JP2933864B2 - 軸封部の漏洩防止装置 - Google Patents

軸封部の漏洩防止装置

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JP2933864B2
JP2933864B2 JP30610595A JP30610595A JP2933864B2 JP 2933864 B2 JP2933864 B2 JP 2933864B2 JP 30610595 A JP30610595 A JP 30610595A JP 30610595 A JP30610595 A JP 30610595A JP 2933864 B2 JP2933864 B2 JP 2933864B2
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信二 猪狩
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば化学プラン
トや原子力プラントまたは火力プラント等で使用される
弁、ポンプ、ボイラ等の流体機械の軸封部での流体漏洩
を防止する漏洩防止装置に係り、特に漏洩防止の確実化
および設備構成の簡易化等が図れる軸封部の漏洩防止装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば化学プラントや原子力プラントま
たは火力プラント等で使用される液体や蒸気等の各種流
体の送給系統には、弁、ポンプ、ボイラ等の圧力容器部
を有する流体機械が設置される。これらの流体機械の圧
力容器部には、弁ステム、ポンプ軸等の軸が取付けら
れ、その軸受部分に圧力容器部からの流体漏洩を防止す
るための軸封装置が設けられる。
【0003】このようなプラントの軸封装置で封止すべ
き流体には、僅かな漏洩によっても環境汚染等の可能性
がある物質を含む場合があり、従来では漏洩防止のため
に種々の対策が採られている。
【0004】この対策として従来、流体機械の圧力容器
部に配設される軸の周囲部に軸方向に沿って複数のパッ
キンを積層配列するとともに、このパッキンの略中間位
置に溝付きのリング、すなわちランタンリングを配置
し、このランタンリングから漏洩流体を外部に抽出した
り、ランタンリングに水等の流体を供給する手段が講じ
られている。
【0005】前者の漏洩流体を外部に抽出する手段は、
例えば蒸気配管系統の弁の軸封部の漏洩防止装置として
適用されており、軸封部のランタンリングにリークオフ
配管を接続し、そのリークオフ配管をサンプピットまで
に導く構成とされている。そして、もし軸封部から蒸気
が漏洩した場合には、漏洩蒸気がランタンリング部位か
らリークオフ配管を介してサンプピットに抽出され、サ
ンプピットで冷却されて凝縮し、ドレンとして蓄積され
る。なお、リークオフ配管の途中に復水器を設け、この
復水器で凝縮した漏洩蒸気のドレンをサンプピットに導
く手段も採られている。
【0006】一方、後者のランタンリング部に水等を供
給する手段は、弁等から流出する流体の負圧を利用して
水等をランタンリング部位に注入し、封水作用で漏洩を
防止するようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述した手
段のうち、漏洩流体を軸封部の外方に抽出する手段で
は、抽出した流体を凝縮あるいは固化させる等の処理が
必要となり、大掛りな設備や多くの手間を要する等の問
題がある。また、軸封部に水等の流体を供給する手段で
は、大規模の水源や給水配管必要となり、負圧による吸
引作用が十分に行われる場合にしか適用できない等の問
題がある。
【0008】一方、軸封部の構成について考察すると、
パッキンはランタンリングを中間点として圧力容器側の
内側パッキンと、軸操作側の外側パッキンとに分かれ、
流体の封止機能は主に内側パッキンで発揮される。しか
しながら、弁の開閉に伴う軸移動の頻度に応じたシール
調整やパッキンの応力緩和、あるいはパッキンの装填作
業等の際に行われるパッキンの増締めは、一般に外側パ
ッキンの方から行われるため、その増締めの効果は外側
パッキンに止まり易く、内側パッキンまで及びにくい。
【0009】したがって、軸封部での漏洩は内側パッキ
ンの側で生じるにも拘らず、一旦漏洩が生じた場合に
は、増締めを行ってもその効果が内側パッキンまで及び
にくいため、漏洩を停止することが困難となる可能性が
ある。そして、パッキンの損傷等は時間とともに増大
し、漏洩流体の抽出処理等も困難となる事態が生じる可
能性が考えられる。
【0010】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、軸封部における流体の漏洩を確実に防止するこ
とができるとともに、設備構成が比較的簡素で、しかも
漏洩防止のために多量の液を使用する必要もなく、また
万一の漏洩事態に対しても安全に対処できる等、機能的
に優れた軸封部の漏洩防止装置を提供することを目的と
する。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、請求項1の発明は、流体機械の圧力容器部に配設
される軸の周囲部に軸方向に沿って複数のパッキンを積
層配列するとともに、このパッキンの軸方向略中間位置
にランタンリングを配置してなる軸封部を、前記ランタ
ンリング部への流体供給によって封止する軸封部の漏洩
防止装置であって、前記ランタンリング部への供給流体
を加圧する圧力発生機構を備え、この圧力発生機構は、
前記流体機械の圧力容器部に連通しその圧力容器部の内
部流体圧を導入する大径シリンダ室および前記軸封部の
ランタンリング部に連通しその内部に漏洩防止用の液体
を充填した小径シリンダ室を相反する端部側に形成した
密閉形のシリンダと、このシリンダ内にその軸方向に沿
って移動可能に挿入され軸方向各端面が前記各シリンダ
室に対応して大端面および小端面とされたピストンとを
有し、前記ピストンの大端面に作用する前記圧力容器部
の内部流体圧を、そのピストンの両端面の表面積差に基
づいて小端面側で増幅することにより、前記軸封部のラ
ンタンリング部に供給される前記小径シリンダ室内の液
体を前記圧力容器の内部流体圧よりも高圧に設定したこ
とを特徴とする。
【0012】請求項2の発明は、流体機械の圧力容器部
に配設される軸の周囲部に軸方向に沿って複数のパッキ
ンを積層配列するとともに、このパッキンの軸方向略中
間位置にランタンリングを配置してなる軸封部を、前記
ランタンリング部への流体供給によって封止する軸封部
の漏洩防止装置であって、前記ランタンリング部への供
給流体を加圧する圧力発生機構を備え、この圧力発生機
構は、前記流体機械の圧力容器部に連通しその圧力容器
部の内部流体圧を導入する第1シリンダ室および前記軸
封部のランタンリング部に連通しその内部に漏洩防止用
の液体を充填する第2シリンダ室を相反する端部側に仕
切壁で区画形成した密閉形のシリンダと、前記第1シリ
ンダ室内に配設されそのシリンダ室内を前記仕切壁の中
心部に穿設した孔に連通する内部空間と前記第1シリン
ダ室の前記圧力室への連通部分に連通する外部空間とに
区分する大径ベローズと、前記第2シリンダ室内に配設
されそのシリンダ室内を前記仕切壁の中心部に穿設した
孔を介して前記大径ベローズの内部空間に連通する内部
空間と前記第2シリンダ室の前記ランタンリングへの連
通部分に連通して前記ランタンリング部への供給液体の
収容室となる外部空間とに区分する小径ベローズとを有
し、前記第1シリンダ室の外側空間に導入されて前記大
径ベローズに圧縮力として作用する前記圧力容器部の内
部流体圧を、その表面積差に基づいて前記小径ベローズ
の内部空間側に膨脹力として増幅して伝達し、前記軸封
部のランタンリング部に供給される前記第2シリンダ室
内における前記小径ベローズの外部空間の液体を前記圧
力容器の内部流体圧よりも高圧に設定したことを特徴と
する。
【0013】請求項3の発明は、流体機械の圧力容器部
に配設される軸の周囲部に軸方向に沿って複数のパッキ
ンを積層配列するとともに、このパッキンの軸方向略中
間位置にランタンリングを配置してなる軸封部を、前記
ランタンリング部への流体供給によって封止する軸封部
の漏洩防止装置であって、前記ランタンリング部への供
給流体を加圧する圧力発生機構を備え、この圧力発生機
構は、前記流体機械の圧力容器部に連通しその圧力容器
部の内部流体圧を導入する大径シリンダ室および前記軸
封部のランタンリング部に連通しその内部に漏洩防止用
の液体を充填した小径シリンダ室を相反する端部側に形
成した密閉形のシリンダと、このシリンダ内にその軸方
向に沿って移動可能に挿入されたロッドと、前記シリン
ダの大径シリンダ室側に設けられそのシリンダ室側に位
置する前記ロッドの端面に接する大径ダイヤフラムと、
前記シリンダの小径シリンダ室側に設けられそのシリン
ダ室側に位置する前記ロッドの端面に接する小径ダイヤ
フラムとを有し、前記大径ダイヤフラムに作用する前記
圧力容器部の内部流体圧を、前記ロッドを介してダイヤ
フラム間の表面積差に基づいて小径ダイヤフラム側で増
幅することにより、前記軸封部のランタンリング部に供
給される前記小径シリンダ室内の液体を前記圧力容器の
内部流体圧よりも高圧に設定したことを特徴とする。
【0014】請求項4の発明は、請求項1から3までの
いずれかに記載の軸封部の漏洩防止装置において、ラン
タンリングに液体を供給するシリンダ室に、そのシリン
ダ室の異常低圧をピストン、ベローズまたはダイヤフラ
ムの端面部との当接により検出して開となるチェッキ弁
を設け、このチェッキ弁開の際に前記シリンダ室に流体
機械の圧力室の内部流体圧よりも高圧の液体を補給する
液体補給手段を設けたことを特徴とする。
【0015】請求項5の発明は、請求項4記載の軸封部
の漏洩防止装置において、液体補給手段は、ランタンリ
ングに液体を供給するシリンダ室の圧力を常時検出する
圧力スイッチと、この圧力スイッチによって前記シリン
ダ室内の圧力が一定値以下に低下したことが検知された
場合に開となる弁を有する気体圧送配管と、この気体圧
送配管に接続されその気体圧送配管からの高圧気体によ
って駆動される液体補給用のアキュムレータとを備えた
ことを特徴とする。
【0016】請求項6の発明は、請求項1から5までの
いずれかに記載の軸封部の漏洩防止装置において、流体
機械の圧力容器部からの内部流体圧を導入するシリンダ
室の前記圧力容器部側への連通部位に、その圧力容器部
側からの内部流体圧導入を遮断し得るストップバルブを
設けたことを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、発電プラント等で使用される蒸気系統の弁に設けら
れる軸封部の漏洩防止装置を例として、図面を参照して
説明する。
【0018】図1〜図4は本発明の第1の実施形態を示
すもので、図1は軸封部およびその漏洩防止装置を示す
全体構成図であり、図2は図1に示す漏洩防止装置の圧
力発生機構を詳細に示す拡大断面図であり、図3は漏洩
防止装置の制御系を示す系統構成図である。
【0019】本実施形態の弁1は図1に示すように、弁
ハウジング2の内部に圧力容器部としての弁部3を有
し、この弁部3を構成する弁体4に弁ステムとしての軸
5が連結され、この軸5が弁ハウジング2の軸孔6に挿
通されている。軸5の周囲部には、軸方向に沿って複数
の内側パッキン7と外側パッキン8とが積層配列されて
おり、これら内側パッキン7と外側パッキン8との略中
間位置に、ランタンリング9が配置されて軸封部10が
構成されている。なお、外側パッキン8の上方周囲部に
は、増締め装置11が設けられている。
【0020】この軸封部10の外側に、漏洩防止装置1
2の主要部分を構成する圧力発生機構13が設けられて
いる。圧力発生機構13は、軸封部10の軸5と軸心が
平行な縦長な密閉形のシリンダ14を有し、このシリン
ダ14が弁ハウジング2に固定されている。シリンダ1
4の下端側内部には大径シリンダ室15が形成されると
ともに、上端側内部には大径シリンダ室15よりも若干
小径な小径シリンダ室16が形成されている。
【0021】そして、大径シリンダ室15は連通路17
を介して弁部3に連通し、弁使用時における弁部3の内
部流体圧である蒸気圧が、大径シリンダ室15に導入さ
れるようになっている。
【0022】一方、小径シリンダ室16は連通路18を
介して軸封部10のランタンリング9の溝に連通し、こ
の小径シリンダ室16に漏洩防止用の流体としての純水
19が充填され、この純水19が後述する構成に基づい
て軸封部10のランタンリング9に供給されるようにな
っている。
【0023】シリンダ14の内部には、ピストン20
が、シリンダ14の軸方向すなわち上下方向に摺動可能
に挿入されている。このピストン20は、下端部が上端
部よりも大径な異径柱状の構成をなしており、下端側大
径部21の下端面が大径シリンダ室15の断面積に対応
して表面積の大きい大端面22とされ、また上端側小径
部23の上端面が小径シリンダ室16の断面積に対応し
て表面積の小さい小端面24とされている。
【0024】これにより、大径シリンダ室15に導入さ
れる蒸気圧(Pkg/cm2 )がピストン20の下端面であ
る大端面22に作用すると、同ピストン20の上端面で
ある小端面24との表面積の差分だけ、小径シリンダ室
16で発生する内部圧力が大きくなり(P+Δpkg/cm
2 )、小径シリンダ室16に充填される純水の圧力が、
弁部3の内部流体圧である蒸気圧よりも大きくなって、
ランタンリング9に供給されるように設定されている。
【0025】なお、ピストン20の下端側大径部21の
外周面および上端側小径部23の外周面には、これらが
摺動するシリンダ14の内周面との間の気密保持のた
め、シールリング25がそれぞれ設けられている。ま
た、ピストン20の下端側大径部21と上端側小径部2
3との間の部分は、これらよりも小径な柱状とされてい
る。
【0026】さらに、図2に詳細に示すように、ピスト
ン20の下端側大径部21の下端面である大端面22の
中心部には、短柱状のストッパ26が下方に向って突出
し、このストッパ26がピストン20の最大下降時にシ
リンダ14の内底部に当接して下降限度が設定されるよ
うになっている。また、ストッパ26の周囲にはこれよ
りも長い圧縮コイルばね27が設けられ、この圧縮コイ
ルばね27がシリンダ14の内底面に接してピストン2
0の下端面を上向きに押上げ、ピストン20の姿勢およ
び位置の安定化を図るようになっている。なお、シリン
ダ14の底壁部28は、周壁部29から上の部分と別部
材とされ、例えばねじ込み等によって一体化されて、シ
リンダ14内へのピストン20の挿入等の後に周壁部2
9を閉塞するようになっている。シリンダ14の低壁部
28と周壁部29との接合面も、シールリング30で封
止されている。
【0027】また、ピストン20の上端側小径部21の
上端面である小端面24の中心部には、柱状の接触子3
1が上方に向って突出し、ピストン20が最大限上昇し
た場合に、下記のリフトチェッキ弁33に当接して、こ
れを開操作するようになっている。
【0028】すなわち図2に示すように、シリンダ14
の上側の小径シリンダ室16の上方中心位置に、さらに
小径な空間からなる弁室32が形成されており、この弁
室にリフトチェッキ弁33が取付けられている。このリ
フトチェッキ弁33は、弁室32内から小径シリンダ室
16に向かって下方に突出する管部34を有し、この管
部34が最大限下降した状態で弁路35を閉じ、また管
部34が押し上げられると弁路35を開くようになって
いる。
【0029】リフトチェッキ弁33は、常時は弁室32
内に挿入した圧縮コイルばね36で下方に付勢され、管
部34が最大限下降した位置で閉状態に保持されてお
り、ピストン20の上昇によって柱状の接触子31がリ
フトチェッキ弁33の管部34に当接した場合に開とな
るものである。このリフトチェッキ弁33に、流体機械
の圧力容器部である弁部3の内部流体としての蒸気圧力
よりも高圧の液体補給する液体補給手段、すなわち純水
補給装置37が接続されている。
【0030】純水補給装置37は図3に示すように、シ
リンダ14の小径シリンダ室16内の圧力を常時検出す
る圧力スイッチ38と、この圧力スイッチ38からの検
出信号を受けて動作指令を発する遠隔操作装置39と、
この遠隔操作装置39からの動作指令に基づいて駆動さ
れる電磁弁40と、この電磁弁40で開閉される気体圧
送配管41と、この気体圧送配管41に加圧気体、例え
ば窒素ガス(N2 )を供給するボンベ等の加圧源42
と、気体圧送配管41によって加圧されて純水をリフト
チェッキ弁33に供給するアキュムレータ43および純
水供給配管44とによって構成されている。
【0031】そして、小径シリンダ室内の圧力が一定値
以下に低下したことが圧力スイッチ38によって検知さ
れた場合に電磁弁40が開となり、気体圧送配管41か
らの高圧N2 気体によってアキュムレータ43が駆動さ
れて純水がリフトチェッキ弁33に供給されるようにな
っている。
【0032】次に作用を説明する。
【0033】プラント運転時に弁に蒸気が流通し、弁部
3が蒸気圧が作用すると、この蒸気圧は連通路を介して
圧力発生機構13のシリンダ14の大径シリンダ室15
に導かれ、ピストン20の大端面22を圧力(Pkg/cm
2 )で上向きに押圧する。小径シリンダ室16に純水が
充填されていない運転初期状態では、ピストン20の小
端面24に反力が作用しないため、ピストン20がシリ
ンダ14内の最上部まで上昇し、接触子31がリフトチ
ェッキ弁33の管部34に当接してこれを押し上げ、リ
フトチェッキ弁33が開となる。
【0034】この場合、予め遠隔操作装置39を手動操
作して純水補給装置37から高圧(P+Δpkg/cm2
の純水をリフトチェッキ弁33に供給しておく。これに
よって純水はリフトチェッキ弁33が開となった時に即
座に小径シリンダ室16に流入し、ピストン20は純水
圧力で押下げられ、大端面22側の圧力(Pkg/cm2
と小端面24側の圧力(P+Δpkg/cm2 )とが表面積
差に対応して釣り合う図1に示す状態で停止する。これ
とともに、ピストン20上端の接触子31はリフトチェ
ッキ弁33の管部34から離間するため、リフトチェッ
キ弁33は閉となる。この状態で純水補給装置37は停
止し、自動操作状態としておく。
【0035】このようにして、大端面22側の圧力(P
kg/cm2 )と小端面24側の圧力(P+Δpkg/cm2
とが釣り合っている状態では、常に小径シリンダ室16
内の純水に(P+Δpkg/cm2 )の圧力が発生している
ので、この圧力によって純水は連通路を介して軸封部1
0のランタンリング9に供給される。ランタンリング9
に供給された純水は、外側パッキン8および内側パッキ
ン7を(P+Δpkg/cm2 )の圧力でシールするので、
弁部3側の内部圧力(Pkg/cm2 )よりも常に大きい。
したがって、蒸気は軸封部10の内側パッキン7におい
て、それよりも高圧の液体でシールされるため全く漏洩
することはない。
【0036】しかも、大端面22および小端面24を有
するピストン20の差圧発生作用に基づき、大径シリン
ダ室15側の蒸気圧が高くなっても常にこれ以上の高圧
を小径シリンダ室16側の純水に発生させるので、漏洩
防止機能は全く失われることはく、長期間に亘って持続
されるものである。
【0037】そして、この漏洩防止機能を維持する純水
は、最初に小径シリンダ室16内に供給した量だけで十
分であり、余分な流量を必要とすることもない。したが
って、漏洩防止材として経済的であるうえに、大規模な
流体供給設備も必要としないので、従来に比して大幅な
低コスト化も図れるようになる。
【0038】また、何等かの事情によって軸封部10か
ら純水が漏洩し、小径シリンダ室16内の圧力が低減し
た場合には、純水補給装置37およびリフトチェッキ弁
33の作用で小径シリンダ室16内に純水が補給され
る。
【0039】すなわち前述したように、小径シリンダ室
16内の圧力が一定値以下に低下すると、まず即座に圧
力スイッチ38によって圧力低下が検知され、この圧力
スイッチ38からの検出信号を受けて遠隔操作装置39
から自動的に動作指令が発せられ、この遠隔操作装置3
9からの動作指令に基づいて電磁弁40が開動作し、ボ
ンベ等の加圧源開閉から窒素ガス(N2 )が気体圧送配
管41を介してアキュムレータ43に供給される。アキ
ュムレータ43は、N2 の加圧力によって迅速に起動
し、純水をリフトチェッキ弁33に供給する。一方、小
径シリンダ室16の圧力低下時にはピストン20が大端
面22側の圧力で押圧されて上昇するので、ピストン2
0の状端の接触子がリフトチェッキ弁33の管部34に
当接してリフトチェッキ弁33が開となるので、純水は
小径シリンダ室16に必要量供給される。この供給は持
続的にも行える。したがって、必要時間、必要量の純水
供給が確保できる。
【0040】なお、リフトチェッキ弁33には上昇動作
の必要なく、圧力差のみで開となる機能を付与すること
が可能である。例えば上方からの純水供給圧力が小径シ
リンダ室16内圧力よりも一定以上の高圧となった場合
に開となる補助弁機構を付設しておく。そうした場合に
は、圧力スイッチ38の検出信号を受けて純水補給装置
37に一定以上の圧力で純水供給が行われるようにして
おくことで、ピストン20の動作を待たずに極めて迅速
な純水供給が可能であり、非常用として有効に機能させ
ることができる。
【0041】以上の結果、本実施形態の漏洩防止装置に
よれば、純水がランタンリング9を介して内側パッキン
7に十分に供給されてシール機能を発揮するので、従来
では経時的に疲労する傾向のあった内側パッキン7の耐
用寿命が長期化でき、メンテナンスなどの頻度の大幅な
低下も期待できる等の利点も得られる。
【0042】次に本発明の他の実施形態について図4〜
図6を参照して説明する。
【0043】図4は本発明の第2実施形態を示してい
る。本実施形態は、前記の第1実施形態と同様に流体機
械として蒸気配管の弁1を適用するとともに、前記第1
実施形態と同一構成の圧力発生機構13を用いたもので
あるが、弁1の圧力容器部である弁部3からの蒸気圧を
導入する大径シリンダ室15の、弁部3側への連通路1
7部位に、その弁部3側からの内部蒸気圧導入を遮断し
得るストップバルブ45を設けたものである。
【0044】このストップバルブ45は、直線状の弁部
46によって自己遮断機能を有するもので、連通路17
にナット47を介して着脱可能に連結されている。そし
て、シリンダ14を外した場合に、弁部46の閉塞によ
り、連通路17を遮断し、シリンダ14への蒸気圧の導
入を停止するようになっている。その他の構成は図1〜
図3に示したものと同一であるから、これらの図に付し
た符号と同一の符号を図4に付して、その説明を省略す
る。
【0045】本実施形態によれば、前記第1実施形態の
効果に加え、ストップバルブ45によって連通路17を
遮断してシリンダ14への蒸気圧の導入を停止する機能
を有するので、プラント運転中でも圧力発生機構13の
点検、あるいは交換等の作業が必要に応じて随時、容易
に行えるという効果が奏される。
【0046】図5は本発明の第3実施形態を示してい
る。
【0047】本実施形態は、流体機械として蒸気配管の
弁1を適用する点で第1実施形態と同様であるが、圧力
発生機構13、特にシリンダおよびその内部構成が前記
第1実施形態と異っている。
【0048】すなわち、本実施形態では図5に示すよう
に、圧力発生機構13がベローズ式構成とされている。
この圧力発生機構13は、弁体1の圧力容器部である弁
部3に連通してその弁部3の内部流体圧を導入する第1
シリンダ室48と、軸封部10のランタンリング9に連
通してその内部に漏洩防止用の液体としての純水19を
充填する第2シリンダ室49とが、シリンダ50内の相
反するする端部側(上下端部側)に、仕切壁50Aで区
画形成されている。
【0049】シリンダ50の下部に形成された第1シリ
ンダ室48内には大径ベローズ51が配設され、この大
径ベローズ51によって第1シリンダ室48内が、仕切
壁50Aの中心部に穿設した孔52に連通する内部空間
53と、第1シリンダ室48の弁部3への連通部分に連
通する外部空間54とに区分されている。
【0050】また、シリンダ50の上部に形成された第
2シリンダ室49内には小径ベローズ55が配設され、
この小径ベローズ55によって第2シリンダ室49内
が、仕切壁50Aの中心部に穿設した孔52を介して大
径ベローズ51の内部空間53に連通する内部空間56
と、この第2シリンダ室49のランタンリング9への連
通部分に連通してランタンリング9への供給液体の収容
室となる外部空間57とに区分されている。
【0051】なお、大径ベローズ51の下端部には大径
ディスク58が一体的に設けられ、また小径ベローズ5
5の上端部には小径ディスク59が一体的に設けられて
いる。そして、これらの大径ディスク58および小径デ
ィスク59が、仕切壁50Aの孔52を貫通したロッド
60の下端部および上端部に、それぞれシール部61,
62を介して一体的に連結されている。
【0052】大径ディスク58の周縁部は、第1シリン
ダ室48内に大径ガイド63を介して上下方向にスライ
ド可能に支持されており、この大径ガイド63には上下
方向に隙間が形成されていて、流体が大径ディスク58
の上側から下側に流通できるようになっている。
【0053】小径ディスク59の周縁部は、第2シリン
ダ室49内に小径ガイド64を介して上下方向にスライ
ド可能に支持されており、この小径ガイド64には上下
方向に隙間が形成されていて、流体が小径ディスク59
の下側から上側に流通できるようになっている。
【0054】なお、本実施形態のシリンダ50は軸方向
中央位置で上下に2分されていて、それらの接合部に前
記の仕切壁50Aがシールリング65を介して挟着され
ている。その他の構成は第1,第2実施形態と略同様で
あるから説明を省略する。
【0055】本実施形態では、第1シリンダ室48の外
側空間に導入されて大径ベローズ51の周囲の求心方向
圧縮力および大径ディスク58の下側に流通してこれを
押し上げる上向き圧縮力として作用する弁1の弁体3の
内部流体圧が、その表面積差に基づいて、小径ベローズ
55の内部空間56側に膨脹力として増幅して伝達さ
れ、軸封部10のランタンリング9に供給される第2シ
リンダ室49内における小径ベローズ55の外部空間5
7の液体が弁部3の内部流体圧よりも高圧に設定され
る。
【0056】すなわち本実施形態では、大径ディスク5
8への押上げ圧力、小径ディスク59のロッド60を介
しての上昇によって前記第1実施形態のピストン20と
同様の純水加圧作用が行われるとともに、それに加えて
大径ベローズ51および小径ベローズ55の圧縮および
膨脹による内部空間53,56の気体変動で前記ロッド
60の昇降力をも発生させるものである。そして、前記
第1実施形態と同様に、純水が連通路を介して軸封部1
0のランタンリング9に供給され、ランタンリング9に
供給された純水は、外側パッキン8および内側パッキン
7を(P+Δpkg/cm2 )という、弁部3側の内部圧力
(Pkg/cm2 )よりも常に大きい圧力でシールする。し
たがって、蒸気は軸封部10の内側パッキン7におい
て、それよりも高圧の液体でシールされるため全く漏洩
することはないという作用効果が奏される。
【0057】図6は本発明の第4実施形態を示してい
る。
【0058】本実施形態は、流体機械として蒸気配管の
弁1を適用する点で前記各実施形態と同様である。但
し、圧力発生機構13、特にシリンダおよびその内部構
成が前記各実施形態と異っている。
【0059】すなわち、本実施形態では第1実施形態と
同様に、圧力発生機構13が、流体機械である弁1の圧
力容器部としての弁部3に連通し、その弁部3の内部流
体である蒸気の圧力を導入する大径シリンダ室66およ
び軸封部9のランタンリング10に連通しその内部に漏
洩防止用の液体である純水19を充填した小径シリンダ
室67を相反する端部側に形成した密閉形のシリンダ6
8を有している。
【0060】そして、このシリンダ68内にその軸方向
に沿って移動可能に挿入された段付きピストン状のロッ
ド69と、シリンダ68の大径シリンダ室66側に設け
られそのシリンダ室66側に位置するロッド69の端面
に接する大径ダイヤフラム70と、シリンダ68の小径
シリンダ室67側に設けられそのシリンダ室67側に位
置するロッド69の端面に接する小径ダイヤフラム71
とを有している。
【0061】本実施形態では、大径ダイヤフラム70に
作用する蒸気圧を、ロッド69を介してダイヤフラム7
0,71間の表面積差に基づいて小径ダイヤフラム71
側で増幅することにより、軸封部9のランタンリング1
0に供給される小径シリンダ室67内の液体を蒸気圧よ
りも高圧に設定するようになっている。その他の構成お
よび作用は前記各実施形態と略同様であるから、説明を
省略する。
【0062】以上の本実施形態によっても、前記各実施
形態と同様に、純水が連通路を介して軸封部10のラン
タンリング9に供給され、ランタンリング9に供給され
た純水は、外側パッキン8および内側パッキン7を(P
+Δpkg/cm2 )という、弁部3側の内部圧力(Pkg/
cm2 )よりも常に大きい圧力でシールする。そして、蒸
気は軸封部10の内側パッキン7において、それよりも
高圧の液体でシールされるため全く漏洩することはない
という作用効果が奏される。
【0063】なお、以上の各実施形態では漏洩防止用の
液体を純水としたが、他の液体を適用できることは勿論
であり、また軸封部を有する流体機械として、ポンプそ
の他の各種設備が適用できることも勿論である。
【0064】
【発明の効果】以上の実施形態で詳述したように、本発
明によれば、軸封部における流体の漏洩を確実に防止す
ることができるとともに、設備構成が比較的簡素で、し
かも漏洩防止のために多量の液を使用する必要もなく、
また万一の漏洩事態に対しても安全に対処できる等、機
能的に優れた軸封部の漏洩防止装置を提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す全体構成図。
【図2】本発明の第1実施形態の要部を示す拡大図。
【図3】本発明の第1実施形態の制御系統を示す系統
図。
【図4】本発明の第2実施形態を示す構成図。
【図5】本発明の第3実施形態を示す構成図。
【図6】本発明の第4実施形態を示す構成図。
【符号の説明】
1 弁 2 弁ハウジング 3 弁部 4 弁体 5 軸 6 軸孔 7 内側パッキン 8 外側パッキン 9 ランタンリング 10 軸封部 11 増締め装置 12 漏洩防止装置 13 圧力発生機構 14 シリンダ 15 大径シリンダ室 16 小径シリンダ室 17 連通路 18 連通路 19 純水 20 ピストン 21 下端側大径部 22 大端面 23 上端側小径部 24 小端面 25 シールリング 26 ストッパ 27 圧縮コイルばね 28 底壁部 29 周壁部 30 シールリング 31 接触子 32 弁室 33 リフトチェッキ弁 34 管部 35 弁路 36 圧縮コイルばね 37 純水補給装置 38 圧力スイッチ 39 遠隔操作装置 40 電磁弁 41 気体圧送配管 42 加圧源 43 アキュムレータ 44 純水供給配管 45 ストッププバルブ 46 弁部 47 ナット 48 第1シリンダ室 49 第2シリンダ室 50 シリンダ 50A 仕切壁 51 大径ベローズ 52 孔 53 内部空間 54 外部空間 55 小径ベローズ 56 内部空間 57 外部空間 58 大径ディスク 59 小径ディスク 60 ロッド 61,62 シール部 63 大径ガイド 64 小径ガイド 65 シールリング 66 大径シリンダ室 67 小径シリンダ室 68 シリンダ 69 ロッド 70 大径ダイヤフラム 71 小径ダイヤフラム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 猪狩 心一 福島県双葉郡大熊町大字夫沢字北原22 東京電力株式会社 原子力技術センター 内 (72)発明者 猪狩 信二 福島県双葉郡大熊町大字夫沢字北原22 東京電力株式会社 原子力技術センター 内 (72)発明者 佐々木 誠 福島県双葉郡大熊町大字夫沢字北原22 東京電力株式会社 原子力技術センター 内 (72)発明者 安川 宏 福島県双葉郡大熊町大字夫沢字北原22 東京電力株式会社 原子力技術センター 内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16J 15/40

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体機械の圧力容器部に配設される軸の
    周囲部に軸方向に沿って複数のパッキンを積層配列する
    とともに、このパッキンの軸方向略中間位置にランタン
    リングを配置してなる軸封部を、前記ランタンリング部
    への流体供給によって封止する軸封部の漏洩防止装置で
    あって、前記ランタンリング部への供給流体を加圧する
    圧力発生機構を備え、 この圧力発生機構は、前記流体機械の圧力容器部に連通
    しその圧力容器部の内部流体圧を導入する大径シリンダ
    室および前記軸封部のランタンリング部に連通しその内
    部に漏洩防止用の液体を充填した小径シリンダ室を相反
    する端部側に形成した密閉形のシリンダと、 このシリンダ内にその軸方向に沿って移動可能に挿入さ
    れ軸方向各端面が前記各シリンダ室に対応して大端面お
    よび小端面とされたピストンとを有し、 前記ピストンの大端面に作用する前記圧力容器部の内部
    流体圧を、そのピストンの両端面の表面積差に基づいて
    小端面側で増幅することにより、前記軸封部のランタン
    リング部に供給される前記小径シリンダ室内の液体を前
    記圧力容器の内部流体圧よりも高圧に設定したことを特
    徴とする軸封部の漏洩防止装置。
  2. 【請求項2】 流体機械の圧力容器部に配設される軸の
    周囲部に軸方向に沿って複数のパッキンを積層配列する
    とともに、このパッキンの軸方向略中間位置にランタン
    リングを配置してなる軸封部を、前記ランタンリング部
    への流体供給によって封止する軸封部の漏洩防止装置で
    あって、前記ランタンリング部への供給流体を加圧する
    圧力発生機構を備え、 この圧力発生機構は、前記流体機械の圧力容器部に連通
    しその圧力容器部の内部流体圧を導入する第1シリンダ
    室および前記軸封部のランタンリング部に連通しその内
    部に漏洩防止用の液体を充填する第2シリンダ室を相反
    する端部側に仕切壁で区画形成した密閉形のシリンダ
    と、 前記第1シリンダ室内に配設されそのシリンダ室内を前
    記仕切壁の中心部に穿設した孔に連通する内部空間と前
    記第1シリンダ室の前記圧力室への連通部分に連通する
    外部空間とに区分する大径ベローズと、 前記第2シリンダ室内に配設されそのシリンダ室内を前
    記仕切壁の中心部に穿設した孔を介して前記大径ベロー
    ズの内部空間に連通する内部空間と前記第2シリンダ室
    の前記ランタンリングへの連通部分に連通して前記ラン
    タンリング部への供給液体の収容室となる外部空間とに
    区分する小径ベローズとを有し、 前記第1シリンダ室の外側空間に導入されて前記大径ベ
    ローズに圧縮力として作用する前記圧力容器部の内部流
    体圧を、その表面積差に基づいて前記小径ベローズの内
    部空間側に膨脹力として増幅して伝達し、前記軸封部の
    ランタンリング部に供給される前記第2シリンダ室内に
    おける前記小径ベローズの外部空間の液体を前記圧力容
    器の内部流体圧よりも高圧に設定したことを特徴とする
    軸封部の漏洩防止装置。
  3. 【請求項3】 流体機械の圧力容器部に配設される軸の
    周囲部に軸方向に沿って複数のパッキンを積層配列する
    とともに、このパッキンの軸方向略中間位置にランタン
    リングを配置してなる軸封部を、前記ランタンリング部
    への流体供給によって封止する軸封部の漏洩防止装置で
    あって、前記ランタンリング部への供給流体を加圧する
    圧力発生機構を備え、 この圧力発生機構は、前記流体機械の圧力容器部に連通
    しその圧力容器部の内部流体圧を導入する大径シリンダ
    室および前記軸封部のランタンリング部に連通しその内
    部に漏洩防止用の液体を充填した小径シリンダ室を相反
    する端部側に形成した密閉形のシリンダと、 このシリンダ内にその軸方向に沿って移動可能に挿入さ
    れたロッドと、 前記シリンダの大径シリンダ室側に設けられそのシリン
    ダ室側に位置する前記ロッドの端面に接する大径ダイヤ
    フラムと、 前記シリンダの小径シリンダ室側に設けられそのシリン
    ダ室側に位置する前記ロッドの端面に接する小径ダイヤ
    フラムとを有し、 前記大径ダイヤフラムに作用する前記圧力容器部の内部
    流体圧を、前記ロッドを介してダイヤフラム間の表面積
    差に基づいて小径ダイヤフラム側で増幅することによ
    り、前記軸封部のランタンリング部に供給される前記小
    径シリンダ室内の液体を前記圧力容器の内部流体圧より
    も高圧に設定したことを特徴とする軸封部の漏洩防止装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項1から3までのいずれかに記載の
    軸封部の漏洩防止装置において、ランタンリングに液体
    を供給するシリンダ室に、そのシリンダ室の異常低圧を
    ピストン、ベローズまたはダイヤフラムの端面部との当
    接により検出して開となるチェッキ弁を設け、このチェ
    ッキ弁開の際に前記シリンダ室に流体機械の圧力室の内
    部流体圧よりも高圧の液体を補給する液体補給手段を設
    けたことを特徴とする軸封部の漏洩防止装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の軸封部の漏洩防止装置に
    おいて、液体補給手段は、ランタンリングに液体を供給
    するシリンダ室の圧力を常時検出する圧力スイッチと、
    この圧力スイッチによって前記シリンダ室内の圧力が一
    定値以下に低下したことが検知された場合に開となる弁
    を有する気体圧送配管と、この気体圧送配管に接続され
    その気体圧送配管からの高圧気体によって駆動される液
    体補給用のアキュムレータとを備えたことを特徴とする
    軸封部の漏洩防止装置。
  6. 【請求項6】 請求項1から5までのいずれかに記載の
    軸封部の漏洩防止装置において、流体機械の圧力容器部
    からの内部流体圧を導入するシリンダ室の前記圧力容器
    部側への連通部位に、その圧力容器部側からの内部流体
    圧導入を遮断し得るストップバルブを設けたことを特徴
    とする軸封部の漏洩防止装置。
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