JP2971179B2 - ウィグラー磁石 - Google Patents

ウィグラー磁石

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,例えば電子工業におけ
るリソグラフィ,工業化学,医療分野における分光分
析,光励起反応プロセス等に利用することを目的とした
産業用自由電子レーザ装置に好適なウィグラー磁石に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】近年,電磁波の利用は基礎研究にとどま
らず,計測・検査機器から微細加工・反応装置等の産業
分野に至るまで広がり,これに伴い,単色,コヒーレン
トでかつ強力な電磁波に対する利用ニーズが急速な高ま
りをみせてきている。とりわけ,レーザは強力な単色コ
ヒーレント光の光源として,各種の分光分析をはじめ計
測・加工に数々の技術革新をもたらしてきた。ところ
が,従来のレーザは,原子・分子もしくは固体中の電子
準位間の遷移の誘導放射を利用した一種の増幅器なの
で,それぞれの媒質固有のきまった発振波長の電磁波し
か得られないという問題点がある。また,従来のレーザ
は,原理的に気体または固体媒質の中を透過させて増幅
する機構に依存していることから,媒質の冷却や損傷の
問題が存在し,その出力には上限がある。また,色素レ
ーザは,ある範囲で波長可変という特長をもつが,同様
の理由にて実用的な出力が得られていない。他方,実証
レベルではあるが,新材料分野ではレーザプロセッシン
グ,光化学反応,原子力分野ではレーザ核融合,同位体
分離,また,医学・生体分野では外科手術,生体計測等
広範な応用分野が開けてきており,それらの実用化のた
めに,任意の波長(特に短波長領域),大出力,
高効率という要請に応えられる新しいレーザ光源の出現
が待たれている。この動向に対して自由電子レーザは,
上記の従来のレーザ方式とは発振機構が異なり,高エネ
ルギーの電子ビームがウィグラー磁場の中で蛇行する時
に生じるシンクロトロン放射と,その電磁波が電子の進
行方向の密度分布に変調を与える効果とが一種の共鳴現
象を起こすことによって,一種の誘導放射作用が生じる
ことを利用したものである。
【0003】この場合,発振波長はウィグラー周期に比
例し,電子ビームのエネルギーの2乗に反比例するの
で,適切な加速器の選択と運転条件の設定によって任意
の波長を得ることができるという特長をもつ。また,飽
和時の出力は電子の電流値に比例し,電磁波が伝搬する
のは真空空間であることから,原理的にスケーリング則
が成り立ち,出力に制限がない。このような特質から,
次世代の産業用光源として期待され,開発が進められて
いる。ここで,図12に従来のウィグラー磁石を示す。
このウィグラー磁石Aは,同図に示す如く,直方体形の
磁極形状を有し,その長手方向に向けて,周期的に磁場
が正・負を繰り返す互いに対向した2組の磁石列を配設
することにより構成されている。上記のようなウィグラ
ー磁石Aに,その上流側より入射された高エネルギーの
電子ビームは,周期的磁場の作用により蛇行しながら進
行する。この蛇行運動により放出される電磁波は,電子
ビームと適当な共鳴条件を満たす波長で発振することか
ら,この電磁波を光共振器に蓄え,電子ビームと干渉さ
せて増幅することにより,レーザ発振を起こすことがで
きる。しかしながら,上記のような直方体形の磁極は,
入射する電子ビームに対して磁極面と垂直方向(Y方
向)には収束力を有するが,磁極面に対して平行方向
(X方向)には力が作用しないことから,なんらかの収
束力を重畳して作用させないと電子ビームはX方向に発
散することとなる。これは,Y方向に関しては磁極端部
でのいわゆるエッジフォーカス効果が収束力として作用
するのに対し,X方向に関しては,エッジフォーカス効
果による発散力と偏向部での収束力とが互いに打ち消し
合うことによる。上記のようなウィグラー磁石Aに対
し,図13に示すウィグラー磁石Bでは,磁極形状が横
方向(X方向)にテーパをつけた台形を呈しており,電
子ビームのエネルギーに対応したテーパ角度をつけるこ
とにより,X・Yの両方向に対して収束力を有するウィ
グラー磁石を構成することができる。これは,テーパを
付けることにより,エッジフォーカス効果を調整し,X
方向での発散力を弱め,収束効果をもたらしたものであ
る。ただし,同時にY方向に関する収束力も減少する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが,図13に示
すような磁極形状を備えたウィグラー磁石Bでは,電子
ビームのエネルギーが低い場合には,X・Y両方向に対
して収束力を有するが,ビームエネルギーが大きくなる
につれて,Y方向に関する収束力が徐々に弱まり,所定
のエネルギー以上の場合にはY方向に発散力となるとい
う,収束効果に関するエネルギー依存性がある。このた
め,自由電子レーザにおいて発振波長を変化させるため
に,ビームエネルギーを広い範囲で変化させて使用する
場合,高エネルギー領域でY方向に電子ビームが発散し
てしまう。そのため,電子ビームを安定的に輸送するた
めには,収束用のマグネット等を設ける必要がある。そ
こで,本発明が目的とするところは,電子ビームに対す
るエネルギー依存性がなく,常に収束効果をもたらすこ
とのできる構造のウィグラー磁石を提供することであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に,本発明が採用する第1の手段は,その要旨とすると
ころが,対向配備された磁極列により周期的交替磁場を
発生させて該磁極列間をその軸芯方向に進行する電子ビ
ームから放射光を誘起させるウィグラー磁石において,
上記軸芯方向に並設されて交替磁場を発生させる磁極
を,上記軸芯方向に垂直な面に対して傾斜したテーパ面
を備えた台形形状に形成されて通過する電子ビームを該
台形形状の幅が狭くなる方向へ蛇行させる磁場を有する
第1の磁極と,上記軸芯方向に垂直な面に対して傾斜し
たテーパ面を備えた台形形状に形成されて通過する電子
ビームを該台形形状の幅が広くなる方向へ蛇行させる磁
場を有する第2の磁極と,平面視で矩形形状に形成され
た第3の磁極とにより構成すると共に,上記第1の磁極
及び上記第3の磁極を1組以上連続的に並設してなる磁
極列と,上記第2の磁極及び上記第3の磁極を1組以上
連続的に並設してなる磁極列とを交互に繰り返して組合
わせてなる点に係るウィグラー磁石である。更に,上記
目的を達成するために,本発明が採用する第2の手段
は,その要旨とするところが,対向配備された磁極列に
より周期的交替磁場を発生させて該磁極列間をその軸芯
方向に進行する電子ビームから放射光を誘起させるウィ
グラー磁石において,上記軸芯方向に並設されて交替磁
場を発生させる磁極を,上記軸芯方向に垂直な面に対し
て傾斜したテーパ面を備えた台形形状に形成されて通過
する電子ビームを該台形形状の幅が狭くなる方向へ蛇行
させる磁場を有する第1の磁極と,上記軸芯方向に垂直
な面に対して傾斜したテーパ面を備えた台形形状に形成
されて通過する電子ビームを該台形形状の幅が広くなる
方向へ蛇行させる磁場を有する第2の磁極とにより構成
すると共に,上記第1の磁極同志を1組以上連続的に並
設してなる磁極列と,上記第2の磁極同志を1組以上連
続的に並設してなる磁極列とを交互に繰り返して組合わ
せてなる点に係るウィグラー磁石である。
【0006】
【作用】本発明に係るウィグラー磁石においては,当該
ウィグラー磁石を構成する各磁極に対し,X方向に収
束,Y方向に発散作用のある磁極と,X方向に発散,Y
方向に収束作用のある磁極が適宜組み合わせられてお
り,このことにより,電子ビームに対し,エネルギー依
存性がなく常に収束効果をもたらすことができる。
【0007】
【実施例】以下添付図面を参照して,本発明を具体化し
た実施例につき説明し,本発明の理解に供する。尚,以
下の実施例は,本発明を具体化した一例であって,本発
明の技術的範囲を限定する性格のものではない。ここ
に,図1は本発明の一実施例に係るウィグラー磁石の構
造を示す側面図,図2は上記ウィグラー磁石の平面図,
図3は上記ウィグラー磁石を構成する磁極と電子軌道と
の関係を示す説明図,図4は従来のウィグラー磁石にお
ける電子の設計軌道に対するずれの状態を示すグラフ,
図5は他の従来のウィグラー磁石における電子の設計軌
道に対するずれの状態を示すグラフ,図6は本発明の一
実施例に係るウィグラー磁石における電子の設計軌道に
対するずれの状態を示すグラフ,図7は本発明の他の実
施例に係るウィグラー磁石の構造を示すものであって図
2の相当図,図8は図7に示した他の実施例に係るウィ
グラー磁石における電子の設計軌道に対するずれの状態
を示すグラフ,図9〜図11はそれぞれ本発明の更に他
の実施例に係るウィグラー磁石の構造を示すものであっ
て図1の相当図である。図1,図2に,永久磁石にて構
成した本発明の一実施例に係るウィグラー磁石Cの構造
を示す。なお,座標系は,電子の入射方向(当該ウィグ
ラー磁石の軸芯方向であってウィグラー軸方向に相当す
る)をZ,磁極平面に対しこれと直交する方向をY,磁
極平面に対しこれと平行な方向をXとする。このウィグ
ラー磁石Cでは,X軸正方向にテーパ角が拡開するよう
に形成された台形型の磁極1,X軸負方向にテーパ角が
拡開するように形成された台形型の磁極2および平面視
で矩形形状に形成された磁極3がZ軸方向に対して一方
にのみ傾斜面を有する中間磁石4を介して交互にZ軸方
向に向けて並設されている。そして,これらにより磁極
列5,5´が構成され,上記Z軸方向に向けて対向配備
され,交替磁場を発生させる。この場合,上記磁極1
が,通過する電子ビームを台形形状の幅が狭くなる方向
へ蛇行させる磁場を有する第1の磁極に相当し,上記磁
極2が,通過する電子ビームを台形形状の幅が広くなる
方向へ蛇行させる磁場を有する第2の磁極に相当する。
【0008】なお,上記構成においては,磁極1,磁極
3及び磁極2,磁極3をそれぞれ1組として交互にZ軸
方向に向けて並設した場合を例に説明しているが,それ
ぞれ2組以上連続的に並設してなる磁極列を交互に繰り
返して組み合わせることにより構成してもよい。上記の
ように構成されたウィグラー磁石Cでは,電子6は,磁
極列5,5´の中心軸上をZ軸方向に向けて入射され
て,当該ウィグラー磁石Cにより形成される交替磁場の
作用により,電子軌道7にて示されるように蛇行した軌
道を通る。このとき,この電子軌道7は,磁極1の領域
ではテーパの幅の狭くなる方向に蛇行し,磁極2の領域
では,テーパの幅の広くなる方向に蛇行する。ここで,
電子に対するウィグラー磁場の収束・発散効果につい
て,以下に考察する。図3に台形型の磁極と電子軌道と
の関係を示す。簡単化のため,磁極外部では磁場を0,
磁極間では一定磁場B0 の一種のベンディングマグネッ
トを仮定する。そして,テーパ角度をα,ビームエネル
ギーEによって決定される電子の磁極端部への入射時に
おける電子軌道とウィグラー中心軸(Z軸)とのなす角
度をψとし,電子の軌道半径をρとする。ここで,テー
パ角αの正負は,電子が磁極の幅の広くなる方向に向け
て蛇行する場合を正,幅の狭くなる方向に蛇行する場合
を負とする。この条件でのXおよびY方向のトランスフ
ァーマトリックスMx ,My はエッジフォーカス効果と
偏向部での収束力を考慮し,次式のように表される。
【0009】
【数1】 そして,各マトリックスMx ,My の(2,1)要素に
注目し,その正負より以下の表1に示すような収束,発
散条件が得られる。
【表1】 上記の表1を基に,当該ウィグラー磁石Cを構成する磁
極の形状によるウィグラーの収束・発散効果について以
下に説明する。 (1) 図12に示した前記従来のウィグラー磁石Aで
は,表1におけるケース2に相当している。この場合,
X方向に関しては収束・発散力は作用せず,Y方向に関
してのみ収束力が作用する。そこで,この効果を調べる
ために,トランスファーマトリックスを用いて電子ビー
ムの設計軌道からのずれを計算する。この場合,計算条
件として,磁極のZ軸方向に関するピッチを2cm,中心
磁場B0 =3kgauss,テーパ角α=0°とし,ビームエ
ネルギーEを1MeV〜10MeVの間で変化させ,設
計軌道から2mmずれた位置から設計軌道と平行に電子を
入射させる。その結果を図4に示す。この場合,同図
(A)はE=1MeV,同図(B)はE=2MeV,同
図(C)はE=5MeV,同図(D)はE=10MeV
の場合にそれぞれ相当する(以下のグラフにおいても同
様)。そして,各図において縦軸はX,Y軸方向での電
子の設計軌道からのずれ,横軸は電子のZ軸方向に関す
る位置を示す。同図からも明らかなように,X軸方向で
は,収束・発散効果がないことから,設計軌道と平行に
電子は進行するが,Y方向に関しては,収束力の作用に
より,設計軌道を中心としてベータトロン振動をしなが
ら進行する。 (2) 図13に示した前記従来のウィグラー磁石B
(磁極のテーパ方向がX方向に正負を繰り返す構造)の
場合,表1におけるケース3に相当する。ここでψ>α
の条件を満たす場合にX・Y方向に収束効果をしめす
が,ビームエネルギーが大きくなってψが小さくなる
と,ケース4,5の条件に相当することとなりY方向に
発散する。また,高エネルギービームで収束効果を得よ
うとすると,テーパ角αを小さくせざるを得ないことか
ら,寸法公差の条件が厳しくなって加工が困難となる。
【0010】従って,広い範囲でビームエネルギーを変
化させて使用するような場合には不敵当な構造であると
言える。そして,前記と同様にトランスファーマトリッ
クスによりビーム軌道の設計軌道からのずれを計算した
結果を図5に示す。この場合,計算条件としては,テー
パ角α=5°とし,他は(1)の条件と同様である。同
図からも明らかなように,低エネルギーでは,X,Y両
方向に収束しているが,5MeV以上の高エネルギーに
対しては,Y方向に発散してしまう。 (3) そこで,図1,図2に示した本発明の一実施例
に係るウィグラー磁石Cにおける収束効果について説明
する。これは,表1におけるケース1,2,5の各条件
の組合せ,即ち,フォーカシングマグネットとデフォー
カシングマグネットとを周期的に並設することにより,
いわゆる強収束効果を実現し,エネルギー依存性がな
く,X,Y両方向に収束効果を得るものである。上記ウ
ィグラー磁石Cにおいて,磁極1は表1におけるケース
1,磁極2はケース5,磁極3はケース2の効果を有
し,これらの磁極を周期的に組み合わせることによりウ
ィグラー磁石を構成している。このウィグラー磁石Cに
おける電子の設計軌道からのずれを計算した結果を図6
に示す。計算条件としては,磁極1のテーパ角α1 =−
5°,磁極2のテーパ角α2 =5.2°,磁極3のテー
パ角α3 =0°とし,他は(1)と同条件である。同図
からも明らかなように,電子ビームはX,Y両方向にエ
ネルギーに無関係に収束されていることが判る。 (4) 図7に本発明の他の実施例に係るウィグラー磁
石Dを示す。同図に示すウィグラー磁石Dでは,前記ウ
ィグラー磁石Cにおける磁極3が省略され,表1におけ
るケース1に相当する磁極1´と,ケース5に相当する
磁極2´とが繰り返し並設された構造を有している。
【0011】ここで,磁極1´のテーパ角α1 は表1に
おけるケース1の条件と同様であり,磁極2´のテーパ
角α2 はケース5における条件と同様であることから,
強収束効果を有するウィグラー磁石を実現できる。そし
て,設計軌道からのずれを計算した結果を図8に示す。
この場合の条件は,α1 =−5°,α2 =5°であっ
て,他は(1)と同条件である。そして,同図からも明
らかなように,X,Y両方向に関して収束効果のあるこ
とが確認できる。なお,上記のようなウィグラー磁石D
においては,各磁極1´,2´をそれぞれ連続的に並設
して磁極列を構成し,この磁極列を交互に繰り返して組
み合わせて構成しても,同様の効果を得ることがてき
る。図9〜図11に,本発明の更に他の実施例に係るウ
ィグラー磁石E,F,Gを示す。ウィグラー磁石Eで
は,磁極1´,2´,3´が電磁軟鉄,フェライトある
いはパーメンジュール等の磁性体により構成され,それ
ぞれの間に永久磁石4´が介在されて構成されている。
ウィグラー磁石Fでは,前記したような磁極構成となる
ように磁性体12にコイル8が巻回されて電磁石型の装
置として構成されている。更に,ウィグラー磁石Gで
は,磁性体12と,超電導コイル9と,クライオスタッ
ト11とにより超電導型のウィグラーとして構成されて
いる。
【0012】
【発明の効果】本発明に係るウィグラー磁石は上記した
ように構成されている。従って,それ自身に収束効果を
有するウィグラー磁石を構成することができ,例えば四
極磁石等の収束用の外部磁場を流用する必要がなくな
り,装置構成が簡略化される。更に,当該ウィグラー磁
石においては,電子ビームに対するエネルギー依存性が
なく,常に収束効果をもたらすことができ,自由電子レ
ーザのように,エネルギーを変化させることにより発振
波長を変える装置に対しても好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係るウィグラー磁石の構
造を示す側面図。
【図2】 上記ウィグラー磁石の平面図。
【図3】 上記ウィグラー磁石を構成する磁極と電子軌
道との関係を示す説明図。
【図4】 従来のウィグラー磁石における電子の設計軌
道に対するずれの状態を示すグラフ。
【図5】 他の従来のウィグラー磁石における電子の設
計軌道に対するずれの状態を示すグラフ。
【図6】 本発明の一実施例に係るウィグラー磁石にお
ける電子の設計軌道に対するずれの状態を示すグラフ。
【図7】 本発明の他の実施例に係るウィグラー磁石の
構造を示すものであって図2の相当図。
【図8】 図7に示した他の実施例に係るウィグラー磁
石における電子の設計軌道に対するずれの状態を示すグ
ラフ。
【図9】 それぞれ本発明の更に他の実施例に係るウィ
グラー磁石の構造を示すものであって図1の相当図。
【図10】 それぞれ本発明の更に他の実施例に係るウ
ィグラー磁石の構造を示すものであって図1の相当図。
【図11】 それぞれ本発明の更に他の実施例に係るウ
ィグラー磁石の構造を示すものであって図1の相当図。
【図12】 従来のウィグラー磁石の構造を示す斜視
図。
【図13】 他の従来のウィグラー磁石の構造を示す平
面図。
【符号の説明】
1,1´,2,2´,3,3´…磁極 5,5´…磁極列 6…電子 7…電子軌道 C,D,E,F,G…ウィグラー磁石
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中井 貞雄 茨木市北春日丘3−6−45 (72)発明者 三間 圀興 高槻市奥天神町1−15−30 (72)発明者 今崎 一夫 箕面市粟生間谷東7丁目23−21 (72)発明者 小林 明 神戸市垂水区福田4−6−23 農住団地 C−503 (72)発明者 井上 憲一 神戸市東灘区本山南町3丁目3−2, 4303 ジークレフ本山南 (72)発明者 川田 豊 神戸市西区狩場台5丁目二−四 (56)参考文献 特開 平4−134300(JP,A) 特開 平4−42988(JP,A) 特開 平4−31800(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H05H 13/04 G21K 1/093 H05H 7/04

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対向配備された磁極列により周期的交替
    磁場を発生させて該磁極列間をその軸芯方向に進行する
    電子ビームから放射光を誘起させるウィグラー磁石にお
    いて,上記軸芯方向に並設されて交替磁場を発生させる
    磁極を,上記軸芯方向に垂直な面に対して傾斜したテー
    パ面を備えた台形形状に形成されて通過する電子ビーム
    を該台形形状の幅が狭くなる方向へ蛇行させる磁場を有
    する第1の磁極と,上記軸芯方向に垂直な面に対して傾
    斜したテーパ面を備えた台形形状に形成されて通過する
    電子ビームを該台形形状の幅が広くなる方向へ蛇行させ
    る磁場を有する第2の磁極と,平面視で矩形形状に形成
    された第3の磁極とにより構成すると共に,上記第1の
    磁極及び上記第3の磁極を1組以上連続的に並設してな
    る磁極列と,上記第2の磁極及び上記第3の磁極を1組
    以上連続的に並設してなる磁極列とを交互に繰り返して
    組合わせてなることを特徴とするウィグラー磁石。
  2. 【請求項2】 対向配備された磁極列により周期的交替
    磁場を発生させて該磁極列間をその軸芯方向に進行する
    電子ビームから放射光を誘起させるウィグラー磁石にお
    いて,上記軸芯方向に並設されて交替磁場を発生させる
    磁極を,上記軸芯方向に垂直な面に対して傾斜したテー
    パ面を備えた台形形状に形成されて通過する電子ビーム
    を該台形形状の幅が狭くなる方向へ蛇行させる磁場を有
    する第1の磁極と,上記軸芯方向に垂直な面に対して傾
    斜したテーパ面を備えた台形形状に形成されて通過する
    電子ビームを該台形形状の幅が広くなる方向へ蛇行させ
    る磁場を有する第2の磁極とにより構成すると共に,上
    記第1の磁極同志を1組以上連続的に並設してなる磁極
    列と,上記第2の磁極同志を1組以上連続的に並設して
    なる磁極列とを交互に繰り返して組合わせてなることを
    特徴とするウィグラー磁石。
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