JP2956401B2

JP2956401B2 - 画像特性変換表示方法及び画像特性変換表示装置

Info

Publication number: JP2956401B2
Application number: JP5006396A
Authority: JP
Inventors: 森村　　淳; 健夫吾妻
Original assignee: Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Current assignee: Panasonic Holdings Corp
Priority date: 1993-01-19
Filing date: 1993-01-19
Publication date: 1999-10-04
Anticipated expiration: 2014-10-04
Also published as: JPH06217234A

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、外光のある明るい部屋
でも、ディスプレイデバイスで画像を表示したとき、暗
い部分が白く薄くなるのを少なくし、また見た目のコン
トラストを高くする方法及び装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、このような分野の技術としては、
直接外光により画像が白く薄くなる現象を少なくしたも
のはない。また信号のダイナミックレンジの偏りを補正
するものに、例えば特開平１−２２２３８２号公報にみ
られるヒストグラムイコライゼーションの手法を用いた
ものがある。図８はこの構成図であり、１０１はヒスト
グラム作成器、１０２はヒストグラム圧縮器、１０３は
減算器、１０４は加算器、１０５はデータ変換テーブル
作成器、１０６はデータ変換器である。この従来の高ダ
イナミックレンジ画像の圧縮方法の概念を図９を用いて
簡単に示す。図８のヒストグラム作成器１０１より得ら
れたヒストグラムを基準としてデータ変換テーブル１０
５でヒストグラムイコライゼーションのためのデータ変
換テーブルを作成する。データ変換テーブルは、画像信
号の分布が多いところで変換テーブルの傾き（信号レベ
ルの変換特性）を大きくする。図９（ｂ）は入力の画像
信号のヒストグラムであり、信号レベルの１０％から２
０％までまたは８０から９０％までの分布の高い部分
に、信号レベルの変換特性の傾きを大きくし、信号レベ
ルの２０から７０％までの分布の低い部分に、信号レベ
ルの変換特性の傾きを小さくするデータ変換テーブル同
図（ａ）を作成する。（これは、累積ヒストグラムに対
応している）この変換テーブルの特性をデータ変換器１
０６の特性として、入力された画像の信号の、信号レベ
ルの分布を均一にする。同図（ａ）の変換特性で同図
（ｂ）の画像信号のヒストグラムイコライゼーションを
行なうと、入力画像のヒストグラムは図９（ｃ）のよう
に変換される。このようにして入力画像の信号レベルの
ヒストグラを変換し、諧調特性を改善する。諧調特性は
改善されるが、入力画像のヒストグラムが大きく変化す
るため、この変化を緩やかにする処理が施される。変化
を緩やかにする処理は、１０２から１０４の機能を用
い、変換テーブルを作成するためのヒストグラムの分布
を平均化し、ヒストグラムイコライゼーションが揺るや
かにかかるようにしている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図８の
ような方法では、画像信号のヒストグラムは均一化さて
るが、外光の影響により表示デバイスに表示される画像
が白くまた薄く（コントラストが低下する）ことは考慮
されていない。従って外光が入った場合には、画像が白
くなり、また見た目のコントラストが低下し、非常に見
にくい画面となる。

【０００４】本発明は、上記課題を解決するもので、画
像が白くまた薄くなるのを抑え、見た目のコントラスト
を改善する画像特性変換表示方法及び装置を提供するこ
とを目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記問題点を
解決するために、画像表示デバイスで画像を表示したと
き、外光に対する自発光の割合が低くなる部分の画像信
号の利得を増加させるように画像信号のレベルを変換す
るレベル変換手段と、前記レベル変換手段の出力の変化
成分を抜き出す低周波減衰手段と、前記低周波減衰手段
の出力の振幅の大きな部分を圧縮する特性変換手段と、
前記特性変換手段の出力と前記レベル変換手段の出力を
加算する加算手段より構成される。

【０００６】また、上記問題点を解決するために、画像
表示デバイスで画像を表示したとき、外光に対する自発
光の割合が低くなる部分の画像信号の利得を増加させる
ように画像信号のレベルを変換するレベル変換手法と、
前記レベル変換手段の出力の変化成分を抜き出す低周波
減衰手法と、前記低周波減衰手段の出力の振幅の大きな
部分を圧縮する特性変換手法と、前記特性変換手段の出
力と前記レベル変換手段の出力を加算する方法より構成
される。

【０００７】

【作用】本発明によれば、上記のように、外光に対する
自発光の割合が低くなる部分の画像信号の利得を増加さ
せるように画像信号のレベルを変換し、白っぽくまた薄
くなる現象を最小限に抑え、また同時に見た目のコント
ラストを増加させる処理を行うため、外光により画像が
白っぽくなるのを防ぎ、同時に見た目のコントラストを
改善することができる。従って外光が増加した場合にお
いても、コントラストや色が薄くならず、自然な画像を
出力することが可能である。

【０００８】

【実施例】（第１の実施例）以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら説
明する。また、実施例の説明では装置としての形態で、
構成手段とその動作の説明を行い、本発明の方法の説明
は構成手段の動作説明で代えさせて頂く。

【０００９】図１は、本発明の第１の実施例における画
像特性変換表示装置の構成図を示すものである。図１に
おいて１は画像表示デバイスで画像を表示したとき、外
光に対する自発光の割合が低くなる部分の画像信号の利
得を増加させるように画像信号のレベルを変換するレベ
ル変換手段、２はレベル変換手段の出力の変化成分を抜
き出す低周波減衰手段、３は低周波減衰手段の出力の振
幅の大きな部分を圧縮する特性変換手段Ａ、４は特性変
換手段Ａの出力と前記レベル変換手段の出力を加算する
加算手段である。

【００１０】以上のように構成された本発明の第１の実
施例の画像特性変換表示装置について以下その動作を説
明する。レベル変換手段１は、画像表示デバイスで画像
を表示したとき、外光に対する自発光の割合が低くなる
部分、つまり画像信号のレベルが低い部分の画像信号の
利得を増加させるように画像信号のレベルを変換する。
レベル変換の具体的特性の１例を図２ａ，ｂに示す。同
図において横軸は入力信号のレベルであり、縦軸は変換
された信号レベルで、表示デバイスから出る光（輝度）
に対応する。各軸は、それぞれ対数メモリでとってい
る。図２において外光が無く、また特別な処理をしない
場合、入出力の関係はｃの直線の関係となる。ここで外
光が光出力の２０％であるとすると、入力に関係無く一
定の２０％の直線ｇとなる。（外光を信号レベルに換算
した場合）この外光があると入出力の関係ｃはｄ（外光
２０％のとき）の特性となる。ｄの特性から分かるよう
に、入力のレベルが小さくなると、出力される光の中で
外光の割合が急激に増加し、画像が薄くなり殆ど見えな
くなる。本発明では画像が薄くなるのを改善するため、
図２ａやｂの特性になるよう入力信号を変換する。ａや
ｂの特性は、入力信号から変換された光の変化した割合
が、外光を含めて出力されるときにｅやｆの特性とな
り、各入力のレベルにおいて出力の変化する割合と同じ
割合になるようにしている。例えば入力のレベルが９０
％のときに入力が１０％変化したとき、出力（外光を含
む）が６％変化する特性のとき、入力レベルが２０％に
おいても入力が１０％変化したとき、出力（外光を含
む）は入力レベル９０％のときと同様に６％変化する特
性である。図２のｅは入力レベルが５ー１００％の範囲
で上記の変換の条件を満足する様な特性であり、この特
性を満足させる入力信号の変換特性は図２のａである。
（この時入出力は光のレベルでなく、信号レベルであ
る）また上記の変換の特性を１０ー１００％の範囲で満
たす特性はｆとなり、この時この特性を満足させる入力
信号の変換特性は図２のｂである。変換特性を式で表わ
すと（数１）となる。

【００１１】

【数１】

【００１２】ここで＾は指数を示し、またＯ：出力Ｉ
Ｎ：入力 a,b,g ：定数で数２の関係がある。

【００１３】

【数２】

【００１４】（数２）の関係は目安であり、この関係か
ら多少ずれても大きな障害とはならない。図２のａの特
性では a = 1.2, b = 0.2, g = 0.59 であり、ｂの
特性では a = 1.2, b = 0.2, g = 0.77 である。以
上のようにレベル変換手段１で外光に対して自発光の割
合の少ない部分を主に補正する。（割合が大きい部分も
補正は行われる）このようにしてまず外光により薄くな
る部分を補正し、それぞれのレベルで外光があった場合
でも一様なコントラストが得られるようにする。

【００１５】次に低周波減衰手段２により画像信号の低
周波部分を取り除き、信号の変化成分を取り出す。この
低周波減衰手段２は帯域の狭いＬＰＦの出力と、原信号
との減算で容易に実現できる。図３（１）から（３）に
その応答の様子をしめす。同図（１）はステップの振幅
がａの入力である。上記の帯域の狭いＬＰＦの出力を
（２）に示す。低周波減衰手段２の特性は（３）に示
す。

【００１６】このようにして得られた信号に対し、特性
変換手段Ａ３では、振幅の大きいところを圧縮する。こ
の圧縮特性を、図４にしめす。横軸は入力であり縦軸は
出力である。入力振幅の大きいところをなだらかに圧縮
する。このようにして得られた特性変換手段Ａ３の出力
をレベル変換手段１の出力と加算する。加算は加算手段
４で行う。この時の信号の応答の様子を図３（４）
（５）にしめす。（４）は特性変換手段３の出力で、
（５）は加算手段４の出力である。このようにトランジ
ェント部の波形の振幅をａ＋ｃとする事により、見た目
のコントラストは人間の明かるさの錯視によりａ／ｂか
ら（ａ＋ｃ）／ｂに大きくなって見える。ｂは黒レベル
から信号の平均レベルまでのレベルであり、図３（１）
に示す。人間の視覚特性から、錯視を発生させる図３
（４）の振幅ｃはあまり大きく出来ない。従って特性変
換手段Ａ３により振幅をｃまで圧縮し、レベル変換手段
１の出力に加算する。図３では１つのステップ状に変化
する例を示したが、実際の画像では画像のエッジが何段
も重なり、少ないレベル差でより高いコントラストを表
わすことが可能となる。つまりエッジ１段につきａ＋ｃ
のレベル差をａのレベルで表現出来る訳であり、１つの
エッジではｃのレベルしか増加させることしか出来ない
が、エッジが何段も重なることにより見かけのレベル差
はｃのレベルよりかなり大きなレベル差を付けることが
可能となる（人間の視覚特性によりレベル差があるよう
に知覚される。）。

【００１７】尚、本実施例の説明では、低周波減衰手段
２で用いるＬＰＦの特性は、特に限定しなかったが、多
くの特性のＬＰＦを用いることが可能である。ＬＰＦの
特性の変化は、信号のトランジェント特性に影響する
が、最も必要とされる信号のトランジェント特性は、な
だらかに変化することである。図３（２）のような応答
特性で、例えばガウシャンの積分特性や、２次式で示さ
れる特性（トランジェント中央部で接続）、３次式で示
される特性等が挙げられる。信号波形の立ち上がり立ち
下がりの対称性が崩れ性能は低下するが、アナログであ
れば、ＣＲで構成されたＬＰＦの特性や、デジタルであ
ればＩＩＲのＬＰＦでも良い。また、ＩＩＲフィルター
の時間軸を逆転させた従属接続などは対称性があり良い
特性といえる。信号のトランジェント特性の変化に対
し、心理的なコントラストの改善効果は変化する。図３
に示した同じトランジェントレベルａ, ｃに対し、信号
のトランジェント特性がガウシャンの積分特性より３次
元で示される特性が、大きな心理的コントラストの改善
効果がある。しかし、改善効果はトランジェントレベル
ａ, ｃに対しても、ほぼ比例の関係があるため、トラン
ジェントレベルが比較的自由に選べる場合には、信号の
トランジェント特性は実現しやすい方法を選ぶのが良
い。以上示したように、本発明の第１の実施例では外光
により画像が白くコントラストが非常に低下する現象を
補正し、同時に補正された画像の見かけの（心理的な）
コントラストの改善が可能になり、従来外光により画像
が白くコントラストが非常に低下する条件下でも、外光
のない条件で観察したときとほぼ同じように十分にコン
トラストが感じられ、見た目の印象のよい画像を与える
ことを可能とした。

【００１８】（第２の実施例）次に本発明の第２の実施
例の画像特性変換表示装置の構成図を図５に示す。第１
の実施例（図１）と同じ部分は、同じ番号を付し、説明
は省略する。異なる点は１２の照度測定手段、１１のレ
ベル変換手段Ｂ、１４のコントラスト検出手段、１３の
特性変換手段Ｂである。

【００１９】照度測定手段１２は表示デバイスに入射す
る外光のレベルを測定する。レベル変換手段Ｂ１１は、
照度測定手段１２で求められた外光に応じて（数１）の
変換特性を可変して入力信号のレベル変換を行う。特性
を可変する方法は、（数１）の定数のレベルを制御す
る。レベル変換器Ｂ１１では外光レベルが零のとき定数
b をほぼ零とし、外光レベルの増加におうじて定数b を
増加させる。定数g は外光レベルが零のときほぼ１と
し、外光レベルの増加におうじて定数g を減少させる。
可変の範囲は、ほぼ（数２）の範囲とする。

【００２０】コントラスト検出手段１４は入力された信
号のコントラストと、信号の平均レベルを検出する。信
号の平均レベルは図３（１）のｂで示すレベルであり、
信号を遮断周波数の低いＬＰＦを通過させて得る。コン
トラストＣｏは同図（１）のａ，ｂより以下の式で求め
る。

【００２１】

【数３】

【００２２】このようにして得られた信号のコントラス
トと平均レベルにより図６に示す制御出力を求め、特性
変換手段Ｂの変換特性を制御する。制御出力はコントラ
ストと平均レベルどちらかの大きい制御値を採用する。
特性変換手段Ｂ１３は、得られた制御値より、図４に示
すクリップ特性の縦軸の大きさを変更するように特性を
制御する。例えばコントラスト検出手段１４からの制御
値が１５％の場合、図４の特性であり、３０％の場合に
は図４の縦軸の値を２倍する特性となる。（クリップし
て出力される最大値が３０％になる）これは画像が明る
いとき、またコントラストが高いとき、画像のコントラ
ストを強調する波形の振幅は、２０から３０％程度まで
付加しても、不自然には感じられないためである。逆に
画像が暗いとき、またコントラストが低いとき、画像の
コントラストを強調する波形の振幅は、条件に応じて制
限して付加しないと、不自然に感じられることがあるた
めである。

【００２３】以上のように照度測定手段１２により外光
のレベルを測定し、これに対応してレベル変換手段Ｂ１
１のレベル変換特性を制御する。この制御により、外光
レベルが変化する外光下においても、常に明るい部分か
ら設定された暗い部分までの範囲で、一部が薄く白ける
ことなしに均一に再現することが可能となる。

【００２４】またコントラスト検出手段１４により、画
像信号のコントラストと平均レベルを検出し、画像の状
態に応じて画像が自然に見られる最大限に、見た目の
（心理的な）コントラストを改善する処理を行い、画像
信号が表示されたときの見た目の（心理的な）コントラ
ストの改善を可能とする。

【００２５】以上のように本発明の第２の実施例では、
外光の大きさや、画像信号のコントラストや明るさに応
じて、適切なレベルで処理が行え、どの様な条件下でも
画像の観察時に、十分にコントラストが感じられ、見た
目の印象のよい画像特性変換表示装置を実現することが
可能となる。

【００２６】（第３の実施例）次に本発明の画像特性変
換表示装置の第３の実施例として、さらに積極的に信号
レベルを補正する手法を示す。初めに本実施例の構成を
図７に示す。

【００２７】同図において１は画像表示デバイスで画像
を表示したとき、外光に対する自発光の割合が低くなる
部分の画像信号の利得を増加させるように画像信号のレ
ベルを変換するレベル変換手段、２はレベル変換手段の
出力の変化成分を抜き出す低周波減衰手段、３は低周波
減衰手段の出力の振幅の大きな部分を圧縮する特性変換
手段Ａ、４は特性変換手段Ａの出力と前記レベル変換手
段の出力を加算する加算手段、２０は画像の明るい部分
や暗い部分を中間レベルに近づける信号レベル補正手段
である。

【００２８】第１及び第２の実施例と異なるのは、２０
の信号レベル補正手段であり、他の部分は先に示した実
施例と同であり、同じ番号を付し説明は省略する。２０
の信号レベル補正手段は、２１の平均レベル検出手段、
２２の変化成分検出手段、２３の画像特徴検出手段から
構成される。平均レベル検出手段２１で画像信号の平均
レベルを検出する。これは遮断周波数の低いＬＰＦを通
過さすことにより得られる。変化成分検出手段２２は、
画像信号のレベルが変化している部分を抽出する。画像
特徴検出手段２３は、画像信号の平均レベルと変化成分
をもとに、画像の変化成分がある部分のレベルを変化さ
せる大きさを求める。画像特徴検出手段２３はさらに２
４のオフセット検出手段、２５の絶対値変換手段、２６
の乗算手段、２７の特性変換手段、２８のＬＰＦから構
成される。画像特徴検出手段２３では、まずオフセット
検出手段２４で、画像信号の平均レベルが中心レベル
（５０％近辺のレベル）からどの程度離れているかを検
出する。次に画像信号に変化の多い部分の絶対量を、絶
対値変換手段で求める。この両者の積を乗算手段２６で
求め、画像信号の平均レベルが中心レベルから離れ、か
つ画像変化の大きい部分を求める。このようにして求め
た信号の大きな部分の振幅を特性変換手段Ｃ２７で制限
し、ＬＰＦ２８で平滑化して画像信号を信号の中心部に
シフトするシフト量を求め、レベル変換器１の出力から
減算する。減算は減算手段２９で行う。

【００２９】以上のようにして画像信号に変化があり、
且つ画像信号の中央値から離れている部分の信号レベル
を中央値に近づけることにより、撮像デバイスの表示能
力が低下する部分で画像を表示する確率を下げることが
可能になる。従って表示能力の高い部分で画像が表示で
き、表示された画像の見た目の印象が改善される。

【００３０】以上のように本発明の画像特性変換表示装
置の第３の実施例では、第１の実施例の特徴である外光
により画像が白くコントラストが非常に低下する現象を
補正し、同時に補正された画像の見かけの（心理的な）
コントラストの改善を可能にする。さらに第３の実施例
の特徴である画像信号の中央値から離れている部分の信
号レベルを中央値に近づけることにより、撮像デバイス
の表示能力が低下する部分で画像を表示する確率を下げ
る。従ってデバイスの表示能力の高い部分で画像が表示
でき、従来外光により画像が白くコントラストが非常に
低下する条件下でも、外光のない条件で観察したときと
ほぼ同じように十分にコントラストが感じられ、さらに
表示された画像の見た目の印象のさらなる改善を可能と
した。

【００３１】なお本発明の実施例では信号レベル補正手
段２０の入力信号として、レベル変換手段１に入力され
る信号を用いたが、レベル変換手段１の出力でも適応で
きる。

【００３２】また本発明の実施例では、第１の実施例に
信号レベル補正手段２０を付加した例を示したが、第２
の実施例に信号レベル補正手段２０を付加しても良いの
は当然である。

【００３３】また本発明の第２の実施例で示した外光の
大きさによるレベル変換手段Ｂ１１の制御と、画像信号
のコントラスト検出手段１４による特性変換手段Ｂ１３
の制御は、同時にある必要はなく、どちらか片方でも効
果があることは言うまでもない。

【００３４】またレベル変換器Ａ１、レベル変換器Ｂ１
１の特性は、数式１、２に限る必要はなく、これらの近
似やこれらの変形したものであってもよい。

【００３５】さらに図２、図４や図６に示した特性は、
一例でありこの考え方を含むものであれば、これらの特
性に限る必要はない。

【００３６】なお本発明の実施例は装置の形態で示した
が、この構成に従って計算機で処理をおこなうソフトと
して実現しても良いのは当然である。

【００３７】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
外光により画像が白くコントラストが非常に低下する現
象を補正し、同時に補正された画像の見かけの（心理的
な）コントラストの改善が可能になり、従来外光により
画像が白くコントラストが非常に低下する条件下でも、
外光のない条件で観察したときとほぼ同じように十分に
コントラストが感じられ、見た目の印象のよい画像を与
えることが可能となる。

【００３８】また外光の大きさや、画像信号のコントラ
ストや明るさに応じて、適切なレベルで処理が行え、ど
の様な条件下でも画像の観察時に、十分にコントラスト
が感じられ、見た目の印象のよい画像特性変換表示装置
を実現することが可能となる。

【００３９】さらに画像信号に変化があり、且つ画像信
号の中央値から離れている部分の信号レベルを中央値に
近づけることにより、撮像デバイスの表示能力が低下す
る部分で画像を表示する確率を下げることが可能にな
る。従って表示能力の高い部分で画像が表示でき、表示
された画像の見た目の印象の改善が可能である。

【００４０】以上のように、本発明の画像特性変換表示
装置によれば、外光により画像が白くコントラストが非
常に低下する現象を補正し、同時に補正された画像の見
かけの（心理的な）コントラストの改善が可能になり、
従来外光により画像が白くコントラストが非常に低下す
る条件下でも、外光のない条件で観察したときとほぼ同
じように十分にコントラストが感じられ、見た目の印象
のよい画像を与えることが実現でき、その実用的価値は
大きい。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１の実施例における画像特性変換表
示装置の構成図

【図２】本発明の第１の実施例におけるレベル変換手段
の特性の１例を示す図

【図３】本発明の第１の実施例における各部分における
信号波形の１例を示す図

【図４】本発明の第１の実施例における特性変換手段Ａ
の特性の１例を示す図

【図５】本発明の第２の実施例における画像特性変換表
示装置の構成図

【図６】本発明の第２の実施例におけるコントラスト検
出手段が特性変換手段Ｂの特性を制御する特性の１例を
示す図

【図７】本発明の第３の実施例における画像特性変換表
示装置の構成図

【図８】従来例の画像のコントラスト処理装置の構成図

【図９】（ａ）従来の画像のコントラスト処理装置の動作を示す
データ変換テーブル図（ｂ）同入力画像のヒストグラムを示す線図（ｃ）同変換後の入力画像のヒストグラムを示す線図

【符号の説明】

１レベル変換手段２低周波減衰手段３特性変換手段４加算手段１１レベル変換手段１２照度測定手段１３特性変換手段１４コントラスト検出手段２０信号レベル補正手段

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】画像表示デバイスで画像を表示したとき、
外光に対する自発光の割合が低くなる部分の画像信号の
利得を増加させるように画像信号のレベルを変換するレ
ベル変換手段と、前記レベル変換手段の出力の変化成分
を抜き出す低周波減衰手段と、前記低周波減衰手段の出
力の振幅の大きな部分を圧縮する特性変換手段と、前記
特性変換手段の出力と前記レベル変換手段の出力を加算
する加算手段を具備し、前記画像表示デバイスに外光が
入った場合においても外光の影響を低減する画像特性変
換表示装置。
【請求項２】レベル変換手段は、外光の明るさに応じて
画像信号のレベル変換特性を可変させることを特徴とし
た請求項１記載の画像特性変換表示装置。
【請求項３】低周波減衰手段のステップ応答特性は、ガ
ウシャンの積分特性２次式や３次式で示される特性など
の滑らかに変化する応答特性を有することを特徴とした
請求項１または２記載の画像特性変換表示装置。
【請求項４】特性変換手段は、画像のコントラストの高
さに応じて信号の圧縮特性を可変させることを特徴とし
た請求項１〜３のいずれかに記載の画像特性変換表示装
置。
【請求項５】画像信号の平均的なレベルを検出する平均
レベル検出手段と、変化成分を検出する変化成分検出手
段と、前記平均レベル検出手段及び変化成分検出手段の
出力より画像が明るいまたは暗い部分で変化が多い部分
を検出する画像特徴検出器を具備し、画像の明るい部分
や暗い部分で信号が変化している部分を画像信号の中央
レベルに近づけることを特徴とした請求項１〜４のいず
れかに記載の画像特性変換表示装置。
【請求項６】画像表示デバイスで画像を表示したとき、
外光に対する自発光の割合が低くなる部分の画像信号の
利得を増加させるように画像信号のレベルを変換し、レ
ベル変換した画像信号の変化成分を抜き出し、抜き出さ
れた変化成分の振幅の大きな部分を圧縮し、この圧縮さ
れた信号を前記レベル変換した信号に加算することを特
徴とし、前記画像表示デバイスに外光が入った場合にお
いても外光の影響を低減する画像特性変換表示方法。
【請求項７】画像信号のレベル変換は、外光の明るさに
応じてレベル変換特性を可変させることを特徴とした請
求項６記載の画像特性変換表示方法。
【請求項８】画像信号の変化成分の抜き出しは画像信号
がステップ波形のとき抜き出された変化成分の応答がガ
ウシャンの積分関数や２次式または３次式で示される滑
らかに変化する特性になることを特徴とした請求項６ま
たは７記載の画像特性変換表示方法。
【請求項９】変化成分の振幅の大きな部分の圧縮は、画
像のそれぞれの部分のコントラストの高さに応じて信号
の圧縮特性を可変させることを特徴とした請求項６〜８
のいずれかに記載の画像特性変換表示方法。
【請求項１０】画像信号の平均的なレベルを検出し、ま
た、変化成分を検出して、画像が明るいまたは暗い部分
で変化が多い部分を検出し、画像の明るい部分や暗い部
分で信号が変化している部分を画像信号の中央レベルに
近づけることを特徴とした請求項６〜９のいずれかに記
載の画像特性変換表示方法。