JP2946787B2 - 高精度抽出分離方法 - Google Patents

高精度抽出分離方法

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JP2946787B2 JP3047423A JP4742391A JP2946787B2 JP 2946787 B2 JP2946787 B2 JP 2946787B2 JP 3047423 A JP3047423 A JP 3047423A JP 4742391 A JP4742391 A JP 4742391A JP 2946787 B2 JP2946787 B2 JP 2946787B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ミキサセトラーやパル
スカラムなどを用いた連続的な溶媒抽出方法において、
製品純度が高く抽出操作の安定な連続抽出分離方法に関
し、特に3成分以上を2グループに分離する際、分離境
界上にある成分を精度良く分離する方法に関する。
【0002】
【従来技術とその課題】ミキサセトラーなど用いた連続
的な溶媒抽出方法においては、一般に装置の一端から有
機溶媒相を供給し、他端から酸性の水相を供給して向流
接触させ、分離する成分を溶解した溶液を向流接触部分
の抽出系に供給して上記成分を水相または有機溶媒相に
各々抽出分離させる。この場合、水相に抽出される成分
グループと有機溶媒相に抽出される成分グループについ
て、その抽出純度は抽出系のスクラブ(SC)酸濃度によっ
て異なる。例えば、図1に示す抽出系において、水相に
抽出されるAグループの抽出純度(ラフィネ−ト抽出純
度)はSC酸濃度が2.3N以下のとき99.9999 %以上である
が、SC酸濃度の上昇に伴い急激に低下し、SC酸濃度が2.
45 Nのとき抽出純度は約99%以下に止まる。一方、有機
溶媒相に抽出されるBグループの抽出純度(プレグナン
ト抽出純度)はAグループとは全く逆の傾向を示し、SC
酸濃度が2.3N以下では抽出純度99%以下であり、SC酸濃
度の上昇に伴い抽出純度が急激に上昇し、SC酸濃度が2
4.5 Nを超える抽出純度 99.99 %以上に達する。従って
ラフィネート(RF)とプレグナント(PG)の抽出純度を何れ
も 99.9 %以上に保とうとする場合、SC酸濃の範囲は約
6.27〜6.32Nであり、許容範囲は約0.005N程度であって
極めて狭い。
【0003】このように従来の抽出分離方法では、一方
の抽出グループの抽出純度を高めると他方の抽出グルー
プの抽出純度が大幅に低下し、2つの抽出グループの抽
出純度を同時に高めるのは極めて困難である。そのため
従来の抽出法の一例では、複数の抽出系を併用し、一方
の抽出系ではRFの純度を犠牲にしてPGの純度を高める条
件で抽出を行い、他方の抽出系では逆にPGの純度を犠牲
にしてRFの純度を高める条件で抽出を行なっている。こ
のように従来は高純度の分離を行なうためには複数の抽
出系を必要とするため設備が大型化する問題がある。
【0004】
【課題の解決手段:発明の構成】本発明者等は、連続抽
出分離方法において水相または有機相の一部を抽出系か
ら抜き出して供給部に循環することにより、各抽出グル
ープの抽出純度を高く維持できるSC酸濃度の範囲を広
げ、抽出系を安定化すると共に分離効果を向上できるこ
とを見い出した。更に分離境界上の成分を含む3成分以
上を分離する場合、該成分が比較的少量のときには該成
分は系内の一部に濃縮するので、この位置で水相または
有機相に一部を抜き出し、別途抽出分離することにより
分離効果を大幅に向上できることを見い出し、本発明を
達成した。
【0005】本発明によれば、水相と有機溶媒相とを連
続的に向流接触させた抽出系に、分離する成分を供給し
て該成分を水相と有機溶媒相とにそれぞれ抽出分離する
方法において、向流接触部分の途中で抽出成分の一部が
濃縮する位置から水相または有機溶媒相の一部を連続的
に抜き出し別途分離処理することを特徴とする高精度抽
出分離方法が提供される。
【0006】本発明を図面に示すミキサセトラーを用い
た抽出系を参照して説明する。図2のミキサセトラー10
の一端から有機溶媒20を供給し、他端から塩酸水溶液30
を供給する。一方、ミキサセトラー10の中央部に分離す
べき成分を溶解した水溶液を供給する。有機溶媒20と塩
酸水溶液30はミキサセトラー内を向流接触して流れ、上
記水溶液に溶解されている成分が有機溶媒20および塩酸
水溶液30に各々抽出され、これら抽出した成分を含んだ
有機溶媒20と塩酸水溶液30はミキサセトラー10の他端か
ら抜き出される。なお、分離すべき成分は有機溶媒20ま
たは塩酸水溶液30に溶解して供給してもよい。
【0007】分離する3種類以上の成分の一部に分離境
界上の成分が含まれている場合には、該成分が比較的少
量のとき、抽出系内の一部に濃縮して蓄積する。この一
例として、Sm、Eu、Gdを50段のミキサセトラーを用いて分
離する場合の抽出系内の濃度分布を図3に示す。図示す
るようにSmとGdは有機相または水相の供給側に濃縮する
が、Euはその中間部分に濃縮する。
【0008】本発明の方法は、上記成分の濃縮する位置
から有機溶媒20または塩酸水溶液30の一部を抜き出して
別途抽出等の分離処理することにより上記各成分を効率
よく分離し抽出分離効果を高める。抜き出し量は有機溶
媒20または塩酸水溶液30の供給量の 1〜50%が適当であ
り、5 〜10%が好ましい。抜き出し量が少な過ぎると効
果がなく、また抜き出し量が多過ぎると収率が低下す
る。
【0009】有機溶媒20または塩酸水溶液30の一部を抜
き出して供給部に返送した場合のRF−PG純度とSC酸濃度
の関係を図4に示す。ここで、RF成分はNd及びSm、PG成
分はGdであり、Euは何れにも属さない。図示されるよう
に、SC酸濃度に対するRFとPGの抽出純度の変化は抜き出
しを行なわない場合に比べて緩やかであり、RF抽出純度
を99%以上、PG抽出純度を99.99%以上に維持するため
のSC酸濃度は約 2.4N〜約 2.5 Nであり、図1に示す従
来の方法に比べてSC酸濃度の範囲が格段に広く抽出系が
安定であるため抽出操作が容易であることがわかる。一
方、図1の従来法では、分離困難なEuが含有されている
ことも影響し、RF抽出純度を99%以上、PG抽出純度を9
9.99 %以上に維持するためのSC酸濃度の範囲が非常に
狭く、制御するのが困難である。なお、有機相の一部を
抜き出した場合にも同様の結果が得られる。またパルス
カラムを用いた場合も同様である。
【0010】
【実施例】ミキサセトラー(50段)を用い、有機溶媒相と
して2エチルヘキシルリン酸エステル、水相として塩酸
水溶液(SC酸濃度 2.3mol/l)を用い、該有機溶媒と塩酸
水溶液を各々 1500ml/min、260ml/minの流量で供給し、
一方、Nd、Sm、Eu、Gdを溶解したフィー ド液を215ml/m
inの流量で該抽出系に供給し、該ミキサセトラーの8段
からSC塩酸水溶液を 20 ml/min抜き出して連続抽出を行
なった。抜き出した水相は別処理してEuを回収した。次
表の抽出結果を次表に示すように、SmおよびGdは高い純
度で回収され、Euは高い収率で抜出し液中に分離され
た。なお、抜出し液中のSmおよびGdはEuを分離した後に
フィード液に再循環した。
【0011】 ────────────────────────────────── 流量 組成(mol/l) 純度 (ml/min) Nd Sm Eu Gd (%) ────────────────────────────────── フィード液 215 0.0035 0.2865 0.0155 0.1945 RF液 455 0.002 0.128 0.000 0.002 98.5 PG液 75 0.000 0.000 0.000 0.507 >99.99 抜き出し液 20 0.0017 0.1794 0.0935 0.142 ──────────────────────────────────
【0012】
【比較例】抜き出しを行なわない他は実施例と同様の条
件で連続抽出を行なった。抽出結果を次表に示す。抽出
結果に示されるように、EuがRF又はPG中に混在するた
め、製品純度が低く、高価なEuが回収できず不純物とな
る。
【0013】 ───────────────────────────────── 流量 組成(mol/l) 純度 (ml/min) Nd Sm Eu Gd (%) ───────────────────────────────── フィード液 215 0.0035 0.2865 0.0155 0.1945 RF液 475 0.002 0.130 0.0070 0.0044 92.1 PG液 75 0.000 0.000 0.000 0.53 >99.99 ─────────────────────────────────
【0014】
【発明の効果】本発明の連続抽出方法は、従来の方法に
比べて抽出精度が格段に良く、かつ収率も高い。さらに
抽出系が安定であるため分離装置の運転が容易であるな
ど、実用上大きな利点を有する。その上、分離境界線上
にある成分が高価である場合にはこれを効率良く回収で
きるので経済的効果が大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来の抽出系のRF-PG純度の変化を示すグラ
フ。
【図2】 本発明で用いたミキサセトラーの概念図。
【図3】 本発明の方法による抽出系内の濃度分布を示
すグラフ。
【図4】 本発明の方法によるRF-PG純度の変化を示す
グラフ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B01D 11/04 C22B 59/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水相と有機溶媒相とを連続的に向流接触さ
    せた抽出系に、分離する成分を供給して該成分を水相と
    有機溶媒相とにそれぞれ抽出分離する方法において、向
    流接触部分の途中で抽出成分の一部が濃縮する位置から
    水相または有機溶媒相の一部を連続的に抜き出し別途分
    離処理することを特徴とする高精度抽出分離方法。
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