JP2972740B1 - 4値fsk受信機およびその信号判定方法 - Google Patents

4値fsk受信機およびその信号判定方法

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    • H04L27/10Frequency-modulated carrier systems, i.e. using frequency-shift keying
    • H04L27/14Demodulator circuits; Receiver circuits
    • H04L27/142Compensating direct current components occurring during the demodulation and which are caused by mistuning

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  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
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  • Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)

Abstract

【要約】 【課題】 基準値として誤った値が設定された場合でも
短い時間で正しい値に復帰し、復調信号の細かな変動に
も追従することができ、復調信号の振幅値が変化した場
合でも符号誤りを発生させない。 【解決手段】 受信した4値FSK信号を4値ディジタ
ル符号に変換する際に、平均値回路12により復調信号
3の平均値を計算し、波形整形回路13は、その平均値
が第2の基準値となるようにデジタル信号の値を全体的
に増減する処理を常に段階的に行う。このことにより復
調信号3の中心値の変動の影響が低減される。基準値生
成回路14では、第1の基準値と第3の基準値の値を、
デジタル信号のうちの符号“10”と“00”のレベル
に基づいて変更することにより復調信号3の振幅の変化
による影響によって発生する符号誤りが低減される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、4値FSK(Fr
equency Shift Keying:周波数変
調)が施された信号を受信するための4値FSK受信機
に関し、特にその信号判定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】4値FSK通信システムとは、値の異な
る4つの周波数(例えばf1、f2、f 3、f4)に“0
0”、“01”、“11”、“10”という4値のグレ
イ符号を対応させることにより情報の伝達を行う通信シ
ステムである。そして、この4値FSK通信における4
値FSK受信機では、4値FSKが施された信号を受信
し、その信号の周波数が4つの周波数(f1、f2
3、f4)のうちのどれに該当するかを判定する符号判
定を行うことにより元の信号の復号が行われる。
【0003】この4値FSK受信機における符号判定で
は、一般的に受信した受信データを周波数−電圧変換器
により周波数の高低を電圧の大小に変換し、得られた電
圧値を3つの基準値(基準値1、基準値2、基準値3)
と比較することにより符号判定が行われる。ここで、基
準値1、基準値2、基準値3の関係は、基準値1>基準
値2>基準値3となっている。
【0004】例えば、得られた電圧値が基準値1以上で
あれば受信した受信データの符号は“10”、得られた
電圧値が基準値2と基準値1の間であれば受信した受信
データの符号は“11”得られた電圧値が基準値3と基
準値2の間であれ受信した受信データの符号は“0
1”、得られた電圧値が基準値3より小さければ受信し
た受信データの符号は“00”というようにして符号判
定が行われる。
【0005】従来の4値FSK受信機では、符号判定の
際の基準となる基準値として固定値が用いられてた。し
かし、符号判定の際の基準となる基準値を固定とする
と、送信周波数の変動、受信機の温度変化、電源電圧変
動等により、検波信号の中心電圧に変化が発生した場合
に符号判定の誤りが発生してしまうという問題点があっ
た。
【0006】このような問題点を解決するために、特開
平1−164151号公報に示された従来の符号判定方
法では、コンデンサを用いてそれぞれの符号の電圧レベ
ルを測定し、それを基にして生成された判定電圧を基準
値として用いていた。
【0007】また、特開平7−154434号公報に示
された4値FSK受信機では、プリアンブル信号検出中
にデータのサンプリングを行い、それをディジタル変換
して受信データの平均値と基準値の中心値(上記で説明
した基準値2)との誤差を検出し、受信データの平均値
を基準値の中心値として符号判定を行う様な制御が行わ
れていた。
【0008】しかし、特開平1−164151号公報に
記載された方法では、基準値はコンデンサに保持された
判定電圧が用いられ、その判定電圧は特定のタイミング
のみでした変更されず、特開平7−154434号公報
に記載された発明ではプリアンブル信号検出中のみしか
基準値の変更が行われない。そのため、設定された基準
値が誤ったものであった場合には、正しい値に復帰する
までに長い時間を要するとともに復調信号の細かな変動
には追従することができなかった。
【0009】また、この従来の4値FSK受信機では、
受信データの平均値と基準値2のレベルのみを一致され
ることしか行なわれず、基準値1、基準値3は、復調信
号の振幅は理想値であるとして求められた固定値を用い
ている。しかし、復調信号の振幅値は常に理想値となっ
ているわけではなく、その値が変化している。
【0010】次に、図7を用いて、復調信号の振幅が変
化するしくみについて説明する。
【0011】送信機からの受信信号は、一旦周波数変換
された後にf−V(周波数−電圧)変換器等により電圧
信号に変換される。この周波数−電圧変換の際の変換特
性は基本的には直線性となっている。ここでは、”特性
A”により示される変換特性が理想的な特性であるとす
る。しかし、f−V変換器に一般的に使用されている回
路部品の特性のばらつきや、f−V変換器の温度特性に
より変換特性の傾きは変化してしまい、その傾きが”特
性B”の様に(直線の傾きが小さくなる)なったとす
る。すると、この図7からも明らかな様に、f−V変換
器の変換特性における傾きが小さくなると、受信回路か
ら出力される復調信号の振幅はそれに比例して小さくな
る。逆に、f−V変換器の変換特性における傾きが大き
くなると、受信回路から出力される復調信号の振幅はそ
れに比例して大きくなる。
【0012】しかし、この従来の4値FSK受信機で
は、受信データの平均値と基準値2のレベルのみを一致
されることしか行なわれず、基準値1、基準値3は、復
調信号の振幅は理想値であるとして求められた固定値を
用いている。そのため、受信回路の特性の変化によって
復調信号の振幅値が変化した場合には、による符号判定
において符号誤りが発生してしまう可能性がある。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の信号判
定方法では、下記のような問題点があった。 (1)基準値の変更をある特定のタイミングでのみしか
行なっていないため、設定された基準値が誤ったもので
あった場合には、正しい値に復帰するまでに長い時間を
要するとともに復調信号の細かな変動には追従すること
ができない。 (2)復調信号の振幅値が変化すると符号誤りが発生し
てしまう。
【0014】本発明の目的は、基準値として誤った値が
設定された場合でも、短い時間で正しい値に復帰するこ
とができるとともに復調信号の細かな変動にも追従する
ことができる4値FSK受信機の信号判定方法を提供す
ることである。
【0015】本発明の他の目的は、復調信号の振幅値が
変化した場合でも符号誤りが発生することがない4値F
SK受信機の信号判定方法を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の4値FSK受信機は、4値FSKが施され
た信号を受信し、該受信信号を周波数変換した後に周波
数−電圧変換を行ない電圧信号である復調信号に変換
し、前記復調信号が理想的な振幅を有している場合に、
4値の符号にそれぞれ対応する値である第1の理想値、
第2の理想値、第3の理想値、第4の理想値と、前記第
1の理想値と前記第2の理想値との中間の値である第1
の基準値と、前記第2の理想値と前記第3の理想値との
中間の値である第2の基準値と、前記第3の理想値と前
記第4の理想値との中間の値である第3の基準値とを生
成し、前記復調信号をA/D変換したデジタル信号を前
記第1の基準値、前記第2の基準値、前記第3の基準値
とそれぞれ比較することにより受信した信号が前記4値
の符号のうちのどの符号に該当するかを判定する符号判
定を行う4値FSK受信機において、前記A/D変換さ
れたデジタル信号の平均値を求めている平均値計算手段
と、前記平均値計算手段により求められた平均値が前記
第2の基準値となるように前記デジタル信号の値を予め
定められた一定の値だけ全体的に増減させる処理を常に
段階的に行っている波形整形手段と、前記波形整形手段
により波形整形された後のデジタル信号のうちの最も大
きなレベルとなる符号のレベルに応じて前記第1の基準
値の値を変更し、前記波形整形手段により波形整形され
た後のデジタル信号のうちの最も小さなレベルとなる符
号のレベルに応じて前記第3の基準値の値を変更する基
準値生成手段と、同期信号受信中は前記基準値生成手段
における基準値の変更を非許可とし、同期信号検出後に
前記基準値生成手段における基準値変更を許可している
タイミング制御手段とを有することを特徴とする。
【0017】本発明は、受信した4値FSK信号を4値
ディジタル符号に変換する際に、復調信号の平均値を計
算し、その平均値が基準値の中心レベルである第2の基
準値となるようにデジタル信号の値を全体的に増減する
処理を常に段階的に行うことにより復調信号の中心値の
変動の影響を低減し、第1の基準値と第3の基準値の値
を、デジタル信号のうちの最も大きなレベルとなる符号
と最も小さくなる符号のレベルに応じて変更することに
より復調信号の振幅の変化による影響によって発生する
符号誤りを低減したので、無線信号の受信精度を高くす
ることができる。
【0018】また、本発明の他の4値FSK受信機は、
前記基準値生成手段は、前記波形整形手段により波形整
形された後のデジタル信号のレベルが、前記第1の理想
値以上の場合には、前記第1の理想値と前記第1の基準
値を予め定められた値だけ増加させ、前記第1の理想値
より小さくかつ前記第1の基準値以上の場合には、前記
第1の理想値と前記第1の基準値を予め定められた値だ
け減少させ、前記第3の基準値より小さくかつ前記第4
の理想値以上の場合には、前記第3の基準値と前記第4
の理想値を予め定められた値だけ増加させ、前記第4の
理想値より小さい場合には、前記第3の基準値と前記第
4の理想値を予め定められた値だけ減少させる。
【0019】また、本発明の他の4値FSK受信機は前
記記基準値生成手段が、前記波形整形手段により波形整
形された後のデジタル信号のレベルが前記第1の理想値
以上となる回数を一定期間の間カウントする第1のカウ
ンタと、前記波形整形手段により波形整形された後のデ
ジタル信号のレベルが前記第1の理想値より小さくかつ
前記第1の基準値以上となる回数を一定期間の間カウン
トする第2のカウンタと、前記第1のカウンタのカウン
ト値と前記第2のカウンタのカウント値を比較し、前記
第1のカウンタのカウント値の方が大きい場合には、前
記第1の理想値と前記第1の基準値を予め定められた値
だけ増加させ、前記第2のカウンタのカウント値の方が
大きい場合には、前記第1の理想値と前記第1の基準値
を予め定められた値だけ減少させる第1の比較器と、前
記波形整形手段により波形整形された後のデジタル信号
のレベルが前記第4の理想値以上でかつ前記第3の理想
値より小さくなる回数を一定期間の間カウントする第3
のカウンタと、前記波形整形手段により波形整形された
後のデジタル信号のレベルが前記第4の理想値より小さ
くなる回数を一定期間の間カウントする第4のカウンタ
と、前記第3のカウンタのカウント値と前記第4のカウ
ンタのカウント値を比較し、前記第3のカウンタのカウ
ント値の方が大きい場合には、前記第3の基準値と前記
第4の理想値を予め定められた値だけ増加させ、前記第
4のカウンタのカウント値の方が大きい場合には、前記
第3の基準値と前記第4の理想値を予め定められた値だ
け減少させる第2の比較器とを有する。
【0020】本発明は、ノイズなどの影響により復調信
号のレベルが一時的に大きく崩れた場合でも、第1およ
び第3の基準値の変更を複数データの多数決によって制
御する事により、誤った変更が行われるのを防ぐことが
できる。
【0021】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態について
図面を参照して詳細に説明する。
【0022】(第1の実施形態)図1は本発明の第1の
実施形態の4値FSK受信機の構成を示したブロック図
である。本実施形態は、本発明を無線選択受信機に対し
て適用したものである。
【0023】本実施形態の4値FSK受信機は、アンテ
ナ1と、受信回路2と、デコーダ5と、CPU18と、
報知回路19とから構成されている。
【0024】また、図2は受信回路2の構成を示すブロ
ック図である。
【0025】受信回路2は、ミキサ30と、f−V(周
波数−電圧)変換器31と、ローパスフィルタ32と、
コンパレータ34とから構成されている。
【0026】ミキサ30は、アンテナ1を介して受信し
た無線信号をローカル信号を乗算することにより周波数
変換して出力している。
【0027】f−V変換器31は、ミキサ30によって
周波数変換された信号を電圧信号に変換している。
【0028】ローパスフィルタ32は、f−V変換器3
1において得られた電圧信号の高調波成分を取り除き復
調信号3として出力している。
【0029】コンパレータ34は、復調信号3の振幅の
中間電圧である基準電圧33と復調信号3の比較を行な
い、その比較結果をコンパレート信号4として出力して
いる。
【0030】また、デコーダ5は、A/D変換器6と、
VRT(Voltage Reference To
p)7と、VRB(Voltage Referenc
e Bottom)8と、位相同期回路9と、取り込み
タイミング回路10と、タイミング回路11と、平均値
回路12と、波形整形回路13と、基準値生成回路14
と、初期値生成回路15と、符号判定回路16と、デー
タ格納回路17と、CPU18とから構成されている。
【0031】VRT7は、A/D変換器6によって行わ
れるA/D変換の上限値を決定している。VRB8は、
A/D変換器6によって行われるA/D変換の下限値を
決定している。
【0032】A/D変換器6は、VRT7とVRB8に
よって決定される電圧範囲を8ビットの分解能つまり2
56分割した精度で、復調信号3をA/D変換してデジ
タル信号に変換している。
【0033】受信回路2より出力される復調信号3の電
圧範囲はあらかじめ分かっているので、VRT7とVR
B8によって決定される電圧範囲は復調信号3の電圧範
囲を全てカバー出来る様な値で固定値として設定され
る。
【0034】ここで、図3を用いて、復調信号3を8ビ
ットのA/D変換器6でA/D変換した際の、復調信号
3と基準値との関係を説明する。復調信号3は復調過程
でローパスフィルタ32を通過しているため、sin波
形を描いており、4値FSK信号においては、波形のピ
ークは4種類存在する。これが4値のグレイ符号の“1
0”、“11”、“01”、“00”に対応している。
8ビットのA/D変換器6を用いて復調信号3をA/D
変換すると、“00H〜FFH”(Hは16進数である
ことを示す。以下同じ。)のディジタル符号に変換され
る。ここでは、4値符号の“00”を“20H”に、
“01”を“60H”に、“11”を“A0H”に、
“10”を“E0H”に対応させる。ノイズなどの影響
を受けない理想的な状態で無線信号を受信していれば、
理論的には、この4種類のレベルしか存在しないはずで
ある。しかし、実際にはノイズや電界レベルの低下など
の影響により受信レベルは、ばらつきを持つ為、各符号
を区別する為の基準値が必要になる。それぞれの符号に
対する基準値は、隣あう符号の中間に設定するのが最適
である為、4値符号の“10”と“11”との間の基準
値は“C0H”(基準値1)、“11”と“01”との
間の基準値は“80H”(基準値2)、“01”と“0
0”との間の基準値は“40H”(基準値3)となる。
【0035】取り込みタイミング回路10は、A/D変
換器6がA/D変換のためにデータを取り込むタイミン
グの制御を行なっている。位相同期回路9は、コンパレ
ート信号4と取り込みタイミング回路10との位相差を
検出し、位相を同期させる為の制御を取り込みタイミン
グ回路10に対して行う。これにより取り込みタイミン
グ回路10は、復調信号3のアイパターンが最も開いた
タイミングでA/D変換の起動をかける事が出来る。
【0036】平均値回路12は、A/D変換器6により
変換されたデジタル信号の平均値を求めている。波形整
形回路13は、平均値回路12により求められた平均値
が符号変換の際の基準値の中心(“80H”:上記の基
準値2)となるようにA/D変換器6からのデジタル信
号の値を全体的に増減させる処理を行なっている。
【0037】初期値生成回路15は、符号判定の際に用
いられる3つの基準値(基準値1、基準値2、基準3)
および復調信号3が理想的な振幅を有している場合に4
値の符号にそれぞれに対応する値である理想値1〜4を
生成している。
【0038】タイミング回路11は、同期信号受信中は
基準値生成回路14における基準値の変更を非許可と
し、同期信号検出後に基準値生成回路14における基準
値変更を許可している。
【0039】基準値生成回路14は、タイミング回路1
1の示すタイミングで、波形整形回路13により波形整
形された後のデジタル信号のうちの最も大きなレベルと
なる符号“10”のレベルに応じて基準値1の値をある
一定量で段階的に変更し、波形整形回路13により波形
整形された後のデジタル信号のうちの最も小さなレベル
となる符号“00”のレベルに応じて基準値3の値をあ
る一定の量で段階的に変更する。
【0040】ここで、基準値生成回路14により行われ
る基準値1、基準値3の変更は、ある一定量で段階的に
行われるが、ここで基準値1、基準値3はデジタル信号
であるためある一定量の最小単位は“1”となる。
【0041】基準値生成回路14の構成を図4のブロッ
ク図に示す。図4を参照すると、基準値生成回路14
は、コンパレータ40によって構成される。
【0042】コンパレータ40は8つのブロック(ブロ
ックA〜ブロックH)に分かれていて、ブロックの境界
の初期値として(E0H、C0H、A0H、80H、6
0H、40H、20H)が与えられている。この境界の
内、“C0H”は基準値1、“80H”は基準値2、
“40H”は基準値3として割り当てられている。
【0043】このコンパレータの境界は、一部が可変に
なっていて、波形整形回路13より送られるディジタル
信号のレベルが、ブロックAに存在した場合には、理想
値1(E0H)と基準値1(C0H)に対して1を加算
する制御が行なわれる。
【0044】また、波形整形回路13より送られるディ
ジタル信号のレベルが、ブロックBに存在した場合に
は、理想値1と基準値1に対して1を減算する制御を、
ブロックGに存在した場合には、基準値3と理想値4に
対して1を加算する制御を、ブロックHに存在した場合
には基準値3と理想値4に対して1を減算する制御をそ
れぞれ行う。
【0045】また、基準値生成回路14における基準
値、理想値の変更の許可/非許可は、タイミング回路1
1により制限されており、同期信号受信中には基準値、
理想値の変更は行われない。
【0046】符号判定回路16は、波形整形されたデジ
タル信号を基準値生成回路14により定められた基準値
に基づいて、4値ディジタル符号に変換する。
【0047】データ格納回路17は、符号判定回路16
により判定された符号を格納している。
【0048】CPU18は、予め設定されている呼び出
しメッセージが、データ格納メモリ17に格納される
と、報知回路19により呼び出しのあった事を報知す
る。
【0049】次に、本実施形態の4値FSK受信機の動
作について図面を参照して詳細に説明する。
【0050】アンテナ1により受信された無線信号は、
受信回路2により電気信号に変換され復調信号3に変換
され、さらにコンパレート信号4に変換される。
【0051】そして、復調信号3は、A/D変換器6に
おいてVRT7とVRB8によって決定される電圧範囲
でA/D変換される。
【0052】平均値回路12は、A/D変換器6からの
復調信号3がA/D変換されたデジタル信号はの平均値
を求める。波形整形回路13では、平均値回路12にお
いて求められた平均値と基準値2との誤差を検出し、デ
ジタル信号のレベルの中心が基準値2となるような制御
が段階的に行なわれる。これによりf−V変換器31の
特性の変化などによる、復調信号3の中心値変動の影響
を低減する事ができる。
【0053】そして、処理値生成回路15では、基準値
1、2、3が生成され基準値生成回路14に出力される
が、基準値生成回路14は、タイミング回路11の示す
タイミングで、符号“10”のレベルに応じて基準値1
の値をある一定量で段階的に変更し、符号“00”のレ
ベルに応じて基準値3の値をある一定の量で段階的に変
更する。
【0054】そして、波形整形回路13において波形整
形された信号は、基準値生成回路14により定められた
基準値に基づいて符号判定回路16により符号判定され
データメモリ17に格納される。
【0055】CPU18は、予め登録されている呼び出
しメッセージが、データ格納メモリ17に格納される
と、報知回路19により呼び出しのあった事を報知す
る。
【0056】本実施形態の4値FSK受信機では、受信
回路2の特性の変化によって復調信号3の中心レベルが
理想状態と異なっていたとしても、受信データの平均値
を基準値として用いて符号判定が行われるため、信号判
定の精度を落とす事無く受信動作を行う事が可能とな
る。
【0057】また、受信回路2におけるf−V変換器3
1のばらつき等により、復調信号3の振幅値が理想値と
異なっている場合でも、基準値生成回路14により基準
値1、3の値が段階的に変更されるため、符号判定回路
16における符号判定において符号誤りが発生すること
はない。
【0058】次に、図5を用いて、波形整形と基準値変
更の許可/非許可のタイミングについて説明する。基本
的に通常の無線選択呼出受信機は、最初に同期信号が送
られ、それに続いてメッセージ信号が送られてくる。波
形整形は常に許可状態にしておき、受信データの平均値
を基準値の中心値(基準値2)とする波形整形は常時行
う。基準値(基準値1と基準値3)の変更はタイミング
回路11により制限されおり、同期信号受信中は非許可
とする。これは、復調信号3の中心レベルの変化に対し
て波形整形を段階的に追従させているため、同期信号受
信中は波形整形が完了していない可能性があるので、こ
の状態で基準値の変更を行うと、悪い方向に基準値の変
更が行われる可能性があるからである。そして、同期信
号検出後に、基準値変更を許可し、復調信号3のレベル
に応じて段階的に基準値の変更を行う。
【0059】本実施形態の4値FSK受信機では、復調
信号の中心レベルと振幅値が変化しても、ディジタル変
換によって処理する事により、デジタル信号の中心レベ
ルを基準値2とする波形処理と基準値1、3の変更を段
階的に、しかも常時行う事が可能となる為に、受信信号
の受信中に発生する復調信号の変化にも正確な追従が可
能となる。そのため、本実施形態の4値FSK受信機で
は、受信機の感度が向上する。
【0060】(第2の実施形態)次に、本発明の第2の
実施形態の4値FSK受信機について図6を参照して説
明する。
【0061】本実施形態の4値FSK受信機は、図1に
示した第1の実施形態の4値FSK受信機に対して、基
準値生成回路14を、図6に示した基準値生成回路24
に置き換えたものであり、それ以外の構成要素は同じで
ある。
【0062】図6を参照すると、基準値生成回路24内
には、第1のカウンタ41、第2のカウンタ42、第3
のカウンタ43、第4のカウンタ44、第1の比較器4
5、第2の比較器46、第1のタイミング回路47、第
2のタイミング回路48が設けられている。
【0063】第1のカウンタ41は、復調信号のレベル
がブロックAに存在している数をカウントしており、第
2のカウンタ42は、ブロックBに存在している数をカ
ウントする。第1の比較器45は、第1のカウンタ41
のカウント値と第2のカウンタ42のカウント値の大き
さを比較し、第1のカウンタ41のカウント値の方が大
きい場合には、理想値1と基準値1に対して1を加算
し、第2のカウンタ42のカウント値の方が大きい場合
には、理想値1と基準値1に対して1を減算する。ま
た、データのサンプリング時間(変更するタイミング)
は、第1のタイミング回路47によって制御される。
【0064】基準値3と理想値4の変更についても、第
3のカウンタ43、第4のカウンタ44、第2の比較器
46、第2のタイミング回路48により同様の制御が行
なわれる。
【0065】本実施形態は、ノイズなどの影響により復
調信号3のレベルが一時的に大きく崩れた場合でも、基
準値1、3の変更を複数データの多数決によって制御す
る事により、誤った変更が行わなれるのを防ぐことがで
きるという効果を有する。
【0066】上記第1および第2の実施形態は、本発明
を無線選択呼出受信機に対して適用した場合を用いて説
明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、無
線選択呼出受信機以外の他の無線通信装置に適用した場
合でも同様に本発明を適用することができるものであ
る。
【0067】また、上記第1および第2の実施形態で
は、復調信号3を8ビットの分解能でA/D変換する場
合を用いて説明したが、本発明はこれに限定されるもの
ではなく、8ビット以外の分解能でA/D変換する場合
でも同様に本発明を適用することができるものである。
【0068】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、復調信
号の中心レベルと振幅値が変化した場合でも、中心レベ
ルへの引き込みと基準値の変更を常時行うため、信号受
信中に起きる復調信号の変化にも正確な追従が可能とな
り受信機の感度が向上するという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の4値FSK受信機の
構成を示したブロック図である。
【図2】図1中の受信回路2の構成を示したブロック図
である。
【図3】復調信号3と基準値との関係を説明するための
図である。
【図4】図1中の基準値生成回路14の構成を示したブ
ロック図である。
【図5】波形整形と基準値変更の許可/非許可のタイミ
ングについて説明するための図である。
【図6】本発明の第2の実施形態の4値FSK受信機に
おける基準値生成回路24の構成を示したブロック図で
ある。
【図7】復調信号3の振幅が変化するしくみについて説
明するための図である。
【符号の説明】
1 アンテナ 2 受信回路 3 復調信号 4 コンパレート信号 5 デコーダ 6 A/D変換器 7 VRT 8 VRB 9 位相同期回路 10 取り込みタイミング回路 11 タイミング回路 12 平均値回路 13 波形整形回路 14 基準値生成回路 15 初期値生成回路 16 符号判定回路 17 データ格納回路 18 CPU 19 報知回路 24 基準値生成回路 30 ミキサ 31 f−V変換器 32 ローパスフィルタ 33 基準電圧 34 コンパレータ 40 コンパレータ 41 第1のカウンタ 42 第2のカウンタ 43 第3のカウンタ 44 第4のカウンタ 45 第1の比較器 46 第2の比較器 47 第1のタイミング回路 48 第2のタイミング回路

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 4値FSKが施された信号を受信し、該
    受信信号を周波数変換した後に周波数−電圧変換を行な
    い電圧信号である復調信号に変換し、 前記復調信号が理想的な振幅を有している場合に、4値
    の符号にそれぞれ対応する値である第1の理想値、第2
    の理想値、第3の理想値、第4の理想値と、前記第1の
    理想値と前記第2の理想値との中間の値である第1の基
    準値と、前記第2の理想値と前記第3の理想値との中間
    の値である第2の基準値と、前記第3の理想値と前記第
    4の理想値との中間の値である第3の基準値とを生成
    し、 前記復調信号をA/D変換したデジタル信号を前記第1
    の基準値、前記第2の基準値、前記第3の基準値とそれ
    ぞれ比較することにより受信した信号が前記4値の符号
    のうちのどの符号に該当するかを判定する符号判定を行
    う4値FSK受信機において、 前記A/D変換されたデジタル信号の平均値を求めてい
    る平均値計算手段と、前記平均値計算手段により求めら
    れた平均値が前記第2の基準値となるように前記デジタ
    ル信号の値を予め定められた一定の値だけ全体的に増減
    させる処理を常に段階的に行っている波形整形手段と、 前記波形整形手段により波形整形された後のデジタル信
    号のうちの前記第1の基準値以上となる信号のレベルに
    応じて前記第1の基準値の値を変更し、前記波形整形手
    段により波形整形された後のデジタル信号のうちの前記
    第3の基準値以下となる信号のレベルに応じて前記第3
    の基準値の値を変更する基準値生成手段と、 同期信号受信中は前記基準値生成手段における基準値の
    変更を非許可とし、同期信号検出後に前記基準値生成手
    段における基準値変更を許可しているタイミング制御手
    段とを有することを特徴とする4値FSK受信機。
  2. 【請求項2】 前記基準値生成手段は、 前記波形整形手段により波形整形された後のデジタル信
    号のレベルが、 前記第1の理想値以上の場合には、前記第1の理想値と
    前記第1の基準値を予め定められた値だけ増加させ、 前記第1の理想値より小さくかつ前記第1の基準値以上
    の場合には、前記第1の理想値と前記第1の基準値を予
    め定められた値だけ減少させ、 前記第3の基準値より小さくかつ前記第4の理想値以上
    の場合には、前記第3の基準値と前記第4の理想値を予
    め定められた値だけ増加させ、 前記第4の理想値より小さい場合には、前記第3の基準
    値と前記第4の理想値を予め定められた値だけ減少させ
    る請求項1記載の4値FSK受信機。
  3. 【請求項3】 前記基準値生成手段が、 前記波形整形手段により波形整形された後のデジタル信
    号のレベルが前記第1の理想値以上となる回数を一定期
    間の間カウントする第1のカウンタと、 前記波形整形手段により波形整形された後のデジタル信
    号のレベルが前記第1の理想値より小さくかつ前記第1
    の基準値以上となる回数を一定期間の間カウントする第
    2のカウンタと、 前記第1のカウンタのカウント値と前記第2のカウンタ
    のカウント値を比較し、前記第1のカウンタのカウント
    値の方が大きい場合には、前記第1の理想値と前記第1
    の基準値を予め定められた値だけ増加させ、前記第2の
    カウンタのカウント値の方が大きい場合には、前記第1
    の理想値と前記第1の基準値を予め定められた値だけ減
    少させる第1の比較器と、 前記波形整形手段により波形整形された後のデジタル信
    号のレベルが前記第4の理想値以上でかつ前記第3の理
    想値より小さくなる回数を一定期間の間カウントする第
    3のカウンタと、 前記波形整形手段により波形整形された後のデジタル信
    号のレベルが前記第4の理想値より小さくなる回数を一
    定期間の間カウントする第4のカウンタと、 前記第3のカウンタのカウント値と前記第4のカウンタ
    のカウント値を比較し、前記第3のカウンタのカウント
    値の方が大きい場合には、前記第3の基準値と前記第4
    の理想値を予め定められた値だけ増加させ、前記第4の
    カウンタのカウント値の方が大きい場合には、前記第3
    の基準値と前記第4の理想値を予め定められた値だけ減
    少させる第2の比較器とを有する請求項1記載の4値F
    SK受信機。
  4. 【請求項4】 4値FSKが施された信号を受信し、該
    受信信号を周波数変換した後に周波数−電圧変換を行な
    い電圧信号である復調信号に変換し、 前記復調信号が理想的な振幅を有している場合に、4値
    の符号にそれぞれ対応する値である第1の理想値、第2
    の理想値、第3の理想値、第4の理想値と、前記第1の
    理想値と前記第2の理想値との中間の値である第1の基
    準値と、前記第2の理想値と前記第3の理想値との中間
    の値である第2の基準値と、前記第3の理想値と前記第
    4の理想値との中間の値である第3の基準値とを生成
    し、 前記復調信号をA/D変換したデジタル信号を前記第1
    の基準値、前記第2の基準値、前記第3の基準値とそれ
    ぞれ比較することにより受信した信号が前記4値の符号
    のうちのどの符号に該当するかを判定する符号判定を行
    う4値FSK受信機の信号判定方法において、 前記A/D変換されたデジタル信号の平均値を求め、 求められた前記平均値が前記第2の基準値となるように
    前記デジタル信号の値を予め定められた一定の値だけ全
    体的に増減させる処理を常に段階的に行い、 同期信号検出後に、波形整形された後の前記デジタル信
    号のうちの前記第1の基準値以上となる信号のレベルに
    応じて前記第1の基準値の値を変更し、波形整形された
    後の前記デジタル信号のうちの前記第3の基準値以下と
    なる信号のレベルに応じて前記第3の基準値の値を変更
    することを特徴とする4値FSK受信機の信号判定方
    法。
  5. 【請求項5】 前記第1および第3の基準値を変更する
    処理は、 波形整形された後の前記デジタル信号のレベルが、 前記第1の理想値以上の場合には、前記第1の理想値と
    前記第1の基準値を予め定められた値だけ増加させ、 前記第1の理想値より小さくかつ前記第1の基準値以上
    の場合には、前記第1の理想値と前記第1の基準値を予
    め定められた値だけ減少させ、 前記第3の基準値より小さくかつ前記第4の理想値以上
    の場合には、前記第3の基準値と前記第4の理想値を予
    め定められた値だけ増加させ、 前記第4の理想値より小さい場合には、前記第3の基準
    値と前記第4の理想値を予め定められた値だけ減少させ
    る請求項4記載の4値FSK受信機の信号判定方法。
  6. 【請求項6】 前記第1および第3の基準値を変更する
    処理は、 波形整形された後の前記デジタル信号のレベルが前記第
    1の理想値以上となる回数を一定期間の間カウントし第
    1のカウント値とし、 波形整形された後の前記デジタル信号のレベルが前記第
    1の理想値より小さくかつ前記第1の基準値以上となる
    回数を一定期間の間カウントし第2のカウント値とし、 前記第1のカウント値と前記第2のカウント値を比較
    し、 前記第1のカウント値の方が大きい場合には、前記第1
    の理想値と前記第1の基準値を予め定められた値だけ増
    加させ、 前記第2のカウンタのカウント値の方が大きい場合に
    は、前記第1の理想値と前記第1の基準値を予め定めら
    れた値だけ減少させ、 波形整形された後の前記デジタル信号のレベルが前記第
    4の理想値以上でかつ前記第3の理想値より小さくなる
    回数を一定期間の間カウントして第3のカウント値と
    し、 波形整形された後の前記デジタル信号のレベルが前記第
    4の理想値より小さくなる回数を一定期間の間カウント
    して第4のカウント値とし、 前記第3のカウント値と前記第4のカウント値を比較
    し、 前記第3のカウンタのカウント値の方が大きい場合に
    は、前記第3の基準値と前記第4の理想値を予め定めら
    れた値だけ増加させ、 前記第4のカウント値の方が大きい場合には、前記第3
    の基準値と前記第4の理想値を予め定められた値だけ減
    少させる請求項4記載の4値FSK受信機の信号判定方
    法。
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