JP2937981B2 - チャネル割当て方法および移動通信網 - Google Patents

チャネル割当て方法および移動通信網

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JP2937981B2
JP2937981B2 JP10008408A JP840898A JP2937981B2 JP 2937981 B2 JP2937981 B2 JP 2937981B2 JP 10008408 A JP10008408 A JP 10008408A JP 840898 A JP840898 A JP 840898A JP 2937981 B2 JP2937981 B2 JP 2937981B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、サービスエリア
を複数のセルに分割し、各セルに配置された基地局と移
動局が無線通信を行うセルラー移動通信システムに関す
るチャネル割当て方法および移動通信網に関し、特に、
階層型セルラー移動通信システムにおける通話品質のよ
いチャネル割当て方法および該方法を使用する移動通信
網に関する。
【0002】
【従来の技術】近年セルラー移動通信システムでは、PH
Sをはじめとし、セル半径を小さくするマイクロセル化
が図られ、周波数利用効率の向上を図ってきた。しか
し、セル半径の極小化により高速で移動する移動体はハ
ンドオフ頻度が増大し、その収容が困難となっている。
そこで、高速の移動体をセル半径の大きなマクロセルに
収容し、低速の移動体や静止呼はマイクロセルへ収容す
る階層セル構成法が提案されている(木下他「広域コー
ドレス電話と市街地セルラ携帯電話の周波数共用:周波
数チャネル2重再利用法」電子情報通信学会論文誌B-2
Vol76-B2 No.6 PP.487-495 1993 , 川野他「複合セルラ
ー方式のトラフィック収容能力に関する一考察」 電子
情報通信学会 信学技報RCS94-122 1994)。
【0003】これらの技術は、同一の搬送波周波数帯で
同一の伝送速度での通信が可能なマクロセルとマイクロ
セルを同一エリアに配置し、高速の移動体にはマクロセ
ルを、低速・静止の移動体にはマイクロセルを割当て、
高速移動を収容しつつ周波数資源の有効利用を図ろうと
いうものである。このような階層セル構成上で、マクロ
セルとマイクロセルで同一の周波数帯を用いる場合、マ
クロセル階層とマイクロセル階層にどのようにチャネル
を割り当てるかによって、その性能は著しく変化する。
【0004】階層セル間でのチャネル割当て法として、
マクロセルとマイクロセルでの使用チャネルを分離し、
その境界であるパーティションを品質によって制御する
方法が提案されている(児島他,「チャネル帯域の異な
るマルチレイヤーセル構造におけるアクセス制御方式に
関する検討」,電子情報通信学会 信学技報RCS96-15719
97、 高橋他,「呼量変動時におけるオーバーレイシス
テムの性能評価」,電子情報通信学会 信学技報RCS97-5
7 1997)。
【0005】図11は、従来の階層セル構成におけるチ
ャネル割当て方法を示す説明図である。図11に示すチ
ャネル検索テーブルにおいて、システムで使用するチャ
ネル数が20チャネルであり、その中で、マクロセルに
チャネル番号1〜7のチャネルが割り当てられ、マイク
ロセルにはチャネル番号8〜20のチャネルが割り当て
られている。このマクロセルとマイクロセルでのチャネ
ルの分割は、システム全体として行われている。マクロ
セルとマイクロセルでのチャネルが分割されているエリ
アの境界(点線)をパーティションと呼ぶ。なお、チャ
ネル検索テーブルの各エリアには例えばチャネル番号と
空き/塞がり情報が格納されている。
【0006】従来のチャネル割当て方法においては、マ
クロセルとマイクロセルでのトラフィック状態を示す通
信品質の監視を行う。ここで用いられる品質とは呼損率
と強制切断率を一定の比率で加えたものである。そし
て、システムで保有する全てのマクロセルにおける呼数
と呼損数・強制切断数よりマクロセルの呼損率を求め
る。マイクロセルでも同様に、システムで保有する全て
のマイクロセルにおける呼数と呼損数・強制切断数より
マイクロセルの呼損率およぶ強制切断率を求める。
【0007】マクロセルでの呼損率および強制切断率を
Bmacro,Fmacro、マイクロセルでの呼損率および強
制切断率を Bmicro、Fmicroとし、強制切断率に対す
る重みづけをγとすると、マクロセル、マイクロセルそ
れぞれの品質GOS macro,GOSmicroはそれぞれ、
【0008】 GOS macro = (1−γ)・Bmacro+γ・Fmacro GOS micro = (1−γ)・Bmicro+γ・Fmicro
【0009】となる。なお、GOSは小さいほど品質が良
い。ある一定時間の呼損率、強制切断率よりそれぞれの
GOSを計算し、マクロセルとマイクロセル品質を比較す
る。上記従来例「呼量変動時...」では、この品質をマ
クロセルとマイクロセルで同等に保つように制御を行
う。300秒間の観測期間でのGOSを計算し、GOS macro
> GOS microの場合、マクロセルの割当てチャネルを増
やす(パーティションを右へ移動)、GOS macro < GOS
microの場合、マイクロセル割当てチャネルを増やす
(パーティションを左へ移動)。このように品質に応じ
てマクロセルとマイクロセルに割り当てるチャネル数を
適応的に制御することで、双方のセルを同等の品質に保
つことが可能になる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従来のチャネル割当て
方法は、システム全体の品質を用いているため、システ
ムが大きくなった場合に対応が困難であるという問題点
があった。例えば携帯電話網を考えた場合、すくなくと
も関東、東北、関西というように広大なエリアがサービ
ス地域となっており、その地域全体の品質を測定するた
めには、集中制御局を設け、呼が発生する都度その情報
を伝達しなければならない。また、パーティションの移
動事象が生じた場合、すべてのマクロセル、マイクロセ
ルへパーティション移動情報を伝達しなければならず、
トラフィック変化が激しい場合、その伝送情報量は膨大
なものとなってしまうという問題点があった。
【0011】また、従来法では地域的なトラフィック偏
在に全く対応が出来ない欠点があった。サービス地域に
は、マクロセルユーザーが多い地域、マイクロセルユー
ザーが多い地域があり、マクロセルユーザー、マイクロ
セルユーザーの構成比が全地域で一定ということはあり
えない。ある地域でマクロセルユーザーが極端に多くな
ると、そこの地域ではほとんどの呼が呼損となってしま
う。
【0012】今、サービスエリアに20個のマクロセル
が存在するとする。この中の1つのマクロセルでマクロ
セルユーザーが極端に多くなり、ほとんどの呼が呼損と
なったとする。その他のマクロセルで全く呼損が発生し
なかったとしても、マクロセルの呼損率は20個のマク
ロセルのなかで1つのマクロセル分が全て呼損となって
いると考えることにより、0.05以上(該当マクロセルで
の発呼は周りのマクロセルより多く、3倍程度あったと
すると0.15となる)となり、パーティションの移動が行
われる。そうすると、該当マクロセル以外ではマクロセ
ルに割り当てられるチャネルはパーティション移動前で
も十分であったため、まったく使用することのないチャ
ネルがマクロセルに割り当てられてしまい、全体の周波
数利用効率が悪化してしまうこととなる。
【0013】更に、従来法ではトラフィック変動に対し
て柔軟にチャネル割当て数を変化させることを目的にし
ているにも係わらず、実環境では良好な動作が期待出来
ない。システム全体で品質を監視しているということ
は、システム全体の平均で制御を行っているということ
である。トラフィックの変動は局所的にみるとその変化
量は大きいが、システム平均の変化量としては緩慢なも
のとなる。例えば電車の駅を考えると、電車の発車前や
到着時にはユーザーの密度が高いために、マイクロセル
への発呼が急激に増加し、品質が劣化する。また、発車
後にはユーザー密度が極端に低くなり、品質も回復する
ことが考えられる。しかし、これをシステム全体で見た
場合、品質が、変化の少ない地域、移動体が多くマクロ
セルの呼損が大きい地域、静止呼が多くマイクロセルの
呼損が大きい地域などの平均となり、その品質変化はほ
とんど観測されず、システム全体での品質を基に制御を
行った場合、トラフィックの変動に柔軟に対応できない
という問題点があった。
【0014】この発明の目的は、前記した従来技術の問
題点を解決し、階層セル構造のセルラー移動通信システ
ムにおいて、トラフィックの変動に柔軟に対応して通話
品質を一定に保つことが可能なチャネル割当て方法およ
び該方法を使用する通信網を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明においては、同一
のエリアをカバーするマイクロセルとマクロセルを対応
づけ、あるマクロセルと重複したマイクロセルをそのマ
クロセルの所属マイクロセルとして登録する。従って、
1つのマクロセルに対して複数のマイクロセルがその所
属マイクロセルとして登録される。そして、パーティシ
ョンの移動制御をマクロセル単位に自律分散的に行う。
各マクロセルでは、自マクロセルでの品質監視を行う。
また、各所属マイクロセルでは、自マイクロセルでの品
質監視を行い、その結果を所属しているマクロセルへ通
知する。
【0016】各マクロセルでは、自マクロセルでの品質
と、所属マイクロセルでの品質の比較を行い、所定の品
質比となるようにパーティション位置もしくはパーティ
ション移動量の決定を行う。例えば、マクロセルとマイ
クロセルの呼損率が同等になるよう呼損率の比較を行っ
てパーティション移動量を決定する。パーティション位
置もしくはパーティション移動量は所属マイクロセルへ
通知される。マクロセル、マイクロセルでは通知された
パーティション位置もしくはパーティション移動量に基
づいて決定されるパーティション位置に従い、その範囲
内でチャネルの割当てを行う。
【0017】本発明においては、マクロセルとマイクロ
セルを所属という概念で結びつけることにより、パーテ
ィションの制御をマクロセル単位で自律分散的に行う事
が可能となり、パーティション制御用の通信量が少なく
て済み、トラフィックの偏在があるシステムにおいても
マクロセルとマイクロセルのチャネル分割を良好に行う
ことが可能となる。従って、局所的なトラフィックの変
化に迅速に対応することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明の実施
例を説明する。図1は、本発明の階層セルにおけるマク
ロセルとマイクロセルの関連を模式的に表した概念図で
ある。マクロセル基地局13の通信領域であるマクロセ
ル10と、マイクロセル基地局17の通信領域であるマ
イクロセル16が重複するかたちで階層的に配置されて
いる。これらのマクロセル、マイクロセルでは同一の周
波数帯域でチャネル割当てが行われる。
【0019】各々のマイクロセルは通信地域がそのマイ
クロセルと重複するマクロセルと関係付けられる。ここ
では3つのマクロセル10、11、12に対してそれぞ
れ通信領域を同じくするマイクロセルが分けられる。
(図1においては基地局の印によって区別している。)
これをマイクロセルがマクロセルに「所属する」という
こととする。
【0020】この関係付けは、基地局配置時にマクロセ
ルでの受信状況を観測し、最も受信電界強度の大きなマ
クロセルを選択し、マイクロセルには所属するマクロセ
ルIDを、マクロセルには新たに所属したマイクロセル
IDを記憶させることにより実現される。もしくは、マ
イクロセル基地局で定められた間隔あるいは時刻に、マ
クロセルからの受信電界強度測定(常時マクロセルから
送信されているとまり木チャネルのスキャンを行うなど
で測定)を行い、逐次更新することによっても実現され
る。
【0021】図10は、本発明が適用される階層セル構
造の移動通信網の構成例を示すブロック図である。複数
のマクロ基地局30、31は、CPUやメモリからなる
制御装置を内蔵し、図11あるいはその他の図に示すよ
うなチャネル検索テーブルを記憶しており、後述する方
法によって自律的にチャネル割当て及びパーティション
の制御を実行する。複数のマイクロ基地局33、34
は、やはりCPUやメモリからなる制御装置を内蔵し、
図11あるいはその他の図に示すようなチャネル検索テ
ーブルを記憶しており、後述する方法によって所属する
マクロ基地局と通信を行い、自律的にチャネル割当て及
びパーティションの制御を実行する。各基地局はそれぞ
れマクロセル交換機32およびマイクロセル交換機35
に収容されており、該交換機を介して他の交換機や無線
基地局、公衆通信網36との通信を行う。
【0022】図2は、パーティション移動制御の処理手
順を示すフローチャートである。この処理は各セルの基
地局の処理装置が実行する。S1においては、各マクロ
セルで予め定められた観測時間T毎に、トラフィック状
態を示す、自マクロセルで発生した呼数、呼損数、完了
呼数、強制切断数を測定し、該測定結果に基づいてマク
ロセルでの呼損率、強制切断率を求める。一方、マイク
ロセルにおいてもS11において、観測時間T毎に自マ
イクロセルで発生した呼数、呼損数、完了呼数、強制切
断数を測定し、S12において所属するマクロセルへ通
知する。マクロセルでは、S2において所属するマイク
ロセルから測定値を収集する。
【0023】S3においては、全所属マイクロセルにお
ける呼損率、強制切断率を求め、S4においては、両セ
ルでのGOSを算出する。S5においては、求められたマ
クロセルとマイクロセルのGOSの比較を行い、パーティ
ションの移動量算出を行う。ここでは、GOS差が予め定
めた値以上であった場合に、差が減少する方向にパーテ
ィション位置を±1の範囲で移動させる。
【0024】時刻tでのパーティション位置をpt(t)と
する。パーティション位置は図11に示したチャネル
で、チャネル7と8の境界である場合pt(t)=7と言うよ
うに、パーティションよりも若いチャネル番号で表す。
GOSの差が1.2倍以上開いた場合にパーティションの制御
を行う場合、以下のようにパーティション位置を算出す
る。
【0025】 GOS macro > 1.2 ・ GOS micro → pt(t)= pt(t-1)+1
【0026】 1.2 ・ GOS macro < GOS micro → pt(t)= pt(t-1)-1
【0027】 GOSmicro/1.2 ≦ GOSmacro ≦ 1.2・GOSmicro → pt(t)=pt(t-1)
【0028】S6においては、所属するマイクロセルに
対して、このパーティション位置pt(t)もしくはその増
分である (+1,0,-1)のいずれかを通知する。マクロセル
ではS7において、算出されたpt(t)に基づき、チャネ
ル検索テーブルにおける1〜pt(t)チャネルの間でマク
ロセルに接続する移動局に対してチャネル割当てを行
う。また、マイクロセルでは、S13においてパーティ
ションの位置あるいは移動量を受信し、S14におい
て、チャネル検索テーブルにおけるpt(t)〜20チャネル
の間でマイクロセルに接続する移動局に対してチャネル
割当てを行う。
【0029】以上述べたように、マクロセルとマイクロ
セルを位置的な関係で関連付け、マクロセルに対してマ
イクロセルを所属させることによりマクロセル単位での
チャネル分割が可能となった。その結果、地理的にトラ
フィック分布が不均一となった場合でも、その領域に応
じたチャネル分割数を選択することが可能となり、それ
ぞれのセルにおいて高い品質の回線接続が可能となる。
この実施例では、観測時間T毎にマイクロセルからマク
ロセルへ、またマクロセルからマイクロセルへの情報伝
達が必要である。そこで、マイクロセルにおいて、観測
時間T毎に品質監視を行った結果、所定の品質を満足
し、マイクロセルから与えられているチャネルが十分で
ある(パーティション移動によりチャネル数が若干減少
しても品質が保持できる)ことが判明した場合、マクロ
セルへの情報通知を行わないこととし、マクロセルでは
一定時間を経過してもマイクロセルからの情報通知がさ
れない場合、そのマイクロセルは十分な品質であると判
断してGOSを推定することにより、マイクロセルからマ
クロセルへの情報伝送量を飛躍的に減少させることが出
来る。マクロセルではパーティション移動が必要ない場
合、マイクロセルへの通知を行わないように手順を変更
することにより、やはり情報伝送量を削減することが可
能である。
【0030】次に、第2実施例について説明する。第2
実施例ではマクロセル、マイクロセルでそれぞれ異なる
アルゴリズムのチャネル割当て法を行う。マイクロセル
に収容する移動機は低速あるいは静止した呼であり、静
止呼の収容に適したアルゴリズムを用いる。なお、移動
機が静止呼であるのか移動呼であるのかの判別は、例え
ば端末により固定割当てされていてもよいし、端末から
の自己申告、網による端末移動速度の検出等、提案され
ている任意の判別方法を採用可能である。
【0031】従来、ダイナミックチャネルアルゴリズム
の中でリユースパーティション構造(以下RPと記す)
を形成するアルゴリズムが提案されている(金井、「自
律分散ダイナミックチャネル割当て(ARP方式)における
端末移動の影響」 電子情報通信学会 信学技報RCS92-69
1992)。
【0032】基地局近傍の領域に移動局がいる場合は、
基地局から送信される信号を強電界で受信することが出
来、干渉信号との比が所望のCIRを満足するため、隣
接する基地局で使用しているチャネルを割り当てること
が可能である。従って、基地局近傍では隣接するセル間
で同一のチャネルが再利用できる。
【0033】RPとは、基地局近傍では同一チャネルの
繰り返し間隔を1、その外側のサブセルでは繰り返し間
隔を2、さらに外側のサブセルでは繰り返し間隔を3と
し、基地局と移動局との距離によって同一のチャネルを
用いることの出来るチャネル繰り返し間隔を変えること
により、中心部での周波数利用効率を改善するものであ
る。具体的には、例えば受信電界強度によって基地局と
移動局との距離を推定し、距離によってチャネル検索テ
ーブルにおけるチャネル検索開始位置を決定することに
より実現される。
【0034】このアルゴリズムは自律分散的にRPを形
成するため、従来の割当て法に比べ、飛躍的に容量が増
加する。しかし、RPは移動機との距離により割り当て
られるチャネルが決定するため、移動機の移動によりそ
のRP構造が崩れることで、品質の劣化が激しく、品質
劣化を防ごうとするとハンドオフ回数が増加するという
問題点がある。従って、RPを形成する方式は移動する
端末に対しては適さない。本発明の階層セル構成では、
マイクロセルには極低速もしくは静止している移動体の
みを収容するため、RP形成のアルゴリズムを用いるこ
とが可能である。
【0035】一方、マクロセルではRP形成アルゴリズ
ムは適さない。比較的高速の移動体を収容するため、マ
クロセル内でセル内ハンドオフが頻繁に起こることは好
ましくない。そこで、セル内ハンドオフ頻度の少ないア
ルゴリズム(固定法、チャネル棲み分け法(Furuya Y.
他、"Channel Segregation, a Distributed AdaptiveCh
annel Allocation Scheme for Mobile Communication S
ystems" IEICE Trans. , Vol.E74 No.6 pp.1531-1537 J
UNE 1991))を用いる。マクロセル、マイクロセルに各
々目的に合致した割当てアルゴリズムを用いることで、
良好な品質を得ることが可能となる。
【0036】図3は、マイクロセルにARP方式、マクロ
セルにチャネル棲み分け(SEG)方式を用いた場合のチャ
ネル割当て法を示す説明図である。チャネル検索テーブ
ル(b)において、マイクロセルとマクロセルはパーテ
ィションで分割されており、マクロセルではチャネル番
号1〜7でチャネル割当てを行う。マクロセル基地局は
チャネル優先度テーブル(a)を持つ。各チャネルの持
つ優先度は、チャネル割当てが成功した場合に優先度を
上げ、失敗した場合には優先度を下げる制御がなされ
る。
【0037】チャネル割当てに際しては、チャネル優先
度の高い順(c)に検索を行い、チャネル使用中でな
く、かつ通信品質を満足するチャネルが見つかった場
合、そのチャネルを割り当てる。品質を満たすチャネル
が無い場合には呼損となる。マイクロセルではチャネル
番号の大きい順に検索を行い、チャネル使用中でなく、
かつ通信品質を満足するチャネルが見つかった場合、そ
のチャネルを割り当てる。品質を満たすチャネルが無い
場合には呼損となる。
【0038】上記のダイナミックチャネル割当てアルゴ
リズムは、通信前に品質の監視を行って、所望の品質以
下であれば回線接続は行わない。従って、パーティショ
ンの移動が発生した場合、チャネル割り当て時のチャネ
ル検索範囲を変更するだけで良い。従来例に示した文献
ではパーティション位置を移動した場合、移動によりマ
クロからマイクロへもしくはマイクロからマクロへ変更
されたチャネルでの通信が全て終了するまでロッキング
をしなければならず、手順が非常に複雑であった。マク
ロセル、マイクロセルでの割当てアルゴリズムを品質監
視型のダイナミックチャネル割当てアルゴリズムとする
ことで、検索範囲を変更するだけの簡易な手順とするこ
とが可能となる。
【0039】次に第3の実施例について説明する。第3
実施例においては、パーティション移動時によりマクロ
セル使用からマイクロセル使用となったチャネルが即座
に使用可能となるように、マクロセルでのチャネル割当
て時にチャネルのパッキングを行う。図4は、第3実施
例におけるマイクロセルでのチャネル検索テーブルを示
す説明図である。マイクロセルではチャネル番号の大き
いものから順にパーティションまで検索が行われる。パ
ーティションよりも左に位置するチャネルはマクロセル
で用いられるものである。マクロセルでの割当ては、図
3に示した優先度テーブルに基づいて行われるため、図
4に示すマクロセル領域はパーティション移動が行われ
た場合にマイクロセル検索で用いられる順をパーティシ
ョン左側についても保持している。
【0040】図4(a)ではマクロセルでチャネル1〜
7が使用されていることを示す。ここで、チャネル3の
回線が開放された場合(b)、使用中チャネルであるチ
ャネル6の次にチャネル3を移動する。このチャネルの
並べ替えをパッキングと呼ぶ。パッキング後は、マイク
ロセル検索テーブルの左側に使用中チャネルを詰め込ん
だ形となる。このように回線開放と同時にチャネルのパ
ッキングを行うことで、パーティション近辺のマクロセ
ルに割り当てられているチャネルは“空き”である確率
が高くなり、パーティション移動時に即座にマイクロセ
ルでチャネルを利用することが可能となり、より多くの
容量を得ることが出来る。
【0041】図5は、第4実施例におけるパッキング方
法を示す説明図である。図5(a)では4つのチャネル
が使用中である。ここで、チャネル2が開放されたとす
る。図4での例と同様に、使用中と空きの境界であるチ
ャネル1の次にチャネル2を移動する(b)。ここで、
空きチャネル(2,6,4,5)を、マクロセルでの検索順位に
従ってソート(並べ替え)する。マクロセルでのチャネ
ル割当てにチャネル棲み分け法を用いている場合、優先
度テーブルの優先度の高い順にマクロセル空きチャネル
を並び替える。図3に示す優先度テーブルを持っている
として、優先度の高い順に6,4,2,5とソートされる(c)
(d)。
【0042】このようなパッキングを行うことで、パー
ティションが移動した場合に優先度の一番低いチャネル
がマイクロセルで用いられるようになる。もし、マクロ
セルで優先順位の高いチャネルがマイクロセルで用いら
れてしまうと、マクロセルでは新たな呼に対して優先順
位の低いチャネルを割当てなければならなくなり、これ
はチャネル棲み分けの効果を著しく減少させてしまう結
果となる。パーティションの移動時にマクロセルでの優
先順位の低いチャネルをマイクロセルで用いることによ
り、マクロセルにおける棲み分けの効果が失われること
が少なく、マクロセルにおいて良好な品質を得ることが
出来る。
【0043】図6は、第5実施例におけるパッキング方
法を示す説明図である。図4で示した例とは逆に、割当
てが行われたチャネルを左端へ移動することによりパッ
キングを行う。(a)では3つのチャネルが使用中であ
る。今新たにチャネル6が使用を開始されたとする。使
用中になったチャネル6をマイクロセル検索テーブルの
最下位である左端に移動する(b)。データ通信などで
は、通信開始から終了までの保留時間が固定された形態
の伝送も考えられ、その場合チャネル使用開始時に上記
の動作を行うことで、使用中チャネルの内で右端から開
放されていく確率が高くなり、パッキングが実現でき
る。
【0044】図7は、第6実施例におけるパッキング方
法を示す説明図である。図7はパーティション移動後の
マイクロセル検索テーブルのマイクロセル側のソートの
様子を示している。マイクロセルの品質が劣化した場
合、マイクロセルチャネル数を増加する方向でパーティ
ション移動が行われる(a)。前述のパッキングとパー
ティション移動を繰り返していくと、マイクロセル側の
チャネル番号が逆転する場合が発生する。しかし、マイ
クロセル側でRP形成アルゴリズムを用いている場合、
チャネル番号が隣接するセルと異なるとRP構造が崩
れ、収容容量の著しい低下を招く。
【0045】そこで、マイクロセル側では検索順を極力
一定に保つため、パーティション移動後に新規にマイク
ロセル側となったチャネルに対して適切な挿入位置を与
える。これは、検索テーブルのマイクロセル側でのソー
トと等価である。(b)では新たにマイクロセル側とな
ったチャネル8を順次右側のチャネルと比較し、チャネ
ル8が上位と判定した場合に交換をしていく(c)。こ
のようにして、検索テーブルのソートを行うことにより
マイクロセルでのRP構造を一定に保つ事が可能とな
り、良好な品質を保持することが可能となる。
【0046】図8は、第7実施例におけるパッキング方
法を示す説明図である。この実施例は図5に示した第4
実施例の変形例である。図5に示したソートを伴うパッ
キング法ではマクロセルでの品質を劣化させないことを
主眼としていた。しかしこの方法ではマイクロセル側で
の品質の劣化が生じてしまう。図5において、パーティ
ションが左へ移動すると、マクロセルでの優先順位の低
いチャネル5がマイクロセルに割り当てられることにな
る。他のマクロセルでは当然優先順位に違いがあるため
に、他のチャネル(例えば前記マクロセルでは優先順位
の高かったチャネル6)がマイクロセルに割り当てられ
る。この結果、マクロセルのセル境界付近のマイクロセ
ルでは、マイクロセルで用いられているチャネルと隣の
マクロセルで用いられているチャネルが同一となり、品
質が劣化する。また、マイクロセルと隣接するマクロセ
ルに所属するマイクロセルにおいても使用するチャネル
領域にずれが生じるために、マイクロセルでの品質が劣
化する。図8に示す第7の実施例は、このような問題点
を改善するものであり、マイクロセルでの品質劣化を防
止することを目的とする。
【0047】第7の実施例における図5に示す第4の実
施例との相違点は、チャネル番号の大きなものをパーテ
ィションの近くに配置するようにソートする(c)点で
ある。マクロセル領域のソートをチャネル順で行うこと
で、パーティション隣接のチャネルには同一のチャネル
(チャネル番号の大きいチャネル)が来る確率が高くな
る。このようなソートを行うことによって、パーティシ
ョンが移動した場合にマクロセルからマイクロセルへ組
み入れられるチャネルが同一のチャネルとなる確率が高
くなる。
【0048】従って、マイクロセルと隣接マクロセルで
は異なるチャネルを使用することになり、またマイクロ
セルと隣接するマクロセルに所属するマイクロセルにお
いては同一のチャネル領域を使用することになる。この
結果、パーティションが移動した場合のマイクロセルで
の品質劣化を抑制することができる。なお、第4の実施
例はマクロセルでの品質を重視したものであり、一方、
第7の実施例はマイクロセルでの品質を重視したもので
ある。従って、どちらの方式を選択するかはどちらの品
質を重視するかによって選択すればよい。また、図7に
示した第6実施例と組み合わせて実施してもよい。
【0049】以上述べた実施例では、呼損率、強制切断
率からGOSを求め、パーティション位置を決定してい
た。しかし、マクロセル単位で分散制御する場合、呼損
率、強制切断率を限られた観測時間内に求めることは容
易ではない。通信に必要な品質としては通常、呼損率1
〜3%でシステム設計がなされる。呼損率1%とする
と、平均的に100呼が生起した場合に1呼の呼損が発生
する確率であり、安定した確率を求めるには、その10〜
100倍程度の呼が生起することが条件となる。システム
全体での品質を測定する場合には、サービスエリア全域
での発生呼が対象となるため、問題とはならないが、分
散制御を行う場合、品質の測定が大きな問題点となって
くる。観測時間Tを長くとれば観測呼数は増加するが、
トラフィックの変動には全く追従しなくなり、適応制御
する意義が失われる。
【0050】第8実施例では、これを解決するため、マ
クロセル、マイクロセルでのトラフィック状態として呼
量を測定し、呼量に応じてチャネルを割り当てる。観測
期間T中に発生する呼数と、呼の保留時間を測定し平均
保留時間を求めることにより平均呼量を推定する。推定
された呼量をマクロセル・マイクロセルで各々Amacr
o、Amicroとする。
【0051】マクロセルとマイクロセルでは各々個別の
チャネル割当てアルゴリズムを用いており、また、セル
半径も異なるため、収容できる呼量が異なる。しかし、
設計時におおよその収容呼量を算出することは可能であ
る。マクロセルと全所属マクロセルとの収容呼量の比を
Cmicro/Cmacro =rとする。全チャネル数をCHallと
し、マイクロセルへ割り当てるチャネル数CHmicroを
次式の様に計算する。
【0052】CHmicro = CHall * ( Amicro /(r*
Amacro + Amicro))
【0053】第8実施例においては、発生事象として非
常に少ない呼損や強制切断の回数を元にするのではな
く、頻繁に発生する呼数を用いた呼量推定値に基づいて
チャネル数を決定するため、パーティションのバタツキ
が少なく、また、トラフィックの変動に迅速に追従する
パーティションの移動が可能となる。
【0054】なお、前記実施例8においては呼量の推定
をある観測時間T中に発生する呼数をカウントすること
により行ったが、現在時刻の呼数と過去時刻の呼数に重
み付けをして平均化してもよい。観測期間T1での発生呼
数を CT1、平均保留時間Th、βを係数とし、推定発呼
数N(t)、推定呼量A(t)を次式で表す。
【0055】N(t)= β*N(t-1)+CT1 A(t)= N(t)*Th
【0056】推定呼量A(t)をマイクロセル、マクロセ
ルについて各々求め、これよりマイクロセルへ割り当て
るチャネル数を求め、パーティションの移動を行う。β
の設定を変えることで、トラフィック変動に対する追従
性、パーティションのバタツキ等を調整することが可能
となる。このβを地域毎(マクロセル単位で)に設定
し、トラフィック変動が激しいと予測される場所(駅
等)と、トラフィック変動が少ない場所でそれぞれに適
したパーティションの移動を行うことが出来る。
【0057】手順としては、マイクロセルでは自セルで
推定した呼量を所属するマクロセルへ通知する。マクロ
セルでは全所属マイクロセルから通知された呼量の総和
から、マイクロセル呼量推定値を計算する。また、自マ
クロセルでの呼量推定を行い、マイクロセル推定呼量と
マクロセル推定呼量からマイクロセルへ割り当てるチャ
ネル数の算出を行う。算出されたチャネル数が以前マイ
クロセルへ通知したチャネル数と異なる場合には、所属
する全マイクロセルに対して割当てチャネル数あるいは
その増分の通知を行う。マイクロセルでは、通知された
チャネル数の範囲で検索を行う。以上の手順により、推
定呼量を用いたパーティション移動が実現出来る。
【0058】マクロセルでのチャネル割当てにおいて、
計算されたマクロセル割当て数を用いて検索範囲を限定
する必要は必ずしも無い。マクロセルとマイクロセルで
共通のチャネルを用いてダイナミックチャネル割当てを
行った場合、マイクロセルの呼量が大きいあるいは同等
である場合にはマイクロセルに優先的にチャネルが割り
当てられてしまう。これは、マイクロセルでは個別のマ
イクロセル周辺でチャネルが使用されていない場合チャ
ネル割当てが可能であるが、マクロセルでは、マクロセ
ル内のすべてのマイクロセルで空きであり、かつ周辺マ
クロセルで空きであることがチャネル割当ての条件とな
り、マイクロセルでの割当て条件が緩くなっているため
である。そのため、マクロセルで検索領域を定めること
なく、全チャネル範囲の検索を行っても、マイクロセル
に割り当てられたチャネル領域でのマクロセルへの割当
てはほとんど行われることはなく、自律的にマイクロセ
ル領域ではマイクロセルへの割当てが行われる。このよ
うに、チャネル検索範囲の制限をマイクロセルのみと
し、マクロセルでの制限を設けないことで手順を簡潔に
することが可能である。
【0059】上記の例では、マイクロセルへの割当てチ
ャネル数をマイクロセルとマクロセルの収容呼量の比を
基に計算を行っている。しかし、マクロセルとマイクロ
セルへのチャネルの割当て数でその収容呼量比は変わっ
てくる。例えば、全チャネルが20チャネルで、マクロ
セルに10チャネル、マイクロセルへ10チャネル割り
当てられた場合のチャネルあたりの収容呼量と、マクロ
セルに1チャネル、マイクロセルに19チャネル割り当
てられた場合のチャネルあたりの収容呼量では、その比
は大きく異なる。これはアーラン式から得られるチャネ
ル数と収容呼量((ある呼損率を満足する呼量)の関係
からも明らかである。
【0060】従って、この様に一意に収容呼量比rを与
えてしまった場合、マクロセルとマイクロセルの呼量に
大きな差がでて、パーティションが一方に偏った時(割
当てチャネル数の差が大きくなった時)、実際の収容呼
量比と設定された呼量比rに誤差が生じ、所定の品質を
保持出来なくなる。そこで、収容呼量比をマイクロセル
への割当てチャネル数の関数r(CHmicro(t-1))とし、
1時刻前のマイクロセル割当てチャネル数CHmicro(t-
1)に基づき収容呼量比を決定する。
【0061】CHmicro(t)=CHall*(Amicro/(r(CH
micro(t-1))*Amacro+Amicro))
【0062】r(ch) は実際には予め定められたch/r変換
テーブルを用意し、そのテーブルを参照することで、収
容呼量比rを得る。このように、収容呼量比を分割され
たチャネル数と関連付けることで、すべての領域で所定
の品質を保持することが可能となる。
【0063】次に、第9実施例について説明する。前述
した実施例8では、収容呼量比テーブルは固定的に与え
ている。しかし、サービスエリアの地形や建造物が変わ
ることにより、電波の伝搬状況が変化し、他セルからの
干渉の受け方も変わってくるため、初期に想定した収容
呼量が変動することが考えられる。そこで、実際の品質
を監視することで、そのような変動に対しての補正を与
える。
【0064】品質の監視は(数時間から数日という)比
較的長い観測時間TLで呼損率、強制切断率を測定するこ
とにより行う。マクロセル、マイクロセルの各々で、割
り当てられたチャネル数毎に呼数T(ch)、呼損数B(ch)、
強制切断数F(ch)を計測する。この計測は、マクロセ
ル、マイクロセルである一定呼量以上の呼が発生してい
る場合のみを選択してカウントする。呼量が低い時には
呼損は発生しておらず、これを含めて平均呼損率を求め
ると誤差が大きいためである。計測された値を基に、チ
ャネル毎の呼損率、強制切断率を求め、GOSを計算す
る。次にGOSの比較を行い、補正値D( ch ,t)を決定する
(補正項の初期値は1.0)。ここでは、マクロセルとマイ
クロセルのGOSの比が1.2倍以上である時に補正項の更新
を行うようにする。
【0065】 GOSmacro(ch)>1.2・GOSmicro(CHall-ch) → D(ch,t)= D(ch,t-1)*α 1.2・GOSmacro(ch)<GOSmicro(CHall-ch) → D(ch,t)= D(ch,t-1) /α GOSmicro(CHall-ch)/1.2≦GOSmacro(ch)≦1.2・GOSmicro(CHall-ch) → D(ch,t)= D(ch,t−
1) そして、以後補正項を含んだマイクロセル割当てチャネ
ル数を計算する。
【0066】CHmicro=CHall*(Amicro/(r*
D(ch,t)*Amacro+Amicro)) もしくは、補正項を加算の形で与える。
【0067】 GOSmacro(ch)>1.2・GOSmicro(CHall-ch) → D(ch,t)= D(ch,t-1)-1 1.2・GOSmacro(ch)<GOSmicro(CHall-ch) → D(ch,t)= D(ch,t-1)+1 GOSmicro(CHall-ch)/1.2≦GOSmacro(ch)≦1.2・GOSmicro(CHall-ch) → D(ch,t)= D(ch,t-1) そして、以後補正項を含んだマイクロセル割当てチャネ
ル数を計算する。
【0068】CHmicro=CHall*(Amicro/(r*Amacro
+Amicro))+D(ch,t) このように補正項を設け、通信品質の測定によって補正
項を適応的に増減させることで、環境が変化した場合に
おいてもシステムを安定に動作させ、良好な品質を保持
することが可能となる。
【0069】図9は、本発明のチャネル割当てを適用す
る階層セル構成のもう一つの形態である、仮想マクロセ
ル/マイクロセル階層セル構成を示す説明図である。本
発明では、マクロセルとマイクロセルが所属という形態
で関連付けられている。仮想マクロセル/マイクロセル
では、そのセル構成自体が既に「所属」という形態を所
有している。仮想マクロセルは複数のマイクロセル16
を仮想マクロセル制御局(例えば図10のマイクロセル
交換機35)によって仮想的に1つのマクロセル20と
して取り扱うものであり、移動局は仮想マクロセル20
の中ではマイクロセル間を移動しても同じチャネルを使
用して通信を行うように制御することにより、チャネル
切り替えすること無しに移動を可能とするものである。
【0070】仮想マクロセルでは、仮想マクロセル20
とその仮想マクロセルを構成するマイクロセル16で
は、そのセル構成を決定する時点で「所属」という概念
が存在し、仮想マクロセルとそれを構成するマイクロセ
ルでの種々の制御が可能である。そして、仮想マクロセ
ル/マイクロセルに本発明のチャネル割当て法を適用す
ることにより、それぞれの階層で良好な品質を実現する
ことが可能である。
【0071】以上、実施例を開示したが、更に以下に述
べるような変形例も考えられる。実施例としては、図1
0に示したような網構成例を開示したが、例えばマクロ
セル基地局とマイクロセル基地局とを1つの交換機に収
容してもよく、また図2に示したようなチャネル割当て
処理を個々の基地局において実行する例を開示したが、
任意の交換機の処理装置がチャネル割当て処理を実行す
るようにしてもよい。実施例としてはアクセス方式とし
てFDMAを使用した電話通信を前提としているが、本
発明は、TDMA、CDMAなど提案されている任意の
アクセス方式および任意の変調方式、任意のデータ種別
の通信に適用可能である。
【0072】
【発明の効果】以上述べたように、この発明によれば、
マクロセルとマイクロセルを所属という関係で関連付
け、マクロセル単位で自律分散的にパーティションの適
応制御を行うことで、地理的にトラフィックが不均一な
場合にも、マクロセルとマイクロセルでの品質が同等あ
るいはあらかじめ設定した範囲で保たれることになり、
高品質の階層セル構成をもったセルラー移動通信システ
ムを構築することが可能となるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のマクロセルとマイクロセルの関連を表
した概念図である。
【図2】パーティション移動制御の処理手順を示すフロ
ーチャートである。
【図3】チャネル割当て法を示す説明図である。
【図4】第3実施例におけるチャネル検索テーブルを示
す説明図である。
【図5】第4実施例におけるパッキング方法を示す説明
図である。
【図6】第5実施例におけるパッキング方法を示す説明
図である。
【図7】第6実施例におけるパッキング方法を示す説明
図である。
【図8】第7実施例におけるパッキング方法を示す説明
図である。
【図9】仮想マクロセル/マイクロセル階層セル構成を
示す説明図である。
【図10】階層セル構造の移動通信網の構成例を示すブ
ロック図である。
【図11】従来のチャネル割当て方法を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
10、11、12…マクロセル、13、14、15、3
0、31…マクロセル基地局、16…マイクロセル、1
7、33、34…マイクロセル基地局、32…マクロセ
ル交換機、35…マイクロセル交換機、36公衆通信網
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−186866(JP,A) 特開 平8−140135(JP,A) 特開 平8−251655(JP,A) 高橋宏彰、外4名「呼量変動時におけ るオーバレイシステムの性能評価」電子 情報通信学会技術報告 RCS97−57、 1997年7月24日、社団法人電子情報通信 学会 古川浩、赤岩芳彦「チャンネル棲み分 け方式を適用したマクロ/マイクロセル 共存セルラー方式」電子情報通信学会技 術報告 RCS93−81、1994年1月17 日、社団法人電子情報通信学会 金井敏仁「自律分散ダイナミックチャ ンネル割り当て(ARP方式)における 端末移動の影響」電子情報通信学会技術 報告 RCS92−69、1992年 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H04B 7/26 H04Q 7/00 - 7/38

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】マクロセルと、前記マクロセルと通信領域
    が重複する複数のマイクロセルにより構成される階層セ
    ル構造を有し、前記マクロセルと前記マイクロセルにお
    いて、同一の周波数帯域を用いてチャネル割当てを行う
    セルラー移動通信システムにおいて、 特定のマクロセルおよび前記特定のマクロセルと通信領
    域が重複する複数のマイクロセルでのトラフィック状態
    をそれぞれ測定し、収集する第1の工程と、 前記第1の工程において測定し、収集たトラフィック状
    態情報に基づいて前記特定のマクロセルと前記特定のマ
    クロセルと通信領域が重複する複数のマイクロセルへの
    割当てチャネル数を決定する第2の工程と、 第2の工程において決定した割当てチャネル数に基づ
    き、前記特定のマクロセルおよび前記特定のマクロセル
    と通信領域が重複する複数のマイクロセルにおいて、チ
    ャネル検索テーブルにおけるマクロセル領域とマイクロ
    セル領域との境界位置を移動する第3の工程と、 前記チャネル検索テーブルにおけるマクロセル領域とマ
    イクロセル領域の少なくとも一方において、全ての空き
    チャネルを所定の規則に従って並べ替える第4の工程
    と、 それぞれ所定のチャネル割当てアルゴリズムを用いて、
    前記チャネル検索テーブルにおけるマクロセル領域およ
    びマイクロセル領域の空きチャネルをそれぞれマクロセ
    ルおよびマイクロセルにおける呼に割り当てる第4の工
    程とを各マクロセル毎に独立して実行することを特徴と
    するチャネル割当て方法。
  2. 【請求項2】前記第4の工程において、マイクロセルで
    のチャネル割当てアルゴリズムとして、リユースパーテ
    ィション構造を構築するべく動作するアルゴリズムを用
    いることを特徴とする請求項1に記載のチャネル割当て
    方法。
  3. 【請求項3】前記第2の工程において、前記マクロセル
    および前記マクロセルで発生する呼量の推定を行い、そ
    れぞれで推定された呼量に基づいて、前記マクロセルと
    前記マイクロセルでの通信が所定の品質となるように、
    前記マクロセルと前記マイクロセルへの割当てチャネル
    数を決定することを特徴とする請求項1または2のいず
    れかに記載のチャネル割当て方法。
  4. 【請求項4】呼量の推定に基づいたマクロセルとマイク
    ロセルへの割当てチャネル数の決定を行なうと共に、前
    記マイクロセルおよび前記マクロセル各々における通信
    品質の監視を行い、観測された品質が所定の品質を満た
    していない場合に、前記マクロセルとマイクロセルへの
    割当てチャネル数の補正を行うことを特徴とする請求項
    3に記載のチャネル割当て方法。
  5. 【請求項5】マクロセルと、前記マクロセルと通信領域
    が重複する複数のマイクロセルにより構成される階層セ
    ル構造を有し、前記マクロセルと前記マイクロセルにお
    いて、同一の周波数帯域を用いてチャネル割当てを行う
    セルラー移動通信システムにおいて、 特定のマクロセルおよび前記特定のマクロセルと通信領
    域が重複する複数のマイクロセルでのトラフィック状態
    をそれぞれ測定し、収集する測定手段と、 前記測定手段によって測定し、収集たトラフィック状態
    情報に基づいて前記特定のマクロセルと前記特定のマク
    ロセルと通信領域が重複する複数のマイクロセルへの割
    当てチャネル数を決定するチャネル数決定手段と、 前記チャネル数決定手段により決定した割当てチャネル
    数に基づき、前記特定のマクロセルおよび前記特定のマ
    クロセルと通信領域が重複する複数のマイクロセルにお
    いて、チャネル検索テーブルにおけるマクロセル領域と
    マイクロセル領域との境界位置を移動する境界位置移動
    手段と、 前記チャネル検索テーブルにおけるマクロセル領域とマ
    イクロセル領域の少なくとも一方において、全ての空き
    チャネルを所定の規則に従って並べ替える並べ替え手段
    と、 前記特定のマクロセルおよび前記特定のマクロセルと通
    信領域が重複する複数のマイクロセルにおいて、所定の
    チャネル割当てアルゴリズムを用いて、前記チャネル検
    索テーブルにおけるマクロセル領域およびマイクロセル
    領域の空きチャネルをそれぞれマクロセルおよびマイク
    ロセルにおける呼に割り当てるチャネル割り当て手段と
    を有することを特徴とするセルラー移動通信網。
  6. 【請求項6】前記チャネル割り当て手段において、マイ
    クロセルでのチャネル割当てアルゴリズムとして、リユ
    ースパーティション構造を構築するべく動作するアルゴ
    リズムを用いることを特徴とする請求項5に記載のセル
    ラー移動通信網。
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高橋宏彰、外4名「呼量変動時におけるオーバレイシステムの性能評価」電子情報通信学会技術報告 RCS97−57、1997年7月24日、社団法人電子情報通信学会

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