JP2932592B2 - 充電装置 - Google Patents

充電装置

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は映像機器、音響機器などの電子機器、電気機
器に用いる二次電池の充電用の充電装置に関し、さらに
詳しくは急速充電が可能な充電装置に関する。
従来の技術 近年、ビデオカメラ、録音再生機、コンパクトディス
クプレーヤなどの電子機器、またはムービーライトなど
の電気機器に繰り返し充電できる経済的な二次電池が多
く用いられ、またそのための充電器も多く用いられてて
いる。
二次電池はニッケルカドミウム電池が多く、一部鉛蓄
電池や新しい電池も用いられているが、コスト的な要素
や、短時間急速充電での劣化が少ない点で、ニッケルカ
ドミウム電池が現在一般的に最も多く使われている。
この種の電池には定抵抗、小電流で8〜12時間程度か
けて充電していたが、実用的に不便であるため、制御回
路を用いて大電流を流して急速充電し、電池端子電圧が
ある一定値に達したことを検出して、以後は電流値を下
げ、またはデューティ比を下げたパルス状の電流にする
ことによって過充電を防止するという手段が用いられて
いた。
発明が解決しようとする課題 しかしながら、上記従来の方法では、たとえば二次電
池は、特にニッケルカドミウム電池では寿命が完全に尽
きると、ショート状態になる場合があり、もしそうなる
と大電流を流すため、充電電流によって充電電流制御回
路が高熱を発生し、火災や破壊の危険があった。これを
防ぐために、温度ヒューズを入れたり、高温によって回
路素子を破壊することによって危険を防いでいた。しか
しこれではヒューズを交換する手間がかかったり、セッ
トが壊れたりするという不都合があった。また途中で電
池をはずすとリセット操作をしなければ完全に充電して
くれないという不便もあった。
本発明は上記従来の課題を解決し、安全で使い勝手の
よい充電装置を提供するのを目的とする。
課題を解決するための手段 本発明は上記目的を達成するために、急速充電指示手
段と、充電完了検出手段と、充電条件リセット手段と、
前記各手段を制御する制御手段と、二次電池に充電する
ための電源と、前記急速充電指示手段により充電電流を
制御する充電電流制御手段と、前記充電完了検出手段に
電池電圧を与える電池電圧検出手段とを有し、充電中に
充電電池が取り外されたことを前記充電完了検出手段に
より検出し、前記充電条件リセット手段により再度急速
充電状態から充電開始できる条件を与えるように構成し
ている。
作用 本発明は上記構成により、充電中に充電電池が取り外
されたことを前記充電完了信号検出手段により検出し、
前記充電条件リセット手段により再度充電開始できる条
件を与え、電池が再度取りつけられたときには、電池の
充電状況を判断しながら適切な充電を行うという作用を
有する。
実施例 以下、本発明の一実施例を充電装置について図を用い
て説明する。
第1図において、まずトランジスタQ1〜Q4を含む回路
で構成された充電電流制御手段である充電電流制御回路
Aについて述べると、トランジスタQ1、Q2、Q3は相互に
そのベースを接続してカレントミラー回路を形成し、そ
れぞれのエミッタは抵抗R3、R4、R5を介して接地されて
いる。トランジスタQ3のコレクタは充電すべき電池Bに
直列に接続され、その電池Bには電源8の電源電圧Vcc
が加えられているため、このトランジスタQ3には大電流
を流せるパワートランジスタを用いる。したがってその
エミッタ抵抗R5はトランジスタQ1、Q2のエミッタ抵抗R
3、R4に比べて小さい値であり、(Q1のベース−エミッ
タ間電圧)+(R3の電圧)=(Q3のベース−エミッタ間
電圧)+(R5の電圧)となるように、トランジスタQ3の
ベース電流も大となるため、トランジスタQ1のコレクタ
とベースにそのベースとエミッタをそれぞれ接続したト
ランジスタQ4を用いて電流増幅を行ってトランジスタQ3
の動作に十分なベース電流を供給している。トランジス
タQ4のエミッタは抵抗R6で接地され、そのコレクタは電
源電圧Vccに接続されている。
つぎに、トランジスタQ5、Q6を含む回路で構成してい
る電池電圧検出手段である電池電圧検出回路Cについて
述べる。前記充電すべき電気Bと並列に抵抗R7、R8、R
9、ダイオードD1、D2よりなる直列回路が接続され、抵
抗R7とR8の接続点からトランジスタQ2のコレクタと電池
Bの電圧検出用トランジスタQ5のエミッタに接続され、
抵抗R8とR9の接続点はトランジスタQ5のベースに接続さ
れている。ダイオードD1、D2は前記電池Bの温度補償用
である。トランジスタQ5のコレクタはさらに抵抗R10を
介してスイッチング用トランジスタQ6のベースに接続さ
れ、トランジスタQ6のベースは抵抗R11で接地されてい
る。トランジスタQ6のエミッタは接地され、そのコレク
タは抵抗R12を介して電源電圧Vccに接続されている。
つぎに急速充電指示手段と補充電指示手段について述
べると、制御手段であるマイクロコンピュータ1の急速
充電指示端子2の出力はスイッチ素子S1を、同じく補充
電指示端子3の出力はスイッチ素子S2を制御する。即ち
急速充電指示端子2がH(ハイ)になるとスイッチ素子
S1をオンとなし、抵抗R1を介して電源電圧Vccをトラン
ジスタQ1のコレクタとトランジスタQ4のベースの接続点
に接続する。補充電指示端子3がH(ハイ)になるとス
イッチ素子S2をオンとなし、抵抗R2を介して電源電圧Vc
cをトランジスタQ1のコレクタとトランジスタQ4のベー
スの接続点に接続する。いずれの指示端子2,3もL(ロ
ウ)になるとスイッチ素子S1,S2をそれぞれオフにす
る。抵抗R1は抵抗R2よりも小であり補充電指示端子3が
Hレベルになったときよりも急速充電指示端子2がHレ
ベルになったときのほうが充電電流制御回路Aに与える
影響は大きい。
つぎに充電完了信号検出手段について述べると、マイ
クロコンピュータ1の充電完了信号検出端子4は前記ト
ランジスタのQ6のコレクタに接続され、マイクロコンピ
ュータ1の表示制御端子5は表示駆動回路6を介して充
電表示手段(インジケータ)であるLED7の点灯を制御し
ている。
以上のような構成よりなり、つぎに第2図、第3図を
併用してその動作を説明する。
なお明細書中の第1表は急速充電指示端子2と補充電
指示端子3のレベルの組み合わせによる充電状態を表
し、この場合定格電圧2.4Vのニッケルカドミウム充電電
池におけるスイッチングトランジスタQ6がオンになり充
電完了信号検出端子4がLレベルになる電池端子電圧E
を検出電圧として例示してある。
第2表は補充電指示端子3と充電完了信号検出端子4
のレベルの組み合わせによる各部動作の状態を表す。
マイクロコンピュータ1が起動すると急速充電タイ
マ、補充電タイマをクリアする(ステップ101、以下ス
テップをSと略記する)。急速充電指示端子2、補充電
指示端子3を、ともにH(ハイ)レベルに設定し(S10
2)、例として900mSの間、待機する(S103)。これは2
つの意味があって、急速充電を継続する場合、第3図
(B)に示すようにデューティサイクルのオンタイムを
900mS取るためと、充電を開始した電池が、充電完了済
の電池であるか否かを判定するために、900mS程度充電
してみないと電圧値の判定が安定にできないためとであ
る。
こののちトランジスタQ5が電池Bの端子電圧Eを分圧
した抵抗R8の両端電圧を判断して端子電圧Eが例として
第3図(A)の3.1V(20℃)を越えていれば、トランジ
スタQ6のコレクタ、すなわち充電完了信号検出端子4の
入力レベルをL(ロウ)とし、さもなければHのままと
し(S104)、急速充電モードに入り、急速充電タイマ1
(1秒)を加算して(S105)、急速充電時間がタイマか
ら判断して1分を経過したかどうかを判断して(S10
6)、1分経過していなければ100mS待機(S106A)した
うえS110へ飛ぶ。急速充電時間が1分を越えていれば急
速充電指示端子2、補充電指示端子3をいずれもLレベ
ルに設定したうえ(S107)、100mS待機{このとき第3
図(B)において100mSの無電流状態を作る}ののち(S
108)、充電完了信号検出端子4がLレベルである(充
電完了)か否かをチェックする(S109)。もしこのとき
Hレベルであると第2表より、電池Bがショートしてい
ることになり急速充電指示端子2、補充電指示端子3を
ともにLレベルにして充電を停止させる(S109A、S109
B)。
ここでS106において1分間急速充電するまでS109での
判断をしないのは完全に空になった電池の電圧が上がっ
てくるまで1分は必要だからである。
異常がない場合はS110へ進み、急速充電時間が107分
経過したか否かをチェックする。これは過充電防止のた
め急速充電が最大2時間を越えないようにするためであ
る。107分経過していなければ表示制御端子5から表示
駆動回路6を介して充電インジケータのLED7を点滅させ
S102へ戻り再び上記のループを繰り返す。
S110において急速充電時間が107分を超えたときはS11
1において急速充電タイマから1を減算してからS112に
おいて急速充電タイマが8以下になるまでS112Aにて急
速充電タイマを8カウントずつ減算しながらS102へ戻
る。S105にて1カウントずつ加算、S111で1カウントず
つ減算するので1回のループで8カウントずつ減算して
約13分でS113へ抜けることになる。ここで急速充電指示
端子2をLレベルに、補充電指示端子3をHレベルにし
(第1表)、第3図(C)の補充電状態に入る。S111に
おいて急速充電時間が107分を超えないうちにS104にお
いて充電完了が検出されたときはS104A、S104Bを経てS1
04Cでも充電完了が検出されるばずであるから、S112、S
112Aのループを経て、急速充電タイマを減算してゆき、
減算完了後補充電モードに入って行く。
ここで107分を経過したとき、S111のループへ入るの
は、電池に異常があり、いつまでたっても充電完了信号
が発生しないときは強制的に充電を打ち切るためであ
る。
また充電完了または107分経過してから8カウントず
つ減算して行くのは、電圧によって充電完了を検出する
場合は、充電が完了する少し手前に検出されるので、減
算カウント動作の時間すなわち全充電時間の1/8の時間
だけ、さらに急速充電を続けるためである。
S114にて補充電タイマを1ずつ加算し、S115にて補充
電時間が90分経過するまでS115AにてLED7を点灯させS11
5Bにて900mSの待機{第3図(C)のオンタイム}をし
ながらS104Aへ戻り、急速充電指示端子2、補充電指示
端子3をともにLレベルにして100mSの無充電待機(S10
4B)ののち、充電完了信号検出端子4のレベルをチェッ
クして充電完了信号検出端子4がLであればS112へ戻っ
てくる。これをくり返して補充電タイマが90分経過する
とS116へ行き、充電インジケータのLED7を消灯してトリ
クル充電モードに入り、30mSの待機(充電)ののちS104
A、S104Bで100mSの無充電(第3図D)をくり返し電池
Bを取り外すか、電源を切るまで継続される。このトリ
クル充電はそのまま放置しても電池に悪影響を与えるこ
とはない。
つぎに本発明である、電池を取り外した場合の動作を
考える。
例としてスタート直後に電池BがなかったらS104にお
いて第2表よりS104Aに進み、急速充電指示端子2、補
充電指示端子3をともにLレベルにして100mSの無充電
待機(S104B)ののち、充電完了信号検出端子4のレベ
ルをチェックして、もしHであれば第2表より電池Bが
取り外されていることになり(S104C)、充電インジケ
ータのLED7を消灯して(S104D)急速充電タイマに8を
セットするとともに補充電タイマをクリアし(S104E)S
104Cへ戻り、電池Bが取りつけられるのを待つ。このと
き充電リセット手段としてはS104Eでの急速充電タイマ
に8をセットし、補充電タイマをクリアする操作によっ
て、取り外された電池が再び取りつけられたとき、少な
くともいったん急速充電モードに入り、あとは電池の充
電程度を判断しながら補充電モードに移行すという充電
動作に自動的に投入することができる機能を付加したも
のであり第2の発明のポイントである。ここでいったん
取り外された電池Bが取りつけられたとき、急速充電指
示端子2も、補充電指示端子3もS104AでLにセットさ
れているので、第1表から電池電圧は2.1V以上あればS1
04CにてYとみなされS112へ行くことになり、あとは電
池端子電圧をチェックしながら、最初から正常に充電さ
れる電池と同様な経過で充電を完了する。
フローチャートの他のループ内で電池が外されたとき
はS102かS104Aへ戻ってきてS104CとS104Eの間のループ
にあるので、上記と同様の動作を行えばよい。
なお実施例では補充電完了時も電池なし時も充電イン
ジケータのLED7を消しているが、充電完了時は別途設け
た完了インジケータを点灯させてもよい。
また、急速充電中は充電インジケータLED7を点滅させ
ているが、別途設けた急速充電インジケータを点灯させ
てもよい。
なおスイッチ素子S1、S2は接点で表示しているが、こ
れはトランジスタ、ダイオードなどの電子スイッチでよ
く、電圧条件が合えばマイクロコンピュータ1の端子電
圧で直接制御してもよいものである。
また充電インジケータは一般的なLEDで示したが、液
晶その他の可視的な表示手段であればよく、上記の実施
例では急速充電時に点滅、補充電時には点灯としたが、
この組合せは必要に応じて表示駆動回路の制御方法の変
更で好みの表示方法に変えることができる。
また、急速充電と補充電の切り替えはS1とS2を用いて
R1とR2による電流値を切り替えているが、補充電は単に
急速充電のデューティーを下げるだけでもよい。また、
充電完了検出手段にQ5の電流をQ6でスイッチングした2
値信号を用いているが、Q5のエミッタに抵抗を付け、コ
レクタとグランドの間に抵抗を付けて、そのコレクタ−
グランド間の電圧をAD交換してマイクロコンピュータに
読み込んでもよい。それによって充電完了検出に単なる
電圧値ではなく、−ΔV検出(電池電圧がピックに達し
てから下がった時充電完了とみなす方式)を用いること
ができる。
発明の効果 以上のように本発明によれば、短時間に二次電池にス
ムーズに充電でき、特に途中で電池を取り外したときな
ど電池を再度装着すれば、特にリセット処理などを行う
必要がなく、電池の状態に応じて適切な充電処理や表示
が行えるなど実用性の高い優れた充電装置を提供するも
のである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の充電装置の回路図、第2図
は同じくその動作を示すフローチャート、第3図(A)
は充電中の電池の端子電圧を示す特性図、第3図
(B)、(C)および(D)はそれぞれ急速充電、補充
電およびトリクル充電のときの充電電流を示す波形図で
ある。 1……マイクロコンピュータ、2……急速充電指示端
子、3……補充電指示端子、4……充電完了信号検出端
子、8……電源、A……充電電流制御回路、B……電
池、C……電池電圧検出回路、S1,S2……スイッチ。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】急速充電指示手段と、充電完了検出手段
    と、充電条件リセット手段と、前記各手段を制御する制
    御手段と、二次電池に充電するための電源と、前記急速
    充電指示手段により充電電流を制御する充電電流制御手
    段と、前記充電完了検出手段に電池電圧を与える電池電
    圧検出手段とを有し、充電中に充電電池が取り外された
    ことを前記充電完了検出手段により検出し、前記充電条
    件リセット手段により再度急速充電状態から充電開始で
    きる条件を与えるように構成した充電装置。
  2. 【請求項2】補充電指示手段有し、充電完了検出手段の
    検出電圧は急速充指示手段または補充電指示手段の状態
    によって、急速充電中は充電完了を検出するために高
    く、充電しないときは電池の有無を検出するために低く
    なるように切換えられる請求項1項記載の充電装置。
  3. 【請求項3】急速充電指示手段または補充電指示手段の
    状況と充電完了検出手段の状況に応じて充電状態の表示
    を切換える表示手段を有する請求項1記載の充電装置。
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