JP2919614B2 - 等速ジョイント用グリース - Google Patents

等速ジョイント用グリース

Info

Publication number
JP2919614B2
JP2919614B2 JP41515590A JP41515590A JP2919614B2 JP 2919614 B2 JP2919614 B2 JP 2919614B2 JP 41515590 A JP41515590 A JP 41515590A JP 41515590 A JP41515590 A JP 41515590A JP 2919614 B2 JP2919614 B2 JP 2919614B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
copolymer
grease
compound
constant velocity
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP41515590A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04130193A (ja
Inventor
三郎 安部
日出夫 浅野
巌 渡辺
武久 酒井
亮 長谷川
文夫 後藤
寛 田尻
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP41515590A priority Critical patent/JP2919614B2/ja
Publication of JPH04130193A publication Critical patent/JPH04130193A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2919614B2 publication Critical patent/JP2919614B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Lubricants (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は等速ジョイント、特にプ
ランジング型等速ジョイント用グリースに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】プランジング型等速ジョイントには代表
的なものにはダブルオフセット型等速ジョイント(DO
J型)とトライボード型等速ジョイント(TJ型)とが
ある。
【0003】従来潤滑材として二硫化モリブデン、鉛系
極圧剤、硫黄−リン系極圧剤などを添加したグリースが
使用されていた。しかし上記グリースを充填したダブル
オフセット型等速ジョイントの実装車では高速走行時に
おいてビート音やこもり音が発生したり、車体が振動す
る欠点があった。また、トライボード型高速ジョイント
の実装車では加速時には、車体に横振れが生じるという
欠点があった。また、プランジング型等速ジョイントは
転がりに比べて滑り要素がきわめて多いので角度をもっ
て回転トルクを伝達すると摺動部分の摩擦抵抗によって
軸力が発生する。
【0004】軸力の発生が大きいと車体に振動が起こ
り、乗員に不快感を与える。したがって軸力は可能な限
り低くすることが望ましい。
【0005】そこでプランジング型等速ジョイントにお
いては、内部に潤滑剤を充填して摩擦抵抗を下げ摺動性
の向上を図るようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように従来の技術
においては等速ジョイント特にプランジング型等速ジョ
イントを装備した車両等が高速時または加速走行時に車
体のビート音、こもり音または横振れ等を発生しないよ
うにするための低摩擦係数のグリースが得られないとい
う問題点があった。
【0007】上記の問題点を解決するために、本発明は
基油にジウレア系化合物、有機モリブデン化合物、極圧
剤および特定の共重合体を1種類混合して等速ジョイン
ト用グリースとしたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、鉱油とウレア
系化合物とよりなるベースグリースにグリース組成物の
重量基準で、 (1)有機モリブデン化合物として、 ジチオカルバメート系モリブデン化合物0.5〜5重量
%、 ジチオフォスフェート系モリブデン化合物0.5〜5重
量%、 (2)極圧剤としてジチオフォスフェート系亜鉛化合物
0.5〜10重量%、 (3)エチレンと分枝状α−オレフィンとの共重合体
0.5〜60重量%、またはオレフィンとの共重合体2
〜70重量%、またはポリメタクリレートの共重合体2
〜85重量%を混合することにより、基油と共重合体と
の混合物が100℃で13〜460cStの動粘度を得
られることを特徴とする等速ジョイント用グリースに関
するものである。
【0009】また、本発明のグリースには酸化防止剤、
油性剤、防錆剤等を適宜添加することができる。
【0010】本発明で使用する基油は鉱油系もしくは合
成炭化水素系の潤滑油である。増ちょう剤としてはリチ
ウム石鹸などの金属石鹸より耐熱性がすぐれたウレア化
合物(ジウレア系化合物)等が使用される。
【0011】本発明のグリースで使用する有機モリブデ
ン化合物としては、モリブデンジアルキルジチオカルバ
メートとモリブデンジアルキルジチオフォスフェートま
たはモリブデンジアリールジチオフォスフェートとを併
用している。
【0012】また有機モリブデン化合物の量は、多過ぎ
ても効果は同じかもしくは悪くなるのでそれぞれ0.5
〜5重量%づつであり、合計で0.5〜10重量%、好
ましくは2〜5重量%である。
【0013】本発明で使用する極圧剤の亜鉛化合物はジ
ンクジアルキルジチオフォスフェートまたはジンクジア
リールジチオフォスフェートのそれぞれ単独または2種
以上の混合物である。上記の有機亜鉛化合物は上記の有
機モリブデン化合物とともにきわめて有効な極圧添加剤
である。その添加量は多過ぎても効果が同じかまたは悪
くなるので0.5〜10重量%、好ましくは0.5〜5
重量%である。
【0014】次に本発明で使用する共重合体は、エチレ
ンと分枝状α−オレフィンとのオリゴマー(式1)、ま
たはオレフィンの共重合体(式2)、またはポリメタク
リレートの共重合体(式3)であり、一般的に下記の式
で表される。
【0015】
【化1】 上記共重合体は、極性基も含むあるいは含まない炭化水
素系の合成油であり、低面圧時の軸力低減に有効であ
る。
【0018】共重合体の添加量は多過ぎても効果は同じ
かやや悪くなるので、エチレンと分枝状α−オレフィン
との共重合体の場合は、0.5〜60重量%、好ましく
は5〜30重量%、特に好ましくは10ないし30重量
%である。また、オレフィンの共重合体の場合は、2〜
70重量%、好ましくは7〜39重量、特に好ましくは
13ないし39重量%である。また、ポリメタクリレー
トの共重合体の場合には、2〜85重量%、好ましくは
7〜47重量%、特に好ましくは13ないし47重量%
である。 比較例 1 ベースグリースとして精製鉱油(パラフィン系基油、粘
度指数90、動粘度40℃で80.3cSt、100℃
で10cSt、流動点−17.5℃)90重量%とジウ
レア系化合物10重量%とを混合し3本ロールで処理し
てグリース組成物を得た。この組成物の性状としてちょ
う度、滴点、摩耗係数および軸力を試験した。結果を表
1に示す。 比較例 2 グリース組成物の重量基準で基油として精製鉱油(比較
例1と同じもの)83重量%とジウレア系化合物10重
量%とを含むベースグリースに有機モリブデン化合物
(モリブデンジアルキルジチオカーバメート)を4重量
%、極圧剤としてジンクジアルキルジチオフォスフェー
トを2重量%、および酸化防止剤としてオクチルジフェ
ニルアミン1重量%を添加し、よく混合し3本ロールで
処理した。得られたグリース組成物の性状の試験結果を
表1に示す。 比較例 3 比較例2において、有機モリブデン化合物として同化合
物(モリブデンジアルキルジチオカーバメート)2重
量%および同化合物(モリブデンジアルキルジチオフ
ォスフェート)2重量%を用いたほかは比較例2と同様
にしてグリース組成物を得た。この組成物の性状の結果
を表1に示す。 実施例 1 基油として精製鉱油(比較例1と同じもの)82重量%
とジウレア系化合物10重量%とを含有するベースグリ
ースにオリゴマーとしてエチレンと分枝状のα−オレフ
ィンとの共重合体(分子量3700)1重量%、有機モ
リブデン化合物(モリブデンジアルキルジチオカーバ
メート)2重量%、有機モリブデン化合物(モリブデ
ンジアルキルジチオフォスフェート)2重量%、極圧剤
としてジンクジアルキルジチオフォスフェート2重量%
および酸化防止剤としてオクチルジフェニルアミン1重
量%を添加し、よく混合し、3本ロールで処理してグリ
ース組成物を得た。
【0019】実施例 2〜21 実施例1と同じ成分を用い、鉱油およびエチレンと分枝
状のα−オレフィンとの共重合体、鉱油およびオレフィ
ンの共重合体、鉱油およびポリメタクリレートの共重合
体の混合量を変化させて実施例1と同様に表1〜3に示
すような実施例2〜21のグリース組成物を得た。次い
でこれらの組成物について実施例1と同様にそれらの性
能を試験した。その結果を表1〜3に示す。
【0020】表1の結果より、比較例3と実施例1〜7
(エチレンと分枝状α−オレフィンの共重合体)および
実施例8〜14(オレフィンの共重合体)および実施例
15〜21(ポリメタクリレートの共重合体)を比較す
れば明らかなように、低摩耗係数のグリースに本発明で
使用するエチレンと分枝状α−オレフィンとの共重合体
あるいはオレフィンの共重合体あるいはポリメタクリレ
ートの共重合体を添加することにより、その低摩擦係数
の性能は変らなかったが、一方軸力は表1〜3および図
1に示すように本発明の共重合体を含まない低摩擦係数
グリースよりも大幅に低減された。
【0021】これは、ジウレア系化合物、有機モリブデ
ン化合物、極圧剤および上記共重合体の相乗効果による
ものと考えられる。
【0022】
【表1】
【0023】
【表2】
【0024】
【表3】 注) 表1において、オリゴマーは、エチレンと分枝状α−オ
レフィンとの共重合体(分子量3700)、表2におけ
るオレフィンコポリマーは、極性基を含まないオレフィ
ンの共重合体(分子量35000)、表3におけるポリ
メタクリレートの共重合体は、極性基を含むもの(分子
量95000)、ウレア系化合物はジウレアを主成分と
するウレア化合物、有機モリブデン化合物はモリブデ
ンジアルキルジチオカルバメート、有機モリブデン化合
物はモリブデンジアルキルジチオフォスフェート、極
圧剤はジンクジアルキルジチオフォスフェート、酸化
防止剤はオクチルジフェニルアミンである。
【0025】またグリース組成物の性状および動粘度は
次の試験方法により測定した。
【0026】 ちょう度 JISK2220 5.3 滴 点 JISK2220 5.4 摩擦係数 ASTMD2266準拠(条件) (50kg・f×600rpm×室温×15分) 軸力、実車(DOJ型装着車)試験による dB=20Log(kg・f) 動粘度 JISK2283 本発明のグリースは表1〜3から明らかなように低い摩
擦係数を有し、かつ極めて良好な低い軸力をもってい
る。
【0027】
【発明の効果】本発明のグリースは低い摩擦係数を有
し、しかもすぐれた低い軸力を有しており、今迄以上に
乗員への不快感を減少させ、快適な運転環境をあたえる
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】DOJ実装車において、車速と軸力および室内
音圧の関係を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C10M 145/14 C10M 145/14 // C10N 10:04 10:12 20:02 30:06 40:00 50:10 (72)発明者 渡辺 巌 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日 産自動車株式会社内 (72)発明者 酒井 武久 東京都千代田区霞が関3丁目2番5号 昭和シェル石油株式会社内 (72)発明者 長谷川 亮 東京都千代田区霞が関3丁目2番5号 昭和シェル石油株式会社内 (72)発明者 後藤 文夫 東京都千代田区霞が関3丁目2番5号 昭和シェル石油株式会社内 (72)発明者 田尻 寛 東京都千代田区霞が関3丁目2番5号 昭和シェル石油株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−46299(JP,A) 特開 昭52−16503(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C10M 169/06 C10M 115/08 C10M 137/10 C10M 139/00 C10M 143/00 C10M 145/14 C10N 10:04 C10N 10:12 C10N 20:02 C10N 30:06 C10N 40:00 C10N 50:10

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉱油とウレア系化合物とよりなるベース
    グリースにグリース組成物の重量基準で、 (1)有機モリブデン化合物として、 ジチオカルバメート系モリブデン化合物0.5〜5重量
    %、 ジチオフォスフェート系モリブデン化合物0.5〜5重
    量%、 (2)極圧剤としてジチオフォスフェート系亜鉛化合物
    0.5〜10重量%、 (3)エチレンと分枝状α−オレフィンとの共重合体
    0.5〜60重量%、またはオレフィンとの共重合体2
    〜70重量%、またはポリメタクリレートの共重合体2
    〜85重量%を混合することにより、基油と共重合体と
    の混合物が100℃で13〜460cStの動粘度を得
    られることを特徴とする等速ジョイント用グリース。
JP41515590A 1989-12-27 1990-12-27 等速ジョイント用グリース Expired - Lifetime JP2919614B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP41515590A JP2919614B2 (ja) 1989-12-27 1990-12-27 等速ジョイント用グリース

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1-336702 1989-12-27
JP33670289 1989-12-27
JP41515590A JP2919614B2 (ja) 1989-12-27 1990-12-27 等速ジョイント用グリース

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04130193A JPH04130193A (ja) 1992-05-01
JP2919614B2 true JP2919614B2 (ja) 1999-07-12

Family

ID=26575552

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP41515590A Expired - Lifetime JP2919614B2 (ja) 1989-12-27 1990-12-27 等速ジョイント用グリース

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2919614B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101846694B1 (ko) 2016-08-17 2018-04-06 현대자동차주식회사 극압 및 저마찰 성능이 동시에 향상된 그리스 조성물

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5379343B2 (ja) * 2006-05-10 2013-12-25 昭和シェル石油株式会社 等速ジョイント用グリース組成物
JP2008069282A (ja) * 2006-09-14 2008-03-27 Ntn Corp 等速ジョイント用グリース組成物および等速ジョイント
JP4730714B2 (ja) 2008-08-28 2011-07-20 日産自動車株式会社 グリース組成物
JP5438938B2 (ja) * 2008-09-05 2014-03-12 Ntn株式会社 グリース組成物、該グリース組成物を封入した転がり軸受および自在継手
CN102144021B (zh) * 2008-09-05 2016-10-12 Ntn株式会社 润滑脂组合物、封入了该润滑脂组合物的滚动轴承及万向接头

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101846694B1 (ko) 2016-08-17 2018-04-06 현대자동차주식회사 극압 및 저마찰 성능이 동시에 향상된 그리스 조성물

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04130193A (ja) 1992-05-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR0147803B1 (ko) 등속 조인트용 그리이스 조성물
EP0719316B1 (en) Grease composition for constant velocity joints
EP0435745B1 (en) Grease for constant velocity joint
AU2004249900B2 (en) Urea grease composition for constant velocity joints
US5604187A (en) Grease composition for constant velocity joints
JP4248688B2 (ja) 等速ジョイント用グリース組成物
JPH0579280B2 (ja)
EP0633304B1 (en) Urea grease composition
KR20010066883A (ko) 등속 조인트용 그리스 조성물
US5487837A (en) Grease composition for constant velocity joint
EP0708172B1 (en) Grease composition for constant velocity joints
JPS61152797A (ja) チオアンチモン酸アンチモンと二硫化モリブデン若しくはグラフアイトとの相乗性潤滑剤添加剤
JP2919614B2 (ja) 等速ジョイント用グリース
JP2000303087A (ja) 等速ジョイント用グリース組成物
JP4397975B2 (ja) 等速ジョイント用グリース組成物
JP3833756B2 (ja) ウレアグリース組成物
JP3988899B2 (ja) 等速ジョイント用グリース組成物
JP3949339B2 (ja) 等速ジョイント用グリース組成物
JPH0617075A (ja) 潤滑剤、特に、定速度ユニバーサルジョイント用の潤滑グリース
JPH10147791A (ja) 等速ジョイント用グリース組成物
JPH0657283A (ja) 等速ジョイント用グリース組成物
JPH0657284A (ja) 等速ジョイント用グリース組成物
JP2000239685A (ja) 等速ジョイント用グリース組成物
JP5113807B2 (ja) 等速ジョイント用グリース組成物
WO1999005240A1 (en) Grease composition for a constant velocity joint

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 10

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090423

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090423

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 11

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100423

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 12

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110423