JP2968456B2 - 楽音波形の形成方法及び形成装置 - Google Patents

楽音波形の形成方法及び形成装置

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JP2968456B2 JP7151123A JP15112395A JP2968456B2 JP 2968456 B2 JP2968456 B2 JP 2968456B2 JP 7151123 A JP7151123 A JP 7151123A JP 15112395 A JP15112395 A JP 15112395A JP 2968456 B2 JP2968456 B2 JP 2968456B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子楽器に用いる楽音
波形の不自然な揺らぎを圧縮した高品質の楽音波形を形
成する楽音波形形成方法及び形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子楽器には、予め波形メモリに
記憶された楽音波形データを順次読み出して楽音信号に
再生することにより楽音を発生するようにした読み出し
方式を採用するものが知られている。
【0003】係る読み出し方式の1つとして、主として
メモリの節約のために、楽音の立ち上がり部分と、これ
に続く繰り返し部分とからなる楽音波形データをメモリ
に記憶しておき、楽音の立ち上がり部分と繰り返し部分
の各楽音波形データを連続して1回読み出し、以降は繰
り返し部分の楽音波形データを繰り返して読み出すこと
により、持続する楽音信号を発生するようにしたものが
ある。
【0004】このような方式において、繰り返し部分の
波形を形成する方法として、繰り返し部分の波形と、そ
の直前の波形をクロスフェードさせる方法が知られてい
る。
【0005】しかしながら、この方式によりクロスフェ
ードさせた波形は、振幅成分や周波数成分が大きく揺れ
ている場合には、不自然な揺らぎを伴うループとして聴
取され楽音としての聴感が損なわれる。なお、ここで
「揺らぎ」とは、振幅成分または周波数成分に含まれる
時間的な変動をいう。
【0006】一般に、クロスフェード処理を利用するこ
とにより波形を作成すると、不自然な揺らぎが伴い耳障
りな楽音になる。そこで、繰返し波形の揺らぎを圧縮し
て、質の高い繰返し楽音波形の形成方法、形成装置が求
められていた。ここで「揺らぎを圧縮する」とは、振幅
成分および周波数成分の時間的な変動幅を減少させるこ
とをいう。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、係る事情に
鑑みなされたものであり、楽音波形から生じる不自然な
揺らぎを圧縮した、質の高い自然な楽音波形の形成方法
及び形成装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、楽音波形を、
揺らぎを圧縮する帯域成分と揺らぎを圧縮しない帯域成
分とに分割し、前記揺らぎを圧縮する帯域成分を各倍音
成分ごとに分割し、該分割された各倍音成分ごとに振幅
成分と周波数成分を抽出し、該抽出された振幅成分及び
周波数成分ごとに揺らぎを圧縮し、該揺らぎの圧縮され
た振幅成分および周波数成分を用いて各倍音成分を合成
し、前記合成された各倍音成分と、前記揺らぎを圧縮し
ない帯域成分とを加算して、楽音波形を形成する楽音波
形の形成方法であることを特徴とする。
【0009】また本発明は、楽音波形の振幅成分を抽出
する振幅成分抽出器2と、楽音波形の周波数成分を抽出
する周波数成分抽出器3と、前記振幅成分抽出器により
抽出された振幅成分の揺らぎを圧縮する振幅揺らぎ圧縮
器4と、前記周波数成分抽出器により抽出された周波数
成分の揺らぎを圧縮する周波数揺らぎ圧縮器5と、前記
振幅揺らぎ圧縮器と周波数揺らぎ圧縮器からの出力に基
づき、新たな楽音波形を合成する楽音波形合成器6と、
からなる楽音波形の形成装置を特徴とし、また、楽音波
形を各倍音成分ごとに分割する所要数の帯域分割器1
と、該帯域分割器により分割された各倍音成分の振幅成
分を抽出する所要数の振幅成分抽出器2と、前記各倍音
成分の楽音波形の周波数成分を抽出する所要数の周波数
成分抽出器3と、前記振幅成分抽出器により抽出された
振幅成分の揺らぎを圧縮する所要数の振幅揺らぎ圧縮器
4と、前記周波数成分抽出器により抽出された周波数成
分の揺らぎを圧縮する所要数の周波数揺らぎ圧縮器5
と、前記振幅揺らぎ圧縮器および周波数揺らぎ圧縮器か
らの出力に基づき、新たな倍音成分を合成する所要数の
倍音成分合成器6と、前記倍音成分合成器により合成さ
れた倍音成分を加算する帯域成分加算器7と、からなる
楽音波形の形成装置を特徴とし、さらに楽音波形を、揺
らぎを圧縮する帯域成分と揺らぎを圧縮しない帯域成分
とに分割し,前記揺らぎを圧縮する帯域成分を各倍音成
分ごとに分割する所要数の帯域分割器1と、該帯域分割
器により分割された各倍音成分の振幅成分を抽出する所
要数の振幅成分抽出器2と、前記各倍音成分の周波数成
分を抽出する所要数の周波数成分抽出器3と、前記振幅
成分抽出器により抽出された振幅成分の揺らぎを圧縮す
る所要数の振幅揺らぎ圧縮器4と、前記周波数成分抽出
器により抽出された周波数成分の揺らぎを圧縮する所要
数の周波数揺らぎ圧縮器5と、前記振幅揺らぎ圧縮器お
よび周波数揺らぎ圧縮器からの出力に基づき、新たな倍
音波形を合成する所要数の倍音成分合成器5と、前記倍
音成分合成器により合成された倍音成分を加算する帯域
成分加算器7と、からなる楽音波形の形成装置を特徴と
する。
【0010】
【作用】本発明は、汎用計算機等を用いて、例えばクロ
スフェードされた繰返し波形から発生する不自然な揺ら
ぎを圧縮する方法並びに装置を開示するものである。こ
のため、揺らぎの圧縮を希望する楽音波形を、揺らぎを
圧縮する必要のある帯域成分と揺らぎを圧縮しない帯域
成分に分割し、揺らぎを圧縮する必要のある帯域成分に
ついては各倍音成分ごとに分割し、各倍音成分を振幅成
分および周波数成分に分解して各成分毎に揺らぎを圧縮
した後に再合成するものである。換言すれば、元となる
波形の倍音成分から抽出した振幅成分および周波数成分
それぞれについて揺らぎを圧縮し(時間的変動の幅をそ
れぞれ減少させ)、このように揺らぎが圧縮された振幅
成分、周波数成分を用いて揺らぎが圧縮された倍音を形
成するものである。
【0011】これにより、音のレベルは変わらず揺らぎ
だけが圧縮された自然な再生波形が得られ、しかも、揺
らぎの圧縮を自動的に行なうことができるので、操作が
容易で短時間に楽音波形の形成が可能となる。
【0012】また、本発明によれば、各成分ごとに揺ら
ぎを圧縮する際の圧縮率を制御することにより、楽音の
揺らぎを自由に制御することも可能となる。
【0013】
【実施例】次に本発明に係る楽音形成装置を添付図面を
参照しながら説明する。図1は本発明に係る楽音形成装
置の機能構成を説明する概略ブロック図である。なお、
本実施例では、入力波形として不自然な揺らぎの発生し
やすいクロスフェードされた繰返し波形の場合を例に説
明する。
【0014】図に示すように、本発明の楽音形成装置
は、帯域分割器1、振幅成分抽出器2、周波数成分抽出
器3、振幅成分揺らぎ圧縮器4、周波数揺らぎ圧縮器
5、倍音成分合成器6、帯域成分加算器7により構成さ
れる。
【0015】係る構成において、例えば、クロスフェー
ドによって作成された繰返し波形は、各帯域分割器1に
より、揺らぎを圧縮する帯域成分と、揺らぎを圧縮する
必要のない帯域成分に分解される。
【0016】これは、一般に可聴限界に近い帯域や、レ
ベルの低い帯域の揺らぎはあまり気にならないが、基音
付近の帯域や、レベルの大きい帯域の揺らぎは気になる
ので、そのような帯域成分を取り出す処理である。
【0017】次いで、揺らぎを圧縮する帯域成分を各倍
音成分ごとに分解する。分解された各倍音成分は、各倍
音成分ごとに設けられている振幅成分抽出器2及び周波
数成分抽出器3により、それぞれ振幅成分(エンベロー
プ)及び周波数成分(ピッチ)が抽出される。
【0018】抽出された振幅成分及び周波数成分の揺ら
ぎは、それぞれの圧縮器、即ち振幅成分揺らぎ圧縮器
4、及び周波数成分揺らぎ圧縮器5により、各成分毎に
圧縮される。
【0019】振幅成分揺らぎ圧縮器4による圧縮におい
ては、先ず繰り返し部分の波形の振幅成分の平均値を求
め、平均値からのズレを任意の圧縮率、例えば0.5で
圧縮する。これにより、平均値はそのままで、揺らぎが
半分に圧縮された新たな振幅成分が得られる。
【0020】同様に、周波数成分揺らぎ圧縮器5は、繰
り返し部分の周波数成分の平均値を求め、平均値からの
ズレを任意の圧縮率で圧縮する。これにより、平均値は
元のままで、揺らぎが圧縮された新たな周波数成分が得
られる。
【0021】このようにして得られた新たな振幅成分と
周波数成分を、各倍音成分合成器6により、各倍音成分
ごとに合成する。
【0022】次いで、合成された各倍音成分と揺らぎを
圧縮しなかった元の帯域成分を、帯域成分加算器7によ
り加算して新たな合成波形を作成する。
【0023】これにより、振幅や周波数の平均値はその
ままで、必要な部分において平均値からのズレの大きさ
が圧縮された波形が得られるので不自然な揺らぎは支障
がない程度に除去される。なお、図1中の振幅成分およ
び周波数成分の波形図における区間AおよびBは、楽音
波形形成に際して繰り返し波形を利用する部分であり、
したがって揺らぎが大きくなる可能性の大なる部分であ
る。
【0024】従って、クロスフェードにより作成された
繰返し波形に、本発明を適用すれば不自然な揺らぎの除
去された自然な繰返し波形が作成可能となる。
【0025】図2は本発明の全体的な動作を説明するメ
インフローチャートである。以下、図面を参照しながら
本発明の全体の動作を説明する。
【0026】先ず、操作者によって本装置へのパラメー
タの入力が行われる(ステップS11)。入力されるパ
ラメータは、繰返し波形の圧縮開始アドレスa、ループ
トップアドレスb、ループレングスLL、振幅成分揺ら
ぎの圧縮率ra、周波数成分揺らぎの圧縮率rbであ
る。なお、ループエンドアドレスcは、c=b+LLに
より求められる。
【0027】続いて、元波形の読み込みが行われると
(ステップS12)、帯域分割器1は、先ず、揺らぎを
圧縮する帯域成分と揺らぎの圧縮を必要としない元のま
ま残す帯域成分とに分割し、揺らぎを圧縮しない帯域成
分O(x)を抽出する(ステップS13)。
【0028】さらに、帯域分割器1は、揺らぎを圧縮す
る帯域成分を各倍音成分P(x)ごとに分割して抽出す
る(ステップS14)。
【0029】次いで、上記ステップS14で分割された
各倍音成分を、各倍音ごとに設けられている振幅成分抽
出器2により、各倍音ごとの振幅成分A(x)を抽出す
る(ステップS15)。
【0030】さらに、各倍音ごとに設けられている周波
数成分抽出器3により、各倍音ごとの周波数成分F
(x)を抽出する(ステップS16)。
【0031】次いで、振幅成分揺らぎ圧縮器4により、
各倍音毎に抽出されている振幅成分を圧縮する(ステッ
プS17)。即ち、繰り返し部分の振幅成分の平均値を
求め、平均値からのズレを、任意の倍率で圧縮する。
【0032】これにより、平均値はそのままで、揺らぎ
が圧縮された新たな振幅成分が得られる。なお、振幅成
分揺らぎ圧縮器4の動作については、図3で詳述する。
【0033】さらに、各倍音毎に抽出されている周波数
成分を周波数成分揺らぎ圧縮器5により圧縮する(ステ
ップS18)。即ち、繰り返し部分の周波数成分の平均
値を求め、平均値からのズレを任意の倍率で圧縮する。
【0034】これにより、平均値はそのままで、揺らぎ
の圧縮された新たな周波数成分が得られる。なお、振幅
成分揺らぎ圧縮器4の動作については、図4で詳述す
る。
【0035】次いで、上記ステップS17、18で得ら
れた新たな振幅成分と周波数成分を元に、倍音成分合成
器6により、各倍音ごとに圧縮された振幅揺らぎ成分
A’(x)と周波数揺らぎ成分F’(x)とを合成する
(ステップS19)。
【0036】続いて、上記倍音成分合成器6により各倍
音ごとに合成された倍音成分とステップS13で抽出さ
れた揺らぎを圧縮しない帯域成分を、帯域成分加算器7
により合成する。(ステップS20)。
【0037】次いで、全ての波形について合成が終了し
たか否かが調べられ(ステップS21)、未だ、合成が
終了していない場合はステップS14に戻り、更に合成
されていない成分の合成を繰り返す。
【0038】一方、全ての成分の合成が終了した場合
は、合成された波形の書き出しを行い(ステップS2
2)、揺らぎの圧縮処理を終了する。
【0039】このようにして、本発明に係る揺らぎの圧
縮は行われる。なお、上記ステップS17、18の振幅
成分や周波数成分の揺らぎの圧縮の際に、各成分ごとに
異なった圧縮率で揺らぎを制御することにより、操作者
が自由に揺らぎを制御することが可能となる。
【0040】次に、図3の振幅成分揺らぎの圧縮処理の
フローチャートを参照しながら、振幅成分揺らぎの圧縮
処理の動作について説明する。
【0041】振幅成分揺らぎの圧縮処理においては、先
ず当該繰返し波形のループ区間内における振幅の平均値
avが算出され(ステップS31)、次いで変数xに0
がセットされる(ステップS32)。
【0042】次いで、圧縮された振幅揺らぎの変数A'
(x)に元波形の振幅揺らぎA(x)がセットされ(ス
テップS33)、サンプルポイントの位置を示す変数x
がインクリメントされ(ステップS34)、変数xが,
0<x<aの範囲内にあるか否かが調べられる(ステッ
プS35)。aは圧縮を開始するアドレスを表す。
【0043】上記ステップS33乃至35の処理は、サ
ンプルポイントxが圧縮開始点aに達しているか否かを
調べる処理であり、圧縮開始点に達していない場合は、
揺らぎを圧縮する必要はないので、圧縮された振幅揺ら
ぎの変数A’(x)には元波形の振幅揺らぎA(x)が
そのままセットされる。
【0044】上記ステップS35で、未だ圧縮開始点a
に到達していない場合は、圧縮の必要はないのでステッ
プS33に戻り、同様な処理を繰り返す。
【0045】一方、ステップS35でインクリメントさ
れた変数xが圧縮開始点aに達した場合は、変数xの位
置における圧縮率r(x)を算出し、該算出値に基づい
て圧縮された揺らぎA’(x)の計算を行う(ステップ
S36)。
【0046】この圧縮開始点aからループトップbまで
の圧縮率の計算は、圧縮開始点での圧縮率は1.0で、
ループトップでは所定の圧縮率raになるように圧縮率
を徐々に変化させるために計算するものである。
【0047】次いで、サンプルポイントxの値がインク
リメントされ(ステップS37)、インクリメントされ
たサンプルポイントxがx<bであるか否かが調べられ
る(ステップS38)。
【0048】x<bの場合は、未だループトップに達し
ていないので圧縮率を徐々に変化させる必要があるの
で、ステップS36に戻り同様の処理を繰り返す。
【0049】一方、x>bの場合は、サンプルポイント
xがループトップに達しているので、以下、ループエン
ドまでの間は、所定の圧縮率raで揺らぎの圧縮を行う
(ステップS39)。
【0050】続いて、サンプルポイントxをインクリメ
ントし(ステップS40)、該インクリメントされたポ
イントxがループトップとループエンドの間にあるか否
かが調べられる(ステップS41)。
【0051】未だループエンドに達していない場合はさ
らに圧縮を続ける必要がある。従ってステップS39に
戻り、同様の処理を繰り返す。
【0052】一方、ループエンドに達した場合は、所定
のループ内の揺らぎの圧縮は終了したのでメインルーチ
ンに戻る。
【0053】このようにして、圧縮開始点aからループ
トップbまではなだらかに振幅の揺らぎ圧縮率を変化さ
せた自然な波形が得られる。
【0054】図4は周波数成分揺らぎの圧縮処理の動作
を説明するフローチャートである。以下、図面を参照し
ながら周波数成分揺らぎの圧縮処理について説明する。
【0055】周波数成分揺らぎの圧縮処理においては、
先ず当該繰返し波形のループ区間内における周波数の平
均値bvが算出され(ステップS51)、次いで変数x
に0がセットされる(ステップS52)。
【0056】次いで、圧縮された周波数揺らぎの変数
F'(x)に周波数揺らぎF(x)がセットされ(ステッ
プS53)、サンプルポイントの位置を示す変数xがイ
ンクリメントされ(ステップS54)、変数xが,0<
x<aであるか否かが調べられる(ステップS55)。
aは圧縮を開始するアドレスを表す。
【0057】上記ステップS53乃至55の処理は、サ
ンプルポイントxが圧縮開始点aに到達しているか否か
を調べる処理であり、圧縮開始点に到達していない場合
は、揺らぎを圧縮する必要はないので、圧縮された周波
数揺らぎの変数F’(x)には元波形の周波数揺らぎF
(x)がそのままセットされる。
【0058】上記ステップS55で、インクリメントさ
れたサンプルポイントxが未だ圧縮開始点aに到達して
いない場合は、ステップS53に戻り、同様な処理を繰
り返す。
【0059】一方、ステップS55で圧縮点aに達した
場合は、圧縮開始点aからループトップbまでの間は、
なだらかに圧縮率を変化させる必要があるので、サンプ
ルポイントの位置に応じた圧縮率r(x)を算出し、該
算出値に基づいて圧縮された揺らぎF’(x)の計算を
行う(ステップS56)。
【0060】この圧縮開始点からループトップまでの圧
縮率の計算は、圧縮開始点での圧縮率は1.0で、ルー
プトップでは所定の圧縮率rbになるように圧縮率を徐
々に変化させるために計算するものである。
【0061】次いで、サンプルポイントxの値がインク
リメントされ(ステップS57)、インクリメントされ
たサンプルポイントxがx<bであるか否かが調べられ
る(ステップS58)。
【0062】x<bの場合は、未だサンプルポイントが
ループトップに達していないのでステップS56に戻
り、同様の処理を繰り返す。
【0063】一方、サンプルポイントxがループトップ
に達している場合は、以下、ループエンドまでの間は、
所定の圧縮率rbで揺らぎの圧縮を行う(ステップS5
9)。
【0064】続いて、サンプルポイントxをインクリメ
ントし(ステップS60)、該インクリメントされたポ
イントxがループトップとループエンドの間にあるか否
かが調べられる(ステップS61)。
【0065】未だループエンドに達していない場合はス
テップS59に戻り、同様の処理を繰り返す。
【0066】一方、ループエンドに達した場合は、所定
のループ内の揺らぎの圧縮は終了したのでメインルーチ
ンに戻る。
【0067】このようにして、圧縮開始点aからループ
トップbまではなだらかに周波数の揺らぎの圧縮率を変
化させた自然な波形が得られる。
【0068】なお、本実施例は、繰返し波形の不自然な
揺らぎを圧縮する場合を例に説明しているが、本発明は
これに限定されるものではなく、一般の楽音波形の不自
然な揺らぎの圧縮は勿論、楽音波形の揺らぎの自由な制
御にも適用可能である。
【0069】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
楽音波形の不自然な揺らぎが圧縮できるので、自然な質
のよい繰返し波形が得られる。さらに、繰返し波形の不
自然な揺らぎの圧縮が自動的に行われるので、楽音波形
の作成が迅速容易となる。
【0070】また、本発明において、各成分ごとの圧縮
率を制御することにより、揺らぎの自由な制御も可能と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の楽音波形形成装置の機能構成図であ
る。
【図2】本発明の楽音波形形成装置の動作を説明するメ
インフローチャートである。
【図3】本発明の振幅成分揺らぎ圧縮器の動作を説明す
るフローチャートである。
【図4】本発明の周波数成分揺らぎ圧縮器の動作を説明
するフローチャートである。
【符号の説明】
1 帯域分割器 2 振幅成分抽出器 3 周波数成分抽出器 4 振幅成分揺らぎ圧縮器 5 周波数成分揺らぎ圧縮器 6 倍音成分合成器(楽音波形合成器) 7 帯域成分加算器

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 楽音波形を、揺らぎを圧縮する帯域成分
    と揺らぎを圧縮しない帯域成分とに分割し、前記揺らぎ
    を圧縮する帯域成分を各倍音成分ごとに分割し、該分割
    された各倍音成分ごとに振幅成分と周波数成分を抽出
    し、該抽出された振幅成分及び周波数成分ごとに揺らぎ
    を圧縮し、該揺らぎの圧縮された振幅成分および周波数
    成分を用いて各倍音成分を合成し、前記合成された各倍
    音成分と、前記揺らぎを圧縮しない帯域成分とを加算し
    て、楽音波形を形成することを特徴とする楽音波形の形
    成方法。
  2. 【請求項2】 楽音波形の振幅成分を抽出する振幅成分
    抽出器と、楽音波形の周波数成分を抽出する周波数成分
    抽出器と、前記振幅成分抽出器により抽出された振幅成
    分の揺らぎを圧縮する振幅揺らぎ圧縮器と、前記周波数
    成分抽出器により抽出された周波数成分の揺らぎを圧縮
    する周波数揺らぎ圧縮器と、前記振幅揺らぎ圧縮器およ
    び周波数揺らぎ圧縮器からの出力に基づき、新たな楽音
    波形を合成する楽音波形合成器と、からなることを特徴
    とする楽音波形の形成装置。
  3. 【請求項3】 楽音波形を各倍音成分ごとに分割する所
    要数の帯域分割器と、該帯域分割器により分割された各
    倍音成分の振幅成分を抽出する所要数の振幅成分抽出器
    と、前記各倍音成分の楽音波形の周波数成分を抽出する
    所要数の周波数成分抽出器と、前記振幅成分抽出器によ
    り抽出された振幅成分の揺らぎを圧縮する所要数の振幅
    揺らぎ圧縮器と、前記周波数成分抽出器により抽出され
    た周波数成分の揺らぎを圧縮する所要数の周波数揺らぎ
    圧縮器と、前記振幅揺らぎ圧縮器および周波数揺らぎ圧
    縮器からの出力に基づき、新たな倍音成分を合成する所
    要数の倍音成分合成器と、該倍音成分合成器により合成
    された倍音成分を加算する倍音成分加算器と、からなる
    ことを特徴とする楽音波形の形成装置。
  4. 【請求項4】 楽音波形を、揺らぎを圧縮する帯域成分
    と揺らぎを圧縮しない帯域成分とに分割し,前記揺らぎ
    を圧縮する帯域成分を各倍音成分ごとに分割する所要数
    の帯域分割器と、前記帯域分割器により分割された各倍
    音成分の振幅成分を抽出する所要数の振幅成分抽出器
    と、前記各倍音成分の周波数成分を抽出する所要数の周
    波数成分抽出器と、前記振幅成分抽出器により抽出され
    た振幅成分の揺らぎを圧縮する所要数の振幅揺らぎ圧縮
    器と、前記周波数成分抽出器により抽出された周波数成
    分の揺らぎを圧縮する所要数の周波数揺らぎ圧縮器と、
    前記振幅揺らぎ圧縮器および周波数揺らぎ圧縮器からの
    出力に基づき、新たな倍音波形を合成する所要数の倍音
    成分合成器と、前記倍音成分合成器により合成された倍
    音成分を加算する帯域成分加算器と、からなることを特
    徴とする楽音波形の形成装置。
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