメントマークの位置を正確に認識でき、アライ
メントマーク位置の認識が向上し、高いアライメント精
度を得ることができる。
【0073】その結果、アライメントマークの位置認識
を向上させる事ができ、描画パターン同士の重ね合わせ
精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1〜3に係るフローチャー
トを示す図である。
【図2】本発明の実施の形態1〜3に係るフローチャー
トを示す図である。
【図3】本発明の実施の形態1〜3に係るフローチャー
トを示す図である。
【図4】本発明の実施の形態1〜4に係る電子線露光装
置を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態1〜4に係るアライメント
マーク検出波形を示す図である。
【図6】本発明の実施の形態1〜4に係るアライメント
マーク検出波形を示す図である。
【図7】本発明の実施の形態1〜4に係るアライメント
マーク検出波形を示す図である。
【図8】本発明の実施の形態1〜4に係るアライメント
マーク検出波形を示す図である。
【図9】本発明の実施の形態4に係るフローチャートを
示す図である。
【図10】従来の電子線露光装置を示す図である。
【図11】従来技術に係る検出波形を示す図である。
【図12】従来技術に係る検出波形を示す図である。
【符号の説明】
A 電子線露光装置 a、a’、a”、b、b’b”、d、e、h、i、k
エッジ位置 c、c’、c”、j、l アライメントマーク位置 Q、Z、P、R、X ずれ量 w ウェハ 1 アライメントマーク 1a,1b エッジ 2 Si基板 3 酸化膜 4 ポリシリコン膜 5 レジスト膜 6〜11 反射電子 31 本体 32 電子銃部 33 電子鏡筒部 34 試料室 35 XYステージ 36 防震台 37 反射電子検出器 38 加速電源 39〜41 真空ポンプ 42 コンピュータ部 43 データ保存部 44 アライメントマーク位置補正回路

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウェハ上に予め形成されたアライメント
    マークの位置を認識して、前記ウェハに被膜された各種
    被膜上のレジスト膜にパターンを描画する際に、アライ
    メントマーク位置を補正する、アライメントマーク位置
    の補正方法であって、前記ウェハで各種被膜被着前に前
    記アライメントマーク位置を検出する第1の工程と、前
    記ウェハの前記アライメントマーク位置の検出を行う第
    2の工程と、前記第1の工程で検出した前記アライメン
    トマーク位置と、前記第2の工程で検出した前記アライ
    メントマーク位置との差から補正値を算出し、該補正値
    に基づきアライメントマーク位置を補正することを特徴
    とするアライメントマーク位置の補正方法。
  2. 【請求項2】 アライメントマークのエッジの位置から
    前記補正値を算出することを特徴とする、請求項1記載
    のアライメントマーク位置の補正方法。
  3. 【請求項3】 アライメントマークのエッジとエッジと
    の中央の位置から前記補正値を算出することを特徴とす
    る、請求項1記載のアライメントマーク位置の補正方
    法。
  4. 【請求項4】 前記第3の工程を、コンピュータに組み
    込まれたソフトウェアにより処理を行わせることを特徴
    とする、請求項1乃至3のいずれかに記載のアライメン
    トマーク位置の補正方法。
  5. 【請求項5】 前記第3の工程による補正データをログ
    データとして保存しておき、同一の被膜状態のウェハに
    対しては、前記ログデータを読み出し、アライメントマ
    ーク位置を補正することを特徴とする、請求項1乃至4
    のいずれかに記載のアライメントマーク位置の補正方
    法。
  6. 【請求項6】 前記補正データは被膜の種類及び補正量
    を含むことを特徴とする、請求項5記載のアライメント
    マーク位置の補正方法。
  7. 【請求項7】 ウェハ上に予め形成されたアライメント
    マークの位置を認識して、前記ウェハに被膜された各種
    被膜上のレジスト膜にパターンを描画する電子線露光方
    法であって、請求項1乃至6のいずれかに記載のアライ
    メントマーク位置の補正方法を行った後、所要のパター
    ンを描画することを特徴とする電子線露光方法。
  8. 【請求項8】 ウェハ上に予め形成されたアライメント
    マークの位置を認識して、前記ウェハに被膜された各種
    被膜上のレジスト膜にパターンを描画する電子線露光装
    置であって、前記ウェハで各種被膜被着前に前記アライ
    メントマーク位置を検出する第1の検出手段と、前記ウ
    ェハの前記アライメントマーク検出を行う第2の検出手
    段と、前記第1及び第2の検出手段で得た、前記アライ
    メントマーク位置から補正量を算出する算出手段と、前
    記差信号を基に前記アライメントマークの位置を認識し
    て、前記レジスト膜にパターンを描画する手段とを備え
    たことを特徴とする電子線露光装置。
  9. 【請求項9】 前記補正量を格納する格納手段を備えた
    ことを特徴とする請求項8記載の電子線露光装置。
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