JP2911298B2 - 感光性耐熱性樹脂組成物 - Google Patents

感光性耐熱性樹脂組成物

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JP2911298B2
JP2911298B2 JP4130837A JP13083792A JP2911298B2 JP 2911298 B2 JP2911298 B2 JP 2911298B2 JP 4130837 A JP4130837 A JP 4130837A JP 13083792 A JP13083792 A JP 13083792A JP 2911298 B2 JP2911298 B2 JP 2911298B2
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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、感光性耐熱性樹脂組成
物に関し、更に詳しくは、本発明は、基材との密着性に
優れ、耐湿性が良好で、しかも高感度な感光性を有する
耐熱絶縁樹脂フィルム(膜)およびそのフィルム形成性
の感光性耐熱性樹脂組成物並びに該組成物を用いたパタ
ーン形成方法に関する。
【0002】本発明の感光性耐熱樹脂組成物から形成さ
れるフィルム(本願明細書では、種々のコーティング、
被膜、薄膜等を指す広義な語としてこの“フィルム”な
る語を用いる)は、基材との密着性にすぐれ、耐熱性、
耐湿性、絶縁性、靱性、耐摩耗性、耐候性等が良好であ
るばかりでなく、低コストで成膜できる。また、本発明
のパターン形成方法はマスキング用のフォトレジストの
助けを借りなくても済むばかりか、この方法によって形
成される耐熱絶縁樹脂フィルムのパターンは回路基板、
半導体装置等の1成分として有用であり、例えば、高密
度実装用の印刷回路、プリント板、配線板、電子部品な
どにおける保護膜、絶縁膜(層間絶縁膜、他)などとし
て利用することができる。したがって、本願明細書にお
いて“基材”あるいは“被処理基材”なる語を用いた場
合、その語は半導体基板、セラミック基板、金属基板、
各種の層膜、配線などを含めた下地一般を意味する。
【0003】
【従来の技術】マルチチップモジュールなどを含む高密
度実装用の印刷回路、プリント板、配線板、電子部品な
どでは、ICチップの搭載のために半田接合を利用して
いる。そのため、かかる回路基板に用いる絶縁膜には半
田耐熱が必要とされる。また、大量の情報を迅速に処理
する必要から、情報処理装置は小型化と大容量化が行わ
れており、この装置の主体を構成する半導体装置は単位
素子の小型化による集積化が進んで、LSIやVLSI
が実用化されている。また、このような単位素子の集積
化と共に、半導体装置から放出される熱量(発熱量)も
急激に増加する傾向にあり、LSIの場合、チップの発
熱量は10W程度にまで達している。
【0004】ところで、近年スピンコート法で被覆で
き、且つ耐熱性の優れたポリイミドが注目され、半導体
集積回路素子の表面保護膜だけに止まらず、層間絶縁膜
としても実用化が進んでいる。この表面保護膜又は層間
絶縁膜としてのポリイミド膜は、ビスマレイミドやポリ
アミド酸、ジアミンのようなポリイミド前駆体をN−メ
チル・2ピロリドン(略称NMP)のような溶剤に溶解
し、これを半導体基板上にスピンコートなどの方法で塗
布した後、150〜400℃の温度に加熱し、脱水閉環
反応を起こさせ硬化させることにより作ることができ
る。しかし、ここで用いられるポリイミド前駆体は本来
自体感光性をもたないので、ポリイミドの微細パターン
の形成には、ポリイミド前駆体膜の上にフォトレジスト
を被覆し、写真蝕刻技術(フォトリソグラフィ)により
レジストパターンを作り、さらにこのレジストパターン
をウェットエッチングやプラズマエッチングなどにより
下層に転写してポリイミド前駆体からなるパターンを作
り、これを熱処理して脱水閉環反応を行わせることによ
りポリイミドパターンを作ることが行われていた。
【0005】一方、このような煩雑な処理を削減し、任
意の形状にポリイミド膜をパターン形成する方法を可能
にするものとして、自体感光性を有するポリイミドが開
発され、各メーカーから市販されている。すなわち、こ
の感光性ポリイミドは、ポリイミド前駆体の分子内に感
光性の官能基を導入し、露光された部分だけを光反応さ
せ、重合させることにより、未露光部分と露光部分との
間の溶解性を変え、溶媒を用いて現像することにより露
光部分だけを残して溶解除去しようとするものである。
【0006】そして、熱処理を行うと、耐熱性の劣る感
光性の基は熱分解して除去され、一方、脱水閉環反応が
進行することから、耐熱性の良いポリイミド部分だけが
残るものである。こゝで、ポリイミド前駆体への感光性
の官能基の導入方法には共有結合タイプやイオン結合タ
イプなどがあり、各種の感光性ポリイミドが市販されて
いる。
【0007】然し、このような感光性ポリイミドを使用
すると感光性の基の分解により膜減りが大きい以外に、
感光性ポリイミド自体のコストが高いことが問題であっ
た。また、非感光性ポリイミド、感光性ポリイミドのど
ちらも耐湿性が悪い等の問題もあった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明目的は、前記問
題点を解消することにある。すなわち、より具体的に
は、本発明の目的はポリイミド系エンジニアリングプラ
スチックを含むポリイミド樹脂の特長である耐熱性、絶
縁性、強靱性を持ち、なおかつ光硬化型の接着剤に用い
られる、例えば、アクリル樹脂の特長である光重合性、
光硬化性、基材との密着性に優れており、フォトレジス
トの助けを借りないで、高密度実装用の印刷回路・プリ
ント板・配線板や電子部品の保護膜・層間絶縁膜等の微
細パターンを形成する高感度な感光性耐熱絶縁樹脂膜お
よびその組成物並びに該組成物を用いたパターン形成方
法を提供することにある。特に従来のポリイミド樹脂よ
り耐熱性では劣るが、半田温度以上の耐熱性を持ち、ポ
リイミド樹脂よりかなり低価格で使用する分野には有用
な耐熱絶縁樹脂膜および組成物を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、光重合開始剤とし
て特定の化合物、すなわちイミダゾール二量体を選択的
に配合した樹脂組成物は、秀れた膜質(すなわち表面粗
さが少さくかつ厚い膜並びに高耐熱性の膜)を与えるこ
との知見を得て本発明を完成した。
【0010】従って、本発明の感光性樹脂組成物は、自
己感光性を有しないポリイミド系前駆体ワニスと、該ワ
ニスと相溶性が良く、且つ硬化後の耐熱性が優れたアク
リル系モノマ又はオリゴマと、イミダゾール二量体系の
光反応開始剤とを含んでなる。また、本発明の感光性耐
熱性樹脂膜は、ポリイミド系前駆体の重合体と、イミダ
ゾール二量体系の光反応開始剤の存在下で重合せしめら
れたアクリル系モノマ又はオリゴマの重合体とのポリマ
ーブレンドであって、前記モノマ又はオリゴマが紫外線
照射により選択的に重合せしめられ、次いで熱処理によ
り前記ポリイミド系前駆体が選択的に重合せしめられて
いることを特徴とする。
【0011】更に本発明の耐熱絶縁樹脂膜のパターン形
成方法は、前記の感光性耐熱性樹脂組成物を、被処理基
材上に塗布し、形成された感光性耐熱樹脂組成物の塗膜
を、所定のパターンで、前記アクリル系重合性モノマ又
はオリゴマの重合を惹起し得る条件にさらして前記モノ
マ又はオリゴマを選択的に重合させ、前記塗膜のうち前
記モノマ又はオリゴマの重合体が形成された以外の領域
を選択的に除去し、そして残留せる塗膜を熱処理してそ
の塗膜中に含まれる前記ポリイミド前駆体を重合させる
こと、を特徴とする。
【0012】以下、更に説明する。本発明者らは、フォ
トレジストの助けを借りないで、値段的には現状のポリ
イミドより安くなる方向で耐熱絶縁膜の微細パターンを
形成する材料について検討した結果、耐熱性の良い光硬
化型の接着剤とポリイミドを複合した材料で、露光した
領域だけ現像後ポリイミドを含んだ樹脂が残ることを見
出した。さらに、その露光領域には当然接着剤成分も一
緒に残るので、その露光領域はポリイミドとその接着剤
の両方の性質を併せ持つことも判明した。例えば、ポリ
イミドほどの耐熱性はないもののある程度つまり半田温
度に耐え得るだけの耐熱性、ポリイミドにはないほどの
接着性、耐湿性さらには膜全体の値段が安くなることが
判明した。
【0013】以下にさらに検討の結果を説明する。ポリ
イミド前駆体ワニスと相溶性が良く、半田温度以上の耐
熱性を持つ光重合性モノマについて検討した結果、紫外
線硬化型の接着剤として用いられているアクリル系モノ
マまたはオリゴマが良好であることが判明した。さら
に、アクリル系モノマまたはオリゴマを光重合させるた
めの感度の良い重合開始剤としては、光によりラジカル
を発生し得る化合物としてよく知られているベンゾイン
エーテル系、ケタール系、アセトフェノン系、ベンゾフ
ェノン系、チオキサントン系の開始剤、有機過酸化物、
N−フェニルグリシン、トリアジン系化合物、アレン鉄
錯体などが良好であることが判明し、これらからなる材
料を既に出願している(特願平2−99788、特願平
2−279088)。しかし、本発明者らは、更に高感
度でかつ秀れた膜質を与える組成物を種々検討した結
果、イミダール二量体の重合開始剤が有効であることの
知見を得たのである。
【0014】イミダゾール二量体として、例えば2−
−クロロフェニル)−4,5−ビス(−メトキシ
フェニル)−イミダゾールダイマ、2,2′−ビス(
−クロロフェニル)−4,4′,5,5′−テトラフェ
ニル−1,2′−ビイミダゾールおよび、1H−イミダ
ゾール、2,5−ビス(−クロロフェニル)−4−
〔3,4−ジメトキシフェニル〕−、が好ましく、特に
2,2′−ビス(o−クロロフェニル)−4,4′,
5,5′−テトラフェニル−1,2′−ビイミダゾール
が好ましい。
【0015】本発明において、ポリイミド前駆体ワニス
としては、各種のポリイミド(変性物を含む)の前駆体
を任意に用いることができる。本発明者らの知見による
と、かかるポリイミド前駆体は必要に応じて調製して
も、あるいは市販のものを入手してもよいけれども、い
ずれの前駆体にも有意差は認められない。適当なポリイ
ミド前駆体は、ポリイミドの前駆体、変性ポリイミドの
前駆体、ポリビスマレイミドの前駆体及び変性ポリビス
マレイミドの前駆体からなる群から選ばれたものであ
る。ポリイミド系エンジニアリングプラスチックも同様
に使用できる。これらの前駆体は、単独で使用しても、
混合物として使用してもよい。しかし、本発明の組成物
の特性はポリイミド前駆体ワニスより、アクリル系モノ
マまたはオリゴマ、光重合開始剤の特性に負うところが
大きいこともわかった。
【0016】ポリイミド前駆体のワニスと相溶可能であ
りかつ得られる重合体が耐熱性の良い重合性モノマ又は
オリゴマは、好ましくは、アクリル系又はメタクリル系
のモノマ又はオリゴマ、例えばその分子中に少なくとも
2個の官能性を有しているもの、イソシアヌル酸エステ
ル構造を有するもの、その分子の末端及び/又は側鎖に
アクリロイル又はメタアクリロイル基を含有するもの、
又はオリゴエステルアクリレート、ホスファゼン系のモ
ノマ又はオリゴマ、その他である。これらの重合性モノ
マ又はオリゴマは、通常、光、熱、その他の作用を受け
て重合可能であり、好ましくは光重合性又は熱重合性で
ある。
【0017】重合性モノマ又はオリゴマは、好ましくは
分子の末端や側鎖に(メタ)アクリロイル基を持つモノ
マ又はオリゴマまたはオリゴエステルアクリレートが有
効である。特殊な場合を除いて通常はメタアクリロイル
基よりアクリロイル基を持つモノマ又はオリゴマの方が
反応性が良くなり、感度も向上する。さらに、詳しく
は、以下に示す構造式をもつ3官能以上のアクリル系モ
ノマ又はオリゴマが特に有効である。
【0018】
【化3】
【0019】上式において、Aはアクリル酸、例えばア
クリル酸、メタクリル酸などであり、Bは多価アルコー
ル、例えば2−エチル−2−ヒドロキシメチル−1,3
−プロパンジオール、ペンタエリスリトールなどであ
り、そしてCは多塩基酸、例えば3−シクロヘキセン−
1,2−ジカルボン酸、4−シクロヘキセン−1,2−
ジカルボン酸などである。
【0020】以上に列挙したような重合性モノマ又はオ
リゴマの重合は、重合開始剤の存在下、光、熱などの作
用によって惹起せしめられ、かつ進行する。すなわち、
用いられる重合開始剤に光を照射したり加熱を行ったり
すると、該重合開始剤からラジカルが発生せしめられ、
このラジカルがモノマ又はオリゴマの重合を誘起する。
本発明者らは、前記の如く本発明の実施に有効な重合開
始剤を見い出すべく研究の結果、イミダゾール二量体が
特に秀れた感度および膜質を与えることの知見を得たの
である。
【0021】さらに、上記した重合開始剤に増感剤を併
用することが効果の面で推奨される。適当な増感剤とし
ては、ジ−nブチルアミン、n−ブチルアミン、トリエ
チルアミン、トリエチレンテトラアミンなど、また、ケ
トクマリン系色素、クマリン系色素、チオキサンテン系
色素、キサンテン系色素、チオピリリウム塩系色素など
をあげることができる。
【0022】本発明による感光性耐熱樹脂組成物におい
て、含まれるポリイミド前駆体、重合性モノマ又はオリ
ゴマ及び重合開始剤の混合割合は、それぞれ、所望とす
る結果等のファクタに応じて広く変更することが可能で
ある。本発明者らの知見によれば、ポリイミド前駆体
(ワニスに含まれるポリイミド前駆体の重量)に対する
上記アクリル系モノマまたはオリゴマの添加量は10〜
500重量%、また重合開始剤はモノマ又はオリゴマに
対して0.1〜50重量%が有効である。
【0023】本発明による耐熱絶縁樹脂膜のパターンの
形成は、上記したような感光性耐熱樹脂組成物を被処理
基材上に塗布することによってスタートする。この塗布
は、感光液等の形をした樹脂組成物をスピンコート法、
ディップコート法、ドクタブレード法等の常用の塗布法
を使用して、選ばれた基材、例えばマルチチップモジュ
ールなどを含む高密度実装用の回路基板、プリント板、
配線板用にはアルミナ(Al2 3 )などのセラミック
基板、又は金属基板、半導体基板(例えばシリコン基板
又はサファイヤ基板)などの表面に均一に塗布すること
によって行う。このようにして形成された感光性耐熱樹
脂組成物の塗膜は、通常、含まれる溶剤をある程度蒸発
させるために(ポリイミド前駆体ワニスには通常約80
重量%以上のN−メチル−2−ピロリドンが溶剤として
含まれている)適度に高められた温度でプリベークす
る。
【0024】プリベーク後、得られた塗膜を、所定のパ
ターン(目的とする耐熱絶縁樹脂膜のパターンに対応)
で、重合性モノマ又はオリゴマの重合を惹起して得る条
件にさらす。好ましくは、同時に用いられている重合開
始剤からラジカルを発生させるのに必要な光のパターン
を塗膜に照射するかもしくはそのようなラジカルを発生
させるのに必要な熱のパターンを塗膜に適用する。具体
的には、マスクを介して、紫外線等の光を選択的に照射
することがあげられる。結果として、露光部(あるいは
加熱部等)に含まれる重合性モノマ又はオリゴマのみが
選択的に重合せしめられる。
【0025】次いで、塗膜のうちモノマ又はオリゴマか
ら重合体が形成された以外の領域を選択的に除去する。
この除去処理のため、ポリイミド前駆体と重合性モノマ
又はオリゴマを溶解し得る溶剤からなる現像液を用いた
現像を有利に行うことができる。引き続いて、現像によ
り溶解除去されなかった塗膜を熱処理してその塗膜中の
ポリイミド前駆体を重合させる。この工程における熱処
理温度(加熱温度)は、それにより重合性モノマ又はオ
リゴマの重合体が熱分解せずにポリイミド前駆体がポリ
イミドに変換される限り特に限定されるものではない
が、好ましくは一般的に約250〜350℃の温度が用
いられる。
【0026】次に本発明を実施例および比較例により更
に説明するが、本発明がこれらの実施例に限定されない
ことはもとよりである。
【0027】
【実施例】実施例1 次の組成を有する樹脂組成物を調製した。 ポリイミド前駆体ワニス:ポリイミド前駆体(17.5重量%)…50.0g オリゴマ: オリゴマ− …10.0g
【0028】
【化4】
【0029】A:アクリル酸 B:2−エチル−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロ
パンジオール C:3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸:4−
シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸 光重合開始剤:2,2′−ビス(o−クロロフェニル)
−4,4′5,5′−テトラフェニル−1,2′−ジイ
ミダゾール…1.00g この組成の感光液を3インチの前処理を施したSiウエ
ハー上にスピンコートして120℃で1時間プリベーク
した。プリベーク後の膜厚は20μmであった。この乾
板の上に最小パターン幅30μmのネガ型のガラスマス
クを設置し、紫外線露光機で露光量250mJ/cm2 (3
65nm)照射した。
【0030】次にN−メチル−2−ピロリドン液で超音
波現像し、その後エチルアルコール液でリンスすること
により、露光されたパターン領域のみ残り未露光領域は
溶出した。次に残存しているポリイミド前駆体をポリイ
ミド樹脂にするために300℃で30分間キュアした。
パターン領域は、やや黄色を増したのみで他に変化は見
られなかった。
【0031】このパターンを顕微鏡で観察したところ断
線部分は発見されなかった。また、パターン領域の樹脂
の熱分解温度を測定したところ350℃付近まで安定で
あることがわかった(表1参照)。実施例2〜6 実施例1におけるオリゴマ−に代わり、以下に示すオ
リゴマ−または、オリゴマ−または、オリゴマ−
とトリメチロールプロパントリアクリレートの混合物ま
たは、イソシアヌール酸EO変性(n=3)トリアクリ
レートまたは、ペンタエリスリトールトリアクリレート
を用い、他は実施例1と同様にしてパターンを形成し
た。外観の顕微鏡観察では異常部分は発見されなかっ
た。パターン領域の樹脂の熱分解温度を測定した結果を
表1に示す。オリゴマ−
【0032】
【化5】
【0033】A:メタクリル酸 B:2−エチル−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロ
パンジオール C:4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸 オリゴマ−
【0034】
【化6】
【0035】A:アクリル酸 B:2−エチル−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロ
パンジオール:ペンタエリトリトール C:3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸:4−
シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸
【0036】
【表1】
【0037】実施例7 以下の組成を有する樹脂組成物を調製した。 ポリイミド前駆体ワニス:ポリイミド前駆体(14.5重量%)…50.0g オリゴマ: オリゴマ− …10.0g
【0038】
【化7】
【0039】A:アクリル酸 B:2−エチル−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロ
パンジオール C:3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸:4−
シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸 光重合開始剤:2,2′−ビス(o−クロロフェニル)
−4,4′5,5′−テトラフェニル−1,2′−ジイ
ミダゾール…1.00g この組成の感光液を3インチの前処理を施したSiウエ
ハー上にスピンコートして115℃で1時間プリベーク
した。プリベーク後の膜厚は16μmであった。この乾
板の上に最小パターン幅30μmのネガ型のガラスマス
クを設置し、紫外線を30〜250mJ/cm2 (365n
m)の範囲で変化させ照射した。
【0040】次にN−メチル−2−ピロリドン液で一定
時間超音波現像し、その後エチルアルコール液でリンス
し、残存しているポリイミド前駆体をポリイミド樹脂に
するために300℃で30分間キュアした。露光量と、
キュア前後の膜厚及びキュア後の表面粗さを膜厚計を用
い測定し、その結果図1に示した。比較例1 上記実施例の光重合開始剤を2,2−ジメトキシ−2−
フェニルアセトフェノンに代え、あとは上記実施例と同
様に、露光量と、キュア前後の膜厚及びキュア後の表面
粗さを調べその結果を図2に示した。感度、膜質ともに
上記実施例6より劣っていた。すなわち、図1および図
2において、同じ露光量で膜厚が厚い程感度が高い(低
露光量ほど顕著になる)。このことから本発明の組成物
は、比較例の組成物よりも感度が秀れていることがわか
る。膜質は表面粗さが大きいほど悪いことを走査型電子
顕微鏡で確認した。実施例8 実施例1におけるポリイミド前駆体に代わり、ポリシリ
コーンイミド前駆体ワニス(16.0重量%)を用い、
他は実施例1と同様にしてパターンを形成した。外観の
顕微鏡観察では異常部分は発見されなかった。パターン
領域の樹脂の熱分解温度を測定したところ365℃付近
まで安定であることがわかった。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は構成され
るものであるから、従来の絶縁膜より基材との密着性に
優れ、耐湿性が良好で、しかも感光性を有し、半田温度
以上の耐熱性を持ち、ポリイミド樹脂よりかなり低価格
で使用する分野には有用な耐熱絶縁膜を得る効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における、露光量と表面粗さ
および膜厚の関係を示すグラフである。
【図2】比較例における、露光量と表面粗さおよび膜厚
の関係を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐々木 真 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 堀越 英二 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−220558(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03F 7/037 G03F 7/027 G03F 7/028

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自己感光性を有しないポリイミド系前駆
    体ワニスと、該ワニスと相溶性が良く、且つ硬化後の耐
    熱性が優れたアクリル系モノマ又はオリゴマと、イミダ
    ゾール二量体系の光反応開始剤とを含んでなる、感光性
    耐熱性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のアクリル系モノマ又はオ
    リゴマが、分子の末端に(メタ)アクリロイル基をもつ
    モノマ又はオリゴマであることを特徴とする感光性耐熱
    性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のアクリル系モノマ又はオ
    リゴマが分子の側鎖に(メタ)アクリロイル基をもつモ
    ノマ又はオリゴマであることを特徴とする感光性耐熱性
    樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のアクリル系モノマ又はオ
    リゴマがオリゴエステルアクリレートであることを特徴
    とする感光性耐熱性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1記載のアクリル系モノマ又はオ
    リゴマが次式I: 【化1】 (式中、Aはアクリル酸を表わし、Bは多価アルコール
    を表わし、Cは多塩基酸を表わす)で表わされるモノマ
    又はオリゴマからなることを特徴とする感光性耐熱性樹
    脂組成物。
  6. 【請求項6】 請求項1記載のイミダゾール二量体系の
    光反応開始剤が2,2′−ビス(o−クロロフェニル)
    −4,4′5,5′−テトラフェニル−1,2′−ビス
    イミダゾールであることを特徴とする感光性耐熱性樹脂
    組成物。
  7. 【請求項7】 自己感光性を有しないポリイミド系前駆
    体の重合体と、イミダゾール二量体系の光反応開始剤の
    存在下で重合せしめられたアクリル系モノマ又はオリゴ
    マの重合体とのポリマーブレンドであって、重合プロセ
    スとして、前記モノマ又はオリゴマが紫外線照射により
    選択的に重合せしめられ、次いで熱処理により前記ポリ
    イミド系前駆体が選択的に重合せしめられている感光性
    耐熱性樹脂膜。
  8. 【請求項8】 請求項1記載の感光性耐熱性樹脂組成物
    を、被処理基材上に塗布し、 形成された感光耐熱性樹脂組成物の塗膜を、所定のパ
    ターンで、前記アクリル系重合性モノマ又はオリゴマの
    重合を惹起し得る条件にさらして前記モノマ又はオリゴ
    マを選択的に重合させ、 前記塗膜のうち前記モノマ又はオリゴマの重合体が形成
    された以外の領域を選択的に除去し、そして残留せる塗
    膜を熱処理してその塗膜中に含まれる前記ポリイミド前
    駆体を重合させること、 を特徴とする耐熱絶縁樹脂膜の選択的パターン形成方
    法。
  9. 【請求項9】 請求項記載のイミダゾール二量体系の
    光反応開始剤が2,2′−ビス(o−クロロフェニル)
    −4,4′5,5′−テトラフェニル−1,2′−ビス
    イミダゾールであることを特徴とする耐熱絶縁樹脂膜の
    選択的パターン形成方法。
  10. 【請求項10】 請求項8記載のアクリル系モノマ又は
    オリゴマが分子の末端に(メタ)アクリロイル基をもつ
    モノマ又はオリゴマであることを特徴とする耐熱絶縁樹
    脂膜の選択的パターン形成方法。
  11. 【請求項11】 請求項8記載のアクリル系モノマ又は
    オリゴマが分子の側鎖に(メタ)アクリロイル基をもつ
    モノマ又はオリゴマであることを特徴とする耐熱絶縁樹
    脂膜の選択的パターン形成方法。
  12. 【請求項12】 請求項8記載のアクリル系モノマ又は
    オリゴマが次式I: 【化2】 (式中、Aはアクリル酸を表わし、Bは多価アルコール
    を表わし、Cは多塩基酸を表わす)で表わされるモノマ
    又はオリゴマからなることを特徴とする耐熱絶縁樹脂膜
    の選択的パターン形成方法。
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