JP2960854B2 - 油の回収分離装置 - Google Patents

油の回収分離装置

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JP2960854B2
JP2960854B2 JP6151621A JP15162194A JP2960854B2 JP 2960854 B2 JP2960854 B2 JP 2960854B2 JP 6151621 A JP6151621 A JP 6151621A JP 15162194 A JP15162194 A JP 15162194A JP 2960854 B2 JP2960854 B2 JP 2960854B2
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pipe
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洋二 森
雅博 山下
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    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A20/00Water conservation; Efficient water supply; Efficient water use
    • Y02A20/20Controlling water pollution; Waste water treatment
    • Y02A20/204Keeping clear the surface of open water from oil spills

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  • Cleaning Or Clearing Of The Surface Of Open Water (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、下水処理場、食品工場
などにおけるスカム、マシニングセンターのクーラント
油、メッキの脱脂工程における浮上油を回収し、さらに
この浮上油を油分と水分とに分離する油の回収分離装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の浮上油は油分を多く含むが、実
際には油だけでなく水分や空気や切粉などが混入してい
るものであるから、回収した浮上油は再利用するにして
も廃棄するにしても油分をより濃縮した状態にする方が
処理しやすい。
【0003】ところで、従来の浮上油の分離は、タンク
に一定時間滞留させ、その間に回収した浮上油に含まれ
る成分を比重差により分離させる方式や、サイクロンを
利用した大型の分離装置によって行なっている。
【0004】しかしながら、前者においてはタンク内で
分離した油分と水分とをタンクの上下から回収しようと
すると、液の引き抜きの際に乱流が生じるから、分離し
た液が再び混じり合ってしまうので完全な分離ができな
いという問題点があり、また、後者においては装置が大
型化し、またコストも高くなるという問題点が指摘され
ている。
【0005】
【発明の目的】本発明は前記問題点を解消し、特に小型
の装置によって低コストで液槽内の浮上油を回収し、さ
らに水分と油分とを一層完全に分離することができる油
の回収分離装置を提供することをその目的とする。
【0006】
【目的を達成するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明に係る油の回収分離装置は、油が水に混入し
た液槽の内部に、上下方向に設けられたパイプ本体とこ
のパイプ本体の上部に上下方向にスライド可能に設けら
れて上端に上記浮上油の流入口を有するスライド パイプ
とからなる回収パイプを配置し、上記スライドパイプに
は上記浮上油の流入口を液槽内の液面付近に保持するフ
ロートを装着するとともに、上記パイプ本体の基部を上
記液槽内の浮上油を回収する回収ポンプに接続固定し、
この回収ポンプを水分と油分とを比重差により分離する
分離槽に接続したたことを特徴とする
【0007】 また、本発明に係る油の回収分離装置を、
前記回収パイプを吐出ポンプを介して分離槽に接続する
とともに、上記分離槽には、上記吐出ポンプに接続して
回収した浮上油を貯留し、かつ上部に油分回収パイプ
を、底部に第1の排水路を設けた回収液貯留部と、上記
油分回収パイプに接続して油分を貯留するとともに、底
部に第2の排水路を設けた油分回収部と、上記第1の排
水路と第2の排水路に接続して水分を貯留する水分回収
部とを形成する構成にしてもよい。
【0008】 なお、前記回収パイプの流入口の周縁部の
断面は円弧状に形成するのが好ましい。
【0009】 また、前記フロートの形状は、平面視にお
いて前記流入口に近い側が先細のV字状で、遠い側が円
弧状に形成するのが好ましい。
【0010】 さらに、前記吐出ポンプはスクリューポン
プで、かつ前記回収パイプから送られた浮上油をスクリ
ューの上部から導入し、スクリューの下部から排出する
ようにするのがよい。
【0011】 また、前記回収液貯留部の上部には前記回
収パイプから送られた浮上油の吐出口が開口形成され、
前記油分回収パイプの吸込み口及び前記第1の排水路と
第2の排水路の前記水分回収部側の排出部を、それぞれ
上記吐出口よりも低く形成するのが望ましい。
【0012】
【作用】請求項1の発明においては、液槽内の液面が変
位すると、これに応じてフロートの位置が変わり、フロ
ートが変位すると、これに追従してスライドパイプの流
入口も変わるから、スライドパイプの流入口は液面の変
動に追従することができる。そして、流入口から流入し
た浮上油はパイプ本体から回収ポンプに回収され、さら
に分離槽において比重差により水分と油分とに分離され
る。
【0013】請求項2の発明においては、液槽内の浮上
油は、フロートによって保持された回収パイプの流入口
から流入し、吐出ポンプによって分離槽に送られる。回
収された浮上液は回収液貯留部に貯留される。回収液の
うち最も軽い空気は外部に排気され、比重差により油分
は浮上して回収液の上層に浮上し、水分は底層に降下す
る。上部の油分は油分回収手段により濃縮油回収部に送
られ、また底層の水分は第1の排水路から水分回収部に
送られる。さらに、油分回収部内に混入した水分は第2
の排水路から水分回収部に送られる。このようにして、
液槽内の浮上油は分離槽に回収され、回収液貯留部で油
分と水分に一旦分離した後、さらに油分回収部において
再分離される。
【0014】 請求項3の発明においては、さらに 、回収
パイプの流入口の周縁部の断面は円弧状に形成すること
により、回収された浮上油は、その粘性によって円弧部
から回収パイプの内壁面に沿って円滑に流下し、パイプ
内側に水膜が張ることがない。
【0015】 請求項4の発明においては、さらに また、
前記フロートの流入口に近い側をV字状に、遠い側を円
弧状にすることにより、流入口に向かって浮上油の流速
が速くなる。
【0016】 請求項5の発明においては、 さらに、回収
パイプから送られた浮上油をスクリューポンプのスクリ
ューの上部から導入し、スクリューの下部から排出する
ようにするすることにより、シャフトのパッキンやシー
ルが不要となり、軽い空気が逃げやすくなる。
【0017】
【実施例】図1は本発明に係る油の回収分離装置の概略
図、図2は回収パイプと吐出ポンプの周辺の説明図、図
3はフロートと流入口の平面図、図4(a) (b)
は回収パイプの流入口の例の断面図、図5は分離槽の平
面図、図6は図5のXーX線上の断面図であり、図7は
図5のYーY線上の断面図、図8は交換パイプを示す断
面図である。
【0018】 上図において、符号1は液槽を示す。液槽
1には例えばメッキの脱脂槽などのように水と油が混在
した状態で入っている。液槽1には浮上油の回収パイプ
2が配置されている。この回収パイプ2はパイプ本体2
aの上部にシール部3を介してスライドパイプ2bを上
下方向に移動可能に設けたもので、スライドパイプ2b
の上端には浮上油を取り込む流入口4が開口するととも
に、側部には上記流入口4の液面に対する位置に保持す
る、つまり流入口4を液面付近に保持する1対のフロー
ト5が装着されている。フロート5の下端には屈曲した
連結杆6が固定され、この連結杆6の端部はスライドパ
イプ2bに螺合した取付リング7に固定されている。取
付リング7を回すことによりフロート5はスライドパイ
プ2bの軸方向に沿って移動し、フロート5と流入口4
との相対位置を調整することができる。また、両フロー
ト5の上部は連結板8を介して連結され、該連結板8の
中央部には2本のガイド杆9が立設され、該ガイド杆9
は液槽1(後述のポンプでもよい)に固定されたガイド
手段10に案内されている。したがってフロート5は常
に上下方向に移動するように案内される。
【0019】 また、スライドパイプ2bは流入口4が液
面の大きな変動に追従できるように長く形成されてい
る。また、フロート5の形状は、図3に示されるよう
に、平面視において流入口4に近い側が先細のV字状
で、遠い側が円弧状となり、流入口4に向かって液体の
流速が速くなるので、フロートによって浮上油が流入口
4へ流入するのが損なわれない。
【0020】 上記構成により、液槽1内の浮上油はスラ
イドパイプ2bの流入口4から取り込まれるが、この流
入口4の周縁部4aの断面は図4(a) のように円弧
状に形成するのが好ましい(図2参照)。同図(b)
のようなパイプ構造では、液体が空気とともに内部に入
ってしまい、軽い空気は上昇して液体を下から押し上げ
るため、流入口4付近に水膜11ができてしまい、液体
が連続的にパイプ12を流下できない。流入口4の周縁
部断面を円弧状にすることにより、浮上油はその粘性に
よって円弧部からパイプ内壁面に沿って円滑に流下し、
パイプ内径に水膜が張ることなしに液体が連続的に吸引
できるとともに、浮上油に混入した空気が中心部より排
出しやすくなる。
【0021】 スライドパイプ2bは短いものをアンテナ
式に伸縮自在に嵌合し、段数を増すことによって小型化
するようにしてもよい。また、スライドパイプ2bは液
体と同等の比重のものを使用することにより、フロート
5を変えることなく任意な長さにすることができる。
【0022】 なお、スライドパイプ2b内に流入した浮
上油は、実際には油分だけでなく水分や空気や切粉など
が混入しているものであるから、以下には浮上油を回収
液として示すこととする。
【0023】 次に、上記スライドパイプ2bの下部に続
く回収パイプ2のパイプ本体2aはU字状に形成され、
さらに吐出ポンプ13を介して分離槽14に接続してい
る。
【0024】 吐出ポンプ13は竪置型スクリューポンプ
で、シャフト15とモータ16を直結することにより、
軸受けメタルやシールの全くない無接触式の構造であ
る。スクリュー17は4条ネジによって形成され、ピッ
チを短くして圧力が上がるようになっている。そして、
上記回収パイプ2の回収側はU字状に形成され、その端
部はスクリュー17の上部に連結されている。また、回
収パイプ2の吐出側はスクリュー17の下部に連結され
ている。
【0025】 スライドパイプ2bの流入口4から内部に
導入された回収液はパイプ本体2aのU字状部18を経
てその液面が吐出ポンプ13のスクリュー17の上部を
越えた分量だけスクリュー17の上部から吐出ポンプ1
3内に導入される。さらに、モータ16によって駆動さ
れたスクリュー17により回収液をスクリュー17の下
方に送り込み、さらに吐出側の回収パイプ2に排出す
る。
【0026】 吐出ポンプ13は軸受けメタルやシールの
全くない無接触式なので、金属粉やスラリーに強いほ
か、空回転が可能となり、焼き付きが生じることがない
とともに、消耗部品がないからメンテナンスが楽であ
る。
【0027】 また、回収液をスクリュー17の上部から
吸い込む方式なので、シャフトのパッキンやシールが不
要となり、軽い空気が逃げやすくなるほか、上部吸い込
みは排出パイプのU字状部18から導入された分量だけ
低回転スクリュー17により下方に排出すればよいの
で、液体とともに空気を吸い込むことがなく、回収液が
エマルジョン化しにくい。
【0028】 さらに、回収液の液面は常に回収パイプ2
内にあり、回収パイプ2内の空気はそれ以上吸い込まれ
ることなく、スライドパイプ2bの上端から排出され
る。
【0029】 なお、吐出ポンプ13はスクリューポンプ
に限定されない。他のポンプでもよい。
【0030】 次に、吐出ポンプ13から吐出された回収
液はさらに分離槽14に送られる。分離槽14には回収
液貯留部14aと油分回収部14bと水分回収部14c
とが区画形成されているとともに、回収液貯留部14a
は油分回収手段(油分回収パイプ19a、油分回収口1
9b)と第1の排水路20を介してそれぞれ油分回収部
14bと水分回収部14cに接続し、油分回収部14b
は第2の排水路21を介して水分回収部14cに接続し
ている。
【0031】 回収液貯留部14aには吐出ポンプ13の
吐出側の回収パイプ2に接続する吐出パイプ22が設け
られているとともに、上部には油分を油分回収部14b
に送る油分回収パイプ19aが、底部には第1の排水路
20が開口している。
【0032】 吐出パイプ22は垂直に配置され、その下
端は回収パイプ2を介して吐出ポンプ13に接続し、上
端の吐出口23は回収液貯留部14aの上部に上向きに
開口する。吐出パイプ22は回収パイプ2よりも径を大
きくし、回収液の流入速度を落して油と水が分離しやす
いようにする。吐出パイプ22の吐出口23の外側には
切粉、スラリー等の固形分の回収カゴ24が設けられて
いる。
【0033】 油分回収手段は油分回収パイプ19aと油
分回収口19bとから構成されている。
【0034】 油分回収パイプ19aは垂直部と水平部と
からL字形に屈曲形成され、垂直部19aの上端の外周
部には調整筒部25が螺合している。調整筒部25には
回転操作用のT形杆26が固定され、このT形杆26を
操作して調整筒部25を回転させることにより、調整筒
部25の上端に形成される吸込み口27のレベルを上下
に調整できるようにしている。油分回収パイプ19aの
水平部は回収液貯留部14aと油分回収部14bとの隔
壁45に開口している。
【0035】 油分回収口19bは回収液貯留部14aと
油分回収部14bとの隔壁45に、下端が吸込み口27
と同じ程度のレベルになるように、開閉扉46により調
整可能に形成されている。開閉扉46は上記回収口19
bの両側に形成された溝(図示せず)に沿って摺動自在
に設けられている。
【0036】 なお、油分回収パイプ19aの垂直部と吐
出パイプ22との間には邪魔板28が形成されている。
この邪魔板28は吐出パイプ22から吐出された回収液
が分離する前に直接に油分回収パイプ19aに入り込む
のを防止するためのものである。
【0037】 次に、上記油分回収パイプ19aの排出口
28は油分回収部14bの側壁の上部に開口形成されて
いる。油分回収部14bの底部には油分排出パイプ29
が設けられ、内部には油分計30が設けられている。ま
た、油分回収部14bの側壁31の下端には第2の排水
路21が開口している。
【0038】 油分排出パイプ29は上記回収部14bの
底面からやや高く、垂直に立ち上げられ、その開口部に
は開閉用蓋32が配置されている。蓋32の下部には上
記油分排出パイプ29の内周に螺合する脚部33が形成
されているとともに、蓋32の上部には操作杆34が突
出形成されている。これにより、操作杆34を回転させ
ることにより脚部33が回転し、蓋32が開閉する。
【0039】 なお、油分排出パイプ29の上部には、上
記蓋32に代えて図8に示される交換パイプ35を装着
することもできる。この交換パイプ35の上端開口部3
5aは回収液貯留部14aの油分回収パイプ19aの吸
込み口27よりも高くなるように設定されている。
【0040】 また、油分計30はフロート部30aとゲ
ージ部30bとからなり、その比重は油よりも大きく、
水よりも小さくなるように設定されているとともに、フ
ロート部30aは上記回収部14bの底面に接触可能
に、ゲージ部30bは上記回収部の上部の筒部36を貫
通して外部に露出するように配置されている。油分計3
0は水に浮かぶが、油に沈むので、ゲージ部30bによ
って水が底面からどの程度の高さ位置にあるかを計測で
きる。
【0041】 次に、回収液貯留部14aは第1の排水路
20を介し、また油分回収部14bは第2の排水路21
を介してそれぞれ水分回収部14cに接続している。
【0042】 第1の排水路20は、回収液貯留部14a
の上部底板37と下部底板38との間の空間部と回収液
貯留部14aと水分回収部14cとの間の空間部とを連
続させることにより形成されている。上記上部底板37
の一部は回収液貯留部14aの側壁から離れ、この部分
が第1の排水路20の導入部39を形成している。そし
て、下部底板38は傾斜し、第1の排水路20が導入部
39よりも広くなって水分の流入速度が低下するように
形成されている。また、第1の排水路20の排出部40
は水分回収部14cの側壁41の上端によって越流堰と
して構成されている。
【0043】 第2の排水路21は油分回収部14bと水
分回収部14cとの間の空間部によって形成され、その
下端の導入部41は油分回収部14bの側壁の下端に形
成され、排出部42は水分回収部14cの側壁43の上
端によって越流堰として構成されている。
【0044】 第1の排水路20側の排出部40は前記吐
出パイプ22の吐出口23より低く、また第2の排水路
21側の排出部42は油分回収パイプ19aの吸込み口
27よりも低くなるように設定されている。
【0045】 44は排水パイプであるが、この排水パイ
プ44は図示しないポンプを介して液槽1に開口するよ
うに配置されている。
【0046】 なお、第1、第2の排水路20、21はパ
イプ状に形成してもよい。
【0047】 前記構成の分離槽14によれば、吐出ポン
プ13から吐出された回収液は吐出パイプ22の吐出口
23から吐出され、液中の切粉等の固形分は回収カゴ2
4に捕捉され、液内に混入した空気は外部に排出される
とともに、残った回収液は吐出パイプ22の外側面を伝
って回収液貯留部14a内に流入する。吐出パイプ22
の径は大きく形成されているので、回収液の流速は小さ
く、液面はゆっくりと上昇していく。回収液のうち油分
と水分とは比重が異なるから、濃い油は浮上して回収液
の表層に浮上し、薄い油は水分の一部と混じりながら中
層に、水分は底層に降下する。
【0048】 表層の油分は油分回収パイプ19aの調整
筒部25の吸込み口27から吸込まれて油分回収部14
bに送られ、また底層の水分は第1の排水路20から水
分回収部14cに送られる。なお、T形杆26を回転操
作することにより、浮上した油分の状態や粘性に応じて
濃縮油だけがオーバーフローするように吸込み口27の
上下位置を加減調整する。
【0049】 なお、油分回収パイプ19aが詰まること
があり、この場合は開閉扉46を摺動して油分回収口1
9bを開き、濃縮油を油分回収部14bにオーバーフロ
ーさせればよい。
【0050】 油分回収パイプ19aにより送られた濃縮
油はその高低差により油分回収部14b内に回収され、
その液面が上昇していくが、この濃縮油の一部にもわず
かながら水分が混入しており、油分回収部14bにおい
ても油分と水分とが上下に分離して溜る。油分を抜き取
る場合は、油分計30により、水分が上記回収部14b
の底面付近にあることを検出した後、操作杆34を回転
して油分排出パイプ29の上端開口部を開く。この場
合、大きく開くと流れが速くなり、水分と油分の混合が
促されて分離が損なわれるから、小さめに開くのがよ
い。
【0051】 なお、上記油分排出パイプ29に交換パイ
プ35を装着しておけば、回収液貯留部14aで油分回
収パイプ19aの吸込み口27よりも高い位置に浮上す
る高濃縮油分だけを連続的に回収できる。
【0052】 次に、回収液貯留部14a内の回収液中の
水分は、第1の排水路20を通り、その排出部40から
オーバーフローして水分回収部14c内に流入する。同
様に、油分回収部14b内出水分も第2の排水路21を
通り、その排出部42からオーバーフローして水分回収
部14c内に流入する。このようにして、水分回収部1
4cには水分が回収される。
【0053】 水分回収部14c内の水分は排水パイプ4
4と図示しないポンプにより元の液槽1内に還流され
る。
【0054】 上述のように、回収液貯留部14aの上部
には上記回収パイプ2から送られた回収液の吐出口23
が開口形成され、上記油分回収パイプ19aの油分の吸
込み口27及び上記第1の排水路20と第2の排水路2
1の各排出部40、42は、それぞれ上記吐出口23よ
りも低く形成されているので、回収液貯留部14aにお
いて回収液の吐出口23から吐出された回収液は上記油
分回収パイプ19aと第1及び第2の排水路20、21
から自動的に油分回収部14bと水分回収部14cとに
分離される。しかも、油分回収部14bでは再び水分が
分離されるので、高濃度の油分が分離されて回収され
る。そして、水分回収部14c内の水分は元の液槽1に
戻されるので、液槽1内の油の濃度は徐々に小さくな
り、液体は常に継続的に浄化される。
【0055】 なお、回収液貯留部14a又は油分回収部
14b内で分離した水分と油分とは強制的に回収するよ
うにしてもよい。また、水分回収部14c内の水分は還
流させずに排出してもよい。
【0056】
【効果】請求項1の発明によれば、スライドパイプの流
入口はフロートにより液面の変動に追従することができ
る。そして、流入口から流入した浮上油はパイプ本体か
ら回収ポンプに回収される。このように、フロートはス
ライドパイプに設けられているだけであるから、内側と
外側にそれぞれフロートを設ける構成に比べ、小さなス
ペースに設けることができる。
【0057】請求項2の油の回収分離装置によれば、上
記効果のほかに液槽内の浮上油は回収パイプによって回
収された後、吐出ポンプにより分離槽に送られ、さらに
分離槽の回収液貯留部において空気と油分と水分とに分
離した後、それぞれ油分回収部と水分回収部に回収さ
れ、さらに油分回収部内に混入した水分も水分回収部に
回収される。
【0058】 このように、格別の装置を用いることなし
に比重差による油分と水分との分離を利用するので、装
置全体を小型化することができるとともに、油の回収分
離を低コストで行なうことができる。
【0059】 また、分離層を3つの部分に区画し、分離
槽に回収された浮上油を、回収液貯留部で油分と水分に
一旦分離させた後、さらに油分回収部において再分離す
る方式であるから、分離が一層完全に行なわれる。
【0060】 請求項の油の回収分離装置によれば、請
求項1の効果のほかに、回収された浮上油は、その粘性
によって円弧部から回収パイプの内壁面に沿って円滑に
流下し、パイプ内側に水膜が張ることなしに連続的に吸
引されるとともに、浮上油に混入した空気は回収パイプ
の中心部より排出しやすくなる。
【0061】 請求項の油の回収分離装置によれば、請
求項1の効果のほかに、流入口に向かって浮上油の流速
が速くなるので、フロートによって浮上油が流入口へ流
入するのが損なわれない。
【0062】 請求項の油の回収分離装置によれば、請
求項1の効果のほかに、吐出ポンプはスクリューポンプ
で、軸受けメタルやシールの全くない無接触式なので、
金属粉やスラリーに強いほか、空回転が可能となり、焼
き付きが生じることがないとともに、消耗部品がないか
らメンテナンスが楽である。
【0063】 また、回収液をスクリューの上部から吸い
込む方式なので、シャフトのパッキンやシールが不要と
なり、軽い空気が逃げやすくなり、液体とともに空気を
吸い込むことがなく、回収液がエマルジョン化しにく
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る油の回収分離装置の概略図
【図2】回収パイプと吐出ポンプの周辺の説明図
【図3】フロートと流入口の平面図
【図4】(a) (b) は回収パイプの流入口の例の
断面図
【図5】分離槽の平面図
【図6】図5のXーX線上の断面図
【図7】図5のYーY線上の断面図
【図8】交換パイプを示す断面図
【符号の説明】 1 液槽 2 回収パイプ 4 流入口 5 フロート 13 吐出ポンプ 14 分離槽 14a 回収液貯留部 14b 油分回収部 14c 水分回収部 17 スクリュー 19a 油分回収パイプ 19b 油分回収口 20 第1の排水路 21 第2の排水路 23 吐出口 27 吸込み口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石原 孝行 北海道苫小牧市字勇払145番1 トヨタ 自動車北海道株式会社内 (56)参考文献 特開 昭48−2871(JP,A) 特開 平4−350211(JP,A) 特開 平5−214722(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E02B 15/04 E02B 15/10

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油が水に混入した液槽の内部に、上下方
    向に設けられたパイプ本体とこのパイプ本体の上部に上
    下方向にスライド可能に設けられて上端に上記浮上油の
    流入口を有するスライドパイプとからなる回収パイプを
    配置し、上記スライドパイプには上記浮上油の流入口を
    液槽内の液面付近に保持するフロートを装着するととも
    に、上記パイプ本体の基部を上記液槽内の浮上油を回収
    する回収ポンプに接続固定し、この回収ポンプを水分と
    油分とを比重差により分離する分離槽に接続したことを
    特徴とする油の回収分離装置。
  2. 【請求項2】 前記回収パイプを吐出ポンプを介して分
    離槽に接続するとともに、 上記分離槽には次の (a)上記吐出ポンプに接続して回収した浮上油を貯留
    するとともに、上部に油分回収手段を設け、底部に第1
    の排水路を設けた回収液貯留部 (b)上記油分回収手段に接続して油分を貯留するとと
    もに、底部に第2の排水路を設けた油分回収部 (c)上記第1の排水路と第2の排水路に接続して水分
    を貯留する水分回収部が形成されていることを特徴とす
    請求項1記載の油の回収分離装置。
  3. 【請求項3】 前記回収パイプの流入口の周縁部の断面
    が円弧状に形成された請求項1記載の油の回収分離装
    置。
  4. 【請求項4】 前記フロートの形状が、平面視において
    前記流入口に近い側が先細のV字状で、遠い側が円弧状
    に形成されている請求項1記載の油の回収分離装置。
  5. 【請求項5】 前記吐出ポンプはスクリューポンプで、
    かつ前記回収パイプから送られた浮上油はスクリューの
    上部から導入され、スクリューの下部から排出される請
    求項1記載の油の回収分離装置。
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