JP2906420B2 - 蒸着装置用の膜厚計 - Google Patents
蒸着装置用の膜厚計Info
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、蒸発源から蒸発した蒸着物質をイオン化
して被蒸着物に蒸着させるイオンプレーティング装置等
の蒸着装置に備えられて、被蒸着物に蒸着した蒸着物質
の膜厚を検出する蒸着装置用の膜厚計に関する。
して被蒸着物に蒸着させるイオンプレーティング装置等
の蒸着装置に備えられて、被蒸着物に蒸着した蒸着物質
の膜厚を検出する蒸着装置用の膜厚計に関する。
[従来の技術] この種の膜厚計が備えられる蒸着装置の1つとして
は、イオンプレーティング装置がある。
は、イオンプレーティング装置がある。
そこで、まず一般的なイオンプレーティング装置につ
いて説明する(第2図参照)。
いて説明する(第2図参照)。
図において1は真空槽であり、その内部は、排気管2
から真空排気されることにより真空状態に保持され、ま
たノズル3から反応ガスGが供給される。この反応ガス
Gは、例えば窒素や炭素などであり、放電を生じさせる
ためにアルゴンなどの不活性ガスが混合されることもあ
る。
から真空排気されることにより真空状態に保持され、ま
たノズル3から反応ガスGが供給される。この反応ガス
Gは、例えば窒素や炭素などであり、放電を生じさせる
ためにアルゴンなどの不活性ガスが混合されることもあ
る。
真空槽1内の底部には、蒸発源4が備えられている。
この蒸発源4は、蒸発材料5を所定の蒸気圧とするよう
に、温度でいえば融点よりも少し高い温度にまで加熱し
て蒸発させるものである。本例の蒸発源4は、電子ビー
ムBを利用したいわゆる電子ビーム蒸発源であり、水冷
されたルツボ6内の蒸発材料5に、電子銃7からの電子
ビームBを直接当てて加熱することによって、その蒸発
材料5を蒸発させる。8は電子銃7の電源である。
この蒸発源4は、蒸発材料5を所定の蒸気圧とするよう
に、温度でいえば融点よりも少し高い温度にまで加熱し
て蒸発させるものである。本例の蒸発源4は、電子ビー
ムBを利用したいわゆる電子ビーム蒸発源であり、水冷
されたルツボ6内の蒸発材料5に、電子銃7からの電子
ビームBを直接当てて加熱することによって、その蒸発
材料5を蒸発させる。8は電子銃7の電源である。
蒸発源4の上方位置には、放電用プローブ9が備えら
れている。この放電用プローブ9は、プローブ用電源10
によって、ルツボ6に対して正の電圧が印加される。こ
の放電用プローブ9は、モリブデン、タンタル、タング
ステンなどで形成されていて、蒸発源4から熱電子を放
出させ、その熱電子を、反応ガスGやルツボ6から蒸発
した蒸発物質に衝突させる。これにより、反応ガスGや
蒸発物質をイオン化あるいは励起させて、蒸発物質流R
をつくる。
れている。この放電用プローブ9は、プローブ用電源10
によって、ルツボ6に対して正の電圧が印加される。こ
の放電用プローブ9は、モリブデン、タンタル、タング
ステンなどで形成されていて、蒸発源4から熱電子を放
出させ、その熱電子を、反応ガスGやルツボ6から蒸発
した蒸発物質に衝突させる。これにより、反応ガスGや
蒸発物質をイオン化あるいは励起させて、蒸発物質流R
をつくる。
また、真空槽1内の上方には、被蒸着物としての基板
11が配置されている。この基板11には、基板電源12によ
って、ルツボ6に対して負の電圧が印加される。13は電
流検出器である。
11が配置されている。この基板11には、基板電源12によ
って、ルツボ6に対して負の電圧が印加される。13は電
流検出器である。
このように構成されたイオンプレーティング装置にお
いては、電子ビームBによって加熱された蒸発材料が蒸
発物質となって真空槽1内に蒸発する。この時、蒸発源
4から放電用プローブ9に向けて放出される熱電子が蒸
発物質に衝突し、その蒸発物質から電子を弾き出して正
イオン化する。熱電子は、同様にして反応ガスGも正イ
オン化する。蒸発物質と反応ガスGは正イオン化されて
蒸発物質流Rとなり、電位の低い基板11に引かれて衝突
し、化合して蒸着膜を形成する。
いては、電子ビームBによって加熱された蒸発材料が蒸
発物質となって真空槽1内に蒸発する。この時、蒸発源
4から放電用プローブ9に向けて放出される熱電子が蒸
発物質に衝突し、その蒸発物質から電子を弾き出して正
イオン化する。熱電子は、同様にして反応ガスGも正イ
オン化する。蒸発物質と反応ガスGは正イオン化されて
蒸発物質流Rとなり、電位の低い基板11に引かれて衝突
し、化合して蒸着膜を形成する。
このように、イオンプレーティング装置は、蒸発物質
や反応ガスGをイオン化させるため、基板11に確実に付
着して経時変化の少ない強固な蒸着膜を形成することが
できる。
や反応ガスGをイオン化させるため、基板11に確実に付
着して経時変化の少ない強固な蒸着膜を形成することが
できる。
従来、このようなイオンプレーティング装置には、蒸
着膜の膜厚の検出手段として、次のような膜厚計が備え
られていた。
着膜の膜厚の検出手段として、次のような膜厚計が備え
られていた。
すなわち、従来の膜厚計は、水晶式膜厚センサーによ
って構成されており、第2図のように、真空槽1内にお
ける基板11の近傍位置に水晶子21を備えている。この水
晶子21は、蒸着膜の蒸着量(質量)に応じて共振周波数
が変化するものであり、発信器22によって振動させられ
る。23はコントロールユニットであり、発信器22によっ
て水晶子21を共振させたときの共振周波数を検知し、そ
の共振周波数から蒸着膜の膜厚、および成膜速度を検出
して、それらを表示するようになっている。
って構成されており、第2図のように、真空槽1内にお
ける基板11の近傍位置に水晶子21を備えている。この水
晶子21は、蒸着膜の蒸着量(質量)に応じて共振周波数
が変化するものであり、発信器22によって振動させられ
る。23はコントロールユニットであり、発信器22によっ
て水晶子21を共振させたときの共振周波数を検知し、そ
の共振周波数から蒸着膜の膜厚、および成膜速度を検出
して、それらを表示するようになっている。
[発明が解決しようとする課題] 上述したように、従来の膜厚計は、水晶式膜厚センサ
ーを用いた構成となっていた。
ーを用いた構成となっていた。
ところが、このような膜厚計には次のような問題があ
った。
った。
水晶子21は、数〜数10μmの蒸着膜が堆積する毎に交
換しなければならない使い捨ての消耗品である。そのた
め、真空状態を維持したまま長時間連続の蒸着を実施す
る場合には、このような膜厚計を使用することができな
い。したがって、このような膜厚計を用いた場合には、
長時間連続の自動運転が不可能である。
換しなければならない使い捨ての消耗品である。そのた
め、真空状態を維持したまま長時間連続の蒸着を実施す
る場合には、このような膜厚計を使用することができな
い。したがって、このような膜厚計を用いた場合には、
長時間連続の自動運転が不可能である。
水晶子21は耐熱性がほとんどないため、高温下におけ
る測定誤差が大きい。
る測定誤差が大きい。
イオンプレーティング装置では、その稼動中に、例え
ば基板電源12の電圧を変化させて操業条件を途中で変え
ることがあり、このような場合には、膜厚の検出値が不
正確なものとなる。
ば基板電源12の電圧を変化させて操業条件を途中で変え
ることがあり、このような場合には、膜厚の検出値が不
正確なものとなる。
水晶子21の頻繁な交換作業が面倒である。
蒸着膜の膜応力が強い場合に、その膜応力によって水
晶子21が割れてしまうことがある。
晶子21が割れてしまうことがある。
水晶子21は高価であり、しかも使い捨てであるため、
ランニングコストが高くなってしまう。
ランニングコストが高くなってしまう。
この発明は、このような問題を解決課題とする。
[課題を解決するための手段] (1)第1請求項に記載の蒸着装置用の膜厚計は、 蒸発源から蒸発した蒸着物質をイオン化して、可変電
圧が印加された被蒸着物に蒸着させる蒸着装置に備えら
れて、 被蒸着物に蒸着した蒸着物質の膜厚を検出する蒸着装
置用の膜厚計において、 前記被蒸着物の近傍に配置されて、その被蒸着物と同
一の条件下において蒸着物質が蒸着することにより該被
蒸着物とほぼ同様の膜厚の蒸着膜が形成されるダミーの
被蒸着物と、 このダミーの被蒸着物と前記蒸発源との間に電気的に
接続されて、そのダミーの被蒸着物に対する蒸着物質の
蒸着量に対応する通電電流を検出する電流検出器と、 前記被蒸着物に印加された電圧に対応させて、当該印
加電圧と合致した電圧を前記ダミーの被蒸着物に印加す
るダミー用電源と、 この電流検出器の検出値を積算して、前記ダミーの被
蒸着物に蒸着した蒸着物質の膜厚を求める膜厚演算手段
とを備えてなることを特徴とする。
圧が印加された被蒸着物に蒸着させる蒸着装置に備えら
れて、 被蒸着物に蒸着した蒸着物質の膜厚を検出する蒸着装
置用の膜厚計において、 前記被蒸着物の近傍に配置されて、その被蒸着物と同
一の条件下において蒸着物質が蒸着することにより該被
蒸着物とほぼ同様の膜厚の蒸着膜が形成されるダミーの
被蒸着物と、 このダミーの被蒸着物と前記蒸発源との間に電気的に
接続されて、そのダミーの被蒸着物に対する蒸着物質の
蒸着量に対応する通電電流を検出する電流検出器と、 前記被蒸着物に印加された電圧に対応させて、当該印
加電圧と合致した電圧を前記ダミーの被蒸着物に印加す
るダミー用電源と、 この電流検出器の検出値を積算して、前記ダミーの被
蒸着物に蒸着した蒸着物質の膜厚を求める膜厚演算手段
とを備えてなることを特徴とする。
(2)第2請求項に記載の蒸着装置用の膜厚計は、第1
請求項に記載の蒸着装置用の膜厚計において、電流検出
器の検出値の変化からダミーの被蒸着物に対する蒸着物
質の蒸着速度を求める蒸着速度演算手段を備えてなるこ
とを特徴とする。
請求項に記載の蒸着装置用の膜厚計において、電流検出
器の検出値の変化からダミーの被蒸着物に対する蒸着物
質の蒸着速度を求める蒸着速度演算手段を備えてなるこ
とを特徴とする。
[作用] この発明の蒸着装置用の膜厚計は、被蒸着物と同一条
件下において蒸着膜が形成されるダミーの被蒸着物を用
い、このダミーの被蒸着物に流れる電源から、間接的
に、被蒸着物の蒸着膜の膜厚や成膜速度を求める。この
とき、ダミー用電源の電圧を可変タイプとし、被蒸着物
に印加する電圧に対応させて、この電圧と合致した電圧
をダミーの被蒸着物に印加することにより、被蒸着物と
ダミーの被蒸着物とが同一条件下に設定され、被蒸着物
の蒸着膜の膜厚や成膜速度を正確に測定可能となる。
件下において蒸着膜が形成されるダミーの被蒸着物を用
い、このダミーの被蒸着物に流れる電源から、間接的
に、被蒸着物の蒸着膜の膜厚や成膜速度を求める。この
とき、ダミー用電源の電圧を可変タイプとし、被蒸着物
に印加する電圧に対応させて、この電圧と合致した電圧
をダミーの被蒸着物に印加することにより、被蒸着物と
ダミーの被蒸着物とが同一条件下に設定され、被蒸着物
の蒸着膜の膜厚や成膜速度を正確に測定可能となる。
[実施例] 以下、この発明の一実施例を第1図に基づいて説明す
る。
る。
本実施例の膜厚計は、上述した従来例と同様のイオン
プレーティング装置への適用例である。
プレーティング装置への適用例である。
図において31はダミーの基板(ダミーの被蒸着物)で
あり、真空槽1内における基板11の近傍位置に備えられ
て、その基板11と同様に蒸着物質流Rの中に位置する。
このダミーの基板31にはダミー基板電源(ダミー用電
源)32が接続されており、このダミー基板電源32によっ
てルツボ4に対して負の電圧が印加される。ダミー基板
電源32による印加電圧は、基板電源12の電源電圧に合わ
せて可変できるようになっている。また、その電圧印加
の回路中には、ルツボ4とダミーの基板31との間に流れ
る電流(ダミー基板電流)を検出する電流検出器33が接
続されている。この電流検出器33の検出電流は、ダミー
の基板31に入る蒸着物質流Rの量、つまりダミーの基板
31に対する蒸着物質の蒸着量に対応する。
あり、真空槽1内における基板11の近傍位置に備えられ
て、その基板11と同様に蒸着物質流Rの中に位置する。
このダミーの基板31にはダミー基板電源(ダミー用電
源)32が接続されており、このダミー基板電源32によっ
てルツボ4に対して負の電圧が印加される。ダミー基板
電源32による印加電圧は、基板電源12の電源電圧に合わ
せて可変できるようになっている。また、その電圧印加
の回路中には、ルツボ4とダミーの基板31との間に流れ
る電流(ダミー基板電流)を検出する電流検出器33が接
続されている。この電流検出器33の検出電流は、ダミー
の基板31に入る蒸着物質流Rの量、つまりダミーの基板
31に対する蒸着物質の蒸着量に対応する。
電流検出器33が検出した電流値は、膜厚演算手段34と
蒸着速度演算手段35に入力される。
蒸着速度演算手段35に入力される。
膜厚演算手段34は、ダミーの基板31の蒸着量に対応す
る電流検出器33の検出電流を積算して、その積算電流値
からダミーの基板31に蒸着した蒸着物質の膜厚を求める
ものである。そのため、この膜厚演算手段34には、予め
求めておいた積算電流値と膜厚の関係が設定されてお
り、その関係から膜厚を計算する。算出した膜厚は、膜
厚表示器36に表示される。
る電流検出器33の検出電流を積算して、その積算電流値
からダミーの基板31に蒸着した蒸着物質の膜厚を求める
ものである。そのため、この膜厚演算手段34には、予め
求めておいた積算電流値と膜厚の関係が設定されてお
り、その関係から膜厚を計算する。算出した膜厚は、膜
厚表示器36に表示される。
一方、蒸着速度演算手段35は、電流検出器33の検出電
流値から、ダミーの基板31に蒸着する蒸着物質の成膜速
度を求めるものである。そのため、この蒸着速度演算手
段35には、予め求めておいた検出電流値と成膜速度の関
係が設定されており、その関係から成膜速度を計算す
る。算出した成膜速度は成膜速度表示器37に表示され
る。
流値から、ダミーの基板31に蒸着する蒸着物質の成膜速
度を求めるものである。そのため、この蒸着速度演算手
段35には、予め求めておいた検出電流値と成膜速度の関
係が設定されており、その関係から成膜速度を計算す
る。算出した成膜速度は成膜速度表示器37に表示され
る。
次に、作用について説明する。
本実施例のイオンプレーティング装置は、前述した第
2図の従来例のものと同様に、正イオン化された蒸発物
質と反応ガスGの蒸発物質流Rが、電位の低い基板11に
引かれて衝突し、化合して蒸着膜を形成する。
2図の従来例のものと同様に、正イオン化された蒸発物
質と反応ガスGの蒸発物質流Rが、電位の低い基板11に
引かれて衝突し、化合して蒸着膜を形成する。
その際、ダミーの基板31には、ダミー基板電源32によ
って、基板11と同様の負の電圧が印加される。つまり、
基板電源12の電圧に対応して、ダミー基板電源32の電圧
を変化させる。このため、ダミーの基板31は、基板11と
同一条件下において蒸着膜が形成される。したがって、
電流検出器33の検出電流は、基板11における蒸着物質の
蒸着量に対応する。
って、基板11と同様の負の電圧が印加される。つまり、
基板電源12の電圧に対応して、ダミー基板電源32の電圧
を変化させる。このため、ダミーの基板31は、基板11と
同一条件下において蒸着膜が形成される。したがって、
電流検出器33の検出電流は、基板11における蒸着物質の
蒸着量に対応する。
結局、膜厚演算手段34は、電流検出器33の検出電流を
積算することによって間接的に基板11の膜厚を求めるこ
とになる。また、蒸着速度演算手段35は、電流検出器33
の検出電流値から、間接的に基板11の成膜速度を求める
ことになる。
積算することによって間接的に基板11の膜厚を求めるこ
とになる。また、蒸着速度演算手段35は、電流検出器33
の検出電流値から、間接的に基板11の成膜速度を求める
ことになる。
ところで、基板11の電圧印加回路中の電流検出器13の
検出電流は、基板11における蒸着物質の蒸着量に対応す
る。しかし、その検出電流は、下記の理由により、基板
11の膜厚および成膜速度の検出データとしては利用でき
ない。
検出電流は、基板11における蒸着物質の蒸着量に対応す
る。しかし、その検出電流は、下記の理由により、基板
11の膜厚および成膜速度の検出データとしては利用でき
ない。
すなわち、基板11の面積に応じて、電流検出器13の検
出電流値が異なってしまうため、基板11毎に、その面積
を正確に求める必要がある。しかし、基板11の形状は、
単純な平板のみならず、複雑な曲面形状をしている場合
もあり、この場合には、実質上、正確な面積を求めるこ
とは不可能に近く、実用的ではない。更に、蒸着物質流
Rが当たる部分の基板11の面積を正確に算出しなければ
ならないため、この点からも電流検出器13の検出電流は
基板11の膜厚および成膜速度の検出データとして利用で
きない。そのため、電流検出器13は単なるモニターとし
て利用されている。
出電流値が異なってしまうため、基板11毎に、その面積
を正確に求める必要がある。しかし、基板11の形状は、
単純な平板のみならず、複雑な曲面形状をしている場合
もあり、この場合には、実質上、正確な面積を求めるこ
とは不可能に近く、実用的ではない。更に、蒸着物質流
Rが当たる部分の基板11の面積を正確に算出しなければ
ならないため、この点からも電流検出器13の検出電流は
基板11の膜厚および成膜速度の検出データとして利用で
きない。そのため、電流検出器13は単なるモニターとし
て利用されている。
このような点において、ダミーの基板31の面積は既知
であり、しかも基板11と同一条件下において蒸着される
ため、ダミーの基板31の電圧印加回路中に備わる電流検
出器33の検出電流は、基板11の膜厚および成膜速度を求
めるための正確な検出データとして利用できる。
であり、しかも基板11と同一条件下において蒸着される
ため、ダミーの基板31の電圧印加回路中に備わる電流検
出器33の検出電流は、基板11の膜厚および成膜速度を求
めるための正確な検出データとして利用できる。
[効果] 以上説明したように、この発明の蒸着装置用の膜厚計
は、被蒸着物と同一の条件下において該被蒸着物とほぼ
同様の膜厚の蒸着膜が形成されるダミーの被蒸着物を用
い、このダミーの被蒸着物に流れる電流から、間接的
に、被蒸着物の蒸着膜の膜厚と成膜速度を求める構成で
あるから、次のような効果を奏することができる。
は、被蒸着物と同一の条件下において該被蒸着物とほぼ
同様の膜厚の蒸着膜が形成されるダミーの被蒸着物を用
い、このダミーの被蒸着物に流れる電流から、間接的
に、被蒸着物の蒸着膜の膜厚と成膜速度を求める構成で
あるから、次のような効果を奏することができる。
ダミーの被蒸着物は、従来における水晶子と異なり、
交換が不要であって連続的に使用できる。したがって、
真空状態を保持したまま蒸着装置の長期間連続の自動運
転が可能となる。
交換が不要であって連続的に使用できる。したがって、
真空状態を保持したまま蒸着装置の長期間連続の自動運
転が可能となる。
被蒸着物と同様の材料によってダミーの被蒸着物を構
成できるため、耐熱性に問題がなく、高温下における測
定誤差がない。
成できるため、耐熱性に問題がなく、高温下における測
定誤差がない。
イオンプレーティング装置などのように、蒸着装置の
移動中に、例えば被蒸着物の印加電圧を変化させて操業
条件を途中で変えた場合であっても、その印加電圧に応
じてダミーの被蒸着物の印加電圧を変更することによ
り、被蒸着物とダミーの被蒸着物の蒸着条件を同一とし
て、正確な測定をすることができる。
移動中に、例えば被蒸着物の印加電圧を変化させて操業
条件を途中で変えた場合であっても、その印加電圧に応
じてダミーの被蒸着物の印加電圧を変更することによ
り、被蒸着物とダミーの被蒸着物の蒸着条件を同一とし
て、正確な測定をすることができる。
ダミーの被蒸着物を従来における水晶子のように頻繁
に交換する面倒がない。
に交換する面倒がない。
ダミーの被蒸着物は、従来における水晶子の場合と異
なり、蒸着膜の強い膜応力などによって破損することが
ない。
なり、蒸着膜の強い膜応力などによって破損することが
ない。
従来における水晶子に比してきわめて廉価なダミーの
被蒸着物を使用することができて、ランニングコストを
低く抑えることができる。
被蒸着物を使用することができて、ランニングコストを
低く抑えることができる。
第1図は、この発明の一実施例を説明するための蒸着装
置全体の概略構成図である。 第2図は、従来例を説明するための蒸着装置全体の概略
構成図である。 1……真空槽、4……蒸発源、 5……蒸発材料、6……ルツボ、 7……電子銃、9……放電用プローブ、 11……基板(被蒸着物)、 31……ダミーの基板(ダミーの被蒸着物)、 32……ダミー基板電源(ダミー用電源)、 33……電流検出器、34……膜厚演算手段、 35……蒸着速度演算手段、 36……膜厚表示器、 37……成膜速度表示器、B……電子ビーム、 R……蒸着物質流。
置全体の概略構成図である。 第2図は、従来例を説明するための蒸着装置全体の概略
構成図である。 1……真空槽、4……蒸発源、 5……蒸発材料、6……ルツボ、 7……電子銃、9……放電用プローブ、 11……基板(被蒸着物)、 31……ダミーの基板(ダミーの被蒸着物)、 32……ダミー基板電源(ダミー用電源)、 33……電流検出器、34……膜厚演算手段、 35……蒸着速度演算手段、 36……膜厚表示器、 37……成膜速度表示器、B……電子ビーム、 R……蒸着物質流。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C23C 14/00 - 14/58
Claims (2)
- 【請求項1】蒸発源から蒸発した蒸着物質をイオン化し
て、可変電圧が印加された被蒸着物に蒸着させる蒸着装
置に備えられて、被蒸着物に蒸着した蒸着物質の膜厚を
検出する蒸着装置用の膜厚計において、 前記被蒸着物の近傍に配置されて、その被蒸着物と同一
の条件下において蒸着物質が蒸着することにより該被蒸
着物とほぼ同様の膜厚の蒸着膜が形成されるダミーの被
蒸着物と、 このダミーの被蒸着物と前記蒸発源との間に電気的に接
続されて、そのダミーの被蒸着物に対する蒸着物質の蒸
着量に対応する通電電流を検出する電流検出器と、 前記被蒸着物に印加された電圧に対応させて、当該電圧
と合致した電圧を前記ダミーの被蒸着物に印加するダミ
ー用電源と、 前記電流検出器の検出値を積算し、前記ダミーの被蒸着
物に蒸着した蒸着物質の膜厚を求める膜厚演算手段とを
備えてなることを特徴とする蒸着装置用の膜厚計。 - 【請求項2】第1請求項に記載の蒸着装置用の膜厚計に
おいて、電流検出器の検出値の変化からダミーの被蒸着
物に対する蒸着物質の蒸着速度を求める蒸着速度演算手
段を備えてなることを特徴とする蒸着装置用の膜厚計。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1005530A JP2906420B2 (ja) | 1989-01-12 | 1989-01-12 | 蒸着装置用の膜厚計 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1005530A JP2906420B2 (ja) | 1989-01-12 | 1989-01-12 | 蒸着装置用の膜厚計 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02185970A JPH02185970A (ja) | 1990-07-20 |
JP2906420B2 true JP2906420B2 (ja) | 1999-06-21 |
Family
ID=11613747
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---|---|---|---|
JP1005530A Expired - Fee Related JP2906420B2 (ja) | 1989-01-12 | 1989-01-12 | 蒸着装置用の膜厚計 |
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Country | Link |
---|---|
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---|---|---|---|---|
WO2006134662A1 (ja) * | 2005-06-17 | 2006-12-21 | Topcon Corporation | 薄膜測定装置、薄膜測定方法および薄膜製造方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5313881A (en) * | 1976-07-23 | 1978-02-07 | Mitsubishi Electric Corp | Ion plating apparatus |
JPS60162774A (ja) * | 1984-02-01 | 1985-08-24 | Mitsubishi Electric Corp | 膜厚制御方法 |
JPS61227170A (ja) * | 1985-03-29 | 1986-10-09 | Fujitsu Ltd | スパツタリング装置 |
-
1989
- 1989-01-12 JP JP1005530A patent/JP2906420B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02185970A (ja) | 1990-07-20 |
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