JP2960958B2 - 放射型の同軸ケーブル - Google Patents

放射型の同軸ケーブル

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JP2960958B2 JP2311214A JP31121490A JP2960958B2 JP 2960958 B2 JP2960958 B2 JP 2960958B2 JP 2311214 A JP2311214 A JP 2311214A JP 31121490 A JP31121490 A JP 31121490A JP 2960958 B2 JP2960958 B2 JP 2960958B2
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01QANTENNAS, i.e. RADIO AERIALS
    • H01Q13/00Waveguide horns or mouths; Slot antennas; Leaky-waveguide antennas; Equivalent structures causing radiation along the transmission path of a guided wave
    • H01Q13/20Non-resonant leaky-waveguide or transmission-line antennas; Equivalent structures causing radiation along the transmission path of a guided wave
    • H01Q13/203Leaky coaxial lines

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  • Waveguides (AREA)
  • Waveguide Aerials (AREA)
  • Insulated Conductors (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は一般的に通信システムに用いられる同軸ケー
ブルに関する。より詳細には、本発明は発泡性の誘電材
料で形成され改善された耐水特性を示す放射型の同軸電
線に関する。
[従来技術およびその問題点] 発泡材料および空気誘電タイプの同軸ケーブルの使用
は通信システムのアンテナ給電系に対して普及してい
る。代表的な用途として、地上マイクロウエーブ・シス
テム用のアンテナ系、小規模地上移動ラジオ放送、放送
伝達アンテナ系、地上局アンテナ系および高周波通信シ
ステムがある。そのような同軸ケーブルは、発信所から
の電気信号を、この信号を送る何らかの形態のアンテナ
に伝達するように機能する。また、放送用の同軸ケーブ
ルは、それ自身が連続的なアンテナとして機能し、電気
あるいはラジオ信号をアンテナからではなくケーブルか
ら直接伝達するように設計されている。そのような放射
型すなわち漏洩型(leaky)の同軸ケーブルは、通常の
アンテナを用いることが実際的ではない場合において、
ラジオ信号を伝達するための有効かつ経済的な媒体の役
割を果たす。放射型のケーブルシステムは、双方向移動
ラジオ、無線呼び出し放送及び通常の集中VHFおよびUHF
通信システムを使用することのできない鉄道、坑道およ
びトンネル等の延設地下設備を含む応用における局地的
な通信サービスにおいては特に必須のものである。
一般的には電力ケーブル、特に同軸ケーブル、におけ
る普遍的な問題点は、ケーブルの中に水が浸透すること
により伝達特性が大幅に低下することである。そのよう
なケーブルは、高湿度の環境において特に影響を受け易
い。水の浸透は、連続的な作動にとって重要な電気的及
び機械的な特性に対して深刻な影響を与える。特に、ケ
ーブルの中の絶縁された導体の間に存在する水はキャパ
シタンスを大きく増加し、とりわけ漏電通路を形成す
る。絶縁されたケーブルの導体と外皮との間の領域に水
が浸透すると、信号の減衰、ノイズおよび導体腐食の可
能性も増加する。
従って、多くの用途における同軸ケーブルの重要な要
件は、水すなわち湿気の浸透に対して高度な防護性を有
することである。半径方向に水が浸透することによって
幾分かの水がケーブル内に侵入したとしても、損傷点か
らケーブルの長手方向の軸線に沿って水が移動すること
を制限することが重要である。この長手方向の移動の防
止は、外側のケーブルジャケットの切断あるいは裂傷等
の不可避的な外因により幾分かの水の浸透が実際に起こ
った場合でも、電気的な特性の劣化およびケーブルの修
繕長さを制限するために重要である。
通信ケーブルおよび電力ケーブル、特に放射型の同軸
ケーブル、の中への水の浸透に対する従来の取り組み
は、外側導体とこれを包囲する保護外皮すなわちジャケ
ットとの間の空間を充填するために種々の高粘度フィリ
ング(filling)/フラッジング(flooding)化合物を
用いることであり、この化合物としては、鉱油、アクア
ロック(Aqualock:登録商標)、テレフロック(Teleflo
ck:登録商標)等がある。一般にフィリング化合物はケ
ーブルの内側の自由空間の中へ圧送され、ケーブルの長
手方向にわたって均一に分布させた場合には、効果的な
水防護層の役割を果たす。
しかしながら、このフラッジングによる方法は、フラ
ッジング化合物の付与が困難であると共に時間がかかる
ために、その実施が煩雑でかつ費用がかかる。フラッジ
ング化合物をケーブルの長手方向において均一に分布さ
せることは困難であり、もしフラッジング化合物が均一
に分布されなければ、水保護層としての十分な効果を果
たすことができない。また、ケーブルの布設作業の間に
そのままの位置でケーブルにフラッジング化合物を充填
することは、煩瑣かつ厄介であり、かなりの熟練を必要
とする作業となる。更に、フラッジング化合物の粘性の
ために、後に防護化合物をケーブルから容易に取り除く
ことができず、ケーブルの接続を実行不能とする。
フラッジング化合物を用いて同軸ケーブルに湿度防護
能力を与えるに際して起こる大きな問題は、これらの化
合物は一般にケーブルの耐火特性を劣化させることであ
る。
種々の電力伝達および通信の用途において、同軸ケー
ブルには更に火炎伝播に対する高い防護性が望ませる。
過負荷電流あるいは関連する装置の故障によりケーブル
が過熱すると火事が起こる。より重要なことは、電気設
備がすでに火事にさらされている場合には、電気設備に
使用されているケーブル自身が火炎伝播に貢献し有害な
煤及び煙を生ずる。
ポリ塩化ビニールあるいは他のフッ沿樹脂材料等のハ
ロゲン含有材料で包むことにのって、同軸ケーブルに火
炎防護特性が与えれていた。そのようなケーブルは苛酷
な熱条件においても火の伝播に抵抗することができる。
しかしながら、火にさらされると外皮の中のハロゲン含
有材料が有毒な煙を発生すると共に有毒かつ腐食性のガ
スを形成する。架橋結合可能なハロゲンを含まない化合
物のケーブルジャケットを有する火炎防護性のケーブル
および固有の火炎防護性を有する工業用プラスチックは
かなり高価であると共に一般に剛性が高く橈ませにく
い。
発泡誘電タイプの放射型ケーブルに固有の問題は正に
そのようなケーブルの構造に起因して生ずる。放射型の
ケーブルにおいては、伝達されるRF信号の制御された部
分が放射できるようにするためのスロットあるいは他の
開口が外側導体に形成されており、従ってケーブルの全
長にわたって放射源が自然に創成される。外側導体自身
は内側導体の上に押し出し成形された発泡コアからなる
アセンブリを包囲している。同軸ケーブルアセンブリの
全体が火炎防護性材料によって被覆される。このタイプ
の構造においては、ケーブルが火の中で高い温度条件を
受けると、ケーブルの内側の発泡成材料が溶け外側導体
の上記開口から泡となって出て軟らかくなった外側ジャ
ケットに浸透して火にさらされる。従って、火炎がケー
ブルに沿って急速に伝播しケーブル全体を破壊する。
本件発明者に対して発行された米国特許第4,800,351
号明細書に開示される改善された火炎防護性の放射型の
同軸ケーブルによって上述の問題が防止される。この同
軸ケーブルにおいては、高い火炎防護性を有する内側バ
リアテープの層が外側導体とケーブルの外部ジャケット
との間に用いられている。テープは、良好な熱防護特性
を有すると同時に、外側導体のスロットあるいは開口の
周囲の放射電磁界がバリアテープ自体により略影響を受
けないように十分に低い誘電損および良好な伝達特性を
有する材料であるように選定される。ベリアテープを設
けることによってケーブルの内部に発泡性の誘電体を効
果的に収容することができ、これにより可燃性の発泡材
料が火事を助長することを防止する。火炎防護性のバリ
アテープとジャケットの火炎防護性の熱可塑性材料との
組み合わせにより、高い火炎防護性を有すると共に非毒
性で可撓性の放射型のケーブルが提供される。
上述の形式の火炎防護性の放射型のケーブルに対し
て、更に水の浸透に対する高度の抵抗性を持たせようと
するときに重大な問題が生ずる。すなわち、火炎防護性
のバリアテープの使用は、湿度防護性を実現するために
外側導体の周囲にフラッジング化合物を使用することと
相入れない。上述の米国特許第4,800,351号明細書にお
いて説明されているように、発泡性の誘電体を導体の中
に効率的に収容するためには、火炎防護性のバリアテー
プを同軸ケーブルの外側導体と外部ジャケットとの間に
設ける必要がある。これは、特にジャケットが高熱状態
においてかなり軟化した場合に、テープが放射開口を完
全に覆って誘電体が溶けてジャケット材料と浸透接触す
ることを防止するために重要なことである。
フラッジング化合物を用いる場合には、上述の利点を
有する火炎防護性の構造を容易に改造することができな
い。その理由は、十分な水防護性はフラッジング化合物
を外側導体の開口上に直接設けた場合にのみ達成される
からである。従って、フラッジング化合物の被覆層上を
火炎防護性のテープで包むことは全く実際的ではなくな
る。また、そのような同軸ケーブルに一般に用いられる
フラッジング化合物はそれら自身が少なくとも一定程度
の可燃性を有しており、従ってバリアテープによりもた
らされる火炎防護性を阻害する。
[発明が解決しようとする課題] 本発明の基本的な目的は、改善された水防護特性を有
する発泡性の誘電体タイプの放射型同軸ケーブルを提供
することである。
この点に関して、本発明の関連する目的は、局部的に
水を吸収しかつ長手方向の水の移動を制限する特性を有
する高度の水防護性を有する放射型のケーブルを提供す
ることである。
本発明の別の目的は、上述の総ての特性を有すると共
に、経済的にかつ比較的簡単に製造可能でありまた貯蔵
に便利で使用の際に橈ませることのできる放射型のケー
ブルを提供することである。
本発明の更に別の目的は、容易に高度の火防護特性を
示すようになされた上述のタイプの放射型の湿度防護性
のケーブルを提供することである。
本発明の目的及び利点は、画面を参照して以下の実施
例の説明を読むと明らかとなろう。
[実施例] 本発明を一定の好ましい実施例に関して説明するが、
本発明をこれら実施例に限定する意図のないことは理解
されよう。むしろ、特許請求の範囲に記載の本発明の原
理及び範囲に含まれる総ての代用例、変形例及び均等な
構成をカバーすることを意図している。
第1図に示すように、符号10でその全体を示される放
射型のケーブルは、ケーブルの中心の中心導体11を備え
ている。中心導体11は、銅、アルミニウムあるいは銅覆
アルミニウム等の略滑らかなあるいは波形の導電材料で
ある。中心導体11は、海綿状ポリエチレン等の発泡性の
低誘電損材料12の層によって包囲されている。外側導体
13は発泡性の誘電体を包囲していて、一般には導体の軸
方向の長さに沿って配列された一連のスロットあるいは
開口14が設けられた波形の銅片によって形成されてい
る。スロットは第1図に示すように楕円形状であるのが
好ましいが、他のいかなる形状とすることもできる。波
形の銅の外側導体の放射開口は、ケーブルを通って伝播
されるラジオ周波数信号の制御された部分がケーブルの
全長に沿う音源から放射され、これにより同軸ケーブル
が実際に連続的なアンテナとして機能することを許容す
る。ここまで説明した構造は従来のもので放射型のケー
ブルに一般に用いられている。このようなケーブルにお
いて、外側導体13には外側の外皮あるいはジャケット16
が設けられており、この外皮は代表的には適宜な熱可塑
性材料から形成されていてケーブルに対する外側保護層
の役割を果たす。従来、この形式のケーブルは水防護性
の化合物(一般に鉱油)によって外側導体13と外側ジャ
ケットとの間の空間を充填すなわち充満させることによ
って、水に対して不浸透性となされていた。その加工手
順は、何らかの形態のポンプ機構により外側導体上に充
填化合物を付与し、その後にこの被覆された構造体に外
側ジャケットを押し出し成形する段階を含んでいる。充
填化合物は必然的に高い粘度を有し、またポンプ作用は
困難でかつ煩瑣である。
この形式の放射型のケーブルを、上述の問題点を排除
しながら水非浸透性にするために、少なくとも1層の湿
度防護性のバリアテープ15(第1図)を波形の外側導体
13上に設ける。次に外側ジャケット16をバリアテープ16
上に押し出し成形する。実際に、テープ15は外側ジャケ
ット16と外側導体13との間で水防護性のバリアとして機
能し、これにより湿気すなわち水が侵入して導体13、特
に放射スロット16および発泡誘電体12、に接触すること
が制限される。例えば機械的な切削あるいは破断により
ジャケット16の完全性が損なわれた場合でも、バリアテ
ープが半径方向及び長手方向における水の浸透を制限
し、これにより発泡誘電体に対する水の作用によりケー
ブルの電気的な特性が変化する可能性を十分に減少させ
ている。
上述の方法は、充填化合物を何ら必要とせずに効果的
な水防護性を得ることができるので有利である。バリア
テープを標準的なケーブルの製造作業の一部として外側
導体上に巻くと都合が良い。外側ジャケットをバリアテ
ープ上に押し出し成形すると都合が良い。また、バリア
テープの層を容易に切断してケーブルの両端を再接合す
ることができるので、そのような放射型のケーブルは容
易に切断し接続することができる。
水防護性のバリアテープはダイナミックなバリアテー
プで形成するのが好ましく、このダイナミックバリアテ
ープにはコアとテープの外側スクリーン層との間に水膨
潤性の材料のコーティングが設けられている。コーティ
ング材料は水に対して高い膨張応答性を有しており、水
と接触するとかなり膨張する。その結果、実質的に総て
の毛細管空間及びコアとスクリーンとの間の空隙は密封
され、これにより半径方向及び長手方向の両方における
水の浸透を制限する。実際に、外側導体13と外側ジャケ
ット16の間の領域は、この領域に設けられるバリアテー
プに水が接触すると、封止される。
コーティング材料は一般に粉末状態であり、この粉末
は、セルロース等の天然の水吸収性材料、あるいはナト
リウム・ポリアクリレート等の水膨潤性の合成樹脂材料
から形成される。
バリアテープに必要とされる好ましい特性は、適宜な
膨潤高さ、膨潤速度、及び水の侵入を効果的に局部的な
ものとして安定した水浸透深さを提供するためのゲル強
度である。膨潤性の粉末は、ケーブルの製造、成端ある
いは接続作業の間にダストの発生が最少となるように、
テープの内側(すなわちコア層およびスクリーン層の内
部)で堅固に結合されなければならない。この堅固な結
合はまたケーブルの周囲および長さにわたって粉体が均
一に分布することを確実にする。バリアテープは繰り返
しの湿/乾サイクルにわたって適宜な膨潤性及び保水性
を示すものであることが重要である。
物理適性質の点では、バリアテープは容易に付与する
ことができると共にケーブルの全体的な可撓性を損なわ
ないために、十分な機械的強度および可撓性を有するの
が望ましい。水に露呈される側のテープ上のスクリーン
の表面は、水がその下側の水膨潤性の粉末に容易に近付
くことができるように、開放構造の織物であることが好
ましい。化学的性質に関しては、バリアテープは電気絶
縁性、少なくとも低い抵抗率を有する半導性、であるの
が好ましい。
上述の大部分の要件を満足する水防護性のテープは、
米国インジアナ州のKable Tapes Ltd.及びオランダのLa
ntor Bv.からそれぞれ商業的に入手し得る商品名“K−
Block"及び“FIRET"がある。“K−Block"テープは、水
吸収層に天然のセルロース基材の粉末を用いている。反
対に“FIRET"テープは、合成材料から形成された吸収層
を用いている。長期間使用するためには、合成樹脂のコ
ーティングを有するテープが好ましく、その理由はその
ようなコーティングはバクテリアあるいは白カビの侵食
によって劣化しないからである。
本発明の耐水性の放射型ケーブルを製造するための製
造プロセスは、最初の段階として、通常は銅で形成され
正確なかつ適宜な寸法とされた導体11上に発泡誘電体コ
ア12(第1図参照)を押し出し成形する段階を含む。次
に上記アセンブリの周囲で通常は銅あるいはアルミニウ
ムである所望の材料の条片を管に形成し、次に溶接して
連続的な外側導体13を形成する。外側導体は中心導体11
と同軸状に配列され、中心導体の部分を除く外側導体の
内部は発泡誘電体により略完全に充填される。外側導体
はケーブルに可撓性を与えるために環状あるいは螺旋状
に波形になされており、その長手方向の各部分は交互に
現れる山部13A及び谷部13Bを有しており、各山部には放
射開口14が形成されている。上述の構成により、外側導
体13の材料は、波形の谷部13B付近において誘電体コア
に食い込み、外側導体とこの外側導体が包囲する誘電体
との間の十分な把持作用を確実にすると共に、これら2
つの材料間の異なる伸びを吸収することができる。外側
導体を形成する金属片には、コアアセンブリの周囲で波
形に成形される前に、所望の形状及び寸法の放射開口を
形成することができる。反対に、外側導体に放射開口の
加工をする前に、外側導体をココアセンブリの周囲に位
置させて波形にすることもできる。
この段階において、水防護性のバリアテープ15を外側
導体13の周囲に巻き、総ての放射開口14がバリアテープ
によって完全に覆われるようにする。バリアテープは50
%重なるように巻くのが好ましく、これにより放射開口
14上に2重のバリアテープが効果的に設けられる。次
に、所望の熱可塑性の保護材料16をアセンブリ上に押し
出し成形してアセンブリ全体にジャケットを施す。
バリアテープを設けることは、全般的なケーブルの製
造プロセスにおいて、簡単な追加の段階である。テープ
は可撓性を有していて容易に曲げることができるので、
外側導体の周囲に巻くのに都合がよい。またテープの可
塑性は、ケーブルアセンブリ全体が可撓性を維持するこ
とを確実にする。実際の用途に応じて、実質的にあらゆ
る機械的に堅固なポリマー材料が外側のジャケット16を
形成するために用いることができる。しかしながら、火
炎防護性のためには、外側のジャケット材料は、火炎防
護性の非ハロゲン化物で、自己消化性を有し低い誘電損
を有することが好ましい。これらの性質は放射型のケー
ブルにおいて特に利点を奏功する。上述の特性を有する
ジャケット材料は、“NORYL−PX 1766"の商品名でゼネ
ラルエレクトリック社から商業的に入手可能である。
通常の放射型のケーブルにおいては、銅製の外側導体
上に設けられる外側のジャケット自身が火炎防護性であ
る。そのようなケーブルに極度の熱条件を与えると、ジ
ャケット材料は、火炎防護性ではあるけれども、高温に
おいて軟化する。また、外側導体に収容されている発泡
誘電体12は高温で溶け、温度が上昇し続けると、溶けた
発泡材が放射開口14を通って外側導体13による包囲の外
方に出てくる。発泡誘電体は軟化した外側のジャケット
を押圧し、ついにはジャケットを通り抜けて火に直接さ
らされる。誘電体材料は火をあおり自由に火炎を伝播
し、ついにはケーブルを完全に破壊することになる。
放射型の同軸ケーブルの火事防護性を改善する試みの
例は、上述の米国特許第4,800,351号明細書に記載のよ
うに、波形の外側導体上に不活性な、火炎防護性のバリ
アテープを設けることであった。次に、火炎防護性の非
ハロゲン化物の熱可塑性材料で形成した外側の外皮すな
わちジャケットをバリアテープの上に設ける。テープは
外側のジャケットと外側導体との間のバリアとして機能
し、これにより発泡誘電体は、導体の中に有効に保有さ
れ、溶解して溶け出しジャケット材料に接触することが
防止される。高温条件において外側のジャケットの材料
がかなり軟化しても、気泡となった発泡体がジャケット
を浸透する恐れはない。
上述の米国特許第4,800,351号明細書に開示されるよ
うに、バリアテープは十分に高い温度の火炎にさらされ
た場合でも絶縁バリアの役割を果たせることのできる合
成物であるように選定される。テープの合成物は化学的
に不活性で、毒性がなくかつハロゲン化物を含まないも
のである。この合成物はまた水による浸透性がなく、耐
放射線性で、耐酸性かつ耐アルカリ性であるのが好まし
い。また、バリアテープは、乾燥し、付着性がなく、可
撓性で十分に付与可能なことが必要である。バリアテー
プに対する好ましい合成物は、電気等級の雲母等の無機
耐火材料であり、耐熱性のバインダで含浸されると共
に、ファイバグラス等の適宜なキャリア材料と組み合わ
される。耐火材料は、ケーブルに用いた場合に、放射型
の同軸ケーブルが通常作動する周波数において適宜な低
い損失係数を示すことが重要である。これにより、バリ
アテープの存在がケーブルの電気的特性に大きな影響を
与えないことを確実にする。上述の要件を満足するテー
プはベルギーのCogebiから商品名“FIROX"として商業的
に入手可能である。
しかしながら、火炎防護性のバリアテープを用いるこ
の効果的な方法は、放射型の同軸ケーブルに水防護特性
を与えるために充填化合物を用いる通常の方法と適合し
ない。上述のように、充填化合物は、何らかの形態のポ
ンプ機構を用いてケーブルの外側導体上に被覆されて、
滑り易い層を形成する。火炎防護性のテープの層を充填
化合物の減り易い層の上に巻くことは極めて困難かつ煩
瑣である。テープの下側に摩擦のある面が存在しないた
めに、所望の形状に従って最初にテープを巻き継いで巻
き付けたテープを留めるために必要とされる把持作用が
全くない。結局、水防護性のテープは巻き付け時および
巻き付け後の両方において簡単に滑り易くなり、これに
より放射開口を水密に覆う目的を達成することができな
い。その結果、充填化合物と火炎防護性のバリアテープ
を組み合わせることは実行不能である。
上述の第1図に示す本発明の原理に従った構造は、特
に火炎防護性のバリアテープと組み合わせて用い、これ
により、湿気防護性および高度な火炎防護性の両方を有
する発泡誘電体製の放射型同軸ケーブルの設計および構
造を実行可能とするようになされている。水防護性のバ
リアテープを外側導体上に巻き付けた後に、火炎防護性
のバリアを同一の態様で水防護性のバリアテープ上に巻
くことができる。この組み合わせは、水防護性のテープ
がいずれにしても火炎の伝播に貢献せず、また火炎防護
性のテープがケーブルの水防護性に妥協しない点におい
て利点を有している。この形式の構成は本発明の別の実
施例にしたがって、第2図に示されている。第2図の実
施例は第1図の実施例と同様であるが、外側導体13の上
に直接巻かれた水防護性のテープの層15の上に火炎防護
性のバリアテープ17が設けられている点において上記第
1図の実施例と異なる。第2の層17は50%重なって巻か
れるのが好ましい。層17は一次層15が放射開口14を封止
する作用を補うように機能する。より重要なことは、層
17は、ケーブルの水防護特性、伝達特性あるいは可撓性
に重大な影響を与えることなく火炎防護性を与えること
である。
水防護性のテープ及び火炎防護性のテープの層を組み
合わせたものを用いて上述の構造になされた放射型ケー
ブルのサンプルを、その火炎拡散特性をUL 1581/IEEE 3
83のバーティカル・トレイ・フレーム・テスト・プロト
コール(UL 1581,電線、ケーブルおよび可撓性のコード
に対する参照規格、1983年、米国イリノイ州ノースブル
ックのUnderwriters Laboratories Inc.;IEEE383−197
4、原子力発電所用のクラス1Eの電気ケーブル、現場添
接および接続のタイプテストのための規格、1974年、米
国ニューヨークのInstitute Of Electrical & Electro
nics Engineers)に従って、またその水浸透特性を米国
農村電化局のテストプロトコール(REA;PE−39,Section
28)に従ってテストし、共に良好な結果を得た。
以上の記載から、本発明は充填化合物を用いることに
伴って一般的に生ずる多くの問題点が克服された、非常
に改善された水防護特性を有する、発泡誘電体タイプの
放射型のケーブルを提供することは明らかであろう。ま
た、そのようなテーブルは、経済的な損失あるいは電気
的性質の劣化を伴うことなく高い火炎防護性を都合よく
示すようになされ、この高い火炎防護性は、誘電層及び
/又は外部保護ジャケットに架橋されたポリマー材料を
通常のように用いることによってもたらされる。本発明
に従って形成された放射型ケーブルは、高度の水防護性
および限定された半径方向及び長手方向の水の移動を示
し、火炎を伝播せず、通常の手順により容易に製造で
き、またその優れた可撓性により取り付けに便利であ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の原理に従った放射型の同軸ケーブル
を構成する種々の層を示す破断側面図である。 第2図は、本発明の他の実施例による放射型の同軸ケー
ブルの破断側面図である。 [主要符号の説明] 10:同軸ケーブル、 11:中心導体、 12:誘電材料、 13:外側導体、 13A:山部、 13B:谷部、 14:開口、 15:バリアテープ、 16:外側ジャケット、 17:火炎防護性のテープ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−100807(JP,A) 特開 昭63−19712(JP,A) 特開 昭51−36587(JP,A) 実開 昭57−6112(JP,U) 特公 昭55−34967(JP,B1) 欧州公開24631(EP,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01Q 13/22 H01B 11/00 H01P 1/30

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水防護性が改善された発泡誘電体タイプの
    放射型同軸電気ケーブルであって、 中心導体と、 該中心導体を包囲する多孔質の発泡誘電体の層と、 前記発泡誘電体の層に直接接触して該発泡誘電体の層を
    包囲すると共に、波形部の山部に長さ方向に沿って配置
    されて電磁放射を通過せしめる放射開口を有する、単一
    で且つ連続して延在する外側導体と、 前記外側導体の外面上に巻回されて前記外側導体の前記
    放射開口を覆う少なくとも一層の水防護性のバリアテー
    プと、 前記水防護性のバリアテープ上に押し出し成形された外
    側の保護ジャケットとを備え、 前記水防護性のバリアテープは、水に接触すると膨潤し
    て該接触した水を局部領域に効果的に拘束する水膨潤性
    材料の層を含み、又、該水防護性のバリアテープは、前
    記外側の保護ジャケットを貫通した水又は湿気を吸収す
    ると共に該吸収した水又は湿気が径方向並びに長手方向
    に移動しないように吸収材バリアとして機能し、もっ
    て、水が前記放射開口を通過して前記発泡誘電体の層に
    接触するのを規制する一方、前記電磁放射の通過は妨げ
    ないことを特徴とする放射型同軸ケーブル。
  2. 【請求項2】前記水防護性のバリアテープは、セルロー
    スパウダ等の水膨潤性の天然ポリマー材料の層を含むこ
    とを特徴とする請求項1に記載の放射型同軸ケーブル。
  3. 【請求項3】前記水防護性のバリアテープは、ナトリウ
    ムポリアクリレート等の水膨潤性の合成ポリマー材料の
    層を含むことを特徴とする請求項1に記載の放射型同軸
    ケーブル。
  4. 【請求項4】前記水防護性のバリアテープの層上に火炎
    防護性のテープの層が巻回されて前記放射開口を効果的
    に覆い、該水防護性のバリアテープは、耐熱性の結合剤
    によってキャリア材料に接着された粒子状の耐火性材料
    を含むことを特徴とする請求項1に記載の放射型同軸ケ
    ーブル。
  5. 【請求項5】前記火炎防護性のテープの層上に設けられ
    た前記耐火性材料は誘電体等級の雲母であり、又、前記
    キャリア材料はファイバーグラスであることを特徴とす
    る請求項4に記載の放射型同軸ケーブル。
  6. 【請求項6】中心導体と、該中心導体を包囲する多孔質
    の発泡誘電体の層と、該発泡誘電体の層を包囲する単一
    の連続する波形の外側導体とを備え、該外側導体は、そ
    の長さ方向に沿って波形部の山部に放射開口を有し、該
    波形部の谷部は前記発泡誘電体の層に食い込んで前記外
    側導体と前記発泡誘電体の層が長手方向において相対的
    に移動するのを規制し、該外側導体を包囲する外側のジ
    ャケットを更に具備する放射型同軸ケーブルにおいて、 前記外側導体の外面上に少なくとも一層の水防護性のバ
    リアテープの層が巻回されて前記放射開口を覆い、該水
    防護性のバリアテープは水に接触すると膨潤して該接触
    した水を局部領域に効果的に拘束する水膨潤性材料の層
    を有すると共に、前記外側のジャケットを貫通した水又
    は湿気を吸収し且つ該吸収した水又は湿気が径方向又は
    長手方向に移動するのを規制する吸収材バリアとして機
    能し、もって、水が前記放射開口を通過して前記発泡誘
    電体の層に接触するのを規制し、 更に、前記水防護性のバリアテープの層上に火炎防護性
    のテープが巻回されて前記放射開口を効果的に覆うと共
    に前記発泡誘電体の層が高熱環境において溶融して泡状
    化し、該泡が前記放射開口を通過して前記外側のジャケ
    ットに接触するのを阻止し、 前記水防護性のバリアテープは摩擦面として機能して該
    水防護性のバリアテープの層上に巻回された前記火炎防
    護性のテープを確実に保持することを特徴とする放射型
    同軸ケーブル。
  7. 【請求項7】前記水防護性のバリアテープは、セルロー
    スパウダ等の水膨潤性の天然ポリマー材料の層を含むこ
    とを特徴とする請求項6に記載の放射型同軸ケーブル。
  8. 【請求項8】前記水防護性のバリアテープは、ナトリウ
    ムポリアクリレート等の水膨潤性の合成ポリマー材料の
    層を含むことを特徴とする請求項6に記載の放射型同軸
    ケーブル。
  9. 【請求項9】前記火炎防護性のテープは電気等級の雲母
    等の無機質の耐火材料から成り、該無機質の耐火材料は
    耐熱性の結合材に含浸され且つファイバグラス等のキャ
    リア材料と組み合わされたことを特徴とする請求項6に
    記載の放射型同軸ケーブル。
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