JP2953903B2 - 溶融金属用プローブ - Google Patents

溶融金属用プローブ

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JP2953903B2
JP2953903B2 JP5074023A JP7402393A JP2953903B2 JP 2953903 B2 JP2953903 B2 JP 2953903B2 JP 5074023 A JP5074023 A JP 5074023A JP 7402393 A JP7402393 A JP 7402393A JP 2953903 B2 JP2953903 B2 JP 2953903B2
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molten steel
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chamber
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和弘 堀井
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    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N1/00Sampling; Preparing specimens for investigation
    • G01N1/02Devices for withdrawing samples
    • G01N1/10Devices for withdrawing samples in the liquid or fluent state
    • G01N1/12Dippers; Dredgers
    • G01N1/125Dippers; Dredgers adapted for sampling molten metals

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  • Investigating Or Analyzing Materials Using Thermal Means (AREA)
  • Investigating And Analyzing Materials By Characteristic Methods (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、溶融プローブ内に採取
した試料を自動的に分析できる装置で分析するため、溶
融金属用プローブ内に設けた採取室から採取した溶鋼試
料を容易に且つ迅速に取り外せる溶融金属用プローブに
関する。さらに、採取室内の溶鋼試料の凝固温度測定方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】溶融金属用プローブに関し種々の技術が
開示されているが、その一つとして、特公昭50−16
190号公報は、補助ランスの先端に取り付けた溶鋼受
器を溶鋼内に装入し、溶鋼受器内に取り入れた溶鋼の凝
固時の液相線を熱電対により測温し炭素量を推定してい
る。これによって吹錬中における吹錬状態を迅速に把握
できるとしている。
【0003】また、特公昭50−22434号公報は、
炭素測定装置の溶鋼受器内に金属質の冷却部材を予め装
入しておき、溶鋼受器内に取り入れた溶鋼の凝固速度を
速めている。これによって、液相線からの炭素量の推定
は極めて短時間にでき、吹錬中に吹錬状態を更に迅速に
把握できるとしている。また、特公昭50−35439
号公報は、炭素測定装置の溶鋼受器を金属または金属と
同様の特性を有する耐火性の鋳型にして、この鋳型の内
側を耐火物で内張りしている。このような鋳型を用いる
ことで、溶融金属中で30秒以内に抽出試料を凝固する
ことができる。したがって、正確な液相冷却温度が検出
でき、それにより鉄鋼中の炭素含有量の正確な推定を可
能にしている。またこの技術においては、必要ならば鋳
型から抽出された試料は、光学写真分析または他の分析
方法で分析するとしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】溶鋼の成分調整中或い
は成分調整終了前の限られた時間内に、溶鋼の炭素量だ
けでなく他の成分元素の分析値を得るためには、迅速且
つ容易に処理ができる溶融金属用プローブが必要であ
る。上記の開示技術はいずれもがかかるプローブについ
ては着目をしていない。従来のプローブは高温度である
ため試料採取室鋳型と試料が溶着してしまい、自動的に
試料を取り外すことが不可能であった。このため、分析
自動化設備に用いる場合でも、従来この取り外し等の一
連の作業は手仕事に頼っていた。
【0005】本発明は、迅速且つ容易に試料の成分元素
の分析値を得るために、高温状態の試料を機械的及び自
動的に処理ができる溶融金属用プローブ提供することを
目的とする。さらに、本発明は、炭素量の推定の精度を
高める凝固温度測定方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的は、本発明によ
れば、溶鋼に装入する溶融金属用プローブにおいて、溶
鋼を試料として採取する採取室を有し、前記採取室の内
側が底部から上部に向かって広がる円錐側面部を有し、
且つ前記円錐側面部の勾配θが3.0°〜7.3°
し、さらに前記採取室の内部全長が40mm以上で70
mm以下とし、且つ前記採取室内の凝固温度測定端が前
記採取室の内側底部から20mm以上で前記採取室の内
部全長L 2 の1/2以下の範囲に位置せしめることを特
徴とする溶融金属用プローブによって達成される。
【0007】上記目的は、本発明によれば、溶鋼に装入
する溶融金属用プローブにおいて、該プローブに設けた
溶鋼試料採取室内に凝固温度測定端を、前記採取室の内
側底部から20mm以上で且つ前記採取室の内部全長L
2 の1/2以下の範囲に位置せしめて溶鋼試料の温度を
測定することを特徴とする凝固温度測定方法によって達
成される。
【0008】
【作用】本発明において、試料採取室の円錐側面部の勾
配θが3.0°〜7.3°の範囲に決定したことによ
り、採取した高温の試料を採取室から迅速且つ容易に取
り外すことができる。この採取室の円錐側面部の勾配θ
が3.0°未満であると、試料は採取室から取り外すこ
とが困難となる。また、この勾配θが7.3°を越える
と、後工程である分析試料とするための機械加工時に、
採取試料の円錐側面部を固定することが困難となり、ま
た、同様にこの分析試料を分析装置に固定することが難
しくなる。
【0009】試料が採取室から離れやすくするため、採
取室の内側底部と円錐側面部が交わる円周部の曲率半径
を3mm以上とする。しかし、この曲率半径部は分析試
料として用いる部分を多くするため、曲率半径は3mm
に近いほどよい。採取室の内部全長L2 が70mm以下
で下部内径dが28.5mmであるならば、採取室の内
部に適量の溶融金属が好ましく充填される。採取室の内
部全長lが70mm以下であるならば、溶鋼試料を採取
したプローブを溶鋼内から引き上げるときに、溶鋼試料
の重さで採取室がプローブから脱落することはない。凝
固成分の分析精度を向上させるためには溶鋼から採取し
た試料は、急冷凝固することが望ましい。そのために
は、採取試料の容量は少ないほうが望ましく、したがっ
て、試料全長も短いほうが望ましい。本発明において
は、採取室の内部全長lは70mm以下で40mm以上
とする。これは次に述べる、凝固温度測定端の位置が採
取室の底部より20mm以上で採取室の内部全長L2
1/2以下である理由による。
【0010】熱電対を有する凝固温度測定端の位置L3
が採取室の底部から20mm以上であるならば、採取室
の底部からの高温の溶鋼の影響を被らない。凝固温度測
定端の位置L3 が採取室の底部から鋳型の全長L1 の1
/2以下であるならば、採取室の上部に溜まる低融点の
スラグの影響を被らない。したがって、溶融状態から凝
固点以下までの温度をその他の熱的影響を受けずに連続
的に測定でき、凝固温度を正確に決定できる。この精度
のよい凝固温度のデータから溶鋼中の炭素濃度を推定す
る。上記理由により試料の形状は、採取室の内側が底
部から上部に向かって広がる円錐側面部を有し、且つ円
錐側面部の勾配θが3.0°〜7.3°であること,
プローブに設けた溶鋼試料採取室内に凝固温度測定端
が、採取室の内側底部から20mm以上で且つ前記採取
室の内部全長L2 の1/2以下の範囲に位置せしめて溶
鋼試料の温度を測定することの、の2条件をを満た
すならば、分析機器に適する寸法に任意に決定してよ
い。
【0011】本発明の上記の採取室を有する溶融金属用
プローブは、溶鋼試料を高温状態で採取室から取り出し
て水冷した後、分析試料として機械加工を行う工程、及
びこの分析試料を分析機器に搬送するこれら一連の工程
を機械的及び自動的に行う自動分析装置に用いることが
できる。したがって、溶鋼の成分調整中に、炭素以外の
他の成分元素の分析値を非常に短時間で且つ自動的さら
に安全に得ることができる。さらに、溶鋼を採取すると
き、溶鋼の凝固温度及び溶融温度をも測定できる。
【0012】
【実施例】以下に本発明の前記試料採取室3の特徴を図
2を参照して具体的に述べる。本実施例の試料採取室3
の内部全長L2 は55mm、採取室3の下部内径dは2
8.5mm、また、採取室3の円錐側面部12の勾配θ
は約5.2°である。試料採取室3の外部全長L1 は5
9.5mm、採取室3の外径Dは42.5mmである。
これらの特徴を有する本発明の試料採取室3を溶融金属
用プローブに装着する。
【0013】本発明の試料採取室3を有する溶融金属用
プローブの特徴を図2を参照して具体的に述べる。本発
明の溶融金属用プローブ13は、溶鋼温度測定端1、凝
固温度測定端2、試料採取室3、脱酸室4、流入口5、
4Pコネクター7、及び、これらの部位を支持し且つ外
郭部を形成するユニット部紙管6、軸紙管8、ガイドリ
ング9とサブスリーブ10から構成されている。試料採
取室3は鉄製であり、脱酸室4と流入口5はセラミック
製であり、ユニット部紙管6、軸紙管8とサブスリーブ
10は紙製であり、ガイドリング9はABS樹脂製であ
る。
【0014】溶鋼温度測定端1と凝固温度測定端2の内
部には1対の熱電対が装着されている。溶鋼温度測定端
1は溶融金属用プローブ13のほぼ最先端に設ける。凝
固温度測定端2は試料採取室3の内部に設置され、凝固
温度測定端2の設置位置L3は、試料採取室3の底部1
1より20mm以上で試料採取室3の内部全長L2 の1
/2以下とする。溶鋼温度測定端1の熱起電力は4Pコ
ネクター7を通って従来技術の温度変換記録機器に接続
され、温度に変換され記録される。凝固温度測定端2の
熱起電力も4Pコネクターを通って従来技術の温度及び
炭素量変換記録機器に接続され、凝固温度を決定し且つ
炭素量を推定する。
【0015】脱酸室4内に適量の脱酸材を装入してお
き、溶鋼の流入と同時に脱酸して採取試料中にピンホー
ルが発生するのを防止する。この脱酸によってピンホー
ルの殆ど無い良好な分析試料を得ることができる。流入
口5には鉄製の蓋をしておき、溶鋼の上部に存在する溶
融スラグの流入を防ぐ。さらに、この鉄の蓋の厚みを変
えて、溶鋼によって溶かされる時間を調整して、試料採
取室への溶鋼の流入開始時期を調整する。
【0016】次に、本発明の試料採取室3を有する溶融
金属用プローブ13を転炉のサブランスに装着して実際
に溶鋼試料を採取した経緯を以下に示す。サブランスを
溶鋼に装入してから5秒後に溶鋼の溶融温度と凝固温度
を検出した。この時の溶鋼の溶融温度は1650℃、凝
固温度は1529℃であった。サブランスを引き上げ、
溶融金属用プローブ13を高温での一連の工程を機械的
及び自動的に行う装置に垂直装着した。その後、プロー
ブの試料採取室と脱酸室4の間即ち試料室13の状面の
約1mm上で切断し、切断されたプローブの試料採取室
側を掴んで、試料の円錐直径の大きいほうを下向きに反
転することによって、試料のみを採取室から自重により
容易且つ迅速に取り出した。この採取室からの試料の取
り出しは約1100℃の温度で行われた。次に、採取し
た試料を切断、分析に適する方向に配列した後、分析機
器に約1000℃で搬送した。このように高温で自動的
に行った一連の工程の所要時間は45秒であった。本発
明では、分析に供する試料を分析機器に搬送しその後水
冷をしてから、分析試料として切断した。この水冷工程
は試料を分析機器に搬送前に行ってもよい。水冷前の高
温試料を切断すると試料が変形し分析不可能となる場合
があるので、この切断工程は水冷後に行うのが好まし
い。
【0017】本発明の試料採取室を有する溶融金属用プ
ローブは、転炉に限らずその他の溶鋼を採取する工程に
用いることができる。
【0018】
【発明の効果】以上、詳述したように本発明の溶融金属
用プローブは、高温状態で自動的に採取試料を取り出
し、高温のまま採取試料を分析機器に搬送するすること
ができるので、溶鋼の成分調整中或いは成分調整終了前
の限られた時間内に、炭素以外の他の成分元素の分析値
を短時間で且つ自動的に得ることができ、さらに、高温
作業の安全性を高めることができる。
【0019】また、凝固温度測定端を最適範囲に設定し
たので、溶融金属の凝固温度の測定精度を上げることが
でき、且つ、炭素量の推定の精度も向上できる。このよ
うに、本発明の試料採取室を有する溶融金属用プローブ
を用いることで、分析所要時間を短縮できるため、1チ
ャージの溶鋼を処理する間に2〜3回の成分分析が可能
となるなど、工業的効果は大きい。
【0020】従来は不可能であった吹止め試料の成分分
析による出鋼判断、更に、自動化により試料採取から分
析値判明までの時間及び偏差が著しく低減し、操業安定
また自動化により試料取り出し、冷却及び搬送作業の省
略による合理化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の溶融金属用プローブに装着する試料採
取室の断面平面図を示す。
【図2】本発明の溶融金属用プローブの一部断面平面図
を示す。
【符号の説明】
1…溶鋼温度測定端 2…凝固温度測定端 3…試料採取室 4…脱酸室 5…流入口 6…ユニット部紙管 7…4Pコネクター 8…軸紙管 9…ガイドリング 10…サブスリーブ 11…採取室の底部 12…円錐側面部 13…溶融金属用プローブ θ…採取室の円錐側面部の勾配 L1 …採取室の外部全長 L2 …採取室の内部全長 L3 …凝固温度測定端の位置 D…採取室の外径 d…採取室の下部内径 R…採取室の底部円周部の曲率半径

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶鋼に装入する溶融金属用プローブにお
    いて、溶鋼を試料として採取する採取室を有し、前記採
    取室の内側が底部から上部に向かって広がる円錐側面部
    を有し、且つ前記円錐側面部の勾配θが3.0°〜7.
    3°とし、さらに前記採取室の内部全長が40mm以上
    で70mm以下とし、且つ前記採取室内の凝固温度測定
    端が前記採取室の内側底部から20mm以上で前記採取
    室の内部全長L 2 の1/2以下の範囲に位置せしめる
    とを特徴とする溶融金属用プローブ。
JP5074023A 1993-03-31 1993-03-31 溶融金属用プローブ Expired - Lifetime JP2953903B2 (ja)

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