JP2955252B2 - ガスタービン動翼チップシュラウド - Google Patents

ガスタービン動翼チップシュラウド

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    • F01D5/18Hollow blades, i.e. blades with cooling or heating channels or cavities; Heating, heat-insulating or cooling means on blades
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
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    • F01D5/22Blade-to-blade connections, e.g. for damping vibrations
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はガスタービン動翼の
チップシュラウドに関し、特に後段に使用され、薄肉軽
量で内部にマルチホールを設けて冷却する動翼のチップ
シュラウドにおいて冷却を効果的に行いクリープ寿命を
伸ばすようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】図8はガスタービンの後段に用いられて
いる従来の動翼の一例を示し、(a)は縦断面図、
(b)はそのD−D断面図である。近年、ガスタービン
の高温化に伴い、その冷却効果を高めるために後段に用
いられる動翼は薄肉、軽量化された長大翼となってお
り、内部の冷却にもマルチホールを設けて冷却空気を流
し、冷却する方式が採用されている。図8はその一例を
示し、60は動翼であり、61は翼根部、62はハブで
あり、翼全長の25%のハブ部63までは内部を空胴6
4とし、コア支持リブ65で空胴内部を支持している。
66は、(b)図にも示すようにハブ部63の上部から
翼端67までに貫通して設けられた複数のマルチホール
であり、先端にはチップシュラウド68が取付けられ、
マルチホール66からの冷却空気を連通する空気穴が設
けられて冷却空気70を外部に放出している。
【0003】上記の動翼60では、冷却空気70が翼根
部61から空胴64内に導かれ、空胴64内を冷却する
と共に、マルチホール66内を通り、翼端67を通り、
翼を冷却し、チップシュラウド68に設けられた空気穴
よりチップシュラウド68を冷却しながら燃焼ガス通路
へ放出される。
【0004】又、図7は他のガスタービン動翼の例であ
り、図8の例と同じガスタービンの後段に用いられ、
(a)は縦断面図、(b)はそのC−C断面図である。
図において、50は動翼、51は翼根部、52はハブで
あり、翼全長の25%のハブ部53までは内部を空胴5
4とし、コア支持リブ55で空胴内部を支持している。
56はハブ部53の上部から翼端57までに貫通して設
けられた複数のマルチホールであり、先端にはチップシ
ュラウド58が取付けられている。これらの構造は図8
に示す例と同じであるが、図7の例では空胴54内に多
数のピンフィン59を設け、このピンフィンは両内壁面
に突設するか、あるいは内部の両壁面に連結されて設け
られている。
【0005】上記の動翼50においては、冷却空気70
は翼根部51より空胴54内に入り、ピンフィン59で
その流れが乱されてハブ部53での内部の冷却空気への
熱伝導を高め、冷却効率を上げ、その後、マルチホール
56を通り、翼端57まで流れて翼50及びチップシュ
ラウド58を冷却し、チップシュラウド58に設けられ
た空気穴より燃焼ガス通路へ放出される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前述のようにガスター
ビンの後段に用いられる動翼は軽量、長大翼であり、そ
のチップシュラウドも高温ガスにさらされてクラックが
発生しやすい形状となっている。図6はその動翼とチッ
プシュラウドを示し、(a)は側面図、(b)はチップ
シュラウドの平面図である。(a)において動翼10の
先端にはチップシュラウド11が取付けられており、チ
ップシュラウド11には両端部にはフランジ14,1
5、中央部にはフランジ16が設けられているが、その
周方向の端部には熱により集中応力が発生しやすい部分
がある。
【0007】(b)は上記のチップシュラウドの平面図
であり、チップシュラウド11の周方向の両側には湾曲
した周辺を有するぬすみ部12,13が存在する。この
ぬすみ部12,13は高温ガスにさらされて熱応力が集
中し、図示のようにクラック80,81が発生しやすい
部分である。従って、これらの部分を冷却してメタル温
度を極力低く抑える必要があるが、この部分は動翼10
の空気穴17から吹き出す冷却空気の流路から離れてお
り、冷却空気の通りにくい場所である。
【0008】そこで本発明はガスタービンの後段側の動
翼でマルチホールにより冷却する翼のチップシュラウド
の応力集中部、例えば、ぬすみ部を冷却空気で効果的に
冷却してぬすみ部のメタル度を低く抑え、チップシュ
ラウドのクリープ寿命を伸ばすことのできる構造を提供
することを課題としてなされたものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は前述の課題を解
決するために次の手段を提供する。
【0010】動翼の翼根部より翼内部に冷却空気を導
き、動翼を冷却した冷却空気をチップシュラウドの複数
の空気穴より流出させるガスタービン動翼チップシュラ
ウドにおいて、前記チップシュラウドの上面に前記空気
穴の一部を囲み、これを覆うガイド蓋を取付け、同ガイ
ド蓋一端は前記チップシュラウド周辺の高応力部に開
口部を設けてなり、同開口部より前記チップシュラウド
周辺の高応力部に冷却空気を導くことを特徴とするガス
タービン動翼チップシュラウド。
【0011】本発明は、チップシュラウドの高応力部に
ガイド蓋が設けてあり、このガイド蓋はチップシュラウ
ド上面の空気穴の一部を囲み、一端に開口部を有して、
この開口部を高温の燃焼ガスの影響を受けやすい部分に
向け、冷却空気を流出させる。この部分は冷却空気が通
ることによりそのメタル温度の上昇が抑えられ、熱応力
によるクラックの発生が防止される。高温の燃焼ガスの
影響を受けやすい部分としては、ガスタービンの後段に
用いられる動翼のチップシュラウドにおいては、周方向
端部で湾曲した周辺を有するぬすみ部があり、このぬす
み部に上部のガイド蓋の開口部を設け、冷却空気を流出
するようにすれば、ぬすみ部のメタル温度の上昇が抑え
られ、この部分でのクラックの発生が防止される。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面に基づいて具体的に説明する。図1は本発明の実
施の一形態に係るガスタービン動翼のチップシュラウド
を表し、(a)は平面図、(b)は側面図である。図に
おいて、10は動翼であり、11はそのチップシュラウ
ドである。17はチップシュラウド11に貫通した複数
の空気穴であり、動翼10のマルチホールと連通し、そ
のまま貫通して設けられたものである。
【0013】12,13はぬすみ部であり、チップシュ
ラウド11の円周方向両端周辺で湾曲した周辺を有し、
高温の燃焼ガスがこの湾曲した部分を通り抜け、熱影響
の最も受けやすい部分である。14,15,16は上面
のフランジである。これらの構造は従来のものと同じで
あるが、本発明では(b)にも示すように一端の側に溝
31,32、反対側に溝33,34を加工し、この溝3
1,32に冷却ガイド蓋21の両端を差し込み、ロー付
によって取付け、更に溝33,34に別の冷却ガイド蓋
22を取付ける。
【0014】冷却ガイド蓋21は動翼10のマルチホー
ルと連通している空気穴17の1つを覆い、内側を部材
21aで、側面を部材21bで閉じるように加工し、外
側は開口するような形状をしている。又、冷却ガイド蓋
22も同じく動翼10のマルチホールと連通する空気穴
17を2個を覆い、内側が部材22aで閉じられ、外側
が開口している形状に加工されている。
【0015】図2は図1におけるA−A断面図であり、
冷却ガイド蓋21の取付状態を示している。図に示すよ
うにチップシュラウド11には溝31と32が加工さ
れ、これらの溝に端部を挿入し、空気穴17を覆い、か
つ内側を部材21aで、側面を部材21bで閉じた形状
の冷却ガイド蓋21が取付けられている。
【0016】図3は図1におけるB−B断面図であり、
もう一方の冷却ガイド蓋22の取付状態を示している。
図に示すようにチップシュラウド11のフランジ15,
16の対向する面に溝33,34を加工し、この溝3
3,34間に冷却ガイド蓋22の両端が挿入されて取付
けられ、空気穴17を覆っている。
【0017】図4は上記に説明の冷却ガイド蓋21の構
造を示し、(a)が平面図、(b)が密閉部の側面図、
(c)は長手方向の側面図である。図において、部材2
1a,21bでそれぞれチップシュラウド11と接する
面を密閉し、一方の21cを開口するような形状の蓋と
して加工されている。
【0018】図5は同じくもう一方の冷却ガイド蓋22
の構造を示し、(a)が平面図、(b)が密閉部の側面
図、(c)が長手方向の側面図である。図において部材
22aで内側の曲面形状に合わせてチップシュラウド1
1のフランジ15,16で形成される空間部を閉じるよ
うに形成し、平板状の蓋でフランジ15,16で形成さ
れる空間を閉じて、一方の側22cを開口するようにし
た形状に加工されている。
【0019】以上説明した実施の形態のガスタービン動
翼のチップシュラウドによれば、チップシュラウド11
の上面に一方の側に冷却ガイド蓋21を取付け、空気穴
17からの冷却空気を一方のぬすみ部12に導くように
し、他方の側にも冷却ガイド蓋22を取付け、空気穴1
7からの冷却空気を他方のぬすみ部13に流すように導
くことができる。
【0020】即ち、図1に示すように動翼10からの冷
却空気40は空気穴17からチップシュラウド11の上
面に流出し、冷却ガイド蓋21で閉じられた内部から開
口21cより流出してぬすみ部12の表面を冷却して外
部へ流出する。又、空気穴17から流出した他方の冷却
ガイド蓋22内の冷却空気40は部材22aで閉じられ
ている反対側へ流れ、開口22cより流出してぬすみ部
13を冷却して外部へ流出する。
【0021】上記のように高温の燃焼ガスの通路とな
り、熱応力の集中するチップシュラウド11のぬすみ部
12,13が冷却空気にさらされてメタル温度を低く抑
えることによりチップシュラウド11のクリープ寿命を
伸ばすことができる。
【0022】又、ぬすみ部12,13に冷却ガイド蓋2
1,22を設けて冷却空気をその開口部より流出させる
ので、互いに隣接したチップシュラウド間のこれら湾曲
したぬすみ部12,13を従来通り抜けていた高温燃焼
ガスの流路が、本発明では冷却空気で妨げられて高温燃
焼ガスが流れにくくなり、これら部分の温度上昇を抑え
る効果が更に増加する。
【0023】
【発明の効果】本発明は、動翼の翼根部より翼内部に冷
却空気を導き、動翼を冷却した冷却空気をチップシュラ
ウドの複数の空気穴より流出させるガスタービン動翼チ
ップシュラウドにおいて、前記チップシュラウドの上面
に前記空気穴の一部を囲み、これを覆うガイド蓋を取付
け、同ガイド蓋は一端に開口部を設けてなり、同開口部
より前記チップシュラウド周辺の高応力部に冷却空気を
導くことを特徴としている。このような構成により、ガ
スタービン動翼のチップシュラウドにおいて、高温燃焼
ガスが通り、熱応力が集中し、クラックの発生しやすい
ぬすみ部に冷却空気を流すことができるので、ぬすみ部
のメタル温度を低く抑えることによりクラックの発生を
防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態に係るガスタービン動翼
のチップシュラウドを示し、(a)は平面図、(b)は
側面図である。
【図2】図1におけるA−A断面図である。
【図3】図1におけるB−B断面図である。
【図4】本発明の実施の一形態に係るガスタービンのチ
ップシュラウドに用いる一方の冷却ガイド蓋を示し、
(a)は平面図、(b)は密閉部の側面図、(c)は長
手方向の側面図である。
【図5】本発明の実施の一形態に係るガスタービンのチ
ップシュラウドに用いる他方の冷却ガイド蓋を示し、
(a)は平面図、(b)は密閉部の側面図、(c)は長
手方向の側面図である。
【図6】従来のガスタービン動翼とチップシュラウドを
示し、(a)は側面図、(b)はチップシュラウドの平
面図である。
【図7】従来のガスタービン動翼を示し、(a)は縦断
面図、(b)は(a)のC−C断面図である。
【図8】従来のガスタービン動翼の他の例を示し、
(a)は縦断面図、(b)は(a)のD−D断面図であ
る。
【符号の説明】
10 動翼 11 チップシュラウド 12,13 ぬすみ部 14,15,16 フランジ 17 空気穴 21,22 冷却ガイド蓋 21a,22a 部材 21b,22b 部材 40 冷却空気

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 動翼の翼根部より翼内部に冷却空気を導
    き、動翼を冷却した冷却空気をチップシュラウドの複数
    の空気穴より流出させるガスタービン動翼チップシュラ
    ウドにおいて、前記チップシュラウドの上面に前記空気
    穴の一部を囲み、これを覆うガイド蓋を取付け、同ガイ
    ド蓋一端は前記チップシュラウド周辺の高応力部に開
    口部を設けてなり、同開口部より前記チップシュラウド
    周辺の高応力部に冷却空気を導くことを特徴とするガス
    タービン動翼チップシュラウド。
JP9170182A 1997-06-26 1997-06-26 ガスタービン動翼チップシュラウド Expired - Lifetime JP2955252B2 (ja)

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