JP2965669B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ

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JP2965669B2
JP2965669B2 JP2306863A JP30686390A JP2965669B2 JP 2965669 B2 JP2965669 B2 JP 2965669B2 JP 2306863 A JP2306863 A JP 2306863A JP 30686390 A JP30686390 A JP 30686390A JP 2965669 B2 JP2965669 B2 JP 2965669B2
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vulcanized
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将典 田島
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、ビード部が改良された空気入りタイヤに
関する。
従来の技術 従来、空気入りタイヤは、プライ、トレッド等を次々
と貼付けてトロイダル状のグリーンタイヤを成型した
後、該グリーンタイヤを加硫機によって加硫することに
より製造している。
発明が解決しようとする課題 ここで、前述のような加硫時、グリーンタイヤのビー
ド部には大きな力が作用するため、該ビード部表面に位
置する未加硫ゴムは周囲に流動、分散し、この結果、ビ
ード部における被覆ゴムゲージが薄くなってしまうので
ある。また、プライ内に多量に含有されている硫黄分
が、濃度勾配によって前記プライの外側に配置されてい
るゴム層に移行し、該ゴム層の耐熱老化性が低下した
り、あるいは前記ゴム層内に含有されているワックス、
老化防止剤等の耐候性向上剤が、濃度勾配によってプラ
イ内に移行し、ゴム層の耐候性が低下するという問題が
あるが、このような問題は前述のようにゴム層のゲージ
が薄くなってしまうビード部において顕著である。
この発明は、充分な厚さのビード部被覆ゴムを有し、
ビード部の耐熱老化性および耐候性を良好とした空気入
りタイヤを提供することを目的とする。
課題を解決するための手段 このような目的は、一対のビード部と、これらビード
部からほぼ半径方向外側に向かって延びる一対のサイド
ウォール部と、これらサイドウォール部間を連ねる略円
筒状のトレッド部と、前記ビード部の少なくとも半径方
向内側に配置された被覆ゴム層と、を備えた空気入りタ
イヤであって、前記被覆ゴム層は加硫済みであるビード
部に超加硫促進剤が含有されている未加硫ゴムシートを
貼付けた後加硫して構成することにより達成することが
できる。
作用 この発明の空気入りタイヤにおいては、ビード部の少
なくとも半径方向内側、必要に応じてビード部の背面側
にも被覆ゴム層を配置している。この結果、ビード部に
おけるプライの外側には元から存在するゴム層と被覆ゴ
ム層とからなる厚肉の全体ゴム層が配置されることにな
り、両加硫時におけるプライ内の硫黄分の全体ゴム層へ
の移行あるいは全体ゴム層内の耐候性向上剤のプライへ
の移行が全体ゴム層の内奥部に制限され、全体ゴム層の
表面部では殆ど行われなくなる。しかも、前記被覆ゴム
層を、加硫済みのビード部に超加硫促進剤が含有されて
いる未加硫ゴムシートを貼付けた後加硫することにより
構成することにより、極めて短時間の加硫で該被覆ゴム
層を適正加硫とすることができ、この結果、この加硫時
における硫黄分、耐候性向上剤の移行が大幅に抑制され
る。このようなことから全体ゴム層の表面部における耐
熱老化性および耐候性が良好となる。しかも、前記ビー
ド部におけるゴムゲージが厚くなるので、一定面積当り
のゴム量が増加し、これにより、耐候性向上剤の増量効
果を期待することもできる。
実施例 以下、この発明の一実施例を図面に基づいて説明す
る。
第1図において、1は航空機に用いられるトロイダル
状をした空気入りタイヤであり、このタイヤ1は複数の
ビード、この実施例では3個のビード2がそれぞれ埋設
された一対のビード部3と、これらビード部3からほぼ
半径方向外側に向かって延びる一対のサイドウォール部
4と、これらサイドウォール部4の半径方向外端同士を
連ねる略円筒状のトレッド部5と、を有する。そして、
前記タイヤ1は一方のビード部3から他方のビード部3
まで延びる複数層、この実施例では3層のカーカス層8
によって補強され、これらカーカス層8はその幅方向両
端部が前記ビード2の回りにそれぞれ内側から外側に向
かって折り返されている。また、前記各カーカス層8は
複数枚のカーカスプライを重ね合わせることにより構成
され、各カーカスプライ内には周方向(タイヤ赤道面
E)に対して所定角度で傾斜した有機繊維コード、例え
ばナイロンコードが多数本埋設されている。そして、こ
れらのコードは隣接するカーカスプライにおいて互いに
交差するよう配置されている。また、前記トレッド部5
にはトップトレッド9が配置され、このトップトレッド
9はカーカス層8の半径方向外側に位置している。この
トップトレッド9の外表面には、実質上周方向に延びる
(タイヤ赤道面Eに実質上平行な)複数本、この実施例
では4本の主溝10が形成されている。また、前記サイド
ウォール部4にはサイドトレッド11が配置され、これら
のサイドトレッド11はカーカス層8の軸方向外側に位置
している。
そして、このようなタイヤ1は、カーカス層8、トッ
プトレッド9、サイドトレッド11を次々の貼付けてトロ
イダル状のグリーンタイヤを成型した後、該グリーンタ
イヤを加硫機によって加硫することにより製造するが、
前述のような加硫時、カーカス層8のカーカスプライ内
に多量に含有されている硫黄分が、濃度勾配によってカ
ーカスプライからカーカス層8の外側に配置されている
ゴム層に移行したり、あるいは、前記ゴム層内に含有さ
れているワックス、老化防止剤等の耐候性向上剤が、濃
度勾配によってカーカスプライ内に移行したりする。こ
こで、前記ゴム層としてはトップトレッド9、サイドト
レッド11およびビード部3におけるゴム層12が該当する
が、トップトレッド9、サイドトレッド11はその肉厚が
厚いので、前記移行の影響はこれらトップトレッド9、
サイドトレッド11の内奥部に留まり表面部までは及ばな
い。しかし、ビード部3におけるゴム層12の肉厚は、加
硫時にグリーンタイヤのビード部に大きな力が作用し、
該ビード部表面に位置する未加硫ゴムが周囲に流動、分
散して薄くなってしまうため、その表面部まで前記移行
の影響が及び、該ゴム層12の耐熱老化性が低下したり、
あるいは耐候性が低下するおそれがある。このため、こ
の実施例では、前述のように加硫済みタイヤ1のビード
部3の少なくとも半径方向内側、ここでは半径方向内側
および背面側のいずれにも被覆ゴム層13を配置し、ビー
ド部3におけるゴムゲージ、即ち全体ゴム層14(元から
存在するゴム層12および新たに配置した被覆ゴム層13か
ら構成される)の肉厚を厚くしたのである。この結果、
両加硫時、即ち前記タイヤ1を成型するための加硫時お
よび後述する被覆ゴム層13を加硫するための加硫時の双
方における、カーカスプライ内の硫黄分の全体ゴム層14
への移行あるいは全体ゴム層14内の耐候性向上剤のカー
カスプライへの移行が全体ゴム層14の内奥部に制限さ
れ、全体ゴム層14の表面部では殆ど行われなくなり、全
体ゴム層14の表面部における耐熱老化性および耐候性が
良好となるのである。ここで、前記被覆ゴム層13の肉厚
tは0.8mmから2.5mmの範囲が好ましい。その理由は、被
覆ゴム層13の肉厚tが0.8mm未満であると、前記移行の
影響がある程度被覆ゴム層13の表面まで及んでくるから
であり、逆に、肉厚tが2.5mmを超えると、ビード部3
におけるゴムゲージが大きくなって発熱性が悪化するか
らである。そして、前述した被覆ゴム層13は、以下のよ
うにして設ける。即ち、前述のタイヤ1の加硫時に、多
少大きなブラダーリングを用いてビード部3を加硫し、
該ビード部3の内径を設定径より多少大きくするととも
に、背面3b間の軸方向距離を多少小さくする。次に、こ
のようにして加硫されたタイヤ1のビード部3の半径方
向内側および背面側の双方に未加硫ゴムシートを貼付
け、その後、該未加硫ゴムシートのみを部分加硫して被
覆ゴム層13とするとともに加硫済みタイヤ1のビード部
3の半径方向内面3aおよび背面3bに加硫接着する。ここ
で、前記未加硫ゴムシート内には、ジチオカルバミン酸
塩類、チウラム類等の超加硫促進剤(加硫速度が通常速
度の加硫促進剤、例えばジベンゾチアジルジスルフィド
の2倍以上である加硫促進剤)を含有している。この結
果、極めて短時間の加硫で未加硫ゴムシートを適正加硫
の被覆ゴム層13とすることができ、この結果、この未加
硫ゴムシートの加硫時における前記硫黄分、耐候性向上
剤の移行が大幅に抑制される。これにより、全体ゴム層
14の表面部における耐熱老化性および耐候性がさらに良
好となるのである。しかも、前記ビード部3におけるゴ
ムゲージが厚くなるので、一定面積当りのゴム量が増加
し、これにより、耐候性向上剤の増量効果を期待するこ
ともできる。
次に、試験例を説明する。この試験に当たっては、ビ
ード部に被覆ゴム層を設けていない比較タイヤと、前記
実施例で説明したようにビード部の半径方向内側および
背面側に厚さが1.5mmで超加硫促進剤としてチウラム類
が0.5部含有された未加硫ゴムシートを貼付けて加硫す
ることにより被覆ゴム層を設けた供試タイヤと、を準備
した。ここで、これらのタイヤのサイズは49×17 30PR
である。次に、これら各タイヤのビード部から試験片を
切り出してJIS K 6301に基ずき120℃の恒温槽中に48時
間放置する加熱老化試験を行った。その結果は、比較タ
イヤの試験片では引張強さ、延び、硬度が熱劣化前と比
べてそれぞれ指数60、60、120に劣化したが、供試タイ
ヤの試験片では熱劣化前と比べてそれぞれ指数85、90、
105となり、老化が抑制されていた。また、前記両試験
片に対しJIS K 6301に基づくオゾン劣化試験を行った。
その結果は、比較タイヤの試験片では、長さ1〜3mmの
オゾンクラックが1cmの幅当り3〜7個発生していた
が、供試タイヤの試験片ではオゾンクラックは殆ど生じ
なかった。
なお、前述の実施例においては、ビード部3の半径方
向内側および背面側の双方に被覆ゴム層13を設けるよう
にしたが、この発明においては、半径方向内側にのみ設
けるようにしてもよい。また、前述の実施例において
は、新品タイヤ1のビード部3に被覆ゴム層13を設ける
ようにしたが、この発明においては、更正タイヤのビー
ド部に被覆ゴム層を設けるようにしてもよい。
発明の効果 以上説明したように、この発明によれば、容易にビー
ド部の耐熱老化性および耐候性を向上させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例を示す子午線断面図であ
る。 1……空気入りタイヤ 3……ビード部 4……サイドウォール部 5……トレッド部 13……被覆ゴム層

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一対のビード部と、これらビード部からほ
    ぼ半径方向外側に向かって延びる一対のサイドウォール
    部と、これらサイドウォール部間を連ねる略円筒状のト
    レッド部と、前記ビード部の少なくとも半径方向内側に
    配置された被覆ゴム層と、を備えた空気入りタイヤであ
    って、前記被覆ゴム層は加硫済みであるビード部に超加
    硫促進剤が含有されている未加硫ゴムシートを貼付けた
    後加硫することにより構成したことを特徴とする空気入
    りタイヤ。
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