JP2970640B2 - ディジタル・アナログ変換装置およびそれを用いた荷電粒子ビーム装置 - Google Patents

ディジタル・アナログ変換装置およびそれを用いた荷電粒子ビーム装置

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JP2970640B2 JP10032484A JP3248498A JP2970640B2 JP 2970640 B2 JP2970640 B2 JP 2970640B2 JP 10032484 A JP10032484 A JP 10032484A JP 3248498 A JP3248498 A JP 3248498A JP 2970640 B2 JP2970640 B2 JP 2970640B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディジタルデータ
をアナログ信号に変換するディジタル・アナログ(以
下、DA)変換装置およびそれを用いた荷電粒子ビーム
装置に関し、特に、グリッヂノイズが無く、かつ直線性
のよいDA変換装置およびそれを用いた荷電粒子ビーム
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】DA変換器の重要な性能指標の一つとし
てグリッヂノイズの小ささが挙げられる。このグリッヂ
ノイズは、DA変換器の典型的な構成方法であるR−2
Rラダー型やバイナリ・ウェイト電流源型のように、各
入力データビットに対応するアナログ出力に2進数変化
する重み付けが行われていることと、各入力データビッ
トに対応する電流源スイッチのスイッチング速度にばら
つきがあると言うことに起因して発生する。例えば、4
ビット構成のDA変換器の場合、入力データが7(16
進の‘0111’)の状態から8(16進の‘100
0’)に変化する際に、各電流源スイッチのスイッチン
グ速度のばらつきにより、最大の出力状態である15
(16進の‘1111’)が過渡的に存在する可能性が
ある。これにより、グリッヂノイズを発生する。従来、
このグリッヂノイズを低減するために、DA変換器素子
の回路構成の改良およびDA変換器に付加するグリッヂ
低減回路が提案されている。このうちの前者、つまり回
路構成の改良に関しては、各入力データビットに対応
する電流源スイッチの動作タイミングを調整する制御回
路を設ける方法(例えば、特開平6−90169号公
報、特開平6−147901号公報参照)、セグメン
ト・デコーダ型、電流セルマトリックス型と呼ばれる,
上位ビットまたは全ビットを単位電流源に展開する回路
方式、電流セルマトリックス型のDA変換器の各電流
源スイッチの動作タイミングを調整する方法(例えば、
特開平5−232855号公報参照)等が挙げられる。
【0003】また、後者、つまりDA変換器にグリッヂ
低減回路を付加する方法としては、DA変換器と増幅
器の間にサンプルホールド回路を付加し、グリッヂが発
生するような過渡時には直前にサンプリングしたアナロ
グ出力値に切替え、DA変換器出力が所望の値に整定し
た後に再びDA変換器出力に切り替えることにより、グ
リッヂノイズを増幅器以降に伝達しない方法(例えば、
特開平9−82618号公報参照)、主となるDA変
換器に対してそれと同じデータを時間差を持たせて与え
る副のDA変換器を設け、主のDA変換器が過渡状態に
ありグリッヂノイズが発生している間は副のDA変換器
出力に切替え、主のDA変換器が過渡状態にありグリッ
ヂノイズが発生している間は副のDA変換器出力に切替
えることにより、グリッヂノイズを増幅器以降に伝達し
ない方法(例えば、特開平6−132821号公報参
照)、およびDA変換器出力に交流結合されたグリッ
ヂ抽出回路出力を反転してDA変換器出力に加算し、グ
リッヂノイズをキャンセルする方法(例えば、特開平7
−123002号公報、特開平6−132821号公報
参照)等が挙げられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記グ
リッヂ低減方法においては、次のような問題点が存在す
る。先ず、各入力データビットに対応する電流源スイ
ッチの動作タイミングを調整する方法では、最も動作が
遅い電流源スイッチにタイミングを合わせなければなら
ず、入力データビット数が多くなるに従ってDA変換器
の応答性能が劣化するとともに、完全にタイミングを一
致させることは困難である。次に、セグメント・デコ
ーダ型では、単位電流源に展開されているビットではグ
リッヂは発生しないが、単位電流源に展開されていない
ビットではグリッヂが発生するため、根本的にグリッヂ
を無くすことができない。また、電源セルマトリック
ス型では、多数の電流源を集積する必要があるため、ビ
ット数が増えると非直線性誤差が大きくなる。また、
サンプルホールドや複数のDA変換器を用いる方法で
は、グリッヂノイズは後段に伝達されないが、切替え時
のスイッチングノイズが問題となる。さらに、グリッ
ヂノイズをキャンセルする方法では、グリッヂノイズ成
分のみを歪なく完全な形で抽出することは困難であるた
め、グリッヂノイズを完全にキャンセルすることはでき
ない。本発明の目的は、これら従来の課題を解決し、グ
リッヂノイズが無く、かつ応答性および直線性精度に優
れたDA変換装置およびそれを用いた荷電粒子ビーム装
置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のディジタル・アナログ変換装置では、2
のm乗個のスイッチ手段を含む単位電流源群を有し、N
ビットのディジタル信号をアナログ信号に変換するディ
ジタル・アナログ変換器を、前記ディジタル信号のビッ
ト数Nと前記2のm乗個のスイッチ手段を含む単位電流
源群に入力する前記ディジタル信号のビット数mとの差
の数による2の(N−)乗個並列に有し、前記Nビット
のディジタル信号を2のN乗ビットにデコードする手段
と、前記デコードされたデータを2のm乗ビットずつ2
の(N−m)乗個に分割する手段と、前記分割された2
の(N−m)乗個それぞれを2のm乗ビットからmビッ
トにエンコードする手段とを有し、前記mビット構成の
2の(N−m)乗個のエンコード結果を、前記2の(N
−m)乗個のディジタル・アナログ変換器それぞれの前
記2のm乗個のスイッチ手段を含む単位電流源群に入力
するmビットに入力し、前記2の(N−m)乗個のディ
ジタル・アナログ変換器の出力を加算することを特徴と
している。 また、グリッヂノイズを発生しない2のm
乗個のスイッチ手段を含む単位電流源群とグリッヂノイ
ズを発生する重み付け電流源群とを有し、Nビットのデ
ィジタル信号をアナログ信号に変換するディジタル・ア
ナログ変換器を、前記ディジタル信号のビット数Nと前
記グリッヂノイズを発生しない2のm乗個のスイッチ手
段を含む単位電流源群に入力する前記ディジタル信号の
ビット数mとの差の数による2の(N−m)乗個並列に
設け、前記Nビットのディジタル信号を2のN乗ビット
にデコードする手段と、前記デコードされたデータを2
のm乗ビットずつの2の(N−m)乗個に分割する手段
と、前記分割された2の(N−m)乗個それぞれを2の
m乗ビットからmビットにエンコードする手段とを有
し、前記mビット構成の2の(N−m)乗個のエンコー
ド結果を、前記2の(N−m)乗個のディジタル・アナ
ログ変換器それぞれの前記グリッヂノイズを発生しない
2のm乗個のスイッチ手段を含む単位電流源群に入力す
るmビットに入力し、前記2の(N−m)乗個のディジ
タル・アナログ変換器の出力を加算することをも特徴と
している。 また、前記グリッヂノイズを発生しない2
のm乗個のスイッチ手段を含む単位電流源群に入力する
mビット以外の入力に対して、前記2の(N−m)乗個
のディジタル・アナログ変換器それぞれが有するオフセ
ット量のばらつきを補正する回路を前記ディジタル・ア
ナログ変換器の後段に接続したことをも特徴としてい
る。 また、前記2の(N−m)乗個のディジタル・ア
ナログ変換器のゲインを調整する手段を備えていること
をも特徴としている。 また、前記2の(N−m)乗個
のディジタル・アナログ変換器それぞれの前記グリッヂ
ノイズを発生しない2のm乗個のスイッチ手段を含む単
位電流源群に入力するmビットに供給されるデータを、
前記Nビットのディジタル信号を2のN乗ビットにデコ
ードし、前記デコードされたデータを2のm乗ビットず
つ2の(N−m)乗個に分割し、前記分割された2の
(N−m)乗個それぞれを2のm乗ビットからmビット
にエンコードし、前記Nビットのディジタル信号をアド
レス値として記憶する記憶手段を有することをも特徴と
している。 さらに、本発明の荷電粒子ビーム装置では、
上記いずれかに記載のディジタル・アナログ変換装置
を、荷電粒子ビーム照射位置制御データをアナログ偏向
信号に変換する手段とし、前記ディジタル・アナログ変
換装置のアナログ出力を前記荷電粒子ビームを偏向する
偏向器に供給する構成としたことを特徴としている。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を、図面に
より詳細に説明する。 (実施例1)図1は、本発明の一実施例を示すDA変換
装置のブロック構成図である。図1において、101は
入力データであって、Nビットの幅を持つ。102〜1
07はNビットの入力データをアドレス値として参照
し、保持しているデータを出力する記憶装置(メモリ)
である。また、108〜113はNビットの精度を持つ
基本DA変換器(DAC)であり、上位のn個の入力ビ
ットがその内部で2n−1個の単位電流源に展開されて
いる。この例の場合、このようなDACが(2N/2n
個設けられている。114は、各DAC108〜113
のアナログ出力である。115〜120は、ゲイン・オ
フセット調整回路である。121は演算増幅器、122
は帰還抵抗、123はDA変換装置の出力である。各D
AC108〜113の内部で単位電流源に展開されてい
ない入力ビットに対しては、予め求められている各基本
DAC間のオフセット誤差を最小にする定常状態のデー
タを与えている。
【0007】図2は、本発明のDA変換装置に与えるデ
ータの変換方法を示す図である。図1のメモリ102〜
107に保持されるデータは、図2に示す手順で予め変
換されている。先ず、デコーダ201において、Nビッ
ト構成のデータ200をデコードして2Nビット構成の
データに展開する。展開された2Nビット構成のデータ
は、上位または下位から順に2nビット単位にセグメン
ト化される(202〜207)。2nビット構成の各セ
グメントデータ202〜207は、エンコーダにおいて
nビット構成のデータ208〜213にエンコードされ
る。そして、それらを元のNビット構成のデータ200
をアドレス値として、各メモリ102〜107に書き込
む。Nビット構成の入力データ101が各メモリ102
〜107にアドレス値として与えられる。各メモリ10
2〜107からは、各アドレスに対応する変換データ2
08〜213が出力され、図1に示す各基本DAC10
8〜113に与えられる。このようにして、元のデータ
が予め変換された記憶装置が図1に示す記憶装置102
〜107である。図1に示すように、各基本DAC10
8〜113は、それぞれの変換データ208〜213と
定常状態のデータの和に対応するアナログ値を出力す
る。各アナログ出力は、それぞれゲイン・オフセット調
整回路115〜120により調整され、演算増幅器12
1で加算される。
【0008】(具体例)図4は、図1におけるDA変換
装置の具体例を示す図である。図4において、401は
入力データであり、10ビットの幅を持つ。402〜4
07はNビットの入力データをアドレス値として参照
し、保持しているデータを出力するメモリである。40
8〜413は10ビットの精度を持つ基本DA変換器
(DAC)であり、上位の5個の入力ビットがその内部
で25−1個の単位電流源に展開されている。この例の
場合、このようなDACが(210/25)=1024/
32=32個設けられている。414は、各DACのア
ナログ出力である。415〜420は、ゲイン・オフセ
ット調整回路である。421は演算増幅器、422は帰
還抵抗、423はDA変換装置の出力である。各DAC
408〜413の内部で単位電流源に展開されていない
入力ビットに対しては、予め求められている各基本DA
C間のオフセット誤差を最小にする定常状態のデータを
与えている。各メモリ402〜407には、10ビット
構成のデータをデコードして210ビット構成のデータに
展開し、それを上位または下位から順に25ビット単位
にセグメント化し、更にそれを5ビット構成のデータに
エンコードし、そしてそれらを元の10ビット構成のデ
ータをアドレス値として書き込んである。
【0009】DA変換装置100に10ビット構成の入
力データ401を与えると、それは各メモリ402〜4
07にアドレス値として与えられる。各メモリ402〜
407からは各アドレスに対応する変換データが出力さ
れ、各基本DAC408〜413に与えられる。各基本
DAC408〜413は、それぞれの変換データと定常
状態のデータの和に対応するアナログ値を出力する。各
アナログ出力は、それぞれゲイン・オフセット調整回路
415〜420により調整され、演算増幅器421で加
算される。例えば、A(1FF)(16進)からB(2
00)(16進)にデータが変化するとき、従来のDA
Cでは全ビット反転となるため、図3(a)に示すよう
な大きなグリッヂノイズ(最大値C(3FF)(16
進))が発生する。しかし、本発明のDA変換装置で
は、図3(b)に示すように、単位電流源1つのみのス
イッチングとなるためグリッヂノイズは発生しない。
【0010】(実施例2)図9は、本発明の他の実施例
2を示すDA変換装置のブロック図である。図1に示す
実施例1のDA変換装置100は、例えば荷電粒子ビー
ム装置等に適用する場合に使用されるものであって、高
速度で動作するDA変換装置が望まれる場合に、入力ビ
ットを予め変換して記憶装置に格納しておくことでこれ
を達成している。これに対して、図9に示す実施例2の
DA変換装置は、単独で使用する場合等、高速度に動作
する必要がないDA変換装置として使用するときのもの
である。301は追従偏向データであり、Nビットの幅
を持つ。302はNビットの入力データを変換し、2N
ビット構成のデータを出力する演算回路(デコーダ)で
ある。303は、演算回路出力である。304は2N
ット構成の入力データを2nビット単位に分割し、それ
ぞれをnビット構成のデータに変換する演算回路(エン
コーダ)であり、nビット構成のデータを(2N/2n
個出力する。305は演算回路出力,306〜308は
Nビット精度を持つDACであり、上位のn個の入力ビ
ットが内部で2n-1個の単位電流源に展開されている。
この例の場合、このようなDACが(2N/2n)個設け
られている。309は、各DACの出力電流である。3
10は帰還抵抗,311は演算増幅器,312は追従ア
ナログ偏向信号である。
【0011】各DAC306〜308は、内部で単位電
流源に展開されていない入力ビットに対しては、内部に
重み付けされた電流源を持つ構成になっている。そのよ
うな入力ビットに対しては、定常状態のデータ(1また
は0)を与えている。Nビット構成の追従偏向データ3
01は、演算回路(デコーダ)302により2Nビット
構成のデータに展開される。展開された2Nビット構成
のデータは、演算回路(エンコーダ)304において上
位または下位から順に2nビット単位に分割され、分割
された2nビット構成のデータ毎にnビット構成のデー
タに変換される。従って、演算回路(エンコーダ)30
4からはnビット構成のデータが、(2N/2n)個出力
される。出力305は、それぞれDAC306〜308
の内部で2n-1個の単位電流源に展開されているn個の
入力ビットに入力される。そして、各DAC306〜3
08でディジタル・アナログ変換された後、各出力電流
309が加算され、演算増幅器311により帰還抵抗3
10の値に応じた大きさを持つ追従アナログ偏向信号に
変換される。DA変換装置のグリッヂノイズは、重み付
けされた電流源が切り替わる際のタイミングずれによっ
て発生するため、本発明の構成では、その部分がまった
く動作しないため、グリッヂノイズは発生しない。
【0012】(実施例3)以下、実施例1のDA変換装
置を荷電粒子ビーム装置の一つである電子ビーム描画装
置に適用した場合を例にとり説明する。電子ビーム描画
装置においては、単位時間当りの処理能力(スループッ
ト)を向上するための技術の一つとして、試料ステージ
を連続的に動かしつつ描画する連続移動描画法が用いら
れている。この方法において最も重要な点は、連続移動
する試料ステージ位置を常時計測し、その移動量をビー
ム偏向移にフィードバックすることにより、試料上の描
画目標位置を追いかける追従制御技術である。露光パタ
ーンを位置決めするための偏向制御では、その偏向ディ
ジタルデータが切り替わり、DACによりアナログ偏向
電圧もしくは偏向電流に変換される時点で、アナログ出
力が所望の値に整定するまでの間は、ビームブランカに
よりビームを遮断し、試料上に到達させない制御を行
う。この制御のサイクルは、DA変換装置を含むアナロ
グ回路の出力が所望の値に整定するまでの時間(セトリ
ング時間)と、試料上に塗布されている感光材(レジス
ト)の感度とそこに入射する荷電粒子の電流とで決定さ
れる。通常、これをショットサイクルと呼ぶ。
【0013】前記追従制御において、描画目標位置を追
従するためのディジタルデータ(追従偏向データ)は、
前記ショットサイクルとは非同期で与えられる。つま
り、追従データを追従アナログ偏向信号に変換するDA
Cの出力が所望の値に整定するまでの間もビームは試料
上に到達しており、レジストの感光が進んでいる。従来
のDACを用いている場合、ディジタルデータの切り替
わりでグリッヂノイズが現われるため、露光パターン位
置が間欠的にずれるという問題が生じてしまう。これ
は、前記理由により露光中に追従偏向データが変化する
ため、露光中は試料に対して相対的に静止しているべき
ビームが、発生するグリッヂノイズによって動かされて
いるために生じる。この露光パターン位置ずれは、描画
精度を著しく低下させる要因の一つである。
【0014】図5は、電子ビーム描画装置の主要構成図
である。図5において、501は荷電粒子ビーム鏡体、
502は荷電粒子ビーム、503は偏向器、504は試
料、505は試料ステージ、506はレーザ測長計、5
11は制御計算機、512は追従偏向DAC(追従DA
C)、513は偏向座標DAC(偏向DAC)、514
は偏向アンプである。ここでは、図1に示した本発明の
DA変換装置100を図5の追従偏向DACに適用す
る。これら以外にも荷電粒子ビーム描画装置の構成要素
があるが、本発明とは関係が無いので省略する。データ
制御系により与えられた試料ステージ移動データに基づ
き、試料ステージ505は試料ステージ制御系507を
介して連続移動制御される。従って、露光すべきパター
ンの位置は、試料ステージ505の移動とともに常に移
動している。この位置に対して正確に荷電粒子ビーム5
02を到達させるために、試料ステージ505の位置は
レーザ測長計506により常時計測されている。この計
測データは、試料ステージ制御系507を介して追従制
御系508に送られる。ここで、追従偏向データが演算
される。演算された追従偏向データは、追従DAC51
2により追従アナログ偏向信号に変換される。露光パタ
ーンの座標データは、データ制御系510から偏向制御
系509に与えられ、偏向DAC513により偏向アナ
ログ信号に変換される。そして、偏向アンプ514によ
り偏向アナログ信号と追従アナログ偏向信号が加算さ
れ、偏向器503に与えられる。この結果、荷電粒子ビ
ーム502は連続的に移動する試料504上の所望の位
置に正確に照射される。
【0015】図6および図7は、従来のDACおよび本
発明のDA変換装置を用いた場合のそれぞれの信号のタ
イムチャートであり、図8は描画結果の説明図である。
先ず、従来のDACを用いている場合の偏向アンプ51
4に入力される偏向アナログ信号と追従アナログ信号の
変化の様子を図5、図6により説明する。601はビー
ムブランカ信号、602は偏向DAC613に与えられ
る露光パターンの座標データ、603は偏向DAC51
3の出力である偏向アナログ信号、604は追従DAC
512に与えられる追従偏向データ、605は追従DA
Cの出力である追従偏向アナログ信号、つまり偏向アン
プ514の出力信号である。偏向DAC513に与えら
れる露光パターンの座標データ602が変化する時に、
荷電粒子ビームは、偏向DAC513および偏向アンプ
514が必要とするセトリング時間に等しい時間、ビー
ムブランカ信号601による制御で遮断され露光が行わ
れない。しかし、前述の通り、追従偏向データはショッ
トサイクルとは非同期で変化するため、荷電粒子ビーム
が遮断されていないときにも追従偏向アナログ信号60
5は変化する。この時、追従偏向アナログ信号605の
出力には、グリッヂノイズが発生している。このノイズ
により荷電粒子ビームは、不要な偏向を受けるため、図
8(a)に示すような露光パターンずれを生じる。図8
は、ステージ上の試料を複数の平行線で分割し、さらに
細分割して、ビーム自身が偏向幅だけ移動するだけでビ
ーム直下で描画できるようにした場合の細分割された拡
大図であって、グリッヂノイズの発生により間欠的に露
光パターンがずれてしまう。
【0016】図7により、追従DACに本発明のDA変
換装置を適用した場合の様子を説明する。偏向DAC5
13に与えられる露光パターンの座標データ702が変
化する時には、ビームブランカ信号701による制御で
遮断され、露光は行われない。また、追従偏向データ
は、ショットサイクルとは非同期で変化するため、荷電
粒子ビームが遮断されていないときにも追従偏向アナロ
グ信号705は変化する。しかし、追従DACには、本
発明のDA変換装置が適用されているため、追従偏向ア
ナログ信号705の出力にはグリッヂノイズが発生しな
い。従って、図8(b)に示すように、露光パターンず
れは発生しない。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
重み付けされたデータビットが動作しないので、グリッ
ヂノイズは発生せず、また精度の保証された電流源を使
用し、各セグメント毎にオフセットとゲインを調整でき
るので、モノリシックでは実現できなかった高分解能で
高い直線性精度を持つDA変換装置を実現することがで
きる。さらに、本発明のDA変換装置を荷電粒子ビーム
装置に適用した場合、荷電粒子ビームの制御の信頼性が
向上するので、荷電粒子ビームによる半導体デバイス製
造の歩留まりを向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すディジタル・アナログ
変換装置のブロック構成図である。
【図2】本発明のDA変換装置へ与えるデータの変換方
法を示す図である。
【図3】グリッヂノイズの発生の一例を示す図である。
【図4】図1のディジタル・アナログ変換装置の具体例
を示す図である。
【図5】本発明の他の実施例を示す図で、本発明のDA
変換装置が適用される荷電粒子ビーム装置の構成図であ
る。
【図6】従来のDA変換器を用いた場合の信号のタイム
チャートである。
【図7】本発明のDA変換装置を用いた場合の信号のタ
イムチャートである。
【図8】描画結果を示す細分化された試料の説明図であ
る。
【図9】本発明の他の実施例を示すDA変換装置のブロ
ック構成図である。
【符号の説明】
100…DA変換装置、101…入力データ、102〜
107…メモリ、108〜113…DA変換器、115
〜120…ゲイン・オフセット調整回路、 121…演算増幅器、122…抵抗、123…DA変銀
装置出力、200…入力データ、201…データ変換処
理、202〜207…セグメント化データ、208〜2
13…変換後データ、401…入力データ、402〜4
07…メモリ、408〜413…DA変換器、 415〜420…ゲイン・オフセット調整回路、421
…演算増幅器、422…抵抗、423…DA変換装置出
力、501…荷電粒子ビーム鏡体、502…荷電粒子ビ
ーム、503…偏向器、504…試料、505…試料ス
テージ、506…レーザ測長計、507…試料ステージ
制御系、508…追従制御系、509…偏向制御系、5
10…データ制御系、511…制御計算機、512…追
従偏向ディジタル・アナログ変換器、513…偏向座標
ディジタル・アナログ変換器、514…偏向アンプ、6
01…BLK信号、602…偏向DAC入力、603…
偏向DAC出力、604…追従DAC入力、605…追
従DAC出力、606…偏向信号、701…BLK信
号、702…偏向DAC入力、703…偏向DAC出
力、704…追従DAC入力、705…追従DAC出
力、706…偏向信号。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−204879(JP,A) 特開 昭64−47128(JP,A) 特開 平8−330966(JP,A) 特開 平2−17727(JP,A) 特開 平6−132201(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H03M 1/74 H01J 37/147 H01J 37/248 H01L 21/027 H03M 1/08

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2のm乗個のスイッチ手段を含む単位電
    流源群を有し、Nビットのディジタル信号をアナログ信
    号に変換するディジタル・アナログ変換器を、前記ディ
    ジタル信号のビット数Nと前記2のm乗個のスイッチ手
    段を含む単位電流源群に入力する前記ディジタル信号の
    ビット数mとの差の数による2の(N−m)乗個並列に
    有し、前記Nビットのディジタル信号を2のN乗ビット
    にデコードする手段と、前記デコードされたデータを2
    のm乗ビットずつ2の(N−m)乗個に分割する手段
    と、前記分割された2の(N−m)乗個それぞれを2の
    m乗ビットからmビットにエンコードする手段とを有
    し、前記mビット構成の2の(N−m)乗個のエンコー
    ド結果を、前記2の(N−m)乗個のディジタル・アナ
    ログ変換器それぞれの前記2のm乗個のスイッチ手段を
    含む単位電流源群に入力するmビットに入力し、前記2
    の(N−m)乗個のディジタル・アナログ変換器の出力
    を加算することを特徴とするディジタル・アナログ変換
    装置。
  2. 【請求項2】 グリッヂノイズを発生しない2のm乗個
    のスイッチ手段を含む単位電流源群とグリッヂノイズを
    発生する重み付け電流源群とを有し、Nビットのディジ
    タル信号をアナログ信号に変換するディジタル・アナロ
    グ変換器を、前記ディジタル信号のビット数Nと前記グ
    リッヂノイズを発生しない2のm乗個のスイッチ手段を
    含む単位電流源群に入力する前記ディジタル信号のビッ
    ト数mとの差の数による2の(N−m)乗個並列に設
    け、前記Nビットのディジタル信号を2のN乗ビットに
    デコードする手段と、前記デコードされたデータを2の
    m乗ビットずつの2の(N−m)乗個に分割する手段
    と、前記分割された2の(N−m)乗個それぞれを2の
    m乗ビットからmビットにエンコードする手段とを有
    し、前記mビット構成の2の(N−m)乗個のエンコー
    ド結果を、前記2の(N−m)乗個のディジタル・アナ
    ログ変換器それぞれの前記グリッヂノイズを発生しない
    2のm乗個のスイッチ手段を含む単位電流源群に入力す
    るmビットに入力し、前記2の(N−m)乗個のディジ
    タル・アナログ変換器の出力を加算することを特徴とす
    るディジタル・アナログ変換装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のディジタル・アナログ
    変換装置において、前記グリッヂノイズを発生しない2
    のm乗個のスイッチ手段を含む単位電流源 群に入力する
    mビット以外の入力に対して、前記2の(N−m)乗個
    のディジタル・アナログ変換器それぞれが有するオフセ
    ット量のばらつきを補正する回路を前記ディジタル・ア
    ナログ変換器の後段に接続したことを特徴とするディジ
    タル・アナログ変換装置。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載のディジタル・アナログ
    変換装置において、前記2の(N−m)乗個のディジタ
    ル・アナログ変換器のゲインを調整する手段を備えてい
    ることを特徴とするディジタル・アナログ変換装置。
  5. 【請求項5】 請求項2に記載のディジタル・アナログ
    変換装置において、前記2の(N−m)乗個のディジタ
    ル・アナログ変換器それぞれの前記グリッヂノイズを発
    生しない2のm乗個のスイッチ手段を含む単位電流源群
    に入力するmビットに供給されるデータを、前記Nビッ
    トのディジタル信号を2のN乗ビットにデコードし、前
    記デコードされたデータを2のm乗ビットずつ2の(N
    −m)乗個に分割し、前記分割された2の(N−m)乗
    個それぞれを2のm乗ビットからmビットにエンコード
    し、前記Nビットのディジタル信号をアドレス値として
    記憶する記憶手段を有することを特徴とするディジタル
    ・アナログ変換装置。
  6. 【請求項6】 請求項2から5までのいずれかに記載の
    ディジタル・アナログ変換装置を、荷電粒子ビーム照射
    位置制御データをアナログ偏向信号に変換する手段と
    し、前記ディジタル・アナログ変換装置のアナログ出力
    を前記荷電粒子ビームを偏向する偏向器に供給する構成
    としたことを特徴とする荷電粒子ビーム装置。
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