JP2927496B2 - 超音波診断装置の遅延時間補正回路 - Google Patents

超音波診断装置の遅延時間補正回路

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JP2927496B2 JP6916590A JP6916590A JP2927496B2 JP 2927496 B2 JP2927496 B2 JP 2927496B2 JP 6916590 A JP6916590 A JP 6916590A JP 6916590 A JP6916590 A JP 6916590A JP 2927496 B2 JP2927496 B2 JP 2927496B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [概要] 受信開口が大きな超音波探触子を持つ超音波診断装置
に係り,特にその超音波受信回路の遅延時間補正回路に
関し, 超音波診断装置の超音波受信回路における遅延回路の
設定遅延時間に生じる誤差を補正して,より正確な遅延
時間の設定を可能にし,それにより受像画像の画質の向
上を図ることを目的とし, 多チャネル構成の超音波振動子と,固定遅延素子群と
固定遅延素子群の遅延時間を補正する可変遅延素子群か
らなる遅延回路と,固定遅延素子群と可変遅延素子群の
各素子の接続状態を任意に切り換えるスイッチ回路とを
具備し,遅延回路とスイッチ回路により超音波振動子の
各チャネル受信信号を適宜遅延させつつ合成して受像信
号を生成する超音波診断装置において,擬似受信信号を
発生する擬似受信信号発生回路と,遅延回路の出力信号
に基づき可変遅延素子群による補正の良否を評価する評
価回路とを具備し,補正モードでは,スイッチ回路によ
り順次に固定遅延素子群中の任意の1以上の固定遅延素
子が選択されてその固定遅延素子の前後に同時に擬似受
信信号発生回路の擬似受信信号が可変遅延素子経由で印
加され,その時の遅延回路の出力信号が評価回路で評価
されて可変遅延素子による補正量が決定されるように構
成される。
[産業上の利用分野] 本発明は受信開口が大きな超音波探触子を持つ超音波
診断装置に係り,特にその超音波受信回路における遅延
素子部の遅延時間の誤差を補正する遅延時間補正回路に
関するものである。
近年,医療機関においては,診断時間の短縮化,誤診
断の防止,診断部位の明瞭化などが求められており,こ
れに伴いより良い画質(高分解能)を持つ超音波診断装
置が要求されている。
一般に超音波診断装置において高分解能を実現するた
めには,超音波探触子の受信開口の大開口化,あるいは
重み付け技術等が必要とされる。受信開口の大開口化を
実現するためには,遅延時間の大きい遅延素子部を持つ
受信回路構成とする必要があり,これに伴い,これら遅
延素子部の遅延時間を誤差なく正確に設定できることが
必要となってきている。
[従来の技術] 従来の超音波診断装置の受診回路における遅延回路
は,遅延時間の誤差を無視した方式,あるいは遅延線の
誤差を考慮して補正を加える方式などを用いたものであ
った。いずれにしても,これらの方式は,遅延時間の補
正処理が複雑であったり,補正結果の良否を確認する方
法などが考慮されておらず,十分なものではなかった。
[発明が解決しようとする課題] 近年,超音波診断装置の高分解能化を実現するため
に,超音波探触子の大開口化,あるいは特殊な超音波探
触子の使用などが進められており,このため現状より更
に遅延時間の長い受信回路を構成する必要が生じてい
る。
しかしながら,従来の超音波診断装置は受信回路の遅
延時間が大きくなることに対して十分な対策が行われて
おらず,このため従来装置では遅延回路部で遅延時間に
誤差が生じ,これが原因となって画質が劣化してしまう
という問題がある。
本発明は上述の事情に鑑みてなされたものであり,そ
の目的とするところは,超音波診断装置の超音波受信回
路における遅延回路で設定される遅延時間に生じる誤差
を補正して,より正確な遅延時間の設定を可能にし,そ
れにより受像画像の画質の向上を図ることにある。
[課題を解決するための手段] 第1図は本発明に係る原理説明図である。
本発明に係る超音波診断装置の遅延時間補正回路は,
一つの形態として,多チャネル構成の超音波振動子51
と,固定遅延素子群53と固定遅延素子群53の遅延時間を
補正する可変遅延素子群54からなる遅延回路52と,固定
遅延素子群53と可変遅延素子群54の各素子の接続状態を
任意に切り換えるスイッチ回路55とを具備し,遅延回路
52とスイッチ回路55により超音波振動子51の各チャネル
受信信号を適宜遅延させつつ合成して受像信号を生成す
る超音波診断装置において,擬似受信信号を発生する擬
似受信信号発生回路56と,遅延回路52の出力信号に基づ
き可変遅延素子群54による補正の良否を評価する評価回
路57とを具備し,補正モードでは,スイッチ回路55によ
り順次に固定遅延素子群53の任意の1以上の固定遅延素
子が選択されてその固定遅延素子の前後に同時に擬似受
信信号発生回路56の擬似受信信号が可変遅延素子経由で
印加され,その時の遅延回路52の出力信号が評価回路57
で評価されて可変遅延素子による補正量が決定されるよ
うに構成される。
本発明に係る超音波診断装置の遅延時間補正回路は,
他の形態として,上述の形態において上記擬似受信信号
周波数は,補正モード時に選択された固定遅延素子の前
後に同時に印加された擬似受信信号が特定の位相差で合
成されるようにその選択された固定遅延素子の公称値,
又は,実験による遅延時間の期待値をもとに決定され,
評価回路57は遅延回路52の出力信号の振幅値が所定の設
定値に近づくことで可変遅延素子の補正量の良否を評価
するように構成される。
本発明に係る超音波診断装置の遅延時間補正回路は,
更に他の形態として,前述の形態において,擬似受信信
号周波数は,補正モードに選択された固定遅延素子の前
後に同時に印加された擬似受信信号が同相で合成される
ようにその選択された固定遅延素子の公称値,又は,実
験による遅延時間の期待値をもとに決定され,評価回路
57は遅延回路52の出力信号の振幅値が所定の最大値に近
づくことで可変遅延素子の補正量の良否を評価するよう
に構成される。
本発明に係る超音波診断装置の遅延時間補正回路は,
更に他の形態として,前述の形態において,擬似受信信
号周波数は,補正モード時に選択された固定遅延素子の
前後に同時に印加された擬似受信信号が逆相で合成され
るように,その選択された固定遅延素子の公称値,又
は,実験による遅延時間の期待値をもとに決定され,評
価回路57は遅延回路52の出力信号の振幅値がゼロに近づ
くことで可変遅延素子の補正量の良否を評価するように
構成される。
本発明に係る超音波診断装置の遅延時間補正回路は,
更に他の形態として,上述の各形態において,受像機58
の画面が複数領域に分割され,各分割領域が遅延回路52
の各補正結果に対応付けられ,各補正結果はその対応す
る分割領域が補正結果に応じて輝度変調されることで表
示されるように構成される。
[作用] 遅延時間の補正を行う時には,スイッチ回路55により
固定遅延素子群53中の任意の固定遅延素子を選択して,
この固定遅延素子の前後に同時に,擬似受信信号発生回
路56からの擬似受信信号を可変遅延素子を経由して印加
する。固定遅延素子の入力側に印加された擬似受信信号
は固定遅延素子を通過することで所定量遅延されて,そ
の出力側に印加された擬似受信信号と合成される。遅延
時間の誤差はこの合成信号の振幅値の大きさから知るこ
とができ,この誤差が無くなるように可変遅延素子の遅
延時間補正量が調整される。
固定遅延素子における擬似受信信号の合成は,擬似受
信信号の周波数をその選択された固定遅延素子の公称
値,又は,実験による遅延時間の期待値をもとに選ぶこ
とで同相で行うことができ,その場合には合成信号の振
幅が最大値となるから,合成信号の振幅が最大値に近付
いたか否かで,可変遅延素子による補正が適切に行われ
たか否かを判定できる。
また固定遅延素子における擬似受信信号の合成は,擬
似受信信号の周波数をその選択された固定遅延素子の公
称値,又は,実験による遅延時間の期待値をもとに選ぶ
ことで逆相で行うこともでき,その場合には合成信号の
振幅がゼロにとなるから,合成信号の振幅がゼロに近付
いたか否かで可変遅延素子による補正が適切に行われた
か否かを判定できる。
補正が適切に行われたか否かを検査員が判断するに
は,実行した種々の補正結果に応じて,その補正結果に
それぞれ対応した受像機58の分割領域を輝度変調するこ
とで行う。これにより検査員は画面の明暗や画像の均一
さなどにより,補正の良否を視覚により簡単に判断する
ことができる。
[実施例] 以下,図面を参照して本発明の実施例を説明する。
第2図には本発明の一実施例としての遅延時間補正回
路を用いた超音波診断装置が示される。第2図におい
て,12は超音波/電気信号の変換を行うNチャネル構成
の超音波振動子(超音波探触子)であり,多数の圧電素
子等の単位振動子12〜12からなり,各単位振動子12
〜12は電気パルスを超音波パルスに変換して対象物
に照射すると共に,対象物からの超音波の反射波を電気
信号に変換する機能を持つ。なおチャネル数Nとして
は,例えば128チャネル程度が選ばれる。
13は送受波回路群であり,各単位振動子12〜12対
応に設けられたN個の送受波回路13〜13からなり,
送波パルスを超音波振動子12に与え,超音波振動子12で
受信された受波パルスを増幅して出力する機能を持つ。
1は遅延回路の補正モード時に擬似受信信号を発生し
て超音波受信回路に入力させる信号発生部である。2は
モードスイッチであり,通常の制御モード時に送受波回
路群13からの受信信号を選択し,一方,遅延時間補正を
行う補正モード時に信号発生部1からの擬似受信信号を
選択して超音波受信回路に入力させるものである。
14は遅延回路であり,固定遅延線群3と可変遅延素子
群4からなる。固定遅延線群3はK個の固定遅延線(電
磁遅延素子)3〜3の縦段接続回路からなり,各固
定遅延線3〜3からはタップが引き出されていて,
このタップから入力信号を加えることで,それらの入力
信号を適宜固定遅延線3〜3で遅延させつつ加算合
成して出力端子3Bから出力することができる。また可変
遅延素子群4は超音波振動子12のチャネル数に対応した
N子の可変遅延素子(または可変遅延線)4〜4か
らなり,これらは固定遅延線群3の固定遅延線3〜3
で生じる遅延時間の誤差を補正するための微調整を行
い,また通常の制御モードでは,随時,焦点合わせをす
るために時々刻々遅延時間を変えるためのものであり,
後述のメモリ群11または制御回路10からの制御データに
よりその補正遅延量を変化させることができる。
5はマトリクススイッチであり,固定遅延線群3の各
タップと可変遅延素子4〜4を制御回路10からの指
示にしたがって種々の形態に接続することができる。6
は増幅回路であり,遅延回路14からの出力信号を増幅し
て出力する。
7は画像制御回路であり,通常の制御モード時には受
像信号をCRT表示装置8に映し,補正モード時には補正
結果を後述する分割画面の輝度変調で表示して検査員が
補正結果の良否を容易に判断できるようにするものであ
る。この画像制御回路7は受波信号をディジタル信号に
変換するA/D変換器70,CRT表示装置8上の走査位置を指
定するスキャンコントローラ71,受波信号をスキャンコ
ントローラ71で指定したアドレスに格納する画像メモリ
72,画像メモリ72の読出し画像データをアナログ信号に
変換するD/A変換器73等を含み構成されている。
9は検出回路であり,増幅回路6で増幅された遅延回
路14の受波信号が入力されており,補正モード時にこの
受波信号を所定の設定値と比較することで,遅延時間の
補正量を検出して誤差量として制御回路10にフィードバ
ックするものである。
10は制御回路で,装置全体の制御を行うものであり,
補正モード時には,選択された固定遅延素子の公称値,
又は,実験による遅延時間の期待値をもとにした周波数
を信号発生部1から発生するように制御し,また検出回
路9からの誤差信号に基づき可変遅延線群4の遅延時間
の補正量を最適にするように糸をフィードバック制御す
る。
11はメモリ群であり,RAM111とROM112を有し,RAM111に
は補正モード時に測定された補正量が記憶され,ROMには
その補正量に対応した遅延時間を可変遅延素子4〜4
に設定するための制御データが格納されている。
20はモードスイッチであり,通常の制御モード時には
ROM112の制御データを可変遅延素子4〜4に送って
それらの遅延時間を設定し,補正モード時には制御回路
10からの制御データを可変遅延素子4〜4に送って
フィードバック制御によりそれらの遅延時間の補正量が
最適となるように切換え制御されるものである。
以下,図面を参照して本発明の実施例を説明する。
まず通常の制御モードでの動作は,超音波振動子12か
ら入力される受波信号が送受波回路群13,モードスイッ
チ2を経て可変遅延素子群4に入力され,選択されたマ
トリクススイッチ5の接点を経て固定遅延線群3に入力
され,ここで加算合成された受信信号が増幅回路6を経
て画像制御回路7に入力されて,この画像制御装置7の
制御により受像回路がCRT表示装置8に表示される。こ
こで,モードスイッチ20はROM112に切り換えられてお
り,可変遅延線素子4はこのROM112の制御データに基づ
き,固定遅延線群3の遅延時間の誤差を補正する補正遅
延時間を受信信号に与える。
次に補正モード時の動作を説明する。ここでは固定遅
延線群3中の固定遅延線3について,その公称値,又
は,実験による遅延時間の期待値の設定遅延時間と実際
の遅延時間の誤差を補正する場合を例とする。
補正モード時には,モードスイッチ2は信号発生部1
側に切り換えられ,またモードスイッチ20は制御回路10
側に切り換えられる。
制御回路10はマトリクススイッチ5を切換え制御して
その接点(a)と(b)を接続し,それにより固定遅延
線群3中の固定遅延線3を選択して,この固定遅延線
3の前後のタップを可変遅延素子4,4に接続す
る。これにより信号発生部1からの擬似受信信号が可変
遅延素子4,4とマトリクススイッチ5を介して固定
遅延線3の前後に同時に印加されるようになる。
信号発生部1は制御回路10の指令に応じてその擬似受
信信号の発振周波数と出力振幅電圧を変えることができ
るようになっており,上述の固定遅延線3に対して
は,発振周波数が固定遅延線3の公称値,又は,実験
による遅延時間の期待値の設定遅延時間τの逆数である
値fで,出力振幅電圧がVの擬似受信信号を発生し
出力する。
したがってこの擬似受信信号が固定遅延線3の前後
のタップに同時に印加された場合,固定遅延線3の入
力端子側に入力された可変遅延素子4経由の擬似受信
信号は,固定遅延線3の遅延時間に設定値からの誤差
がなかった場合(可変遅延素子4,4での遅延が同じ
と仮定する)には,固定遅延線3でちょうど擬似受信
信号の1サイクル分(位相で2πだけ)遅延された後
に,固定遅延線3の出力端子側において,それに可変
遅延素子4経由で印加された擬似受信信号と同相で加
算合成されることになる。よって,固定遅延線3の出
力端子側の信号の振幅電圧は,同相合成による最大値と
なり,これは擬似受信信号Vの2倍の値2Vとなる。
一方,固定遅延線3の遅延時間が所要の設定値から
ずれていて誤差を漏っていた場合には,固定遅延線3
の出力端子側で加算される擬似受信信号は同相となら
ず,したがってその振幅電圧Vsは最大振幅電圧2Vより
も小となる。
第3図は上述の遅延回路14からの受信信号の振幅変化
の様子を示したものであり,[A]は入力信号の波形
(すなわち信号発生部1の出力信号の波形)を示し,
[B]は遅延時間が設定値からずれている場合の遅延回
路14からの出力信号の波形を示し,[C]は遅延時間が
設定値と同じ場合の遅延回路14からの出力信号の波形を
示す。
検出回路9は遅延回路14の受信信号を所定の設定値と
比較しており,この設定値Vthは例えば前述の最大出力
振幅電圧2Vに設定されるように制御回路10で制御され
る。そして遅延回路14からの受信信号がその設定値Vth
に至らなかった場合には,その差を誤差量として制御回
路10に伝える。
制御回路10は検出回路9からの誤差信号により,固定
遅延線3の遅延時間が所要の設定値と一致しているか
否かを判定することができ,誤差が大きいと判断された
場合には,可変遅延素子4の補正遅延時間を調整し,
その調整の結果,遅延時間が設定値と一致したか否かを
再び検出回路9からの誤差信号により判定し,この操作
を検出回路9の誤差信号が所定のしきい値以下に小さく
なるまで繰り返す。
このような操作を各入力チャネルCH1〜CHNの可変遅延
素子4〜4についてそれぞれ行うことにより,固定
遅延線3に対して各可変遅延素子4〜4がどれだ
け遅延時間を補正すればそれぞれ所要の遅延時間を実現
できるかが分かる。制御回路10はこのような操作を他の
固定遅延線3〜3についても各チャネル毎に行って
補正データを収集し,これをRAM111に格納する。このRA
M111における補正データの格納態様が第4図に示され
る。
なお,上述の説明では,固定遅延線群3から一つの固
定遅延線のみをマトリクススイッチ5で選択するように
したが,これに限らず,従属接続された複数の固定遅延
線の列を選択してこの固定遅延線列に対して遅延時間の
補正を行う場合もある。
以上の補正が的確に行われたか否かの確認は,補正結
果をCRT表示装置8上に輝度変調で表示することにより
検査員が一目瞭然にその良否を判別できるようにしてい
る。以下,この方法について説明する。
すなわち,例えば固定遅延線3についての各チャネ
ルの補正結果を表示するにあたっては,第5図[A]に
示されるように,CRT表示装置8の画面をそのチャネル数
だけ縦に分割し,各分割領域を各チャネルに対応させ,
固定遅延線3に対する各チャネルの遅延時間の誤差量
に応じて各チャネルの対応分割領域の輝度を輝度変調す
る。例えば誤差が大きい場合には輝度が低く,小さい場
合には輝度が高くなるようにする。このような操作はRA
M111の格納データに基づき容易に行うことができる。ま
た画面の左端側には補正結果の良否を判定するための比
較用の輝度領域を設け,ここに例えば誤差ゼロの場合の
輝度を表示する。
このようにして全チャネルの補正結果をCRT表示装置
8の画面上に縦縞状に輝度表示するようにすれば,全チ
ャネルの補正結果が適切な場合(すなわち各チャネルの
誤差が微小な場合)には,第5図[C]に示されるよう
に,画面全体が均一に明るくなる。この際,比較用輝度
画像と補正結果輝度画像とを比較することで,補正結果
の良否は直ちに確認できる。一方,誤差が大きいチャネ
ルが存在していた場合には,第5図[B]に示されるよ
うに,画面に輝度ムラが生じることになる。このように
検査員は補正結果の良否を視覚により一目瞭然に確認す
ることができるようになる。
上記では各分割領域を各チャネルに対応付けたが,こ
れに限られるものではなく,例えばこれを各固定遅延線
に対応付けて,あるチャネルについての各固定遅延素子
の遅延時間の良否を画面上に表示するようにしてもよ
い。
補正モードが終了したならば,モードスイッチ2,20を
元に戻して制御モードとする。これにより補正結果が記
憶されているメモリ群11のRAM112の内容をアドレスとし
てROM112の制御データを読み出し,それによりROM112か
ら可変遅延素子4〜4に与える遅延時間の制御デー
タを補正前の値から補正後の値に更新する。
本発明の実施にあたっては種々の変形形態が可能であ
る。例えば,上述の実施例では,固定遅延線の前後に印
加した擬似受信信号が,その固定遅延素子の出力端子側
で同相に加算されることで,補正が良好の時に出力振幅
が最大値となるようにして,補正結果の評価を行った
が,本発明はこれに限られるものではない。
例えば,固定遅延素子の前後に同時に印加した擬似受
信信号が,その出力端子側において特定の位相差で合成
されるように擬似受信信号の周波数を設定すれば,遅延
回路14からの受信信号の振幅値が所定の設定値になるこ
とで,補正結果が良好と評価することができるようにな
る。この場合,検出回路9は,受信信号と所定の設定値
との誤差により補正量を検出することになる。
また,固定遅延素子の前後に印加した擬似受信信号
が,その出力端子側において逆相で印加されるように擬
似受信信号の周波数を設定すれば,遅延回路14かろの受
信信号がゼロとなることで,補正結果が良好と評価する
ことができるようになる。この場合,検出回路9は,受
信信号と所定の設定値(ゼロに近い値)との誤差により
補正量を検出することになる。
また遅延回路14で所要の遅延量を得る方法としては,
可変遅延素子4〜4の遅延時間を全チャネル一定に
して固定遅延線群3のタップ選択により行う方法,ある
いは可変遅延素子4〜4の補正遅延時間と固定遅延
線群3のタップ選択の両方で行う方法など種々の方法が
可能である。
[発明の効果] 以上説明したように,本発明によれば,超音波受信回
路における遅延回路で設定される遅延時間を,その誤差
を適宜補正をしつつ,所要の設定時間に正確に合わせる
ことが可能となり,受像画像の画質を向上させることが
できる。
また補正結果を受像機の画面上に,分割領域の輝度変
調により表示することにより,検査員が補正結果の良否
を一目瞭然に確実に判断することができる。
また本発明では補正にあたり遅延時間を時間値として
測定しているのでなく,遅延回路の出力信号の振幅値に
より遅延時間の補正を行うようにしているので,回路が
簡単となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る原理説明図, 第2図は本発明の一実施例としての遅延時間補正回路を
用いた超音波診断装置を示すブロック図, 第3図は補正モード時における遅延回路の入力および出
力側の信号波形を示す図, 第4図は実施例装置におけるメモリ群のRAMへの補正デ
ータの格納状態を説明する図,および, 第5図は実施例装置におけるCRT表示装置の画面上への
補正結果の表示方法を説明する図である。 図において, 1……信号発生部 2,20……モードスイッチ 3……固定遅延線群 3〜3……固定遅延線 4……可変遅延素子群 4〜4……可変遅延素子 5……マトリクススイッチ 6……増幅回路 7……画像制御回路 8……CRT表示装置 9……検出回路 10……制御回路 11……メモリ群 12……超音波振動子 12〜12……単位振動子 13……送受波回路群 13〜13……送受波回路 14……遅延回路 111……RAM 112……ROM

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多チャネル構成の超音波振動子(51)と, 固定遅延素子群(53)と該固定遅延素子群(53)の遅延
    時間を補正する可変遅延素子群(54)からなる遅延回路
    (52)と, 該固定遅延素子群(53)と該可変遅延素子群(54)の各
    素子の接続状態を任意に切り換えるスイッチ回路(55)
    とを具備し, 該遅延回路(52)と該スイッチ回路(55)により該超音
    波振動子(51)の各チャネル受信信号を適宜遅延させつ
    つ合成して受像信号を生成する超音波診断装置におい
    て, 擬似受信信号を発生する擬似受信信号発生回路(56)
    と, 該遅延回路(52)の出力信号に基づき該可変遅延素子群
    (54)による補正の良否を評価する評価回路(57)とを
    具備し, 補正モードでは,該スイッチ回路(55)により順次に該
    固定遅延素子群(53)中の任意の1以上の固定遅延素子
    が選択されてその固定遅延素子の前後に同時に擬似受信
    信号発生回路(56)の擬似受信信号が可変遅延素子経由
    で印加され,その時の遅延回路(52)の出力信号が評価
    回路(57)で評価されて可変遅延素子による補正量が決
    定されるように構成された超音波診断装置の遅延時間補
    正回路。
  2. 【請求項2】上記擬似受信信号周波数は,補正モード時
    に選択された固定遅延素子の前後に同時に印加された擬
    似受信信号が特定の位相差で合成されるようにその選択
    された固定遅延素子の公称値,又は実験による遅延時間
    の期待値に基づいて決定され,上記評価回路(57)は遅
    延回路(52)の出力信号の振幅値が所定の設定値に近づ
    くことで可変遅延素子の補正量の良否を評価するように
    構成されたことを特徴とする請求項1記載の超音波診断
    装置の遅延時間補正回路。
  3. 【請求項3】前記擬似受信信号の周波数は,補正モード
    時に選択された固定遅延素子の前後に同時に印加された
    擬似受信信号が同相で合成されるようにその選択された
    固定遅延素子の公称値,又は,実験による遅延時間の期
    待値をもとに決定され,評価回路(57)は遅延回路(5
    2)の出力信号の振幅値が所定の最大値に近づくことで
    可変遅延素子の補正量の良否を評価するように構成され
    た請求項1記載の超音波診断装置の遅延時間補正回路。
  4. 【請求項4】前記擬似受信信号の周波数は,補正モード
    時に選択された固定遅延素子の前後に同時に印加された
    擬似受信信号が逆相で合成されるようにその選択された
    固定遅延素子の公称値,又は,実験による遅延時間の期
    待値をもとに決定され,評価回路(57)は遅延回路(5
    2)の出力信号の振幅値がゼロに近づくことで可変遅延
    素子の補正量の良否を評価するように構成された請求項
    1記載の超音波診断装置の遅延時間補正回路。
  5. 【請求項5】受像機(58)の画面が複数領域に分割さ
    れ,各分割領域が遅延回路(52)の各補正結果に対応付
    けられ,各補正結果はその対応する分割領域が該補正結
    果に応じて輝度変調されることで表示されるように構成
    された請求項1〜4の何れかに記載の超音波診断装置の
    遅延時間補正回路。
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