JP2921970B2 - 転炉終点制御方法 - Google Patents
転炉終点制御方法Info
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Description
て、特に、燐(P)含有量を予測式に導入することによ
り、石灰を低減させながら高精度な終点制御を行うもの
である。
が、その中で代表的なものについて述べると、精錬を終
了する約2分前にサブランスに装着してある熱電対によ
つて測定(中間測定という)した溶鋼温度と、その時の
炭素(C)含有量(以下「C」ともいう)の推定値等か
ら、精錬終了(吹止め)までに必要な酸素量や冷却剤を
予測して投入することによつて終点温度や炭素含有量を
目標値に近づけていた。
に、転炉終点で溶鋼温度及び炭素濃度を制御する方式を
周知のダイナミック制御と呼ぶ。この周知の従来技術の
内容をさらに具体的に説明する。従来の終点制御におい
ては、酸素量(ΔO2)と冷却材(ΔSORE)の二つの操作
変数により、終点温度(TE)と終点炭素含有量(CE)を
目標値に近づけるべく制御を行っていた。すなわち、TE
に関する式とCEに関する式の二つがあり、操作変数はΔ
O2、ΔSOREの二つ。この連立式を解いて、解を得てい
た。これを式で書くと、例えば、制御式は、次の通りで
ある。
得られた中間測定温度及び中間測定炭素濃度推定値であ
る。TS及びCSに関しては、この制御を実施する時点で
は、実績値が得られており、制御式には実績値が代入さ
れる。TE及びCEは、それぞれ終点温度及び終点炭素含有
量であり、制御時には、これらには目標値が代入され
る。残る変数は、操作変数である酸素量(ΔO2)と冷却
材(ΔSORE)であり、これら2変数について解けば、解
が求まる。
つであり、それらの二つの式の両方、又は片方に、既に
値が判明している2つ以上の実績値変数(TS及びCSを含
む)、目標値としてのTE及びCEの2変数、そして操作変
数であるΔO2及びΔSOREの未知の2変数を含む制御式な
ら、様々なものがあり得る。
は、例えば、特開平1−230710号公報に学習項の説明が
記載されている。これは、既知変数のみでは説明できな
い比較的緩やかな時系列的に変化する誤差に追従するた
めの項である。
分でありながら、従来はダイナミック制御においては、
制御されていなかった。燐含有量(以下「P」ともい
う。)については、第1図にしめすように、CとPの関
係からCが下がればPも下がるという一般的な傾向が見
られ、これを用いて、Cを制御することにより、間接的
なPの制御が行われてきたのが実態である。
が存在していた。
うな相合関係があるが、上述した如く、実質的にはPと
Cとの関係は非常にバラツキが大きく図示のようにCを
コントロールすればPもコントロール出来るということ
ではないので、石灰を多量に投入し必要以上にPを下げ
ようとしている。
して精錬する場合はある程度精度よく制御出来るが、し
かし、鋼種の変更や目標値を大きくかえた時は、必ずし
も満足できる的中率ではなかつた。
に、従来にない予測式に基づいて中間測定後に必要な酸
素や冷却剤を求め精度よく、安価な終点制御を行う方法
を提供するものである。
温度と少なくとも炭素(C)含有量、燐(P)含有量を
制御する終点制御方法において、 精錬中に測定した溶鋼の温度と炭素(C)含有量また
は炭素については推定値を用いて次式の終点温度予測式
(1)と測定後必要な酸素量予測式(2)とから少なく
とも測定後の酸素量と冷却剤量を求め投入する転炉の終
点制御と、 前記測定した溶鋼の温度と炭素(C)含有量または炭
素については推定値を用いて次式の終点温度予測式
(1)と終点燐(P)予測式(3)とから少なくとも測
定後の酸素量と冷却剤量を求め投入する転炉の終点制御
とを1吹錬単位中で経時的に炭素を重視する時と燐を重
視する時とによって使い分けることを特徴とする転炉終
点制御方法である。
素含有量の範囲によって係数を区分するとよい。
ごとく次の3式を用いる。
得られた中間測定温度及び中間測定炭素濃度推定値であ
る。この制御を実施する時点では、実績値が得られてお
り、制御式には実績値が代入される。TE,CE及びPEは、
それぞれ終点温度、終点炭素含有量及び終点燐含有量で
あり、制御時には、これらには目標値が代入される。残
る変数は、操作変数である酸素量(ΔO2)と冷却材(Δ
SORE)である。従来方法と異なることは、PE(終点燐)
の式が追加された点である。この場合には、未知変数が
2で、式が3であるので、一般には解けない。そこで、
本発明法では、状況に応じて、(1)、(2)を連立さ
せた方法と(1)、(3)を連立させた方法を使い分け
ることにより、CもPも考慮した制御を行う。さらに、 終点温度、終点までに必要な酸素量及び終点燐の予測
式に基づいて中間測定後に必要な酸素や冷却剤量を求め
終点制御するので、従来のように多量の石灰を投入する
必要がなく、必要最小限の石灰の投入によつて、高精度
な制御を行うことができる。
つて、予測式に用いる係数を使い分けるため、その精度
も一段と向上出来る。
説明する。
解析を行い、次のような予測モデル式を立てた。
+0.017×換算CaO/WCH −0.012×SORE/WCH−0.005×CaCO3/WCH −0.22×CaF2/WCH+0.35+学習項 但し、 Cを次のように区分してF(C)を求めた。
てΔO2、ΔSOREを求める。
ΔO2を計算する。
おく。
てΔO2、ΔSOREを求める。
ΔO2計算する。
おく。
て採用する。
(2a)(1a)に代入してCE、PEについて解いた解をそれ
ぞれCE、PEとしこれらをダイナミック画面(CRT)にオ
ペレータへの表示する。
いのでNewton法等の数値解法を用いるとよい。
算し求めた酸素や冷却剤を投入することによつて高精度
で安価な終点制御を行うことができた。
1吹錬単位中で経時的に行われるものである。
た値であつて、本発明の技術範囲を特定するものではな
い。
効果を得ることができる。
制御するので、従来のように単に石灰を多量に投入する
方法と異なり適正な量によつて精度よく安価にしかも品
質を保ちつつ制御できることが可能になつた。
ン)使用しているが、約1〜2(kg)/溶銑(トン)低
減でき、又、目標終点炭素の的中率も従来約96%から98
%へと向上している。
る。
Claims (2)
- 【請求項1】転炉での精錬工程で精錬終了の目標値とし
て溶鋼の温度と少なくとも炭素(C)含有量、燐(P)
含有量を制御する終点制御方法において、 精錬中に測定した溶鋼の温度と炭素(C)含有量または
炭素については推定値を用いて次式の終点温度予測式
(1)と測定後必要な酸素量予測式(2)とから少なく
とも測定後の酸素量と冷却剤量を求め投入する転炉の終
点制御と、 前記測定した溶鋼の温度と炭素(C)含有量または炭素
については推定値を用いて次式の終点温度予測式(1)
と終点燐(P)予測式(3)とから少なくとも測定後の
酸素量と冷却剤量を求め投入する転炉の終点制御とを1
吹錬単位中で経時的に使い分けることを特徴とする転炉
終点制御方法。 TE=F1(ΔO2,ΔSORE,TS,CS)+学習項 …(1) ΔO2=F2(ΔSORE,CE,TS,CS)+学習項 …(2) PE=F3(ΔO2,ΔSORE,TS,CS)+学習項 …(3)。 但し、 F1,F2,F3:実数値関数 TE:溶鋼の終点温度 TS:溶鋼の中間温度 ΔO2:中間測定後の酸素量 ΔSORE:中間測定後の冷却剤量 CE:溶鋼の終点炭素含有量 CS:中間測定時の溶鋼の炭素含有量 PE:溶鋼の終点燐含有量 をいう。 - 【請求項2】請求項1記載の式(2)で炭素(C)含有
量の範囲によって係数を区分することを特徴とする転炉
終点制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31425290A JP2921970B2 (ja) | 1990-11-21 | 1990-11-21 | 転炉終点制御方法 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP31425290A JP2921970B2 (ja) | 1990-11-21 | 1990-11-21 | 転炉終点制御方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04187709A JPH04187709A (ja) | 1992-07-06 |
JP2921970B2 true JP2921970B2 (ja) | 1999-07-19 |
Family
ID=18051113
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31425290A Expired - Lifetime JP2921970B2 (ja) | 1990-11-21 | 1990-11-21 | 転炉終点制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2921970B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20200103989A (ko) * | 2019-02-26 | 2020-09-03 | 현대제철 주식회사 | 전로 정련 방법 |
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CN106148628B (zh) * | 2015-03-28 | 2017-12-05 | 鞍钢股份有限公司 | 一种转炉碳氧积动态控制方法 |
-
1990
- 1990-11-21 JP JP31425290A patent/JP2921970B2/ja not_active Expired - Lifetime
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