JP2961923B2 - 波長変換素子 - Google Patents

波長変換素子

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道之 天野
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、波長変換素子に関し、
非線形光学効果のうち波長変換を応用する光機能デバイ
スを構成する光学素子として利用できるものである。
【0002】
【従来の技術】従来、二次の非線形光学効果を利用した
波長変換素子が多く実現されているが、その材料として
は無機結晶が代表的である。一方、この種の素子では材
料の非線形光学定数を有効に利用するため、導波路形に
する場合が多い。この場合、入力パワーが非常に小さく
てすむ利点を有するが、実効入力パワーが非常に大きく
なるため、導波路構成材料がオプティカルダメージをう
けやすいという欠点がある。したがって、導波路構成材
料としては光損傷しきい値が高いことが必要となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述した無機
材料は光損傷しきい値が低いという欠点を有する。ま
た、無機材料は、導波路作製工程が複雑であるという欠
点も有する。
【0004】これに対し、有機化合物の非線形材料はオ
プティカルダメージに強く、加工性に富み、しかも二次
の非線形光学定数が大きく、高性能な波長変換素子を形
成する材料として期待されている。しかしながら、非線
形光学効果の高効率化に有効な導波路化については、余
り有効な実施例がないのが実状である。また、二次の非
線形光学効果を利用した波長変換においては基本波と波
長変換された発生波との間で位相をあわせるいわゆる位
相整合を如何に実現させるかが大きな問題であり、特に
導波路における位相整合は通常困難な場合が多い。
【0005】本発明はこのような事情に鑑み、非線形光
学効果が大きく、しかも位相整合が比較的容易に実現で
きる波長変換素子を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成する本発
明の波長変換素子は、二次の非線形光学効果を有する有
機化合物を分散あるいは化学的に結合した二次の非線形
光学効果を有する高分子材料二種を、ガラス基板上にそ
の一方向に亘って交互に並べてなり、これら二種の高分
子材料のダイポールの向きが上記一方向に対して直交し
且つ交互に逆向きであることを特徴とする。
【0007】以下、本発明の構成を説明する。
【0008】本発明においては、二次の非線形光学定数
が大きく、且つ加工性に優れた高分子材料を波長変換用
導波材料として用いているので、高効率な波長変換素子
となる。しかも、かかる高分子材料を二種交互に並べ且
つダイポールの向きを交互に逆向きとなるようにするこ
とにより位相整合しているので、位相整合も比較的容易
に実現できる。
【0009】本発明で用いる高分子材料は波長変換素子
として有効な二次の非線形光学効果を有するものであれ
ば特に限定されず、一般の高分子材料に二次の非線形光
学効果を有する有機化合物を分散させた高分子材料、あ
るいは高分子鎖に二次の非線形光学効果を有する有機化
合物を化学的に結合した高分子材料、あるいは二次の非
線形光学効果を有する有機化合物を高分子鎖に組み入れ
た高分子材料などを用いることができる。ここで、二次
の非線形光学効果を有する有機化合物は、二次の非線形
感受率を有するものであればよいが、好ましくは二次の
非線形感受率が大きな有機化合物、例えば色素が好まし
い。そして、この有機化合物の含有量、高分子の重合度
などにより、上記高分子材料の二次の非線形感受率が異
なる。本発明では二次の非線形感受率が異なる二種の高
分子材料を用いる。
【0010】本発明では二次の非線形光学効果を有する
二種の高分子材料をガラス基板上に、例えば長手方向に
交互に並べ、これら二種の高分子材料のダイポールの向
きが上記長手方向に対して直交し且つ交互に逆向きとし
ている。二次の非線形光学効果を利用した波長変換にお
いて位相整合されない場合、通常、コヒーレント長毎に
変換効率が極大と極小とを繰り返すが、本発明のように
材料のダイポールモーメントの向きをコヒーレント長毎
に交互に反転させると、例えばSHG(Second Harmoni
c Generation)による波長変換の場合、SHGがたし合
されて位相整合可能となる。なお、本発明のように、二
種の高分子材料に上述したようなダイポールの反転分布
を実現するには、例えばフォトリソグラフィによる加工
及び電界印加によるポーリングを施すようにすればよ
い。
【0011】次に、本発明の波長変換素子の代表的作製
例を図2を参照しながら説明する。まずガラス基板1上
にストライプ状のアルミニウム電極2をガラス基板1の
長手方向に沿って平行に2本とりつける(図2(a) )。
次に、このガラス基板1上にTg1 のガラス転移温度を
有する高分子材料からなる高分子薄膜3をスピンコート
により作製する(図2(b) )。さらに、この高分子薄膜
3にフォトリソグラフィの手法を用いて上記長手方向に
直交する方向に延びる溝を該長手方向に亘って一定間隔
に形成して、グレーティングとなった高分子薄膜4を作
製し(図2(c) )、次いでTg2 (Tg1 >Tg2 )の
ガラス転移温度を有する高分子材料を高分子薄膜4上に
塗布した後、高分子薄膜4間以外をエッチングで除去し
て高分子薄膜5を形成する(図2(d) )。次に、このよ
うにしてできた高分子薄膜4,5をTg1 以上に加熱し
ながら、電極2に電界を印加して高分子薄膜4,5をポ
ーリングする(図2(e) )。さらに、この高分子薄膜
4,5を温度T(Tg1 >T>Tg2 )に加熱して図2
(e) とは逆向きの電界を印加し、高分子薄膜5をポーリ
ングする(図2(f) )。なお、高分子薄膜5は高分子薄
膜4全体を覆うように設けても、本発明の波長変換素子
となる。
【0012】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
【0013】図1には実施例に係る波長変換素子を概念
的に示す。なお、全体構成は基本的には図2に示すもの
と同じであるので同一作用を示す部分には同一符号を付
して重複する説明は省略する。
【0014】(実施例1)ガラス基板1として1mm厚の
パイレックスガラスを用い、この上にアルミ製のストラ
イプ状の2本の電極2(長さ10mm,幅1mm,間隔10
0μm)を作製した。この上に、下記化1に示す構造を
有するポリマーを用い、スピンコートにより、厚さ2μ
m、長さ10mmの薄膜(高分子薄膜3に対応)を作製し
た。なお、化1のポリマーの分子量MW は4500であ
り、ガラス転移温度Tgは約100℃である。次に、こ
の薄膜上にフォトレジストを塗布してフォトリソグラフ
ィによりグレーティングパターンを作製し、反応性イオ
ンエッチング(RIE)によりグレーティングとなった
高分子薄膜4を作製した。そして、この高分子薄膜4上
に下記化2で示されるポリマーを塗布した後、エッチン
グによりグレーティング間以外の部分を除去して高分子
薄膜5とした。なお、化2に示すポリマーの分子量MW
は20000であり、ガラス転移温度Tgは約50℃で
ある。このようにして作製した高分子薄膜4,5を12
0℃に加熱し、電極2に50kV印加したまま冷却してポ
ーリングさせた。次に、高分子薄膜4,5を60℃に加
熱し、電極2に50kV印加したまま冷却することによ
り、高分子薄膜5のみをポーリングさせ、波長変換素子
6とした。なお、高分子薄膜4のグレーティング周期Λ
は、高分子薄膜4及び5の屈折率の波長分散を予め求め
ておき、下記式に示される周期Λに合うようにするのが
望ましい。 Λ=(2m+1)L,L=Δk1lc +Δk2lc ′ 但し、mは正の実数、lc 及びlc ′はコヒーレント
長、Δk1 ,Δk2 はそれぞれの領域における各波長の
伝搬定数の差である。
【0015】
【化1】
【0016】
【化2】
【0017】次に、この波長変換素子6を用いてSHG
の発生実験を行った。基本波としてはLD励起Nd :Y
AGレーザ(波長1.32μm、入射パワー100mWC
W)を用い、対物レンズを介して波長変換素子6の端面
より基本波を入射したところ、入射端面と反対面より
0.66μmのSHGを観測することができた。効率と
しては1%程度であった。本実施例の場合、基本波W=
1.32μmであるので、高分子薄膜4のコヒーレント
長lc は8μm、高分子薄膜5のコヒーレント長lc
は6μmであり、グレーティング周期Λは7μmとして
いる。
【0018】比較のため、同膜厚の高分子薄膜4及び5
のそれぞれの単一膜を作製し、それぞれについて上記ポ
ーリング条件でポーリングして、SHGの発生実験を行
ったがSHG光は検出レベル以下であった。このことか
ら上記実施例の波長変換素子6では有効な位相整合条件
が満たされていることがわかる。
【0019】(実施例2)下記化3に示す構造で、n=
0.8、m=0.2と、n=0.7、m=0.3との二
種の高分子材料を作製した。これらのガラス転移温度T
gはそれぞれ110℃,80℃であった。これらを実施
例1の化1,化2に示す高分子材料の代りに用いて実施
例1と同様に波長変換素子を作製したところ、同様の効
果を得た。
【0020】
【化3】
【0021】(実施例3)下記化4に示す構造でn=
0.9、m=0.1の材料を作製し、連鎖移動量の調節
によりMW =50000(Tg=138℃)及びMW
20000(Tg=85℃)の二種の高分子材料を得
た。これらの実施例1の化1,化2に示す高分子材料の
代りに用いて実施例1と同様に波長変換素子を作製した
ところ、同様の効果を得た。
【0022】
【化4】
【0023】上記実施例の波長変換についてはSHGの
例のみを示したが、他の二次非線形光学効果、差周波発
生、和周波発生、パラメトリック発振等も、グレーティ
ング間隔を変えることにより同様に実現できることは容
易に類推できる。また、本発明において用いた材料は実
施例に示したように二次の非線形感受率の大きな有機化
合物をポリマー側鎖に化学的に結合したものであるが、
この他、二次の非線形感受率の大きな有機化合物をポリ
マーに分散させた材料、あるいは二次の非線形感受率の
大きな有機化合物をポリマー主鎖にくみこんだ材料であ
っても同様の波長変換素子を構成することができる。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による波長
変換素子は、非線形光学効果が大きく、しかも波長変換
において大きな問題となる位相整合が比較的簡単にとれ
ることから、波長変換を応用した素子、例えば高効率な
半導体レーザ励起可視光レーザ、光サンプリング測定
器、可変波長光源、波長可変光スイッチを構築する上で
重要な基本素子となりうるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施例に係る波長変換素子を概念的に示す説
明図である。
【図2】一実施例の波長変換素子の作製例を示す説明図
である。
【符号の説明】
1 ガラス基板 2 電極 3 高分子薄膜 4 高分子薄膜(グレーティング) 5 高分子薄膜 6 波長変換素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 戒能 俊邦 東京都千代田区内幸町一丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−48831(JP,A) 特開 平2−199433(JP,A) 欧州特許出願公開481510(EP,A 1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G02F 1/35 504 G02F 1/37

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二次の非線形光学効果を有する有機化合
    物を分散あるいは化学的に結合した二次の非線形光学効
    果を有する高分子材料二種を、ガラス基板上にその一方
    向に亘って交互に並べてなり、これら二種の高分子材料
    のダイポールの向きが上記一方向に対して直交し且つ交
    互に逆向きであることを特徴とする波長変換素子。
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