JP2918968B2 - 圧電型変換器 - Google Patents
圧電型変換器Info
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- JP2918968B2 JP2918968B2 JP7072790A JP7072790A JP2918968B2 JP 2918968 B2 JP2918968 B2 JP 2918968B2 JP 7072790 A JP7072790 A JP 7072790A JP 7072790 A JP7072790 A JP 7072790A JP 2918968 B2 JP2918968 B2 JP 2918968B2
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Description
【発明の詳細な説明】 (a)産業上の利用分野 この発明は、魚群探知器、ドップラーソナーあるいは
潮流計の超音波送受波器等として用いられる圧電型変換
器に関する。
潮流計の超音波送受波器等として用いられる圧電型変換
器に関する。
(b)従来の技術 魚群探知器、ドップラーソナーおよび潮流計等に用い
られる超音波送受波器は、圧電振動子の圧電効果を利用
して超音波の送受波を行うものであり、通常圧電振動子
が樹脂モールドされた状態で用いられる。
られる超音波送受波器は、圧電振動子の圧電効果を利用
して超音波の送受波を行うものであり、通常圧電振動子
が樹脂モールドされた状態で用いられる。
このような従来の圧電型変換器の断面構造を第3図に
示す。第3図において1は円盤型圧電基板の両主面に電
極を形成してなる圧電振動子、7は圧電振動子1の背面
方向へ放出される超音波を遮音するコルク等からなる遮
音材である。このように圧電振動子1と遮音材7からな
る積層体に対しウレタン樹脂等により樹脂モールド6を
施している。このような構造の圧電型変換器が例えば船
底タンク内に収納されて超音波送受波器として用いられ
ている。
示す。第3図において1は円盤型圧電基板の両主面に電
極を形成してなる圧電振動子、7は圧電振動子1の背面
方向へ放出される超音波を遮音するコルク等からなる遮
音材である。このように圧電振動子1と遮音材7からな
る積層体に対しウレタン樹脂等により樹脂モールド6を
施している。このような構造の圧電型変換器が例えば船
底タンク内に収納されて超音波送受波器として用いられ
ている。
(c)発明が解決しようとする課題 ところが、このような従来の圧電型変換器において
は、圧電振動子と遮音材とからなる積層体全体を樹脂モ
ールドしているため、放熱性が悪く、条件によっては遮
音材のコルクが損焼するおそれがあった。したがって送
波エネルギーを増大させるには、圧電型変換器全体を大
型化させて、耐入力電力を向上させなければならない。
しかし圧電振動子が大型化すればスプリアスの影響が顕
著になるという問題が生じる。また、遮音材として放熱
効果の高い材料を用いれば、遮音材の共振等により一般
に残響(尾引き)が長くなる、という問題があった。
は、圧電振動子と遮音材とからなる積層体全体を樹脂モ
ールドしているため、放熱性が悪く、条件によっては遮
音材のコルクが損焼するおそれがあった。したがって送
波エネルギーを増大させるには、圧電型変換器全体を大
型化させて、耐入力電力を向上させなければならない。
しかし圧電振動子が大型化すればスプリアスの影響が顕
著になるという問題が生じる。また、遮音材として放熱
効果の高い材料を用いれば、遮音材の共振等により一般
に残響(尾引き)が長くなる、という問題があった。
この発明の目的は、残響時間が短く、しかも放熱効率
の高い、小型で高出力を得ることのできる圧電型変換器
を提供することにある。
の高い、小型で高出力を得ることのできる圧電型変換器
を提供することにある。
(d)課題を解決するための手段 この発明の圧電型変換器は、圧電振動子の背面に絶縁
層、発泡性金属板および金属板を順に積層して積層体を
構成し、上記金属板の一部を露出させ、且つ上記積層体
の周囲を樹脂モールドしてなる。
層、発泡性金属板および金属板を順に積層して積層体を
構成し、上記金属板の一部を露出させ、且つ上記積層体
の周囲を樹脂モールドしてなる。
(e)作用 この発明の圧電型変換器では、樹脂モールド前の積層
体は圧電振動子、絶縁層、発泡性金属板および金属板が
順に積層されてなり、上記金属板の一部を除く積層体の
周囲に樹脂モールドが施されることにより、上記金属板
の一部が露出した状態となる。上記絶縁層は圧電振動子
の電極を発泡性金属板から電気的に絶縁する。発泡性金
属板は従来より遮音材として用いられているコルクや発
泡性樹脂等より熱伝導率が高く、発熱した圧電振動子の
熱を金属板へ効率よく放熱させる。また発泡性金属板は
広い周波数帯域において殆ど共振しないため圧電振動子
の遮音材として作用し、残響時間も短くなる。金属板
は、その一部がモールド樹脂外部に露出しているため、
発泡性金属板から伝導された熱を極めて効率よく放熱す
る。
体は圧電振動子、絶縁層、発泡性金属板および金属板が
順に積層されてなり、上記金属板の一部を除く積層体の
周囲に樹脂モールドが施されることにより、上記金属板
の一部が露出した状態となる。上記絶縁層は圧電振動子
の電極を発泡性金属板から電気的に絶縁する。発泡性金
属板は従来より遮音材として用いられているコルクや発
泡性樹脂等より熱伝導率が高く、発熱した圧電振動子の
熱を金属板へ効率よく放熱させる。また発泡性金属板は
広い周波数帯域において殆ど共振しないため圧電振動子
の遮音材として作用し、残響時間も短くなる。金属板
は、その一部がモールド樹脂外部に露出しているため、
発泡性金属板から伝導された熱を極めて効率よく放熱す
る。
このように残響時間特性が劣化することなく放熱効率
が向上する。このため、小型でありながら送波エネルギ
ーの高い圧電型変換器が構成される。
が向上する。このため、小型でありながら送波エネルギ
ーの高い圧電型変換器が構成される。
(f)実施例 この発明の実施例である超音波送受波器の断面構造を
第1図に示す。第1図において1は円盤状の圧電基板の
両主面に銀電極等の電極膜を形成した圧電振動子であ
り、その周囲に耐熱性の高い遮音材2を設けている。圧
電振動子1の背面側には遮音材としても作用する耐熱性
の高い絶縁シート3、発泡性金属板4および金属板5を
順に積層している。発泡性金属板4は例えば発泡性アル
ミニウムを板状にしたものを用い、更にこれを圧延加工
して発泡率を低減させ熱伝導率を向上させるとともに、
他層との接着面の接触面積を増加させている。更に後述
するように発泡性アルミニウム板の表面に樹脂コーティ
ングを施すことによって熱伝導率の向上、接着面積の増
大化およびモールド材の浸入防止を図っている。金属板
5としてはアルミニウム板を用いる。
第1図に示す。第1図において1は円盤状の圧電基板の
両主面に銀電極等の電極膜を形成した圧電振動子であ
り、その周囲に耐熱性の高い遮音材2を設けている。圧
電振動子1の背面側には遮音材としても作用する耐熱性
の高い絶縁シート3、発泡性金属板4および金属板5を
順に積層している。発泡性金属板4は例えば発泡性アル
ミニウムを板状にしたものを用い、更にこれを圧延加工
して発泡率を低減させ熱伝導率を向上させるとともに、
他層との接着面の接触面積を増加させている。更に後述
するように発泡性アルミニウム板の表面に樹脂コーティ
ングを施すことによって熱伝導率の向上、接着面積の増
大化およびモールド材の浸入防止を図っている。金属板
5としてはアルミニウム板を用いる。
このように圧電振動子1、遮音材2、絶縁シート3、
発泡性アルミニウム板4およびアルミニウム板5からな
る積層体に対しウレタン樹脂等により樹脂モールド6を
施す。
発泡性アルミニウム板4およびアルミニウム板5からな
る積層体に対しウレタン樹脂等により樹脂モールド6を
施す。
その後、例えば鉄製のフランジ10をアルミニウム板5
に対しネジ止めする。更に、このフランジ10の中心に設
けた孔からケーブル11を引き出す。なお、12,12はワッ
シャ、13はパッキングゴム、14は締付ナットであり、こ
れらに対しケーブル11を挿通させて、締付ナット14を締
め付けることによって超音波送受波器とケーブルとの防
水処理を施す。
に対しネジ止めする。更に、このフランジ10の中心に設
けた孔からケーブル11を引き出す。なお、12,12はワッ
シャ、13はパッキングゴム、14は締付ナットであり、こ
れらに対しケーブル11を挿通させて、締付ナット14を締
め付けることによって超音波送受波器とケーブルとの防
水処理を施す。
このように構成した超音波送受波器を船底タンク内に
収納し、フランジ10の露出面が海水および船底タンクに
触れるように装備すれば、発熱した圧電振動子1の熱は
発泡性アルミニウム板4、アルミニウム板5およびフラ
ンジ10を通して海水中に速やかに放熱される。
収納し、フランジ10の露出面が海水および船底タンクに
触れるように装備すれば、発熱した圧電振動子1の熱は
発泡性アルミニウム板4、アルミニウム板5およびフラ
ンジ10を通して海水中に速やかに放熱される。
次に、上記発泡性アルミニウム板4に対する樹脂コー
ティングの方法について述べる。
ティングの方法について述べる。
第2図(A)〜(C)はその手順を図示したもので、
同図(A)および(B)に示すように皿状の容器9内へ
熱伝導率の高い樹脂溶液8を入れて、同図(C)に示す
ように発泡性アルミニウム板4の両面を樹脂8中へ浸漬
させる。これにより発泡性アルミニウム板4の表面に樹
脂8が一定量浸入する。その後、発泡性アルミニウム板
4を乾燥固化させて表面に平坦な樹脂膜を形成する。
同図(A)および(B)に示すように皿状の容器9内へ
熱伝導率の高い樹脂溶液8を入れて、同図(C)に示す
ように発泡性アルミニウム板4の両面を樹脂8中へ浸漬
させる。これにより発泡性アルミニウム板4の表面に樹
脂8が一定量浸入する。その後、発泡性アルミニウム板
4を乾燥固化させて表面に平坦な樹脂膜を形成する。
このように発泡性アルミニウム板の表面に樹脂コーテ
ィングを施すことによって熱伝導率が向上し、接着面の
接触面積が増加することにより絶縁シート3およびアル
ミニウム板5との接着性が高まり、その接着加工も簡単
化することができる。更に、コーティングされた樹脂層
がバリヤとして作用して、樹脂モールドの際、モールド
材6の浸入を防止し、遮音効果を劣化させない。
ィングを施すことによって熱伝導率が向上し、接着面の
接触面積が増加することにより絶縁シート3およびアル
ミニウム板5との接着性が高まり、その接着加工も簡単
化することができる。更に、コーティングされた樹脂層
がバリヤとして作用して、樹脂モールドの際、モールド
材6の浸入を防止し、遮音効果を劣化させない。
次に、上記発泡性アルミニウム板4に対する樹脂コー
ティングおよび他の部材との積層化の他の方法について
述べる。
ティングおよび他の部材との積層化の他の方法について
述べる。
第3図(A),(B)はその手順を図示したもので、
まず同図(A)に示すようにトレイにアルミニウム板5
を置き、その上面にコーティング用樹脂8を塗布し、更
にその上部に発泡性アルミニウム板4を積層することに
よって、コーティング樹脂8を介してアルミニウム板5
と発泡性アルミニウム板4との積層体を構成する。
まず同図(A)に示すようにトレイにアルミニウム板5
を置き、その上面にコーティング用樹脂8を塗布し、更
にその上部に発泡性アルミニウム板4を積層することに
よって、コーティング樹脂8を介してアルミニウム板5
と発泡性アルミニウム板4との積層体を構成する。
次に同図(B)に示すように、上下2分割可能な型内
にグラスファイバシートからなる絶縁シート3を置き、
その表面にコーティング樹脂8を塗布し、更にその上面
に既に構成した発泡性アルミニウム板4とアルミニウム
板5の積層体を積層する。
にグラスファイバシートからなる絶縁シート3を置き、
その表面にコーティング樹脂8を塗布し、更にその上面
に既に構成した発泡性アルミニウム板4とアルミニウム
板5の積層体を積層する。
このようにして圧電振動子の背面に配置すべき放熱材
を兼ねる遮音材が構成される。
を兼ねる遮音材が構成される。
(g)発明の効果 この発明によれば、残響時間が短く、しかも極めて放
熱効率の高い圧電型変換器が得られる。このため、例え
ば小型で送波エネルギーの高い超音波送受波器として用
いることができる。
熱効率の高い圧電型変換器が得られる。このため、例え
ば小型で送波エネルギーの高い超音波送受波器として用
いることができる。
【図面の簡単な説明】 第1図はこの発明の実施例である超音波送受波器の断面
図、第2図(A)〜(C)は同超音波送受波器に用いら
れる発泡性アルミニウム板の樹脂コーティングの方法を
説明する図である。第3図(A),(B)は樹脂コーテ
ィングと積層化の他の方法を説明する図である。第4図
は従来の圧電型変換器の断面図である。 1……圧電振動子、2……遮音材、 3……絶縁シート(絶縁層)、 4……発泡性アルミニウム板(発泡性金属板)、 5……アルミニウム板(金属板)、 6……モールド樹脂、 10……フランジ。
図、第2図(A)〜(C)は同超音波送受波器に用いら
れる発泡性アルミニウム板の樹脂コーティングの方法を
説明する図である。第3図(A),(B)は樹脂コーテ
ィングと積層化の他の方法を説明する図である。第4図
は従来の圧電型変換器の断面図である。 1……圧電振動子、2……遮音材、 3……絶縁シート(絶縁層)、 4……発泡性アルミニウム板(発泡性金属板)、 5……アルミニウム板(金属板)、 6……モールド樹脂、 10……フランジ。
Claims (1)
- 【請求項1】圧電振動子の背面に絶縁層、発泡性金属板
および金属板を順に積層して積層体を構成し、上記金属
板の一部を露出させ、且つ上記積層体の周囲を樹脂モー
ルドしてなる圧電型変換器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7072790A JP2918968B2 (ja) | 1990-03-20 | 1990-03-20 | 圧電型変換器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7072790A JP2918968B2 (ja) | 1990-03-20 | 1990-03-20 | 圧電型変換器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03270499A JPH03270499A (ja) | 1991-12-02 |
JP2918968B2 true JP2918968B2 (ja) | 1999-07-12 |
Family
ID=13439863
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7072790A Expired - Fee Related JP2918968B2 (ja) | 1990-03-20 | 1990-03-20 | 圧電型変換器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2918968B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3040603B2 (ja) * | 1992-07-13 | 2000-05-15 | 三菱重工業株式会社 | 受波装置 |
DE19607303C2 (de) * | 1996-02-27 | 2000-11-30 | Stn Atlas Elektronik Gmbh | Hüllkörper zum Schutz einer Hydrophonanordnung |
JP3721798B2 (ja) * | 1998-01-13 | 2005-11-30 | 株式会社村田製作所 | 超音波センサ |
DE102008027687A1 (de) * | 2008-06-11 | 2009-12-17 | Valeo Schalter Und Sensoren Gmbh | Ultraschallwandler |
JP6839945B2 (ja) | 2015-09-30 | 2021-03-10 | ヤマハ株式会社 | 楽器用ピックアップ及び楽器 |
-
1990
- 1990-03-20 JP JP7072790A patent/JP2918968B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03270499A (ja) | 1991-12-02 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
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LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |