JP2929020B2 - 圧力容器内に収容した低温液化ガスの残量計 - Google Patents

圧力容器内に収容した低温液化ガスの残量計

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JP2929020B2
JP2929020B2 JP32534889A JP32534889A JP2929020B2 JP 2929020 B2 JP2929020 B2 JP 2929020B2 JP 32534889 A JP32534889 A JP 32534889A JP 32534889 A JP32534889 A JP 32534889A JP 2929020 B2 JP2929020 B2 JP 2929020B2
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Description

【発明の詳細な説明】 《産業上の利用分野》 本発明は、例えば液体窒素・液体アルゴン・液体酸素
・液体炭酸等の低温液化ガスを収容する圧力容器に付設
される残量計のうちでも、圧力容器内の低温液化ガスの
残量を昇降案内用袋筒に外嵌した残量表示リングの高さ
位置で検知するように構成した残量計に関し、低温液化
ガスの冷熱で残量表示リングが昇降案内用袋筒に凍結し
て表示ミスを起こすのを防止する技術である。
《従来の技術》 この種の低温液化ガスの残量計には、従来では、本出
願人が先に提案した実開昭61−92823号公報に記載され
たものがある。
これは、第6図に示すように、 圧力容器1の上部に耐圧性の昇降案内用袋筒10を連通
状で上向き突出状に固定し、圧力容器1の内部空間Aと
昇降案内用袋筒10の内部空間Bとに亘って伝動棒11を昇
降自在に挿入し、伝動棒11の下端にフロート12を取付け
るとともに、伝動棒11の上端に磁性伝動具13を取り付
け、昇降案内用袋筒10に磁性材料製の残量表示リング14
を昇降案内摺動自在に外嵌し、磁性伝動具13と残量表示
リング14との少なくとも一方を磁石で形成し、 フロート12が圧力容器1内の低温液化ガスLから受け
る浮力の変化で昇降することに伴って、伝動棒11・磁性
伝動具13及び磁力を順に介して残量表示リング14を昇降
させるように構成し、 残量表示リング14の昇降空間Dを透明カバー筒15で気
密状に覆って構成したものである。
《発明が解決しようとする課題》 上記の従来構造では、低温液化ガスが液体窒素等のよ
うに低温の度合いが大きい種類のものである場合に、次
の問題が生じる。
低温液化ガスLを、圧力容器1に充填するとき、又は
圧力容器1から急速に取り出して使用するときには、低
温液化ガスLの冷熱で圧力容器1の上部口金1a及び昇降
案内用袋筒10を介して残量表示リング14の昇降空間Dが
急速に冷却される。すると、昇降空間D内の空気中の水
分が、飽和点を越えて、昇降案内用袋筒10の外面に凝結
して液膜状に成長し、さらに冷却されて氷になる。この
氷が残量表示リング14を昇降案内用袋筒10の外面に凍結
固定させてしまうため、残量表示リング14が圧力容器1
内の低温液化ガスLの容量を正しく表示できなくなり、
表示ミスが起こる。
この表示ミスの問題は、上記の上部口金1aに低温液化
ガスLの液充填口や液取出し口・ガス取出し口が設けら
れている場合には、さらに著しくなる。即ち、低温液化
ガスLの充填時や取出し時に上部口金1aが直接に冷却さ
れ、残量表示リング14の昇降空間Dが一層急速に冷却さ
れるため、凍結が起こりやすいのである。
本発明は、このような残量表示リングの凍結による表
示ミスを防止することを目的とする。
《課題を解決するための手段》 本発明は、上記の目的を達成するために、例えば、第
1図から第4図、又は第5図に示すように、前記の従来
構造に次の改良を加えたことを特徴としている。
(請求項1の発明) 請求項1の発明は、前記の従来構造に次の改良を加え
た。
即ち、前記の透明カバー筒15の内部空間内で前記の残
量表示リング14の昇降空間Dから外れる位置に乾燥剤収
容空間Mを設け、その乾燥剤収容空間Mに乾燥剤40を挿
入し、前記の昇降案内用袋筒10の外周面のうちの少なく
とも上記の残量表示リング14の昇降案内領域部分に合成
樹脂製の昇降案内用被膜体30を設け、その昇降案内用被
膜体30は断熱性及び自己潤滑性を備え、少なくとも上記
の残量表示リング14の昇降案内領域部分においては、上
記の昇降案内用被膜体30によって上記の昇降案内用袋筒
10を上記の残量表示リング14の上記の昇降空間Dに露出
させないように構成したものである。
なお、上記の乾燥剤40の吸水容量は、昇降空間Dおよ
び乾燥剤収容空間M内の気体に含まれる水蒸気量と、両
空間D・Mに臨む昇降案内用袋筒10の外周面および透明
カバー筒15の内周面の各表面粗さ部分や各表層部に吸着
されている水分量との合計よりも大きい値に設定するこ
とが好ましい。
また、前記の昇降案内用被膜体30は、上記の昇降案内
用袋筒10が急速に冷却されても、残量表示リング14の昇
降空間Dへの冷熱の伝導抵抗が大きくて、かつ残量表示
リング14を円滑に案内できる材質のものをいい、例えば
フッソ樹脂やナイロン樹脂製のコーティング又は熱収縮
チューブが考えられる。
(請求項2の発明) 請求項2の発明は、前記の従来構造に次の改良を加え
た。
即ち、前記の透明カバー筒15の内部空間内で前記の残
量表示リング14の昇降空間Dから外れる位置に乾燥剤収
容空間Mを設け、その乾燥剤収容空間Mに乾燥剤40を挿
入し、前記フロート12から前記の伝動棒11と前記の磁性
伝動具13と前記の昇降案内用袋筒10とを経て上記の残量
表示リング14に至るまでの残量表示系統T中に、その残
量表示リング14の下限表示位置を設定する下降規制手段
32を設けて、これにより、上記の残量表示リング14の下
面と、これに臨む上記の昇降案内用袋筒10の基端面10c
との間に、高さ隙間Eを形成したものである。
(請求項3の発明) 請求項3の発明は、上記の請求項1の発明または請求
項2の発明に次の構成を加えたものである。
即ち、前記の昇降案内用袋筒10の上端面と前記の透明
カバー筒15の上部内周面との間に前記の乾燥剤収容空間
Mを形成して、その乾燥剤収容空間Mと前記の残量表示
リング14の前記の昇降空間Dとを通気路41で連通した。
なお、上記の昇降案内用袋筒10と上記の透明カバー筒
15との上部同士は、上下方向に挿抜自在に嵌合させて、
その嵌合隙間によって上記の通気路41を構成することが
好ましい。
(請求項4の発明) 請求項4の発明は。上記の請求項1から3のいずれか
の発明に次の構成を加えたものである。
即ち、前記の昇降案内用袋筒10の基部10bに前記の透
明カバー筒15の下部をネジ嵌合させて、そのネジ嵌合部
16の上下にシール部材17・18を介在させた。
《作用》 本発明は次のように作用する。
(請求項1の発明) 請求項1の発明は次のように作用する。
(イ)圧力容器1に残量計5を組み付けた直後では、残
量表示リング14の昇降空間D内には雰囲気中の水蒸気が
含まれるとともに、昇降案内用袋筒10および透明カバー
筒15の表面粗さ部分や表層部にも雰囲気中の水分が吸着
されている。
乾燥剤40は、昇降空間D内の水蒸気を吸着することに
より、昇降空間Dを乾燥させるとともに、その乾燥気体
を媒介として、昇降案内用袋筒10および透明カバー筒15
の表面粗さ部分や表層部を乾燥させていく。
液体窒素等の低温液化ガスLを、圧力容器1の内部空
間Aへ充填するとき、又は圧力容器1から取り出して使
用するときには、その冷熱(顕熱と潜熱の一方もしくは
両者)で圧力容器1の上部口金1a・昇降案内用袋筒10を
介して残量表示リング14の昇降空間Dを冷却するが、そ
の昇降空間D内は乾燥剤40で除湿されて水蒸気量が極微
少となっているため、低温液化ガスLの冷熱で冷却され
ても水蒸気の凝結が抑制され、残量表示リング14が袋筒
10に凍結されない。
また、上記の低温液化ガスLを消費して圧力容器1が
空になると、雰囲気からの受熱によって、昇降案内用袋
筒10や透明カバー筒15の残留水分が昇降空間Dへ放出さ
れるが、この放出水分を昇降空間D内の乾燥気体を介し
て乾燥剤40が吸着する。これにより、空になった圧力容
器1へ低温液化ガスLを再充電する時においても残量表
示リング14の凍結が防止される。
このように、低温液化ガスLの充填又は取り出し時の
残量表示リング14の凍結固定を防止できることにより、
残量表示リング14は、磁性伝動具13に正しく追従して、
圧力容器1内の液化ガスLの容量を正しく表示する。
(ロ)しかも、上記の低温液化ガスLの充填又は取り出
し時において、昇降案内用被膜体30の冷熱伝導抵抗が袋
筒10のそれよりも遥かに大きいため、昇降空間Dの冷却
速度を低下させる。これにより、昇降空間D内に極微量
の水蒸気が存在していても、その水蒸気が飽和点をこえ
て凝結することを防止する。その結果、残量表示リング
14の凍結固定をさらに確実に防止できる。
(請求項2の発明) 請求項2の発明は、上記の請求項1の発明中の上記
(イ)項と同様に作用することに加えて、さらに次の
(ハ)項に示すように作用する。
(ハ)残量表示リング14の下側に高さ隙間Eを形成する
ことにより、残量表示リング14の下面が昇降案内用袋筒
10の基端面10cと接触することを防止できるので、残量
表示リング14の凍結固定をさらに確実に防止できる。
(請求項3の発明) 請求項3の発明は次のように作用する。
昇降案内用袋筒10の上端面と透明カバー筒15の上部内
周面とで乾燥剤40が位置決めされるので、その位置決め
手段を新たに設ける必要がなく、残量計5全体の構造が
簡素ですむ。
また、昇降案内用袋筒10に透明カバー筒15を組み付け
るにあたり、袋筒10の上端面に乾燥剤40を載置した状態
又は透明カバー筒15の底面に乾燥剤40を収容した状態で
袋筒10に対して透明カバー筒15を接続すればよい。この
ため、その組み付け作業に手間がかからない。
(請求項4の発明) 請求項4の発明は次のように作用する。
透明カバー筒15の内部空間が雰囲気に対して2つのシ
ール部材17・18で強力に封止されるので、雰囲気中の水
蒸気が残量表示リング14の昇降空間Dに侵入することが
確実に防止される。これにより、残量表示リング14の凍
結固定による表示ミスを長期間にわたって防止できる。
《発明の効果》 本発明は、上記のように構成され作用することから次
の効果を奏する。
(請求項1の発明) 請求項1の発明は次の効果を奏する。
(イ)乾燥剤は、残量表示リングの昇降空間内の水蒸気
を吸着することにより、昇降空間を乾燥させるととも
に、その乾燥気体を媒介として、昇降案内用袋筒および
透明カバー筒の表面粗さ部分や表層部を乾燥させてい
く。このため、低温液化ガスの充填又は取り出し時にお
いて、昇降空間内の水蒸気量が極微少量となり、昇降空
間が冷熱で冷却されても水蒸気の凝結を抑制できるの
で、残量表示リングが袋筒に凍結されない。このため、
残量表示リングは、磁性伝動具に正しく追従して、圧力
容器内の液化ガスの容量を正しく表示する。
(ロ)しかも、上記の低温液化ガスの充填又は取り出し
時において、昇降案内用被膜体の冷熱伝導抵抗が袋筒の
それよりも遥かに大きいため、昇降空間の冷却速度を低
下させる。これにより、昇降空間内に極微量の水蒸気が
存在していても、その水蒸気が飽和点をこえて凝結する
ことを防止する。その結果、残量表示リングの凝結固定
をさらに確実に防止できる。
(請求項2の発明) 請求項2の発明は、上記の請求項1の上記(イ)と同
様の効果を奏することに加えて、さらに次の(ハ)の効
果を奏する。
(ハ)前記の残量表示リングの下側に高さ隙間を形成す
ることにより、残量表示リングの下面が昇降案内用袋筒
の基端面と接触することを防止できるので、残量表示リ
ングの凍結固定をさらに確実に防止できる。
(請求項3の発明) 請求項3の発明は次の効果を奏する。
昇降案内用袋筒の上端面と透明カバー筒の上部内周面
とで乾燥剤が位置決めされるので、その位置決め手段を
新たに設ける必要がなく、残量計全体の構造が簡素です
む。
また、昇降案内用袋筒に透明カバー筒を組み付けるに
あたり、袋筒の上端面に乾燥剤を載置した状態又は透明
カバー筒の底面に乾燥剤を収容した状態で袋筒に対して
透明カバー筒を接続すればよいので、その組付け作業に
手間がかからない。
(請求項4の発明) 請求項4の発明は次の効果を奏する。
透明カバー筒に上下二重のシール部材を設けることに
より、透明カバー筒の内部空間が雰囲気に対して強力に
封止されるので、雰囲気中の水蒸気が残量表示リングの
昇降空間に侵入することが確実に防止され、残留表示リ
ングの凍結固定による表示ミスを長期間にわたって防止
できる。
《実施例》 以下、本発明の実施例を図面で説明する。
第1図から第4図は一実施例を示している。
第1図の全体図に示すように、圧力容器1は内容器2
と外容器3との間に保冷空間4を設けてなり、その上部
口金1aに低温液化ガスLの残量計5が取り付けられる。
また、上部口金1aには、低温液化ガスLの液充填・ガス
取出し兼用口6と、液取出し口7が形成されている。符
号8は、液取出し用内管である。なお、上記の液充填・
ガス取出し兼用口6と、液取出し口7には、それぞれ、
開閉弁(図示せず)が接続されている。
上記の上部口金1aに昇降案内用袋筒10が上向き突出状
で気密状にネジ止め固定される。この昇降案内用袋筒10
の内部空間Bは、内容器2の内部空間Aに連通されてお
り、これら両空間A・Bに亘って伝動棒11が昇降自在に
挿入される。この伝動棒11の下端にフロート12が取り付
けられるとともに、伝動棒11の上端に磁石製の磁性伝動
具13が取り付けられる。また、昇降案内用袋筒10の外周
面には、磁性材料製の残量表示リング14が昇降案内摺動
自在に外嵌される。
そして、低温液化ガスLの充填又は消費により、液面
Sが変化すると、フロート12が低温液化ガスLから受け
る浮力の変化で昇降する。このフロート12の昇降に基づ
き、伝動棒11・磁性伝動具13及び磁力を順に介して残量
表示リング14が昇降される。そして、昇降案内用袋筒10
の基部10bに透明カバー筒15をネジ止め固定するととも
に、そのネジ嵌合部16を上下一対のシリコンゴム製Oリ
ング(シール部材)17・18で封止することにより、残量
表示リング14の昇降空間Dが透明カバー筒15で気密状に
覆われる。
上記の各構成部材を具体的に説明すると次のようにな
っている。
昇降案内用袋筒10は真ちゅう又は非磁性のステンレス
鋼などの耐食性の金属で造られている。
フロート12は、アルミニウム合金等の軽量耐食性の金
属棒からなり、振れ止め板19で振れ止めされている。
また、伝動棒11は、棒本体部20の上端に棒上部21を直
立させてコイルバネ22で揺動自在に連結してなる。これ
により、フロート12及び棒本体部20の昇降時に、棒上部
21が昇降案内用袋筒10の筒孔10a内で円滑に昇降し、棒
上部21がこじれて表示誤差が起こることが防止される。
また、昇降案内用袋筒10の筒孔10aの下部に伝動棒用受
止め具24がネジ止め固定されるとともに、棒本体部20の
上部に被受止め具25がネジ止め固定され、伝動棒11が筒
孔10aから抜け落ちないようになっている。なお棒本体
部20の下寄り部と伝動棒用受止め具24との間に引っ張り
コイルバネ26を架着することにより、伝動棒11に吊り上
げ力を加えてある。これにより、低温液化ガスLの液面
Sの降下に伴って引っ張コイルバネ26の張力が強くなる
分だけ、伝動棒11の下降寸法が液面Lの下降寸法に対し
て一定の割合で短縮される。その結果、昇降案内用袋筒
10は、圧力容器1に比べて高さ寸法の小さいものに造れ
る。
磁性伝動具13は、希土類マグネットで造られ、棒上部
21の球面上端部28に内嵌固定されている。また、残量表
示リング14はプラスチック磁石で造られている。
透明カバー筒15は、ポリカーボネート等の耐圧・耐衝
撃性の合成樹脂で造られており、その外周面に液面表示
目盛り(図示せず)が上下方向に所定の間隔を空けて数
箇所設けられている。そして、残量表示リング14の高さ
位置を透明カバー筒15を透かして視認することにより、
低温液化ガスLの液面Sの位置が検知される。
上記構成の残量計5において、残量表示リング14が低
温液化ガスLの冷熱で昇降案内用袋筒10に凍結するのを
防止する手段が設けられる。これを第2図と第3図で説
明する。第2図は、第1図のII部拡大図である。第3図
は、同第1図のIII部拡大図である。
第2図に示すように、昇降案内用袋筒10の上部に透明
カバー筒15の上部が上下方向に挿抜自在に嵌合される。
昇降案内用袋筒10の上端面と透明カバー筒15の上部内周
面との間の昇降空間Dから外れる位置に乾燥剤収容空間
Mが形成される。乾燥剤収容空間Mと残量表示リング14
の昇降空間Dとが通気路41で連通される。この連通路41
は、昇降案内用袋筒10と透明カバー筒15との嵌合隙間で
構成されている。
上記の乾燥剤収容空間Mに乾燥剤40が挿入される。こ
の乾燥剤40は、昇降空間D内の水蒸気、および昇降案内
用袋筒10や透明カバー筒15の表面粗さ部分や表層部に吸
着されている水分を吸着するものであり、二酸化ケイ素
(SiO2)を主成分とした錠剤形シリカゲル42を通気性の
包装紙43で覆ってなる。このため、圧力容器1の輸送中
に受ける振動で錠剤形シリカゲル42が破砕することがあ
っても、その破砕片が昇降空間Dに落下することを包装
紙43で阻止できる。なお、振動によるシリカゲル42の破
砕を防止するには、乾燥剤40と透明カバー筒15との間に
クッション材(図示せず)を装着することが好ましい。
また、第3図に示すように、昇降案内用袋筒10の外周
面のうちの少なくとも残量表示リング14の昇降案内領域
部分に合成樹脂製の昇降案内用被膜体30が設けられる。
また、残量表示リング14の下面に臨む昇降案内用袋筒10
の基端面10cに基端面用被膜体31が設けられる。これら
被膜体30・31は、断熱性及び自己潤滑性を備えたフッ素
樹脂等の合成樹脂により、一体に形成されている。そし
て、少なくとも残量表示リング14の昇降案内領域部分、
及び残量表示リング14の下側部分においては、両被膜体
30・31で、昇降案内用袋筒10の外周面及び基端面10cを
昇降空間Dに露出させないように構成してある。
また、前記の第1図に示すように、フロート12から伝
動棒11・磁性伝動具13・昇降案内用袋筒10を経て残量表
示リング14に至るまでの残量表示系統T中に、残量表示
リング14の下限表示位置を設定する下降規制手段32が設
けられる。即ち、この下降規制手段32は、前記の伝動棒
用受止め具24の上端に形成した伝動棒用受止め部24a
と、伝動棒11の被受止め具25の下端に形成した被受止め
部25aからなる。伝動棒用受止め部24aは、昇降案内用袋
筒10の筒孔10aの下寄り部から内向きに突設されてい
る。また、被受止め部25aは、棒本体部20の上部外周面
から外向きに突設されている。そして、フロート12が下
降して伝動棒11が伝動棒用受止め部24aに受け止められ
た状態では、残量表示リング14の下側に高さ隙間E(第
3図参照)が形成されるように、袋筒10の基端面10cの
高さ位置を設定してある。
さらに、上記の高さ隙間Eの領域内には、皿バネ形の
高さ隙間用断熱体33が装着される。この高さ隙間用断熱
体33はフッ素樹脂等の合成樹脂からなり、その下側空間
に形成された断熱空間Kにより、昇降案内用袋筒10の基
端面10cから残量表示リング14の下側空間に冷熱が伝わ
りにくいようになっている。
第4図は、第2図のように装着した錠剤形シリカゲル
42が水分吸着に伴って重量増加する経過を測定したもの
である。なお、昇降案内用袋筒10の概略の外形寸法は、
外径12mm・高さ80mmであり、透明カバー筒15の内径寸法
は約18mmである。そして、残量表示リング14の昇降空間
Dの容積は、約13cm3である。
錠剤形シリカゲル42は、外形10mmで厚さ5mmの大形の
ものを2個をサンプルとし、外形8mmで厚さ3mmの小形の
ものを10個をサンプルとして測定した。大形のものの測
定結果は、実線図と破線図とで示してある。小形のもの
の測定結果は、一点鎖線図と二点鎖線図とで測定値の上
限および下限を示してある。
この測定結果によれば、大形のシリカゲルは、40日間
で約50mgの水分を吸着し、小形のシリカゲルは33日間で
約30mgの水分を吸着したことがわかる。そして、30℃の
空気中における飽和水蒸気量は約30g/m3であるから、容
積が13cm3の昇降空間D内の飽和水蒸気量は約0.4mgとな
る。従って、昇降案内用袋筒10や透明カバー筒15の表面
粗さ部分および表層部には、昇降空間D内の水蒸気量の
100倍程度の多量の水分が吸着されていたことが理解さ
れる。
第5図は、乾燥剤収容空間Mに挿入した乾燥剤40の変
形例を示している。
これは、多数個の球状シリカゲル45で乾燥剤40を構成
してある。各球状シリカゲル45は、その直径寸法を通気
路41の寸法よりも大きい値に設定することにより、昇降
空間Dに落下しないようにしてある。
なお、球状シリカゲル45は、検湿性のもので構成する
と、含水量が増加したときに、例えば青色からピンク色
に変色するので、吸水性能の低下を容易に判別でき、便
利である。
なお、上記の実施例は、次のように変更することが可
能である。
磁性伝動具13と残量表示リング14とは、両方を磁石で
形成することに代えて、一方を磁石で形成するとともに
他方を磁力で吸引される材質で形成してもよい。
残量表示リング14の昇降空間Dの気密性を高めるに
は、透明カバー筒15と昇降案内用袋筒10とのネジ嵌合部
16に、シリコン等の耐冷熱性の液状シール材を塗布する
ことが好ましい。さらに、上記のネジ嵌合部16は接着剤
で固着してしまうことも可能である。
被膜体30や31・下降規制手段32・高さ隙間用断熱体33
などは、液体炭酸等のように比較的に高温の低温液化ガ
スについては、省略することも可能である。
また、乾燥剤は、シリカゲルに代えて、活性アルミナ
や無水硫酸カルシウムなどで構成することも可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図から第5図は本発明の実施例を示している。 第1図から第4図は、その一実施例を示し、 第1図は、圧力容器に残量計を取り付けた状態を示す縦
断面図で、 第2図は、第1図のII部拡大図、 第3図は、同第1図のIII部拡大図、 第4図は、乾燥剤であるシリカゲルの重量増加量の変化
を示す図である。 第5図は、変形例を示し、第2図に相当する図である。 第6図は、従来例を示し、第1図に相当する図である。 1……圧力容器、10……昇降案内用袋筒、11……伝動
棒、12……フロート、13……磁性伝動具、14……残量表
示リング、15……透明カバー筒、16……ネジ嵌合部、17
・18……シール部材、30……昇降案内用被膜体、32……
下降規制手段、33……高さ隙間用断熱体、40……乾燥
剤、41……通気路、A……圧力容器1の内部空間、B…
…昇降案内用袋筒10の内部空間、D……昇降空間、E…
…高さ隙間、K……断熱空間、L……低温液化ガス、M
……乾燥剤収容空間、T……残量表示系統。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−58215(JP,A) 実開 昭61−92823(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01F 23/56 F17C 13/02

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】圧力容器(1)の上部に耐圧性の昇降案内
    用袋筒(10)を連通状で上向き突出状に固定し、上記の
    圧力容器(1)の内部空間(A)と上記の昇降案内用袋
    筒(10)の内部空間(B)とに亘って伝動棒(11)を昇
    降自在に挿入し、その伝動棒(11)の下端にフロート
    (12)を取付けるとともに、同上の伝動棒(11)の上端
    に磁性伝動具(13)を取り付け、上記の昇降案内用袋筒
    (10)に磁性材料製の残量表示リング(14)を昇降案内
    摺動自在に外嵌し、上記の磁性伝動具(13)と上記の残
    量表示リング(14)との少なくとも一方を磁石で形成
    し、 上記フロート(12)が上記の圧力容器(1)内の低温液
    化ガス(L)から受ける浮力の変化で昇降することに伴
    って、上記の伝動棒(11)と上記の磁性伝動具(13)及
    び磁力を順に介して上記の残量表示リング(14)を昇降
    させるように構成し、 その残量表示リング(14)の昇降空間(D)を透明カバ
    ー筒(15)で気密状に覆って構成した、圧力容器内に収
    容した低温液化ガスの残量計において、 上記の透明カバー筒(15)の内部空間内で上記の残量表
    示リング(14)の昇降空間(D)から外れる位置に乾燥
    剤収容空間(M)を設け、その乾燥剤収容空間(M)に
    乾燥剤(40)を挿入し、 上記の昇降案内用袋筒(10)の外周面のうちの少なくと
    も上記の残量表示リング(14)の昇降案内領域部分に合
    成樹脂製の昇降案内用被膜体(30)を設け、 その昇降案内用被膜体(30)は断熱性及び自己潤滑性を
    備え、少なくとも上記の残量表示リング(14)の昇降案
    内領域部分においては、上記の昇降案内用被膜体(30)
    によって上記の昇降案内用袋筒(10)を上記の残量表示
    リング(14)の上記の昇降空間(D)に露出させないよ
    うに構成した、 ことを特徴とする圧力容器内に収容した低温液化ガスの
    残量計。
  2. 【請求項2】圧力容器(1)の上部に耐圧性の昇降案内
    用袋筒(10)を連通状で上向き突出状に固定し、上記の
    圧力容器(1)の内部空間(A)と上記の昇降案内用袋
    筒(10)の内部空間(B)とに亘って伝動棒(11)を昇
    降自在に挿入し、その伝動棒(11)の下端にフロート
    (12)を取付けるとともに、同上の伝動棒(11)の上端
    に磁性伝動具(13)を取り付け、上記の昇降案内用袋筒
    (10)に磁性材料製の残量表示リング(14)を昇降案内
    摺動自在に外嵌し、上記の磁性伝動具(13)と上記の残
    量表示リング(14)との少なくとも一方を磁石で形成
    し、 上記フロート(12)が上記の圧力容器(1)内の低温液
    化ガス(L)から受ける浮力の変化で昇降することに伴
    って、上記の伝動棒(11)と上記の磁性伝動具(13)及
    び磁力を順に介して上記の残量表示リング(14)を昇降
    させるように構成し、 その残量表示リング(14)の昇降空間(D)を透明カバ
    ー筒(15)で気密状に覆って構成した、圧力容器内に収
    容した低温液化ガスの残量計において、 上記の透明カバー筒(15)の内部空間内で上記の残量表
    示リング(14)の昇降空間(D)から外れる位置に乾燥
    剤収容空間(M)を設け、その乾燥剤収容空間(M)に
    乾燥剤(40)を挿入し、 上記のフロート(12)から上記の伝動棒(11)と上記の
    磁性伝動具(13)と上記の昇降案内用袋筒(10)とを経
    て上記の残量表示リング(14)に至るまでの残量表示系
    統(T)中に、その残量表示リング(14)の下限表示位
    置を設定する下降規制手段(32)を設けて、これによ
    り、上記の残量表示リング(14)の下面と、これに臨む
    上記の昇降案内用袋筒(10)の基端面(10c)との間
    に、高さ隙間(E)を形成した、 ことを特徴とする圧力容器内に収容した低温液化ガスの
    残量計。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載の圧力容器内に収
    容した低温液化ガスの残量計において、 前記の昇降案内用袋筒(10)の上端面と前記の透明カバ
    ー筒(15)の上部内周面との間に前記の乾燥剤収容空間
    (M)を形成して、その乾燥剤収容空間(M)と前記の
    残量表示リング(14)の前記の昇降空間(D)とを通気
    路(41)で連通した、 ことを特徴とする圧力容器内に収容した低温液化ガスの
    残量計。
  4. 【請求項4】請求項1から3のいずれかに記載の圧力容
    器内に収容した低温液化ガスの残量計において、 前記の昇降案内用袋筒(10)の基部(10b)に前記の透
    明カバー筒(15)の下部をネジ嵌合させて、そのネジ嵌
    合部(16)の上下にシール部材(17)(18)を介在させ
    た、 ことを特徴とする圧力容器内に収容した低温液化ガスの
    残量計。
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