JP2957508B2 - Rtlにおける検査容易化設計方法 - Google Patents

Rtlにおける検査容易化設計方法

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JP2957508B2
JP2957508B2 JP9048171A JP4817197A JP2957508B2 JP 2957508 B2 JP2957508 B2 JP 2957508B2 JP 9048171 A JP9048171 A JP 9048171A JP 4817197 A JP4817197 A JP 4817197A JP 2957508 B2 JP2957508 B2 JP 2957508B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、集積回路(LS
I)の検査容易化設計方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の検査容易化設計の手法の代表的な
ものとして、スキャン設計方法がある。スキャン設計方
法とは、論理設計された集積回路内のフリップフロップ
(FF)を、外部から直接制御(スキャンイン)及び観
測(スキャンアウト)可能なスキャンFFに置き換え、
順序回路の問題を組合せ回路の問題に簡略化することに
よって、検査系列の生成が容易になるようにするもので
ある(1990年,コンピュータサイエンスプレス(Comput
er Science Press)社発行,「Digital SystemsTesting
and Testable DESIGN 」,9章デザインフォーテスタ
ビリティ(DesignFor Testability)参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
検査容易化設計方法では以下のような問題があった。 (1)FFをスキャンFFに置き換えるので、LSIの
面積が増大する。 (2)スキャンチェインに対してスキャンイン/アウト
動作を行うための検査入力パターンが必要になるので、
検査入力パターンの数が増大し、LSIの検査時間が長
くなる。 (3)論理設計後にFFをスキャンFFに置き換えるた
め、LSIの動作タイミングを再び検証する必要があ
り、場合によっては論理設計を再度行わなければなら
ず、いわゆる設計の手戻りが生じる。このため、LSI
の設計期間が長くなる。
【0004】前記の問題に鑑み、本発明は、ゲートレベ
ル(論理設計のレベル)よりも抽象度が高いレジスタト
ランスファレベル(RTL,Registor Transfer Level
、機能設計のレベル)において、集積回路が検査容易
になるよう設計変更し、しかも従来よりもテスト回路面
積及びテストパターン数が少なくてすむ検査容易化設計
方法を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するた
めに、請求項1の発明が講じた解決手段は、RTLに
ける検査容易化設計方法として、RTLで設計された回
路接続情報であるRTL回路を、製造後の検査が容易に
なるよう、予め定義した検査容易である条件を満たすブ
ロックに分割する分割工程を備え、検査容易である条件
は、ブロック内の回路がフィードバックループを含まな
い無閉路構造であることとするものである
【0006】また、請求項2の発明が講じた解決手段
は、RTLにおける検査容易化設計方法として、RTL
で設計された回路接続情報であるRTL回路を、製造後
の検査が容易になるよう、予め定義した検査容易である
条件を満たすブロックに分割する分割工程を備え、検査
容易である条件は、ブロック内の回路がフィードバック
ループを含まない無閉路構造であり、かつこの回路の順
序深度が所定数以下であることとするものである
【0007】また、請求項3の発明が講じた解決手段
は、RTLにおける検査容易化設計方法として、RTL
で設計された回路接続情報であるRTL回路を、製造後
の検査が容易になるよう、予め定義した検査容易である
条件を満たすブロックに分割する分割工程を備え、検査
容易である条件は、ブロック内の回路が、任意のレジス
タと外部出力又は擬似外部出力との間において各経路の
順序深度がn(nは正の整数)通り以下であるn重整列
構造であることとするものである
【0008】また、請求項4の発明が講じた解決手段
は、RTLで設計された回路接続情報であるRTL回路
を、製造後の検査が容易になるよう、予め定義した検査
容易である条件を満たすブロックに分割する分割工程を
備え、検査容易である条件は、ブロック内の回路が、任
意の外部出力又は擬似外部出力に対して時間軸展開した
とき各レジスタが1つのタイムフレームにのみ存在する
整列構造であることとするものである
【0009】また、請求項5の発明が講じた解決手段
は、RTLで設計された回路接続情報であるRTL回路
を、製造後の検査が容易になるよう、予め定義した検査
容易で ある条件を満たすブロックに分割する分割工程を
備え、検査容易である条件は、ブロック内の回路が、任
意の外部出力又は擬似外部出力に対して時間軸展開した
とき各レジスタが1つのタイムフレームにのみ存在する
整列構造であり、かつこの回路の順序深度が所定数以下
であることとするものである
【0010】そして、請求項6の発明では、前記請求項
1〜5のいずれか1項のRTLにおける検査容易化設計
方法における分割工程は、与えられたRTL回路が有す
る機能部品の中からいずれのブロックにも属していない
機能部品を1つ選択し、選択した機能部品を含む一のブ
ロックを生成する第1の処理と、前記第1の処理によっ
て生成された一のブロックに隣接し、かつこの一のブロ
ック以外のいずれのブロックにも属していない機能部品
を1つ選択し、選択した機能部品を前記一のブロックに
挿入する第2の処理と、予め定義された検査容易である
条件に基づいて前記一のブロックは検査容易であるか否
かを判断し、前記一のブロックは検査容易でないと判断
したとき、前記第2の処理において挿入した機能部品を
前記一のブロックから分離する第3の処理とを備えてい
るものとする。
【0011】そして、請求項7の発明では、前記請求項
のRTLにおける検査容易化設計方法における分割工
程は、前記一のブロックの入力数が前記RTL回路の入
力数以下に且つ前記一のブロックの出力数が前記RTL
回路の出力数以下になるよう、前記一のブロックから、
前記第2の処理において前記一のブロックに挿入した機
能部品を、挿入したのとは逆の順序で分離する第4の処
理を備えているものとする。
【0012】また、請求項8の発明では、前記請求項6
のRTLにおける検査容易化設計方法における第2の処
理は、前記一のブロックに隣接し、かつこの一のブロッ
ク以外のいずれのブロックにも属していない機能部品が
複数ある場合、この複数の機能部品の中から、前記一の
ブロックに挿入したとき一のブロックの入力数と出力数
との和が最小になる機能部品を選択する処理を備えてい
るものとする。
【0013】さらに、請求項9の発明では、前記請求項
のRTLにおける検査容易化設計方法における分割工
程は、前記第1〜第3の処理の前処理として、前記RT
L回路内のセルフループを構成するレジスタ及びファイ
ナイトステートマシーンをスキャンレジスタと認識する
処理を備えているものとする。
【0014】そして、請求項10の発明では、前記請求
項6のRTLにおける検査容易化設計方法における第2
の処理は、前記一のブロックに隣接し、前記一のブロッ
ク以外のいずれのブロックにも属しておらず、かつ前記
一のブロックに挿入されて検査容易か否かを判断されて
いない機能部品が前記RTL回路内にないとき、前記一
のブロックに隣接しておらずかつ前記一のブロック以外
のいずれのブロックにも属していない機能部品を1つ選
択し、選択した機能部品を前記一のブロックに挿入する
処理を備えているものとする。
【0015】また、請求項11の発明では、前記請求項
1〜5のいずれか1項のRTLにおける検査容易化設計
方法における分割工程は、一のブロックにおいて、各出
力に対して到達可能な入力を抽出することによって入力
と出力との到達可能関係を求め、求めた関係を基にし
て、前記RTL回路の共通の外部入力ピンから値を設定
可能な前記一のブロックの入力を求める処理を備えてい
るものとする。
【0016】さらに、請求項12の発明では、前記請求
項1〜5のいずれか1項のRTLにおける検査容易化設
計方法における分割工程は、前記RTL回路内に、入力
数が前記RTL回路の入力数よりも多い又は出力数が前
記RTL回路の出力数よりも多い機能部品が存在すると
き、この機能部品を入力数が前記RTL回路の入力数よ
りも少くかつ出力数が前記RTL回路の出力数よりも少
い機能部品からなる等価回路に変換する処理を備えてい
るものとする。
【0017】そして、請求項13の発明では、前記請求
項1〜5のいずれか1項のRTLにおける検査容易化設
計方法における分割工程は、前記RTL回路内のファイ
ナイトステートマシーンを共通のブロックにまとめる処
理を備えているものとする。
【0018】また、請求項14の発明では、前記請求項
1〜5のいずれか1項のRTLにおける検査容易化設計
方法は、前記分割工程において検査容易である条件を満
たすブロックに分割されたRTL回路に対して、各ブロ
ックが独立して検査可能になるよう設計変更するアイソ
レーション工程を備えており、前記アイソレーション工
程は、検査容易である条件を満たすブロックに分割され
たRTL回路に対して、各ブロックの入力を外部から直
接制御可能にする入力制御用マルチプレクサと各ブロッ
クの出力を外部から直接観測可能にする出力観測用マル
チプレクサとを生成する第1の処理と、前記第1の処理
によって入力制御用マルチプレクサ及び出力観測用マル
チプレクサが生成されたRTL回路に対して、各ブロッ
クを順に検査できるよう前記出力観測用マルチプレクサ
を制御する,ファイナイトステートマシーン及び前記フ
ァイナイトステートマシーンが有するレジスタの内容を
デコードするデコーダからなるアイソレーションコント
ローラを生成する第2の処理とを備えているものとす
る。
【0019】そして、請求項15の発明では、前記請求
項14のRTLにおける検査容易化設計方法において、
前記第2の処理により生成するアイソレーションコント
ローラは、各ブロックを順に検査できるよう前記出力観
測用マルチプレクサに加えて前記入力制御用マルチプレ
クサを制御するものとする。
【0020】さらに、請求項16の発明では、前記請求
項14のRTLにおける検査容易化設計方法において、
前記分割工程は、与えられたRTL回路をブロックに分
割する際に、前記RTL回路内のセルフループを構成す
るレジスタをスキャンレジスタと認識する処理を備えて
おり、前記アイソレーション工程は、前記処理において
スキャンレジスタと認識したレジスタをスキャンレジス
タに置換し、各ブロック毎に前記スキャンレジスタを接
続してスキャンチェインを生成する第3の処理と、前記
第3の処理において生成した各スキャンチェインのスキ
ャンアウトデータを入力とし、前記各スキャンチェイン
のスキャンアウトデータのうちの1つを選択出力するマ
ルチプレクサを生成する第4の処理とを備えているもの
とする。
【0021】また、請求項17の発明では、前記請求項
1〜5のいずれか1項のRTLにおける検査容易化設計
方法は、前記分割工程において検査容易である条件を満
たすブロックに分割されたRTL回路に対して、各ブロ
ックが独立して検査可能になるよう設計変更するアイソ
レーション工程を備えており、前記アイソレーション工
程は、検査容易である条件を満たすブロックに分割され
たRTL回路に対して、各ブロックに、前記RTL回路
の外部から入力信号を設定でき且つ出力信号を観測でき
るようスキャンチェインを構成する処理を備えているも
のとする。
【0022】
【発明の実施の形態】図1はLSI設計の基本的な処理
の流れを示すフローチャートであり、本発明に係る検査
容易化設計方法のLSI設計における位置付けを表す図
である。図1に示すように、本発明に係る検査容易化設
計方法は、レジスタトランスファーレベル(RTL)に
おける検査容易化設計において実行されるものであり、
RTL回路を検査容易な回路構造を持つブロックに分割
する分割工程S2と、分割された各ブロックが単体で検
査可能になるよう設計変更するアイソレーション工程S
3とからなる。
【0023】以下、本発明の実施の形態について図面を
参照して説明する。 (第1の実施形態) 図2は、本発明の第1の実施形態に係るRTLにおける
検査容易化設計方法の分割工程S2の処理の流れを示す
フローチャートである。
【0024】まず、ステップS11において、入出力数
オーバー回数の最大値Nを指定する。ここで指定するN
とは、RTL回路をブロックに分割する際に、ブロック
の入力数又は出力数がRTL回路の入力数又は出力数を
越えてから後述するブロックへの機能部品の挿入をさら
に続行する回数の最大値である。
【0025】次にステップS12において、いずれのブ
ロックにも属していない機能部品がまだRTL回路中に
存在するか否かを判断する。存在するときはステップS
13に進み、存在しないときは分割工程S2を終了す
る。
【0026】ステップS13において、いずれのブロッ
クにも属していない機能部品の中から機能部品を1つ選
択し、選択した機能部品を含む一のブロックを新規に生
成する。ステップS13によって請求項6の発明におけ
る第1の処理が構成されている。
【0027】次にステップS14において、ステップS
13で新規に生成した一のブロックに隣接し、この一の
ブロック以外のいずれのブロックにも属しておらず、か
つ前記一のブロックに挿入したときにこの一のブロック
が検査容易であるか否かを判断(後述するステップS1
6において実行される)されてはいない機能部品が、R
TL回路中に存在するか否かを判断する。存在するとき
はステップS15に進み、存在しないときはステップS
12にもどる。
【0028】ステップS15において、前記一のブロッ
クに隣接し、この一のブロック以外のいずれのブロック
にも属しておらず、かつ前記一のブロックに挿入したと
きに検査容易か否かを判定されてはいない機能部品を1
つ選択し、前記一のブロックに挿入する。ステップS1
4及びS15によって請求項6の発明における第2の処
理が構成されている。
【0029】次にステップS16において、前記一のブ
ロックが検査容易であるか否かを判断する。この判断
は、予め定義された検査容易である条件に基づいて行わ
れる。検査容易でないときはステップS17に進み、検
査容易であるときはステップS18に進む。
【0030】ステップS17において、ステップS15
で挿入した機能部品を前記一のブロックから分離する。
処理が終わるとステップS14にもどる。ステップS1
6及びS17によって請求項6の発明におけるの第3の
処理が構成されている。
【0031】ステップS18において、前記一のブロッ
クの入力数又は出力数がRTL回路の入力数又は出力数
を越えているか否かを判断する。越えていないときはス
テップS19に進み、越えているときはステップS20
に進む。
【0032】ステップS19において、オーバー回数す
なわち前記一のブロックの入力数又は出力数が連続して
RTL回路の入力数又は出力数を越えた回数を0にリセ
ットする。処理が終わるとステップS14にもどる。
【0033】次にステップS20において、オーバー回
数をカウントアップする。次にステップS21におい
て、オーバー回数がステップS11で指定した最大値N
以上であるか否かを判断する。N以上であるときはステ
ップS14にもどり、N以上でないときはステップS2
2に進み、前記一のブロックの入力数がRTL回路の入
力数以下になり且つ前記一のブロックの出力数がRTL
回路の出力数以下になるように、ステップS15で挿入
した機能部品を挿入したのとは逆の順序で前記一のブロ
ックから分離する。ステップS22によって請求項7
発明における第4の処理が構成されている。
【0034】図3は図2に示す分割工程S2におけるス
テップS15の詳細な処理の流れを示すフローチャート
である。
【0035】まずステップS15aにおいて、未処理の
機能部品すなわち、前記一のブロックに隣接しており、
この一のブロック以外のブロックに属しておらず、かつ
前記一のブロックに挿入したときこの一のブロックが検
査容易であるか否かをまだ判断していない機能部品が、
存在するか否かを判定する。存在するときはステップS
15bに進み、存在しないときは処理を終了する。
【0036】ステップS15bにおいて、未処理の機能
部品を1つ選択する。そしてステップS15cにおい
て、ステップS15bで選択した機能部品を挿入した場
合の前記一のブロックの入力数及び出力数を計算する。
【0037】次にステップS15dにおいて、ステップ
S15Cで計算した前記一のブロックの入力数と出力数
との和がこれまでの最小であるか否かを判断する。最小
であるときは、ステップS15eにおいて、ステップS
15bで選択した機能部品及びブロックの入力数と出力
数との和を記憶し、ステップS15aに戻る。最小でな
いときは、そのままステップS15aに戻る。このよう
な処理によって、挿入したときに前記一のブロックの入
力数と出力数との和が最小になる機能部品を選択するこ
とができる。図3に示す処理は、請求項8の発明に対応
するものである。
【0038】本実施形態に係る分割工程S2について、
図4及び図5を用いてさらに詳細に説明する。
【0039】図4(a)はRTL設計工程S1において
設計された,本発明に係るRTLにおける検査容易化設
計の対象となるRTL回路の構成を表す図である。図4
(a)は有向グラフ表現であり、以下、このような有向
グラフ表現において、ノードはRTL回路を構成する機
能部品を表し、エッジは各機能部品を接続する信号線を
表すものとする。
【0040】図4(a)において、101〜103は外
部入力ピンに相当する機能部品、104,105は外部
出力ピンに相当する機能部品、106〜112は組合せ
回路に相当する機能部品、113〜117はレジスタに
相当する機能部品である。
【0041】図4(b)は図4(a)に示すRTL回路
に対して図2に示す本実施形態に係る分割工程S2を実
行した結果を表す図である。図4(b)において、10
A,10B,10Cは分割工程S2によって生成された
ブロックである。なおここでは、フィードバックループ
を含まない無閉路構造であることを検査容易である条件
とする。検査容易である条件については後ほど詳細に説
明する。また、設計するLSI(RTL回路)の入力数
は24、出力数は16である。
【0042】まずステップS11において、入出力数オ
ーバー回数の最大値Nを3と指定する。次にステップS
12,S13において、外部入力ピンに当たる機能部品
101を初期の機能部品として選択し、新たに生成した
ブロックに挿入する。
【0043】次にステップS14,S15において、生
成した新規ブロックに隣接する機能部品106を選択
し、前記新規ブロックに挿入する。次にステップS16
において、現段階での新規ブロックが検査容易な回路で
あるか否かを判定する。機能部品101,106はフィ
ードバックループを構成していないため現段階の新規ブ
ロックは検査容易な回路であるので、ステップS18に
進む。
【0044】ステップS18において、新規ブロックの
入力数及び出力数は共に8であるので入出力数はオーバ
ーしていないと判断し、ステップS19においてブロッ
クの入出力数オーバー回数を0にリセットし、ステップ
S14にもどる。
【0045】同様の処理によって、機能部品113,1
07を順次選択し新規ブロックに挿入する。次に機能部
品114を新規ブロックに挿入するが、このとき新規ブ
ロックはフィードバックループを含むため検査容易では
ないと判断されるので、機能部品114は新規ブロック
から分離される。新規ブロックに隣接し、他のブロック
に属さず、且つ新規ブロックに挿入されていない機能部
品は他にはないので、新規ブロックはブロック10Aの
ように固定される。同様に、ブロック10B,10Cが
固定される。
【0046】ここで、ブロック10Bのブロック化にお
いて、新規ブロックが機能部品114,108,10
4,109を含む状態における本実施形態に係る分割工
程S2の処理を説明する。
【0047】まず、新規ブロックに隣接する未所属,未
挿入の機能部品116を新規ブロックに挿入する。この
とき、新規ブロックはフィードバックループを含まない
ので検査容易であると判断されるが、出力数が24とな
り、LSIの出力数16を越えてしまう。そこでオーバ
ー回数を1にカウントアップする。オーバー回数は指定
された最大値N(ここでは3)より小さいので、ブロッ
ク化をさらに続行する。
【0048】次に、新規ブロックに隣接する未所属,未
挿入の機能部品として機能部品102,110の2つが
あるので、いずれか一方を選択して新規ブロックに挿入
する。図3に示すステップS15において、機能部品1
02を挿入したとすると新規ブロックの入力数と出力数
との和が40になる一方、機能部品110を挿入したと
すると新規ブロックの入力数と出力数との和が56にな
るので、新規ブロックの入力数と出力数との和が小さく
なる機能部品102を選択して挿入する。このときも出
力数がLSIの出力数をオーバーしているので、オーバ
ー回数を2にカウントアップする。
【0049】次に、機能部品110を新規ブロックに挿
入するが、このときも出力数がLSIの出力数をオーバ
ーしているので、オーバー回数を3にカウントアップす
る。オーバー回数が指定された最大値と等しくなったの
で、新規ブロックの入力数がLSIの入力数以下になり
且つ新規ブロックの出力数がLSIの出力数以下になる
まで、機能部品を110,102,116の順に新規ブ
ロックから分離する。この結果、ブロック10Bが生成
される。
【0050】このようにして生成されたブロック10
A,10B,10Cはそれぞれ検査容易である条件を満
たす回路である。図5は図4(b)に示す回路における
各ブロックの情報を示す図である。図5において、白丸
で囲んだ数字はブロックが生成される段階を表してお
り、図4(b)の各機能部品の中に記された白丸で囲ん
だ数字に対応している。
【0051】なお、以上の説明では、フィードバックル
ープを含まないことすなわち無閉路構造であることを検
査容易である条件として定義したが、他の定義を用いて
もよい。以下、検査容易である条件について説明を加え
る。
【0052】図6は同期式順序回路モデルを表す概念図
である。図6に示すように、同期式順序回路は、組み合
わせ回路及びクロックで動作するレジスタ群(FFs)
によってモデル化される。
【0053】一般的な順序回路ATPGアルゴリズムで
は、順序回路を時間軸展開した上で検査系列を生成す
る。図7は図6に示す同期式順序回路モデルを時間軸展
開した結果を表す図であり、1つの時間軸の回路をタイ
ムフレームという。
【0054】順序回路は、そのATPG複雑度に基づい
て、(i) 閉路構造,(ii)無閉路構造,(iii) 組合せAT
PG複雑度を持つ構造,の3つに分類される。
【0055】まず、(i) については、検査系列を生成す
るのに必要なタイムフレーム数が順序回路中のループの
数やループ中のFFの数に依存し膨大になるので、通常
は検査容易ではない。
【0056】一方、(iii) については、組合せ回路AT
PGが適用可能、すなわち順序回路中のFFを信号線に
置き換えて検査系列を生成することができるので、必要
なタイムフレームはただ1つであり、検査容易である。
したがって、(iii) を検査容易である条件として定義し
てもよいが、この場合、ブロックの規模が小さくなり過
ぎてブロックの数が膨大になる可能性がある。
【0057】本実施形態において検査容易である条件と
して定義した(ii) については、検査系列を生成するの
に必要なタイムフレーム数は回路の順序深度に1を加え
た値以下であり、(i) よりも検査容易である。なお、順
序深度とは信号経路に属するFFの数であり、回路の順
序深度とは外部入力ピンから外部出力ピンまでの全ての
信号経路の順序深度の最大値である。また(ii)に加えて
回路の順序深度が所定数以下であることを検査容易であ
る条件として定義してもよい。
【0058】さらに本発明において、検査容易である条
件の定義として、n重整列構造(nは正の整数)を提案
する。n重整列構造とは、回路中の任意のレジスタと外
部出力又は擬似外部出力との対について、このレジスタ
と前記外部出力又は擬似外部出力との間の各経路の順序
深度はn通り以下である構造のことをいう。ただし、レ
ジスタと外部出力又は擬似外部出力との間の全ての経路
に前記レジスタは存在しないことが条件となる。
【0059】図8はn重整列構造においてn=2の場合
すなわち2重整列構造の例を示す図である。図8におい
て、91は回路中の任意のレジスタ、92は回路中の任
意の外部出力又は擬似外部出力、93a,93b,93
cはレジスタ91と外部出力又は擬似外部出力92との
間の経路、Rは各経路93a,93b,93c上のレジ
スタ、Cは各経路93a,93b,93c上の組合せ回
路である。図8に示すように経路93a,93cにおけ
る順序深度は3であり、経路93bにおける順序深度は
2であるので、レジスタ91と外部出力又は擬似外部出
力92との間の各経路の順序深度は2通りとなり、した
がって図8に示す構造は2重整列構造ということにな
る。
【0060】図9は構造による順序回路の分類を表す図
である。図9に示すように、無閉路構造はn重整列構造
を含み、n重整列構造は組合せATPG複雑度を持つ構
造を含む。言い換えると、n重整列構造とは無閉路構造
よりも狭く、組合せATPG複雑度を持つ構造よりも広
い概念である。nの値が大きくなるにつれてn重整列構
造は無閉路構造に近づき、nの値が小さくなるにつれて
n重整列構造は組合せATPG複雑度を持つ構造に近づ
く。
【0061】n重整列構造を持つ回路は、任意の外部出
力又は擬似外部出力に対して時間軸展開したとき各レジ
スタが存在するタイムフレームの個数はn以下に限定さ
れるという性質を持つ。n=1の場合すなわち1重整列
構造では、任意の外部出力又は擬似外部出力に対して時
間軸展開したとき各レジスタが存在するタイムフレーム
の個数は1に限定される。このような1重整列構造のこ
とを単に整列構造という。すなわち、任意の外部出力又
は擬似外部出力に対して時間軸展開したとき各レジスタ
が1つのタイムフレームにのみ属するような回路構造を
整列構造と定義する。
【0062】図10(a)は無閉路構造を有する回路を
示す概念図であり、R1 ,R2 ,R3 ,R4 はレジスタ
を表し、C1 ,C2 ,C3 ,C4 は組合せ回路を表す。
図10(b)は図10(a)に示す無閉路構造を有する
回路を時間軸展開した結果を表す概念図である。
【0063】無閉路構造を有する回路を時間軸展開した
場合、図10(b)に示すR2 やR3 のように複数のタ
イムフレームに属するレジスタが存在する可能性があ
る。
【0064】図11(a)は整列構造を有する回路を示
す概念図であり、図11(a)と同様にR1 ,R2 ,R
3 ,R4 はレジスタを表し、C1 ,C2 ,C3 ,C4 は
組合せ回路を表す。また、図11(b)は図11(a)
に示す整列構造を有する回路を時間軸展開した結果を表
す概念図である。図11(b)に示すように、整列構造
を有する回路を時間軸展開した場合、各レジスタR1 〜
R4 はそれぞれ1つのタイムフレームにのみ属する。
【0065】整列構造では、無閉路構造よりも各タイム
フレーム内の機能部品が少ないので検査系列の生成に要
する計算量は少なくてすむ。また、無閉路構造では、図
10(b)に示すレジスタR2 のように複数の組合せ回
路から値の割り当て要求があるレジスタが存在し、検査
系列の生成において矛盾が生じる可能性があるが、整列
構造では矛盾が生じる可能性は少ない。したがって、整
列構造は無閉路構造よりも検査容易である。
【0066】なお、整列構造であることに加えて回路の
順序深度が所定数以下であることを検査容易である条件
として定義してもよい。 (第2の実施形態) 図12は本発明の第2の実施形態に係るRTLにおける
検査容易化設計方法の分割工程S2の処理の流れを示す
フローチャートである。図12に示す本実施形態に係る
分割工程S2は、第1の実施形態に係る分割工程S2
に、前処理として、セルフループを構成するレジスタ及
びファイナイトステートマシーンをスキャンレジスタと
認識するステップS23を追加したものであり、請求項
の発明に対応するものである。
【0067】本実施形態に係る分割工程S2について、
図13及び図14を用いてさらに詳細に説明する。
【0068】図13(a)はRTL設計工程S1におい
て設計された,本発明に係るRTLにおける検査容易化
設計の対象となるRTL回路の構成を表す図であり、図
13(b)は図13(a)に示すRTL回路に対して図
12に示す本実施形態に係る分割工程S2を実行した結
果を表す図である。図13(a),(b)において、2
01〜203は外部入力ピンに相当する機能部品、20
4,205は外部出力ピンに相当する機能部品、206
〜211は組合せ回路に相当する機能部品、212〜2
17はレジスタに相当する機能部品である。また、図1
3(b)において、20A,20Bは分割工程S2によ
って生成されたブロックである。
【0069】図14は図13(b)に示すRTL回路に
おける各ブロックの情報を表す図であり、白丸で囲んだ
数字はブロックが生成される段階を表しており、図13
(b)の各機能部品の中に記された白丸で囲んだ数字に
対応している。
【0070】まずステップS23において、セルフルー
プを構成しているレジスタに相当する機能部品112,
113及び117をスキャンレジスタとして認識する。
以下、第1の実施形態と同様に処理が行われ、図13
(b)に示すようにブロック20A,20Bが生成され
る。
【0071】ブロック20A,20Bは共にフィードバ
ックループを含んでいるが、レジスタに相当する機能部
品112,113及び117はステップS23において
スキャンレジスタとして認識されているため、機能部品
112,113及び117の入出力の接続は切断されて
いるとみなされるので、ブロック20A,20Bは共に
フィードバックループのない無閉路構造と等価になり、
検査容易であると判断される。 (第3の実施形態) 図15は本発明の第3の実施形態に係るRTLにおける
検査容易化設計方法の分割工程S2の処理の流れを示す
フローチャートである。図15に示す本実施形態に係る
分割工程S2は、図2に示す第1の実施形態に係る分割
工程S2にステップS31を追加したものである。本実
施形態は、請求項10の発明に対応するものである。
【0072】ステップS14において、ステップS13
で生成された一のブロックに隣接し、この一のブロック
以外のブロックに属しておらず、かつ前記一のブロック
に挿入されたとき前記一のブロックが検査容易であるか
否かを判断されていない機能部品が存在しないと判断さ
れたとき、ステップS31に進む。ステップS31にお
いて、前記一のブロックに隣接してしないが前記一のブ
ロック以外のブロックに属していない機能部品が存在す
るか否かを判断し、存在するときはステップS15に進
み、存在しないときはステップS12に戻る。ステップ
S14,S15及びS31によって、請求項10の発明
における第2の処理が構成されている。
【0073】本実施形態に係る分割工程S2について、
図16及び図17を用いてさらに詳細に説明する。
【0074】図16は図13(a)に示すRTL回路に
対して本実施形態に係る分割工程S2を実行した結果を
表す図である。図16において、30A,30B,30
C,30D,30Eは分割工程S2によって生成された
ブロックである。また、図17は図16における各ブロ
ックの情報を表す図であり、白丸で囲んだ数字は図16
に示す機能部品の中に記された白丸で囲んだ数字に対応
している。
【0075】まず第1の実施形態と同様に、外部入力ピ
ンに相当する機能部品201を初期機能部品としてブロ
ック化を行うと、このブロックに属する機能部品は外部
入力ピンに相当する機能部品201及び組合せ回路に相
当する機能部品206の2つになる。ここで、ブロック
の入出力数にまだ余裕があるので、ステップS31及び
S15において、ブロックに隣接せず且つ他のブロック
に所属していない機能部品として外部出力ピンに相当す
る機能部品204を選択し、ブロックに挿入する。さら
に組合せ回路に相当する機能部品208を挿入して、ブ
ロック30Aが固定される。同様にブロック化を行うこ
とにより、RTL回路を30A〜30Eの5つのブロッ
クに分割することができる。
【0076】このように、本実施形態に係る分割工程に
よると、ブロックの入出力数に余裕があるときに隣接す
る機能部品以外の機能部品をブロックに挿入することに
より、ブロックの数を削減することができる。 (第4の実施形態) 図18は本発明の第4の実施形態に係るRTLにおける
検査容易化設計方法のアイソレーション工程S3の処理
の流れを示すフローチャートである。本実施形態は請求
項14の発明に対応するものである。
【0077】まず、ステップS41において、分割工程
S2によって生成した各ブロックの入出力をRTL回路
外部から直接制御・観測可能にするために、ブロックの
入力を外部から直接制御するための入力制御用マルチプ
レクサ(MUX)、ブロックの出力を外部から直接観測
するための出力観測用マルチプレクサ及び通常動作と検
査動作とを切り換えるためのテストモードピンを生成す
る。
【0078】そして、入力制御用マルチプレクサのデー
タ入力を制御対象のブロックの通常動作における入力信
号線及び前記制御対象のブロック以外のブロックを制御
する外部入力ピンと接続すると共に、制御入力をテスト
モードピンと接続し、データ出力を制御対象のブロック
の入力に接続する。一方、出力観測用マルチプレクサの
データ入力を観測対象ブロックの出力信号線と接続する
と共に、データ出力を外部出力ピンと接続する。ステッ
プS41によって請求項14の発明における第1の処理
が構成されている。
【0079】次にステップS42において、ブロックの
検査順序を指定するファイナイトステートマシーン(F
SM)及びファイナイトステートマシーンを制御するク
ロックピンを生成する。このファイナイトステートマシ
ーンが有するレジスタの内容は、現在検査しているブロ
ックを示す。
【0080】次にステップS43において、ファイナイ
トステートマシーンのレジスタの内容をデコードするデ
コーダを生成し、このデコーダの出力線をステップS4
1において生成した出力観測用マルチプレクサの制御入
力と接続する。ステップS42,S43によって請求項
14の発明における第2の処理が構成されている。
【0081】本実施形態に係るアイソレーション工程S
3について、図19を用いてさらに詳細に説明する。
【0082】図19(a)は図4(b)に示すブロック
化されたRTL回路に対してアイソレーション工程S3
を実行した結果を示す図である。
【0083】図19(a)において、ブロックAはブロ
ック10Aから外部入力ピンに相当する機能部品101
を除いたブロック、ブロックBはブロック10Bから外
部出力ピンに相当する機能部品104を除いたブロッ
ク、ブロックCはブロック10Cから外部入力ピンに相
当する機能部品102,103及び外部出力ピンに相当
する機能部品105を除いたブロックである。
【0084】また、41,42は2入力の入力制御用マ
ルチプレクサ、43,44は多入力の出力観測用マルチ
プレクサ、45は出力観測用マルチプレクサ43,44
を制御する、すなわち検査するブロックを指定するファ
イナイトステートマシーン及びデコーダを組み合わせた
回路(アイソレーションコントローラ)、46はテスト
モードピン、47はアイソレーションコントローラ45
を駆動するクロックピンである。
【0085】ブロックBに対して、ブロックA及びブロ
ックCからの入力信号をテスト時にはそれぞれ外部入力
ピン101,102から直接制御可能にするために、テ
ストモードピン46及び入力制御用マルチプレクサ4
1,42を生成し、入力制御用マルチプレクサ41,4
2の制御入力とテストモードピン46とを接続する。
【0086】ブロックAに対して、ブロックBへの出力
信号をテスト時に外部出力ピン105から直接観測可能
にするために、出力観測用マルチプレクサ44を生成す
る。また、ブロックCに対して、ブロックBへの出力信
号をテスト時に外部出力ピン104から直接観測可能に
するために、出力観測用マルチプレクサ43を生成す
る。
【0087】そして、外部出力ピンから観測する信号を
制御するためにアイソレーションコントローラ45及び
アイソレーションコントローラ45を駆動するクロック
ピン47を生成する。出力観測用マルチプレクサ43,
44の制御入力はアイソレーションコントローラ45と
接続される。
【0088】この結果、ブロックA,ブロックB,ブロ
ックCはそれぞれ単体で検査入力生成可能になる。
【0089】図19(b)は出力観測用マルチプレクサ
43,44の構成例を表す論理回路図である。図19
(c)はアイソレーションコントローラ45の構成例を
示す論理回路図である。
【0090】また、入力制御用マルチプレクサについて
も、テストモードピンから制御するのではなく、アイソ
レーションコントローラにより制御するようにしてもよ
い。すなわち、ステップS41において入力制御用マル
チプレクサの制御入力をテストモードピンと接続せず、
ステップS43においてアイソレーションコントローラ
の出力信号線を出力観測用マルチプレクサの制御入力に
接続するだけでなく、入力制御用マルチプレクサの制御
入力にも接続する。図20はこのようなアイソレーショ
ン工程S3が実行された結果を示す図である。図20に
示すように、入力制御用マルチプレクサ48a,48
b,48cは出力観測用マルチプレクサ49a,49b
と同様に、アイソレーションコントローラ45Aによっ
て制御される。 (第5の実施形態) 図21は本発明の第5の実施形態に係るRTLにおける
検査容易化設計方法のアイソレーション工程S3の処理
の流れを示すフローチャートである。本実施形態に係る
アイソレーション工程S3は、第2の実施形態に係る分
割工程S2のように、セルフループを有するレジスタを
スキャンレジスタと認識した上で分割する方法によって
ブロック化されたRTL回路を対象にするものである。
本実施形態は、請求項16の発明に対応するものであ
る。
【0091】ステップS41〜S43は、図18に示す
第4の実施形態に係るアイソレーション工程S3と共通
のステップであり、RTL回路の各ブロックを単体で検
査入力生成可能な構造にする。
【0092】ステップS51において、各ブロックにお
いて、スキャンレジスタと認識したセルフループを有す
るレジスタをスキャンレジスタに置換し、各ブロック毎
にスキャンチェインを生成し、スキャンイン用外部入力
ピンを各ブロックのスキャンイン入力と接続する。ステ
ップS51によって請求項16の発明における第3の処
理が構成されている。
【0093】次にステップS52において、スキャンレ
ジスタを有するブロックの数に等しいデータ入力を持ち
各ブロックのスキャンアウトを切り換えるマルチプレク
サを1つ生成し、このマルチプレクサのデータ入力と各
ブロックのスキャンアウト出力とを接続すると共に、ス
テップS42及びS43で生成したアイソレーションコ
ントローラの出力と前記マルチプレクサの制御入力とを
接続し、さらに前記マルチプレクサの出力をスキャンア
ウト用外部出力ピンに接続する。ステップS52によっ
請求項16の発明における第4の処理が構成されてい
る。
【0094】本実施形態に係るアイソレーション工程S
3について、図22を用いてさらに詳細に説明する。
【0095】図22は図13(b)に示すブロック化さ
れたRTL回路に対して、本実施形態に係るアイソレー
ション工程S3によって各ブロックを単体で検査入力生
成可能にするために検査回路を挿入した結果を示す回路
図である。
【0096】図22において、ブロックAは図13
(b)のブロック20Aから外部入力ピン201及び外
部出力ピン204を除いたブロック、ブロックBは図1
3(b)のブロック20Bから外部入力ピン202,2
03及び外部出力ピン205を除いたブロック、51,
52,53は図13(b)のセルフループを有するレジ
スタ212,213及び217をスキャン化したスキャ
ンレジスタである。また、54は各ブロックのスキャン
アウトを切り換えるためのマルチプレクサ、55はスキ
ャンアウト用外部出力ピン、56は各マルチプレクサを
制御するすなわち検査するブロックを指定する,ファイ
ナイトステートマシーン及びデコーダからなるアイソレ
ーションコントローラ、57はテストモードピン、58
はアイソレーションコントローラを駆動するクロックピ
ンである。
【0097】ステップS41〜S43において、ブロッ
クA,ブロックBを単体で検査入力生成可能にするため
の検査回路を挿入した後で、ステップS51において、
ブロックA内のセルフループを構成するレジスタ21
2,213をスキャンレジスタ51,52に置換し、外
部入力ピン201をスキャンイン入力としてスキャンレ
ジスタ51,52をシフトレジスタ状に接続してスキャ
ンチェインを構成すると共に、ブロックB内のセルフル
ープを構成するレジスタ217をスキャンレジスタ53
に置換し、外部入力ピン201をスキャンイン入力とし
てスキャンレジスタ53をシフトレジスタ状に接続して
スキャンチェインを構成する。そして、ステップS52
において、各ブロックのスキャンアウトを切り換えるマ
ルチプレクサ54を生成し、ブロックA及びブロックB
のスキャンアウトを切り換えるために、マルチプレクサ
54の入力にスキャンレジスタ52,53の出力を接続
すると共にマルチプレクサ54の出力とスキャンアウト
用外部出力ピン55とを接続する。また、マルチプレク
サ54の制御入力はアイソレーションコントローラ56
と接続する。
【0098】本実施形態に係るアイソレーション工程S
3によると、セルフループを有するレジスタをスキャン
レジスタと認識した上でブロック化した場合でも、各ブ
ロックを単体で検査可能にすることができる。しかも、
RTL回路にブロックが何個あってもスキャンアウト用
外部出力ピンは1つですむので、検査入力パターン数を
削減することができる。 (第6の実施形態) 本発明の第6の実施形態に係るRTLにおける検査容易
化設計方法は、分割工程S2が各ブロックの入力をマー
ジする処理を有することを特徴とする。すなわち、一の
ブロックにおいて、各出力に対して到達可能な入力を抽
出することによって入力と出力との到達可能関係を求
め、求めた関係を基にして、前記RTL回路の共通の外
部入力ピンから値を設定可能な前記一のブロックの入力
を求めるものである。本実施形態は請求項11の発明に
対応するものである。
【0099】図23は本実施形態に係る,各ブロックの
入力をマージする処理の流れを示すフローチャートであ
る。
【0100】ステップS61は、与えられたブロックに
おいて、各出力から入力方向に探索することによって各
出力に対して到達可能な入力を抽出する処理である。ス
テップS62は、入力と出力との到達可能か否かの関係
を表す表を作成する処理である。そして、ステップS6
3は、後述する規則に従って入力をマージする処理であ
る。
【0101】本実施形態に係る分割工程S2について、
図24を用いてさらに詳細に説明する。図24(a)は
分割されたブロックを模式的に表した図であり、A,
B,C,Dはブロックの入力、O1 ,O2 ,O3 はブロ
ックの出力を示している。また、空白の丸はブロックの
入力でも出力でもない部分回路である。
【0102】図24(a)に示すブロックに対して、ス
テップS61において、まず出力O1 から入力側に探索
し、出力O1 に対して到達可能な入力としてA,Bを抽
出する。次に出力O2 から入力側に探索し、出力O2 に
対して到達可能な入力としてB,Cを抽出する。最後に
出力O3 から入力側に探索し、出力O3 に対して到達可
能な入力としてC,Dを抽出する。
【0103】次にステップS62において、図24
(b)に示すような、ブロックにおける入力と出力との
到達可能か否かの関係を表す表を作成する。図24
(b)に示す表において、○は入力から出力に到達可能
であることを示し、×は入力から出力に到達不可能であ
ることを示す。
【0104】次にステップS63において、次のような
規則に従ってブロックの入力をマージする。 ・異なる入力において各出力に対して○が重複しないと
きは、この入力をマージする。 ・異なる入力において○が重複する出力があるときは、
この入力はマージしない。
【0105】前記の規則に従って、入力A,Cをマージ
すると共に入力B,Dをマージする。この結果、図24
(b)の表は図24(c)のようになり、このブロック
は4個の入力を有しているが2本の外部入力ピンでアイ
ソレーション可能になる。
【0106】以上のような処理を行うことによって、全
体のブロックを削減し、各ブロックをアイソレーション
する検査回路規模を削減することができる。
【0107】図25は本実施形態に係る検査容易化設計
方法を用いて設計されたLSIの概略図である。図25
において、ブロックXは図24に示すブロックに対応す
るものであり、61a,61bは外部入力ピン、62
a,62b,62cは外部出力ピン、63a〜63gは
アイソレーションのために挿入されたマルチプレクサで
ある。図25に示すように、ブロックXの入力のうち
A,Cは、外部入力ピン61a及びマルチプレクサ63
a,63cによってアイソレーションされており、B,
Dは、外部入力ピン61b及びマルチプレクサ63b,
63dによってアイソレーションされている。
【0108】なお、本実施形態に係るブロックの入力を
マージする処理は、例えば図2に示す第1の実施形態に
係る分割工程S2において、ステップS21の後に追加
すればよい。 (第7の実施形態) 本発明の第4の実施形態ではマルチプレクサと外部ピン
とを用いてアイソレーションを行ったが、本発明の第7
の実施形態は、スキャンチェインを用いて各ブロックを
アイソレーションするものである。本実施形態は請求項
17の発明に対応するものである。
【0109】本実施形態に係るRTLにおける検査容易
化設計方法のアイソレーション工程S3を、図26及び
図27を用いて具体的に説明する。
【0110】まず、ブロックの境界にレジスタがある場
合すなわち外部入力をレジスタで受ける場合及びレジス
タから外部出力を出す場合には、そのレジスタをスキャ
ンFFに置換する。
【0111】また、図26(a)に示すように外部入力
をレジスタ以外の機能部品71で受ける場合は、図26
(b)に示すように、入力がスキャンチェインに接続さ
れたDラッチ72とセレクタ73とを追加する。そし
て、図27(a)に示すようにレジスタ以外の機能部品
75から外部出力を出す場合は、図27(b)に示すよ
うに、スキャンFF76を追加する。
【0112】図28は本実施形態に係るRTLにおける
検査容易化設計方法の分割工程S2すなわち本実施形態
に係るアイソレーション工程S3を前提とした場合の分
割工程S2の流れを示すフローチャートである。図28
に示す分割工程S2は、図2に示す第1の実施形態に係
る分割工程S2からステップS11,S17,S19〜
S22を削除したものである。スキャンチェインを用い
てブロックをアイソレーションすることにより、分割工
程S2においてブロックの入出力数の制約条件を外して
考慮することができるので、結果としてブロック数を削
減することができ、検査回路を削減することができる。
【0113】図29は本実施形態に係る検査容易化設計
方法を用いて設計されたLSIの概略図である。ブロッ
ク毎に検査系列を生成できるように、各ブロックにスキ
ャンチェイン77が構成されている。 (第8の実施形態) 本発明の第8の実施形態に係るRTLにおける検査容易
化設計方法は、分割工程S2の前処理として、入出力数
が多い機能部品を入出力数が少ない複数の機能部品に分
割する処理を行うものである。本実施形態は請求項12
の発明に対応するものである。
【0114】図30は本実施形態に係るRTLにおける
検査容易化設計方法の分割工程S2の前処理の流れを示
すフローチャートである。
【0115】ステップS81において、入力数がLSI
の入力数を越える又は出力数がLSIの出力数を越える
機能部品が、LSI内に存在するか否かを判断する。存
在するときは、ステップS82において、入力数がLS
Iの入力数を越える又は出力数がLSIの出力数を越え
る機能部品を、入力数がLSIの入力数以下であり且つ
出力数がLSIの出力数以下である機能部品からなる等
価回路に変換する。
【0116】本実施形態に係る分割工程S2の前処理
を、図31及び図32を用いて具体的に説明する。
【0117】図31(a)は入力数がLSIの入力数を
越える機能部品の例としてマルチプレクサを示す図であ
る。図31(a)に示すマルチプレクサは入力数が66
であり、LSIの入力ピン数40を越えている。本実施
形態に係る前処理によって、図31(a)のマルチプレ
クサは、図31(b)に示すような3個の33入力のマ
ルチプレクサからなる等価回路に変換される。
【0118】図32(a)は入力数がLSIの入力数を
越える機能部品の例として加算器を示す図である。図3
2(a)に示すマルチプレクサは入力数が61であり、
LSIの入力ピン数40を越えている。本実施形態に係
る前処理によって、図32(a)の加算器は、図32
(b)に示すような2個の31入力の加算器からなる等
価回路に変換される。
【0119】このような前処理を行うことにより、マル
チプレクサ及び外部ピンを用いたアイソレーションが困
難であった回路に対しても、他の回路と同様にアイソレ
ーションが可能になる。 (第9の実施形態) 本発明の第9の実施形態に係るRTLにおける検査容易
化設計方法は、分割工程S2の前処理として、論理設計
したときに検査困難な回路になる機能部品であるファイ
ナイトステートマシーン(FSM,Finite State Machi
ne)を1つのブロックにまとめる処理を行うものであ
る。本実施形態は請求項13の発明に対応するものであ
る。
【0120】図33は本実施形態に係る分割工程S2の
前処理の流れを示すフローチャートである。
【0121】ステップS91において、RTL設計され
た回路において全ての機能部品のタイプを調べたか否か
を判断する。全ての機能部品のタイプを調べたときは処
理を終了し、まだタイプを調べていない機能部品がある
ときはステップS92に進む。
【0122】ステップS92において、まだタイプを調
べていない機能部品を1つ選択する。次にステップS9
3において、ステップS92で選択した機能部品がFS
Mであるか否かを判断する。FSMであるときはステッ
プS94に進み、FSMでないときはステップS91に
戻る。ステップS94において、FSMをある特定のブ
ロックに挿入する。
【0123】図34は本実施形態に係る検査容易化設計
方法を用いて設計されたLSIの概略図である。図34
に示すLSIにおいて、ブロックAにはFSMがまとめ
られており、ブロックB,C,DはFSMを含まない検
査容易な回路構造になっている。
【0124】FSMを論理回路で実現した回路は一般に
ループ構造を持ち、検査容易な回路構造ではないので、
FSMを含むブロックについてはスキャンテストを行う
必要がある。したがって、FSMが各ブロックに点在す
ると、各ブロックともスキャンテストを行う必要があ
り、検査系列長が非常に長くなるおそれがある。
【0125】そこで、本実施形態のようにFSMを特定
のブロックにまとめると、スキャンテストはFSMがま
とめられたブロックのみについて行えば良いので、検査
系列長を抑制することができる。
【0126】
【発明の効果】以上のように本発明によると、LSIは
検査系列生成の難易度がフルスキャン設計方法の難易度
とほぼ等しいブロック毎に検査できるようになるので、
論理設計の後にFFをスキャンFFに置き換える必要が
なくなり、従来よりもLSIの面積及びその検査に要す
る検査系列数を削減することができる。
【0127】また、設計の手戻りが生じず論理設計を再
び行う必要が生じないので、LSIの設計期間を従来よ
りも短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のLSI設計工程における位置付けを表
すフローチャートである。
【図2】本発明の第1の実施形態に係るRTLにおける
検査容易化設計方法の分割工程の処理の流れを示すフロ
ーチャートである。
【図3】図2に示す分割工程におけるステップS15の
処理の流れを示すフローチャートである。
【図4】本発明の第1の実施形態に係るRTLにおける
検査容易化設計方法の分割工程を説明するための図であ
り、(a)は分割の対象となるRTL回路を表す図、
(b)は(a)の回路に対して分割工程を実行した結果
を表す図である。
【図5】図4(b)の回路における各ブロックの情報を
示す図である。
【図6】同期式順序回路モデルを表す図である。
【図7】時間軸展開した順序回路を表す図である。
【図8】n重整列構造においてn=2の場合すなわち2
重整列構造の例を示す図である。
【図9】構造による同期式順序回路の分類を表す図であ
る。
【図10】(a)は無閉路構造を有する回路を表す図、
(b)は(a)に示す回路を時間軸展開した結果を表す
図である。
【図11】(a)は整列構造を有する回路を表す図、
(b)は(a)に示す回路を時間軸展開した結果を表す
図である。
【図12】本発明の第2の実施形態に係るRTLにおけ
る検査容易化設計方法の分割工程の処理の流れを示すフ
ローチャートである。
【図13】本発明の第2の実施形態に係るRTLにおけ
る検査容易化設計方法の分割工程を説明するための図で
あり、(a)は分割の対象となるRTL回路を表す図、
(b)は(a)の回路に対して分割工程を実行した結果
を表す図である。
【図14】図12(b)の回路における各ブロックの情
報を示す図である。
【図15】本発明の第3の実施形態に係るRTLにおけ
る検査容易化設計方法の分割工程の処理の流れを示すフ
ローチャートである。
【図16】本発明の第3の実施形態に係るRTLにおけ
る検査容易化設計方法の分割工程を説明するための図で
あり、図12(a)の回路に対して分割工程を実行した
結果を表す図である。
【図17】図16の回路における各ブロックの情報を示
す図である。
【図18】本発明の第4の実施形態に係るRTLにおけ
る検査容易化設計方法のアイソレーション工程の処理の
流れを示すフローチャートである。
【図19】(a)は図4(b)に示すブロックに分割さ
れたRTL回路に対して本発明の第4の実施形態に係る
アイソレーション工程を実行した結果を表す図であり、
(b)は(a)における出力観測用マルチプレクサ4
3,44の構成例を示す論理回路図、(c)は(a)に
おけるアイソレーションコントローラ45の構成例を示
す論理回路図である。
【図20】本発明の第4の実施形態に係るアイソレーシ
ョン工程を実行した結果を表す図である。
【図21】本発明の第5の実施形態に係るRTLにおけ
る検査容易化設計方法のアイソレーション工程の処理の
流れを示すフローチャートである。
【図22】図13(b)に示すブロックに分割されたR
TL回路に対して本発明の第5の実施形態に係るアイソ
レーション工程を実行した結果を表す図である。
【図23】本発明の第6の実施形態に係るRTLにおけ
る検査容易化設計方法の,ブロックの入力をマージする
処理の流れを示すフローチャートである。
【図24】図23に示すブロックの入力をマージする処
理を説明するための図であり、(a)はブロックを表す
模式図、(b)は(a)に示すブロックにおける入出力
の到達可能か否かの関係を表す表、(c)は入力をマー
ジした結果を表す表である。
【図25】本発明の第6の実施形態に係るRTLにおけ
る検査容易化設計方法を用いて設計されたLSIの概略
図である。
【図26】本発明の第7の実施形態に係るRTLにおけ
る検査容易化設計方法のアイソレーション工程を説明す
るための図であり、(a)は外部入力をレジスタ以外の
機能部品で受けるブロックを示す図、(b)は(a)に
示すブロックをアイソレーションするために設計変更し
た結果を示す図である。
【図27】本発明の第7の実施形態に係るRTLにおけ
る検査容易化設計方法のアイソレーション工程を説明す
るための図であり、(a)は外部出力をレジスタ以外の
機能部品から出すブロックを示す図、(b)は(a)に
示すブロックをアイソレーションするために設計変更し
た結果を示す図である。
【図28】本発明の第7の実施形態に係るRTLにおけ
る検査容易化設計方法の分割工程,すなわち本実施形態
に係るアイソレーション工程を前提とした場合の分割工
程の処理の流れを示すフローチャートである。
【図29】本発明の第7の実施形態に係るRTLにおけ
る検査容易化設計方法を用いて設計されたLSIの概略
図である。
【図30】本発明の第8の実施形態に係るRTLにおけ
る検査容易化設計方法の前処理の流れを示すフローチャ
ートである。
【図31】本発明の第8の実施形態に係るRTLにおけ
る検査容易化設計方法の前処理を説明するための図であ
り、(a)は入力数がLSIの入力数よりも多いマルチ
プレクサを示す図、(b)は(a)に示すマルチプレク
サを前処理によって等価回路に変換した結果を示す図で
ある。
【図32】本発明の第8の実施形態に係るRTLにおけ
る検査容易化設計方法の前処理を説明するための図であ
り、(a)は入力数がLSIの入力数よりも多い加算器
を示す図、(b)は(a)に示す加算器を前処理によっ
て等価回路に変換した結果を示す図である。
【図33】本発明の第9の実施形態に係るRTLにおけ
る検査容易化設計方法の前処理を示すフローチャートで
ある。
【図34】本発明の第9の実施形態に係るRTLにおけ
る検査容易化設計方法を用いて設計されたLSIの概略
図である。
【符号の説明】
10A,10B,10C,20A,20B,30A,3
0B,30C,30D,30E ブロック 101〜117,201〜217 機能部品 41,42,48a,48b,48c 入力制御用マル
チプレクサ 43,44,49a,49b,49c 出力観測用マル
チプレクサ 45,45A,56 アイソレーションコントローラ 51,52,53 スキャンレジスタ 54 マルチプレクサ 77 スキャンチェイン 91 レジスタ 92 外部出力又は擬似外部出力 93a,93b,93c 経路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−15580(JP,A) 特開 平4−74274(JP,A) 1990年電子情報通信学会春季全国大会 講演論文集 第5分冊 199頁 小林康 之ほか「VLSI試験容易化設計の一考 察」 情報処理学会第35回全国大会講演論文 集(▲III▼)2197−2198頁 室井克 信ほか「MULTES/IS 不完全ス キャン方式自動テスト生成システム (2)設計ルールチェックと回路分割」 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G06F 17/50 G01R 31/28 JICSTファイル(JOIS)

Claims (17)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レジスタトランスファレベル(RTL,
    Registor TransferLevel )で設計された回路接続情報
    であるRTL回路を、製造後の検査が容易になるよう、
    予め定義した検査容易である条件を満たすブロックに分
    割する分割工程を備え、 検査容易である条件は、ブロック内の回路がフィードバ
    ックループを含まない無閉路構造であることであること
    を特徴とするRTLにおける検査容易化設計方法。
  2. 【請求項2】 RTLで設計された回路接続情報である
    RTL回路を、製造後の検査が容易になるよう、予め定
    義した検査容易である条件を満たすブロックに分割する
    分割工程を備え、 検査容易である条件は、ブロック内の回路がフィードバ
    ックループを含まない無閉路構造であり、かつこの回路
    の順序深度が所定数以下であることであることを特徴と
    るRTLにおける検査容易化設計方法。
  3. 【請求項3】 RTLで設計された回路接続情報である
    RTL回路を、製造後の検査が容易になるよう、予め定
    義した検査容易である条件を満たすブロックに分割する
    分割工程を備え、 検査容易である条件は、ブロック内の回路が、任意のレ
    ジスタと外部出力又は擬似外部出力との間において各経
    路の順序深度がn(nは正の整数)通り以下であるn重
    整列構造であることであることを特徴とするRTLにお
    ける検査容易化設計方法。
  4. 【請求項4】 RTLで設計された回路接続情報である
    RTL回路を、製造後の検査が容易になるよう、予め定
    義した検査容易である条件を満たすブロックに分割する
    分割工程を備え、 検査容易である条件は、ブロック内の回路が、任意の外
    部出力又は擬似外部出力に対して時間軸展開したとき各
    レジスタが1つのタイムフレームにのみ存在する整列構
    造であることであることを特徴とするRTLにおける検
    査容易化設計方法。
  5. 【請求項5】 RTLで設計された回路接続情報である
    RTL回路を、製造後の検査が容易になるよう、予め定
    義した検査容易である条件を満たすブロックに分割する
    分割工程を備え、 検査容易である条件は、ブロック内の回路が、任意の外
    部出力又は擬似外部出力に対して時間軸展開したとき各
    レジスタが1つのタイムフレームにのみ存在する整列構
    造であり、かつこの回路の順序深度が所定数以下である
    ことであることを特徴とするRTLにおける検査容易化
    設計方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか1項記載のRT
    Lにおける検査容易化設計方法において、前記分割工程
    は、 与えられたRTL回路が有する機能部品の中からいずれ
    のブロックにも属していない機能部品を1つ選択し、選
    択した機能部品を含む一のブロックを生成する第1の処
    理と、 前記第1の処理によって生成された一のブロックに隣接
    し、かつこの一のブロック以外のいずれのブロックにも
    属していない機能部品を1つ選択し、選択した機能部品
    を前記一のブロックに挿入する第2の処理と、 予め定義された検査容易である条件に基づいて前記一の
    ブロックは検査容易であるか否かを判断し、前記一のブ
    ロックは検査容易でないと判断したとき、前記第2の処
    理において挿入した機能部品を前記一のブロックから分
    離する第3の処理とを備えていることを特徴とするRT
    Lにおける検査容易化設計方法。
  7. 【請求項7】 請求項6記載のRTLにおける検査容易
    化設計方法において、前記分割工程は、 前記一のブロックの入力数が前記RTL回路の入力数以
    下に且つ前記一のブロックの出力数が前記RTL回路の
    出力数以下になるよう、前記一のブロックから、前記第
    2の処理において前記一のブロックに挿入した機能部品
    を、挿入したのとは逆の順序で分離する第4の処理を備
    えていることを特徴とするRTLにおける検査容易化設
    計方法。
  8. 【請求項8】 請求項6記載のRTLにおける検査容易
    化設計方法において、前記第2の処理は、 前記一のブロックに隣接し、かつこの一のブロック以外
    のいずれのブロックにも属していない機能部品が複数あ
    る場合、この複数の機能部品の中から、前記一のブロッ
    クに挿入したとき一のブロックの入力数と出力数との和
    が最小になる機能部品を選択する処理を備えていること
    を特徴とするRTLにおける検査容易化設計方法。
  9. 【請求項9】 請求項6記載のRTLにおける検査容易
    化設計方法において、前記分割工程は、前記第1〜第3
    の処理の前処理として、 前記RTL回路内のセルフループを構成するレジスタ及
    びファイナイトステートマシーンをスキャンレジスタと
    認識する処理を備えていることを特徴とするRTLにお
    ける検査容易化設計方法。
  10. 【請求項10】 請求項6記載のRTLにおける検査容
    易化設計方法において、前記第2の処理は、 前記一のブロックに隣接し、前記一のブロック以外のい
    ずれのブロックにも属しておらず、かつ前記一のブロッ
    クに挿入されて検査容易か否かを判断されていない機能
    部品が前記RTL回路内にないとき、前記一のブロック
    に隣接しておらずかつ前記一のブロック以外のいずれの
    ブロックにも属していない機能部品を1つ選択し、選択
    した機能部品を前記一のブロックに挿入する処理を備え
    ていることを特徴とするRTLにおける検査容易化設計
    方法。
  11. 【請求項11】 請求項1〜5のいずれか1項記載のR
    TLにおける検査容易化設計方法において、前記分割工
    程は、 一のブロックにおいて、各出力に対して到達可能な入力
    を抽出することによって入力と出力との到達可能関係を
    求め、求めた関係を基にして、前記RTL回路の共通の
    外部入力ピンから値を設定可能な前記一のブロックの入
    力を求める処理を備えていることを特徴とするRTLに
    おける検査容易化設計方法。
  12. 【請求項12】 請求項1〜5のいずれか1項記載のR
    TLにおける検査容易化設計方法において、前記分割工
    程は、 前記RTL回路内に、入力数が前記RTL回路の入力数
    よりも多い又は出力数が前記RTL回路の出力数よりも
    多い機能部品が存在するとき、この機能部品を入力数が
    前記RTL回路の入力数よりも少くかつ出力数が前記R
    TL回路の出力数よりも少い機能部品からなる等価回路
    に変換する処理を備えていることを特徴とするRTLに
    おける検査容易化設計方法。
  13. 【請求項13】 請求項1〜5のいずれか1項記載のR
    TLにおける検査容易化設計方法において、前記分割工
    程は、 前記RTL回路内のファイナイトステートマシーンを共
    通のブロックにまとめる処理を備えていることを特徴と
    するRTLにおける検査容易化設計方法。
  14. 【請求項14】 請求項1〜5のいずれか1項記載のR
    TLにおける検査容易化設計方法において、前記分割工程において検査容易である条件を満たすブロ
    ックに分割されたRTL回路に対して、各ブロックが独
    立して検査可能になるよう設計変更するアイソレーショ
    ン工程を備えており、 前記アイソレーション工程は、 検査容易である条件を満たすブロックに分割されたRT
    L回路に対して、各ブロックの入力を外部から直接制御
    可能にする入力制御用マルチプレクサと各ブロックの出
    力を外部から直接観測可能にする出力観測用マルチプレ
    クサとを生成する第1の処理と、 前記第1の処理によって入力制御用マルチプレクサ及び
    出力観測用マルチプレクサが生成されたRTL回路に対
    して、各ブロックを順に検査できるよう前記出力観測用
    マルチプレクサを制御する,ファイナイトステートマシ
    ーン及び前記ファイナイトステートマシーンが有するレ
    ジスタの内容をデコードするデコーダからなるアイソレ
    ーションコントローラを生成する第2の処理とを備えて
    いることを特徴とするRTLにおける検査容易化設計方
    法。
  15. 【請求項15】 請求項14記載のRTLにおける検査
    容易化設計方法において、 前記第2の処理により生成するアイソレーションコント
    ローラは、各ブロックを順に検査できるよう前記出力観
    測用マルチプレクサに加えて前記入力制御用マルチプレ
    クサを制御するものであることを特徴とするRTLにお
    ける検査容易化設計方法。
  16. 【請求項16】 請求項14記載のRTLにおける検査
    容易化設計方法において、前記分割工程は、 与えられたRTL回路をブロックに分割する際に、前記
    RTL回路内のセルフループを構成するレジスタをスキ
    ャンレジスタと認識する処理を備えており、 前記アイソレーション工程は、 前記処理においてスキャンレジスタと認識したレジスタ
    をスキャンレジスタに置換し、各ブロック毎に前記スキ
    ャンレジスタを接続してスキャンチェインを生成する第
    3の処理と、 前記第3の処理において生成した各スキャンチェインの
    スキャンアウトデータを入力とし、前記各スキャンチェ
    インのスキャンアウトデータのうちの1つを選択出力す
    るマルチプレクサを生成する第4の処理とを備えている
    ことを特徴とするRTLにおける検査容易化設計方法。
  17. 【請求項17】 請求項1〜5のいずれか1項記載のR
    TLにおける検査容易化設計方法において、前記分割工程において検査容易である条件を満たすブロ
    ックに分割されたRTL回路に対して、各ブロックが独
    立して検査可能になるよう設計変更するアイソレーショ
    ン工程を備えており、 前記アイソレーション工程は、 検査容易である条件を満たすブロックに分割されたRT
    L回路に対して、各ブロックに、前記RTL回路の外部
    から入力信号を設定でき且つ出力信号を観測できるよう
    スキャンチェインを構成する処理を備えていることを特
    徴とするRTLにおける検査容易化設計方法。
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FR2866435B1 (fr) * 2004-02-13 2008-04-04 Inst Nat Polytech Grenoble Procede d'elaboration automatique de fichiers de description hdl de systeme electronique digital integre et systeme digital elecronique integre obtenu

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
1990年電子情報通信学会春季全国大会講演論文集 第5分冊 199頁 小林康之ほか「VLSI試験容易化設計の一考察」
情報処理学会第35回全国大会講演論文集(▲III▼)2197−2198頁 室井克信ほか「MULTES/IS 不完全スキャン方式自動テスト生成システム(2)設計ルールチェックと回路分割」

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