JP2978366B2 - クラッチ装置 - Google Patents

クラッチ装置

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JP2978366B2
JP2978366B2 JP5131879A JP13187993A JP2978366B2 JP 2978366 B2 JP2978366 B2 JP 2978366B2 JP 5131879 A JP5131879 A JP 5131879A JP 13187993 A JP13187993 A JP 13187993A JP 2978366 B2 JP2978366 B2 JP 2978366B2
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徹 池崎
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、動力伝達用に用いられ
る、対面型クラッチ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の対面型クラッチは、摩擦型、空隙
型、噛合型に大別できる。摩擦型は、図5に示すよう
に、摩擦板の圧着により生じる摩擦力により、トルクを
伝達するものである。空隙型は図6に示すもので、空隙
内の磁性パウダーPを介してトルクを伝達するタイプと
磁気を介して非接触でトルクを伝達するタイプの2通り
がある。噛合型は、図7に示すように、歯を切った相対
する2枚の板を圧着させトルクを伝達するものである。
しかるに、摩擦型・空隙型では、機構上、駆動側〜従動
側間でスリップなく確実に回転を伝達することができな
いため、位相のずれを起こさずにトルクを伝達する位置
制御用クラッチとしては従来、噛合型を使用してきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の噛合
型の場合、噛合歯部にはフラット面があるため、クラッ
チの接続時に、位相を合わせることなく、任意の位置で
噛合を得ることが困難であった。本発明において解決す
べき課題は、任意の位相で自在に噛合が得られる噛合型
クラッチを実現することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、三角形状断面
の歯対面噛合型の歯先の稜線部にフラット部を設けずに
尖らせ、クラッチの接続作動時に、例えば少なくとも一
方の軸を回転自在にすることで軸力(接続力F)によ
り、歯が自動的に完全に噛み合うようにしたクラッチ装
置である。すなわち、本発明の要旨とするところは、少
なくとも一方を軸方向に摺動し得る2つの軸の相対する
軸端部に、歯の噛み合いを正面噛み合いとし、三角形状
断面の歯を円周に等間隔に設けてなる噛合いクラッチに
おいて、前記各々の歯先稜線は軸心方向へ下降する傾斜
を有し且つ前記各々の歯先稜線と歯底谷線とが軸心上の
一点で交わることを特徴とする噛合いクラッチ装置にあ
る。
【0005】
【作用】本発明においては、相対するクラッチの歯はい
ずれも三角形状で、且つ、稜線部がすべて尖っているた
め、両歯を圧着した場合、歯の角度ψを適切に選定する
ことにより、クラッチの接続が相対する歯の位相を合わ
せることなく、円滑に行うことができる。また、連結は
物理的な歯の噛み合いのため、クラッチの接続後は、位
相のずれを起こすことなく確実にトルクの伝達ができ
る。
【0006】
【実施例】図1は、本発明の正面噛合クラッチで、三角
形状断面の歯をクラッチ本体の円周に沿って等間隔に切
っており、クラッチ歯の歯先稜線Mと歯底谷線Vが軸心
にて一点で交わっている。歯先稜線Mと歯底谷線Vの中
心線の軸心とのなす角度はγである。
【0007】図2には、加工を容易にするため、軸心と
歯先稜線と歯底谷線の中心線が直交する場合(γ=90
°)を示している。この場合、駆動軸側歯形状と従動軸
側歯形状は同一であり、クラッチの接続時には、歯の位
相が互いに合っていないが、図3に示すように、歯先が
尖っているため、歯は互いに歯の側面部で面接触しあ
う。この場合、歯先角度(ψ)と軸力(接続力F)を適
切に選定すれば、いかなる位相においても、両方のクラ
ッチ歯は円滑に噛み合わせることができ、且つ、運転中
においても、両方の歯がスリップすることなく、確実に
トルク伝達が可能である。
【0008】図4は本発明のクラッチ装置の別の実施例
を示すもので、歯の加工性を向上させるため、全ての歯
の谷部(底部)に加工の際の逃がし部となる溝Sを設け
た態様である。
【0009】
【発明の効果】本発明によれば、クラッチの接続時に、
位相を合わせることなく、任意の位置で噛合を得ること
ができるとともに、駆動側と従動側間でスリップのない
確実な回転の伝達を得られるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の噛合型クラッチの概略図である。
【図2】本発明の噛合型クラッチ(γ=90°の場合)
を示す。
【図3】本発明の噛合型クラッチの噛合状態図を示す。
【図4】本発明の噛合型クラッチ(γ=90°の場合)
で、歯の加工性を向上させるため、歯底に加工の逃がし
を設けたものを示す。
【図5】摩擦型クラッチの概略図である。
【図6】空隙型クラッチ(パウダー式)の概略図であ
る。
【図7】噛合型クラッチ(従来型)の概略図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16D 11/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一方を軸方向に摺動し得る2
    つの軸の相対する軸端部に、歯の噛み合いを正面噛み合
    いとし、三角形状断面の歯を円周に等間隔に設けてなる
    噛合いクラッチにおいて、前記各々の歯先稜線は軸心方
    向へ下降する傾斜を有し且つ前記各々の歯先稜線と歯底
    谷線とが軸心上の一点で交わることを特徴とする噛合い
    クラッチ装置。
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