JP2936261B1 - 摩擦力推定機能を有する加工装置 - Google Patents

摩擦力推定機能を有する加工装置

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Abstract

【要約】 【課題】 力センサを無くすことで省コスト、構造の簡
素化、高剛性を保つことの可能な摩擦力推定機能を有す
る加工装置を提供する。 【解決手段】 研磨装置のモータを駆動するのに必要な
駆動電流iとモータの回転速度ωを検出し、摩擦力fy
を最小次元オブザーバにより推定する。摩擦力fy は、
ホイール3とワーク1を接触させたときの接線方向に生
ずる摩擦力である。最小次元オブザーバは、運動方程式
に基づきオブザーバ理論より求める。以上により、力セ
ンサを無くすことが可能となるため、大幅なコストダウ
ン等に繋がる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は摩擦力推定機能を有
する加工装置に係わり、特に力センサを無くすことで省
コスト、構造の簡素化、高剛性を保つことの可能な摩擦
力推定機能を有する加工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ロボットの力制御を利用した研削
加工及び研磨加工を行なうとき、力の検出には通常は力
センサが用いられている。図7に、ロボットマニピュレ
ータを用いたときの位置・力制御系の従来例のブロック
図を示す。ロボットの力制御は力センサで検出した摩擦
力fsyをフィードバックさせて行っている。なお、図7
中の研磨装置モデルのブロック図の詳細については後述
する。
【0003】図7において、補償回路C0 には摩擦力目
標値fryと位置目標値pryが入力される。補償回路C0
からは、駆動トルクτが出力される。作業座標系におけ
るワーク1の位置Pは、ロボットマニピュレータの関節
角qの関数であらわされる。Fは研磨面から受ける力で
あり、Jr T (q)は作業座標系と関節座標系を結び付
けるヤコビアンの転置行列である。
【0004】また、同様に力を検出する目的で、バネ機
構と変位検出器を利用した力検出法が知られている(図
示略)。これは、ロボットマニピュレータによるワーク
1の押し込みに際し、バネ機構で押圧量に応じた付勢を
行いつつ、この押し込み量をポテンショメータにより検
出するものである。
【0005】また、力の推定に関しては、現代制御理論
において状態推定を行なうためにオブザーバがしばしば
利用される。オブザーバは微分方程式、または差分方程
式で表わされる理論式で、コンピュータプログラム或い
は電子回路にて実現される。
【0006】一方、力制御に関しては、上述した力検出
及びオブザーバを用いた位置と力のハイブリッド制御
(H.Railbert,J.Craig:Hybrid Position/Force Contor
ol ofRobot Manipulators,J.Dynamic Systems,Mesureme
nt,and Control102,pp.126-133,ASME,1981)、機械イン
ピーダンス制御(N.Hogan:Impeedance Control Part1-
3,J.Dynamic Systems,Mesurement,and Control107,pp.1
-24,ASME,1985)等が提案されている。また、発明者等
は、ワーク1を研磨装置に押しつける際に生ずる摩擦力
を任意に制御可能な摩擦力制御法を提案した(島田,美
多,鈴木,大立,種子田:スライディングモード非干渉
制御のロボット力制御への応用,ロボティクスメカトロ
ニクス講演会97,日本機械学会,1997)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
力センサを用いた力制御では、汎用性が高いが、高価で
あり、センサ機構部の弾性変形で振動を誘起し易かっ
た。また、従来のバネ機構と変位検出器を利用した力検
出法では、剛性の低い機構を付加しなければならず、振
動を起こし易く、押し付けにより余分な位置ずれを起こ
していた。更に、制御方向の相違から摩擦力制御ができ
なかった。
【0008】更に、外乱を推定するオブザーバは外乱オ
ブザーバと呼ばれ、論文等によりその有効性が紹介され
ているが、研磨ベルトやホイール状の研磨装置に利用さ
れることはかつてなかった。
【0009】本発明はこのような従来の課題に鑑みてな
されたもので、力センサを無くすことで省コスト、構造
の簡素化、高剛性を保つことの可能な摩擦力推定機能を
有する加工装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】このため本発明は、所定
の回転速度でホイールを回転又は所定の速度でベルトを
移動させつつ該ホイール又はベルトとワークを接触させ
て該ワークの所定面又は所定箇所を研磨又は研削する加
工装置において、前記ホイール又はベルトを駆動させる
ため供給された駆動電流と、前記ホイール又はベルトの
運動位置、前記回転速度及び前記速度の内のいずれか一
つの信号に基づき前記接触による接線方向の摩擦力を演
算により推定する摩擦力推定手段と、該摩擦力推定手段
により推定した摩擦力を帰還させつつ該摩擦力が所定の
値になるように制御する制御手段を備えて構成した。
【0011】加工装置がホイール型の場合には、所定回
転速度でホイールを回転させつつホイールとワークを接
触させて、ワークの所定面又は所定箇所を研磨又は研削
する。また、加工装置がベルト型の場合には、所定速度
でベルトを移動させつつベルトとワークを接触させて、
ワークの所定面又は所定箇所を研磨又は研削する。ホイ
ール又はベルトを駆動させるために供給された駆動電流
を検出する。
【0012】摩擦力推定手段では、この駆動電流と共に
ホイール又はベルトの運動位置、回転速度及び速度の内
のいずれか一つの信号に基づき、接触による接線方向の
摩擦力を演算により推定する。即ち、加工装置がホイー
ル型の場合には、ホイールの運動位置又は所定回転速度
の何れかと、駆動電流から接線方向の摩擦力を演算によ
り推定する。
【0013】また、加工装置がベルト型の場合には、ベ
ルトの運動位置又は所定速度の何れかと、駆動電流から
接線方向の摩擦力を演算により推定する。そして、制御
手段で、摩擦力推定手段により推定した摩擦力を帰還さ
せつつ摩擦力が所定の値になるように制御する。
【0014】以上により、力センサを無くすことが可能
となるため、大幅なコストダウンに繋がる。また、力セ
ンサや代替え機構の追加による低剛性部がなくなり、機
械振動が起こりにくくなる。更に、機構がシンプルにな
り、故障しにくくなると共にメンテナンスの手間も省け
る。
【0015】また、本発明は、前記摩擦力推定手段は、
前記摩擦力推定手段は、前記回転速度ωと前記駆動電流
iを入力変数とし、駆動トルクτ、慣性モーメントJ、
粘性摩擦係数C、非接触時の摩擦トルクτfric、外乱
d、回転軸の半径r、回転半径R、回転軸の摩擦係数
μ、比例定数KT としたときの数1、数2、数3に基づ
く運動方程式から直接前記摩擦力fy を算出することを
特徴とする。
【0016】加工装置がベルト型の場合に所定速度が求
められているときには、ベルト駆動部の半径との関係か
ら回転速度ωを算出する。また、ホイール又はベルトの
駆動部が交流動力で構成される場合には、駆動電流iは
電流振幅に読み替えて数3を適用する。このことによ
り、運動方程式から直接的に摩擦力fy を算出すること
が出来る。
【0017】更に、本発明は、前記摩擦力推定手段は、
前記回転速度ωと前記駆動電流iを入力変数とし、慣性
モーメントJ、粘性摩擦係数C、回転半径R、比例定数
T、オブザーバの極を−αとしたときの数17、数1
8に基づく設計式から前記摩擦力fy を最小次元オブザ
ーバにより算出することを特徴とする。
【0018】オブザーバの極(−α)を最適に選ぶこと
により、最小次元オブザーバを設計することが可能にな
る。なお、オブザーバの極(−α)の絶対値は、大きく
なればなるほど早くオブザーバによる推定値が物理量に
収束する。最小次元オブザーバを用いたことで、状態変
数の次数を極力抑えて演算出来る。このため、無駄な演
算をしない分、演算速度も向上させることが出来る。
【0019】更に、本発明は、前記回転速度ωの代わり
に前記運動位置θを入力変数とし、次数2の最小次元オ
ブザーバにより前記摩擦力fy を推定することを特徴と
する。このような最小次元オブザーバは、連続系により
設計してもよいが、前記最小次元オブザーバは、ディジ
タル制御理論に基づき設計したディジタルオブザーバと
することも出来る。このことにより、演算時間は短縮さ
れ、演算精度も高精度に行うことが出来る。
【0020】更に、本発明は、力センサにより実測した
前記接触による接線方向の摩擦力と前記摩擦力推定手段
により推測した摩擦力間の対応関係を予め記憶手段に保
存し、前記摩擦力推定手段により推測した摩擦力から前
記記憶手段の対応関係を基に前記力センサにより実測し
た摩擦力を補正することにより高い推定精度を持つこと
を特徴とする。
【0021】力センサを用いて接線方向の摩擦力を実測
する。この実測による値と、摩擦力推定手段により推測
した摩擦力の値間の対応関係を求めておく。そして、こ
の対応関係(例えば、対応するデータ同士を関数近似化
したり対応関係をグラフ化したもの)を予め記憶手段に
保存しておく。従って、摩擦力推定手段により推測した
摩擦力から、記憶手段の対応関係を基に、力センサによ
り実測した摩擦力を判断することが出来る。このことに
より、リアルタイムに補正計算を行うことが可能とな
る。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。研磨装置の構成例を図1と図2に示
す。図1はホイール型であり、図2はベルト型である。
ワーク1は、ホイール3又はベルト5に押圧されること
で所定面を研磨されるようになっている。ホイール3
は、回転軸7を中心に図示しない駆動モータにより回転
されるようになっている。ベルト5はプーリ9により、
回転軸11を中心に図示しない駆動モータにより回転さ
れるようになっている。駆動モータからは、駆動電流i
が検出されるようになっている。また、回転軸7、11
の回転速度ω又は角度θが連続的に検出できるようにな
っている。
【0023】次に、本発明の実施形態の動作について説
明する。図1のホイール型研磨装置について動作を説明
する。図2のベルト型等については、ほぼ同様の動作と
なるため説明を省略する。図1において、ワーク1をホ
イール3に力fx で押しつける。ホイール3は駆動モー
タにより回転速度ωで回転されているため、ワーク1と
ホイール3間には接触により摩擦力fy が働く。この摩
擦力fy を正確に把握して摩擦力fy が所定の値になる
ように制御することは、所望の研磨面を得る上で重要な
要素である。
【0024】次に、この摩擦力fy を推定する方法につ
いて説明する。図1を例にホイール3の運動方程式を数
1、数2、数3に記す。駆動トルクτ、回転速度ω、慣
性モーメントJ、粘性摩擦係数C、非接触時の摩擦トル
クτfric、外乱dとする。但し、外乱dは研磨面におけ
る法線方向の力fx によって、半径rの回転軸7上に生
じる摩擦トルクμ・r・fx と、摩擦力fy によって半
径Rのホイール3の周上に生じるR・fy とからなる。
【0025】また、駆動トルクτは駆動電流iにトルク
定数KTで比例する。なお、駆動モータがACサーボモ
ータの場合はiを電流振幅ipに置き換え、トルク定数
Tも両辺を結び付ける等価なトルク定数KTA(=1.5
T)とする。即ち、数3の代わりにτ=KTApが成り
立つので、必要に応じて、文字の置き換えをすれば良
い。
【0026】
【数1】
【数2】
【数3】このとき、μが0に近く、rがRに比べてたい
へん小さい場合、数2の右辺第一項が無視できるので、
摩擦力fy の推定は以下の手順で簡単に求めることが可
能である。
【0027】まず、運動方程式数1、数2、数3から直
接摩擦力fy を導出する方法について説明する。数3の
電流値から駆動トルクτを求め、回転速度ωとその時間
変化率、粘性摩擦係数C及び摩擦トルクτfricの測定値
を用いて数1から外乱dを算出し、fy =d/Rにより
求める。次に、駆動電流値iと回転速度ωが検出可能な
場合に、オブザーバにより摩擦力fy を推定する方法に
ついて説明する。
【0028】運動方程式を直接に用いる方法は速度変化
率情報にノイズ成分を含み易いおそれがある。そこで、
オブザーバ理論を用いて推定を行なう方法を提案する。
数1〜数3をまとめて数4を求め、数5のように電流i
を構成することで軸上のクーロン摩擦力をキャンセルす
る。次いで状態方程式数6を作成する。
【0029】
【数4】
【数5】
【数6】 ここで、図3に数4に対応した研磨装置モデルのブロッ
ク図を示す。
【0030】次に、オブザーバ理論を用い、最小次元オ
ブザーバを作成する。最小次元オブザーバの作成は、次
のように行う。なお、この作成手法の基本原理について
は、システム制御理論入門(小郷,美多著、実教出版、
P.124‐130、1985)の本に詳しい。
【0031】まず、状態変数S(次数2×次数2)を数
7のように定義する。
【0032】
【数7】 ここで、行列Wは、数8となるようにして数9のように
決定する。
【0033】
【数8】
【数9】 そして、この状態変数Sにより、数10が求まる。
【0034】
【数10】 ここで、行列Aは要素行列A11、A12、A21、A22より
なっている。最小次元オブザーバの構成ブロック要素A
「ハット」は、数11のように求めることが出来る。但
し、「ハット」は推定値を意味する。
【0035】
【数11】 次に、設計パラメータlを次のように決定する。オブザ
ーバの極を(−α)にするには、数12となるλ=−l
・R/Jよりl=J・α/Rのようになる。
【0036】
【数12】 また、最小次元オブザーバの構成ブロック要素Kは、数
13のように求めることが出来る。
【0037】
【数13】 同様に、構成ブロック要素B「ハット」、構成ブロック
要素D、構成ブロック要素Hは各々数14、数15、数
16のように求めることが出来る。
【0038】結局、状態変数zの微分及び摩擦力fy
「ハット」は、数17、数18のように求まる。
【0039】
【数17】
【数18】但し、d(fy )/dt=0と仮定してオブ
ザーバを設計する。この制約があっても、推定誤差が早
く0に収束するようにオブザーバの極を設定すること
で、変化する摩擦力の推定も可能であることが外乱オブ
ザーバの研究成果から知られている(島田明:外乱・速
度推定オブザーバを用いたモーションコントロールの研
究,博士論文(慶応義塾大学),1996)。
【0040】図4は数17、数18を図示したオブザー
バブロック図である。回転速度ωと駆動電流値iを入力
とし、摩擦力fy 「ハット」が出力されることが点線を
ブロックとして見るとよくわかる。
【0041】以上のように、最小次元オブザーバを構成
することにより、力センサをなくしたことによる大幅な
コストダウンが図れる。また、力センサや代替え機構の
追加による低剛性部がなくなり、機械振動が起こりにく
くなる。更に、機構が簡素化されるため、故障しにくく
なると共にメンテナンスの手間も省ける。なお、数1
7、数18を古典制御理論における伝達関数で表わす
と、数19となる。
【0042】
【数19】 これは、数4に1次のローパスフィルタα/(s+α)
を挿入し、微分演算における高周波ノイズを軽減し、安
定化機能を付加したことと等価になる。
【0043】次に、駆動電流値iと、回転速度ωの代わ
りに角度θが検出できる場合の最小次元オブザーバの設
計法について説明する。回転速度ωの代わりに角度θが
検出できる場合は、数4の他にd(θ)/dt=ωを用
いて、状態方程式数6を数20のように書き換え、最小
次元オブザーバを構成することも可能である。この場
合、オブザーバの次数は2になる。
【0044】
【数20】 なお、以上述べた最小次元オブザーバは、連続系による
オブザーバ設計であるが、ディジタル制御理論における
ディジタルオブザーバとしても同様の手順で設計可能で
ある。このディジタル制御理論の基本解説は、基礎ディ
ジタル制御(美多、原、近藤:P.74‐80,コロナ
社)の本に詳しい。ディジタル制御理論を用いれば、積
分計算が精度高く行え、また計算時間も短縮出来る。
【0045】次に、最小次元オブザーバにより推定した
摩擦力fy 「ハット」の補正方法について説明する。最
小次元オブザーバにより推定した摩擦力fy 「ハット」
は、力センサにより実測した摩擦力fy と微妙に異なる
場合が考えられる。このような場合には、次のような補
正計算を行う。ワーク1側には図示しない力センサを設
ける。このとき、研磨を行うと、法線方向力fx と接線
方向の摩擦力fy が実測できる。
【0046】摩擦力fy と推定値である摩擦力fy 「ハ
ット」との間に誤差がある場合には、例えば図5に示す
ように、横軸をfy 、縦軸をfy 「ハット」とするグラ
フを作成する。そして、このグラフを元にして表1をメ
モリ上に作成し、テーブルルックアップ等の手法を用い
てリアルタイムでコンピュータによる補正計算を行う。
【0047】
【表1】 このことにより、力センサによる実測に比べ遜色の無い
摩擦力の推定値を得ることが出来る。
【0048】以上述べた研磨力推定機能を含むロボット
マニピュレータによる位置・力制御系の例(ブロック
図)を図6に示す。回転速度ωと駆動電流値iを基に最
小次元オブザーバにより推定した摩擦力fy 「ハット」
を補償回路C0 に入力する。そして、摩擦力fy 「ハッ
ト」と摩擦力目標値fryの比較を行った後、補償された
駆動トルクτが出力される。このことにより、力センサ
を用いないオブザーバ作用型の制御系が実現出来る。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、加
工装置に摩擦力推定手段を備えたので、力センサが不要
となり、省コスト、構造の簡素化、高剛性を保つことが
出来る。
【0050】
【図面の簡単な説明】
【図1】 研磨装置の構成例
【図2】 研磨装置の別構成例
【図3】 数4に対応した研磨装置モデルのブロック図
【図4】 オブザーバブロック図
【図5】 実測した摩擦力fy と推定値である摩擦力f
y 「ハット」との間の関係を示すグラフ
【図6】 研磨力推定機能を含むロボットマニピュレー
タによる位置・力制御系のブロック図
【図7】 ロボットマニピュレータを用いたときの位置
・力制御系の従来例のブロック図
【符号の説明】
1 ワーク 3 ホイール 5 ベルト 7、11 回転軸 9 プーリ
【数14】
【数15】
【数16】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 紙谷 秀司 千葉県習志野市屋敷4丁目3番1号 セ イコー精機株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−290706(JP,A) 特開 平4−101760(JP,A) 特開 平6−246590(JP,A) 特開 平5−69294(JP,A) 特開 平10−296630(JP,A) 特開 平10−301602(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B24B 49/16 G05B 19/18

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の回転速度でホイールを回転又は所
    定の速度でベルトを移動させつつ該ホイール又はベルト
    とワークを接触させて該ワークの所定面又は所定箇所を
    研磨又は研削する加工装置において、前記ホイール又は
    ベルトを駆動させるため供給された駆動電流と、前記ホ
    イール又はベルトの運動位置、前記回転速度及び前記速
    度の内のいずれか一つの信号に基づき前記接触による接
    線方向の摩擦力を演算により推定する摩擦力推定手段
    と、該摩擦力推定手段により推定した摩擦力を帰還させ
    つつ該摩擦力が所定の値になるように制御する制御手段
    を備えたことを特徴とする摩擦力推定機能を有する加工
    装置。
  2. 【請求項2】 前記摩擦力推定手段は、前記回転速度ω
    と前記駆動電流iを入力変数とし、駆動トルクτ、慣性
    モーメントJ、粘性摩擦係数C、非接触時の摩擦トルク
    τfric、外乱d、回転軸の半径r、回転半径R、回転軸
    の摩擦係数μ、比例定数KT としたときの数1、数2、
    数3に基づく運動方程式から直接前記摩擦力fy を算出
    することを特徴とする請求項1記載の摩擦力推定機能を
    有する加工装置。 【数1】 【数2】 【数3】
  3. 【請求項3】 前記摩擦力推定手段は、前記回転速度ω
    と前記駆動電流iを入力変数とし、慣性モーメントJ、
    粘性摩擦係数C、回転半径R、比例定数KT、オブザー
    バの極を−αとしたときの数17、数18に基づく設計
    式から前記摩擦力fy を最小次元オブザーバにより算出
    することを特徴とする請求項1記載の摩擦力推定機能を
    有する加工装置。 【数17】 【数18】
  4. 【請求項4】 前記回転速度ωの代わりに前記運動位置
    θを入力変数とし、次数2の最小次元オブザーバにより
    前記摩擦力fy を推定することを特徴とする請求項3記
    載の摩擦力推定機能を有する加工装置。
  5. 【請求項5】 前記最小次元オブザーバは、ディジタル
    制御理論に基づき設計したディジタルオブザーバである
    ことを特徴とする請求項3又は請求項4記載の摩擦力推
    定機能を有する加工装置。
  6. 【請求項6】 力センサにより実測した前記接触による
    接線方向の摩擦力と前記摩擦力推定手段により推測した
    摩擦力間の対応関係を予め記憶手段に保存し、前記摩擦
    力推定手段により推測した摩擦力から前記記憶手段の対
    応関係を基に前記力センサにより実測した摩擦力を補正
    することにより高い推定精度を持つことを特徴とする請
    求項1、2、3、4又は5記載の摩擦力推定機能を有す
    る加工装置。
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