JP2973372B2 - Rnaウイルスに対するワクチンの製造方法 - Google Patents
Rnaウイルスに対するワクチンの製造方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 技術分野 本願発明はRNAウイルスに対するワクチンの製造方法
に関するものである。
に関するものである。
背景技術 特にRNAウイルスによって誘発されたものを含む多数
のRNAウイルス感染に対して有効なワクチンを開発する
ことが緊急に必要である。その際上記ウイルスには脳心
筋炎ウイルスのようなピコルナウイルス、インフルエン
ザAのようなオルトミクソウイルスおよびマウス白血病
/マウス肉腫ウイルスのようなレトロウイルスが含まれ
る。レトロウイルスにはまたヒト免疫不全疾病ウイルス
(HIV)やヒトT−細胞白血病ウイルス−1(HTLV
I)も含まれ、これらは精神抑圧性で致命的な慢性疾患
の原因である。HIVの場合には、今後20年以内に世界的
な流行性疾患になる可能性がまさにある。
のRNAウイルス感染に対して有効なワクチンを開発する
ことが緊急に必要である。その際上記ウイルスには脳心
筋炎ウイルスのようなピコルナウイルス、インフルエン
ザAのようなオルトミクソウイルスおよびマウス白血病
/マウス肉腫ウイルスのようなレトロウイルスが含まれ
る。レトロウイルスにはまたヒト免疫不全疾病ウイルス
(HIV)やヒトT−細胞白血病ウイルス−1(HTLV
I)も含まれ、これらは精神抑圧性で致命的な慢性疾患
の原因である。HIVの場合には、今後20年以内に世界的
な流行性疾患になる可能性がまさにある。
レトロウイルスは、ウイルス酵素、即ち逆転写酵素に
よるイソプットRNAからDNAを合成する中間段階がウイル
ス複製に介在している点で通常でない。これが、これら
核酸、特にDNAを接種するとヒト対象でリボ核酸が転写
されて感染性ウイルス粒子または場合によっては発癌が
もたらされるという複雑さを生じさせている。
よるイソプットRNAからDNAを合成する中間段階がウイル
ス複製に介在している点で通常でない。これが、これら
核酸、特にDNAを接種するとヒト対象でリボ核酸が転写
されて感染性ウイルス粒子または場合によっては発癌が
もたらされるという複雑さを生じさせている。
このような影響は提案のワクチン製造には明らかに受
け入れられない。このようなワクチンが感染性の可能性
のある全ウイルス粒子を含まないこと、またワクチンが
感染性であるか若しくは病原性であるかまたはDNAに転
写されるRNA或いは感染性であるかまたは発癌性であるD
NAを含有してはならないことも同等に重要である。
け入れられない。このようなワクチンが感染性の可能性
のある全ウイルス粒子を含まないこと、またワクチンが
感染性であるか若しくは病原性であるかまたはDNAに転
写されるRNA或いは感染性であるかまたは発癌性であるD
NAを含有してはならないことも同等に重要である。
ピコルナウイルスおよびオルトミクソウイルスによる
感染はDNA転写過程に関係しておらず、それ故ウイルスD
NA感染過程のどの段階にも存在していない。
感染はDNA転写過程に関係しておらず、それ故ウイルスD
NA感染過程のどの段階にも存在していない。
ウイルスで感染された細胞の無傷核を分離して廃棄す
ることによってDNAウイルスに対するワクチンを製造す
ることがヨーロッパ特許出願0089854で知られている。
次いで、求める抗原タンパク質は残っている細胞質フラ
クションから分離される。細胞およびウイルスDNAの90
%以上が感染細胞の核内に含まれているので、上記方法
によって細胞質フラクション中の抗原タンパク質に悪い
影響を与えることなく上記DNAの大部分が除去される。
ることによってDNAウイルスに対するワクチンを製造す
ることがヨーロッパ特許出願0089854で知られている。
次いで、求める抗原タンパク質は残っている細胞質フラ
クションから分離される。細胞およびウイルスDNAの90
%以上が感染細胞の核内に含まれているので、上記方法
によって細胞質フラクション中の抗原タンパク質に悪い
影響を与えることなく上記DNAの大部分が除去される。
発明の目的 本願発明の目的はRNAウイルスに対するワクチンを製
造することであり、その際該ワクチンはウイルス粒子、
合成ウイルスDNAおよび活性ウイルスRNAを有していな
い。
造することであり、その際該ワクチンはウイルス粒子、
合成ウイルスDNAおよび活性ウイルスRNAを有していな
い。
発明の開示 上記目的は、細胞をRNAウイルスで感染させ、感染細
胞を細胞溶解に不十分な時間および温度でインキューベ
ートし、無傷の細胞核を細胞の細胞質フラクションから
分離し、分離した細胞質フラクション中に固定剤を導入
して細胞質フラクション中のウイルス性抗原タンパク質
を安定化させ、そして該ウイルス性抗原タンパク質を沈
殿させることによって達成され、該タンパク質はワクチ
ンの活性成分を提供する。
胞を細胞溶解に不十分な時間および温度でインキューベ
ートし、無傷の細胞核を細胞の細胞質フラクションから
分離し、分離した細胞質フラクション中に固定剤を導入
して細胞質フラクション中のウイルス性抗原タンパク質
を安定化させ、そして該ウイルス性抗原タンパク質を沈
殿させることによって達成され、該タンパク質はワクチ
ンの活性成分を提供する。
発明を実施するための最良の形態 本発明の1つの実施態様はここで、例としてインフル
エンザウイルスA、NWS株を参照して記載する。以下の
記載中では、用語ウイルス粒子は全ウイルス構造を述べ
ているものとして理解すべきであり、該構造はタンパク
質外皮で囲まれた核酸からなっている。ある種のウイル
スはタンパク質外皮を囲むエンベロープを有しており、
その場合には用語ウイルス粒子はエンベロープも含む。
エンザウイルスA、NWS株を参照して記載する。以下の
記載中では、用語ウイルス粒子は全ウイルス構造を述べ
ているものとして理解すべきであり、該構造はタンパク
質外皮で囲まれた核酸からなっている。ある種のウイル
スはタンパク質外皮を囲むエンベロープを有しており、
その場合には用語ウイルス粒子はエンベロープも含む。
ハムスター腎細胞(BHK−21、MacphersonおよびStoke
r、1962)は回転ウインチェスター瓶(2,500ml)中で増
殖させるため10%ウシ胎児またはウシ新生児血清および
10%トリプトース(tryptose)ホスフェートブイヨンを
補充したイーグル培地で培養する。培養細胞の分別物は
続いて使用するためグリセロール含有培地中−70℃で貯
蔵する。
r、1962)は回転ウインチェスター瓶(2,500ml)中で増
殖させるため10%ウシ胎児またはウシ新生児血清および
10%トリプトース(tryptose)ホスフェートブイヨンを
補充したイーグル培地で培養する。培養細胞の分別物は
続いて使用するためグリセロール含有培地中−70℃で貯
蔵する。
細胞はウインチェスター瓶内でシート状にほぼ集密化
させる。続いて各細胞シートは予熱したイーグル培地で
洗浄してウシ胎児血清を除去する。細胞は血清奪剥条件
下で24時間維持する。この血清奪剥レベルでは記載した
方法の結果得られるウイルス抗原値はさほど減少しな
い。血清奪剥は以前には、得られたワクチン中のウシ血
清値を減少させるためワクチンの製造に必要であると考
えられたが、感染細胞の精製細胞質フラクションからウ
イルス性タンパク質を沈殿させる以下に記載の工程の少
なくとも幾つかによって血清奪剥工程を完全に省略でき
ることが予想される。
させる。続いて各細胞シートは予熱したイーグル培地で
洗浄してウシ胎児血清を除去する。細胞は血清奪剥条件
下で24時間維持する。この血清奪剥レベルでは記載した
方法の結果得られるウイルス抗原値はさほど減少しな
い。血清奪剥は以前には、得られたワクチン中のウシ血
清値を減少させるためワクチンの製造に必要であると考
えられたが、感染細胞の精製細胞質フラクションからウ
イルス性タンパク質を沈殿させる以下に記載の工程の少
なくとも幾つかによって血清奪剥工程を完全に省略でき
ることが予想される。
上記インフルエンザウイルスは細胞当たり0.5から5
プラーク形成単位の間で血清奪剥細胞に加える。次い
で、この培養物を細胞溶解を生じさせるには不十分な段
階までで且つ実質的に100%の細胞変性効果が存在する
段階で培養する。細胞は穏やかに採集し、リン酸緩衝生
理食塩水中で洗浄しそして2×107個の細胞/mlの濃度に
再懸濁する。
プラーク形成単位の間で血清奪剥細胞に加える。次い
で、この培養物を細胞溶解を生じさせるには不十分な段
階までで且つ実質的に100%の細胞変性効果が存在する
段階で培養する。細胞は穏やかに採集し、リン酸緩衝生
理食塩水中で洗浄しそして2×107個の細胞/mlの濃度に
再懸濁する。
ノニデット(Nonidet(NP−40))は1容量%の濃度
まで加え、そして細胞は4℃で10分間維持する。ノニデ
ット界面活性剤の濃度および温度は細胞核を崩壊させる
には不十分であり、それ故細胞核は無傷のままであり、
そして実質的に細胞核の全内容物を保有している。ノニ
デットは細胞質から細胞核を分離させ、そして細胞質中
に存在する可能性のあるエンベロープのあるウイルスか
ら重要な抗原タンパク質を取り除く。ノニデットはまた
ウイルス粒子の感染性を減少させるが総合的には排除し
ないこともある。
まで加え、そして細胞は4℃で10分間維持する。ノニデ
ット界面活性剤の濃度および温度は細胞核を崩壊させる
には不十分であり、それ故細胞核は無傷のままであり、
そして実質的に細胞核の全内容物を保有している。ノニ
デットは細胞質から細胞核を分離させ、そして細胞質中
に存在する可能性のあるエンベロープのあるウイルスか
ら重要な抗原タンパク質を取り除く。ノニデットはまた
ウイルス粒子の感染性を減少させるが総合的には排除し
ないこともある。
細胞は400gで10分間遠心し、そして細胞調製物の細胞
質フラクションである上清液を採集し、残っている物は
廃棄する。この段階の上清液はウイルス抗原タンパク
質、ウイルス粒子、BHK細胞タンパク質および培地血清
のタンパク質、並びに少量のウイルスRNAおよび細胞DNA
のノニデット界面活性剤と共に含有されている。
質フラクションである上清液を採集し、残っている物は
廃棄する。この段階の上清液はウイルス抗原タンパク
質、ウイルス粒子、BHK細胞タンパク質および培地血清
のタンパク質、並びに少量のウイルスRNAおよび細胞DNA
のノニデット界面活性剤と共に含有されている。
細胞質フラクション中のポリペプチド鎖は、ホルムア
ルデヒドまたはグルタルアルデヒドのような既知の固定
剤を0.04%の最終濃度まで添加して室温で18時間安定化
させる。この工程はポリペプチド鎖の固定化に加えて残
存ウイルスRNAおよび細胞DNAを不活性化させそして残存
ウイルス粒子を不活性化させる。
ルデヒドまたはグルタルアルデヒドのような既知の固定
剤を0.04%の最終濃度まで添加して室温で18時間安定化
させる。この工程はポリペプチド鎖の固定化に加えて残
存ウイルスRNAおよび細胞DNAを不活性化させそして残存
ウイルス粒子を不活性化させる。
得られたフラクションは残存核酸を崩壊させるのに役
立つプローブソニケーターによる超音波振動に付し、次
いで40ml容量のバケツ中で20W/V%の濃度のスクロース
クッション上80,000gで5時間遠心する。各遠心容量中
の4mlの上部フラクションは、ウイルス粒子またはウイ
ルス核酸を含有しておらず、これまでに添加したホルム
アルデヒド、スクロースおよび界面活性剤のみならず、
細胞および血清タンパク質と共にウイルス抗原タンパク
質からなることが見い出されている精製細胞質フラクシ
ョンからなっている。
立つプローブソニケーターによる超音波振動に付し、次
いで40ml容量のバケツ中で20W/V%の濃度のスクロース
クッション上80,000gで5時間遠心する。各遠心容量中
の4mlの上部フラクションは、ウイルス粒子またはウイ
ルス核酸を含有しておらず、これまでに添加したホルム
アルデヒド、スクロースおよび界面活性剤のみならず、
細胞および血清タンパク質と共にウイルス抗原タンパク
質からなることが見い出されている精製細胞質フラクシ
ョンからなっている。
次いで、精製物細胞質フラクションは該フラクション
からタンパク質を単独かまたは該タンパク質の抗体と組
み合わせて沈殿させる方法に付す。この沈殿化は好まし
くは、アセトン、エタノールまたはメタノールのような
極性の有機溶媒を添加して実施する。これらの有機溶媒
は水と混合するとき混合物の誘電率を低下させそしてタ
ンパク質−タンパク質相互作用を増加させる。溶媒は細
胞質フラクション中の水1部に対して溶媒10部の比率で
0℃から−30℃の間の温度で加えられる。好ましくは、
溶媒の温度は−10℃から−20℃の間である。沈殿物は遠
心によって分離されそして残っている溶媒は留去する。
からタンパク質を単独かまたは該タンパク質の抗体と組
み合わせて沈殿させる方法に付す。この沈殿化は好まし
くは、アセトン、エタノールまたはメタノールのような
極性の有機溶媒を添加して実施する。これらの有機溶媒
は水と混合するとき混合物の誘電率を低下させそしてタ
ンパク質−タンパク質相互作用を増加させる。溶媒は細
胞質フラクション中の水1部に対して溶媒10部の比率で
0℃から−30℃の間の温度で加えられる。好ましくは、
溶媒の温度は−10℃から−20℃の間である。沈殿物は遠
心によって分離されそして残っている溶媒は留去する。
次いで、沈殿物はリン酸緩衝生理食塩水中に再度溶解
させ、そして貯蔵のため凍結乾燥する。
させ、そして貯蔵のため凍結乾燥する。
このようにして得られたワクチン調製物は抗原性で、
免疫原性でそして実質的にウイルス核酸を有さないこと
が見い出されている。
免疫原性でそして実質的にウイルス核酸を有さないこと
が見い出されている。
上記した冷溶媒沈殿工程は精製細胞質フラクション中
のタンパク質を全て沈殿させ、感染させる前にBHK細胞
の血清奪剥が必要である。他の分離方法、例えば所望の
抗原タンパク質との抗原抗体複合体の形成によって血清
奪剥工程を不要とすることもできる。
のタンパク質を全て沈殿させ、感染させる前にBHK細胞
の血清奪剥が必要である。他の分離方法、例えば所望の
抗原タンパク質との抗原抗体複合体の形成によって血清
奪剥工程を不要とすることもできる。
上記した方法は他のRNAウイルス、例えばピコルナウ
イルス(エンベロープのない小ウイルス)またはHIVま
たはHTLVのようなレトロウイルスに適用可能であり、そ
の際RNAだけでなくDNAも調製物から確実に除去されてい
ることが重要である。レトロウイルスの場合には、ウイ
ルスRNAからウイルスDNAへの転写は感染細胞の細胞質内
で生起すると考えられているが、ウイルスDNAのほぼ全
体が感染後間もなく細胞核内にあることが知られてい
る。最大の感染性を確実にするが細胞溶解を生じさせる
には不十分である時間感染細胞をインキュベートする本
願発明の方法は、ウイルスRNAまたはウイルスDNAが感染
細胞の細胞質フラクション中に実質的に存在しないとい
う効果を有する。上記したように、分離された細胞質フ
ラクションに実施された以後の固定、超音波処理および
遠心工程によって残存ウイルスRNAおよびDNA並びに残存
ウイルス粒子が先ず不活性化され、残存核酸が崩壊さ
れ、そしてウイルス粒子および核酸の残存組織が除去さ
れる。
イルス(エンベロープのない小ウイルス)またはHIVま
たはHTLVのようなレトロウイルスに適用可能であり、そ
の際RNAだけでなくDNAも調製物から確実に除去されてい
ることが重要である。レトロウイルスの場合には、ウイ
ルスRNAからウイルスDNAへの転写は感染細胞の細胞質内
で生起すると考えられているが、ウイルスDNAのほぼ全
体が感染後間もなく細胞核内にあることが知られてい
る。最大の感染性を確実にするが細胞溶解を生じさせる
には不十分である時間感染細胞をインキュベートする本
願発明の方法は、ウイルスRNAまたはウイルスDNAが感染
細胞の細胞質フラクション中に実質的に存在しないとい
う効果を有する。上記したように、分離された細胞質フ
ラクションに実施された以後の固定、超音波処理および
遠心工程によって残存ウイルスRNAおよびDNA並びに残存
ウイルス粒子が先ず不活性化され、残存核酸が崩壊さ
れ、そしてウイルス粒子および核酸の残存組織が除去さ
れる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ブッチャン,アレキサンダー イギリス国 バーミンガム ビー17・0 ビー7、ハーボルン・パーク・ロード 278 (56)参考文献 特開 昭58−222034(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61K 39/12 A61K 39/125 A61K 39/21 A61K 39/145 CA(STN) REGISTRY(STN) BIOSYS
Claims (11)
- 【請求項1】RNAウイルスで細胞を感染させ、細胞溶解
を生じさせるには不十分な時間および温度で上記感染細
胞をインキュベートし、該細胞の細胞質フラクションか
ら細胞核の無傷物を分離し、分離した細胞質フラクショ
ンに固定剤を加えて該フラクション中のウイルス抗原タ
ンパク質を安定化させ、そして上記ウイルス抗原タンパ
ク質を沈殿させる、その際該タンパク質はワクチンの活
性成分を提供する、ことからなるRNAウイルスに対する
ワクチンの製造方法。 - 【請求項2】上記細胞が上記ウイルスによる感染前に血
清奪剥されている請求項1に記載の方法。 - 【請求項3】細胞質フラクションからの細胞核の分離
が、細胞核を崩壊させるには不十分な濃度および温度並
びに時間界面活性剤で上記細胞を処理しそして処理細胞
を遠心することによって実施される請求項1または2に
記載の方法。 - 【請求項4】安定化した抗原タンパク質を含有する細胞
質フラクションが超音波振動に付される上記請求項のい
ずれか1項に記載の方法。 - 【請求項5】超音波処理したフラクションを遠心してウ
イルス粒子を除去しそして上記細胞質フラクションの上
部精製フラクションを提供する請求項4に記載の方法。 - 【請求項6】上記ウイルス抗原タンパク質が、上記細胞
質フラクションの誘電率を低下させ且つタンパク質−タ
ンパク質反応を高める極性有機溶媒を加えることによっ
て沈殿させられる上記請求項のいずれか1項に記載の方
法。 - 【請求項7】上記溶媒が0から−30℃の間の温度である
請求項6に記載の方法。 - 【請求項8】沈澱したウイルス抗原タンパク質が細胞質
フラクションから遠心によって分離される請求項6また
は7に記載の方法。 - 【請求項9】上記ウイルスがピコルナウイルスである上
記請求項のいずれか1項に記載の方法。 - 【請求項10】上記ウイルスがレトロウイルスである上
記請求項のいずれか1項に記載の方法。 - 【請求項11】上記ウイルスがオルトミクソウイルスで
ある上記請求項のいずれか1項に記載の方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
GB8913665.9 | 1989-06-14 | ||
GB898913665A GB8913665D0 (en) | 1989-06-14 | 1989-06-14 | Method of preparing vaccines against rna viruses |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04506209A JPH04506209A (ja) | 1992-10-29 |
JP2973372B2 true JP2973372B2 (ja) | 1999-11-08 |
Family
ID=10658419
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2508641A Expired - Fee Related JP2973372B2 (ja) | 1989-06-14 | 1990-06-12 | Rnaウイルスに対するワクチンの製造方法 |
Country Status (8)
Country | Link |
---|---|
EP (1) | EP0477240B1 (ja) |
JP (1) | JP2973372B2 (ja) |
AT (1) | ATE126702T1 (ja) |
AU (1) | AU637114B2 (ja) |
CA (1) | CA2060198C (ja) |
DE (1) | DE69021879T2 (ja) |
GB (1) | GB8913665D0 (ja) |
WO (1) | WO1990015622A1 (ja) |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB1267591A (en) * | 1969-02-26 | 1972-03-22 | Nat Res Dev | Antigenic materials |
ATE39054T1 (de) * | 1982-03-24 | 1988-12-15 | Univ Birmingham | Dns viren-vakzin. |
NZ225583A (en) * | 1987-08-06 | 1991-07-26 | Merck & Co Inc | Process for purifying hepatitis a virions (hav) |
-
1989
- 1989-06-14 GB GB898913665A patent/GB8913665D0/en active Pending
-
1990
- 1990-06-12 WO PCT/GB1990/000905 patent/WO1990015622A1/en active IP Right Grant
- 1990-06-12 JP JP2508641A patent/JP2973372B2/ja not_active Expired - Fee Related
- 1990-06-12 EP EP90909343A patent/EP0477240B1/en not_active Expired - Lifetime
- 1990-06-12 AU AU58326/90A patent/AU637114B2/en not_active Ceased
- 1990-06-12 CA CA002060198A patent/CA2060198C/en not_active Expired - Fee Related
- 1990-06-12 AT AT90909343T patent/ATE126702T1/de not_active IP Right Cessation
- 1990-06-12 DE DE69021879T patent/DE69021879T2/de not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
WO1990015622A1 (en) | 1990-12-27 |
JPH04506209A (ja) | 1992-10-29 |
DE69021879T2 (de) | 1996-04-04 |
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