JP2959655B2 - 電池駆動型コンピュータの制御方法 - Google Patents

電池駆動型コンピュータの制御方法

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JP2959655B2 JP4030086A JP3008692A JP2959655B2 JP 2959655 B2 JP2959655 B2 JP 2959655B2 JP 4030086 A JP4030086 A JP 4030086A JP 3008692 A JP3008692 A JP 3008692A JP 2959655 B2 JP2959655 B2 JP 2959655B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電池駆動型コンピュー
タの制御方法に関し、特に電力消費を低減するようにし
電池駆動型コンピュータの制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、コンピュータの種々の素子の低電
力消費化に伴い、電池で駆動されるパーソナルコンピュ
ータが増加してきた。このようなコンピュータにおける
電力制御方法のひとつとして、サスペンド/リジューム
機能というものがある。
【0003】サスペンド機能とは、ビデオRAM(VR
AM)を含む各種メモリの内容、各種レジスタの内容を
すべて保持したまま、中央処理装置(CPU)や各種コ
ントローラの状態を非動作状態にするスリープ機能であ
り、本明細書ではこの非動作状態をサスペンド状態とい
う。この状態は、外から見ると電源がオフされているの
と同じ状態である。
【0004】リジューム機能とは、サスペンド状態から
復帰する機能であり、サスペンド状態から、CPUや各
種コントローラやメモリの内容をサスペンド状態になる
前と同じ状態にしたまま、CPUや各種コントローラを
動作状態にするものである。従って、外から見ると、サ
スペンド状態になる前と同じ状態から動作開始ができ
る。
【0005】かかる機能により、サスペンド状態では、
コンピュータには各種メモリ、レジスタ等の内容を保持
するためだけに電流が流れるので、システムの電力消費
量を大幅に低減することができる。
【0006】サスペンド/リジューム機能は、一般に、
CPU最優先割込みが与えられており、各種トリガによ
って、割込みがかかるが、その割込みは例えば下記に示
すトリガ条件が満たされた時に発生する。
【0007】サスペンド状態にするトリガ条件として、 (1)サスペンド/リジュームボタンを押した時。 (2)一定時間、CPUがアイドル状態を維持した時。 (3)電源容量が動作状態を持続できないレベルまで下
がった時。 などがあり、動作状態に復帰(リジューム)するトリガ
条件としては、 (1)サスペンド/リジュームボタンを押した時。 (2)指定した時刻になった時。 (3)シリアルポートからデータ受信した時。 などがある。
【0008】一方、このような電池駆動型コンピュータ
でよく使用されるアプリケーションプログラムとして
は、スケジュール管理ソフトがある。スケジュール管理
ソフトには、アラーム機能があるが、このアラーム機能
は、上記のサスペンド/リジューム機能とは独立して動
作するのが一般的である。
【0009】図3は、このアラーム機能の動作シーケン
スを示すフローチャートである。ステップS21におい
て、オペレータは、アラームの起動時刻を設定する。ス
テップS22において、コンピュータのCPUは、コン
ピュータ内のメモリワークエリアに設定されたアラーム
の起動時刻を記憶する(ステップS22)。次にステッ
プS23において、CPUは、最小設定単位毎に設定時
刻とコンピュータ内蔵の時計の時刻とを比較し、ステッ
プS24において、設定時刻と内蔵時計の時刻とが等し
いか否かを判別する。等しくなければ、ステップS23
に戻り、再度両時刻を比較する。等しければ、ステップ
S25に進み、CPUは、コンピュータ内蔵のブザーを
鳴らす。そしてステップS26において、スケジューラ
の表示部に、アラーム情報を表示する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術では、アラーム機能を働かせるためには、アプリ
ケーションプログラムを実行してアラーム時刻を監視す
る必要があるため、コンピュータの電源を入れっぱなし
にしておく必要があった。アラーム機能を働かせている
最中は、オペレータがコンピュータを使用しない場合で
も、アラーム時刻を監視するためだけに電源投入状態を
継続しており、特に電池駆動型のコンピュータの場合に
は、無駄に電力を消費し、非常に不経済であるという問
題点があった。
【0011】本発明は、上記点に着目してなされたもの
であり、アラーム機能を働かせている場合でも、電力消
費を大幅に低減することができる電池駆動型コンピュー
タの制御方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、電池により駆動される電池
駆動型コンピュータの制御方法において、時刻を設定
し、前記時刻を設定することにより、サスペンド処理プ
ログラムを起動し、前記起動されたサスペンド処理プロ
グラムにより、データを不揮発性メモリに退避し、前記
データを退避した後に、スリープ状態に移行し、前記設
定された時刻と内部時刻とを比較し、前記比較の結果、
前記内部時刻が前記設定された時刻に達した場合に、前
記スリープ状態を解除することを特徴とする。請求項2
記載の発明は、請求項1記載の電池駆動型コンピュータ
の制御方法において、前記スリープ状態の解除は、前記
内部時刻が前記設定された時刻に一致した場合に、前記
電池駆動型コンピュータの制御部に割り込みをかけ、前
記制御部によりリジューム処理プログラムを実行するこ
とにより行われることを特徴とする。
【0013】
【作用】請求項1記載の発明の構成によれば、時刻が設
定されることにより、サスペンド処理プログラムが起動
され、前記起動されたサスペンド処理プログラムによ
り、データが不揮発性メモリに退避され、前記データが
退避された後に、スリープ状態に移行され、前記設定さ
れた時刻と内部時刻とが比較され、前記比較の結果、前
記内部時刻が前記設定された時刻に達した場合に、前記
スリープ状態が解除される。請求項2記載の発明の構成
によれば、前記スリープ状態の解除は、前記内部時刻が
前記設定された時刻に一致した場合に、前記電池駆動型
コンピュータの制御部に割り込みをかけ、前記制御部に
よりリジューム処理プログラムを実行することにより行
われる。
【0014】
【実施例】本発明の実施例を図1及び図2を用いて説明
する。
【0015】図1は、本発明の一実施例に係るコンピュ
ータの概略構成を示すブロック図である。
【0016】図1において、1は電池駆動型パーソナル
コンピュータである。コンピュータ1を制御するCPU
11は、各種メモリや周辺インタフェースなどとシステ
ムバス10を介して接続されている。システムバス10
内は、アドレスバス、データバス、割込み線などの各種
制御線が通っている。CPU11は、コンピュータ1の
全体を管理・制御する。CPU11は、サスペンド/リ
ジューム機能プログラムによりコンピュータ1がサスペ
ンド状態となったとき非動作状態にされるスリープ機能
を有しており、前述したサスペンド状態の所定のトリガ
条件成立時に通常動作状態から非動作状態(スリープ状
態)に遷移し、CPUの消費電力を低減することができ
る。このスリープ状態は、前述したリジューム状態の所
定のトリガ条件成立時や、例えば、システムバス10内
の割込み線を通して他デバイスからの外部割込みによ
り、通常動作状態に遷移することができる。主メモリ1
2は、RAMで構成されており、プログラムを実行する
上での作業領域として使われ、オペレーティングシステ
ム(OS)などのコンピュータ1の作動の核となるプロ
グラムはこの主メモリ12に格納されている。サスペン
ド状態の時には、メモリの内容は内蔵電池により保持さ
れている。ROM13は、コンピュータ1の電源オン時
にOSを立ち上げるためのブートプログラムやハードウ
ェアを制御したりテストしたりするベーシックI/Oシ
ステム(BIOS)やサスペンド/リジューム機能を働
かせるためのプログラムを格納する。14は、コンピュ
ータ1の環境設定用バックアップメモリ(RAM)で、
電源をオフにしても、コンピュータ電源用の内蔵電池と
は別の小型電池16でバックアップされている。
【0017】15は、カレンダ機能を持ったリアルタイ
ムクロックで、コンピュータ1の日付・時刻を含めた時
間全体を管理し、小型電池16によって駆動され、電源
をオフにしても時間管理が可能であるようになってい
る。また、CPU11は、リアルタイムクロック15の
日付・時刻データを読み書きすることができ、リアルタ
イムクロック15は、CPU11によって設定された日
付・時刻データとリアルタイムクロックがカウントして
いる現在の日付・時刻データとを比較し、両データが等
しくなった時にシステムバス10の割込み線を介してC
PU11に割込みをかけ、等しくなったことを通知する
機能を有している。
【0018】コンピュータ1には各種周辺機器のインタ
フェース20−24が接続されている。コンピュータ1
に接続されるディスプレイ2は、ビデオインタフェース
20およびシステムバス10を介してCPU11に接続
されている。ビデオインタフェース20には、ビデオR
AM21が設けられており、CPU11がビデオインタ
フェース20を介してビデオRAM21にディスプレイ
表示可能なデータを書き込むと、ディスプレイ2にはビ
デオRAM21内のデータが表示される。コンピュータ
1にデータを入力するためのキーボード3は、キーボー
ドインタフェース22およびシステムバス10を介して
CPU11に接続されている。コンピュータ1を作動す
るための各種プログラムが格納されたハードディスク4
は、ディスクインタフェース23およびシステムバス1
0を介してCPU11に接続されている。コンピュータ
1に各種プログラムやデータをインストールしたり、バ
ックアップしたりするためのフロッピディスク5は、デ
ィスクインタフェース24およびシステムバス10を介
してCPU11に接続されている。更に、コンピュータ
1には、CPU11により制御される各種コントローラ
や各種レジスタ(共に図示せず)が設けられている。
【0019】図2は、本実施例に係るコンピュータ1の
アラーム機能の動作シーケンスを示すフローチャートで
ある。
【0020】ステップS1において、オペレータは、ア
ラームを起動したい日時・時刻をキーボード操作等によ
り設定する。ステップS2において、CPU11は、ア
プリケーションプログラムを実行してステップS1で設
定した日時・時刻をリアルタイムクロック15に書き込
む(ステップS2)。次に、アプリケーションプログラ
ムの実行により、CPU11は、ROM13のサスペン
ド処理プログラムを呼び出し(ステップS3)、ステッ
プS4において、ROM13内のサスペンド処理プログ
ラムを実行して、各メモリ12−14の内容、VRAM
21の内容、各種レジスタの内容を保持し、CPU11
をスリープ状態にし、コンピュータ1をサスペンド状態
にする。ステップS5において、リアルタイムクロック
15は、ステップS2で書き込まれた日付・時刻データ
とリアルタイムクロック15がカウントしている現在の
日時・時刻データとを比較し、ステップS6において、
ステップS6にて比較した日付・時刻データが等しけれ
ばステップS7に進み、等しくなければステップS5に
戻り、再度、設定した日付・時刻データと現在の日付・
時刻データとを比較する。ステップS7において、リア
ルタイムクロック15は、CPU11に対して割込みを
かける。これにより、CPU11は、スリープ状態から
通常動作状態に遷移し、ROM13内のリジューム処理
プログラムを起動し(ステップS8)、ステップS9に
おいて、ROM13内のリジューム処理プログラムの実
行によりステップS4にて保持したメモリの内容、VR
AMの内容、各種レジスタの内容を復帰させるリジュー
ム処理を行う。ステップS10において、CPU11
は、リジューム処理プログラムの実行により、リアルタ
イムクロック15を調べ、リジューム割込み要因がリア
ルタイムクロック15によるものであると判断し、復帰
したアプリケーションプログラムの実行により、現在の
日時・時刻がステップS1で設定した日時・時刻になっ
たことを通知する。ステップS11において、アプリケ
ーションプログラムの実行により、設定したアラーム日
時・時刻になったことをブザー音等でオペレータに知ら
せる。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の電
池駆動型コンピュータの制御方法によれば、時刻が設定
されることにより、サスペンド処理プログラムが起動さ
れ、前記起動されたサスペンド処理プログラムにより、
データが不揮発性メモリに退避され、前記データが退避
された後に、スリープ状態に移行され、前記設定された
時刻と内部時刻とが比較され、前記比較の結果、前記内
部時刻が前記設定された時刻に達した場合に、前記スリ
ープ状態が解除されるので、アラーム待機中は、電池駆
動型コンピュータは、ほとんど電力を消費しない。従っ
て、アラーム機能を働かせた場合でも、電力消費を大幅
に低減させることができるという効果が生ずる。しか
も、時刻が設定されることにより、サスペンド処理プロ
グラムが起動されるので、特別なサスペンド処理の指示
を必要とせず、時刻の設定によりサスペンド処理を実行
することができるという効果が生ずる。請求項2記載の
電池駆動型コンピュータの制御方法によれば、前記スリ
ープ状態の解除は、前記内部時刻が前記設定された時刻
に一致した場合に、前記電池駆動型コンピュータの制御
部に割り込みをかけ、前記制御部によりリジューム処理
プログラムを実行することにより行われるので、アラー
ム待機中は、電池駆動型コンピュータは、ほとんど電力
を消費しない。従って、アラーム機能を働かせた場合で
も、電力消費を大幅に低減させることができるという効
果が生ずる。しかも、前記内部時刻が前記設定された時
刻に一致した場合に、制御部によりリジューム処理プロ
グラムを実行することにより前記スリープ状態の解除が
行われるので、特別なリジューム処理の指示を必要とせ
ず、時刻の設定によりリジューム処理を実行することが
できるという効果が生ずる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る電池駆動型コンピュー
タの概略構成を示すブロック図である。
【図2】本実施例のアラーム機能の動作シーケンスを示
すフローチャートである。
【図3】従来例に係る電池駆動型コンピュータのアラー
ム機能の動作シーケンスを示すフローチャートである。
【符号の説明】
11 CPU 12 主メモリ 13 ROM

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電池により駆動される電池駆動型コンピ
    ュータの制御方法において、 時刻を設定し、 前記時刻を設定することにより、サスペンド処理プログ
    ラムを起動し、 前記起動されたサスペンド処理プログラムにより、デー
    タを不揮発性メモリに退避し、 前記データを退避した後に、スリープ状態に移行し、 前記設定された時刻と内部時刻とを比較し、 前記比較の結果、前記内部時刻が前記設定された時刻に
    達した場合に、前記スリープ状態を解除することを特徴
    とする電池駆動型コンピュータの制御方法。
  2. 【請求項2】 前記スリープ状態の解除は、前記内部時
    刻が前記設定された時刻に一致した場合に、前記電池駆
    動型コンピュータの制御部に割り込みをかけ、 前記制御部によりリジューム処理プログラムを実行する
    ことにより行われることを特徴とする請求項1記載の電
    池駆動型コンピュータの制御方法。
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