JP2916893B2 - 廃棄物処理装置及び制御方法 - Google Patents

廃棄物処理装置及び制御方法

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JP2916893B2
JP2916893B2 JP17623796A JP17623796A JP2916893B2 JP 2916893 B2 JP2916893 B2 JP 2916893B2 JP 17623796 A JP17623796 A JP 17623796A JP 17623796 A JP17623796 A JP 17623796A JP 2916893 B2 JP2916893 B2 JP 2916893B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、廃棄物を破砕し、
再利用可能な物質を選別する廃棄物処理装置及び制御方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の廃棄物を選別する装置としては、
破砕機と選別機を組み合わせたもの、選別機単独からな
るものが一般的である。その運転制御は、例えば特開平
6−99095号公報に開示されているように破砕機の
モータをインバータで制御している例はあるものの実際
は次の事情により運転条件を一定に固定している。破砕
機は破砕する廃棄物の成分、物性が常に変動しているの
で、まず完全に破砕することに主眼が置かれている。こ
のため破砕機の運転条件は最も破砕し難い物を破砕可能
な一定値に設定される。破砕困難な廃棄物の噛み込みに
よる破砕機停止を防ぐために破砕刃の正逆反転を行うこ
ともあるが、破砕機の目的は安定して廃棄物を破砕する
ことにある。そして、破砕機の運転条件が一定であるこ
とに準じて選別機の運転条件も一定に設定される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら破砕機と
選別機を組み合わせた装置において、破砕機の運転条件
を一定とする従来技術には、以下の問題がある。破砕機
の運転条件が廃棄物の成分、物性、破砕粒径と無関係に
一定であるために、破砕粒径が後続する選別機にとって
常に望ましい値になっているとは云えない。例えば破砕
が容易な廃棄物に対しては過大なエネルギを加えるので
エネルギを無駄に消費するだけでなく、破砕粒径が小さ
くなり、飛散により回収困難な微粉状の廃棄物の割合が
増加する。一方、エネルギを節約するために過小なエネ
ルギとすると、破砕機が停止し易くなり作業能率が低下
するのみならず、異種の成分が分離されず回収率や純度
が低下する。
【0004】また、選別機に供給される破砕片の状態は
廃棄物の成分、物性と破砕機の運転条件によって変化す
るが、選別機の運転条件は破砕機の運転条件と無関係に
一定であるため安定した回収率を得ているとはいえな
い。
【0005】一方、各機器を単独に制御する場合も各機
器の運転条件が後続する機器の性能に影響するため、そ
れぞれの機器を与えられた条件で制御しても装置全体の
回収率を最大とする、或いは消費電力を最小とする制御
は困難である。各機器の適正な運転条件は、試行錯誤的
に経験から見出しているが最適条件であるとは限らな
い。
【0006】そして、上記の特開平6−99095号公
報では破砕機をインバータの周波数、破砕物の温度や重
量で制御して消費電力の低減を図っているが、次のよう
な問題がある。上記したように廃棄物は成分、物性例え
ば硬さが常に変動するので、単純に消費電力の低減を目
的に制御した場合、破砕粒径分布が後続する選別機にお
いて最適回収率が得られるとは云えない。
【0007】本発明の目的は、廃棄物の組成、物性にか
かわらず再利用可能な物質の回収率や装置運転効率の最
適化を図ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的は、廃棄物を破
砕する破砕機と、破砕された廃棄物から再利用可能な物
質を選別回収する選別機と、前記破砕機、前記選別機そ
れぞれの能力を制御する制御手段とを備えた廃棄物処理
装置において、破砕前の廃棄物中の各物質の重量を認識
する第1の認識手段と、各物質の破砕粒径分布と運転条
件との相関データを有し、前記第1の認識手段からの各
物質の重量に基づき運転条件を変化させた時の各物質の
破砕粒径分布を演算して出力する第1の演算手段と、各
物質の粒径分布と回収率との相関データを有し、前記第
1の演算手段から入力された各物質の破砕粒径分布から
回収率を演算し、この回収率を用いて得られる回収され
る各物質の量を合計した値を前記破砕機に供給される廃
棄物量で除した全回収率が最大となるような前記破砕
機、選別機の運転条件を抽出し、この運転条件が得られ
るように前記各制御手段を設定する第2の演算手段とを
設けたことにより達成される。
【0009】上記目的は、廃棄物を破砕する破砕機と、
破砕された廃棄物から再利用可能な物質を選別回収する
選別機と、前記破砕機、前記選別機それぞれの能力を制
御する制御手段とを備えた廃棄物処理装置において、破
砕前の廃棄物中の各物質の重量を認識する第1の認識手
段と、各物質の破砕粒径分布と運転条件との相関データ
を有し、前記第1の認識手段からの各物質の重量に基づ
き運転条件を変化させた時の各物質の破砕粒径分布を演
算して出力する第1の演算手段と、各物質の粒径分布と
回収率との相関データを有し、前記第1の演算手段から
入力された各物質の破砕粒径分布から回収率を演算し、
この回収率を用いて得られる回収される各物質の量を合
計した値を前記破砕機に供給される廃棄物量で除した全
回収率が最大となるような破砕機、選別機の運転条件を
抽出する第2の演算手段と、前記選別機で選別した再利
用可能な各物質の回収量と純度を認識する第2の認識手
段と、該第2の認識手段からの各物質の回収量を入力し
て回収率を演算し、前記第2の演算手段で演算した各物
質の回収率と比較し、偏差が判定基準を越える場合は前
記破砕機、選別機の運転条件を変更する指令を前記制御
手段へ出力する判定演算手段とを設けたことにより達成
される。
【0010】前記破砕機における粒径分布と運転条件と
の相関を蓄積し、前記第1の演算手段へ出力する第1の
データベースと、前記選別機における物質の粒径分布と
運転条件との相関、物質の粒径分布と回収率との相関を
蓄積し、前記第2の演算手段へ出力する第2のデータベ
ースとを設けることが望ましい。
【0011】上記目的は、廃棄物を破砕する破砕機と破
砕された廃棄物から再利用可能な物質を選別回収する選
別機の運転条件を制御手段により設定する廃棄物処理装
置の制御方法において、破砕前の廃棄物中の各物質の重
量を認識し、認識した各物質の重量に基づき各物質の破
砕粒径分布と運転条件との相関を用いて前記破砕機の運
転条件を変化させた時の各物質の破砕粒径分布を演算
し、各物質の破砕粒径分布に基づき各物質の粒径分布と
回収率との相関を用いて各物質の回収率を演算し、この
回収率を用いて得られる回収される各物質の量を合計し
た値を前記破砕機に供給される廃棄物量で除した全回収
率が最大となるような前記破砕機、選別機の運転条件を
抽出し、この運転条件が得られるようにそれぞれの制御
手段を設定することにより達成される。
【0012】上記目的は、廃棄物を破砕する破砕機と破
砕された廃棄物から再利用可能な物質を選別回収する選
別機の運転条件を制御手段により設定する廃棄物処理装
置の制御方法において、破砕前の廃棄物中の各物質の重
量を認識し、認識した各物質の重量に基づき各物質の破
砕粒径分布と運転条件との相関を用いて前記破砕機の運
転条件を変化させた時の各物質の破砕粒径分布を演算
し、各物質の破砕粒径分布に基づき各物質の粒径分布と
回収率との相関を用いて各物質の回収率を演算し、この
回収率を用いて得られる回収される各物質の量を合計し
た値を前記破砕機に供給される廃棄物量で除した全回収
率が最大となるような前記破砕機、選別機の運転条件を
抽出し、選別した再利用可能な各物質の回収量を認識し
て実績回収率を演算し、抽出した最適運転条件に対応す
る各物質の最適回収率と比較し、偏差が判定基準を越え
る場合は前記破砕機、選別機の運転条件を変更する指令
をそれぞれの前記制御手段へ出力することにより達成さ
れる。
【0013】上記構成によれば、認識した廃棄物中の各
物質の重量に基づき破砕機の各運転条件と破砕粒径分布
との関係を演算し、各物質の破砕粒径分布から各物質の
回収率を演算し、廃棄物の全回収率が最大となるような
破砕機、選別機の運転条件を抽出し、この運転条件で破
砕機、選別機を制御することにより、廃棄物の組成、物
性にかかわらず先行して再利用可能な物質の最大回収率
を得ることができる。また、選別回収した再利用可能な
各物質の回収量を認識して実績回収率を演算し、抽出し
た最適運転条件に対応する各物質の最適回収率と比較
し、偏差が判定基準を越える場合に破砕機、選別機の運
転条件を変更することにより、先行制御により実績回収
率が目標とする最適回収率からずれた時に適切に修正す
ることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図に
より説明する。
【0015】図1は本発明の実施の形態の構成を示すブ
ロック図である。
【0016】まず、本実施の形態の構成を説明する。
【0017】本図に示すように廃棄物1000を直接取
り扱う機器としては、廃棄物を回転する刃により破砕す
る回転型の破砕機1、破砕された廃棄物から再利用可能
な物質を選別回収物2001、2002、2003とし
て選別して回収する選別機2がある。ここでは選別回収
する物質を3種類としたが複数の任意の種類が本発明の
対象となる。
【0018】破砕機1と選別機2の運転制御に係る機器
としては、破砕機1と選別機2を直接制御し定められた
運転条件に保つ破砕機制御装置10、選別機制御装置1
1があり、再利用可能な物質の最適回収率を得るための
運転条件を定めて破砕機制御装置10、選別機制御装置
11を最適制御する各種の上位の機器がある。
【0019】最適制御を行うための機器は、破砕機1に
供給される廃棄物を認識する認識手段100、破砕機1
の運転条件と各物質の破砕粒径分布との相関を関数化し
て内蔵し認識手段100が認識したデータに基づき運転
条件を変えた場合の各物質の破砕粒径分布を演算する破
砕機演算装置200、破砕機1の運転条件と対応する廃
棄物中の各物質の破砕粒径分布の相関をデータとして格
納した破砕機データベース300、選別機2の運転条件
と廃棄物中の各物質の粒径分布の相関、廃棄物中の各物
質の粒径と回収率の相関、選別機2の運転条件と各物質
の回収率との相関をそれぞれ関数化して内蔵し、破砕機
演算装置200からの破砕粒径分布を入力して運転条件
を変えた場合の各物質の回収率を演算する選別機演算装
置210、選別機2の運転条件と廃棄物中の各物質の粒
径分布の相関、廃棄物中の各物質の粒径と回収率の相
関、選別機2の運転条件と各物質の回収率との相関をデ
ータとして格納した選別機データベース310、選別機
2が選別、回収した物質を認識する認識手段110、認
識手段110が認識したデータに基づき各物質の回収率
を演算し最適回収率を得るための運転条件を抽出して破
砕機制御装置10、選別機制御装置11へ出力する判定
演算装置400である。
【0020】次に、本実施の形態の制御方法を説明す
る。
【0021】本実施の形態の制御方法には先行制御、先
行制御にフィードバック制御を組み合わせた方法の両方
がある。先行制御から説明するがその場合に認識手段1
10と判定演算装置400は不要となる。
【0022】ステップ1 認識手段100により破砕機1に供給する廃棄物中の重
量を認識する。認識の技術としては例えば廃棄物に電磁
波を照射して各部分の透過率を検出し3次元的に記憶
し、透過率の相違から各物質の重量を求める方法があ
る。但し本発明はこの重量を認識する技術に限定される
ものではない。
【0023】ステップ2 破砕機演算装置200に認識手段100が認識した各物
質の重量を入力し、内蔵した破砕機1の運転条件と各物
質の破砕粒径分布との相関を表す関数により破砕機1の
運転条件を変数として各物質の破砕粒径分布を演算す
る。
【0024】図2は本発明の実施の形態の関数を示す図
表である。
【0025】内蔵した関数には、本図または(1)式に
示すように破砕機1の運転条件であるスクリーン目開き
と回転数から破砕エネルギEを求めるものがある。
【0026】
【数1】
【0027】図3は本発明の実施の形態の関数を示す図
表である。
【0028】本図または(2)式に示すように破砕エネ
ルギEから粒径分布の平均粒径Xmを求める相関があ
り、運転条件と破砕粒径分布の関係が得られる。
【0029】
【数2】
【0030】図4は本発明の実施の形態の関数を示す図
表である。
【0031】本図または(3)式に示すように平均粒径
Xmから標準偏差σを求める相関があり、平均粒径Xm
から標準偏差σが得られる。
【0032】 σ=0.547Xm………………………………………………………(3) 図5は本発明の他の実施の形態の関数を示す図表であ
る。
【0033】本図は粒径と重量の関数を示し、重量から
粒径が求められる。従ってこの相関を用いれば、認識手
段100が認識した重量から粒径が求められる。
【0034】また、破砕機演算装置200の内蔵関数に
代わり破砕機データベース300を用いて破砕機1の運
転条件を変化させて予め格納済の物質毎の粒径分布を抽
出しても良い。
【0035】ステップ3 図6は本発明の他の実施の形態の関数を示す図表であ
る。
【0036】本図は選別機演算装置210が内蔵する関
数の1つで物質毎の粒径と回収率の関係を表し、この関
数を用いて次の3段階の演算により装置全体の回収率が
最大となるような破砕機1と選別機2の運転条件を定め
ている。
【0037】1)破砕機演算装置200が演算した破砕
機1の運転条件を変化させた時の粒径分布に基づき選別
機2の運転条件を変化させた時の各物質の回収率を選別
機演算装置210で演算する。
【0038】2)演算された各物質の回収率にステップ
1で認識手段100が認識した各物質の重量を乗じて合
計し全回収重量を演算する。そして破砕機1に供給され
る廃棄物1000の全重量で除して全回収率を演算す
る。
【0039】3)物質の全回収率は、破砕機1と選別機
2の両方の運転条件に対応して変化する。
【0040】従って全回収率が最大となる破砕機1と選
別機2の運転条件を抽出し、その運転条件に破砕機制御
装置10、選別機制御装置11を設定する。
【0041】また、選別機演算装置210の内蔵関数に
代わり選別機データベース310を用いて粒径分布、選
別機2の運転条件を変化させた場合の予め格納済の物質
毎の回収率を抽出しても良い。
【0042】上記の先行制御により、廃棄物1000の
成分、物性の変動に対して実際の流れに先立って破砕機
1と選別機2の運転条件を最適制御し、廃棄物1000
から最大の回収率を得ることができる。
【0043】次に先行制御にフィードバック制御を組み
合わせた例を説明する。
【0044】機器としては先行制御に用いた機器に加え
てフィードバック値を得る認識手段110と、フィード
バック値と廃棄物処理装置の目標値との偏差を求め、偏
差が解消するように破砕機制御装置10、選別機制御装
置11の制御設定値を変える判定演算装置400が必要
となる。判定演算装置400には破砕機演算装置200
と同様に各物質の重量を入力し、各物質の粒径分布を演
算する機能が有る。
【0045】制御の手順としては先行制御のステップ3
の3)で説明した全回収率が最大となる破砕機1と選別
機2の運転条件を抽出する迄は先行制御と同じである。
【0046】ステップ4 認識手段110により選別機2で回収した各物質の重量
と純度を認識する。認識の技術としては例えば廃棄物に
光を照射して各部分の反射率を検出し3次元的に記憶
し、反射率の相違から各物質の重量を求める方法があ
る。但し本発明はこの重量を認識する技術に限定される
ものではない。
【0047】ステップ5 判定演算装置400では、認識手段110が認識した各
物質の回収重量をステップ1で認識手段100が認識し
た各物質の供給重量により除して各物質の実績回収率を
演算する。
【0048】ステップ6 ステップ3の3)で全回収率が最大となる破砕機1と選
別機2の運転条件を抽出した時の各物質の回収率を最適
回収率として求める。
【0049】ステップ7 各物質の実績回収率と目標回収率とも云うべき最適回収
率と比較する。比較による偏差の判定基準を予め設定
し、偏差が判定基準内であれば破砕機1と選別機2の運
転条件を変更する制御指令を破砕機制御装置10、選別
機制御装置11へ出力しない。
【0050】ステップ8 ステップ7における偏差が判定基準を超える場合は、ス
テップ3の3)で全回収率が最大となる破砕機1の運転
条件を抽出した時の計算上の破砕粒径分布と、認識手段
110が認識した各物質の回収重量から判定演算装置4
00が演算した実績粒径分布と比較して、実績値が計算
値より小さいならば実績値が大きくなるように破砕機1
の運転条件を変更する制御指令を破砕機制御装置10へ
出力する。反対に実績値が計算値より大きいならば実績
値が小さくなるように破砕機1の運転条件を変更する制
御指令を破砕機制御装置10へ出力する。
【0051】ステップ9 さらに選別機2の運転条件を全回収率が最大となるよう
に修正する。
【0052】以上述べた例は各物質の回収率を検出して
フィードバック制御を行うものであるが、各物質の回収
純度を検出してフィードバック制御を行ってもよい。
【0053】破砕機データベース300、選別機データ
ベース310或いは別途に設けた記憶装置に、認識情報
による計算値と実績値の関係について、ステップ1で認
識手段100が認識した物質毎の構成及びステップ3で
演算した破砕機1或いは選別機2のうちの少なくとも1
つ以上の運転条件、ステップ4で認識した回収率、純度
等のうちの少なくとも1つ以上の実績値を組み合わせて
適宜格納し、蓄積データを実績に合わせて更新してもよ
い。
【0054】更に、前記の組み合わせに加えて計算値と
実績値の偏差が判定基準よりも大きかった時の破砕機1
の制御内容も一緒に蓄積してもよい。これらにより、経
年変化や摩耗等のために破砕機1や選別機2の運転状態
が推移しても、常にその制約下で最高の性能を保持でき
る。
【0055】以上のように先行制御するための計算値を
実績値と比較して、偏差が大きい時には破砕機1及び選
別機2の運転条件を修正するフィードバック制御を行う
ことにより、先行制御では十分に制御し得ない時に適切
に制御し常に安定して物質全体の回収率を高めることが
できる。
【0056】なお、破砕機演算装置200及び選別機演
算装置210を説明の都合上独立した2つの機器として
扱ったが、上記の演算を行うものであれば形態として一
体化してもよい。
【0057】また、最適化の指標は上記の物質全体の回
収率に限定する必要は無く、下記に列挙するもの、或い
はその任意の組み合わせとしてもよい。
【0058】a)特定の物質の純度、 b)物質毎の回収量にその経済価値を乗じ少なくとも1
つ以上加算した回収物質の経済価値、 c)破砕機1、選別機2のうち少なくとも1方につい
て、運転条件との関係を関数化した、例えば電力、薬品
等の少なくとも1つ以上の用役使用量或いは単価を乗じ
た費用、 d)上記用役使用量或いは回収物質最終排出物の量との
関係を関数化した環境負荷。
【0059】この算出には例えば電力等の用役使用量に
対して、その用役量の製造に要した用役量及び排出した
二酸化炭素等の環境負荷物質の量の関係を関数化した換
算式と、環境負荷物質の量の環境負荷の大きさの関係を
関数化した換算式とを組み合わせて、用役使用量から環
境負荷の大きさを求める方法などがある。
【0060】次に、本発明の他の実施の形態を説明す
る。
【0061】小規模の廃棄物処理装置で選別機2の台数
が少ない場合は、選別機2の運転条件を回収率最大とな
るように予め設定しておき、この運転条件下で最も望ま
しい粒径分布が得られる運転条件に破砕機1を制御する
ことが簡便で有効である。
【0062】まず、本実施の形態の構成を説明する。
【0063】図7は本発明の他の実施の形態の構成を示
すブロック図である。
【0064】本図に示すように廃棄物1000を直接取
り扱う機器としては、廃棄物を回転する刃により破砕す
る回転型の破砕機1、破砕された廃棄物の破砕片100
1からから再利用可能な物質を選別して回収する図示せ
ざる選別機2がある。上記のように回収率最大となるよ
うに予め設定された選別機2の運転条件は変更されない
ので選別機2の説明は以後省略する。
【0065】破砕機1の運転制御に係る機器としては、
図1と同様に破砕機1を直接制御し定められた運転条件
に保つ破砕機制御装置10があり、再利用可能な物質の
最適回収率を得るための最も望ましい粒径分布が得られ
る運転条件を定めて破砕機制御装置10を最適制御する
各種の上位の機器がある。
【0066】最適制御を行うための機器は、破砕機1が
破砕した破砕片1001の粒径分布を認識する認識手段
120、破砕機1の運転条件と各物質の破砕粒径分布と
の相関を関数化して内蔵しその時の運転条件から各物質
の破砕粒径分布を演算する破砕機演算装置220、破砕
機1の運転条件と対応する廃棄物中の各物質の破砕粒径
分布の相関をデータとして格納した破砕機データベース
320、認識手段120が認識した破砕粒径分布と破砕
機演算装置220が演算した破砕粒径分布を比較判定す
る判定演算装置410である。
【0067】次に、本実施の形態の制御方法を説明す
る。
【0068】ステップ1 破砕機演算装置220はその時の破砕機1の運転条件を
内蔵した関数に代入し、運転条件と各物質の破砕粒径分
布との相関を表す関数から各物質の破砕粒径分布を予測
演算する。内蔵した関数は、図2または(1)式に示す
ように破砕機1の運転条件であるスクリーン目開きと回
転数から破砕エネルギを求め、破砕エネルギから破砕粒
径分布の平均粒径と標準偏差を物質毎に求めることによ
り、運転条件と破砕粒径分布を関係づけるとよいが本発
明はこれらに限定されるものではない。
【0069】また、破砕機データベース320を用いて
破砕機1の運転条件に対応して予め格納済みの破砕粒径
分布を抽出してもよい。
【0070】ステップ2 認識手段120により破砕機1が破砕した破砕片100
1の粒径分布を認識する。認識の技術としては例えば廃
棄物に電磁波を照射して各部分の透過率を検出し3次元
的に記憶し、透過率の相違から各物質の種類の判定と、
重量、体積の演算を行いこれらを総和して粒径分布を求
める方法がある。但し本発明はこの粒径分布を認識する
技術に限定されるものではない。
【0071】ステップ3 判定演算装置410は認識手段120が認識した破砕粒
径分布と破砕機演算装置220が予測演算した破砕粒径
分布とを比較判定する。比較による偏差の判定基準を予
め設定し、偏差が判定基準内であれば破砕機1の運転条
件を変更する制御指令を破砕機制御装置10へ出力しな
い。
【0072】ステップ4 ステップ3における偏差が判定基準を超える場合は、認
識手段120が認識した破砕粒径分布を破砕機演算装置
220が予測演算した破砕粒径分布に近づけるうに破砕
機1の運転条件を変更する制御指令を破砕機制御装置1
0へ出力する。以上延べたように本実施の形態によれ
ば、最適制御の指標として破砕粒径分布を用いることに
より廃棄物の成分変動に対応して破砕機1の運転条件を
簡便な方法で最適に保持できる。
【0073】
【発明の効果】本発明によれば、認識した廃棄物中の各
物質の重量に基づき破砕機の各運転条件と破砕粒径分布
との関係を演算し、各物質の破砕粒径分布から各物質の
回収率を演算し、廃棄物の全回収率が最大となるような
破砕機、選別機の運転条件を抽出し、この運転条件で破
砕機、選別機を制御することにより、廃棄物の組成、物
性にかかわらず先行して再利用可能な物質の最大回収率
を得ることができる。
【0074】また、選別した再利用可能な各物質の回収
量を認識して実績回収率を演算し、抽出した最適運転条
件に対応する各物質の最適回収率と比較し、偏差が判定
基準を越える場合に破砕機、選別機の運転条件を変更す
ることにより、先行制御により実績回収率が目標とする
最適回収率からずれた時に適切に修正することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の構成を示すブロック図で
ある。
【図2】本発明の実施の形態の関数を示す図表である。
【図3】本発明の実施の形態の関数を示す図表である。
【図4】本発明の実施の形態の関数を示す図表である。
【図5】本発明の他の実施の形態の関数を示す図表であ
る。
【図6】本発明の他の実施の形態の関数を示す図表であ
る。
【図7】本発明の他の実施の形態の構成を示すブロック
図である。
【符号の説明】
1 破砕機 2 選別機 10 破砕機制御装置 11 選別機制御装置 100 認識手段 110 認識手段 120 認識手段 200 破砕機演算装置 210 選別機演算装置 220 破砕機演算装置 300 破砕機データベース 310 選別機データベース 320 破砕機データベース 400 判定演算装置 410 判定演算装置 1000 廃棄物 1001 破砕片 2001 選別回収物 2002 選別回収物 2003 選別回収物

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 廃棄物を破砕する破砕機と、破砕された
    廃棄物から再利用可能な物質を選別回収する選別機と、
    前記破砕機、前記選別機それぞれの能力を制御する制御
    手段とを備えた廃棄物処理装置において、 破砕前の廃棄物中の各物質の重量を認識する第1の認識
    手段と、 各物質の破砕粒径分布と運転条件との相関データを有
    し、前記第1の認識手段からの各物質の重量に基づき運
    転条件を変化させた時の各物質の破砕粒径分布を演算し
    て出力する第1の演算手段と、 各物質の粒径分布と回収率との相関データを有し、前記
    第1の演算手段から入力された各物質の破砕粒径分布か
    ら回収率を演算し、この回収率を用いて得られる回収さ
    れる各物質の量を合計した値を前記破砕機に供給される
    廃棄物量で除した全回収率が最大となるような前記破砕
    機、選別機の運転条件を抽出し、この運転条件が得られ
    るように前記各制御手段を設定する第2の演算手段とを
    設けたことを特徴とする廃棄物処理装置。
  2. 【請求項2】 廃棄物を破砕する破砕機と、破砕された
    廃棄物から再利用可能な物質を選別回収する選別機と、
    前記破砕機、前記選別機それぞれの能力を制御する制御
    手段とを備えた廃棄物処理装置において、 破砕前の廃棄物中の各物質の重量を認識する第1の認識
    手段と、 各物質の破砕粒径分布と運転条件との相関データを有
    し、前記第1の認識手段からの各物質の重量に基づき運
    転条件を変化させた時の各物質の破砕粒径分布を演算し
    て出力する第1の演算手段と、 各物質の粒径分布と回収率との相関データを有し、前記
    第1の演算手段から入力された各物質の破砕粒径分布か
    ら回収率を演算し、この回収率を用いて得られる回収さ
    れる各物質の量を合計した値を前記破砕機に供給される
    廃棄物量で除した全回収率が最大となるような破砕機、
    選別機の運転条件を抽出する第2の演算手段と、 前記選別機で選別回収した再利用可能な各物質の回収量
    と純度を認識する第2の認識手段と、 該第2の認識手段からの各物質の回収量を入力して回収
    率を演算し、前記第2の演算手段で演算した各物質の回
    収率と比較し、偏差が判定基準を越える場合は前記破砕
    機、選別機の運転条件を変更する指令をそれぞれの前記
    制御手段へ出力する判定演算手段とを設けたことを特徴
    とする廃棄物処理装置。
  3. 【請求項3】 前記破砕機における粒径分布と運転条件
    との相関を蓄積し、前記第1の演算手段へ出力する第1
    のデータベースと、 前記選別機における物質の粒径分布と運転条件との相
    関、物質の粒径分布と回収率との相関を蓄積し、前記第
    2の演算手段へ出力する第2のデータベースとを設けた
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の廃棄
    物処理装置。
  4. 【請求項4】 廃棄物を破砕する破砕機と破砕された廃
    棄物から再利用可能な物質を選別回収する選別機の運転
    条件を制御手段により設定する廃棄物処理装置の制御方
    法において、 破砕前の廃棄物中の各物質の重量を認識し、認識した各
    物質の重量に基づき各物質の破砕粒径分布と運転条件と
    の相関を用いて前記破砕機の運転条件を変化させた時の
    各物質の破砕粒径分布を演算し、各物質の破砕粒径分布
    に基づき各物質の粒径分布と回収率との相関を用いて各
    物質の回収率を演算し、この回収率を用いて得られる回
    収される各物質の量を合計した値を前記破砕機に供給さ
    れる廃棄物量で除した全回収率が最大となるような前記
    破砕機、選別機の運転条件を抽出し、この運転条件が得
    られるようにそれぞれの制御手段を設定することを特徴
    とする廃棄物処理装置の制御方法。
  5. 【請求項5】 廃棄物を破砕する破砕機と破砕された廃
    棄物から再利用可能な物質を選別回収する選別機の運転
    条件を制御手段により設定する廃棄物処理装置の制御方
    法において、 破砕前の廃棄物中の各物質の重量を認識し、認識した各
    物質の重量に基づき各物質の破砕粒径分布と運転条件と
    の相関を用いて前記破砕機の運転条件を変化させた時の
    各物質の破砕粒径分布を演算し、各物質の破砕粒径分布
    に基づき各物質の粒径分布と回収率との相関を用いて各
    物質の回収率を演算し、この回収率を用いて得られる回
    収される各物質の量を合計した値を前記破砕機に供給さ
    れる廃棄物量で除した全回収率が最大となるような前記
    破砕機、選別機の運転条件を抽出し、選別した再利用可
    能な各物質の回収量を認識して実績回収率を演算し、抽
    出した最適運転条件に対応する各物質の最適回収率と比
    較し、偏差が判定基準を越える場合は前記破砕機、選別
    機の運転条件を変更する指令をそれぞれの前記制御手段
    へ出力することを特徴とする廃棄物処理装置の制御方
    法。
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