JP2976450B2 - 入力装置 - Google Patents

入力装置

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JP2976450B2
JP2976450B2 JP22235189A JP22235189A JP2976450B2 JP 2976450 B2 JP2976450 B2 JP 2976450B2 JP 22235189 A JP22235189 A JP 22235189A JP 22235189 A JP22235189 A JP 22235189A JP 2976450 B2 JP2976450 B2 JP 2976450B2
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【発明の詳細な説明】 以下の順序で本発明を説明する。
A産業上の利用分野 B発明の概要 C従来の技術 D発明が解決しようとする問題点 E問題点を解決するための手段(第1図、第5図〜第7
図) F作用(第1図、第5図〜第7図) G実施例 (G1)位置検出原理(第1図〜第3図) (G2)磁界を乱す物体の識別原理(第4図及び第5
図) (G3)第1の実施例(第6図及び第7図) (G4)他の実施例(第8図及び第9図) H発明の効果 A産業上の利用分野 本発明は入力装置に関し、例えば手書き文字等の入力
装置に適用して好適なものである。
B発明の概要 それぞれ異なる共振周波数をもつ共振回路を有する複
数の可動体の1つ又は複数を、励磁コイルによつて発生
された均一な励磁磁界内に挿入することにより、励磁磁
界の周波数に共振した共振回路をもつ可動体によつて当
該挿入位置の励磁磁界の均一性を乱すような動作を生じ
させ、各可動体について、その挿入位置に対応する位相
ずれをもつ出力信号を順次送出する。
C従来の技術 従来、コンピユータ等において手書き文字を入力する
場合、デジタイザ、マウス等の2次元座標データ入力手
段を用いるようになされている。
この種の2次元座標データ入力手段においては、励磁
コイルを備えた可動体を所定の検出コイルを埋設したタ
ブレツト上で移動させ、このとき当該検出コイルに励起
される誘導起電圧を検出することにより、可動体の2次
元座標データを検出するようになされている。
従つて可動体を移動させながら連続的に座標データを
検出することにより、手書き文字等を入力し得る。
さらに可動体に設けられたスイツチを切り換えて、座
標データの処理モードを切り換え、これにより入力した
文字の表示等を切り換え得るようになされている。
D発明が解決しようとする問題点 ところでこの種の2次元座標データ入力手段において
は、励磁コイルを駆動するために可動体に励磁電流を供
給する必要がある。
さらにスイツチを備えた可動体においては、当該スイ
ツチの切り換えをコンピユータに伝達する必要がある。
このため従来の2次元座標データ入力手段において
は、可動体からワイヤが延長するようになされ、当該ワ
イヤを引きずりながら座標データを入力しなければなら
ない問題があつた。
すなわち、ワイヤを引きずりながら手書き文字等を入
力する場合、使い勝手が悪くなるだけでなく、ワイヤの
断線等の故障を避け得ない。
本発明は以上点を考慮してなされたもので、複数のワ
イヤレスの可動体について、各可動体の挿入位置を表す
位置データを得ることができる入力装置を提案しようと
するものである。
E問題点を解決するための手段 かかる問題点を解決するため本発明においては、交流
磁界でなりかつ均一な励磁磁界Φを発生する励磁コイル
1と、複数の周波数を選択的に切り換えることができる
駆動信号を励磁コイル1に供給する駆動信号生成手段
(17、19、21、22)と、それぞれ配列方向に幅Lの矩形
形状を有しかつ互いにほぼ同一構成の第1及び第2のコ
イル26C(4、5)を、互いに隣接した位置において、
励磁磁界Φと鎖交するように配列し、第1及び第2のコ
イル26C(4、5)から得た誘起起電圧の差信号でなる
第1の検出信号VX3を出力する第1の検出手段40、44
と、それぞれ配列方向に幅Lの矩形形状を有しかつ互い
にほぼ同一構成の第3及び第4のコイル27C(4、5)
を、互いに隣接しかつ第1及び第2のコイル26C(4、
5)の配列方向と同じ配列方向にL/2だけずれて第1及
び第2のコイル26C(4、5)と重なり合う位置におい
て、励磁磁界Φと鎖交するように配列し、第3及び第4
のコイル27C(4、5)から得た誘起起電圧の差信号で
なる第2の検出信号VX4を出力する第2の検出手段(4
2、47、46、48)と、それぞれ複数の周波数の1つと共
振する共振回路9C、9Dを有し、第1及び第2のコイル26
C(4、5)と第3及び第4のコイル27C(4、5)とが
重なり合つた範囲にある励磁磁界Φ内に挿入されたと
き、励磁磁界Φと共振する共振回路9C、9Dをもつている
ことを条件として当該共振回路9C、9Dを共振動作させる
ことにより、当該挿入された位置の励磁磁界Φの均一性
を乱すように動作する複数の可動体35A、35Bと、第1及
び第2の検出信号VX3、VX4を合成処理することにより、
駆動信号生成手段(17、19、21、22)によつて切り換え
られた励磁磁界Φの周波数をもつ出力信号であつて、配
列方向において可動体35A、35Bが挿入された位置に対応
する位相だけずれた位相を有する出力信号SXを送出する
位置信号形成手段50とを設けるようにする。
F作用 それぞれ異なる共振周波数をもつ共振回路9C、9Dを有
する複数の可動体35A、35Bの1つ又は複数を、励磁コイ
ル1によつて発生された均一な励磁磁界Φ内に挿入する
ことにより、励磁磁界Φの周波数に共振した共振回路9
C、9Dをもつ可動体35A、35Bによつて当該挿入位置の励
磁磁界Φの均一性を乱すような動作を生じさせ、当該均
一性が乱された位置を、第1及び第2のコイル26C
(4、5)を有する第1の検出手段(40、44)の第1の
検出信号VX3と、第1及び第2のコイル26C(4、5)に
対して第3及び第4のコイル27C(4、5)をL/2(Lは
第1、第2、第3及び第4のコイル26C(4、5)、27C
(4、5)の配列方向の幅)だけずらせた位置において
重ね合わせた第2の検出手段(42、47、46、48)の第2
の検出信号VX4Dとに基づいて得た出力信号SXにおいて、
その位相ずれとして検出し、これにより、ワイヤレスの
可動体35A、35Bを複数個用いた場合にも、各可動体35
A、35Bの位置を確実に区分けして識別した位置信号を形
成することができる。
G実施例 以下図面について、本発明の一実施例を詳述する。
(G1)位置検出原理 第1図に示すように、均一磁界を発生し得るようにな
された励磁コイル1を発信回路2及び駆動回路3に接続
して励磁磁界Φを形成し、当該励磁磁界Φ中に2つのコ
イル4及び5を配置する。
コイル4及び5は、矩形形状で同一面積の開口部を有
し、その開口面が励磁コイル1の開口面と平行になるよ
うに配置されている。
さらにコイル4及び5は、1辺が重なり合つて8の字
の形状を呈するように所定距離だけ離隔して配列されて
いる。
これによりコイル4及び5においては、励磁磁界Φが
乱されない限り、励磁磁界Φと鎖交する磁束が等しくな
るように保持され、励磁コイル1で励磁されて等しい誘
起起電圧を発生するようになされている。
さらにコイル4及び5においては、重なり合う1辺が
クロスするように接続され、これによりコイル4及び5
の誘起起電圧を互いに打ち消し合うようになされてい
る。
従つて、コイル4側の1辺を増幅回路7に接続して出
力電圧V0を得るようにすれば、励磁磁界Φが乱されない
限り、平衡した誘起起電圧を得ることができ、出力電圧
V0を0レベルに保持することができる。
これに対して例えば励磁磁界Φ中に金属片等を配置し
て励磁磁界Φを乱すと、その分各コイル4及び5の誘起
起電圧が変化し、当該変化に応じた出力電圧V0を得るこ
とができる。
このとき第2図に示すように、軸対称の円板形状でな
る金属片8を、コイル4及び5の重なり合う1辺上(以
下この1辺上の軸を中心軸Oと呼ぶ)に配置すれば、金
属片8内に渦電流が発生することにより、当該中心軸O
を対称軸にして励磁磁界Φが乱される。
この場合コイル4及び5においては、平衡した状態で
誘起起電圧が変化し、励磁磁界Φが乱されたにもかかわ
らず、出力電圧V0は0レベルに保持される。
これに対して、金属片8を中心軸Oからずらして配置
すると、その分コイル4側とコイル5側とで励磁磁界Φ
が異なる乱れを呈する。
従つてこの場合、コイル4及び5で誘起起電圧の平衡
がくずれ、その分出力電圧V0の振幅が0レベルから変化
する。
従つて第3図に示すように、コイル4及び5の連続す
る方向について、中心軸Oから金属片8までの距離をT
とおくと、出力電圧V0(第3図(A))を、次式 で近似的に表し得る。
ここでLは距離Tを取つた方向のコイル4、5の1辺
の長さを、sin ωtは励磁コイル1の駆動信号を、K1A
は比例定数を表す。
かくして、コイル4及び5を励磁磁界Φの中に所定距
離だけ離間して配列し、誘起起電圧を打ち消し合うよう
に接続したことから、励磁磁界Φを乱す金属片8の位置
に応じてコイル4及び5の誘起起電圧の平衡がくずれ、
出力電圧V0を介してこの誘起起電圧の平衡のくずれを検
出し得、これにより励磁磁界Φを乱す金属片8の位置情
報Tを振幅情報として検出することができる。
従つて、コイル4及び5の平衡を乱す例えば金属片8
でなる物体を可動体として用いることにより、ワイヤレ
スで座標データを入力し得る。
因にこのように互いに打ち消し合うように誘起起電圧
を発生するコイル4及び5を8の字形状に作成すれば、
同形状のコイル4及び5を高い精度で作成し得ると共に
出力電圧V0を引き出し線を介して出力する際に、励磁磁
界Φの影響を有効に回避して簡易に出力し得、かくして
高い精度で位置情報を入力することができる。
(G2)励磁磁界を乱す物体の識別原理 ところで座標データ入力手段でなる可動体を複数用い
て座標データを入力し得れば、入力装置の使い勝手を向
上し得る。
すなわち複数の可動体を同時に用いて座標データを入
力し得れば、例えば複数の者が同時に手書き文字を入力
し得る。
さらに複数の可動体を交互に用いて入力し、このとき
可動体に応じて、入力された座標データの処理モード等
を切り換えることができれば、例えば手書き文字の表示
モードを切り換えることができる。
このためには、可動体を識別して座標データを入力す
る必要がある。
この場合第4図に示すように、励磁磁界Φで励磁され
るコイルL1と抵抗R1とを接続して並列回路9Aを形成し、
金属片8に代えてコイルL1をコイル4及び5上に配置す
る。
このようにすればコイルL1が励磁磁界Φで励起されて
誘起起電圧が発生し、抵抗R1を介してコイルL1に電流が
流れる。
従つてコイルL1に流れる電流により、励磁磁界Φが乱
され、抵抗R1で終端されたコイルL1を励磁磁界Φを乱す
物体として使用し得ることがわかる。
従つて、金属片8に代えて抵抗R1で終端されたコイル
L1を用いるようにすれば、コイルL1について(1)式の
関係を得ることができ、コイルL1の位置情報Tを出力電
圧V0の振幅情報として検出することができる。
さらにこのとき、抵抗R1の抵抗値を小さくすれば、コ
イルL1に大きな電流が流れることから、(1)式の比例
定数K1Aとして大きな値を得ることができる。
従つて、抵抗R1で終端されたコイルL1と、抵抗R2で終
端されたコイルL2とを励磁磁界Φを乱す物体として用い
る場合、コイルL1及びL2を交互に用いるようにすれば、
(1)式の関係から比例定数K1Aを検出してコイルL1及
びL2を識別し得ることがわかる。
すなわち励磁磁界Φ中に存在する物体に応じて変化す
るコイル4、5及び励磁コイル1の結合度に応じて比例
定数K1Aが変化することから、比例定数K1Aを検出するこ
とにより、間接的に結合度を検出し、励磁磁界Φ中に存
在する物体を識別し得る。
従つて例えばコイルL1、L2の識別結果に基づいて、手
書き文字入力された座標データの表示を切り換えるよう
にし、入力装置の使い勝手を向上し得る。
これに対して第5図に示すように、励磁磁界Φに結合
するコイルL1(以下共振コイルと呼ぶ)、抵抗R1及びコ
ンデンサC1を直列接続し、金属片8に代えて励磁磁界Φ
中に配置する。
この場合、共振コイルL1、抵抗R1及びコンデンサC1で
直列共振回路9Cが形成されることから、次式 で決まる共振周波数fで励磁コイル1を駆動したとき、
共振コイルL1に最も大きな電流が流れる。
さらにこのとき、抵抗R3の抵抗値を小さな値に選定し
て直列共振回路の尖鋭度Qを大きくすれば、共振周波数
fで共振コイルL1に最も大きな電流を流し得るのに対
し、駆動信号の周波数が共振周波数fから変位すると共
振コイルL1に流れる電流をほとんど0に保持することが
できる。
従つて、共振コイルL2、コンデンサC2及び抵抗R2で共
振回路9Cと共振周波数の異なる共振回路9Dを構成し、共
振回路9C及び9Dを同時に励磁磁界Φ中に配置する場合、
励磁コイル1を共振回路9Cの共振周波数で駆動すれば、
共振回路9Cの共振コイルL1についてのみ(1)式の関係
を得ることができるのに対し、励磁コイル1を共振回路
9Dの共振周波数で駆動すれば、共振回路9Dの共振コイル
L2についてのみ(1)式の関係を得ることができる。
これにより座標データを入力する際、共振回路を形成
するようになされた共振コイルL1及びL2を励磁磁界Φを
乱す物体として使用して、位置情報を振幅情報として入
力し得ることがわかる。
さらに、共振周波数の異なる共振コイルL1及びL2を同
時に励磁磁界Φ中においても、励磁磁界Φの周波数を順
次切り換えることにより、その共振周波数に基づいて励
磁機械Φを乱す物体を識別し得ることがわかる。
これに対して直列共振回路9及び9Dの共振周波数を等
しい周波数に選定した場合、抵抗R1及びR2を異なる抵抗
値に選定すれば、並列回路9A及び9Bについて上述したよ
うに、励磁コイル1の結合度に応じて比例定数K1Aが変
化する。
従つて等しい共振周波数に共振コイルL1及びL2を選定
した場合は、交互に励磁磁化Φ中に配置して結合度を検
出することにより、当該共振コイルを識別し得ることが
わかる。
(G3)第1の実施例 (G3−1)実施例の構成 この実施例においては、かかる原理に基づいて、同時
に複数の可動体を用いて座標データを入力する。
すなわち第6図において、10は全体として2次元座標
データ入力装置を示し、演算処理回路構成の制御回路11
から出力される制御信号SCに応じて、所定周波数のクロ
ツク信号SCKを作成する。
すなわちクロツク信号作成回路12は、PLL(phase loc
ked loop)発振回路で構成され、制御信号SCに応じて分
周比を切り換えることにより、所定期間ごとにクロツク
周波数が切り換わるクロツク信号SCKを作成し、2次元
座標データ入力装置10は、当該クロツク信号SCKを基準
にして動作するようになされている。
これに対してアドレスカウンタ回路15は、クロツク信
号SCKを順次循環的にカウントしてリードオンリメモリ
回路(ROM)17のアドレスデータDADDを作成する。
リードオンリメモリ回路17は、正弦波信号の波形デー
タDWAVEが1周期分格納されるようになされ、アドレス
データDADDに基づいて当該波形データDWAVEを順次循環
的に出力する。
これに対してアナログデイジタル変換回路19は、波形
データDWAVEをアナログ信号に変換した後、増幅回路21
及び信号レベル補正回路22を介して、所定の信号レベル
で励磁コイル24に印加する。
かくして励磁コイル24においては、クロツク信号SCK
で決まる周波数の正弦波信号で駆動されるようになさ
れ、このとき所定期間ごとにクロツク周波数が切り換わ
ることにより、周波数が周波数f1及びf2で切り換わる正
弦波駆動信号SDで駆動されるようになされている。
第7図に示すように、励磁コイル24は、4枚のプリン
ト基板26、27、28及び29と共に収納ケース30及びプラス
チツクカバー32内に収納され、全体としてタブレツト34
を構成するようになされている。
すなわちプリント基板26、27、28及び29は、それぞれ
両面に形成された配線パターンをスルーホールで接続す
ることにより、第1図について上述した8の字形状の検
出コイル26C、27C、28C及び29Cが形成されるようになさ
れている。
ここで検出コイル26Cは、コイル26CL及び26CRが誘起
起電圧を打ち消し合うように接続されるのに対し、検出
コイル27C、28C、29Cは、それぞれコイル27CL及び27C
R、コイル28CL及び28CR、コイル29CL及び29CRが誘起起
電圧を打ち消し合うように接続される。
かくして検出コイル26C、27C、28C及び29Cにおいて
は、励磁コイル24で励磁されて誘起起電圧を発生するよ
うになされ、励磁磁界Φを乱す物体が存在しない場合、
各検出コイル26C、27C、28C及び29C内の誘起起電圧が平
衡した状態に保持され、各検出コイル26C、27C、27C及
び29Cの出力信号VX1、VX2、VY1、VY2が0レベルに保持
される。
さらにプリント基板26、27、28及び29は、収納ケース
30に収納する際に、検出コイル26C及び27Cの中心軸Oが
X方向と直交するように、検出コイル28C及び29Cの中心
軸OがY方向と直交するように配置される。
従つてプラスチツクカバー32上に励磁磁界Φを乱す物
体が載置された場合において、各検出コイル26C、27C、
28C及び29Cの中心軸O上に当該物体が位置するとき、各
検出コイル26C、27C、28C及び29Cにおいては誘起起電圧
が平衡した状態に保持され、出力信号VX1、VX2、VY1、V
Y2が0レベルに保持される。
これに対して、励磁磁界Φを乱す物体が中心軸Oから
X及びY方向に移動すると各検出コイル26C、27C、28C
及び29Cで誘起起電圧の平衡がくずれ、移動距離に応じ
て出力信号VX1、VX2、VY1、VY2の振幅が変化する。
かくして励磁磁界Φを乱す物体の位置情報と、当該物
体により変化する励磁コイル24と各検出コイル26C、27
C、28C及び29Cの結合度とを出力信号VX1、VX2、VY1、V
Y2の振幅情報として検出することができる。
これに対して検出コイル26C及び27Cにおいては、その
8の字形状を構成する1辺の長さLに対して距離L/2だ
けX方向にずれて配置されるのに対し、検出コイル28C
及び29Cにおいては、Y方向に距離L/2だけずれて配置さ
れるようになされている。
従つてプラスチツクカバー32上に励磁磁界Φを乱す物
体が載置された場合において、検出コイル26C及び28Cの
中心軸Oを基準にして、当該中心軸Oから励磁磁界Φを
乱す物体までのX及びY方向の距離をx及びyとおく
と、(1)式に対応して検出コイル26C及び28Cの出力信
号VX1及びVY1を、次式 で表し得るのに対し、検出コイル27C及び29Cの出力信号
VX2及びVY2を、次式 で表し得る。
かくして検出コイル26C及び27Cと検出コイル28C及び2
9Cとを、距離L/2だけずらして配置することにより、検
出コイル26C及び28Cの中心軸OからX及びY方向に励磁
磁界Φを乱す物体が変位するとき、その変位量x及びy
に応じて振幅の変化が90度ずれて変化する2組の出力信
号VX1及びVX2とVY1及びVY2(第3図(A)及び(B))
を得ることができる。
因にこの実施例においては、励磁磁界Φを乱す物体と
してそれぞれ共振周波数f1及びf2の直列共振回路を内蔵
した鉛筆形状の可動体35A及び35Bを用いるようになさ
れ、各可動体35A及び35Bの先端部分に当該直列共振回路
の共振コイルL1及びL2(第5図)を配置し、これにより
共振コイルL1及びL2が励磁コイル24で励磁されるように
なされている。
従つて2組の出力信号VX1及びVX2とVY1及びVY2におい
ては、励磁コイル24が周波数f1の正弦波駆動信号SDで駆
動されているとき、可動体35Aに配置された共振コイルL
1で励磁磁界Φが乱されることにより、可動体35Aの共振
コイルL1について上述の(3)〜(6)式の関係に保持
されるのに対し、励磁コイル24が周波数f2の正弦波駆動
信号SDで駆動されているとき、可動体35Bに配置された
共振コイルL2で励磁磁界Φが乱され、可動体35Bの共振
コイルL2について上述の(3)〜(6)式の関係に保持
される。
これにより、当該可動体35A及び35Bをプラスチツクカ
バー32上で同時に移動させた際に、可動体35A及び35Bを
識別してその座標データを連続的に検出し、手書き文字
を入力し得るようになされている。
さらにこの実施例においては、出力信号VX1、VX2、V
Y1及びVY2を各検出コイル26C、27C、28C及び29Cから出
力する際に、プリント基板26〜29の片面に引き出し線接
続用のランドを設けると共に当該ランドにツイストペア
線を接続して引き出すようになされ、これにより出力信
号VX1、VX2、VY1及びVY2の引き出し線に対する励磁磁界
Φの影響を有効に回避して、精度の高い座標データを入
力し得るようになされている。
2次元座標データ入力装置10においては、出力信号V
X1及びVX2を増幅回路40及び42に与えて増幅した後、ア
ナログデイジタル変換回路(A/D)44及び46でデイジタ
ル信号に変換するようになされ、このとき出力信号VX1
及びVX2の比例定数K11及びK12が等しい値になるよう
に、レベル補正回路47を介して出力信号VX2の信号レベ
ルを補正する。
これによりアナログデイジタル変換回路44及び46を介
して、(3)及び(5)式でK11=K12=Kとおいて、次
で表わされる出力信号VX3及びVX4を得ることができる。
これに対して遅延回路48は、クロツク信号SCKを基準
にして動作するシフトレジスタ回路を所定段数だけ直列
接続して構成され、これによりサイン関数で表される出
力信号VX4を遅延させて、次式 のコサイン関数で表される出力信号VX4Dに変換する。
因にこのように、所定段数だけ直列接続したシフトレ
ジスタ回路で遅延回路を構成すれば、クロツク周期に応
じて遅延時間を切り換えることができる。
従つてこの実施例においては、クロツク周波数を切り
換えて駆動信号SDの周波数を切り換えることから、当該
駆動信号SDの周波数に追従して遅延回路の遅延時間を切
り換えることができ、かくして駆動信号SDの周波数が切
り換わつても、簡易な構成で、かつ高い精度で出力信号
VX4をコサイン関数で表される出力信号VX4Dに変換する
ことができる。
減算回路50は、出力信号VX3から出力信号VX4Dを減算
し、これにより、次式 で表されるように、振幅情報として得られた可動体35A
及び35Bの位置情報を位相情報に変換する。
すなわち共振コイルL1、L2の位置情報を振幅情報から
直接検出する場合、検出コイル26C、27Cの出力信号VX1
及びVX2の振幅が可動体35A及び35Bの位置情報以外の要
素で変化すると、精度の高い位置情報の検出が困難にな
る。
ところが出力信号VX1及びVX2の振幅は、検出コイル26
C、27Cと励磁コイル24の結合度に応じても変化し、例え
ば共振周波数f1で抵抗値の小さい抵抗に接続された共振
コイルと、共振周波数f1で抵抗値の大きい抵抗に接続さ
れた共振コイルとを交互に用いる場合、同じ位置に共振
コイルが配置されたにも関らず、振幅の異なる出力信号
VX1及びVX2が得られ、この場合正しい位置情報を検出す
ることが困難になる。
ところがこの実施例のように、振幅情報として得られ
た共振コイルL1、L2の位置情報を位相情報に変換すれ
ば、当該位相情報を位置情報だけに依存して変化するよ
うに保持し得、検出コイル26C、27Cと励磁コイル24の結
合度が変化しても、正しい位置情報を検出することがで
きる。
すなわち減算回路50から出力される減算信号SXにおい
は、共振コイルL1、L2の位置情報を位相情報として有し
ていることから、励磁コイル24の駆動信号SDと当該減算
信号SXとの位相比較結果を得るようにすれば、共振コイ
ルL1、L2の位置情報を検出することができる。
かくして検出コイル26C及び27Cを所定距離L/2だけ離
間して配置したことにより、検出コイル26C及び27Cを基
準にした位置情報を振幅情報として備えてなる2つの出
力信号VX1及びVX2を得ることができ、この2つの出力信
号VX1及びVX2に基づいて共振コイルL1、L2の位置情報だ
けを選択的に抽出し得る。
さらに減算信号SXの振幅は、検出コイル26C、27Cと励
磁コイル24の結合度だけで変化することから、この関係
を利用して共振周波数が等しく抵抗値の異なる抵抗に接
続された共振コイルを識別することができる(すなわち
上述の共振周波数f1で抵抗値の小さい抵抗に接続された
共振コイルと、共振周波数f1で抵抗値の大きい抵抗に接
続された共振コイルの識別ができる)。
2次元座標データ入力装置10においては、減算信号SX
を比較回路52及び54に出力してX方向の位置情報を検出
すると共に可動体35A及び35Bの種類を識別する。
ここで比較回路52は、0レベルの信号レベルを表す基
準データDREF0を受け、これにより減算信号SXの信号レ
ベルが0レベルから立ち上がると、その比較出力信号S
COMXを論理[H]レベルに立ち上げるようになされてい
る。
これに対してフリツプフロツプ回路(F/F)56及び57
は、アンド回路58と共にエツジ検出回路を構成するよう
になされ、比較出力信号SCOMXが立ち上がると、クロツ
ク信号SCKの1クロツク周期分だけラツチ回路60を駆動
するようになされている。
これに対してラツチ回路60は、アドレスカウンタ回路
15から出力されるアドレスデータDADDを受けるようにな
され、これにより励磁コイル24の駆動信号SDに伴つて順
次循環的に値の変化するアドレスデータDADDを、減算信
号SXが0レベルから立ち上がタイミングでラツチするよ
うになされている。
これによりラツチ回路60においては、励磁コイル24の
駆動信号SDに対して減算信号SXの位相が変化すると、そ
の位相量に応じて値の変化するラツチ結果を得ることが
でき、かくして駆動信号SD及び減算信号SXとの位相比較
結果を簡易に得ることができる。
かくしてこの実施例においては、ラツチされたアドレ
スデータをX方向の座標データDXとして制御回路11に入
力するようになされている。
これにより制御回路11において、ラツチ時のクロツク
周波数に基づいて、それぞれ共振周波数f1及びf2で共振
した共振コイルL1、L2の座標データを検出し得、かくし
て可動体35A及び35Bを識別して、X方向の座標データDX
を入力することができる。
従つてワイヤレスの可動体35A、35Bを用いて同時に座
標データを入力することができ、その分従来に比して使
い勝手及び信頼性を向上することができる。
これに対して比較回路54は、所定の比較基準データD
REF1を減算信号SXと共に受け、比較基準データDREF1
決まる信号レベルより減算信号SXの信号レベルが立ち上
がると、比較出力信号の信号レベルを立ち上げる。
リトリガブルモノマルチ回路62は、比較回路54の比較
出力信号を受け、コンデンサ63及び半固定抵抗64で決ま
る時定数で動作するようになされ、これにより減算信号
SXの振幅が所定値以上大きくなると、出力信号SMODの信
号レベルを切り換えるようになされている。
これにより例えば共振コイルL1、L2に代えて、等しい
共振周波数f1、f2で抵抗値の異なる抵抗を接続した共振
コイルを用いる場合、検出コイル26C、27C及び励磁コイ
ル24間の結合度の変化に伴う減算信号SXの振幅の変化を
検出して、出力信号SMODの信号レベルを切り換えること
ができる。
従つて共振コイルL1、L2を配置した可動体35A及び35B
を同時に用いるだけでなく、等しい共振周波数f1、f2
共振コイルを配置した複数の可動体を使い分けて座標デ
ータを入力し得、可動体の種類に応じて例えば手書き入
力された線画の表示色、太さ等を切り換えることによ
り、当該2次元座標データ入力装置10の使い勝手を向上
することができる。
これに対して増幅回路64及び66は、検出コイル28C及
び29Cの出力信号VY1及びVY2を増幅した後、アナログデ
イジタル変換回路68及び70でデイジタル信号に変換する
ようになされ、このときレベル補正回路69を介して出力
信号VY2の信号レベルを補正する。
これによりアナログデイジタル変換回路68及び70を介
して、出力信号VX1及びVX2と同様に、次式 で表される出力信号VY3及びVY4を得ることができる。
これに対して遅延回路72は、遅延回路48と同一構成で
なり、これによりサイン関数で表される出力信号VY4
遅延させて、次式 のコサイン関数で表される出力信号VY4Dに変換する。
比較回路74は、出力信号VY3の信号レベルが出力信号V
Y4Dの信号レベルより立ち上がると、比較出力信号SCOMY
の信号レベルを立ち上げる。
すなわちこの実施例において、X方向の座標データDX
を得る際には減算信号SXを作成し、減算信号SXが0レベ
ルから立ち上がるタイミングを検出するようになされて
いる。
ところが実際上減算信号SXにおいては、出力信号VX3
から出力信号VX4Dを減算することにより作成されること
から、出力信号VX3の信号レベルが出力信号VX4Dの信号
レベルから立ち上がるタイミングを検出すれば、減算信
号SXを作成する過程を省略して、減算信号SXが0レベル
から立ち上がるタイミングを検出することができ、その
分簡易な構成で座標データを検出することができる。
かくして、Y方向の座標データを検出する際には、比
較回路74で出力信号VY3の信号レベルが出力信号VY4D
信号レベルより立ち上がるタイミングを検出するように
なされ、これにより全体として簡易な構成の座標データ
入力装置10を得るようになされている。
フリツプフロツプ回路76及び77は、アンド回路78と共
にエツジ検出回路を構成して比較回路74から出力される
比較出力信号SCOMYを受けるようになされ、比較出力信
号SCOMYが立ち上がると、クロツク信号SCKの1クロツク
周期分だけラツチ回路80を駆動する。
これによりアドレスデータDADDがラツチされ、Y方向
の座標データDYを検出することができる。
かくして、離間して誘起起電圧を打ち消し合うように
一組のコイルを接続した検出コイル26C、27C、28C及び2
9Cの出力信号VX1、VX2、VY1及びVY2に基づいて、励磁磁
界Φを乱す共振コイルL1、L2を配置した可動体35A及び3
5Bの位置情報を検出し得る。
従つて励磁磁界Φを乱すだけのワイヤレスの可動体35
A及び35Bを用いて2次元座標データを入力することがで
き、その分従来に比して使い勝手及び信頼性を向上する
ことができる。
因にこの実施例において、アドレスカウンタ回路15、
リードオンリメモリ回路17、デイジタルアナログ変換回
路19、増幅回路21、レベル補正回路22は、励磁コイル24
に駆動信号SDを出力する駆動信号作成回路を構成するの
に対し、制御回路11及びクロツク信号作成回路12は、駆
動信号SDの周波数を切り換える駆動信号切換回路を構成
する。
(G3−2)実施例の動作 以上の構成において、プラスチツクカバー32上に励磁
磁界を乱す物体が載置されると、各検出コイル26C、27
C、28C及び29Cの中心軸O上に当該物体が位置すると
き、各検出コイル26C、27C、28C及び29Cにおいては誘起
起電圧が平衡した状態に保持され、出力信号VX1、VX2
VY1、VY2が0レベルに保持される。
これに対して、励磁磁界Φを乱す物体が各検出コイル
26C、27C、28C及び29Cの中心軸OからX及びY方向に移
動すると各検出コイル26C、27C、28C及び29Cで誘起起電
圧の平衡がくずれ、移動距離x、yに応じて出力信号V
X1、VX2、VY1、VY2の信号レベルが変化し、これにより
当該物体の位置情報が出力信号VX1、VX2、VY1、VY2の増
幅情報として検出される。
このとき、励磁磁界Φを乱す物体においては、共振周
波数f1及びf2の共振回路を備えた可動体35A及び35Bを用
い、クロツク周波数を所定期間ごとに切り換えて駆動信
号SDの周波数を切り換えることにより、駆動信号SDが周
波数f1に保持されているとき、出力信号VX1、VX2
VY1、VY2の振幅情報として可動体35Aに配置された共振
コイルL1の位置情報を検出し得るのに対し、駆動信号SD
が周波数f2に保持されているとき、出力信号VX1、VX2
VY1、VY2の振幅情報として可動対35Bに配置された共振
コイルL2の位置情報を検出し得る。
出力信号VX1、VX2、VY1、VY2は、それぞれ増幅回路4
0、42、64及び66を介してアナログデイジタル変換回路4
4、46、68及び70に与えられ、デイジタル信号でなる出
力信号VX3、VX4、VY3、VY4に変換され、このときレベル
補正回路48及び69で出力信号VX4及びVY4の信号レベルが
補正された後、遅延回路48及び72でコサイン関数で表さ
れる出力信号VX4D及びVY4Dに変換される。
出力信号VX3及びVX4Dは、減算回路50で減算され、こ
れにより振幅情報として得られた共振コイルL1、L2の位
置情報を位相情報に変換する。
減算回路50から出力される減算信号SXは、比較回路52
で0レベルの信号レベルを表す基準データDREF0と比較
結果が得られ、その比較出力信号SCOMXがフリツプフロ
ツプ回路(F/F)56、57及びアンド回路58で構成される
エツジ検出回路を介してラツチ回路60に出力される。
これにより減算信号SXが0レベルから立ち上がるタイ
ミングでアドレスデータDADDがラツチされ、クロツク周
波数に基づいて共振コイルL1、L2を識別して駆動信号SD
と減算信号SXとの位相比較結果がX方向の座標データDX
として入力される。
さらに減算信号SXは、比較回路54で所定の比較基準デ
ータDREF1との比較結果が得られ、その比較出力信号が
リトリガブルモノマルチ回路62を介して出力される。
これにより例えば可動体35A又は35Bに代えて、等しい
共振周波数f1又はf2で異なる抵抗値の抵抗を接続した共
振コイルを用いる場合、検出コイル26C、27Cと励磁コイ
ル24間の結合度の変化に伴う減算信号SXの振幅の変化を
検出して、出力信号SMODの信号レベルを切り換えること
ができる。
これに対して出力信号VY3及びVY4Dは、比較回路74に
与えられ、ここで出力信号VY3の信号レベルが出力信号V
Y4Dの信号レベルから立ち上がるタイミングが検出され
る。
比較回路74から出力される比較出力信号SCOMYは、フ
リツプフロツプ回路を76、77及びアンド回路78で構成さ
れたエツジ検出回路を介してラツチ回路80に出力され、
これにより出力信号VY3の信号レベルが出力信号VY4D
信号レベルより立ち上がるタイミングでアドレスデータ
DADDがラツチされる。
これにより出力信号VY3及びVY4Dの減算信号作成過程
を省略して、当該減算信号及び駆動信号SDの位相比較結
果を表すデータがラツチ回路80にラツチされ、これによ
りY方向の座標データDYを得ることができる。
(G3−3)実施例の効果 以上の構成によれば、誘起起電圧を打ち消し合うよう
に一組のコイルを8の字形状に接続した検出コイル26
C、27C、28C及び29Cを所定位置に配置し、励磁コイル24
で周波数を切り換えて励磁したことにより、それぞれ可
動体35A及び35Bに配置された共振コイルL1、L2の共振周
波数で、各検出コイル26C、27C、28C及び29Cの中心軸O
を基準にした、共振コイルL1、L2の位置情報を出力信号
VX1、VX2、VY1及びVY2の振幅情報として検出し得る。
かくして振幅情報として得られた共振コイルL1、L2の
位置情報を位相情報に変換し得、励磁コイル24の駆動信
号SDとの位相比較結果を、励磁コイル24の駆動周波数を
基準にして入力することにより、可動体35A及び35Bを識
別して座標データを入力することができる。
(G4)他の実施例 なお上述の実施例においては、プリント基板上に配線
パターン及びスルーホールで検出コイルを作成する場合
について述べたが、本発明はこれに限らず、例えばボビ
ン等に巻線して検出コイルを形成するようにしてもよ
い。
さらに上述の実施例においては、矩形形状のコイルを
8の字形状に接続することにより誘起起電圧を打ち消す
ように検出コイルを作成する場合について述べたが、本
発明はこれらに限らず、各コイルに引き出し線を接続
し、収納ケースの中又は信号処理回路側で、各コイルの
誘起起電圧を打ち消し合うように接続してもよい。
さらにこの場合、各コイルの誘起起電圧を増幅した
後、打ち消し合うように加算してもよく、さらには併せ
て各コイル形状の非対称性、励磁磁界Φの不均一等を補
正するようにしてもよい。
さらに上述の実施例においては、矩形形状のコイルを
8の字形状に接続することにより、当該コイルの1辺が
重なり合うように2つのコイルを離間して検出コイルを
作成した場合について述べたが、本発明はこれに限ら
ず、必要とする座標データの検出精度等に応じて、離間
する距離を自由に選定することができる。
さらに上述の実施例においては、矩形形状で1ターン
のコイルを接続して検出コイルを作成する場合について
述べたが、本発明はこれに限らず、必要に応じて種々の
形状、種々の巻線数のコイルを広く適用することができ
る。
この場合検出コイル26C及び28Cに対して、距離L/2だ
けシフトさせて配置する検出コイル27C及び29Cを例えば
第8図に示すように構成してもよい。
すなわち距離L/2だけシフトした位置にコイル27CL(2
9CL)を形成し、その両側にコイル27CR(29CR)を分割
して形成する。
因にこのようにして形成された検出コイルを用いて
も、第1の実施例と同様の効果を得ることができる。
さらに高い検出精度を維持しながら、広い検出範囲を
得るためには、第9図に示すような構成の検出コイルを
用いるようにしてもよい。
すなわち第1の検出コイル90においては、1辺の長さ
Lの矩形形状の4個のコイルを順次交互に誘起起電圧を
打ち消し合うように接続する。
これに対して第2の検出コイル91は、第1の検出コイ
ル90と同一形状でなり、第1の検出コイル90に対して距
離L/2だけシフトして配置する。
このようにすれば、各コイルの接続部分O1、O2及びO3
を基準にして、可動体の位置に応じて振幅の変化する出
力信号を得ることができる。
従つて検出コイル90及び91に対して、2倍の大きさの
検出コイル92及び93を組み合わせることにより、広い範
囲で座標データを検出し得る。
さらに上述の実施例においては、励磁コイルを正弦波
信号で駆動する場合について述べたが、本発明はこれに
限らず、必要に応じて矩形波信号、三角波信号等種々の
駆動信号を広く適用することができる。
さらに上述の実施例においては、駆動信号SDを可動体
35A及び35Bの共振周波数f1及びf2で切り換える場合につ
いて述べたが、本発明はこれに限らず、必要に応じて第
3、第4の周波数との間で切り換えるようにしてもよ
い。
さらに駆動信号SDの周波数を段階的に切り換える場合
に限らず、例えばクロツク信号作成回路を周波数変調回
路で構成し、駆動信号SDの周波数を連続的に切り換える
ようにしてもよい。
このようにすれば、可動体35A及び35Bの共振周波数f1
及びf2の近傍で、各可動体35A及び35Bの共振回路の尖鋭
度Qに応じて信号レベルが急激に変化する減算信号SX
得ることができる。
従つてこの減算信号SXの変化を検出することにより、
尖鋭度Qを検出し、間接的に駆動信号SDの周波数、各検
出コイル26C、27C、28C及び29Cの出力信号に基づいて、
可動体35A及び35Bを識別するようにしてもよい。
さらにこのようにすれば、比較回路54、リトリガブル
モノマルチ回路62を省略して、共振周波数が等しく抵抗
値の異なる抵抗を接続した共振コイルを識別し得、その
分全体の構成を簡略化し得る。
さらに上述の実施例においては、シフトレジスタ回路
を縦列接続して遅延回路を構成する場合について述べた
が、本発明はこれに限らず、メモリ回路を用いて竹塩回
路を構成するようにしてもよい。
さらに上述の実施例においては、出力信号VX4及びVY4
を遅延させる場合について述べたが、本発明はこれに限
らず、出力信号VX3及びVY3の方を遅延させるようにして
もよい。
さらに上述の実施例においては、検出コイルの出力信
号をデイジタル信号に変換して処理する場合について述
べたが、本発明はこれに限らず、アナログ信号のままで
処理するようにしてもよい。
すなわち出力信号VX1、VX2、VY1及びVY2を増幅した
後、位相回路で出力信号VX1及びVY1、又は出力信号VX2
及びVY2の位相を90度遅延させる。
さらに位相回路の出力信号と出力信号VX2及びVY2、又
は出力信号VX1及びVY1との減算信号を作成した後、当該
減算信号が0レベルから立ち上がるタイミングでアドレ
スデータをラツチする。
又、これに代え減算信号の信号レベルを所定の基準値
に補正した後、位相比較器を用いて励磁コイルの駆動信
号との間で位相比較するようにしてもよい。
このようにすれば、位相比較器の出力電圧を可動体の
位置に応じて変化させることができ、これにより可動体
の座標データを入力することができる。
さらに上述の実施例においては、減算信号が0レベル
から立ち上がるタイミングでアドレスデータをラツチす
る場合ついて述べたが、本発明はこれに限らず、0レベ
ルから立ち下がるタイミングでアドレスデータをラツチ
する場合、減算信号の振幅が所定値になるように補正し
た後、その補正した信号が所定の信号レベルに立ち上が
る又は立ち下がるタイミングでアドレスデータをラツチ
する場合、さらに減算信号の波高値に応じた所定の信号
レベルに減算信号が立ち上がる又は立ち下がるタイミン
グでアドレスデータをラツチするようにしてもよい。
さらに上述の実施例においては、抵抗を接続した直列
共振回路を有する鉛筆形状の可動体を用いる場合につい
て述べたが、可動体の形状はこれに限らず、種々の形状
のものを適用することができる。
さらにこのとき抵抗を省略するようにしてもよい。
さらに上述の実施例においては、2次元座標データを
入力する場合について述べたが、本発明はこれに限ら
ず、1次元の座標データを入力する場合にも広く適用す
ることができる。
さらに上述の実施例においては、手書き文字を入力す
る場合について述べたが、本発明はこれに限らず、図形
を入力する場合等、従来の座標データ入力手段に代えて
種々の座標データを入力する場合に広く適用することが
できる。
H発明の効果 上述のように本発明によれば、それぞれ異なる共振周
波数をもつ共振回路を有する複数の可動体の1つ又は複
数を、励磁コイルによつて発生された交流磁界でなる均
一な励磁磁界内に挿入することにより、励磁磁界の周波
数に共振した共振回路をもつ可動体によつて当該挿入位
置の励磁磁界の均一性を乱すような動作を生じさせ、当
該均一性が乱された位置を、第1及び第2のコイルを有
する第1の検出手段の第1の検出手段と、第1及び第2
のコイルに対して第3及び第4のコイルをL/2(Lは第
1、第2、第3及び第4のコイルの配列方向の幅)だけ
ずらせた位置において重ね合わせた第2の検出手段の第
2の検出信号とに基づいて得た出力信号において、その
位相のずれとして検出し、これにより、ワイヤレスの可
動体を複数個用いた場合にも、各可動体の位置を確実に
区分けして識別した位置信号を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は本発明の位置検出原理の説明に供す
る略線図、第3図はその説明に供する信号波形図、第4
図及び第5図は励磁磁界を乱す物体の識別原理の説明に
供する接続図、第6図は本発明の一実施例による2次元
座標データ入力装置を示すブロツク図、第7図はそのタ
ブレツトを示す斜視図、第8図及び第9図は他の実施例
を示す略線図である。 1、24……励磁コイル、4、5、26CR、26CL、27CR、27
CL、28CR、28CL、29CR、29CL……コイル、10……2次元
座標データ入力装置、15……アドレスカウンタ回路、17
……リードオンリメモリ回路、26C、27C、28C、29C……
検出コイル、34……タブレツト、35……可動体、48、72
……遅延回路、50……減算回路、52、54、74……比較回
路、60、80……ラツチ回路。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】交流磁界でなり、かつ均一な励磁磁界を発
    生する励磁コイルと、 複数の周波数を選択的に切り換えることができる駆動信
    号を上記励磁コイルに供給する駆動信号生成手段と、 それぞれ配列方向に幅Lの矩形形状を有しかつ互いにほ
    ぼ同一構成の第1及び第2のコイルを、互いに隣接した
    位置において、上記励磁磁界と鎖交するように配列し、
    上記第1及び第2のコイルから得た誘起起電圧の差信号
    でなる第1の検出信号を出力する第1の検出手段と、 それぞれ上記配列方向に幅Lの矩形形状を有しかつ互い
    にほぼ同一構成の第3及び第4のコイルを、互いに隣接
    しかつ上記第1及び第2のコイルの上記配列方向と同じ
    配列方向にL/2だけずれて上記第1及び第2のコイルと
    重なり合う位置において、上記励磁磁界と鎖交するよう
    に配列し、上記第3及び第4のコイルから得た誘起起電
    圧の差信号でなる第2の検出信号を出力する第2の検出
    手段と、 それぞれ上記複数の周波数の1つと共振する共振回路を
    有し、上記第1及び第2のコイルと上記第3及び第4の
    コイルとが重なり合つた範囲にある上記励磁磁界内に挿
    入されたとき、上記励磁磁界と共振する上記共振回路を
    もっていることを条件として当該共振回路を共振動作さ
    せることにより、当該挿入された位置の上記励磁磁界の
    均一性を乱すように動作する複数の可動体と、 上記第1及び第2の検出信号を合成処理することによ
    り、上記駆動信号生成手段によつて切り換えられた周波
    数をもつ出力信号であつて、上記配列方向において上記
    可動体が挿入された位置に対応する位相だけずれた位相
    を有する上記出力信号を送出する位置信号形成手段と を具えることを特徴とする入力装置。
  2. 【請求項2】上記可動体の上記共振回路は、 共振用コンデンサと上記励磁磁界で励起される共振用コ
    イルとを接続し、上記駆動信号の上記複数の周波数の1
    つに共振する ことを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載の入力装
    置。
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