JP2916740B2 - 高輝度放電灯点灯用電源装置 - Google Patents

高輝度放電灯点灯用電源装置

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JP2916740B2
JP2916740B2 JP5238788A JP23878893A JP2916740B2 JP 2916740 B2 JP2916740 B2 JP 2916740B2 JP 5238788 A JP5238788 A JP 5238788A JP 23878893 A JP23878893 A JP 23878893A JP 2916740 B2 JP2916740 B2 JP 2916740B2
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晴雄 森口
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インバータを用いた高
輝度放電灯点灯用電源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にメタルハライドランプ等の高輝度
放電灯の点灯用電源装置では、交流を一旦直流に変換
し、この直流を交流に変換した電源を用いている。その
一例に図3に示すようなものがある。この電源装置は、
商用交流電源に接続される入力端子1,2を有し、入力
端子1が入力端子2より電位が高い正の半波のとき、例
えばIGBT等のスイッチング素子11に例えば15乃
至20kHzの周波数のゲート信号が制御回路19から
供給されて、このスイッチング素子11は、このゲート
信号に応じてオン・オフを繰り返す。スイッチング素子
11がオンの状態では、リアクトル21,スイッチング
素子11を介してコンデンサ15に流れ、このコンデン
サ15を逆充電叉は放電する。
【0003】スイッチング素子11がオフの状態では、
リアクトル21に矢印で示す方向の電圧が発生し、この
リアクトル21の電圧に交流電源の電圧を加えた電圧に
より、リアクトル21、スイッチング素子11と直列に
接続されているIGBT等のスイッチング素子12に、
逆並列に接続されているダイオード14を介して、コン
デンサ15と直列に接続されているコンデンサ16に電
流が流れる。このとき、コンデンサ16は図3に示す極
性に充電され、昇圧される。
【0004】一方、端子1の電位が端子2の電位より低
い負の半波では、入力端子2,コンデンサ15,スイッ
チング素子11に逆並列に接続されているダイオード1
3,リアククトル21,入力端子1と電流が流れコンデ
ンサ15が充電される。
【0005】この負の半波の期間中、スイッチング素子
12がスイッチング素子11と同様に、制御回路19か
ら供給される例えば15乃至20kHzの周波数のゲー
ト信号によってオン・オフを繰り返す。スイッチング素
子12がオンの状態では、交流電源からコンデンサ1
6,スイッチング素子12,リアクトル21へ電流が流
れ、コンデンサ16は逆充電または放電される。
【0006】スイッチング素子12がオフの状態では、
リアクトル21には矢印と逆向きの電圧が発生し、リア
クトル21から電源,コンデンサ15,ダイオード13
を介してリアクトル21に電流が流れ、コンデンサ15
は図3に示す極性に充電され、昇圧される。
【0007】そして、コンデンサ16,15間に直列に
接続されているIGBT等のスイッチング素子31,3
2のうち、スイッチング素子31を、インータ制御装
置36からのゲート信号によって一定の期間(50乃至
200Hzの期間)だけPWM制御を行う。これによっ
て、コンデンサ16の電荷が、このスイッチング素子3
1,出力リアクトル35,出力端子3,負荷5,出力端
子4を介してコンデンサ16に流れ、負荷5に交流出力
が供給される。
【0008】また、一定時間(50乃至200Hzの期
間)、スイッチング素子32をオンさせると、コンデン
サ15から出力端子4,負荷5,出力端子3,出力リア
クトル35,スイッチング素子32を介してコンデンサ
15に電流が流れ、負荷に交流出力が供給される。
【0009】このようにして、商用交流電源に同期した
電圧が、負荷に供給される。なお、33,34はスイッ
チング素子31,32に逆並列に接続されたダイオード
である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】このような電源装置で
は、高周波制御信号に例えば20乃至50kHzの非可
聴周波数の信号を使用しているので、リアクトル35は
高周波による騒音を発生しない。しかし、リアクトル3
5に流れる電流は、低周波制御信号に応じて流れる方向
が反転し、この周波数は負荷5が要求する周波数に応じ
て定められ、例えば50乃至200Hzと可聴周波数で
あるので、低周波の騒音を発生するという問題点があっ
た。特に撮影場のランプを点灯させる場合、ランプ点灯
時に騒音がマイクに入り、撮影ができないということも
あった。また、スイッチング素子にそれぞれ逆並列にダ
イオード33,34を設けなければならず、構成が複雑
であるという問題点があった。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の問題点を解決する
ために、本発明は、直列に接続された第1及び第2のス
イッチング素子と、第1及び第2のスイッチング素子に
同一の方向性で逆並列に接続された第1及び第2のダイ
オードと、第1及び第2のスイッチング素子間に直列に
接続された第1及び第2のコンデンサと、これら第1及
び第2のコンデンサ間接続された第3及び第4のスイ
ッチング素子を有するインバータと、第1及び第2のス
イッチング素子の接続点と交流電源の一方の端子間に接
続された第1のリアクトルと、第3のスイッチング素子
と第4のスイッチング素子の間に接続され、出力用の
中間タップを有する第2リアクトルと、この第2リアク
トルと第3スイッチング素子との接続点にカソードを、
交流電源の他方の端子と、出力端子と、第1及び第2コ
ンデンサの接続点側とにアノードを接続された第5のス
イッチング素子と、第1及び第2コンデンサの接続点側
にカソードを、第2リアリトルと第4スッチング素子と
の接続点にアノードを接続された第6のスイッチング素
子とを具備している。
【0012】
【作用】本発明によれば、交流電源が一方の極性では、
第1のスイッチング素子が、オン・オフを繰り返し、オ
ン状態において交流電源から第1のリアクトルに電流が
流れる。第1のスイッチング素子がオフ状態では、第1
リアクトルに逆起電力が発生し、この第1のリアクトル
から第2のダイオード、第2のコンデンサに電流が流
れ、第2のコンデンサの電圧は、交流電源電圧とリアク
トルの逆起電力との和である電圧となる。即ち、第2の
コンデンサの電圧は、交流電源の電圧よりも昇圧された
電圧となる。
【0013】また、交流電源が他方の極性では、第2の
スイッチング素子がオン・オフを繰り返し、オン状態に
おいて、交流電源から第1のリアクトルに正の極性のと
きと反対方向に電流が流れ、この第1のリアクトルに電
流が流れる。第2のスイッチング素子がオフ状態におい
て、第1のリアクトルに逆起電力が発生し、この逆起電
力と交流電源電圧とが第1のコンデンサに印加し、第1
のコンデンサの電圧は、交流電源の電圧よりも昇圧され
る。このように交流電源の正の極性の際に昇圧された電
圧と、負の極性の際に昇圧された電圧とが、交互にイン
バータに供給される。
【0014】そして、第3スイッチング素子がオンのと
き、第3スイッチング素子,第2リアクトルを介して負
荷に電流が流れる。第3スイッチング素子をオフする
と、第2リアクトルに逆電圧が発生し、負荷を介して第
5スイッチング素子に流れ、この第2リアクトルには直
流電流のみ流れる。また、第4スイッチング素子がオン
のとき、第1のコンデンサの充電電荷によって、負荷,
第2リアクトル,第4スイッチング素子に電流が流れ
る。第4スイッチング素子をオフすると第2リアクトル
の逆電圧が発生し、第6スイッチング素子,負荷に電流
が流れ、この第2リアクトルには直流電流のみ流れる。
【0015】
【実施例】この発明による電源装置の1実施例を図1に
示す。なお、図4に示した従来のものと同等部分には同
一符号を付して、その説明を省略する。
【0016】この実施例では、インバータを構成する第
3のスイッチング素子31と第4のスイッチング素子3
2との間に、中間タップ27cを有する第2のリアクト
ル27を設けている。そして、中間タップ27cは負荷
の一端が接続されている。また、第2のリアクトル27
の両端27a,27bは第1及び第2コンデンサの接続
点にサイリスタ等の第5及び第6のスイッチング素子2
5と26が接続されている。第5のスイッチング素子2
5は第2リアクトル側をカソード、第1及び第2コンデ
ンサの接続点側をアノードとし、第6のスイッチング素
子26は第1及び第2コンデンサの接続点側をカソー
ド、第2リアクトル側をアノードに接続している。
【0017】今、第1及び第2コンデンサ間は直流が確
保されており、インバータの第3のスイッチング素子3
1をインバータ制御装置36から図2(b)で示すよう
な20乃至50kHzの高周波のスイッチング信号を入
力し、第3スイッチング素子31をオンさせると、コン
デンサ16の充電電荷によって、第3のスイッング素子
31,第2リアクトル27の27a,27c,負荷5を
介して電流が流れる。次にスイッチング素子31の制御
信号をオフするとともに、第5スイッチング素子25に
図2(d)に示すような信号を入力すると、第3スイッ
ング素子31はオフし、第5スイッチング素子25はオ
ンする。このとき第2リアクトルには図示する極性と逆
極性の電圧が誘起し、第2リアクトル27,負荷5,第
5スイッチング素子25,第2リアクトル27に電流が
流れる。
【0018】すなわち、第2リアクトル27は第3スイ
ッング素子31のスイッチングにかかわらず同じ方向
(27aから27bの方向)の電流が流れる。なお、第
3スイッチング素子31を高周波でスイッチングすると
負荷5には図2(a)で示す電圧が印加する。
【0019】一方、スイッチング素子32を制御装置3
6から図2(c)で示すような高周波スイッチング信号
を入力し、まずオンさせると、第1コンデンサ15の充
電電荷によって、負荷5,第2リアクトル27の27
c,27b,第4スイッチング素子32に電流が流れ
る。次にスイッチング素子32の制御信号をオフすると
ともに、第6スイッング素子26に図2(e)に示すよ
うな低周波のオンオフ信号を入力させると、第4スイッ
チング素子32はオフし、第6スイッチング素子26は
オンする。このとき、第2リアクトルには図示する極性
と逆極性の電圧が誘起し、第2リアクトル27,第6ス
イッチング素子26,負荷5に電流が流れる。この場合
も第2リアクトル27は第4スイッチング素子32のオ
ンオフにかかわらず、同一方向(27cから27b方
向)に電流が流れる。又、第4スイッチング素子32を
高周波スイッチング素子したとき、負荷5には図2
(a)で示すような電圧が印加する。
【0020】以上のように、第2リアクトル27は第3
及び第4スイッチング素子31,32のスイッチングに
かかわらず、27a,27c,27bと同一方向に流
れ、第3及び第4スイッチング素子の低周波のスイッン
グによる騒音は抑制される。
【0021】上記の実施例では、スイッチング素子1
1,12,31,32にIGBTを用いたが、他にFE
Tやバイポーラトランジスタ等も使用することができ
る。 また、上記実施例では、交流電源の電圧を昇圧す
る場合の例を示したが、交流電源に整流器を接続した直
流電源にも適用できる。
【0022】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、インバ
ータの第3のスイッチン素子と第4のスイッチング素子
との間に設けた第2リアクトルの両端と第1及び第2コ
ンデンサの接続点との間に第3及び第4スイッチング素
子のオフ時にオンする第5及び第6スイッチング素子を
設けているので、第2リアクトルには直流電流が流れ、
可聴周波数で反転することがなく、騒音の発生を抑制す
ることができる。また、交流電源を第1又は第2のコン
デンサに印加される電圧を交流電源よりも高い電圧にす
ることができ、電源装置を小型化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による高輝度放電灯点灯用電源装置の一
実施例の回路図である。
【図2】図1の電源装置の動作説明用の波形図である。
【図3】従来の電源装置の回路図である。
【符号の説明】
5 負荷 11 (第1の)スイッチング素子 12 (第2の)スイッチング素子 13 ダイオード 14 ダイオード 15 (第1の)コンデンサ 16 (第2の)コンデンサ 19 制御回路 21 (第1の)リアクトル 25 (第5の)スイッチング素子 26 (第6の)スイッチング素子 27 (第2の)リアクトル 31 (第3の)スイッチング素子(インバータ) 32 (第4の)スイッチング素子(インバータ) 36 インバータ制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き 審査官 手島 聖治 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H02M 7/42 - 7/98 H05B 41/24

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直列に接続された第1及び第2のスイッ
    チング素子と、第1及び第2のスイッチング素子に同一
    の方向性で逆並列に接続された第1及び第2のダイオー
    ドと、第1及び第2のスイッチング素子間に直列に接続
    された第1及び第2のコンデンサと、これら第1及び第
    2のコンデンサ間接続された第3及び第4のスイッチ
    ング素子を有するインバータと、第1及び第2のスイッ
    チング素子の接続点と交流電源の一方の端子間に接続さ
    れた第1のリアクトルと、第3のスイッチング素子と第
    4のスイッチング素子の間に接続され、出力用の中間
    タップを有する第2リアクトルと、この第2リアクトル
    と第3スイッチング素子との接続点にカソードを、交流
    電源の他方の端子と、出力端子と、第1及び第2コンデ
    ンサの接続点側とにアノードを接続された第5のスイッ
    チング素子と、第1及び第2コンデンサの接続点側にカ
    ソードを、第2リアリトルと第4スッチング素子との接
    続点にアノードを接続された第6のスイッチング素子と
    を具備した高輝度放電灯点灯用電源装置。
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