JP2944706B2 - 塊状物焼成炉 - Google Patents
塊状物焼成炉Info
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- JP2944706B2 JP2944706B2 JP12318090A JP12318090A JP2944706B2 JP 2944706 B2 JP2944706 B2 JP 2944706B2 JP 12318090 A JP12318090 A JP 12318090A JP 12318090 A JP12318090 A JP 12318090A JP 2944706 B2 JP2944706 B2 JP 2944706B2
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- Japan
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- hearth
- firing
- layer
- lump
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は粒状の石灰石、ドロマイトやマグネサイト
のような鉱物あるいは各種の無機物質を混合・成型して
作ったペレットなどの塊状物原料を高温下で焼成して製
品を得る技術分野において利用され、特にそのための焼
成炉に関する。
のような鉱物あるいは各種の無機物質を混合・成型して
作ったペレットなどの塊状物原料を高温下で焼成して製
品を得る技術分野において利用され、特にそのための焼
成炉に関する。
出願人の一人は例えば特許第1200742号(特公昭58−3
2307)において、粒径の小さい石灰石やドロマイトなど
の塊状物原料を能率良く焼成する竪型の焼成炉を提案し
た。その焼成炉は、鉛直軸線を中心として回転する一個
の環板状の回転炉床上に小粒径原料の堆積層を形成し、
その層の表面に対する高温の炎・燃焼ガスからの放射伝
熱、及び該層を貫流する燃焼ガスからの対流伝熱によっ
て上記小粒径原料を加熱して約半分以上の焼成を達成
し、炉の周囲に配置したプッシャーの作用で炉床の中央
部から半焼成の原料を落下させて下部に小粒径半焼成物
の層を形成する。
2307)において、粒径の小さい石灰石やドロマイトなど
の塊状物原料を能率良く焼成する竪型の焼成炉を提案し
た。その焼成炉は、鉛直軸線を中心として回転する一個
の環板状の回転炉床上に小粒径原料の堆積層を形成し、
その層の表面に対する高温の炎・燃焼ガスからの放射伝
熱、及び該層を貫流する燃焼ガスからの対流伝熱によっ
て上記小粒径原料を加熱して約半分以上の焼成を達成
し、炉の周囲に配置したプッシャーの作用で炉床の中央
部から半焼成の原料を落下させて下部に小粒径半焼成物
の層を形成する。
かくして、当該層の表面は高温の炎・燃焼ガスからの
放射伝熱によって加熱されるが、さらに上記落下した塊
状物の層の中央部に貫通してエゼクタとディフューザを
上方に向け設置し、高流速の空気を炉内に吹き出してデ
ィフューザ内に負圧を生ぜしめることによって、該ディ
フューザの外周にある上記塊状物層内へ燃焼ガスを吸引
循環させ、対流伝熱にて上記層中の半焼成粒塊を加熱
し、所定の焼成を達成するものである。
放射伝熱によって加熱されるが、さらに上記落下した塊
状物の層の中央部に貫通してエゼクタとディフューザを
上方に向け設置し、高流速の空気を炉内に吹き出してデ
ィフューザ内に負圧を生ぜしめることによって、該ディ
フューザの外周にある上記塊状物層内へ燃焼ガスを吸引
循環させ、対流伝熱にて上記層中の半焼成粒塊を加熱
し、所定の焼成を達成するものである。
上述の竪型の焼成炉は、原料の処理量が大きくない場
合は能率の良い操業ができるが、処理量を大きくしよう
とする場合には以下のような問題が生ずる。
合は能率の良い操業ができるが、処理量を大きくしよう
とする場合には以下のような問題が生ずる。
すなわち、上部の回転炉床上の原料たる塊状物の層の
断面積はほぼ処理量に比例させることから、処理量が二
倍になれば断面積をも二倍にする必要があり、炉の直径
を大きくしなければならない。
断面積はほぼ処理量に比例させることから、処理量が二
倍になれば断面積をも二倍にする必要があり、炉の直径
を大きくしなければならない。
上述の塊状物原料の堆積層は炉蓋に接続する内壁、炉
床及び該炉床の上部にある外壁によって構成される空間
に塊状物原料が充填されて上記堆積層を形成しているの
で、炉内の高温の燃焼ガスが当該堆積層の下表面(炉内
に面する表面)から当該堆積層内に流入して堆積層の上
表面から流出する。その場合、流路は当該堆積層の下表
面と上表面間とを結ぶ最短経路及びその周辺に限られて
しまう。一方、上方から当該堆積層に供給される塊状物
原料のうち、特に外壁内面に沿って降下する原料は高温
の燃焼ガスに接触する機会が小さく、加熱・焼成が不十
分のままプッシャーの作用で下部の塊状物層の上に落下
させられることになる。
床及び該炉床の上部にある外壁によって構成される空間
に塊状物原料が充填されて上記堆積層を形成しているの
で、炉内の高温の燃焼ガスが当該堆積層の下表面(炉内
に面する表面)から当該堆積層内に流入して堆積層の上
表面から流出する。その場合、流路は当該堆積層の下表
面と上表面間とを結ぶ最短経路及びその周辺に限られて
しまう。一方、上方から当該堆積層に供給される塊状物
原料のうち、特に外壁内面に沿って降下する原料は高温
の燃焼ガスに接触する機会が小さく、加熱・焼成が不十
分のままプッシャーの作用で下部の塊状物層の上に落下
させられることになる。
下部の塊状物の層内ではエゼクタとディフューザの作
用で層内を循環する燃焼ガスからの対流伝熱によって、
上記の落下した未焼成原料が加熱・焼成されるが、上部
の塊状物堆積層からプッシャーによって落下させられた
未焼成の塊状物を十分に焼成せねばならず長い滞留時間
を必要とするので、これによって竪型焼成炉の能力が限
られてしまうことになる。
用で層内を循環する燃焼ガスからの対流伝熱によって、
上記の落下した未焼成原料が加熱・焼成されるが、上部
の塊状物堆積層からプッシャーによって落下させられた
未焼成の塊状物を十分に焼成せねばならず長い滞留時間
を必要とするので、これによって竪型焼成炉の能力が限
られてしまうことになる。
本発明はかかる従来の竪型の焼成炉の利点を活かしな
がら、処理能力を増加するために、上記問題点を解決し
て、大きな処理量に対しても高い焼成度まで能率よく焼
成できて、炉蓋面積が小さくて建設費の小さい塊状物の
焼成を行う塊状物焼成炉を提供することを目的とする。
がら、処理能力を増加するために、上記問題点を解決し
て、大きな処理量に対しても高い焼成度まで能率よく焼
成できて、炉蓋面積が小さくて建設費の小さい塊状物の
焼成を行う塊状物焼成炉を提供することを目的とする。
本発明によれば、上記目的は、 鉛直軸線を中心として回転する環板状の炉床と、上記
炉床の外周部に設けられた周壁とによって焼成空間を形
成する炉体を縦方向に複数有し、 複数の炉体は、それらの間の相対回転を許容する案内
筒によって、互いの焼成空間内が連通されると共に、炉
床には下方に延びる下降管が次段の炉床に向け設けら
れ、 最上段の炉体には下向きのバーナをもつ炉蓋を不動に
設け、 最下段の炉体の炉床の出口を製品取出口に連通せしめ
た、 ことにより達成される。
炉床の外周部に設けられた周壁とによって焼成空間を形
成する炉体を縦方向に複数有し、 複数の炉体は、それらの間の相対回転を許容する案内
筒によって、互いの焼成空間内が連通されると共に、炉
床には下方に延びる下降管が次段の炉床に向け設けら
れ、 最上段の炉体には下向きのバーナをもつ炉蓋を不動に
設け、 最下段の炉体の炉床の出口を製品取出口に連通せしめ
た、 ことにより達成される。
かかる本発明においては、各段の炉床に安息角をもっ
て形成された塊状物の堆積層は、炉内の燃焼ガスに面す
る下表面とにおける放射伝熱と、該下表面から層中に流
入して上表面に至る高温燃焼ガスの対流伝熱により焼成
される。そしてプッシャー等により上記下表面近傍のも
のは落下せられ、炉の下層部にてもしくは必要に応じ他
の二次焼成炉により十分に焼成される。
て形成された塊状物の堆積層は、炉内の燃焼ガスに面す
る下表面とにおける放射伝熱と、該下表面から層中に流
入して上表面に至る高温燃焼ガスの対流伝熱により焼成
される。そしてプッシャー等により上記下表面近傍のも
のは落下せられ、炉の下層部にてもしくは必要に応じ他
の二次焼成炉により十分に焼成される。
上記炉床における堆積層の内部に存在する塊状物には
上記放射伝熱あるいは対流伝熱をもあまり受けることが
ないものがある。しかし、該内部の塊状物は下降管によ
り次段に案内され、繰り返し複数段の炉床で所定レベル
まで焼成される。その際、下降時に次段の堆積層の下表
面近傍に位置するようになると、そこで焼成を受け、そ
の段でプッシャーにより落下する。
上記放射伝熱あるいは対流伝熱をもあまり受けることが
ないものがある。しかし、該内部の塊状物は下降管によ
り次段に案内され、繰り返し複数段の炉床で所定レベル
まで焼成される。その際、下降時に次段の堆積層の下表
面近傍に位置するようになると、そこで焼成を受け、そ
の段でプッシャーにより落下する。
かくして、同一面積の炉蓋であっても、本発明によれ
ば炉床の段数に応じて、塊状物堆積層の面積が倍増され
るので、処理能力もそれに伴い実質的に倍増される。
ば炉床の段数に応じて、塊状物堆積層の面積が倍増され
るので、処理能力もそれに伴い実質的に倍増される。
また、上段にて堆積層内部にあった塊状物も次段に下
降することにより炉底に落下する時点までには所定レベ
ルにまで焼成され全体として焼成度のむらが小さくなる
ので、炉底にある堆積層中の粒塊滞留時間を短かくして
も、焼成度は十分高く保たれる。
降することにより炉底に落下する時点までには所定レベ
ルにまで焼成され全体として焼成度のむらが小さくなる
ので、炉底にある堆積層中の粒塊滞留時間を短かくして
も、焼成度は十分高く保たれる。
以下添付図面にもとづいて本発明の実施例を説明す
る。
る。
第1図は本実施例装置の縦断面図である。同図におい
て、1は鉛直軸線であり、炉蓋2には鉛直軸線1上ある
いはその近傍に単数あるいは複数のバーナ3及び、その
ための燃焼用空気送入管4が設置されている。5は鉛直
軸線1を中心として回転する炉床であり、原料たる塊状
物が複数の供給管6を通じて上記炉床5上に供給され、
炉蓋2に接続する内周壁7、外周壁8及び上記炉床5に
よって構成される空間に充填されて安息角をもって塊状
物の堆積層9を形成している。
て、1は鉛直軸線であり、炉蓋2には鉛直軸線1上ある
いはその近傍に単数あるいは複数のバーナ3及び、その
ための燃焼用空気送入管4が設置されている。5は鉛直
軸線1を中心として回転する炉床であり、原料たる塊状
物が複数の供給管6を通じて上記炉床5上に供給され、
炉蓋2に接続する内周壁7、外周壁8及び上記炉床5に
よって構成される空間に充填されて安息角をもって塊状
物の堆積層9を形成している。
炉蓋2の下方の空間10は燃焼室として形成され、バー
ナ3から送入された燃料の燃焼によって高温の燃焼ガス
が発生しており、燃焼時の炎及び高温燃焼ガスからの放
射伝熱によって上記堆積層9の安息角をなす下表面11付
近に存在する塊状物が加熱焼成を受ける。
ナ3から送入された燃料の燃焼によって高温の燃焼ガス
が発生しており、燃焼時の炎及び高温燃焼ガスからの放
射伝熱によって上記堆積層9の安息角をなす下表面11付
近に存在する塊状物が加熱焼成を受ける。
高温の燃焼ガスは上記下表面11から堆積層9の中を貫
流し該堆積層9中を下降する原料の塊状物を対流伝熱に
よって加熱・焼成したのち、上記堆積層9の上表面12を
経て該堆積層9外に流出し、環状の上部空間13を通って
燃焼ガス排出管14を経て炉外に去る。外周壁8には複数
個のプッシャー15が設けられ、断続的に上記堆積層9の
内部に進入して、燃焼室10に面する下表面11の下端付近
にある半焼成の粒塊を半径内方向に押し出し、これを下
方に落下させて下部堆積層16の上に移動させる。
流し該堆積層9中を下降する原料の塊状物を対流伝熱に
よって加熱・焼成したのち、上記堆積層9の上表面12を
経て該堆積層9外に流出し、環状の上部空間13を通って
燃焼ガス排出管14を経て炉外に去る。外周壁8には複数
個のプッシャー15が設けられ、断続的に上記堆積層9の
内部に進入して、燃焼室10に面する下表面11の下端付近
にある半焼成の粒塊を半径内方向に押し出し、これを下
方に落下させて下部堆積層16の上に移動させる。
回転炉の炉床5と外周壁8の間には水封17が設けら
れ、両者間の間隙を通ずる気体の漏洩を防止している。
炉床5は複数個の動輪18により支持され、公知の駆動機
構により鉛直軸線1のまわりにゆっくり回転を受ける。
れ、両者間の間隙を通ずる気体の漏洩を防止している。
炉床5は複数個の動輪18により支持され、公知の駆動機
構により鉛直軸線1のまわりにゆっくり回転を受ける。
塊状物の堆積層9内の塊状物のうち、外周壁8の内面
に近い場所を降下する粒塊は堆積層9内部を貫流する高
温の燃焼ガスと接触する機会が少ないままに炉床5の上
表面付近に到達するので焼成度は高くないが、炉床5に
は実質的に垂直な複数個の下降管19が設置されており、
上記の焼成度の高くない塊状物は下方に設置された第二
の回転炉床20の上に落下供給される。その際、上段の炉
床5、下降管19及び燃焼室内壁21は一体として回転して
いる。
に近い場所を降下する粒塊は堆積層9内部を貫流する高
温の燃焼ガスと接触する機会が少ないままに炉床5の上
表面付近に到達するので焼成度は高くないが、炉床5に
は実質的に垂直な複数個の下降管19が設置されており、
上記の焼成度の高くない塊状物は下方に設置された第二
の回転炉床20の上に落下供給される。その際、上段の炉
床5、下降管19及び燃焼室内壁21は一体として回転して
いる。
第二の炉床20の外周上部には空間に固定された第二の
外周壁22が設置され、回転する案内筒たる燃焼室内壁21
に接続する第二の内周壁23及び第二の炉床20によって構
成される空間内に焼成度の高くない上段炉床5から落下
した塊状物が充填されて、第二の堆積層24を形成してい
る。
外周壁22が設置され、回転する案内筒たる燃焼室内壁21
に接続する第二の内周壁23及び第二の炉床20によって構
成される空間内に焼成度の高くない上段炉床5から落下
した塊状物が充填されて、第二の堆積層24を形成してい
る。
上記燃焼室10では、バーナ3から燃料が、そして送入
管4から燃焼用空気が高流速で下方に送入されており、
その燃焼炎は上記燃焼室10の下部空間10′にまで到達す
る。一方、炉内の底部にはエゼクタ25及びディフューザ
26が設けられており、これらの作用で上方に吹き上がる
循環燃焼ガス及び空気の混合ガスと激しく混合して燃焼
する。燃焼室10の上記下部空間10′にある高温の炎及び
燃焼ガスからの放射伝熱により上記の第二の炉床20上の
第二の堆積層24の下表面27付近にある粒塊が加熱・焼成
を受け、さらに高温の燃焼ガスは上記下表面27を通じて
第二の堆積層24の中を貫流し、対流伝熱によって塊状物
を加熱・焼成した後第二の堆積層24の上表面28を経て、
環状をなす上部空間29に導かれ、第二の燃焼ガス排出管
30を経て当該竪型炉外に去る。
管4から燃焼用空気が高流速で下方に送入されており、
その燃焼炎は上記燃焼室10の下部空間10′にまで到達す
る。一方、炉内の底部にはエゼクタ25及びディフューザ
26が設けられており、これらの作用で上方に吹き上がる
循環燃焼ガス及び空気の混合ガスと激しく混合して燃焼
する。燃焼室10の上記下部空間10′にある高温の炎及び
燃焼ガスからの放射伝熱により上記の第二の炉床20上の
第二の堆積層24の下表面27付近にある粒塊が加熱・焼成
を受け、さらに高温の燃焼ガスは上記下表面27を通じて
第二の堆積層24の中を貫流し、対流伝熱によって塊状物
を加熱・焼成した後第二の堆積層24の上表面28を経て、
環状をなす上部空間29に導かれ、第二の燃焼ガス排出管
30を経て当該竪型炉外に去る。
空間に固定する第二の外周壁22に対して第二の炉床20
の回転を許容し気体の漏洩を防ぐために水封31が設けら
れる。また、第二の外周壁22に対して燃焼室内壁21及び
下降管19の回転を許容し気体の漏洩を防ぐために水封32
が設置されている。その際、水封32は第1図に示すもの
に限らず、例えば第2図のようなものであってもよい。
また回転を許容しつつ気体の漏洩を防止するものである
ならば必ずしも水封に限らず、例えば第3図、第4図、
第5図のように耐熱性のあるゴム状膜32Aを用いるもの
であっても差支えない。なお、第2図ないし第5図にお
いて、第1図のものと共通部分には同一符号を付して、
その説明を省略する。
の回転を許容し気体の漏洩を防ぐために水封31が設けら
れる。また、第二の外周壁22に対して燃焼室内壁21及び
下降管19の回転を許容し気体の漏洩を防ぐために水封32
が設置されている。その際、水封32は第1図に示すもの
に限らず、例えば第2図のようなものであってもよい。
また回転を許容しつつ気体の漏洩を防止するものである
ならば必ずしも水封に限らず、例えば第3図、第4図、
第5図のように耐熱性のあるゴム状膜32Aを用いるもの
であっても差支えない。なお、第2図ないし第5図にお
いて、第1図のものと共通部分には同一符号を付して、
その説明を省略する。
第1図において第二の外周壁22のまわりには複数個のプ
ッシャー33が設置され、断続的に第二の堆積層24中に進
入して、当該層の下表面27の下端付近の塊状物を半径内
方向に押し出して落下させ、下部の堆積層16の上に移動
させる。
ッシャー33が設置され、断続的に第二の堆積層24中に進
入して、当該層の下表面27の下端付近の塊状物を半径内
方向に押し出して落下させ、下部の堆積層16の上に移動
させる。
第二の炉床20は竪型炉体34に接続されており、動輪35
の上に支持されて公知の駆動機構により鉛直軸線1を中
心としてゆっくり回転させられる。その際の回転方向は
好ましくは上部の炉床5と反対方向であるが、必ずしも
これに限らず同じ方向であっても差支えない。
の上に支持されて公知の駆動機構により鉛直軸線1を中
心としてゆっくり回転させられる。その際の回転方向は
好ましくは上部の炉床5と反対方向であるが、必ずしも
これに限らず同じ方向であっても差支えない。
第1図において36,36′はディフューザ26を支持する
アーチであり、37はディフューザを冷却保護するための
空気ジャケットである。竪型炉体34は、空間に固定され
た製品取出口たる塊状物の排出部38に対して回転し、両
者の間隙を通ずる気体の漏洩を防止するために水封39が
設けられている。
アーチであり、37はディフューザを冷却保護するための
空気ジャケットである。竪型炉体34は、空間に固定され
た製品取出口たる塊状物の排出部38に対して回転し、両
者の間隙を通ずる気体の漏洩を防止するために水封39が
設けられている。
竪型炉体34の内部の空間には上部二つの炉床5,20から
落下した半焼成の塊状物が既述の下部堆積層16として形
成されるが、その際ディフューザ25の存在により当該堆
積層には上表面40と下表面41を有するようになる。
落下した半焼成の塊状物が既述の下部堆積層16として形
成されるが、その際ディフューザ25の存在により当該堆
積層には上表面40と下表面41を有するようになる。
かかる炉の下部において、エゼクタ駆動用空気は空気
送入管42から回転継手43を経て導管44に入り、環状のエ
ゼクタ冷却用空気ジャケット37に流入して該ジャケット
を冷却した後、導管45を通ってエゼクタのノズル46から
上方に高流速で噴出させられる。その際の高流速噴流と
ディフューザ26の作用によって下部堆積層16の下表面41
の上の空間の圧力が低くなり、これによって下部堆積層
16の上表面40上の高温燃焼ガスを該上表面40を通って下
部堆積層16中を下方に貫流せしめ、対流伝熱によって塊
状物を加熱・焼成する。下部堆積層16の下表面41の上の
空間の圧力が低くなるので、排出部38の任意の位置から
送入される冷却用空気は下部堆積層16の底部にて上方に
貫流して焼成後の塊状物を熱交換することによりこれを
冷却し、自らは高温に加熱されて下部堆積層16の下表面
41から流出し、下部堆積層16の中を下方に貫流して下表
面41から流出する燃焼ガス及びエゼクタ駆動用空気と混
合しつつ燃焼室の下部空間10′に流出し、バーナ3から
高流速で下方に噴出される燃料のうち未燃焼のものを下
部空間10′内で実質的に完全に燃焼する。
送入管42から回転継手43を経て導管44に入り、環状のエ
ゼクタ冷却用空気ジャケット37に流入して該ジャケット
を冷却した後、導管45を通ってエゼクタのノズル46から
上方に高流速で噴出させられる。その際の高流速噴流と
ディフューザ26の作用によって下部堆積層16の下表面41
の上の空間の圧力が低くなり、これによって下部堆積層
16の上表面40上の高温燃焼ガスを該上表面40を通って下
部堆積層16中を下方に貫流せしめ、対流伝熱によって塊
状物を加熱・焼成する。下部堆積層16の下表面41の上の
空間の圧力が低くなるので、排出部38の任意の位置から
送入される冷却用空気は下部堆積層16の底部にて上方に
貫流して焼成後の塊状物を熱交換することによりこれを
冷却し、自らは高温に加熱されて下部堆積層16の下表面
41から流出し、下部堆積層16の中を下方に貫流して下表
面41から流出する燃焼ガス及びエゼクタ駆動用空気と混
合しつつ燃焼室の下部空間10′に流出し、バーナ3から
高流速で下方に噴出される燃料のうち未燃焼のものを下
部空間10′内で実質的に完全に燃焼する。
焼成の終わった塊状物は下部堆積層16の底部において
冷却され、十分低温となって排出部38か製品として排出
される。その際の排出機構は任意である。
冷却され、十分低温となって排出部38か製品として排出
される。その際の排出機構は任意である。
第1図は回転炉床が二個の場合の例であるが、必ずし
も二個に限定されず例えば三個もしくはそれ以上であっ
ても差支えない。
も二個に限定されず例えば三個もしくはそれ以上であっ
ても差支えない。
また、従来技術としての前出の特許第1200742号(特
公昭58−32307)の装置においては、唯一の回転する炉
床上の塊状物層の中を燃焼ガスの全量が貫流するように
構成されているが、当該堆積層において常温の塊状物原
料が吸熱反応の生起する焼成温度まで加熱されるのに要
する熱量に比して、吸熱反応を終了した当該焼成温度の
燃焼ガス及び発生した二酸化炭素ガスの保有する顕熱が
大きいので、当該堆積層内で十分な熱量交換を行ったと
しても燃焼ガスと発生した二酸化炭素ガスの保有する熱
量を十分に回収することができず、結果として270℃近
い高温のまま排出されることになり、その持ち出す顕熱
損失が大きくて熱量原単位を低下させる上での障害にな
っている。
公昭58−32307)の装置においては、唯一の回転する炉
床上の塊状物層の中を燃焼ガスの全量が貫流するように
構成されているが、当該堆積層において常温の塊状物原
料が吸熱反応の生起する焼成温度まで加熱されるのに要
する熱量に比して、吸熱反応を終了した当該焼成温度の
燃焼ガス及び発生した二酸化炭素ガスの保有する顕熱が
大きいので、当該堆積層内で十分な熱量交換を行ったと
しても燃焼ガスと発生した二酸化炭素ガスの保有する熱
量を十分に回収することができず、結果として270℃近
い高温のまま排出されることになり、その持ち出す顕熱
損失が大きくて熱量原単位を低下させる上での障害にな
っている。
これに対し、本発明装置によるならば、二つの回転せ
る炉床上の塊状物の堆積層の上部から別々に燃焼ガスを
排出することとし、熱量原単位を低下できるシステムを
構成することができる。例えば第1図において、第二の
回転炉床20上の堆積層24の上部から流出する燃焼ガス流
は、燃焼ガス排出管30を経て熱交換器47に導かれ、ブロ
ワー48、弁49を通じて送入される燃焼用空気と熱交換し
た後、低温となって導管50を経て系外に排出される。熱
交換器47から出た高温の予熱空気は導管51、弁52を経て
燃焼用空気送入管4から燃焼室10内に送入され、バーナ
3から送入される燃料を燃焼する。
る炉床上の塊状物の堆積層の上部から別々に燃焼ガスを
排出することとし、熱量原単位を低下できるシステムを
構成することができる。例えば第1図において、第二の
回転炉床20上の堆積層24の上部から流出する燃焼ガス流
は、燃焼ガス排出管30を経て熱交換器47に導かれ、ブロ
ワー48、弁49を通じて送入される燃焼用空気と熱交換し
た後、低温となって導管50を経て系外に排出される。熱
交換器47から出た高温の予熱空気は導管51、弁52を経て
燃焼用空気送入管4から燃焼室10内に送入され、バーナ
3から送入される燃料を燃焼する。
上段の炉床5の上の堆積層9の上部から流出する燃焼
ガス量は特許第1200742号の場合に比べて少なくてよい
から、供給管6から送入される常温の塊状物原料を焼成
温度まで加熱したのち、自身は例えば100℃程度の低温
となって燃焼ガス排出管14から流出し、導管50で上記低
温化された燃焼ガスと合流して全燃焼ガス排出管53から
系外に排出される。
ガス量は特許第1200742号の場合に比べて少なくてよい
から、供給管6から送入される常温の塊状物原料を焼成
温度まで加熱したのち、自身は例えば100℃程度の低温
となって燃焼ガス排出管14から流出し、導管50で上記低
温化された燃焼ガスと合流して全燃焼ガス排出管53から
系外に排出される。
熱交換器47で予熱された空気は上記のように直接燃焼
用空気として使用するに限らず、第二の炉床20上の堆積
層24の上部から流出した高温の燃焼ガスを燃焼室内に循
環させるためのエゼクタ駆動用空気として使用すること
ができる。すなわち第1図において弁54と導管55を経た
予熱空気は上部エゼクタ56のノズル57から炉内の燃焼室
に噴出され、第二の炉床20上の堆積層24の上部から流出
した高温の燃焼ガスを吸引して炉内の燃焼室に循環する
ことができる。上記の二つの方法のいずれか、あるいは
その併用によって燃焼ガスの持ち出す顕熱損失を大幅に
低下させ、炉全体の熱量原単位を低下させことができ
る。
用空気として使用するに限らず、第二の炉床20上の堆積
層24の上部から流出した高温の燃焼ガスを燃焼室内に循
環させるためのエゼクタ駆動用空気として使用すること
ができる。すなわち第1図において弁54と導管55を経た
予熱空気は上部エゼクタ56のノズル57から炉内の燃焼室
に噴出され、第二の炉床20上の堆積層24の上部から流出
した高温の燃焼ガスを吸引して炉内の燃焼室に循環する
ことができる。上記の二つの方法のいずれか、あるいは
その併用によって燃焼ガスの持ち出す顕熱損失を大幅に
低下させ、炉全体の熱量原単位を低下させことができ
る。
また、本発明において、第1図の二点鎖線で示すごと
く上段の炉床5の内径を下段の炉床20の径よりも小さく
すれば、下部を堆積層の上表面40は二つの山になり平坦
化され、その結果、焼成も均一化される。
く上段の炉床5の内径を下段の炉床20の径よりも小さく
すれば、下部を堆積層の上表面40は二つの山になり平坦
化され、その結果、焼成も均一化される。
以上のごとくの本発明によれば、炉蓋の断面積を大き
くすることなくして回転炉床上の塊状物堆積層中を貫流
する焼成ガスの流量を大幅に増加させることができるの
で、焼成能力を一段と改善することができる。
くすることなくして回転炉床上の塊状物堆積層中を貫流
する焼成ガスの流量を大幅に増加させることができるの
で、焼成能力を一段と改善することができる。
次に、回転炉床上の堆積層中での燃焼むらが少なくな
るので、下部堆積層中で燃焼ガス循環による焼成のため
に必要とする滞留時間を短縮することができ、竪炉全体
としての焼成能力を向上させる。
るので、下部堆積層中で燃焼ガス循環による焼成のため
に必要とする滞留時間を短縮することができ、竪炉全体
としての焼成能力を向上させる。
また第二の回転炉床上の堆積層の上部から流出する高
温の燃焼ガスを空気熱交換することにより高温の予熱空
気を作ることができるので、これを燃焼用に用いること
により熱量原単位を低下させることができる。高温予熱
空気はそのほか第二の回転炉床上の堆積層の上部から流
出する高温の燃焼ガスを炉内の燃焼室に循環させるため
の駆動用として用いることにより、熱量原単位を下げる
ことができる。
温の燃焼ガスを空気熱交換することにより高温の予熱空
気を作ることができるので、これを燃焼用に用いること
により熱量原単位を低下させることができる。高温予熱
空気はそのほか第二の回転炉床上の堆積層の上部から流
出する高温の燃焼ガスを炉内の燃焼室に循環させるため
の駆動用として用いることにより、熱量原単位を下げる
ことができる。
第1図は本発明の一実施例装置の縦断面図、第2図ない
し第5図は第二の外周壁と回転する下降管及び燃焼室内
壁の間のシールの変形例を示す縦断面図である。 1……鉛直軸線 2……炉蓋 3……バーナ 5,20……炉床 8,22……外周壁 15,33……プッシャー 19……下降管 21……案内筒(燃焼室内壁) 38……製品取出口(排出部)
し第5図は第二の外周壁と回転する下降管及び燃焼室内
壁の間のシールの変形例を示す縦断面図である。 1……鉛直軸線 2……炉蓋 3……バーナ 5,20……炉床 8,22……外周壁 15,33……プッシャー 19……下降管 21……案内筒(燃焼室内壁) 38……製品取出口(排出部)
Claims (3)
- 【請求項1】鉛直軸線を中心として回転する環板状の炉
床と、上記炉床の外周部に設けられた周壁とによって焼
成空間を形成する炉体を縦方向に複数有し、 複数の炉体は、それらの間の相対回転を許容する案内筒
によって、互いの焼成空間内が連通されると共に、炉床
には下方に延びる下降管が次段の炉床に向け設けられ、 最上段の炉体には下向きのバーナをもつ炉蓋を不動に設
け、 最下段の炉体の炉床の出口を製品取出口に連通せしめ
た、 こととする塊状物焼成炉。 - 【請求項2】下段の炉体の上部空間が導管により、炉蓋
に設けられたバーナの空気送入管もしくは上部エゼクタ
に接続されていることとする請求項(1)に記載の塊状
物焼成炉。 - 【請求項3】各段の炉床の内径は、次段に向け次第に小
径となっていることとする請求項(1)に記載の塊状物
焼成炉。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12318090A JP2944706B2 (ja) | 1990-05-15 | 1990-05-15 | 塊状物焼成炉 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12318090A JP2944706B2 (ja) | 1990-05-15 | 1990-05-15 | 塊状物焼成炉 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0420786A JPH0420786A (ja) | 1992-01-24 |
JP2944706B2 true JP2944706B2 (ja) | 1999-09-06 |
Family
ID=14854172
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12318090A Expired - Lifetime JP2944706B2 (ja) | 1990-05-15 | 1990-05-15 | 塊状物焼成炉 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2944706B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2011063739A1 (zh) * | 2009-11-25 | 2011-06-03 | Yang Guang | 焙烧还原竖炉 |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5911008A (en) * | 1996-04-30 | 1999-06-08 | Nippon Telegraph And Telephone Corporation | Scheme for detecting shot boundaries in compressed video data using inter-frame/inter-field prediction coding and intra-frame/intra-field coding |
CN103966425B (zh) * | 2013-01-28 | 2015-11-18 | 长沙高新开发区大沅能源科技有限公司 | 高效炼钒脱碳焙烧锅炉 |
CN109283219B (zh) * | 2018-12-07 | 2021-06-01 | 中南大学 | 一种大温差混合对流传热的试验装置及方法 |
-
1990
- 1990-05-15 JP JP12318090A patent/JP2944706B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2011063739A1 (zh) * | 2009-11-25 | 2011-06-03 | Yang Guang | 焙烧还原竖炉 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0420786A (ja) | 1992-01-24 |
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Legal Events
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