JP2948917B2 - 塩類含有水の淡水化法及びそのための装置 - Google Patents

塩類含有水の淡水化法及びそのための装置

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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、ホローファイバー型の逆浸透膜を用いたか
ん水や海水の淡水化法及びそのための装置に関する。
背景技術 第5図に示す通り、逆浸透膜法を利用した従来の塩類
含有水(以下、断らない限り海水を例として説明する)
の淡水化法においては、逆浸透膜装置:6に供給する塩類
含有水(以下、原水という)を予め前処理するシステム
を採用するのが常であった。ここで前処理とは、逆浸
透膜装置:6の圧損上昇因子となる原海水中の懸濁物質を
除去するための“ろ過”処理(通常は、薬剤、例えばFe
Cl3などの凝集剤:CL2を添加して該懸濁物質を凝集・粗
大化させた後、砂ろ過装置:3にかける)や逆浸透膜の
生物汚染を防止するための“前塩素”処理(対象となる
微生物を死滅させる。通常は、“ろ過”処理の前で薬
剤、例えばCl2やNaClOなど:CL1を添加する。更に、前塩
素用の薬剤を忌避する逆浸透膜を使用する場合には、該
薬剤を還元処理するための薬剤、例えばNaHSO3などの還
元剤:CL3の添加が必要になる)等を指す。
このような前処理ユニットを全体システムの中に組み
込むと、イニシャル・コスト(前処理装置それ自体のコ
ストは勿論のこと前処理装置と逆浸透膜装置との処理量
の整合をはかるための流量制御弁及びそれらの電気・計
装設備のコストを含む)の上昇を招くことは勿論のこと
ランニングコスト(投入薬剤のコスト並びに前処理装置
自体の抵抗分及びライン:Cに設置する流量制御弁(図示
せず)の抵抗分に打ち勝つためのポンプ:2の動力コス
ト)の上昇、ひいては生産水の製造コストの上昇を招く
ことになる。
更に、前記の前処理は、ろ材に捕捉された原水中の懸
濁物質及び該懸濁物質を凝集・粗大化するために添加さ
れた凝集剤:CL2のフロックを定期的に系外に排出しなけ
ればならず、環境対策上これらを廃棄物として処理しな
ければならない。
また、逆浸透膜装置:6の圧損が所定値を越えた場合に
は、淡水の生産を一時停止し、該逆浸透膜装置を洗浄し
ていた。その洗浄は、図5に示した淡水の生産システム
とは別に設けた洗浄ユニットを用い、該洗浄ユニットか
らクエン酸アンモニウムや有機洗剤を含有する洗浄液を
専用のポンプにてライン:D2→該逆浸透膜装置(原水
側)→ライン:F1の経路で循環させることによって行わ
れていた。この洗浄システムでは、淡水の生産システム
とは別に洗浄ユニットを設けると共に専用の洗浄液を準
備しなければならず、この点も全体システムのコスト押
し上げ要因となっていた。尚、その洗浄効果は、その対
象が金属水酸化物など洗浄液に溶解するもの以外には及
ばない。
更に、新たな洗浄法として、正浸透現象を利用して処
理水側から原水側に淡水を逆流させる方法も提案されて
いる(特公昭54−40232号、特開昭63−59312号及び特開
平1−119306号各公報)が、これらの提案では単に膜面
付着微粒子の物理的剥離力として淡水の逆流を利用して
いるに過ぎず、その洗浄効果は充分ではない。
発明の開示 本発明は、上記従来技術の課題を解決した簡易かつ経
済的なかん水や海水のような塩類含有水の淡水化法及び
そのための装置を提供することを目的としてなされたも
のである。
本発明者は、システム全体の圧損の要因は勿論のこと
逆浸透膜装置の圧損上昇を含む性能低下の要因を注意深
く考察・検証することにより本発明を完成するに至っ
た。
先ず、システム全体の圧損要因としては、前処理装置
自体の抵抗分及び前処理装置の逆浸透膜装置との間に設
置する流量制御弁の抵抗分が無視できないので、これを
省くことにした。
従来の考え方によれば、前処理を省略すると逆浸透膜
装置の圧損上昇を含む障害が発生するとされていたが、
逆浸透膜装置に装置的工夫を施すと共に逆浸透膜装置の
運用に配慮することにより、前処理が必須のものではな
いということを見いだしたからである。
すなわち本発明は、ホローファイバー型の逆浸透膜を
用いた塩類含有水の淡水化法において、縦型円筒形の逆
浸透膜装置を使用し、通水時、該逆浸透膜装置に原水を
前処理せずに供給し、該原水を該逆浸透膜装置の中心軸
に沿って配された芯管から該芯管と該逆浸透膜装置の繊
維層の内周面との間に設けられた空間を経由して該繊維
層に流入させ、該繊維層の外周面と該逆浸透膜装置の外
筒との間に設けられた空間を経由して流出させることを
特徴とする。
前処理を省略した場合に予想された逆浸透膜の障害は
下記の通りである。
図6及び図7に示すように従来の逆浸透膜装置で
は、繊維層(ホローファイバー型の逆浸透膜故、以下、
各膜を「繊維:65」と、そしてそれらが集合したものを
「繊維層:64」という)入口部は、内部スクリーン:63を
介して芯管:61の外周面に当接しているので該繊維層入
口部、すなわち該芯管に穿たれた原水のスルーホール:6
2(以下、孔という)の出口部において比較的粗な粒子
が捕獲されることによって当該部分が閉塞する結果、流
路抵抗が増加する(逆浸透膜装置自体の圧損の大部分が
この要因による)と共に偏流が生じて性能低下が起こ
る。尚、孔:62の通過流速を下げれば当該部分での閉塞
発生の可能性を減じることができるが、そのためには該
孔の全開口面積を大きくしなければならず、そうすると
原水の供給圧力がかかる芯管:61の強度(たわみに抗す
る力)が低下するので非現実的である。
長時間運転を継続すると徐々に微粒子が繊維層内に
蓄積し始め、それが抵抗となって淡水化の効率(生産水
量/原水量)を低下させる。勿論、圧損も上昇する。
水が繊維を透過する際に繊維層内に入り込んだ微粒
子が繊維の表面に沈着してゲル層が形成され、それが抵
抗となって淡水化の効率が低下したり、濃度分極が発生
して処理水側への透過塩量が増加する。勿論、圧損も上
昇する。
前記のゲル層に微生物が繁殖し始め、中でも繊維の
表面近傍に棲息している微生物は、従来、前塩素遥とし
て原水に注入されるCl2又はNaClOでも完全には死滅しな
いため該微生物自体及び/又はその分泌物がバインダー
となって該沈着した微粒子は強固に該繊維表面に付着す
る結果、前記の障害が増幅される。
前記のバクテリア等によって繊維自体が損傷を受け
る。
これらの障害に対し、本発明では下記の対策を採るこ
とによって対処した。
障害の対策 逆浸透膜装置:6の繊維層:64(正確には、内部スクリ
ーン:63)と芯管:61との間に空間:67a(以下、内周空間
という)を設け、孔:62から出た原水をこの内周空間に
一旦導き、該空間を経由して均一に且つ低流速(1〜5m
m/secが好ましい)で該繊維層に流入させる。ここで、
前記の内周空間:67aは、芯管:61の外周面上に該芯管の
軸方向に延伸する複数のリブ:66を配設することによっ
て必然的に形成される。すなわち前記のリブの上端面に
内部スクリーン:63を介して繊維層:64の内周面が当接す
るからである(図2及び図3参照)。尚、孔:62の全開
口面積は従来法より小さくてよく、また、孔:62は芯管:
61の上部と下部に集中的に配する(結果として、内周空
間:67aにおける芯管の軸方向への原水の分散が促進され
ると共にリブの配設ともあいまって芯管自体の強度低下
も避けることができる)。孔の全開口面積を少なくすれ
ば当然孔部での圧損は大きくなるが、繊維層:64への原
水の流入が均一になり、更に低流速で行われることによ
って当該部分の閉塞発生の可能性が大幅に低下するの
で、その結果として低減される圧損に比べては無視し得
る。
尚、本発明の装置は、縦型、すなわち前記の芯管が垂
直に配設され、原水は該芯管の軸線に沿って流される
(上から下、下から上、いずれの方向でもよい)ので、
内部スクリーン:63及び繊維層:64の内周面にて流入を阻
止させる粒子(原水を流す方向に無関係)及び沈降速度
の速い大粒子(原水を上から下に流す場合のみ)は、内
周空間:67a及び該芯管の流れ方向下部に堆積することに
なるが、前者については、公述の繊維層:64の逆洗及び
空洗にて対処可能であり(装置的な配慮、すなわち孔:6
2の芯管:61の上・下部への集中配置も、内周空間:67aを
該堆積物配送路として有効に使えるという点において効
果あり)、後者については、該下部に設けるドレン用の
配管(バルブ付き)から系外又は濃縮水のラインに該堆
積物を原水の水圧にて排出させることによって処置すれ
ばよい(該バルブは常時“開”)。
必要に応じて、逆浸透膜装置:6の通水を停止し、逆浸
透膜の原水側(繊維:65の外側)に通水時のそれとは逆
方向で原水又は濃縮水を流し、該逆浸透膜装置の繊維
層:64を洗浄する(以下、この操作を逆洗という)。こ
の障害は、微粒子が単に繊維に付着しているだけなの
で、該微粒子は逆洗にて容易に除去できる。洗浄頻度
は、原水の水質に応じて適宜設定すればよいが、この種
障害は早めに手を打つことが有効故、数日に1回程度行
うのが好ましい。
障害の対策 繊維層:64の内部空間は充分に大きいので、障害及
びに比しその発生は遅い。従って、障害及びの対
策を行うことにより必然的に処置される。
障害の対策 障害の対策も兼ねて前記障害の対策(逆洗)を行
う際に、逆浸透膜の処理水側(繊維:65の中間部)にCl2
又はSO2を添加した生産水又はこれらに更にCO2を添加し
た生産水を通水時とは逆方向で供給することによって該
逆浸透膜装置の繊維:65の表面洗浄を行う。Cl2,SO2,CO2
はガス状物質故、逆浸透膜を容易に透過するので逆浸透
膜を処理水側から原水側に透過した該ガス状物質でもっ
て該繊維の原水側表面近傍に棲息している微生物を先ず
変質させ、更に死滅させる(したがって、通水時、原水
の殺菌は不要である)。その結果、ゲル層の膜面への付
着力が失われ、次いで生産水の正浸透現象(逆浸透膜の
原水側に濃縮水を流すことによって、塩類含有水がかん
水の場合でも充分な浸透圧が得られる)でもって該ゲル
層は膜面から剥されることになる。この剥されたゲル層
は、逆行する原水又は濃縮水に乗って速やかに系外に排
出される。ここで、SO2は、逆浸透膜装置:6にCl2を忌避
する逆浸透膜を使用した場合に有効である。CO2は、CaC
O3のスケールなどがあった場合にその溶解剤として機能
する。当然のことながら、障害の対策を行うことによ
って障害及びも解消される。
更に、本発明では、完璧な洗浄を期すため前記の各対
策に加え、繊維層:64の空気洗浄(以下、空洗という)
を行う(横型の逆浸透膜装置ではこの操作ができな
い)。具体的には、前記の正浸透併用逆洗の後、空洗工
程の適当な時点において、いったん逆浸透膜装置:6のモ
ジュール内の保有水を抜き、その後該逆浸透膜装置の原
水側に通水時とは逆方向で濃縮水を入れつつ繊維層:64
の下部から空気を送り込む。すると、本発明の装置は縦
型故、逆浸透膜装置:6のモジュール内を下から上に移動
する水面近傍は激しく流動する気液混合流となり繊維
層:64が脈動するので該繊維層内部の各繊維表面に付着
した粒子は下から上に向かって順番にかつ容易に該繊維
から剥される。ここで、逆浸透膜装置:6の外周空間:67b
を洗浄用の空気が下から上に直接吹き抜けるのを防止す
るため、該外周空間には、その流路を閉鎖可能なスペー
サー:67bが該逆浸透膜装置の軸方向に所定の間隔を持っ
て少なくとも2個配されている)。尚、繊維:65の乾燥
防止と正浸透現象による付着粒子の剥離力を有効に利用
するため、この工程中、逆浸透膜の処理水側へのCl2
はSO2を添加した生産水又は更にこれらにCO2を添加した
生産水の供給は継続する(結果的に、該繊維の該表面は
常に濡れた状態になっているため付着粒子が下方に滑り
やすくなっている)。空洗終了後の逆浸透膜装置:6の保
有水中には剥離した多量の粒子が含まれているので、一
旦該保有水を系外に抜き出した後、再度前記の正浸透併
用逆洗を行い逆浸透膜装置:6に残存している剥離粒子を
洗い流す。
図面の簡単な説明 図1は、本発明方法の一実施例装置の線図的説明図で
ある。
図2は、本発明の一実施例装置である逆浸透膜装置の
芯管と繊維層との関係を模式的に示した部分拡大断面図
(芯管の軸線に沿って切断)である。
図3は、図2に示した装置の一部分(芯管及び内周空
間)の拡大断面図である。
図4は、本発明の一実施例装置である逆浸透膜装置の
モジュール内の水の流れを模式的に示した断面図(繊維
層は片側のみ表示)である。
図5は、従来システムの線図的説明図である。
図6は、従来の逆浸透膜装置の芯管と繊維層との関係
を模式的に示した部分拡大断面図である。
図7は、図6に示した装置の一部分の拡大断面図であ
る。
発明を実施するための最良の形態 以下、本発明を図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1に示したのが本発明ほ基本フロー(塩類含有水か
ら淡水を得るという本来の目的のためのフロー、すなわ
ち通水時のフロー)である。ここで、符号1は原水貯
槽、4bはストレーナ、5aは高圧ポンプ、5bは回収タービ
ン、6は逆浸透膜装置、7は生産水貯槽、8は生産水ポ
ンプ、A〜Hは各ライン、CL4はCl2やNaClOなどの後塩
素用薬剤(生産水の殺菌が目的)である。
本発明の方法では、被処理塩類含有水(原水)は、
“砂ろ過”等の前処理を行わずに逆浸透膜装置:6に供給
される。但し、高圧ポンプ:5a及び逆浸透膜装置:6の物
理的損傷を招く異物の流入を防止するためストレーナ:4
bを高圧ポンプ:5aの前に設ける(更に装置の安全を期し
てマイクロフィルターを設けてもよい)。通水時のフロ
ーは、ラインで表示すると、 である。
本発明の装置は、図2及び図3に示す構造を有する。
図6及び図7と比較するとよくわかるが、本発明の装置
は、縦型である(従来は、横型。図6及び図7において
長手方向の左側が左、同方向の右側が右であるのに対
し、図2及び図3においては、長手方向の左側が上、同
方向の右側が下である)。更に、本発明の装置では、芯
管:61と繊維層:64(正確には、内部スクリーン:63)と
の間に内周空間:67aを設けると共に該芯管の壁の上部と
下部に水の通過が可能な孔:62を該芯管の壁の上部と下
部に集中的に設けた点が主な相違点である。高圧ポン
プ:5aで加圧されて芯管:61の軸方向に導入された原水
(圧力:約65kg/cm2)は、大部分が上部の孔:62を通っ
て内周空間:67aに入り、該内周空間を下方に流れ(一部
は該芯管内を下方に流れた後、下部の孔:62を通って内
周空間:67aに入り)つつ内部スクリーン:63を介して繊
維層:64の内周面全体に遅い流速にて流れ込み、そして
大部分は半径方向に流れつつ脱塩され(一部は芯管:61
の軸方向に流れる)、生産水は繊維:65の中空部を通っ
て逆浸透膜装置:6の上部より、濃縮水は外部スクリー
ン:68から外周空間:67bへと入り該逆浸透膜装置の下部
より出てくる(図4参照。ここでは、原水を芯管:61内
を上から下に流す例で示してある)。所定の時間、運転
を継続した逆浸透膜装置:6は通水が停止され、洗浄操作
に入る(工程に区分して説明する。尚、番号は、工程の
順番を示している)。
(1)逆洗 高圧ポンプ:5a及び回収タービン:5b並びにライン:F3
に設置する背圧勉等(図示せず)の抵抗をバイパスさせ
た経路、すなわちライン:H1→F1→D3→H2でもって(フ
ローを示すものであって実際の配管は必ずしも共用しな
くてもよい。以下同様)原水又は濃縮水を流し、繊維
層:64の内部及び入口部を洗浄する(別途設けた洗浄ポ
ンプ−図示せず−を利用)。ここで、濃縮水の中には、
通水時、繊維層:64を通過してきた粒子が含まれている
ので該粒子の繊維層への再流入を阻止するため洗浄ポン
プの出口にカートリッジフィルター(図示せず)を設け
る。
同時に、逆浸透膜装置:6の処理水側(繊維:65の中空
部)に生産水ポンプ:8にてライン:Eを経由し生産水貯
槽:7に貯えられている生産水を供給する[障害〜の
対策]。原水側には通水時のような高水圧がかかってい
ないので原水又は濃縮水の浸透圧でもって逆浸透膜の処
理水側から原水側に淡水が透過する(正浸透現象)。原
水でも27kg/cm2の浸透圧(海水の場合)があるため、フ
ラッシング用の濃縮水の水圧が1kg/cm2としても正浸透
のための充分な駆動力が得られる。当然のことながら供
給する淡水の量は原水側に透過する分を補償する量でよ
い。ここで、CL4としてCl2又はSO2(Cl2を忌避する逆浸
透膜の場合)を使用、場合によっては更にCO2(CaCO3
スケール沈着が考えられる場合)を併用する。その使用
量は、特に規定しないが操作の煩雑さを避ける意味では
飽和濃度でもよい。添加のための場所は、生産水貯槽:7
であってもよいし、該生産水貯槽の容量が大き過ぎる場
合には、専用の槽を設けてそこに添加してもよい。又、
生産水を逆送するラインにエジェクターを設置し、所要
量を生産水に吸引・混合せしめともよい。
(2)空洗 排水 繊維層:64の下部より空気を流入させ、逆浸透膜装置:
6の上部(言水の入口−通水時、原水を上から下に流す
場合−)より該逆浸透膜装置内の水の一部を該空気と共
に排水し、該浸透膜装置内に気泡層を形成する。この過
程においてもある程度の洗浄効果は得られる。しかし、
繊維層:64内の空気の流れは不均一故、これだけでは洗
浄は不充分である。
加圧 前記の排水口を閉鎖して空気の供給を続行し、逆浸透
膜装置:6内を加圧状態にする(2kg/cm2程度)。
排出 空気の供給を停止した後、逆浸透膜装置:6の下部に設
けたブロー弁(図示せず)を開け、該逆浸透膜装置内の
水を一気に系外に排出する。水の流れ方向が下向きであ
り、また各繊維:65の表面は該繊維内部から滲出してく
る生産水(逆洗工程に引き続き空洗工程中も、常時、逆
浸透膜装置:6の処理水側に供給されている)にて付着粒
子が滑り易い状態になっているので、急速な排水水の流
れでもって相当量の付着粒子が除去・排出される。
空洗 空になった逆浸透膜装置:64のモジュールにその下部
(濃縮水の出口)より原水又は濃縮水(逆洗工程と同
様、カートリッジフィルターを通したもの)と共に空気
を送り込む。この過程における繊維層:64内の空気の流
れは均一であり、しかも水面は激しく動揺しつつ上昇す
る。従って、繊維層:64の内部に補足されている粒子も
容易に剥ぎ取られることになる。また、この過程中、繊
維層:64内の水と芯管:61内の水との間には気泡の有無に
起因して密度差が生じるため循環流が起こり、結果とし
て、先に剥ぎ取られた粒子の浮遊を助ける。ここで、送
り込まれた水は、前記の過程(排水)と同様、原水の
入口より流出する。尚、本発明の装置では、外周空間:6
7bに芯管:61の軸方向、すなわち該外周空間の上下方向
の直接的な流れを阻止し得るスペーサー:69を配設して
いるので、空気が該外周空間を優先的に吹き抜けること
はない。
(3)逆洗 前記の工程(2)(空洗)の過程とを再度繰り返
した後、前記の工程(1)(逆洗)を再度行う。系内に
残存している粒子のウォッシュ・アウトのためである。
産業上の利用可能性 本発明の装置は、縦型なので、洗浄操作で剥離し系内
に残存する粒子が通水時徐々に下方に移動する。結果と
して、繊維層の上部には常に圧損の低い部分が存在する
ことになり、全体としての圧損上昇は緩やかなものにな
る。更に、繊維層内でも密度による下降流が発生し、上
部の閉塞を防止すると共に、濃度分極の減少ともなり水
の透過上も有利となる。勿論、直接的には、空洗が可能
となったことによる運転可能時間の延長を含む利益も大
きい。
具体的利益としては、建設費が従来システムの約60%
に低下させることができると共に、動力消費量も約10%
低下させることできた。又、本発明のシステムにて生産
した淡水のコストは、従来システムの約75%に減少し
た。
尚、圧力損失の上昇経過から推測すると本発明の方法
及び装置によれば、前処理なしで2〜4年という膜モジ
ュールの長寿命化が期待され、簡易且つ経済性に富む新
しい塩類含有水の淡水化法を提供し得る。

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ホローファイバー型の逆浸透膜を用いた塩
    類含有水の淡水化法において、縦型円筒形の逆浸透膜装
    置を使用し、通水時、該逆浸透膜装置に原水を前処理せ
    ずに供給し、該原水を該逆浸透膜装置の中心軸に沿って
    配された芯管から該芯管と該逆浸透膜装置の繊維層の内
    周面との間に設けられた内周空間を経由して該繊維層に
    流入させ、該繊維層の外周面と該逆浸透膜装置の外筒と
    の間に設けられた外周空間を経由して流出させることを
    特徴とする方法。
  2. 【請求項2】前記の外周空間内の水は、該外周空間内を
    上下方向に直線的に流れることを規制されている請求の
    範囲第1項に記載の方法。
  3. 【請求項3】前記の内周空間が、前記の芯管の外周面
    と、該芯管の外周面に該芯管の軸方向に延伸するように
    設けられた複数のリブと、前記の繊維層の内周面によっ
    て形成されたものであり、該内周空間への原水供給が、
    該芯管の壁の上部と下部に集中的に穿たれた水の通過が
    可能な孔を介して行われる請求の範囲第1項に記載の方
    法。
  4. 【請求項4】通水を停止した後、逆浸透膜の処理水側に
    Cl2又はSO2を添加した生産水又はこれらに更にCO2を添
    加した生産水を通水時とは逆方向で供給しつつ逆浸透膜
    の原水側に通水時とは逆方向で濃縮水を供給する工程を
    含む請求の範囲第1項乃至第3項のいずれか一に記載の
    方法。
  5. 【請求項5】前記の工程に引き続き、逆浸透膜装置内に
    保有されている水を抜き、その後、逆浸透膜の処理水側
    にCl2又はSO2を添加した生産水又はこれらに更にCO2
    添加した生産水を通水時とは逆方向で供給しつつ逆浸透
    膜の原水側に空気と共に濃縮水を通水時とは逆方向で供
    給する工程を含む請求の範囲第4項に記載の方法。
  6. 【請求項6】通水時、逆浸透膜装置に原水を前処理せず
    に供給し、洗浄時、内部保留水が抜かれた後の逆浸透膜
    装置の処理水側にCl2又はSO2を添加した生産水又はこれ
    らに更にCO2を添加した生産水を通水時とは逆方向で供
    給しつつ原水側に空気と共に濃縮水を通水時とは逆方向
    で供給する方式のホローファイバー型逆浸透膜装置であ
    って、縦形円筒形の該逆浸透膜装置の中心軸に沿ってそ
    の外周面に該中心軸方向に延伸するように設けられた複
    数のリブを配する共にその壁の上部と下部に水の通過が
    可能な孔が集中的に穿たれている芯管を配することによ
    って該芯管の外周面と該リブと該逆浸透膜装置の繊維層
    内周面によって画定される原水又は濃縮水が軸方向に移
    動可能な内周空間を形成せしめ、一方、該繊維層の外周
    面と該逆浸透膜装置の外筒との間に原水及び又は濃縮水
    が該中心軸方向に移動可能な空間であって該空間内を原
    水もしくは濃縮水又は空気もしくは該原水もしくは濃縮
    水と該空気との混合流体の直進を妨害可能にスペーサー
    を該中心軸方向に所定の間隔を持って少なくとも2個配
    された外周空間を形成したことを特徴とする装置。
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JP2013150954A (ja) * 2012-01-25 2013-08-08 Kayaba System Machinery Kk 海水淡水化装置

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