JP2912684B2 - バイオテクノロジーによる炭酸ガス固定組合わせ方法 - Google Patents

バイオテクノロジーによる炭酸ガス固定組合わせ方法

Info

Publication number
JP2912684B2
JP2912684B2 JP2185248A JP18524890A JP2912684B2 JP 2912684 B2 JP2912684 B2 JP 2912684B2 JP 2185248 A JP2185248 A JP 2185248A JP 18524890 A JP18524890 A JP 18524890A JP 2912684 B2 JP2912684 B2 JP 2912684B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bioreactor
carbon dioxide
algae
plants
bacterial
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2185248A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0475537A (ja
Inventor
嘉一 野口
稔 大和田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Electric Power Development Co Ltd
Original Assignee
Electric Power Development Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Electric Power Development Co Ltd filed Critical Electric Power Development Co Ltd
Priority to JP2185248A priority Critical patent/JP2912684B2/ja
Publication of JPH0475537A publication Critical patent/JPH0475537A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2912684B2 publication Critical patent/JP2912684B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P60/00Technologies relating to agriculture, livestock or agroalimentary industries
    • Y02P60/20Reduction of greenhouse gas [GHG] emissions in agriculture, e.g. CO2

Landscapes

  • Cultivation Of Plants (AREA)
  • Cultivation Of Seaweed (AREA)
  • Hydroponics (AREA)
  • Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は燃焼ガス等に多量に含まれる炭酸ガスをバイ
オテクノロジーにより固定化する組合わせ方法に関す
る。
〔従来の技術〕
近年、地球規模環境に対する関心が急速に高まり、フ
ロン規制が実施され、更には地球温暖化に対する対策と
して炭酸ガス排出規制を求める動きが大きくなってい
る。
国内に170基ある火力発電所のCO2排出量は、出力100
万キロワット級の発電所で、年間約200万tといわれ、
年間に総計2億tに上ると推計されている。日本全体の
排出量はこの約4倍と推定される。
従来、亜硫酸ガスや窒素酸化物などを除去する脱硫、
脱硝技術は種々開発されて来たが、CO2については全く
手がつけられていなかった。
石油化学プラントでは水素ガス生成工程で不純物のCO
2をアミン液に吸収させ、吸収液を加熱して、CO2を気化
させて回収する技術が行われているが、火力発電所等の
排ガス量の膨大なプラントでは超大型の吸収設備が必要
であり、気化に膨大な熱量も必要なため経済性やエネル
ギー効率の点から行われていなかった。またこの技術は
通常排ガス中に15%以下のCO2を分離、濃縮することは
できても、CO2の利用には直接つながらない。
炭酸ガスを石炭乳等を用いて炭酸カルシウムにする技
術は周知であるが、炭酸カルシウムの用途が限られ、排
棄にも困難がある。
炭酸ガスを炭酸カルシウムのような無機物ではなく、
藻類を活用して炭水化物やグルコース等の有機物に転換
しようとすることも考えられてはいるが、今だ構想の域
を出ない。
一方、炭酸ガスを水気耕栽培の雰囲気に供給して成長
促進を行う技術そのものは知られている。
他方、細菌類のもつ特有な酵素反応を活用して、炭酸
ガスを有機物に転換し、より経済性の高いものに転換す
る試みも種々試験されている。
炭酸ガス固定能力をもつ細菌は水素をエネルギー源と
して、従来にない高い効率で炭酸ガスを酢酸に転換する
能力を持っていることが報告されている。
これら炭酸ガスを有機物に転換する個々の技術は構想
され、試験され、あるいは一部実際栽培も行われている
が、これらバイオリアクターを組み合わせた炭酸ガス固
定化システムは知られていない。
〔発明が解決しようとする課題〕
微生物や動植物細胞を培養し、利用する装置をバイオ
リアクターという。
このバイオリアクターが通常のケミカルアクターと異
なる点は、雑菌汚染を防ぎ、酵素または微生物を活性な
状態に維持することを要する点である。
バイオリアクターの操作法は、回分操作、半回分操
作、連続操作が知られているが、大量のCO2を処理する
ためには、生産物の品質を一定に保ち易く、自動制御が
し易く、大量生産に適する連続操作が好ましい。
バイオリアクターにおいては、微生物や動植物細胞の
生長にケミカルリアクターにくらべて、比較的に長時間
を要するという問題もある。
従って、バイオリアクターにCO2ガスを連続的に供給
した場合に排ガス中にもCO2ガスがかなり含まれている
ことになる。
本発明の目的は、細菌バイオリアクター、藻類バイオ
リアクター及び水気耕バイオリアクターを組み合わせ
て、総合的にCO2ガスを固定化するバイオテクノロジー
による炭酸ガス固定組み合わせシステムを提供すること
である。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は炭酸ガス含有気体から炭酸ガスを主成分とす
るガス(以下単に炭酸ガスと称する)を取り出し、該炭
酸ガスを細菌バイオリアクターに供給し、細菌類のもつ
特有の酵素反応を活用して有機化合物に転換し、該細菌
バイオリアクターの余剰炭酸ガスを海水中に藻類を含有
する藻類リアクターに供給し、藻類の働きで炭酸カルシ
ウム、炭水化物及び余剰藻体を生産させ、藻類リアクタ
ーの余剰炭酸ガス及び生産された酸素を陸生植物の水気
耕バイオリアクターに供給し、果実及び/又は余剰植物
体を生産させることを特徴とするバイオテクノロジーに
よる炭酸ガス固定組合わせ方法である。
細菌バイオリアクターとしては、アセトバクテリウ
ム、クロストリジウム、ユウバクテリウム、バクテロイ
デス等の水素資化細菌及び光合成細菌よりなる群より選
んだ少なくとも1種の細菌により、低級脂肪酸、アミノ
酸、及びビタミンよりなる群より選んだ少なくとも1種
を生産するリアクターを使用することが好ましい。
また藻類バイオリアクターとしては、海水中に石灰藻
及び/又はサンゴ共生藻を含有するリアクターが好まし
い。
また水気耕バイオリアクターとしては、陸生動物であ
るトマト、スイカ、キュウリ等の結実植物又はトウモロ
コシ、サトウキビ等のC4植物を水気耕栽培するリアクタ
ーかが好ましい。
これらのバイオリアクターは、夫々複数個を組み合わ
せて使用することが好ましい。
本発明においては、先ず炭酸ガス含有気体から炭酸ガ
スを濃縮したガスを取り出す。炭酸ガス発生設備に燃焼
用として空気を供給する代りに、酸素ガス又は酸素リッ
チガスを供給して発生源から炭酸ガスを濃縮したガスを
取り出すことが最も好ましい。しかし炭酸ガス含有気体
を、ゼオライト等のガス吸着層に供給し、吸着、放出の
操作により、炭酸ガスを濃縮してもよい。
アミン液等の吸収液を使用し、吸収液の加熱を低温の
排熱を利用する方法等も利用できる。
細菌バイオリアクターは細菌類のもつ特有の酵素反応
を活用して炭酸ガスを有機物に転換し、より経済的の高
いものに転換する反応器である。
炭酸ガス固定能力を持つ細菌、例えばアセトバクテリ
ウム属のある細菌BR446は水素をエネルギー源として、
従来にない高い効率で炭酸ガスを酢酸に転換する能力を
持っていることが知られている。この細菌を使ったバイ
オリアクターを中規模の火力発電所に併設したとして、
放出される炭酸ガスを全部酢酸に固定、転換すると年間
1〜2万tになると試算されている。
アセトバクテリウム細菌を使用して、CO2とH2をエネ
ルギー源として供給しつつ嫌気的条件で加圧、撹拌培養
することによって、酢酸等の低級脂肪酸を合成させるこ
とができる。
また、光合成細菌を使用して、CO2、窒素、硫黄等を
供給することによりアミノ酸、ビタミン等を合成するこ
とができる。
このように、細菌の種類によって、酢酸等の低級脂肪
酸、アミノ酸及びビタミン等を生産し、余剰菌体は飼
料、肥料に供する。
細菌バイオリアクター単体でのCO2固定効率は CO2通気量500,000m3/m3×年 CO2固定量 80,000kg/m3×年 で、利用効率は8重量%である。
しかし、この細菌バイオリアクターを10基直列につな
ぐことによって後記の実施例に示すように、総合利用効
率は56.6重量%になる。
細菌バイオリアクターの余剰炭酸ガスを藻類バイオリ
アクターに供給する。藻類としてはサンゴ共生藻及び/
又は石灰藻を使用するのが好ましい。
サンゴは刺胞動物門に属する動物である。サンゴは広
義に刺胞動物のうち石灰質の骨格を形成するグループの
総称であり、狭義には固い石灰質の骨格を持つイシサン
ゴを指す。
一般にサンゴは多数の触手を放射状に持つポリプが多
数集って群体として生活している。このポリプは高さが
5mm以下の大きさである。
造礁サンゴの代表であるイシサンゴのポリプの構造
は、触手は6または6の倍数だけあり、ポリプは円筒状
であり、刺胞を先端に持つ触手が一番上にあり、その中
央が口になっており、口の下部は胃腔と呼ばれる消化部
である。胃腔は6の倍数の隔膜と同数の隔壁で仕切られ
ている。この胃腔は、内面層(胃層)が内胚葉、外面層
が外胚葉と呼ばれる2層の細胞でできている。内胚葉は
食物の消化吸収を行い、外胚葉は石灰質を分泌する働き
がある。
サンゴは熱帯域の透明度の高い海で生育しているのが
大部分であるが、この透明度が高いことは貧栄養の海で
あることである。
サンゴの栄養は、1つは触手で動物プランクトンを捕
えて得るものであり、もう1つの胃層に共生している褐
虫藻の光合成産物(炭水化物)に拠っている。
造礁サンゴであるイシサンゴは、胃層に全体重の約50
%の共生藻(10μm)を持つが、宝石サンゴ類は殆ど持
たない。
サンゴの成長は、共生藻を持つ場合は、持たない場合
の約10倍と言われている(3〜10cm/年)。
サンゴの成長における動物プランクトンと共生藻によ
る比率や、石灰の分泌メカニズムは、必しも明らかにさ
れていないが、次のように推定されている。
サンゴは、動物プランクトンを捕食し、栄養とす
る。またN,P,Fe等を含む廃棄物とCO2を放出する。
共生藻は、太陽光と水中のCO3 2-およびサンゴの放
出したCO2により光合成を行い、炭水化物とO2を生産す
る。
生産された炭水化物とO2をサンゴが消費し、成長す
ると共に、余分の炭水化物を海中に放出する。
サンゴの成長はポリプ単体の成長、出芽によるポリ
プの分化および石灰層の増大である。
このようにサンゴ共生藻は他の海洋性藻類と異なり、
その光合成で得られた有機物(炭酸ガスの濃縮体)の大
部分を細胞外に細胞外物質として溶出させる性質を持
つ。サンゴ共生藻バイオリアクターはこの性質を活用し
たものである。
一方、石灰藻(Colcareous algae)とは、炭酸と水中
のカルシウムを利用し、不溶性の炭酸カルシウムを形成
し、体を維持している藻類の総称である。
主な石灰藻の種類は、下表のとおりである。
炭酸カルシウムの固定に関して石灰藻における石灰化
機構の進行部位は次の様に分けられる。
(1)細胞内で石灰化が進行するもの。
〔円石藻のみ〕 (2)細胞壁で石灰化が進行するもの。
〔例:カサノリ,オキナウチワ,シャジクモ〕 (3)細胞間隙(細胞と細胞の間)で石灰化が進行する
もの。
〔例:コナハダ,ウチワサボサングサ〕 (4)細胞間隙と細胞壁の両部位で石灰化が進行するも
の。
〔例:オオシコロ,ガラガラ,ハゴロモ,ウスガサ
ネ〕 石灰藻の石灰化反応は次の様に進行するといわれてい
る。
・HCO3 -CO2+OH- (光合成でCO2固定)……(1) ・HCO3 -+OH-H2O+CO3 2- (CO3 2-の増加)……(2) ・CO3 2-+Ca2+CaCO3 (炭酸カルシウムの沈着)……(3) つまり光合成でCO2が固定されると(反応(1))、p
HとCO3 2-が増加して(反応(2))、これによって炭酸
カルシウム沈着(反応(3))が行われる。
石灰藻バイオリアクターは、前記の石灰藻の光合成に
よるCO2固定化反応を利用して、石灰藻の種類により、
細胞内、細胞壁、細胞間隙、細胞間隙と細胞壁の両部位
に炭酸カルシウムの沈着を行わしめるもので、無機質炭
酸カルシウムと異なり、藻体の炭水化物と炭酸カルシウ
ムの一体になった生成物が得られ、飼料、肥料等に好適
である。
藻類バイオリアタクーでは光エネルギーを供給し、温
度を該藻類の最適温度に保持しつつ、CO3 2-を炭水化
物、炭酸カルシウムに転換する。藻類バイオリアタクー
単体でのCO2固定効率は CO2通気量100,000m3/m3×年 CO2固定量 5,000kg/m3×年 で、利用効率は2,5重量%である。
しかし、この藻類バイオリアタクーを10基直列につな
ぐことによって、後記の実施例に示すように、総合利用
効率は22重量%になる。
藻類は海水中で培養するが、この海水の意味は清澄海
水又は人口海水(主成分Na30重量%、Cl54重量%、Mg4
重量%、SO48重量%、その他Sr、K、Br、BO3を含む)
にCaを約8,000ppm添加した培養液を意味するものとす
る。
本発明では、この藻類バイオリアクターの余剰炭酸ガ
ス及び発生酸素を更に水気耕バイオリアクターに供給す
る。
水気耕栽培とは、本来土壌という成育基質にその生育
を制限されている陸生生物を成育させる際に、土壌を水
に置き換えることにより、植物の成育速度を増大させ、
成育期間の短縮を発現させるものである。この水気耕栽
培で炭酸ガスを雰囲気中に供給して成長促進を行うもの
である。
対象植物はトマト、スイカ、キュウリ等の結実植物及
びトウモロコシ、サトウキビ等のC4植物から選択するの
が好ましい。C4植物は、通常のCO2固定回路(カルビン
回路)の他にカルビン回路へのCO2供給の特殊な経路(C
4ジカルボン酸回路)をもつもので、高いCO2固定能力を
もつ。
結実植物は、炭酸ガスを固定して、成育結実するた
め、この結実(炭酸ガスの濃縮体)を処理系外に出して
(収穫して)固定した炭酸ガスを経済的価値のあるもの
に転換することになる。
水気耕バイオリアクターでも、光エネルギーを供給
し、対象植物に最適な温度に保持する。
水気耕バイオリアクターでは、吸収したCO2、O2及び
N、P、Kの肥料成分を果実、余剰植物体に転換させて
収穫するものである。
水気耕バイオリアクター単体でCO2固定効率は、 CO2通気量 100m3/m3×年 CO2固定量 60kg/m3×年 で利用効率は30重量%である。
〔作 用〕
水気耕バイオリアクターはCO2固定効率は高いが、単
位面積当りの固定力が小さいため、大量のCO2を処理し
ようとした場合には巨大な設備となってしまう。
このため、利用効率は低いが、単位面積当りの固定力
が大きい細菌バイオリアクターを併設することにより、
設備規模の縮小が図られる。
また細菌バイオリアクターには、水素をエネルギー源
として供給するが、藻類バイオリアタクーからは余剰CO
2と共に、発生酸素が含まれるので、細菌バイオリアク
ターを先に通し、その余剰CO2を藻類バイオリアタクー
に通気し、藻類バイオリアタクーの余剰CO2と発生O2
水気耕バイオリアクターに通気するように構成したもの
である。
〔実施例〕
以下に実施例により、本発明を更に具体的に説明する
が、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
本発明の炭酸ガス固定組合わせ方法を第1図のフロー
シートによって説明する。
炭酸ガス含有気体1から炭酸ガス2を取り出し、これ
を細菌バイオリアクター3に供給する。細菌バイオリア
クターは第2図に示すように10基直列に設置する。これ
らのリアクターに連続してCO2を通気するようにする。
細菌バイオリアクターには光エネルギー9を供給すると
共に、温度制御8により、適正な温度に保持する。また
エネルギー源としてH24を供給している。細菌バイオリ
アクターの単体としてのCO2利用効果は8%であるが、
全体としては、56.6%の効率になる。
細菌バイオリアクター3からは、細菌の種類により、
低級脂肪酸5、ビタミン、アミノ酸6、余剰菌体7を生
成する。
次に、この細菌バイオリアクターの余剰CO210を藻類
バイオリアタクー11に供給する。藻類バイオリアタクー
も第2図に示すように10基直列に設置する。これらのリ
アクターに連続してCO2を通気する。
藻類バイオリアタクーにも、光エネルギー9を供給す
ると共に、温度制御8により適正な温度に保持する。藻
類バイオリアタクーからは、炭酸カルシウム12、炭水化
物13、余剰藻体14を生成する。藻類バイオリアタクーの
単体としてのCO2利用効率は2.5%であるが全体としては
23%になる。
次に、この藻類バイオリアタクーの余剰CO216と発生O
217を水気耕バイオリアクター18に供給する。
水気耕バイオリアタクー18にも、光エネルギー9を供
給すると共に、温度制御8により適正な温度に保持す
る。
水気耕バイオリアタクーとしては、リアクター内のCO
2を高濃度(800〜1000ppm)とした第1室と、それより
低い濃度(500ppm程度)の第2室を設ける。第1室の雰
囲気中には、藻類バイオリアタクーからの余剰CO2を導
入するが、藻類バイオリアタクーから発生したO2は培養
液中に曝気し、根の成長を促す。
水気耕バイオリアタクーからは、果実19及び/又は余
剰植物体20を収穫する。
水気耕バイオリアタクーのCO2利用効率は30%である
ので、第1室を通過した時点で、全体の76.5%のCO2
消費されたことになる。
第2室に第1室から通気を行い、CO2濃度500ppm程度
となるように調整する。第2室のCO2同化作用は高濃度C
O2雰囲気よりは劣るが、大気並の300ppmまたはそれ以下
とすることは容易であり、最終的には全体のCO2のほぼ1
00%を消費することが可能となる。
細菌バイオリアクター3からの余剰菌体7、藻類バイ
オリアタクー11からの余剰藻体14及び水気耕バイオリア
タクー18からの余剰植物体20は飼料、肥料21用として好
適に使用できる。
藻類バイオリアタクーからの生成物である炭水化物13
はグルコース等であって、微生物製剤原料15として利用
し得るものである。
〔発明の効果〕
本発明の炭酸ガス固定化システムは、バイオリアクタ
ー単体としてのCO2利用効率は低いが、単位面積当りの
固定力が大きい細菌バイオリアクターを直列に複数基設
置することにより、全体としての利用効率を高め、同様
に単体としての藻類バイオリアクターの利用効率を高
め、この藻類バイオリアクターからの余剰CO2と発生す
るO2とを水気耕バイオリアタクーに供給するようにした
ので、単位面積当りの固定力が小さい水気耕バイオリア
タクーの基数を減少し、O2も活用でき、全体として、最
初のCO2のほぼ100%を消費することが可能になる。
藻類バイオリアタクーからの生成炭水化物は、微生物
製剤原料(グルコース)として利用できる。
本発明システムからの生成物は、廃棄が困難な無機炭
酸カルシウムではなく、有用な有機化合物及び果実であ
り、又飼料又は肥料として利用可能な有機藻体等である
ので、炭酸ガスの有効活用に道を拓くものである。
火力発電所等の多くの工場から、炭酸ガス含有ガスを
排出し、これが地球温暖化の原因として社会問題となっ
ている時、排ガスから単に炭酸ガスを分離しただけでは
その使途がない。この時、本発明は有用有機化合物、食
物等への転換等、炭酸ガスサイクルを完結させるもので
あり、地球環境問題解決への寄与は大きい。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のシステムのフローシートを示したもの
である。 第2図は本発明の実施例のCO2利用効率を各バイオリア
クター毎に示した図である。 1……CO2含有気体、2……CO2主成分ガス、3……細菌
バイオリアクター、4……水素、5……低級脂肪酸、6
……ビタミン、アミノ酸、7……余剰菌体、8……温度
(制御装置)、9……光エネルギー、10……余剰CO2、1
1……藻類バイオリアタクー、12……炭酸カルシウム、1
3……炭水化物、14……余剰藻体、15……微生物製剤原
料、16……余剰CO2、17……発生O2、18……水気耕バイ
オリアクター、19……果実、20……余剰植物体、21……
飼料、肥料、22……放散O2
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A01G 1/00 A01G 31/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭酸ガス含有気体から炭酸ガスを主成分と
    するガス(以下単に炭酸ガスと称する)を取り出し、該
    炭酸ガスを細菌バイオリアクターに供給し、細菌類のも
    つ特有の酵素反応を活用して有機化合物に転換し、該細
    菌バイオリアクターの余剰炭酸ガスを海水中に藻類を含
    有する藻類バイオリアクターに供給し、藻類の働きで炭
    酸カルシウム、炭水化物及び余剰藻体を生産させ、該藻
    類リアクターの余剰炭酸ガス及び生産された酸素を陸生
    植物の水気耕バイオリアクターに供給し、果実及び/又
    は余剰植物体を生産させることを特徴とするバイオテク
    ノロジーによる炭酸ガス固定組合わせ方法。
  2. 【請求項2】細菌バイオリアクターが、アセトバクテリ
    ウム、クロストリジウム、ユウバクテリウム、バクテロ
    イデス及び光合成細菌よりなる群より選んだ少なくとも
    1種の細菌により、低級脂肪酸、アミノ酸、及びビタミ
    ンよりなる群より選んだ少なくとも1種を生産するリア
    クターである請求項1記載のバイオテクノロジーによる
    炭酸ガス固定組合わせ方法。
  3. 【請求項3】藻類バイオリアクターが、海水中に石灰藻
    及び/又はサンゴ共生藻を含有するものである請求項1
    記載のバイオテクノロジーによる炭酸ガス固定組合わせ
    方法。
  4. 【請求項4】水気耕バイオリアクターが陸生植物として
    トマト、スイカ、キュウリ等の結実植物又はトウモロコ
    シ、サトウキビ等のC4植物を水気耕栽培するバイオリア
    クターである請求項1記載のバイオテクノロジーによる
    炭酸ガス固定組合わせ方法。
  5. 【請求項5】細菌バイオリアクター、藻類バイオリアク
    ター及び水気耕バイオリアクターが夫々複数個のリアク
    ターを組み合わせたものである請求項1記載のバイオテ
    クノロジーによる炭酸ガス固定組合わせ方法。
JP2185248A 1990-07-16 1990-07-16 バイオテクノロジーによる炭酸ガス固定組合わせ方法 Expired - Fee Related JP2912684B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2185248A JP2912684B2 (ja) 1990-07-16 1990-07-16 バイオテクノロジーによる炭酸ガス固定組合わせ方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2185248A JP2912684B2 (ja) 1990-07-16 1990-07-16 バイオテクノロジーによる炭酸ガス固定組合わせ方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0475537A JPH0475537A (ja) 1992-03-10
JP2912684B2 true JP2912684B2 (ja) 1999-06-28

Family

ID=16167487

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2185248A Expired - Fee Related JP2912684B2 (ja) 1990-07-16 1990-07-16 バイオテクノロジーによる炭酸ガス固定組合わせ方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2912684B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013509876A (ja) * 2009-11-06 2013-03-21 キベルディ インコーポレーテッド 二酸化炭素および/または他の無機炭素源の有機化合物への化学合成固定のために化学合成独立栄養微生物を利用する生物学的および化学的プロセス、および付加的有用生成物の産出
US11203738B2 (en) 2017-02-03 2021-12-21 Kiverdi, Inc. Microbial conversion of CO2 and other C1 substrates to protein and meat substitute products
US11725290B2 (en) 2016-03-19 2023-08-15 Kiverdi, Inc. Microorganisms and artificial ecosystems for the production of protein, food, and useful co-products from C1 substrates

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CA2353307A1 (fr) 2001-07-13 2003-01-13 Carmen Parent Appareil et procede pour le traitement des effluents gazeux
FR2966842A1 (fr) * 2010-10-28 2012-05-04 IFP Energies Nouvelles Procede integre de production de calcite et de biomasse par des cyanobacteries.

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013509876A (ja) * 2009-11-06 2013-03-21 キベルディ インコーポレーテッド 二酸化炭素および/または他の無機炭素源の有機化合物への化学合成固定のために化学合成独立栄養微生物を利用する生物学的および化学的プロセス、および付加的有用生成物の産出
US11725290B2 (en) 2016-03-19 2023-08-15 Kiverdi, Inc. Microorganisms and artificial ecosystems for the production of protein, food, and useful co-products from C1 substrates
US11203738B2 (en) 2017-02-03 2021-12-21 Kiverdi, Inc. Microbial conversion of CO2 and other C1 substrates to protein and meat substitute products
US11466246B2 (en) 2017-02-03 2022-10-11 Kiverdi, Inc. Microbial conversion of CO2 and other C1 substrates to vegan nutrients, fertilizers, biostimulants, and systems for accelerated soil carbon sequestration

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0475537A (ja) 1992-03-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Hall et al. The potential applications of cyanobacterial photosynthesis for clean technologies
US20030066322A1 (en) Microbiologically accelerated humus and method and apparatus for producing same
ES2337944T3 (es) Metodo de generacion de fertilizantes de fosforo mediante la utilizacion de tecnologia de fermentacion microbiana.
WO2009134114A1 (en) An apparatus for mass cultivation of micro algae and a method for cultivating the same
CN113072402B (zh) 用于水耕栽培的微生物增强的有机液体肥料的生产方法
CN105377794A (zh) 由生物质生产燃料和生物肥料
KR101588817B1 (ko) 식품가공 폐수 슬러지를 이용한 유기질 비료의 제조방법
Kanazawa et al. Space agriculture for habitation on Mars with hyper-thermophilic aerobic composting bacteria
Jonasson et al. Nutrient cycling in subarctic and arctic ecosystems, with special reference to the Abisko and Torneträsk region
JP2912684B2 (ja) バイオテクノロジーによる炭酸ガス固定組合わせ方法
Nurhidayati et al. Yield and nutritional quality of green leafy lettuce (Lactuca sativa L.) under soilless culture system using various composition of growing media and vermicompost rates.
JPS6231037B2 (ja)
CN101619006A (zh) 新型生物氮肥及其发酵工艺
US20220315502A1 (en) Liquid fertilizer production method and highquality liquid fertilizer based on l f q c and chlorella microbiological fertilizer manufacture method
Tomar et al. Effect of salicylic acid and biochar on nutrient content and uptake of chickpea ( Cicer arietinum L.) under rainfed condition
John et al. Carbon sequestration as biomass carbon and mineral carbonates by cyanobacterial systems in rice soil
RU2638326C1 (ru) Бионический способ выращивания растений
JPH04130079A (ja) 植物及び好気性微生物を利用した炭酸ガスの固定化方法
Moeller et al. Biology and economics of growing seaweeds on land in a film culture
JP2018122203A (ja) バイオマスのエネルギー変換システム
Tikhomirov et al. Evaluation of the possibility of using human and plant wastes in bioregenerative life support systems
Nwoseu et al. Production of citric acid from lemon and cassava waste peels
Wheeler Bioregenerative Life Support for Space Exploration: Applications for Resources Use Efficiencies on Earth
Venter A concise history of hydroponics
Bellamy The use of microbiological agents in upgrading waste for feed and food.

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees