JP2952351B1 - 血液適合性に優れたセラミック及びその製造方法 - Google Patents

血液適合性に優れたセラミック及びその製造方法

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JP2952351B1
JP2952351B1 JP10067459A JP6745998A JP2952351B1 JP 2952351 B1 JP2952351 B1 JP 2952351B1 JP 10067459 A JP10067459 A JP 10067459A JP 6745998 A JP6745998 A JP 6745998A JP 2952351 B1 JP2952351 B1 JP 2952351B1
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Abstract

【要約】 【課題】血液適合性に優れるシリカ−アルミナ−リン酸
カルシウム系セラミックを提供すること、及び該セラミ
ックを製造する方法を提供すること。 【解決手段】上記課題は、血液適合性を有するシリカ−
アルミナ−リン酸カルシウム系セラミックの製造方法で
あって、1)シリカゾル及び硝酸カルシウムの水溶液を
調製すること、2)リン酸水素二アンモニウムの水溶液
を調製すること、3)前記1及び2)で得られた各水溶
液をアルカリ性にすること、4)前記1)の水溶液に、
前記2)及び3)の各水溶液を同時に添加すること、
5)前記4)で得られた反応混合物を熟成し、焼成する
ことを具備する方法及びこの方法により得られるセラミ
ックによって達成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、血液適合性の優れ
たセラミック及びその製造方法に関する。特に本発明
は、リン酸カルシウムを含有するシリカ−アルミナ系セ
ラミック及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】医療分野において、患者に対する診断、
治療の直接的な技術に加え、これらを支えるセンシング
技術、医用材料などの飛躍的進歩によって従来不治とさ
れていた重篤な疾患の緩解、更には完治も望めるように
なった。しかし、疾病によっては患者自身の臓器の機能
の廃絶によって置換外科的療法しか生命の維持、機能の
維持が望めない場合も多い。このような場合の最適の治
療方法は、臓器移植であるが、提供される臓器の不足、
更には、提供された臓器と患者との間の厳密なレベルで
の組織適合性の欠損など今後解決されなければならない
多くの問題がある。このような状況から、特に慢性腎不
全症の患者には、血液透析療法が行われている。現在、
我が国では約15万人の患者がこの治療の対象となり、
治療歴20年という延命効果も珍しくない。このように
血液透析療法によって延命効果が認められるものの、小
分子量蛋白質の除去が困難であるという血液透析療法に
使用される透析膜の性能の根本的な問題から、患者の血
液中に病因物質であるこれら小分子量蛋白質が蓄積さ
れ、骨痛、皮膚の掻痒感などが起こり、これらの改善が
求められている。しかし、これらの病因物質と血液の有
効成分であるアルブミンは分子量が接近しているため、
透析膜での分画除去は困難である。このようなことか
ら、これら病因物質を選択的に除去する方法の早期開発
が望まれてはいるが、現時点で有効な方法は見出されて
いない。
【0003】更に、シリカ−アルミナはその表面にブレ
ンステッド酸点が存在し、しかもシリカ/アルミナ組成
比を任意に変更すること、更に焼成温度によってその表
面の酸性度を調節できること、比表面積が大きく熱安定
性もあることから工業用触媒として多用されている。本
発明者の一人は、これまでにシリカ−アルミナの酸性点
に着目して、その血液浄化用吸着剤としての可能性を検
討し、シリカ−アルミナがin vitro試験でB型肝炎抗原
除去効果(特昭61−137821、特昭61−2
26058、特昭62−266072、特昭63−
093728)、ヒト免疫不全症候群ウイルスの除去効
果(特平2−288832)を有することを確認して
いる。
【0004】しかし、上記特許出願で検討した一連の吸
着剤は主目的の病因物質を効率的に除去しうるものの、
血液適合性に難点があった。
【0005】一方、セラミックを素材にした血液浄化用
吸着剤が、ヒドロキシアパタイトを中心に検討されてい
る。ヒドロキシアパタイトは、元来生体の骨組織の主成
分であり、血液適合性を有している。ヒドロキシアパタ
イトがすぐれた血液適合性を有することは、血液成分に
対して刺激が少ないことによるものであり、この結果、
病因物質の吸着除去性能は不十分となる。
【0006】従って、上記病因物質を選択的に除去で
き、しかも血液適合性を有するセラミックの開発が望ま
れている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、血液適合性
に優れたシリカ−アルミナ系セラミックを製造する方法
を提供することを目的とする。
【0008】本発明は更に、血液適合性に優れたシリカ
−アルミナ系セラミックを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題は、下記(1)
から()によって解決される。
【0010】(1)血液適合性を有するシリカ−アルミ
ナ−リン酸カルシウム系セラミックの製造方法におい
て、該方法が、 1)シリカゾル及び硝酸カルシウムの水溶液を調製する
工程、 2)リン酸水素二アンモニウムの水溶液を調製する
、 3)アルミナゾルを調製する工程 )前記1)及び2)の工程で得られた各水溶液をアル
カリ性にする工程、 5)前記4)の工程で得られたシリカゾル及び硝酸カル
シウムのアルカリ性 水溶液に、前記4)の工程で得られ
たリン酸水素二アンモニウムのアルカリ性 水溶液及び前
記3)の工程で得られたアルミナゾルを同時に添加する
工程、並 びに )前記の工程で得られた反応混合物を熟成し、
00から600℃の 温度で焼成する工程、 を具備し、かつ前記5)の工程で用いるシリカゾルとア
ルミナゾルのシリカ/アルミナ重量組成比が3/7から
5/5であることを特徴とする方法。
【0011】(2)前記リン酸水素二アンモニウム及び
硝酸カルシウムが、焼成後のカルシウムとリンの原子比
Ca/P=1.68となるような量で使用されること
を特徴とする前記(1)に記載の方法。
【0012】
【0013】()血液適合性を有するシリカ−アルミ
ナ−リン酸カルシウム系セラミックにおいて、該セラミ
ックが、 1)シリカゾル及び硝酸カルシウムの水溶液を調製する
工程、 2)リン酸水素二アンモニウムの水溶液を調製する
、 3)アルミナゾルを調製する工程 )前記1)及び2)の工程で得られた各水溶液をアル
カリ性にする工程、 5)前記4)の工程で得られたシリカゾル及び硝酸カル
シウムのアルカリ性 水溶液に、前記4)の工程で得られ
たリン酸水素二アンモニウムのアルカリ性 水溶液及び前
記3)の工程で得られたアルミナゾルを同時に添加する
工程、並 びに )前記の工程で得られた反応混合物を熟成し、
00から600℃の 温度で焼成する工程、 を具備する方法により製造されるものであり、かつシリ
カ/アルミナの重量組成比が3/7から5/5である
ラミック。
【0014】(カルシウムとリンの原子比が、Ca
/P=1.68であることを特徴とする前記(3)に記
載のセラミック。
【0015】
【0016】()焼成後のリン酸カルシウムの含有量
が7から10重量%である上記(3)又は(4)に記載
のセラミック。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
【0018】本発明の第1では、血液適合性を有するシ
リカ−アルミナ−リン酸カルシウム系のセラミックの製
造方法を提供する。
【0019】本発明のセラミックは、シリカゾルと硝酸
カルシウムの混合水溶液を調製し、これをアルカリ性と
し、次いで、アルカリ性にしたリン酸水素二アンモニウ
ム水溶液とアルミナゾルを同時にシリカゾルと硝酸カル
シウムの混合水溶液に添加して製造することを特徴とす
る。得られたシリカ−アルミナ−リン酸カルシウム系混
合物を熟成、焼成する。このような手順により製造され
たシリカ−アルミナ−リン酸カルシウム系セラミック
は、その系内で、リン酸カルシウムをミクロな状態でよ
り均一に分散させることができる。本発明の方法で得ら
れるセラミックは、シリカゾル及びアルミナゾルに、リ
ン酸カルシウムを機械的に混合した場合に比べ、血液適
合性に優れる。
【0020】具体的に各工程を説明する。
【0021】工程1)は、硝酸カルシウムの水溶液にシ
リカゾルを添加する。硝酸カルシウム及びシリカゾルは
市販の何れのものも使用することができる。例えば、シ
リカゾルは、固形分20重量%のものを使用することが
できる。シリカゾルはまた、ケイ素化合物を水のような
水系溶媒に分散させて調製することもできる。該ケイ素
化合物はシリカゾルを形成できるものであれば特に限定
されないが、無機ケイ素化合物(例えば、二酸化ケイ素
等)又は有機ケイ素化合物(例えば、オルガノシロキサ
ン)を挙げることができる。これらを例えば20重量%
含有する溶液とすればよい。
【0022】本工程では、例えば、硝酸カルシウムの水
溶液に市販のシリカゾルを添加し、スターラーのような
磁気攪拌機で攪拌する。混合は室温程度の温度で行うこ
とができる。溶媒は水であるが、蒸留水が好ましい。な
お、本工程ので使用する硝酸カルシウムの量及びシリカ
ゾルの量は後述する工程4)で説明する。
【0023】工程2)では、リン酸水素二アンモニウム
の水溶液を調製する。リン酸水素二アンモニウムは、市
販品の何れのものも使用しうる。本発明では、リン酸水
素二アンモニウムを水、好ましくは蒸留水のような溶媒
に溶解して使用する。なお、リン酸水素二アンモニウム
の量は、後述する工程4)で説明する。
【0024】工程3)では、前記工程1)及び2)で得
られた各水溶液をアルカリ性にする。アルカリ性にする
には、水酸化アンモウム水溶液のようなアルカリ水溶液
を使用する。水酸化アンモニウムは、反応後金属イオン
が残留しないので好ましい。本発明においては、pH9
から11、好ましくはpH10のアルカリ性にする。な
お、本発明においては、アルカリ性にする工程は後述す
るアルミナゾル及び工程2)のリン酸水素二アンモニウ
ムを、前記工程1)で得られた水溶液に添加する前であ
れば何れの段階で行ってもよく、例えば前記1)及び
2)の工程でそれぞれ行うことができる。
【0025】工程4)では、上記工程で調製した各水溶
液とアルミナゾルとを混合する。アルミナゾルは、市販
品を使用することができる。例えば20重量%の固形物
を含有するアルミナゾルを使用することができる。この
他に、アルミナゾルは、例えば酸化アルミニウム、水酸
化アルミニウムのような無機アルミニウム、アルミニウ
ムアルコラートのような有機アルミニウムを水のような
水系溶媒に分散させて調製することもできる。この場
合、アルミナゾルは、アルミニウム化合物を、例えば2
0重量%含有する分散物として調製すればよい。
【0026】本工程では、上述のように調製した硝酸カ
ルシウムとシリカゾルのアルカリ性水溶液に、リン酸水
素二アンモニウムのアルカリ性水溶液とアルミナゾルを
同時に添加する。
【0027】本発明では、シリカ及びアルミナをよりミ
クロな状態で均一に混合する。シリカ及びアルミナはそ
れぞれルイス酸型の表面物性である。これをシリカ−ア
ルミナ特有のブレンステッド酸型にして、その酸点を病
因物質の吸着サイトとして利用するには、これらの2成
分を機械的に混合することだけでは達成し得ないため、
これら2成分を所定の混合比で混合する必要がある。更
に、シリカ−アルミナにリン酸カルシウムを混合する際
にもより均一に分散・混合されるようにする必要があ
る。このような混合を可能にするため、本発明では、上
記工程で調製した、シリカゾルと硝酸カリウムのアルカ
リ性水溶液に、リン酸水素二アンモニウムのアルカリ性
水溶液とアルミナゾルを同時に添加する。実際には、シ
リカゾルと硝酸カリウムのアルカリ性水溶液をスターラ
ーのような磁気攪拌機で攪拌し、これに、リン酸水素二
アンモニウムのアルカリ性水溶液とアルミナゾルを別々
の容器からチューブポンプのようなポンプにより独立且
つ同時に滴下することによって添加する。添加は、各溶
液が均質になり、且つ反応系内でリン酸カルシウムが均
一に生成し、シリカゾル及びアルミナゾルに該リン酸カ
ルシウムが均質に分散されるように行う。具体的には、
4.5ml/分のような速度で添加を行うことが好まし
い。
【0028】リン酸水素二アンモニウムの量及び硝酸カ
ルシウムの量は、焼成後のセラミックのリン酸カルシウ
ムの含有量が7重量%から15重量%、好ましくは7重
量%から10重量%、最も好ましくは10重量%となる
ように配合する。また、リン酸水素二アンモニウムと硝
酸カルシウムの割合は、焼成後に、これらから生成され
るリン酸カルシウムが1.68のカルシウム/リン原子
比(Ca/P比)となるようにする。この比は、ヒドロ
キシアパタイトのカルシウム/リン原子比に相当する。
【0029】シリカゾルとアルミナゾルの割合は、重量
比で3/7から5/5、好ましくは5/5である。
【0030】混合は、室温から100℃、好ましくは室
温から80℃の温度で行う。具体的には、室温で5から
6時間攪拌した後、約80℃の温度で混合物のアンモニ
ア臭が消失し、ゲルが生じるまで攪拌する。
【0031】図1を参照して本工程を更に説明する。
【0032】シリカゾル及び硝酸カルシウムの水溶液
(10)をスクリュー瓶のような容器(12)中で調製
し、アルカリ性にする。次に、リン酸水素二アンモニウ
ム水溶液(14)をスクリュー瓶のような容器(16)
中で調製し、アルカリ性にする。更に、シリカゾル(1
8)をスクリュー瓶のような容器(20)に加える。前
記容器16及び18からチューブポンプのようなポンプ
(22)に硝酸カルシウム水溶液(14)及びアルミナ
ゾル水溶液(18)を適切な導管を介して導入する。こ
れらの溶液(14及び18)は、ポンプから独立且つ同
時にシリカゾル及び硝酸カルシウムのアルカリ性溶液
(10)に供給される。供給は、各溶液が均質になり、
且つ反応系内でリン酸カルシウムが均一に生成し、シリ
カゾル及びアルミナゾルに該リン酸カルシウムが均一に
分散されるように行う。添加の間、シリカゾル及び硝酸
カルシウムのアルカリ性水溶液(10)を攪拌する。
【0033】工程5)は、上記工程4)で得られた混合
物を熟成し、焼成する工程である。熟成は、室温で40
から50時間行う。次に、得られたゲルを濾過し、蒸留
水で洗浄した後、電気炉で焼成する。焼成は、例えば電
気炉内において3時間で所定温度に昇温して、そのまま
更に3時間焼成処理し、焼成後、電源をカットして、炉
内で試料を自然放冷することによって行う。焼成温度
は、400から700℃、好ましくは600℃である。
得られた固形物をアルミナ製乳鉢で30分間粉砕し、3
00μmの篩を通過した成分を、後述する血液適合性試
験用の試料として使用する。
【0034】本発明の第二は、上記方法で製造される、
リン酸カルシウムが均一に分散されたシリカ−アルミナ
−リン酸カルシウム系セラミックに関する。本発明のセ
ラミックは、シリカ−アルミナ系セラミックにリン酸カ
ルシウムが、均一に分されていることを特徴とする。こ
のような分散は、各成分を単純に機械的に混合すること
によって得られるものではなく、上記方法でリン酸カル
シウムを反応系内で生成させると共に、シリカ−アルミ
ナに合成過程で均一に分散させてはじめて得られる。こ
のように、リン酸カルシウムを均一に分散させること
で、本発明のセラミックに血液のような検体に対する適
合性が付与される。
【0035】本発明のセラミックでは、リン酸カルシウ
ムのカルシウム/リン原子比(Ca/P比)が1.68
であり、該セラミックのリン酸カルシウムの含有量が、
7重量%から15重量%、好ましくは7重量%から10
重量%、最も好ましくは10重量%であり、シリカゾル
とアルミナゾルの割合が、重量比で3/7から5/5、
好ましくは5/5である。
【0036】次に、本発明のセラミックの血液適合性試
験について説明する。
【0037】ヒトの血液は異物と接触すると短時間で凝
固することは周知の現象であるが、これは生体防御機構
の重要な働きの一つである。ヒトの血液の凝固機構につ
いては既に解明されており、血清中の凝固関連物質(1
3成分)、補体(5経路、11成分)、血小板成分など
が何らかの刺激によって短時間のうちに活性化され、相
互に関連しながらカスケード形式で連鎖反応により進行
して血栓を形成するとされている。セラミックなど生体
材料の血液適合性を検討する際に、これらの全ての成分
への影響を測定することは不可能である。通常、臨床で
は簡便な評価方法として、ヒト血清中の凝固関連物質の
うちの3成分:フィブリノーゲン(I因子)、プロトロ
ンビン(II因子)、トロンボプラスチン(III 因子)の
変動を機器を用いて測定することが検討されている。そ
の測定原理は血清中のこれらの個々の成分が活性化され
て凝固するまでの時間を散乱光検出方式で検出・評価す
るものである。そこで本発明者らも、合成した試料の血
液適合性をこの方法によって検討した。具体的には、ま
ず、セラミックの血液適合性試験の実施当日、複数の健
常被検者から採血し、それらの血清を混合して検体とし
た。また、セラミックの血液適合性の相対的評価を行う
ために、対照試料として現在臨床で使用されている
(株)クラレ製の吸着型血液浄化器、DHP−1に充填
されているポリメタクリル酸ヒドロキシエチル−コート
−活性炭(PHEMA=AC)を使用した。各因子の変
動を測定した結果、本発明のセラミックは、対照に近い
値を示し、血液適合性に優れることが判明した。
【0038】
【実施例】比較例1 本比較例では、シリカゾルとアルミナゾルから調製した
シリカ−アルミナ系セラミックについて検討した。本
例ではセラミックのシリカ/アルミナ比が1/9、3
/7、5/5、7/3及び9/1となるように調製し
た。
【0039】50mlのスクリュー瓶にシリカゾル(例え
ば、10ml)(日産化学社製、商品名:スノーテック
ス、コロイダルシリカN、固体含量20重量%)を添加
した。次に所定量のシリカ/アルミナ比となるようにア
ルミナゾル(日産化学社製、商品名:アルミナゾル52
0、固体含量20重量%)を50mlのスクリュー瓶に採
取した(Al/Si比により仕込量は異なるが、Al/
Si=5/5の場合10ml/10ml)。次に、個々のシ
リカゾルとアルミナゾルを混合し、各混合液を6時間攪
拌した後、約80℃の温水浴中で加熱しながら適宜蒸留
水を添加した。得られた各混合物を乾燥した後、アルミ
ナ製坩堝に移し、マッフル炉(ヤマト科学(株)製FP
−32型)内において3時間で400℃まで昇温し、こ
の温度に3時間保持して焼成した。焼成後、電源を切
り、炉内で自然放冷した。得られた固形物をアルミナ製
乳鉢で30分間粉砕し、300μmの篩を通過した分画
成分をシリカ−アルミナ系セラミックの試料とした。ま
た、焼成温度を600℃及び1000℃とした以外、上
記と同様の操作で上記5種類のシリカ/アルミナ比のシ
リカ−アルミナ系セラミックを調製した。
【0040】<血液適合性の評価>このようにして合成
した試料の血液適合性を評価した。評価には健常者の新
鮮な血液が必要である。そこで11名の健常者からそぞ
れ27mlを採血した。抗凝固剤として3.2%クエン酸
ナトリウム水溶液(3.0ml)を個々の血液に添加して
50mlの遠沈管に入れてよく混合した後、3000rpm
で5分間遠心分離した。遠心分離後、上清部分を採取し
て混合し、これをヒト新鮮血漿試料とした。
【0041】また、上述した試料と血漿を接触させる際
には、予め試料を脱泡しておく必要があり、そのために
は試料を血液の抗凝固性に影響を与えない適切な溶媒に
浸漬しておかなければならない。そこで本実験では生理
的食塩液を調製して使用した。生理的食塩液は以下のよ
うに調製した。試薬特級の塩化ナトリウム0.142モ
ルを約800mlの蒸留水に溶解した。これに1モルのリ
ン酸緩衝液(pH:7.4)をスポイトで滴下してp
H:7.2に調製した。この溶液を1Lのメスフラスコ
に入れ、標線まで蒸留水を加えて全量を1Lとした。
【0042】次にヒト新鮮血漿と粉末状の試料との接触
試験法について述べる。
【0043】粒度が300μm以下の粉末状の試料を
0.3g秤量し、10mlのガラス製試験管に採取した。
これに1.0mlの生理的食塩液を添加して120℃で2
0分間加熱加圧脱泡した。これに2.0mlの新鮮血漿を
加え、充分転倒混和した。試験管を密栓して3時間放置
した後、上精液を1.0ml採取して0.45μmのセル
ロースアセテート膜のフィルターで濾過した。このよう
にして得られた濾液について血液凝固能の変化をトロン
ボプラスチン時間(PTT)、プロトロンビン時間(P
T)、フィブリン量(Fib)をオーソ・ダイアゴノス
ティックス・システムズ製血液凝固測定装置:Koag
u Lab MJによって測定した。対照の吸着剤には
血液浄化用吸着剤(DHP−1)として現在臨床で使用
されているポリメタクリル酸ヒドロキシエチル樹脂をコ
ーティングした活性炭(PHEMA−AC、(株)クラ
レ製)を用いた。
【0044】i.部分トロンボプラスチン時間(PT
T)の測定法 活性トロンボファックスと0.02モルの塩化カルシウ
ム液をそれぞれ37℃で15分間加熱した。検体の血漿
(100μl)と37℃に加熱した活性トロンボファッ
クス(100μl)を混和して37℃で3分間加温し
た。これに塩化カルシウム液(100μl)を添加し
て、その混合試料にゲルが出現するまでの時間をPTT
とした。なおこの測定法において臨床では、PTTが4
0〜80秒の場合を正常血漿、120〜180秒の場合
を異常血漿、180秒以上の場合を凝固不能血漿と判定
する。
【0045】ii.プロトロンビン時間(PT)の測定法 ブレーントロンボプラスチンを37℃で15分間加温し
た。検体の血漿(100μl)を37℃で1分間加温
し、ブレーントロンボプラスチン(200μl)を添加
した。この混合試料にゲルが出現するまでの時間をPT
とした。正常血漿との差が1秒以内の場合を正常と判定
した。
【0046】iii .フィブリン量(Fib)の測定法 検体の血漿をオーソQFA緩衝液を用いて10倍に希釈
し、そのうちの0.2mlを37℃で3分間加温し、オー
ソQFAトロンビン試薬(0.1ml)を添加して凝固時
間を測定した。この凝固時間と予め作製しておいた検量
線から、検体のフィブリン濃度を算出した。
【0047】<血液適合性試験の結果>上述のように調
製したシリカ−アルミナ系セラミックの血液適合性を表
1に示す。
【0048】
【表1】
【0049】上記表1によるとシリカ/アルミナの組成
比によって、上述した3種類のパラメーターの測定値は
大幅に変動することが認められた。また、焼成温度も重
要なファクターであることも判明した。
【0050】PTTについてはブランク値(ネガティブ
ブランク(血清のみ:600))、ポジティブブランク
(血清をPHEMAコーティングした活性炭と接触:5
2秒)とは大幅にかけ離れてほとんど測定不能(180
秒以上)であった。わずかに1000℃で焼成した試料
が全組成領域で180秒以下であった。
【0051】PTについてはシリカ/アルミナ組成比が
3/7〜7/3の領域がもっともブランク値(ネガティ
ブブランク;20秒:ポジティブブランク:18秒)に
接近(25〜40秒)しており、焼成温度も400〜6
00℃の領域が望ましいことがわかった。
【0052】Fibについてはシリカ/アルミナ組成比
1/9〜3/7、焼成温度:400℃及び600℃でブ
ランク値(ネガティブブランク:160秒、ポジティブ
ブランク:140秒)の領域に最も接近していた。
【0053】このように3種類のパラメータに対してそ
れぞれの測定値はばらついているが、比較的有効なシリ
カ/アルミナ組成比は、3/7〜5/5であり、焼成温
度については400〜600℃の領域であることが判明
した。
【0054】しかし、本比較例で調製したシリカアルミ
ナ系セラミックでは、PPTに関する血液適合性が乏し
いという結果であった。
【0055】比較例2比較 例1に示されるように、シリカ−アルミナ系セラミ
ックは、特にPTTに関して血液適合性に乏しいと判断
される。
【0056】一方、本発明者らはすでにヒドロキシアパ
タイト系吸着剤が優れた血液適合性を示すことを確認し
ている(S. Takashima, S. Hayakawa, C. Ohtsuki, A.
Osaka: Bioceramics, 9: 217-220, 1996)。そこで、本
比較例では、予め調製したリン酸カルシウム(ヒドロキ
シアパタイト)をシリカゾル及びアルミナゾルに機械的
に混合し、焼成して得られるセラミックについて検討し
た。なお、比較例1の結果から、適切と考えられる焼成
温度(600℃)、及びシリカ/アルミナ比(5/5)
を使用した。
【0057】例えば、10mlのシリカゾル(日産化学社
製、スノーテックス、コロイダルシリカN、固体含量2
0重量%)と10mlのアルミナゾル(日産化学社製、商
品名:アルミナゾル520、固体含量20重量%)を混
合し、スターラーで攪拌しながらヒドロキシアパタイト
(Ca/P比=1.68)(商品名:資生堂試作品)を
添加した。ヒドロキシアパタイトは、下記表2に示す含
有量となるように添加した。この混合液を6時間攪拌し
た後、約80℃の温水浴中で加熱しながら適宜蒸留水を
添加した。得られたゲル状物を室温で48時間熟成させ
た後、ブフナー漏斗(西川医科機器(株)製)によって
濾別した。得られた残分をアルミナ製坩堝に移し、マッ
フル炉(ヤマト科学(株)製FP−32型)内において
3時間で600℃に昇温し、その温度で3時間保持して
焼成した。焼成後、電源を切り、炉内で自然放冷した。
得られた固形物をアルミナ製乳鉢で30分間粉砕し、3
00μmの篩を通過した分画成分をシリカ−アルミナ−
ヒドロキシアパタイト系セラミックの試料とした。
【0058】得られたセラミックについて、比較例1に
示した手順で血液適合性を検討した。結果を表2に示
す。
【0059】
【表2】
【0060】表2から明らかなように、予め合成したヒ
ドロキシアパタイトを機械的に混合して得られたセラミ
ックの血液適合性は、例えば、PTTが180秒以内と
なっており、比較例1のシリカ−アルミナ系セラミック
よりも優れているが、ブランク値よりも大きくかけ離れ
た値となった。従って、本比較例のように、予めヒドロ
キシアパタイトを調製し、これをシリカゾル及びアルミ
ナゾルに添加する方法では、シリカ−アルミナ系セラミ
ックの血液適合性を十分に向上させることはできなかっ
た。
【0061】実施例 比較 例1で調製したシリカ−アルミナ系セラミック、及
比較例2で調製したシリカ−アルミナ−ヒドロキシア
パタイト系セラミックでは、PTTに関する血液適合性
が十分でないと判断される。そこで、本発明者らは、リ
ン酸カルシウムのシリカ−アルミナ中への分散状態を向
上させることによって、このような吸着剤の血液適合性
が飛躍的に向上されると考え、以下のようにシリカ−ア
ルミナ−リン酸カルシウム系セラミックを調製した。な
お、比較例1の結果から、最も適切と考えられる焼成温
度(600℃)、及びシリカ/アルミナ比(5/5)を
使用した。
【0062】下記表3に示すような、セラミック試料内
のリン酸カルシウム含有量となるように、リン酸水素二
アンモニウム[(NH4 2 HPO4 ](ナカライテス
ク製)及び硝酸カルシウム[Ca(NO3 2 ・4H2
O](ナカライテスク製)を用いた。なお、カルシウム
とリンの比はCa/P=1.68(ヒドロキシアパタイ
トの原子比)となるように硝酸カルシウム及びリン酸水
素二アンモニウムをそれぞれ使用した。
【0063】
【表3】
【0064】表3に示す所定量の硝酸カルシウム(ナカ
ライテスク製)を50mlのスクリュウー瓶に充填し、適
当量の蒸留水を添加した。更に、この溶液に所定量のシ
リカゾル(日産化学社製、商品名:スノーテックス、コ
ロイダルシリカN、固体含量20重量%)を添加した。
次に所定量のリン酸水素二アンモニウム(ナカライテス
ク製)を50mlのスクリュウー瓶に採取して、適当量の
蒸留水を添加した。両者の溶液には28%水酸化アンモ
ニウム水溶液(和光純薬製)をスポイトで2滴添加して
アルカリ性溶液(それぞれpH10)とした。所定量の
アルミナゾル(日産化学社製、商品名:アルミナゾル5
20、固体含量20重量%)を50mlのスクリュー瓶に
採取した。シリカゾルを含有する硝酸カルシウムのアル
カリ性水溶液をスターラーで攪拌し、この溶液に、リン
酸水素二アンモニウムのアルカリ性水溶液及びアルミナ
ゾルをスクリューポンプを介して、独立且つ同時に、
4.5ml/分の速度で滴下した。この混合液を6時間攪
拌した後、約80℃の温水浴中で加熱しながら適宜蒸留
水を添加した。この操作をアンモニア臭が消失し、白色
のゲル状物が得られるまで繰り返した。得られたゲル状
物を室温で48時間熟成させた後、ブフナー漏斗(西川
医科機器(株)製)によって濾別した。残分を蒸留水で
洗浄し、硝酸アンモニウムを除去した。洗浄した残分を
アルミナ製坩堝に移し、マッフル炉(ヤマト科学(株)
製FP−32型)内において3時間で600℃に昇温
し、その温度で3時間保持して焼成した。焼成後、電源
を切り、炉内で自然放冷した。得られた固形物をアルミ
ナ製乳鉢で30分間粉砕し、300μmの篩を通過した
分画成分をシリカ−アルミナ−リン酸カルシウム系セラ
ミックの試料とした。
【0065】上記のように調製したセラミックの血液適
合性を表4に示す。試験方法は比較例1で説明したとお
りである。
【0066】
【表4】
【0067】表4から明らかなようにシリカ−アルミナ
にリン酸カルシウムを均一に混合することによって、表
1及び表2に示したシリカ−アルミナ系セラミック及び
シリカ−アルミナ−ヒドロキシアパタイト系セラミック
の場合と比較して3種類のパラメーターのそれぞれが顕
著にブランク値に接近することが認められた。特にリン
酸カルシウム濃度が5〜10%の領域においてその効果
が顕著であった。
【0068】
【発明の効果】以上のように、本発明は、血液適合性に
優れたシリカ−アルミナ−リン酸カルシウム系セラミッ
クを提供することができ、該セラミックは、ヒト免疫不
全ウイルス、肝炎ウイルス等の病因物質を、血液凝固を
起こさせることなく吸着することができる。
【0069】更に、本発明のセラミックの製造方法は、
市販品を使用し、水のような容易に入手可能な溶媒を使
用するので、上記の優れたセラミックを、不純物を含有
することなく、効率よく製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明のセラミックの製造方法を示す
概略図である。
【符号の説明】
10…シリカゾル及び硝酸カルシウムのアルカリ性水溶
液 12…シリカゾル及び硝酸カルシウムのアルカリ性水溶
液用容器 14…リン酸水素二アンモニウムのアルカリ性水溶液 16…リン酸水素二アンモニウムのアルカリ性水溶液用
容器 18…アルミナゾル 20…アルミナゾル用容器 22…チューブポンプ 24…攪拌装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−16955(JP,A) 特開 平3−69550(JP,A) 特開 平1−282144(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B01J 20/00 - 20/34 A61L 33/00 C04B 35/10 C04B 35/18

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 血液適合性を有するシリカ−アルミナ−
    リン酸カルシウム系セラミックの製造方法において、該
    方法が、 1)シリカゾル及び硝酸カルシウムの水溶液を調製する
    工程、 2)リン酸水素二アンモニウムの水溶液を調製する
    、 3)アルミナゾルを調製する工程 )前記1)及び2)の工程で得られた各水溶液をアル
    カリ性にする工程、 5)前記4)の工程で得られたシリカゾル及び硝酸カル
    シウムのアルカリ性 水溶液に、前記4)の工程で得られ
    たリン酸水素二アンモニウムのアルカリ性 水溶液及び前
    記3)の工程で得られたアルミナゾルを同時に添加する
    工程、並 びに )前記の工程で得られた反応混合物を熟成し、
    00から600℃の 温度で焼成する工程、 を具備し、かつ前記5)の工程で用いるシリカゾルとア
    ルミナゾルのシリカ/アルミナ重量組成比が3/7から
    5/5であることを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 前記リン酸水素二アンモニウム及び硝酸
    カルシウムが、焼成後のカルシウムとリンの原子比が
    a/P=1.68となるような量で使用されることを特
    徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 血液適合性を有するシリカ−アルミナ−
    リン酸カルシウム系セラミックにおいて、該セラミック
    、 1)シリカゾル及び硝酸カルシウムの水溶液を調製する
    工程、 2)リン酸水素二アンモニウムの水溶液を調製する
    、 3)アルミナゾルを調製する工程 )前記1)及び2)の工程で得られた各水溶液をアル
    カリ性にする工程、 5)前記4)の工程で得られたシリカゾル及び硝酸カル
    シウムのアルカリ性 水溶液に、前記4)の工程で得られ
    たリン酸水素二アンモニウムのアルカリ性 水溶液及び前
    記3)の工程で得られたアルミナゾルを同時に添加する
    工程、並 びに )前記の工程で得られた反応混合物を熟成し、
    00から600℃の 温度で焼成する工程、 を具備する方法により製造されるものであり、かつシリ
    カ/アルミナの重量組成比が3/7から5/5である
    ラミック。
  4. 【請求項4】 カルシウムとリンの原子比が、Ca/P
    =1.68であることを特徴とする請求項3に記載のセ
    ラミック。
  5. 【請求項5】 焼成後のリン酸カルシウムの含有量が7
    から10重量%である請求項3又は4に記載のセラミッ
    ク。
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